専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

人形作家



皆さんは『高橋まゆみ』さんっていう名前に聞き覚えがおありでしょうか?高橋さんは知る人ぞ知る、って言うか、その作品を見たことがある人はとても多いはずだと思われる人形作家です。長野県に住んでいれば、いろんなポスターやなんかにその作品が採用されているのを目にする、もしかしたら日本の人形作家としては最も有名な人のうちのひとりだと言っていいのかもしれません。

毎年若葉会の総会では、会の終了後に勉強会や講演会を行うのが常になっていて、今年は会場のある飯山市にお住まいの高橋さんに講演をお願いしたんです。非常に多忙な方ですし、そういう申し出はお断りになっていることが多いそうですから、最初はなかなかOKが出なかったみたいですが、どういう伝を頼ったのか、今回はラッキーなことにお話をうかがうことができる運びになったんです。

高橋さんのお作りになる人形は、ほのぼのとしてるって言えばまさにその通りなんですけど、見るからに「いるいるー!こういうジイサンバアサン!」っていう感じのリアルな描写の人形で、その表情はまるで生きているかのような豊かなものなんですよね。人形だってことは見ればすぐに分かるのに、その顔つきをもう一度まじまじと見返しちゃうくらいの、他にはないタイプの人形です。

リアルって言っても、微細に人間の顔を表現しているってわけじゃなくって、人形らしいデフォルメはされてるんだけど、その表情は正に人間のもので、怒っているとか泣いているとか分かり易いものから、心のひだを微妙に表しているものもあって、ひとつの精神世界を表現していると言ってもいいのかもしれません。例えば、痴呆のお婆さんの手を引いて散歩をしているお爺さんとかね。それには、どれも実際のモデルがいるんだそうです。

大きく言えば、ひとつの世界観をその人形で表現していて、私もひとりの職人として、そういう思いを自分の作品として形にする時に、どんなことを心を置いているのか質問してみましたが、やっぱりその対象に心から感動してないといい作品にはならないそうで、その感動が作品に乗り移って、その作品を見た人がまた感動するっていう連鎖なのかもしれません。作者に感動できる心がないといけないってことなんでしょうね。

写真は、飯山市内にある高橋まゆみ人形館の入口です。ここは高橋さんの作品を展示してある市営の施設ですが、3年前のオープンから既に、予想をはるかに上回る50万人の入館者で賑わっているそうです。講演会の翌日に見学してきましたが、ご本人のお話を聞いてからでしたから、一層感慨深く拝見することができましたよ。人形の撮影はできませんでしたから、どんな感じの人形なのか、興味のある読者の皆さんはググってみて下さいね。


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コメント

自分の世界観

お名前を存じ上げなかったのでググりました。(^^ゞ
北海道知事は「高橋はるみ」さんって言うんですけどね。(笑) (似てないか~)
作品のお顔を拝見すると喜怒哀楽が優しく表現されてます。
独特な雰囲気の人形で、人気が出るのも良く分かります。

ご自分の世界観と才能を持った方のお話を聴くのは得るものが多いでしょう。
直接はお酒造りの参考にならなくても、物を作り出す思いや信念みたいなものに、
通じるところがあるんでしょうね。

  • 2013/09/06(金) 12:26:18 |
  • URL |
  • まっちー #-
  • [ 編集 ]

Re: 自分の世界観

数年かけて日本中で展示会をして回った経験をお持ちです。
ですから日本中にファンがいるんでしょうね。
そんな方たちがわざわざ飯山市まで足を延ばして来てくれているようです。
本当は芸術家とお呼びしなくっちゃいけないんでしょうけど、半分は職人的なお仕事ですよね。
何か通じるものがあるんじゃないかと思って質問してみたんですけどね。

  • 2013/09/06(金) 17:18:51 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

高橋まゆみ人形館は

先週行ったところです.
年に数回,志賀高原に遊びに行く道中,(伊那の)松川町じゃなくて(安曇野の)松川村の
ちひろ美術館か,こちらの人形館かどちらかに寄るのがお約束になっています.
今回も良かったんですが,前々回の展示が田舎の食堂のジオラマになっていて
とても素晴らしかったですよ.
身長30cmくらいの人形に合わせて食器や新聞紙の印刷など小物も
すべて縮小してあって芸の細かいこと!
今回も,バス停で待つハイカーの持っている地図が,見事に縮小してありましたね.
そんな,まゆみさんの講演を聴けたなんてうらまやしい(笑)

Re: 高橋まゆみ人形館は

さすがにけろさん、行動範囲がお広いことで(笑)。
私達が行った日も、たくさんのお客さんが入ってましたよ。
観光バスも止まってましたから、もう既に名所になってるんでしょうね。
確かに、作品は細かく作り込まれていて、いくらでも眺めていられる感じでした。
ひとつ欲しいと思っても、もう売ってはくれないそうです。

  • 2013/09/07(土) 09:57:36 |
  • URL |
  • 岳志 #sSHoJftA
  • [ 編集 ]

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