
お正月に鏡餅を飾るご家庭は多いでしょう。お酒造りの現場では毎日餅をひねって(?)いるんですよ。正月らしくお餅の話をしてみましょう。
お餅を「搗く(つく)」んじゃぁなくて、「ひねる」ってどういうことでしょうか。まあ、これは蒸したお米をどうやって餅状にするかっていう違いだけですけど、臼に入れて杵を使えば「搗く」ということになりますよね。では蔵の中ではどうするかというと、こうグニュッと押しつぶすような感じで餅にするんです。
分かんないですか(笑)。私の場合にはほんの少量手にとって、両方の手のひらの手首に近い力が入れやすい部分で、グッと押しつぶしながら少しひねるような感じの動作を何回か繰り返して餅にします。その後指を使ってコネコネ練り込むような動作をして滑らかにします。傍で見れば何やってんだかわかんないでしょうね(笑)。
他の蔵では専用の板を用意しておいて、その上でこぶし大くらいのひねり餅をこねているのを見たことがあります。これは白い粘土をこねて遊んでいるように見えます(笑)。
いずれにしてもその日の米の蒸し上がりを検査するために作られるのがひねり餅なのです。お酒の仕込みの全ての出発点になるのが蒸しの作業ですから、どの杜氏さん・蔵人さんも真剣に餅をひねって状態を見ます。
かなり硬くて、お餅というより上新粉を使ったお団子というか、硬くなったういろうというか・・・そんな感触です。引っ張ればある程度は伸びますが、粘りなくぼそっと切れます。このひねり餅がどんどん伸びるようでなくちゃダメだ、という話も聞いた事がありますが、うちのはそんなに伸びねぇなぁ。
どんな蒸米でもひねり餅にはなるんですよ。だから、ただ眺めているだけではひねり餅は何も語らないでしょう。今日の蒸し上がりは硬いのか軟らかいのか、昨日洗米した時の吸水が多かったのか少なかったのか、芯が残ったような蒸米になってやしないか、米の品種の違いで蒸米がどう変わるのか・・・。
実は、私にもよくわかりません(笑)。始めのうちは毎日同じに見えたものでした。でも、5年も10年も毎日ひねっていると、何となくいつもと違うということは分かるような気になってくるものです。蒸米ひとつとったって、10年やって何となく分かる気がする程度。熟練の杜氏の技なんか簡単に盗めっこないんですよ。50年やって何となく分かる気がするものが5個くらい自分のものになるのかなぁ。
何となくいつもと違う気がするっていうことは、もしかしたら気のせいかもしれないじゃないですか。でもね、絶対に違うんだな、これが。
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久しぶりにコシキ(米を蒸すための機械、大きなセイロ)が立った。年始のもろみ用の酒母を仕込む。コシキの中へ敷く布を新しいのに替えたらゴワゴワしてやりにくくってしょーがない。そのうちこれ軟らかくなるんか?
ムロの掃除・消毒が何とか片付きそう。29日の引き込みに間に合った。安堵。
酒母の仕込み後の汲み掛けも久しぶり。腰痛い。
もろみ3号がこのままいくと・・・ゲッ!ちょうど元日あたりに上槽じゃんか。
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毎日が戦いの日々だ!オチオチ寝てもいられん(笑)。
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