専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

お燗酒

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私達酒造メーカーの全国組織である『日本酒造組合中央会』では、年間を通して清酒の需要開発に力を入れているわけですが、本格的に寒くなってきた時期をとらえて、『冬は燗酒でココロもカラダもぽっかぽか』なるキャンペーンを行っているようです。組合員である各蔵元に、そのキャンペーンのためのツールのあっせんメールが来て、ようやく私も知ったような次第なんですけどね(汗)。

お燗酒っていうと、飲んだくれみたいなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、日本酒という飲み物の文化を感じさせる、実に素晴らしい飲酒形態だと思います。瓶からそのまま器に注ぐんじゃなくって、ひと手間かけて温めて飲むっていうのは、何とも日本的な気遣いのような気もしますしね。

私が若かった頃・・・って、もう30年も前の話かぁ(涙)・・・には、まだまだお燗酒の需要は高いものがあったと思います。大学時代に行きつけの居酒屋さんで「お酒!」って注文したらお燗をつけたお銚子が出てきましたし、ビールはキリンラガーと相場が決まっていたものでした(笑)。

酔っ払った千鳥足のオジサンたちの飲んでいたものといえば当然のようにお燗酒であって、そのイメージが今でも残っていて、なんとなく良くない印象が付きまとっていますが、今や千鳥足になるくらいお酒を飲む人なんていませんし、お燗酒のイメージ回復のためにも、あの手この手のキャンペーンは必要だと思いますね。

オジサンと一緒に語られることが多いお燗酒ですが、もし今の若い人たちが飲んでいたとしたら、「おっ、こいつらデキるな」くらいに思われるかもしれません(笑)。きれいな器で、美味しそうな料理と一緒にお銚子を傾けてなんていたら、これはもうダサいっていう見られ方じゃなくって、オシャレっていう受け止めになるんじゃないですかね。

そういう見た目の話から離れて、本来の味っていう点においても、お燗酒の美味しさっていうのは知っちゃった人にはもう逃れられない魅力になってるんじゃないですかね。よく「お燗酒は悪酔いする」なんて言われることもありますが、ホカホカと温かく酔えて、冷たいお酒での二日酔いより、全然悪酔いにならない気がするのは私だけでしょうかね。

ただ、あの顔が火照るような酔い心地が、慣れていないと頭がグラングランいうほど酔っ払っているかと錯覚するのかもしれませんし、お燗をつけるっていうひと手間が面倒臭いのは確かです。その辺を肯定的に受け止めてもらえるようになる啓発活動が功を奏せば、お燗酒の垣根は低くなってくるんじゃないですかね。

寒い時期の鍋とお燗酒なんて、「日本人で良かったー!」の典型パターンでしょう(笑)。私もそんな風にゆっくりと時間を過ごしてみたいと常々思ってはいますが、冬の間はそんな状況がなかなか作れません(涙)。でも、私達の造ったお酒で多くの人達がそういう気分になってくれてるんですから、自分の楽しみはさて置いても頑張ろうと思えるんですけどね。


□□□ 今夜はお燗でいかが? □□□
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コメント

酔っ払い

ボクの親父も酒好きで、良く日本酒を呑んでました。
昔は冷やして呑むなんてことはなくて、燗酒か常温でしたよね。
燗をするならお銚子だけど、常温なら一升瓶からコップに注いでました。
今は酒器も凝ってて、片口からぐい呑みに注いでなんて、お洒落ですよね。

燗酒は酔いが回るのが早いから量をセーブできて良いと聞きますが、
勢いがついて呑みすぎることも?(笑)
千鳥足のオジサンも良く目にしますけど...(^^ゞ

  • 2013/11/20(水) 12:33:12 |
  • URL |
  • まっちー #-
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酔いの回りやすさ

同じお燗酒でも、アル添酒と純米酒で酔いの回りやすさが違うような気がします。アル添のほうが酔いが回りやすい感じがします。

ところで、信濃鶴を自宅で燗をつけたことは無いんですが、大体どのあたりの温度がお薦めですか?

  • 2013/11/20(水) 17:28:36 |
  • URL |
  • むんふー@愛知 #-
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Re: 酔っ払い

日本酒って言うとお銚子かコップ酒っていうイメージでしょうね、特に昔は。
かつて片口を使うなんて人はそうはいなかったでしょう(笑)。
今じゃ、ちょとおしゃれなお店では使ってますよね。
私はお燗酒はなんとなく本能的にセーブして飲めるような気がします(笑)。
冷酒の方がやっちまう可能性が高いっていうか・・・(汗)。

  • 2013/11/20(水) 23:31:20 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 酔いの回りやすさ

そういう飲み比べはあまりしたことがありませんから、今度やってみます(笑)。
確かにイメージ的には純米酒の方が穏やかに酔えそうな気がしますよね。
お燗はどのお酒でもそうですが、あまり熱くし過ぎない方が美味しい気がします。
アルコールが入ったお酒の方が超熱燗には向くかもしれません。
ですから、鶴も最適温度はひと肌燗で、ズバリ36度5分!(笑)。

  • 2013/11/20(水) 23:34:44 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

お燗酒

お燗は熱燗で生もとか山廃と決めてます。

自分の地元では木戸泉
山口のカネナカ、日置桜強力、福島の大七もはずせません。

あっ生もとではないですが長野の信濃錦燗熟純米もなかなか。

熱燗にしても味が崩れない優れ物たち。

明晩、信濃鶴が届くので、来たら早速試してみようと思ってます。

  • 2013/12/24(火) 22:59:24 |
  • URL |
  • ズクナシまさし #b77VSfxA
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Re: お燗酒

生もとや山廃のお燗がお好きだと、鶴のお燗はお気に召さないかもしれません(汗)。
ちょっと感じが違うはずです。
鶴の持っている香りがお燗に向かないとおっしゃるお客さまもいらっしゃいます。
逆に、鶴のお燗がお好みの方もいらっしゃいますからそこは好き不好きってことで・・・。
もしダメでも、一杯だけは我慢してお飲みください(笑)。

  • 2013/12/25(水) 17:47:45 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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