
駒ヶ根市出身の囲碁のプロ棋士が2人いるんです。そのうちのひとりが大澤健朗君(20歳)です。その世界のことはよく分かんないんですけど、やはりプロの称号をもらうのは相当な倍率の難関らしいです。今年その難関を大澤君が突破して、晴れてプロ棋士としての道を歩み始めました。今日はその祝賀会だったんです。
私はご両親とは親しくさせていただいてますし(飲み仲間?)、今日の祝賀会の引き出物に信濃鶴を使っていただいてもいるし、こんな祝賀会なんかめったにあるもんじゃぁないので、喜んで出席させてもらいました。各界の皆さんも出席されていて、市長なんか「駒ヶ根から2人もプロ棋士が出るなんて奇跡だ」なんて喜ばれてました。
引き出物のお酒には大澤君の名前の入った特別なレッテルを用意したいということで、2ヶ月も前からご両親とは打ち合わせをさせてもらっていました。お宅にうかがった時に見せていただいたのが、上の写真の免状です。和紙に手書きで書かれていて、重厚な感じがしましたよ。
どうやら、「初段」というのがプロという位置付けになるみたいですね。そして、これからの対局の勝ち負けの累積で、徐々に昇段していく仕組みらしいです。プロになったとはいえ、今ようやくスタートラインに立ったということで、これからが本当の棋士としての人生が始まるという戒め的な「初段」じゃないかと感じました。
しかし、彼の人生は凄いんです。小学校卒業と同時に親元を離れて、名古屋のプロ棋士に入門して、名古屋の中学に通います。高校には行かずに囲碁一筋に修練を積んで、ようやく今回の合格にこぎつけています。小学校6年生が自分の生き方を決めて、親元まで離れて生活をするなんて、私にはとても思いが及ばない・・・。
しかし、20歳でプロ棋士の審査に合格するのは、実は相当な遅咲きらしいんです。早ければ14歳くらいで合格する人もいるんだとか。名古屋で生活を始めた時には、周りは「天才」と呼ばれる子供たちばかり。力の差に愕然としたみたいですが、天性の明るさで「そのうち追いつくさ」と高をくくっていたそうです。「2、3年でプロになれる」と。
ところが、そうは問屋が卸さない。何回挑戦しても合格できません。予選ではトップで通過するのに、本選で格下の相手にコロッと負けてしまうようなことが続いて、一時はあきらめかけたこともあったとか。それでも合格までは囲碁漬けの生活を送って、遅咲きの合格を手に入れたということでした。
毎日碁盤に向かって、猛勉強をするんだそうです。猛勉強をするうちに負ける気がしなくなってくる。そういう気持ちで対局すると勝てるようになっていったと彼は話していました。「結局、努力が足りなかったんです」ってね。彼の言葉は淡々としていましたが、ひとつの事を成した自信がみなぎっていました。
どんなことでも「能力」ではなく「努力」なんだと、彼が証明してくれていますよね。「そうかぁ、能力なんか無くても何とかなるんだな」とバカな高をくくって、結局何の努力もしないというのが私のパターンですけど・・・(笑)。
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