


行ってきました。飯島町のKさんの酒米の田んぼです。稲の生育具合っていうのは、私も職業柄常に気にしているんですが、駒ヶ根市の我が家の周りの田んぼより生育がかなり進んでいるような気がしてびっくりしました。
お話をうかがうと、梅雨の前後は天候の不順もあって心配もあったそうですが、このところの暑過ぎるほどの日照のお陰で、お米の出来は良さそうだということでした。収量が上がらないと、価格は上がるし、酒造メーカーの間でも特定のお米の争奪戦の様相を呈するので、気分的に落ち着かないんですよね。その辺の心配はなさそうで、ホッとしました。
ただしね、お米が豊作だっていうことが、いいばっかりじゃぁないんですよ。以前にも書いたかもしれませんが、豊作の年はもろみの腐造(ふぞう:もろみが正常な発酵をしなくなってしまうこと)が多いとか、出来たお酒の品質が悪くなるなんてことを言う杜氏さんもおられます。
私のこの9年しか経っていないような短い杜氏生活でも、あまりに不作だなんていうと米自体が実っていないわけですから問題でしょうが、例年よりちょっと出来が悪かったなんていう年の方が、お酒の出来は良かったような気がしてるんですよね。
豊作の年の米は、実が充実し過ぎちゃって、粒自体は大きくて立派になりますが、その分溶け易くなるのは確かなようです。もろみで米が溶け過ぎると、最終的なお酒の味が重くなったりする可能性は高いでしょうね。麹なんかは造り易いかもしれませんがね。こういった事前情報は、特に造りの初期の段階ではとても大切になります。注意しなくっちゃ。
さて上の写真を見てください。これ、面白い写真なんですよ。右の田んぼと左の田んぼの色が違うと思いませんか?違うんですよ。2枚の田んぼの品種が違うんですよね。実はね、右が美山錦、左はなんとあの山田錦なんです。今日はKさんが田んぼまでついて行ってくれなかったので、もしかしたらウソかもしれませんが、昨年と同じだっておっしゃってましたからたぶんホントです(汗)。
山田錦は本来ならば西日本の、もっと暖かい場所で作付けされる品種なので、長野県だと成長が遅れるんだそうです。真ん中の写真では美山錦の穂がもう垂れていますが、下の写真の山田錦は穂も出ていないくらいでした。こいつもびっくりこきましたね。
山田錦はやはり酒米の王様なので、どこの酒造家も欲しがるために、長野県でもある程度の量は栽培されているみたいです。まだ安定した品質の米を栽培するのは試行錯誤の部分もあるようですが、Kさんは何年か続けて作られているみたいなのでいいものが出来ているんじゃないでしょうかね。もうこの山田錦には買い手がついていて、長生社には売ってもらえませんけどね。
もう1点どうしても飯島町の稲作について調べなくっちゃならないことがあるので、今週のうちに今度はJAの担当の方達のお話を聞けることになっています。その内容はまた近いうちにアップしますね。
いずれにしても、状況としては安心して良さそうな感じですね。夏も過ぎて、米の収穫の話題になり、製造計画はどーするんだーなんて考え出すと、苦しかったことも忘れてだんだんやる気になってくるんだから・・・バカだよなー(笑)。
□□□ 今期の造りが楽しみになってきた・・・かな? □□□
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