専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

温度計(実践編)

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温度計ネタしつこいなぁ・・・(汗汗汗)。もうねぇ、これでもかってくらいに続けてみたらどうなるかっていう、いつでも未知なる地平を見てみたいって思っている私らしい挑戦ではあります。親愛なる読者の皆様には、是非私と同じお気持ちになっていただいて、最後までお付き合いいただければ幸いです(笑)。

まぁ、本当は今日のタイトルは『吟醸火入れ』とかになってたはずなんですよね。でもねぇ、これも毎年の話題ですから、時にはタイトルくらい違う切り口でつけてみたらいいんじゃないかと思っていたところに、写真を見たら温度計が4本も写ってたもんだから、これは『温度計』でいくしかないと(笑)。

正に今回の吟醸火入れは温度計の使い方の実践編であって、こんな風に使うもんだから、ある程度の数は必要だし、もし破損してもそれが商品内の異物として流通する可能性は低いし、コンマ何℃っていうほど細かくて正確な測定値じゃなくてもいいし、ってなことがお分かりいただけるんじゃないかと思って取り上げたような次第。

ここで『吟醸』って言っているのは、各種コンテストに出品するための特別に囲ってある吟醸のことです。補足しておくと、信濃鶴には純米酒しかありませんから、全て純米大吟醸です。そういうごく少量の、ビンに詰められたような生のお酒を火入れ(ひいれ:加熱殺菌)する時には、このようにビンをそのまま湯煎するような方法で行なうんです。

面白いのは、ビンが丸ごと熱湯の中に浸かっていないってところですかね。一升ビンの下半分くらいがお湯の中に入っていて、上半分は液面より上に出てますよね。こういう温め方をすることで、ビン内で自然に対流が起こって、上下の温度差がほとんどない加熱ができるんです。これは、徳利でのお燗でも同じ理屈ですから、是非お試し下さいね。

そんでもって、主役(?)の温度計は中のお酒の温度を測るわけですが、目安とすれば62~63℃くらいになったらビンをお湯から引き上げます。この6本入りの箱全体が均一に温度上昇するなんていうことはありませんから、厳密に温度管理しておられるお蔵さんも当然あるとは思いますけど、私の場合は全体が大体そうなったらっていうくらいの判断ですね。

ですから、温度計の誤差が多少あったとしても、そんなに大問題じゃないんです(笑)。目盛が多少ズレていても、田舎の造り酒屋じゃ『勘』と『経験』と『度胸』で物事が進んでいきますからダイジョブダイジョブ。もし、そこでの1℃が決定的な違いになったとしたら、そこは潔くあきらめるしかありません(汗)。

当然、始めに一度は温度をそろえて測定してみましたが、最も差がある温度計で1℃くらいでしたね。その辺の誤差が、もしかしたらいい方向に作用することもあるかもしれないと勝手に思いながら、それでも一生懸命に温度をそろえようと、努力努力の吟醸の火入れ作業でした。


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コメント

実践的

確かに、少しの誤差が品質に影響するほどシビアな作業では無さそうです。
数値ばかりに頼って神経質になるよりも、
勘と経験と度胸こそが名職人に求められるものでしょう!(^^)
急に熱いお湯に入れるとビンが割れちゃうから低温に入れて徐々に温めるって、
いつもの火入れ記事の説明が今回は省略されてましたね。(笑)
お酒の燗をつけるときは徳利の半分くらいがお湯に浸かってればOKってのも、
晩酌の実践で役に立ちます。

  • 2014/03/12(水) 12:32:38 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 実践的

こういうのをご覧になれば、どの程度の精度の仕事なのかお分かりでしょう(笑)。
そんなに厳密な温度管理なんてできませんしね。
もっと精度が要求されるような場面では、もっといい温度計を使ってます。
火入れについては、もうまっちーさんともなれば、例年どんな説明をしているのか完全習得済みでしょう(汗)。
これも付き合いだと思って、我慢してお読みください(笑)。

  • 2014/03/12(水) 18:50:47 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

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