
さて、昨日はスパイS君が持ってきてくれたアンケート結果の、数字で見られる部分をご紹介しましたが、このアンケートには「良い」とか「合わない」と感じた理由を聞く設問や、その他の意見を書く欄もあるんです。これは大変に興味深いことを、皆さんにお書きいただきました。
各人で表現が異なるので、簡単な集計というわけにはいきませんが、大体同じ様なことを言っていると思われる項目にまとめてみました。そうすると、面白いことに同じ事を逆の方向から評価する人たちが結構いることに気付かされます。また、全く逆のことを書いてくれている人たちもいるんです。
これは信濃鶴の試飲アンケートに限ったことではありません。人の感じ方は千差万別です。特に味や香りに関する官能的な評価というのは、180度違った意見が出てきても不思議じゃないんです。更にこれは素人ばかりの話でもありません。それなりの機関にお勤めの、俗に言う「先生」たちですら正反対のことを言われることがあって、こちらの方が戸惑ってしまうこともしばしばありますよ。
それじゃぁ、ひとつの項目でまとめながら、どんな意見やその逆の意見が出たか、ちょっと紹介しますね。本当は悪い意見なんかここに出したくはないんですけど、「そのくらい出て当然!信濃鶴は本当は美味いに決まってる」と思って読んでくださいね(笑)。
フルーティな香りが良い29名 − 香りが邪魔だ1名
この香りに対するご意見が最も多くて、3分の2くらいの人がいい香りだって言ってくれています。それはそれでいいんですが、実はこれにはオマケの意見もあって、「香りが高くていいんだけど料理を選ぶんじゃないか」とか、お寿司屋さんだったので「香りが高いが生ものには強すぎる」ということを書いているお客さんも7名いらっしゃいましたね。「香りが生ものに合う」というご意見も2名ありましたけどね。香りが高きゃぁいいってもんじゃないことは十分理解していますが、来年の造りに向けての要注意事項ですね、これは。
まろやかな甘味がある12名 − 甘くて味が重い7名
これはまあ、純米酒ゆえのご意見かもしれません。それに60%精米の酒ですしね。もう少し米を磨いたアル添吟醸なんかと比べちゃうと、「重い」というのは誰しも感じることかもしれません。しかしある程度の味がないと飲み飽きちゃうし、お燗にしても旨味が出てこなくなるかもしれません。信濃鶴の普通純米酒としては、その辺のトレードオフが難しいところですな。私は純米酒は嫌いだというご意見もありました(汗)。
口当たり良くスッキリしている13名 − 味にパンチがない2名
これは本当に逆の意見かは疑問ですが、スッキリととるかサラサラで水っぽいととるかは、こりゃあもう個人の好みとしかいいようがないのかもしれませんね。
後味がきれいで良い4名 − 後味が悪い2名
これは全く正反対の意見で、考えようによっては、悪いと答えた人たちの方がより鋭い味覚を持っていて、普通の人では感じない何かを後味に感じたので、違和感を覚えたのかもしれません。そう考えると、飲んでくれるお客さんは鈍感の方がいいのかね(笑)。
女性向きである9名(酒好きには不向き3名)
これは、反対意見のある項目じゃぁありませんが、合わせると11名の方が飲兵衛よりも女性が好きそうだという感じのとらえ方をなさっているようです。私は女性向のお酒という考え方は好きではありません。女でも男でも美味いものは美味いと感じるはずだと思うからです。でも、こうなったら開き直ろうかなぁ(笑)。
こんなところが、複数同じ様な内容の意見があった項目ですかね。あとの細々としたご意見はちょっとここでは書ききれません。しかし、とっても参考になるアンケートでした。S君、本当にありがとうございました。スパイだなんて言ってごめんね(笑)。
ここでのご意見をまとめて、いいとこ取りして信濃鶴をひとことで言うと、『香って、まろやか、スッキリ系』ってなところがオチですかねぇ(笑)。
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