専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

吟醸夜話(6)

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今年は純米大吟醸を2本仕込むんですが、吟醸用の麹は全部で7回に分けて造りました。今日、その6回目の麹が仕上がりました。残るは明日のラスト1回のみです。つまり、これで夜の睡眠時間を削って麹の面倒を見るのも今日が最後だっていうことです。

あっという間だったのか、ここまでようやくこぎつけたのか、今のところどっちという感じはありませんが、とにかく少しは枕を高くして寝られるようになるのがウレシイですねぇ。まあ、吟醸が終ってもそんなに生活が変わるわけでもありませんけどね(涙)。

吟醸用の麹を7回造ったなんて言ってますが、実はそのうちで満足できる出来栄えのものは3回かなぁ(汗)。残りはもっとこうすれば良かったなんていう部分がたくさんありますね。吟醸用の麹は手をかけられるので、なるべく実験的な造り方もしてみるんです。かなりの『度胸』は要りますけどね(笑)。

吟醸仕込みたいな究極の造り方を目指す場合には特に、「こうやっても大丈夫かなぁ?」なんてドキドキして迷いながら進んでいくんです。ですから『度胸』って必要だと思うんですよね。よく分かんないけどやっちまえ!っていうんじゃなくて、しっかりとした経験に裏打ちされた『度胸』じゃなくちゃなりませんけどね。

つまり、ベテランの杜氏さんはクソ度胸が座ってんですよ。多少の失敗を「そんなの大丈夫だ」と彼らが言うのと、私が言うのでは意味合いが全く違ってくるでしょうね。前者はこれからしっかり軌道修正が出来るんだろうし、私の場合には前途に暗雲が立ち込めてくるような・・・(笑)。

迷いが生じた時の意思決定に際しての『度胸』もあるでしょうし、ちっとやそっとのことじゃぁ自分が揺らぐことのない『度胸』もあると思います。私も自分の信念を持って、迷うことなく、自分の目指す酒に向かう1本の道を歩めるようになりたいものです。

それでもね、10年も杜氏やってるとそれなりに『度胸』もついてきて、昔ほど細かなことでウジウジと悩むことは少なくなってきましたね。最初の頃は吟醸前夜なんてオシッコちびって眠れなかったもんなぁ(笑)。


□□□ あともう少し! □□□
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コメント

男は度胸

物造りは最後は自分の判断に成りますよね此れで最高だと思えば
それが最高だし今日は良くなかったと思えばそうなるかと感じます
後は自信と気持ちの入れようでしょうね
変に迷わないようにはしてますが毎日疑心暗鬼の世界ですよ
只出す以上は自信を持って出します
それが礼儀かなとも思います

  • 2008/01/25(金) 19:01:12 |
  • URL |
  • 蕎麦屋のオヤジ #-
  • [ 編集 ]

>>男は度胸

「毎日疑心暗鬼の世界」っていうのは、私としてもよく分かる表現ですね(笑)。
最終的な判断が、蕎麦を食べたお客様にあるのか、はたまた蕎麦を作った自分にあるのか・・・。
結局は作った自分が自信を持って出せるかどうか、疑心暗鬼に打ち勝てるかどうかなのかもしれませんね。
オヤジさんがおっしゃる通り、出すからにはこちらの自信を添えて出さないことには、プロの仕事になりませんよね。
蕎麦も酒もいっしょだと思います。

  • 2008/01/26(土) 02:47:54 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

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