専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

温度計(つづき)

DSC_0163.jpg

昨日のブログで温度計のことを書いたら、「あのタイプの温度計が酒造りの工程のどこかで使われて、万が一それが破損すると、麹やもろみ等の中にガラスの破片が入り込む可能性があるから、万全の対策を!」というご心配をいただき、当然そういうケースは考えてはいるものの、改めて工程をチェックしなくっちゃと思った岳志です。

いろんな状況は考えられますけど、もし小さなガラスの破片がどこかの工程でどこかのもろみに入り込んでしまったとすると、製品になるまでに何回かはろ過されるわけですから、お酒の中にそれが残ってしまう可能性はかなり低いと考えられます。そのためのろ過でもあるわけですから、その役割は果たしてくれるでしょう。

では、その回収不能の破片はどこに行きつくかっていうと、ほとんどの場合が酒粕でしょうね。上槽(じょうそう:もろみを搾ってお酒にする工程)の段階でお酒と酒粕に分離されて、そこでもよほど細かいフィルターを通っていますから、まず間違いなく酒粕の方にガラスの破片は残るはずです。

これは業界内部のお話ですが、やっぱり酒粕に異物が入っていたっていうクレームは多いんですよね。それはガラスばかりじゃなくっていろんな物が出てくるみたいなんですけど、醸造工程の中でいつもと違った固形物は、最終的には酒粕にたどり着くことが多いってことなんでしょう。酒粕自体も、不透明で半固体ですからそういう物を隠し易いですしね。

さて、長生社でガラス製の棒状温度計を使う工程を考えてみましたが、ほとんどの場合は、万が一そこで壊れるようなことがあっても、破片が回収不能になるような状況はなさそうでした。あまり動きのない工程が多くて、破損したとしても作業者が全て取り去ることができるだろうと思われます。

ただし、ひとつだけ危ないと思われる工程がありましたから、そこはもしポカミスをしても、あるいは何らかの状況で温度計が破損することがあっても、もろみ側に破片が飛んでいかないように考えなくっちゃなりません。想定外のことが起きるから事故になるんですけど、いろんな状況でも大丈夫なようにするには、あれこれ策を講じなければならないでしょうね。

このタイプの温度計の典型的な使用環境は、上の写真のように、蒸米をスノコの上で冷ます時に、蒸米の温度を測るっていうような場合です。ちょっとピンボケで申し訳ないんですけど、温度計がささっているのがお分かりですかね。もしここで壊れるようなことがあったら、周りの蒸米も全て取り除いて万全を期すしかないってことになるでしょうね。


□□□ ご忠告ありがとうございました! □□□
■■■日本酒の未来のためにクリックお願いします!人気ブログランキングへ■■■

コメント

対策

人の体内に入るものを造る以上、衛生と安全管理に万全を尽くすのはもちろんでしょうけど、
完璧を目指すとなるとハードルが高くて、色々な心配事も出てくるでしょうね。
何かトラブルが起きれば、その対処に手間も時間もかかって損失も出るでしょうから、
そうならないように、できる限りの対策を講じてるんでしょう。
とは言っても際限が無いから、心配し過ぎて眠れなくなるのも困りものですね。

  • 2014/03/08(土) 10:31:51 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 対策

なかなか完璧ってことはできないでしょうね(汗)。
想定外ってことが世の中にはいくらでもありますもんね。
トラブった時の損失を出さないために、いかにいろいろ考えておけるかが大切かもしれません。
心配し過ぎて眠れなくなるほど考える必要もあるかもしれませんが・・・。
まぁ、せいぜい3日くらいが限度かな(笑)。

  • 2014/03/08(土) 18:31:56 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sinanoturu.blog77.fc2.com/tb.php/2816-74502799
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad