専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

酒袋洗い

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久し振りに桜じゃない写真ですね(笑)。長生桜が散るまで写真のアップを続けるっていうことも考えましたが、それだと話題が続きそうもありません(汗)。ここら辺で、いつものパターンに戻しましょう。かと言って、桜じゃない話題が溜まってるかっていうと、そんなこともないんですけど・・・。

さて、この図は何を写したものでしょう?下に切れて見えるのが、私の長靴の先っぽですから、大体のサイズ感はお分かりいただけるんじゃないですかね。水色のコンテナの中に、何かが折り重なって入っています。分かりずらいかもしれませんが、透明な液体の中にどっぷりと浸かっているんですよ。

これは『酒袋』です。つまり、その中にもろみを入れてお酒を搾る時に使う、濾布でできた袋状の道具です。25センチ×100センチくらいの大きさで、短い側の一辺が開いている細長い形をしています。その口からもろみを入れて、専用の槽の中に並べて、上から圧力をかけるとお酒が搾れるわけです。

普通、長生社では俗に言う『ヤブタ』っていう機械を使うんですけど、純米大吟醸だけはこの酒袋で搾りますから、年一回そのためだけに準備して片付ける、とっても手のかかる代物ではあります。これは、その片付けの時のワンシーンなんですけど、酒袋専用の洗剤と言うか、殺菌剤と言うか、匂い抜きと言うか、に浸けてあるんです。

コンテスト用のお酒を搾るわけですから、私達も非常に気を使います。一番は、この袋を通すことで、本来もろみにはなかった不要な香りがお酒に付くことを最も警戒するんです。いい香りが付くっていうことはあり得ませんから、間違いなくマイナス評価につながる酒質になっちゃうからです。

一度使った後は、どうしたって布の繊維の中にもろみの有機的な粕が入り込んでいますから、いくら洗濯機で洗ってもその手の香りが取れなくなります。これなら大丈夫っていう年には使わないんですけど、今年はその香りが強かったので専用の洗剤を使いました。しかし、これにはこれで化学的な匂いがあるので、本当なら使いたくないんですけどね。

何回か洗濯機を通した後にその薬品に浸したんですけど、やっぱり少し液体が濁ってきますから、洗濯機だけじゃ取り切れない汚れがそれなりに浸み込んでたってことなんでしょうね。ま、今回は使って正解だったようですが、その後の薬品的匂いを取るのに、また何度も洗濯機で洗わなくっちゃなりませんでした。あんまり洗い過ぎても袋が傷んじゃいますから、それもまた困ったことなんですよ(汗)。

あとは、蔵の二階に陰干しして、また来年の搾りを待つことになります。こんなに手をかけてお酒にするんですから、是非ともコンテストではいい成績を取ってもらいたいもんですが、こればっかりは神のみぞ知るですから、せいぜい神棚に願掛けするくらいのもんですかね(笑)。蔵の中も、こうしてボチボチ片付いていってます。


□□□ 人手不足で片付けも大変です(汗) □□□
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コメント

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  • 2014/04/18(金) 02:09:54 |
  • |
  • #
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苦労

本当に酒造りってのは、これでもかってくらいに気を遣うし、
手のかかる仕事ですよね。
どこかで踏ん切りをつけるんでしょうけど、気にしだすとキリが無い。

人手不足の中で、そこまで苦労してるんですから、
何とか報われて欲しいし、吉報を楽しみに待ちましょう!

  • 2014/04/18(金) 12:21:56 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 苦労

こういうことはどこのお蔵さんでもやってるんですよね。
皆さんがおやりになっているから、こっちとしても手を抜けません(笑)。
手をかけた分だけお酒が美味しくなってくれればそれでいいんですけどね。
そうストレートに結果につながらないところが悔しいところです(涙)。
手を抜いてないっていう自信にだけはつながるんですけどねぇ・・・。

  • 2014/04/18(金) 18:02:42 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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