専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

氷解



職人として何かを追い求めていれば、長年ずーっと疑問に思っていることとか、どうやっても上手くいかないこととか、なぜか教科書通りにならないことを、いくつも抱えることになるんじゃないですかね。そういうポイントを克服していくことこそが、職人としての成長でもあるかもしれません。

私もお酒造りの学校を出たわけでもなく、基本的には前任の杜氏さんに越後流の酒造りを現場で教わっただけですから、そんな問題を背中一杯に背負って冷や汗をかきながら日々仕事をしているんですけど、小さな問題から大きなそれまで、一体どれくらい頭を悩ませてここまで来たのか、考えてみただけで目頭が熱くなりますね(笑)。

お酒造りのように経験が物を言う領域では、ある問題の答えを知識として頭の中に入れることで解決できる場合も当然多いでしょうが、それで何とかなるような問題は実は大したことなくって、何百回も何千回も何万回も自分でやってみて初めてどこからか答えが下りてくるような場合の方が重要だし貴重だし感動しますね。

最近、ひょんなことで、私がここ数年来解決できなくて困っていた問題に決着がつきそうで、実はワクワクしているんです(笑)。なかなか思い通りにはいかなくて、教科書に載ってるような問題でもないもんだからどこかの先生に聞くって話でもなくって、いろいろ試してみるんだけどその度に玉砕していた難問でした。

この結論が正しいのかどうかは、もう少し検証を繰り返さないとなりませんけど、こういうことがあるから楽しいんだと思える、スカッと気持ちのいい展開でしたね。もし間違っていたとしても、ここが次のステップの足がかりになりそうですから、またくじけずに次の実験に向かえると思います。

今となっては、劇的に氷解したように思えますが、あーでもないこーでもないと試行錯誤を何年も繰り返して、徐々に解決の方向に近づいてきた歴史があってのことですから、ようやくここまで来たかと、やっぱり目頭が熱くなる思いがするわけです(笑)。


□□□ 大した問題じゃないんですけどね(汗) □□□
■■■日本酒の未来のためにクリックお願いします!人気ブログランキングへ■■■

コメント

毎年

お米の状態も違うし天候も違うし、厳密に言えば酵母だって違うわけなので、実験に必要な「同じ状況にする」ということが難しいから大変ですよね。

それにしても、そういうモヤモヤした問題を解いてくれるスペシャリストっていないんでしょうかね?大学の醸造科の教授とか…

追伸
 長野の酒メッセinTOKYOの日程が出たんですね。
 今年は5月11日ですか…週中だから比較的休みが取りやすいです(笑)

  • 2016/02/01(月) 09:23:24 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
  • [ 編集 ]

重い言葉

<<何百回も何千回も何万回も自分でやってみて初めてどこからか答えが下りてくる>>
重い言葉ですね!
それだけに、その達成感も格別でしょう。羨ましい。

  • 2016/02/01(月) 10:35:29 |
  • URL |
  • 酒ひろし #-
  • [ 編集 ]

開眼

目からうろことか、ひょうたんから駒とか言いますけど、
それとも違うんでしょうね。
開眼するというか、目の前がパッと開けた思いでしょうか。
とにかく、やってみなければ分からないことで、
いろんなトライ&エラーを繰り返した中で答えが見つかったとしたら、
さぞや晴れやかな気持ちになることでしょう。
長い年月を掛ければ掛けたほど、それはそれは凄いことです!

  • 2016/02/01(月) 12:31:10 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 毎年

実験したい変数以外を統一することは実に難しいですよね。
それができないのが現実世界でもありますけどね(笑)。
俗に言う先生達っていうのは理論的なスペシャリストが多いんじゃないですかね。
実地でのスペシャリストはその蔵の杜氏さんってことになるでしょう。

  • 2016/02/02(火) 00:39:13 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 重い言葉

ちょっとカッコ良く書き過ぎましたね(汗)。
でも、ずっと分からなかったことが分かるような気になった時はうれしいものです。
果てしもない試行錯誤があって、答えが出るのは必然なのかもしれません。
そういう発見があるうちは杜氏の続けがいがあるってものです。

  • 2016/02/02(火) 00:41:20 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 開眼

大発見したつもりになっても、実はそれが当たり前のことだったりする場合もあります(汗)。
何か自分が集中していることで開眼できた時ってうれしいじゃないですか。
そういう喜びを年に1度でいいから味わいたいもんです。
もし50年酒造りを続ければ、50回喜べるってことになります(笑)。

  • 2016/02/02(火) 00:43:40 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sinanoturu.blog77.fc2.com/tb.php/3534-833111f9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad