
今は男の人でも料理が上手な人って結構いるんじゃないでしょうか。男の手料理は、たまにしかやらないから材料費に糸目をつけないし、長時間煮込む料理なんてぇのもあって、主婦が作るよりもそーとー高いものにつくんだとか(笑)。私は料理って自分ではほとんど作らないんです。たった一つの例外を除いて・・・。
その例外とは「ミートカレー」ってやつなんです。これは我が青春の味といっても過言ではない、思い出のカレーです。大学時代に私の所属していた部活動の連中が入り浸っていた喫茶店の名物料理でした。マスターが歳を取ってしまって、もうその喫茶店はありませんが、毎日毎日よくも通ったもんです。学食代わりでしたね(笑)。
このカレーが何で有名だったかというと、辛いからです。そして、美味いからです。辛い食べ物に免疫がない人だと、ちょっと苦しいかもしれません。かの喫茶店では、常連は「ミートカレー3倍」とか「ミート5倍」などと注文していました。何の倍率かといえば、そう、辛さが3倍という意味です。
作る時に入れる辛い香辛料の量を、ノーマルカレーの3倍とか5倍とか入れるんだと思います。私が聞いた最高は108倍ということでしたが、それを食べた人は次の日に入院したとかしないとか・・・(笑)。
最初は私はこのカレーが嫌いだったんです。実は、その部の新入生の歓迎にこのカレーの10倍を食べさせるというのが、恒例の儀式になっていました。私も当然食べさせられましたが、当時の私は辛いカレーなんか食べたことがなくて、本当に涙を流しながら食べたのを覚えています(涙)。
それ以来、その喫茶店に行っても絶対にミートカレーだけは食べませんでした。しかし、毎日のように行っていれば、メニューは食べ尽くしてしまいます。メニューを何周りもして、食べるものが無くなって、どーしよーもなくてついにノーマルのミートカレーを食べたんです。
そしたら何と、ベラボーに美味いじゃないですか!目から鱗のおいしさだったんです。やっぱり10倍なんてぇのを食わされたから、辛いばっかりで味なんか分かんなかったんでしょうねぇ。その美味しさに開眼してからは、ミートカレーばっかり食べるようになってました。ちょっと飽きたら、他のメニューを食べてみるくらいでした。でも、飽きないんだな、これが。
いったい、在学中に何食このカレーを食べたか分かりませんが、私が駒ヶ根に帰ってくる時に、もう食べられなくなるからと、マスターが秘伝のレシピを教えてくれたんです。それ以来、自分でも何回も作って腕を磨いてきました。でも、レシピ通りにやったって、どーしても同じ味にはならないんですよね(涙)。
今では、それなりの味になってきたと自負していますよ。いろいろと工夫をしなくっちゃ「酒」も「カレー」も美味くはなりません。いろいろな人にも食べてもらったりすると、レシピを教えてくれと言われることもありますが、ダメです!いーですか、いくら聞いても教えませんからね(笑)。
材料にワインがあるので、このカレーを作る時だけは、ワインを飲みながら作ります。日曜日にワインを飲みながらカレーを作るなんて、どっかのおしゃれな雑誌に出てきそうなお父さん像じゃないですか(笑)。女房が「BON・JOVI」の最新CDを買ってきたので、それを聞きながら作りましたが、これも私の青春の音なんですよねぇ。
□□□ 「大きくなったら何になりたい?」「ボンジョヴィ!」 □□□
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