
皆さんは『Rビン(あーるびん)』って聞いたことありますか?この『R』はリサイクルの意味で(たぶん)、何回も使いまわすことを前提に作られているガラスビンなんです。私たちの酒造組合の全国組織の旗振りで開発された経緯がありますが、あまり使われていないのが現状です。
一升ビンはビールビンと並んでリサイクル(リユース)ビンの優等生ですが、それ以外の容量のビンに関しては、各社がいろいろなデザインのものを使用していて、統一された規格がなかったんです。
そこで、全国どこの酒造メーカーでも一升ビンと同じ様に使い回せるようにと考えられたんですが、使っているお蔵さんは極少数じゃないでしょうかね。これ、最初に投入されたのが500mlのビンでした。我々の業界で一升ビンの次に使われているのが720ml(4合)ビンだったのに、それとは違った容量だったんで思ったように利用されなかったんじゃないんでしょうかね。皆さんも、500mlの容量の商品なんてあまり見たことはないんじゃないですか?
ところが、全国新酒鑑票会なんかの各種品評会の出品にだけは、この500mlのRビンでの提出が義務付けられているんです。これはせっかく開発したRビンの利用促進なのか、品評会での評価や分析にちょうどいいサイズなのか分かりませんが、「1点につき、Rビン5本で出品しなさい」とかいうように指定されるんです。
毎年春には、まず長野県の鑑評会、次に全国の鑑評会が開催されます。その、長野県の鑑評会の出品期限が明日っていうことで、私も先日おり引きした純米大吟醸の中から頃合いの2点を出品することにしました。1点に付きRビン5本という指定でしたから、計10本必要になると思って、倉庫へ取りに行ったんです。
そして、Rビンの入っているはずのダンボールを開けると・・・ハイ、皆さんのご想像の通りですね(笑)。10本くらいなら残っているはずだと思っていたのに、6本しかありまへんがな(涙)。Rビンはこの手の出品用にしか使いませんから、めったに在庫のことなんか考えないんです。
あわてて隣町の漆戸醸造のU君へ電話。U君も私の性格をよく分かってますから、「また、やらかしたな」ってな具合に状況を飲み込んでくれて(笑)、即座に用意しておいてくれることになりました。いやー、実に久しぶりに、明るいうちに長い時間自動車に乗りました。もう、日差しは春のそれですね。直射日光に当たってると、暑くなって来るもんねぇ。
U君との立ち話もそこそこに会社に戻ってきて、ビンを洗って、レッテルを貼り、出品酒を詰めて、何とか夜中までかかって準備できました(汗)。あとは、こいつがどんな評価を受けるか楽しみにして、結果を待つことにしましょう。いい結果だったら私の腕が良かったんだし、悪い結果だったらもらったビンのせいですね(笑)。Rビンに振り回された1日の顛末。
□□□ 備えあれば憂いなし □□□
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