専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

鏡割り

金曜日の夕方、就業時間はとうに過ぎて真っ暗になってきた頃、普段はそんなことすることはないのにひとりのお客さんを待つ私。前々から予約を入れてくれてあった商品を取りに来るって約束で、それはどうしてもその日に渡さなくっちゃならない物で、もし来なきゃ帰っちゃおうかってこともできなくて、私は何が何でも彼を待っていなくっちゃなりませんでした。

それは、鶴の2斗樽とお酒20本。なぜどうしてもこの日じゃなくっちゃならなかったかって言うと、翌日のSさんの結婚式に使ってくれるからでした。駒ヶ根で式を挙げるなら直前にお持ちしてもいいんですけど、結婚式の会場は松本市。配達するわけにもいかずに、Sさんが前日に長生社で受け取って、自分で持って行ってくれることになってたんです。

仲睦まじいカップルが長生社に顔を出してくれたのが、もうひと月も前のことになるでしょうか。自分たちの結婚式で鏡割りをしたいんだけど、どうしたらいいかっていうご相談でした。自分達は松本の出身で、結婚式も松本で挙げるんだけど、鏡割りのお酒は自分達が気に入った信濃鶴でやりたいっていう、酒屋冥利に尽きることを言っていただいてうれしかったですね。

お二人は今の職場が駒ヶ根近郊で、こちらに来て鶴のことを知ってくれたらしいんですけど、式も神前で行う和風なお二人は、どうせなら気に入ったお酒で鏡割りをしたいってことで訪ねてきてくれたってわけです。遠くまで樽を送るのはお金もかかるし、なかなか問題も多いんですけど、樽は空のままお酒と別に式場に持ち込んで、定位置に設置してからお酒を必要なだけ入れるのが安全で楽なんですよね。

でも、そうする場合の最大の問題は、鏡割りの準備ができるかどうかなんです。鏡割りって、樽の上面を木槌で叩いて豪快にその板が割れるってイメージでしょうけど、実はそんなに簡単に鏡の板が割れるわきゃないんですよね(汗)。あれは、事前に樽から抜いて割り目を入れて、上にのせてあるだけの状態にしてあるんです。だから、木槌を軽く振り下ろすだけで割れたような雰囲気になるんです(笑)。

お酒が漏れることのないように、樽も事前に熱湯を入れて湿らせておかないとならなかったり、手間のかかることが多いんですけど、その辺を全てSさんには説明してお引き取りいただきました。翌日が結婚式ってことで、どこそこ落ち着かない感じのSさんでしたが、人生の大きな節目を迎える前日の初々しさがうらやましくもあり、これで君も年貢の納め時だと肩を叩いてやりたくもあり・・・(笑)。


□□□ 末永くお幸せに!!! □□□
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コメント

順風満帆

結婚式で鏡割りをするとなると準備が面倒なものなんですね。
それでなくても、誰を招待するか、席順はどうするか、
引き出物、自分たちの衣裳選び、写真の前撮りなどなど、
準備を進める間にブルーな気分に陥りそうになるほどに大変なのに、
その面倒を乗り越えて鏡割りに漕ぎつけたSさんの結婚生活は
順風満帆そのものになりますって!
間違っても年貢の納め時なんて思っちゃいけません!(笑)

昨日の道の駅巡りはスタートに渋滞に遭ったり雨に降られたものの、
2駅目を目指す間に雨も上がって晴れて来て、
最後に予定してた駅の営業時間に間に合わずに断念したものの、
途中、予定外の道の駅が近くにあることが分かって寄れたので、
目標の10駅をみごとにクリア♪
各駅で美味しいものも食べながら19時過ぎに無事帰宅できました。

  • 2016/09/19(月) 12:28:20 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 順風満帆

鏡割りって結構大変なショーだと思います。
ウェディングケーキ入刀なんて目じゃありません(笑)。
これを乗り切ったSさんはもうこれからの生活は大丈夫なはずです。
まっちーさんも道の駅巡りを達成されたようで、奥様との息はぴったりなんでしょうねぇ(笑)。

  • 2016/09/19(月) 15:22:45 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

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