専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

吟醸週間(その4)



吟醸の仕込の時に、いつもと全く同じ事をするんだけど手間が変わってくる作業のひとつに、添え桶を立てるかどうかっていう問題があります。日本酒の仕込は3回に分けて行われるのが一般的なんですけど、その一番最初で一番量の少ない仕込のことを『添仕込(そえじこみ)』と言いますが、それ専用のタンクを用意するかどうかなんですけどね。

普通の仕込の場合には、最初から大きなタンクに添仕込をするんです。最終的にはそのタンク一杯のもろみになるとしても、添仕込だけが終わった時点では大きなタンクの底の方にチョビットだけもろみがあるような状態になるんですよね。それは酵母の増殖のためにはあまりよろしくないってことで、できることならそのチョビットの添仕込だけのための小さなタンクを用意してやればベストだと言われてます。

つまり、添仕込はどんなもろみでもやらなくっちゃならないステップなんだけど、吟醸の時だけは専用の小タンクを使って仕込んでるんです。当然、吟醸ばかりでなくって、全てのもろみに添タンクを用意するお蔵さんも、吟醸の時にもお使いにならないお蔵さんもおありでしょうけど、長生社ではその中庸を採って吟醸の時だけ添え桶を立ててます(笑)。

タンクをひとつ用意するだけですが、消毒して準備することから始まって、このタンクに仕込んだものを次の『仲仕込(なかじこみ)』の時には手作業で本仕込みのタンクに移さなくっちゃなりませんし、使った後にはまた洗ってと考えると、相当余分な仕事になってることは確かです。でも、そういうひと手間の積み重ねが、吟醸っていうお酒の価値につながっていくんでしょうね。


□□□ 一位は居心地が悪いです(笑) □□□
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コメント

手間を惜しまず

酒母を仕込むのに小さなタンクを使うのは知ってましたけど、
添え用に小さなタンクを使うのは初めて聴きました。
理由を聴くとなるほどですけど、確かに手間がかかりますよね。
とにかく考えられるだけの手間を惜しまずに造るのが吟醸なんですね。

一位は居心地が悪いなんて、なんと贅沢な!(笑)
ランキングを見ると飲み助さんの更新が一週間ほど止まってますものね。
月間INも飲み助さんを上回ってますよ!(^^)v

  • 2016/01/20(水) 12:31:00 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

スッポン仕込みと言っても

長生社さんの場合はサーマルタンクでしょうから、単なるタンクでスッポンするよりは状態は良いんじゃないでしょうか?

近所の酒屋さんが、スッポンどころか三段に分けもせずに仕込むところが多いって言ってましたね。
完成量の麹と蒸し米を一気に入れて酵母を大量に投入すると、ちゃんとお酒にはなるそうで…

  • 2016/01/20(水) 14:24:50 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
  • [ 編集 ]

Re: 手間を惜しまず

こういうやり方はかなりのお蔵さんでやられていると思います。
どの仕込みにも添え桶を立てるお蔵さんだってありますよ。
そういうシステムになってればそれほど苦労しないかもしれませんけど・・・。
この時だけってなるとかなり大変ではあります(汗)。

  • 2016/01/21(木) 01:30:16 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: スッポン仕込みと言っても

普通のタンクよりはサーマルは有利ですね。
そういうことも考えた形状になってますよね。
一段仕込みのお蔵さんもそんなにあるんですかね。
確かに酵母さえ大量に用意できればいいのかもしれませんが・・・。

  • 2016/01/21(木) 01:31:35 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

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