専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

黒龍

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先日、長野県酒造組合の青年部会である『若葉会』の研修旅行に行ってきました。この研修の一番の目的は、私たちのお手本になるような全国のお蔵さんを見学させていただいて、自分たちの酒蔵経営の参考にしていこうっていうことです。今年は、福井県の『黒龍』さんと『早瀬浦』さんの蔵を拝見することができました。

まずは黒龍さんですが、この銘柄はお酒に興味のない方でもその名前を聞いたことがあるってくらい有名ですよね。私がこの業界に入った頃には既に名をはせておられましたし、今でもそのブランド力は衰えるところを知りませんから、長期にわたって成長を続ける日本酒業界の超優良企業と言っていいでしょう。

初めて黒龍っていうお酒を飲んだのは、もう20年以上(?)も前になるでしょうか。地元のお酒好きの先輩が、どこからか買い込んできて飲ませてくれたんじゃなかったっけな。とても香りが高くて、本当にスッキリとした酒質のお酒にビックリとしたのを覚えてます。その方向性は今でも変わっていないんじゃないですかね。

かつての吟醸酒ブームの時には、一升で万単位もするようなお酒も売れて、そんな時代から幻的な銘柄になっている私にとっても憧れのお蔵のうちのひとつですが、普及品である本醸造から極レアものの大吟醸まで、どれを飲んでも「これぞ黒龍!」っていう共通した1本の線があるっていうところが、私が最も尊敬している点ですね。

さて、お蔵を拝見しての第一印象は、とにかく隅々まで清掃されていて米粒ひとつ落ちていない蔵のきれいさでしたね。優れたお酒を造り出している蔵っていうのはどこも清潔にされていますが、これほどまでにきれいな工場も珍しいんじゃないですかね。設備が新しいっていう面もありますが、こりゃいい酒ができるに違いないと、ひと周り見せていただいただけで理解できましたよ。

一緒に回っていただいた若い杜氏さんにもいろいろ教えていただきましたが、徹底的なこだわりと、そのこだわりを形にするための設備が整ったうらやましい環境でしたね。造りの細部では、こちらが驚くほどの作業内容もあって、黒龍の味の秘密にもほんの少し触れることができました。

造り蔵から少し離れたビン詰め工場にも行って最新の製品管理も見学させていただきましたが、小さな蔵では真似できないことばかりで、まるで別の食品産業のラインを見せてもらっているような気分ですらありました(汗)。全国や海外にまで一定した品質の製品をお届けするっていうことは、私たちには分からない大変さがあるんでしょうね。

製造数量でいったら、悠に長生社の10倍以上はお造りになっておられると思いますが、それも長い年月をかけて少しずつ増やしていったっていう社長さんのお話でした。市場で認められて時代の先頭を走るようになるまでには、やっぱり一朝一夕にはいかないってことなんでしょう。長生社もまだまだ頑張らなくっちゃなりませんなぁ(笑)。


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コメント

たまたま

これはまた、歴史を感じる、とても雰囲気のある重厚な建物です。
建物は古くても、中の設備は新しくて清潔なんですね。

先週金曜の夜に小中学時代の同級生5人で集まったんですが、
たまたま最初に呑んだのが黒龍でした。
やはりスッキリとした味わいでしたよ!

  • 2013/06/03(月) 12:27:29 |
  • URL |
  • まっちー #-
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建物も

年代を感じさせますが、本当にキレイになさってますね。
それを維持するには、手もお金もかかるでしょうに…

黒龍さんは、四合瓶で1諭吉さんのお酒があったりしてスゴイですよね。とてもとても口に入るようなものではありませんが(笑)
あと、お燗用の大吟醸とかあったりして、ラインナップとしても面白いですよね。
コチラだけは飲んだことがあるんですが、本当にぬる燗で美味しい大吟醸でビックリしました。
着眼点もそうですが、それを製品化する技術ってのもスゴイですよね。

  • 2013/06/04(火) 06:43:41 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
  • [ 編集 ]

Re: たまたま

この建物は何やらの文化財指定になっているようです。
古いのはこの建物くらいで、あとは最新式の工場ですよ。
中の写真は撮らせてもらえなかったので、この写真のみなんです(汗)。
北海道まで黒龍さんは飛んで行ってるんですね。
少しアル添されたスッキリとした酒質のお酒が得意なお蔵さんだと思いますね。

  • 2013/06/04(火) 07:45:25 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 建物も

とても古い建物と、新しいピカピカの工場が並んで建っている感じでした。
結局どちらにもお金がかかるんだと思います(笑)。
でも、優良企業ゆえにその辺は苦労しないでも大丈夫なんじゃないですかね。
私もお燗用の大吟醸飲ませてもらいましたが、するすると飲めるいいお酒でした。
発想を製品化する技術っていうのは今の企業には大切なものでしょうね。

  • 2013/06/04(火) 07:49:26 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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