読者の皆さんの中で、お子さんが小学校へ行かれている皆さんの学校では、夏休みの宿題に『一人一研究』なるものがおありでしょうか。私の娘の小学校にはありますし、私も小中学校通じて毎年やらされました。楽しい夏休みの中で、最も苦痛な課題でしたねぇ。しかし、いろんな実験を自分で考えてやること自体は嫌いじゃありませんでした。
どんな内容でもいいんです。理科の実験的な事でも、社会科の調査でも、国語の調べ学習でもいいんです。料理の研究をやった子もいるそうですよ、それも男の子!我が愛娘はやはりお父ちゃんの影響を受けてか、理科の実験や観察の類のものが多いですね。成長するにつれて、内容は毎年少しずつレベルアップしています。
そんな彼女の今年の研究課題は『太陽電池』でした。昨年は『レモン電池』の実験をやったので、今年もそれを発展させた形となりました。太陽電池は学校から借りてきて、どんな条件だと発電量が多いとか少ないとか、テスターで測ってました・・・というより測らせました(?)。
つまり何が言いたいかというと、かなりの部分親の実験になってるんだな、これが(笑)。課題を決めるところから、どんな素材を使って、どんなふうに実験を進めて、どういうふうにまとめるか・・・これはなかなか小学生にはクリアしがたいハードルでしょう。それようの本も出版されてますが、そんなの見たんじゃつまんない。
ひとりで出来る範囲で全てやらせるという考え方も大切でしょうが、私はいつも少し背伸びをさせた課題を提案しています。そして、一緒に実験を進めるんです。夏の間なら私も時間がありますから、しっかりと付き合いますね。大きな流れが分かるように、つまづきそうな所はあらかじめ回避させて、それなりの結論に導きます。
それには理由があるんです。私はあの『一人一研究』はとてもいい教育の場になると思ってるんです。どういう考え方で未知なるものに立ち向かっていくのかを、子供と一緒に実験を進めていく中で伝えたいんです。ですから、彼女にとって高度すぎる内容はその場ですぐに教えちゃうんです。そんな部分の考察に時間を割くのは本質ではないからです。
妥当な理屈をある程度考察したら、あとは腕まくりして対象に切り込んでいく。この姿勢を私は彼女に植え付けたいと思っています。これは私が大学でいろんな先生から学んだエッセンスです。枝葉末節の細かな論理なんて、どーでもよろしい。物事の本質の捉え方をいかにモノにするかが学生時代の大きな課題でしょう。
大学の理系といってもいろいろですが、実際のものづくりの現場に近い工学部と、唯一無二の最適解を追求する理学部では、やはり若干毛色が違ってきます。私は工学部でしたから、そんな頭になっちゃったんじゃないかな。しかし、どんな難解な物理学の理論だって、実際に実験してその結論が確かめられない限りは、正に机上の空論なんですよね。
アインシュタインの相対性理論だって、悪魔の理論だなんて誰も相手にしなかったのが、実際に太陽のすぐそばを通ってきた光が本当に曲がっているのが確認されたもんだから脚光を浴びるようになったって聞きましたけどね。この手の話になるとまた四次元の世界へ行っちゃうので、この辺にしときますけどね・・・(笑)。
一番の教育者は親であるべきだと思います。親の私の考え方は間違っているかもしれません。でも、それでいいんです。こんな出来の悪い親の子供に生まれちまった不幸ってもんだとあきらめてもらうしかありません。半分は同じDNAなんだから、そのうち分かってくれるでしょう(笑)。
まあ、そんなこんなで苦労した結果、小学生らしからぬ一人一研究になっちゃったりしてね・・・(汗)。そして、どこかの科学展か何かで入賞しちゃったりしてさ・・・(汗汗)。更に上のところでも賞をもらっちまってよ・・・(汗汗汗)。ちょっと、やりすぎたかなぁ(笑)。
□□□ いや、娘も頑張ったんですよ □□□
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