専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

米澤酒造

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前々から噂だけは耳にしていましたが、今日の地元新聞の記事になりましたから、もう秘密にしなくていいでしょう。私達伊那谷にある酒蔵のうちのひとつである中川村の『米澤酒造』さんが、『伊那食品工業』さんの子会社になるっていう話題が、酒造業界の中の超一大トピックになってます。まぁ、伊那谷の中だけですけど(笑)。

とは言え、このニュースが全国に流れる可能性は大きいはずです。なぜなら、米澤酒造さんは長生社より少し規模の大きい程度の小さな地酒メーカーですが、伊那食品さんは知る人ぞ知る超有名企業だからです。40年以上に渡って増収増益を続けているっていう、その辺の経営指南書みたいな書籍にしょっちゅう登場するような会社なんですよね。

メインの商材は寒天なんです。私達の目に入る商品としては『かんてんパパ』っていうのが有名ですが、その他にも医療や実験の現場で使われる寒天培地では、世界有数のシェアを誇ってるんじゃないんですかね。その本社は伊那市にありますが、観光施設も整えたそれはそれは素晴らしい工場になってますよ。

この新聞が発行された正にその当日、伊那酒造協会の例会があって、なんともタイムリーに現社長さんにお話をうかがえて、これまでの経緯について直接ご説明いただけたんです。話はもうかなりまで進んでいて、この3月中には株式の取得が行われて、役員も派遣される形になって、新生の米澤酒造がもうすぐ発進するんだそうです。

ここであまり詳しくは説明できませんが、ご存知のように斜陽産業の酒造業界にあって、販売不振や設備の老朽化に喘ぐお蔵さんが多い中で、跡継ぎのいない米澤酒造さんにとって、なんとか生き残りをかけて、伊那食品さんのような立派な会社に応援してもらえないだろうかっていう支援の要請をなさったんだとか。

伊那食品の塚越会長さんは以前から中川村とも多少関係があって、その要請に応える形で今回の話が実現したんだそうです。経営のカリスマたる塚越会長さんが乗り出すとなれば、米澤酒造さんがどんな風に変わっていくのかは想像もつきませんが、中川村も含めて大きな転換点になるかもしれないくらいの話なんだと思います。

具体的には、風光明美な立地にある蔵を生かして何かお客さんを呼べるような施設を作ったり、販路だってこれまでとは全く違ったルートが開拓できるだろうし、製造設備にしても大きな資本でドンドン刷新されるかもしれません。お金だけでテコ入れするような変革にはならないでしょうから、今後は大注目の蔵になる可能性は大きいはずです。

実は、米澤酒造さんに一番近い蔵は長生社なんですよ(笑)。お隣だからこその美味しい話なんてないとは思いますが、商売敵としてではなく、同郷の酒蔵の仲間として、これからも仲良くしてもらえたら嬉しいです。今以上に信濃鶴の影が薄くならないように、横目でチラチラ米澤さんを見ながら、長生社も頑張らなくっちゃね!!!


□□□ 経営面は心配事が減るんでしょうねぇ □□□
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コメント

伊那食品さん

本当にいろいろなところでお名前を拝見しますよね。特にビジネス書関係で…

そういう会社が支援に入ったのも、この業界に将来性があると見込んだからじゃないでしょうか?
今回の件では大きな資本が入るとこんなことができるんだ!といういい見本になるかもしれませんね。

  • 2014/03/20(木) 08:33:24 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
  • [ 編集 ]

月曜日の北海道新聞に、この10年間で日本酒の輸出が2.7倍に伸びたとありました。
北海道産日本酒の輸出も前年から5割近く伸びてるんだそうです。
海外でこれだけ評価が高まってるんだから、
逆輸入みたいに影響が国内にも広がる可能性も大きい気がします。
カリスマ経営者さんは、その気配を敏感に察知したんじゃないですかね。
信濃鶴もその波に乗って行かないといけませんね!(^^)

  • 2014/03/20(木) 12:32:18 |
  • URL |
  • まっちー #-
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Re: 伊那食品さん

確かに、これがいい見本になってくれたら楽しいでしょうね。
私達にはないような発想で事業が展開されるかもしれません。
その結果、日本酒の新しい切り口が生まれる可能性もあるでしょう。
何と言っても、あの伊那食品さんですからねぇ・・・。
置いてかれないように頑張らなくっちゃ(汗)。

  • 2014/03/20(木) 18:51:45 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 波

日本酒の輸出は好調なんですよね。
まだ元の数が小さいですから、更に伸びる可能性は高いです。
日本酒の海外での評価を伊那食品さんが察知したかどうかは不明ですが・・・(笑)。
でも、いくらでもそういう事業展開ができる会社なんですよ。
米澤酒造さんがどんなふうに発展していくのか要注目です!

  • 2014/03/20(木) 18:54:44 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

かえるの成長を・・

新しい資本のもと、米澤酒造の「かえる」のラベルが成長することを期待したいものです。
テレビでの情報ですが、酒の輸出は年間100億円を越したとか。これからのターゲットは若い女性と外国向けといってました。確かに若い女性を取り込めば、伴侶になる男性もやむなく日本酒党になるかも。(笑)
ともあれ、日本酒が躍進することを祈念です。

  • 2014/03/20(木) 21:14:56 |
  • URL |
  • 酔庵 #-
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Re: かえるの成長を・・

酔庵さん、かえるラベルのお酒をご存じなんですね(笑)。
あのお酒は量が造れなくて引っ張りだこになってるみたいですよ。
いろんな隠れバージョンもあるみたいですから、こちらにお越しの際にお探しになっては?
輸出と女性がキーワードっていうことは私もうなづけます。
日本酒もトレンドを創るのは女性なのかもしれませんね。
酔庵さんのような男性日本酒党は少ないんですよねぇ(笑)。

  • 2014/03/21(金) 17:22:36 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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