
数日前のことになります。毎朝、社員が出社してくる前に、コシキ(米の蒸し器)にその日の仕込みで使用するお米を張り込んでおく作業があります。前日のうちに洗ったお米がザルに入っていますから、それを順次、下からもうもうと蒸気の上がっている中へ投入していきます。
そんな作業の内容についてはまたいつかご紹介するとして、その日もいつものように作業を始めました。何枚かザルの中の米を入れてから、少し山になった部分をならそうと手を伸ばしました。その時に足が少しもたついてしまって、その方向へ倒れ込んでしまいました。
下手に手をつくと蒸気がかかりそうだったし、別に転ぶという感じでもなかったので、コシキの側面に自分の体がよっかかるようにして、その衝撃を吸収しようとしたんです。特段危険な動作でもなんでもなかったわけですが、間が悪い時ってあるもんです。コシキの上面に鍔が出ている部分があって、その出っ張りが私のあばら骨の間の、どこか間の悪い場所にカツンと当たりました。
「ぐげっっっ!○÷▲?◇×■!」と訳の分からない雄叫びをあげて、もんどりうって私はうずくまりました。「イタタタ・・・」痛かったなぁ。でも、作業を中断するわけにもいかずに、痛みをこらえて米を張り終えました。その日の夕方まではいつもの仕事に追われて体を動かしていましたが、夜になるとズキズキと痛みを感じるようになってきました。
咳をしても、笑っても、鼻をすすっても痛むんです(涙)。息をしてもツキンとする感じで、いてもたってもいられないような息苦しさでしたね。かつてなったことがある肋間神経痛に似たような痛さでした。蔵の連中に話すと「専務、そりゃ骨折しとるかも知らんぞ」なんて言われて、「とにかく病院に行ってレントゲンを撮って来い」という話になりました。
まあ、骨さえ折れてなきゃ大丈夫だっちゅうことで、月曜日に整形外科へ行ってきました。ひびでも入っていて、「仕事をやっちゃいかん」なんて言われたらどうしようと思っていましたが、レントゲンを3枚撮って、そんなことにはなってないと分かりました。そーだよなー、考えてみれば、あんなことで骨折するわきゃねぇよなぁ(笑笑笑)。
でも、怪我の功名で、もし私が動けなくなった時のシミュレーションにはなるかもしれないと、頭の中では仕事の流れとか人員の配置とかいろいろ考えてたんですよ。長生社みたいに小さな蔵では、各蔵人ひとりにまかされている仕事の比重が高くなりますから、誰かが抜けたときのサポート体制作りは重要です。
特に私については、絶対に抜けることがないという前提がありますから、私が動けなくなった時のことは誰も考えてないんです(汗)。本当はそれじゃぁイカンのですけどね。泊まり込みの蔵人がいる場合も、その人たちについてはいなくなるという仮定をほとんど設けなくていいので楽でしょうね。
とにかく、大事無くて良かったです。診察料を払ってその病院から出る時に、なぜか看護婦さんや事務員さんたちが揃っていて、「お酒造り頑張ってください。美味しいお酒期待してます!」と皆さんで声をかけてくれました。「ありがとうございます。お任せあれ!」と俄然やる気になって病院を後にしました。骨折してないって分かった途端に、何となく痛みも引けてきたような・・・(笑)。
□□□ ほんのちょっとだけ骨折してみたい(笑) □□□
■■■日本酒の未来のためにクリックお願いします!人気blogランキングへ■■■