専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

初洗い

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既に蔵では今季の造りをスタートさせています。あまり詳しくは申し上げませんが、米を洗い、米を蒸し、麹を造り、酒母を仕込んで、本仕込が始まるっていう流れであって、既に麹は1回造り終えて酒母の仕込に使っちゃいました。ですから、何となく『初○○』っていう記事を書く精神状態からは遠ざかりつつある岳志です(笑)。

それでも、その年の仕込みが始まって初めての作業をしたっていう日には、私達にとってもある意味の記念日的なものがあって、どっこらしょと重い腰を上げたとたんに全速力で走り始めるような慌ただしさの初回くらいは、何となくまだ自分の意識も働いているような気でいられる落ち着きがありますね(笑)。

初めての米洗いっていうのには大きな意味があると思います。その年のお米の出来具合を最初に推し量ることになる作業ですから、ワクワクであったりドキドキであったりする感情を毎年感じてます。信濃鶴では地元産の美山錦しか使わないという原則でずっときてますから、美山錦のことしか頭になくてイカンのですけどね(汗)。

今年の美山錦で心配していたのは、お盆以降の天候不順による日照不足がどのくらい米質に影響を及ぼしているのかっていう点でしたが、すり上がった白米を見る限りではそれほどどうこうっていう感じは受けませんでしたね。ちょっと小粒かなって印象ですが、毎年そんな感じになってますから今年が特別とも思いませんでした。

でも、重要なのは見た目よりも、蒸し上げた時や、麹を造った時にどんなものができるかってことです。どんなに素晴らしい酒米でも、いいお酒ができなきゃ意味がありませんから、原料処理をして、お酒にしていく過程でようやくその年の評価が出てくるわけで、今の段階で言えることはそれほどないんですよね。

お米を洗って水に浸漬した段階で言えば、長生社に届いた最初のロットは水の吸い方が例年よりも遅かったですかね。水を吸いにくいってことは、米が硬いんじゃないか。米が硬いってことは、溶けが悪いんじゃないか。溶けが悪いってことは、酒粕がたくさん出るんじゃないか。酒粕がたくさん出るってことは、コストが高くなるんじゃないか・・・なんて考えたりもしますが、これも最後にもろみを搾ってみないと分からないことです(笑)。

お米を洗った後の写真かなんかがあれば良かったんですけど、ちょっと今日の段階でいいのが撮れそうもありませんから、空になったザルの写真でご勘弁ください(汗)。薄暗くなってから撮ったら、なんだかお化け屋敷的な写りになっちゃいましたが、ま、ある意味で蔵の中なんて見えない諸々が超慮跋扈しているお化け屋敷みたいなもんですわな(笑)。


□□□ 初物シリーズが続くかな □□□
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コメント

始動

「納め」シリーズに続いて「初」とか「始め」シリーズが始まる。
春と秋の恒例ですが、それほどに酒造りは区切りがはっきりしてますね。
酒造りに入る前の儀式記事を読んでるうちに、既に酒造りは始動してて、
一連のサイクルに追われる日々が始まってたんですね。
心静かではあるんでしょうけど緊張が続く毎日。
疲れをためないように、体調を崩さないように、
岳志さんの思い通りのお酒ができるようにとお祈りします!

  • 2014/11/01(土) 09:47:59 |
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  • まっちー #-
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Re: 始動

「○○納め」から「初○○」にと、シリーズのシリーズができてますね(笑)。
これが「らすと○○」になってくれると、ようやく私にも春が来るわけですね。
このハッキリと区別のついた半年ごとの生活にもようやく慣れてきましたかね。
昔ほど始まる前の緊張感はありませんが、いろいろ考えることは昔と同じ様にたくさんありますね。
今年の私の一番のテーマは体調管理かな・・・爺くさいけど(笑)。

  • 2014/11/01(土) 18:36:57 |
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  • 岳志 #-
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