専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

準魚沼産(つづき)

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昨日の話を書いていて、もうひとつ思い浮かんだ話があったので、続きで書いときましょう。これは以前にこのブログでもご紹介したことがあったと思うんですけど、どーせそんな記事の内容を覚えてる読者はおられないだろうってことで、もう1回書いておこうと思い立ったってわけです(笑)。

昨日、ご飯もお酒も原材料っていう観点から見るとお米と水だから、どこかに共通点みたいなものがあるかもしれないなんて書いたんですけど、お酒っていう製品と家で炊けるご飯とじゃ比べようもないのは承知の上で、お米と水との相性ってことを物語る、私の心に残っているエピソードがあるんです。

かつて、長野県で棚田サミットなるものが開催されて、ある棚田で収穫された飯米をどんな水を使って炊いたら美味しいかっていうテストを行ったんだそうです。どんな方が審査したとか、規模がどのくらいだとか、本気度がどのくらい(笑)なんていうことは分からないんですけど、それなりに真面目な会議だったみたいですから、決してでたらめなテストじゃなかったはずです。

各地の水道水、いろんな井戸水、『エビアン』とか『南アルプスの天然水』とかの売り物の水、具体的にどんな水が試験されたのか分かりませんけど、いくつものサンプルを試したって聞いたんですけどね。そんなことでどの程度の違いが出るのか定かじゃありませんが、それでも食べ比べれば何らかの違いがあってもおかしくはないんじゃないですかね。

で、その結果、一番美味しいっていう評価を受けたのが、そのお米が採れた棚田の脇を流れる用水の水だったっていうんですよね。つまり、そのお米が育った時に田んぼに引かれていた水、そのお米の中に含まれている水分の元となった水ってことです。疑い出したらキリがありませんけど、理屈抜きに納得できる話じゃないですか。

これが、私が地元の酒米にこだわる大きな理由と言ってもいいでしょう。その酒米が育った水と同じ水を原料にしてお酒を仕込めば、相性がいいに決まってるってことです。その酒米とその水のコラボは地元でしか成し得ませんし、鶴が使っている美山錦を育てた水は長生社の井戸水と同じ中央アルプスの伏流水ってことで、私も自信をもって使わせてもらってるんですよね。こういう地の利が日本中にあるんですから、地酒の美味しさは尽きないって言っていいんじゃないですかね。


□□□ ボケボケ写真もたまにはいいでしょ(笑) □□□
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コメント

そうなると

蔵のまわりに自社田を作って、そこで蔵の井戸から引いた水でお米を育てるのが最強ってことに(笑)

それほどでは無いですけど、ワインのドメーヌみたいに自社でお米を作って醸しているお蔵さんとか増えてきましたよね。

特徴を出したり、自分で納得の行くものを造りたいという思いから、コレと思う酒米を作っているところと、コストが安くなるという理由で飯米を作っているところと両方ありますが(笑)

  • 2016/12/14(水) 08:35:06 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
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潮の香り

ボクが見学させてもらっう酒蔵では、
一昨年、昨年と、奥尻島って離島のお米を使った日本酒を造ってましたけど、
仕込みにつかう水も、わざわざ奥尻島から運んで来てました。
このお酒はほのかに潮の香りが感じられると評判で、
一度、一杯だけ呑んだことがあるんですけど、
かなり酔っ払った後だったので、きちんと確認できていません。(^^ゞ
奥尻島にはワイナリーもあって、ここで造るワインも潮の味を感じるとか。

  • 2016/12/14(水) 12:31:44 |
  • URL |
  • まっちー #-
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Re: そうなると

たぶんそれが最強でしょう(笑)。
そういう環境が整っているお蔵さんはうらやましいですね。
たとえ飯米でも自分の手で育てたとなれば思い入れが違うでしょう(笑)。
そのお米にどこまで思いを込められるかが大切です。

  • 2016/12/14(水) 17:52:29 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: 潮の香り

島で造るお酒に潮の味が感じられるなんてすばらしい特徴ですよね。
きっと水に何かそういう成分が溶け込んでいるんでしょう。
日本酒と潮の香のマッチングは私も味わってみたいですね。
ウィスキーには塩っぽいタイプみたいなのがありますがどーゆー名前なのかは忘れました(汗)。

  • 2016/12/14(水) 17:55:28 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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