専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

吟醸上槽

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吟醸週間の記事を書いたのが、もうひと月も前になるでしょうか。あれから、長い長い苦難の歴史を歩んで(ウソ)、ついに今年の吟醸が上槽の運びとなりました。毎年、あれやこれやと苦労して改良ポイントを自分なりに克服する努力をするんですけど、これも毎年のごとく長足の進歩はなく、気が付けば地道な着地点の感が強いですね(涙)。

このブログでもよく出てくる『上槽(じょうそう)』っていうのは、もろみの発酵が終点に近づいて、そのもろみを搾ってお酒と酒粕に分離する作業のことですが、『槽』っていうのはあまり馴染みのない漢字かもしれません。例えば、『洗濯槽』なんてのは日常よく使われますが、桶っていうか、こじんまりと囲われた空間っていうか、そんなものを『槽』って表現するんでしょうかね。

酒造業界では『フネ』と呼ぶのが一般的だと思いますが、その中にもろみを搾るための酒袋を並べる四角い大きな容器を指しています。その槽にもろみを移してお酒を搾ることから『上槽』って呼ばれるんでしょうけど、なかなかに昔っぽい、この業界らしい表現で、私のお気に入りの言葉のひとつではあります(笑)。

これまで、フネに酒袋が入った写真は皆さんにご覧いただいたことは多々ありましたが、フネ自体をご紹介したことはなかったような・・・あったかな(汗)。今回、上槽の準備期間中に撮っておきましたから、ご紹介しておこうと思います。本当のフネはもっともっとでっかいんですけど、長生社には吟醸用の小さな物しかなくて、それも現代版のステンレス製のものですから、ちょっと味気はないんですけどね(汗)。

構造はいたって単純で、簡単な四角い容器の内部の側面に、穴の開いた板が立てかけてあるってだけのものです。酒袋からしたたり落ちたお酒が、効率良く周囲から回収できるように考えられてはいるんでしょうけど、ま、ハイテクな道具でないことは確かです(笑)。この中にもろみの入った酒袋を並べて、上からジャッキで圧をかけるだけなんです。さてさて、準備万端のフネからしたたり落ちてくる吟醸は、一体どんな出来だったんでしょうか・・・。


□□□ 酒造り自体が単純ってことかな □□□
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コメント

搾り

いよいよ吟醸も上槽を迎えて、今期の造りも終盤に入ってきましたね。
言われてみれば、酒袋の無い空っぽのフネの写真は珍しいかも。

どこのお蔵さんも吟醸造りとなると、より美味しいお酒に仕上げようと、
ひとつひとつの作業に、考えられるだけの手を掛けますよね。
最終段階の搾りも圧搾機を使わずに酒袋とフネを使ったり、
紐で二つの酒袋を縛って、それを吊るして自重だけで搾ったり。
長生社でも鑑評会への出品酒は、ほとんど重しを掛けずに流れ出てきた
お酒を使うんでしょうね。(^^)

  • 2015/02/27(金) 12:34:36 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 搾り

まっちーさん、お酒造り詳しいなぁ・・・(笑)。
酒造りの知識を持った飲兵衛ほど手ごわい相手はおりません(汗)。
でも、第3者から見てもお酒造りって興味深いんじゃないですかね。
自然の力だし、昔ながらのやり方が多いし、お酒飲んだら美味しいし(笑)。
興味を持ってもらうってことも売り上げアップのポイントなのかもしれませんね。

  • 2015/02/27(金) 18:51:48 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

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