専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になってしまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

スパイ(つづき)

20070615204701

さて、信濃鶴試飲アンケートの結果はどうだったんでしょうか?総数46名分のアンケート用紙をスパイのS君は持ってきてくれました。
   男性−27名
   女性−19名
でした。年齢別の内訳は
   20代−6名
   30代−11名
   40代−7名
   50代−20名
   60代以上−2名
という構成でした。ちょっと高級なお寿司屋さん(お寿司屋さん自体がちょっと高級なんだけどね)のお客さんの内訳としては、とても面白い結果だと思いますよ。

20代はそもそもお金がないから、お客さんとしての数も少ない。30代は今のことだから未婚の人が多くて、お金も多少は持ってる。40代は子育てにお金が必要で、外で高いものは食べられない。50代は子供もだんだん手が離れて多少の余裕ができて、家に帰って女房(や旦那)の顔を見て食事するより、外でいいものを食べようなんて思ってる。60代は年金での生活のため、今後のことを考えて財布の紐を固くしている・・・なんてね(笑)。

気になる味については、大変良い、良い、少し合わない、とても合わないという4項目で聞いてあります、「どちらでもない」という項目はあやふやなので入れなかったということです。なかなかよくできたスパイだぞS君!さぁて結果は・・・
   大変良い−10名
   良い−33名
   少し合わない−2名
   とても合わない−1名
・・・結構いいじゃん!どーだ信濃鶴!これなら都会で勝負できるかぁ?

彼は、このアンケートを渡してお願いをする時に、「全く好意的にみてもらう必要はないので、ありのままを書いてください」ということは、しっかりとお客さんに言っておいたそうです。だから、一杯無料でもらえたから悪い事は書けないというような心理的な壁は低くなっていると思います。

そう思ってもう一度結果を見直すと、そーとーいい結果じゃないですかねぇ、これは。ほとんどのお客さんは、良いと感じてくれてるんですから。ただ、少しうがった見方をすれば、ちょっと奮発して入ったおすし屋さんで試飲してくれと出されたお酒は、そう悪いもんじゃぁないだろうという思い込みは多少ありそうですがね。

私として贅沢を言わせてもらえたなら、そのお店に置いてある他の有名銘柄を全く同じように目隠しで試飲してもらったら、いったいどんな結果になったんだろうという興味はありますね。どんなお酒でも「ちょっと合わないなぁ」と感じる人は、多少なりともいるものです・・・それにしても、いい結果だなぁ(笑)。

いや、どえらくいい酒なら「大変良い」がもっと多くなるでしょう。私がいいなと思えるのは、それなりの集中が見られるからです。結果がバラバラではないし、良いという側に評価は集まっています。それはちょっといいと思えるだけの評価なのかもしれませんが、あんまり悪くいう人が少ないということは大切なことです。

男女での違いや、年齢によって評価に差があるかなど、層別に分析すれば更にそれなりの結果を導き出せると思ってみてみましたが、ほとんど層別による違いはないようでした。もともとのサンプル数が少ないので、それほどはっきりした事は分からないのは当然ですけどね。

昔大学でもこんなことやってたんですが、味や香りなんかの官能評価における、統計的分析っていうのは、大変に面白い研究分野なんですよ。そういう知識を使っても、客観的に言って相当な確かさで(統計学では危険率なんていいますが)、この酒のウケは悪くはなさそうです。これだけを見ればね・・・。

さて、これがアンケートの全てではありません。いいか悪いかの○×的な結果がいいからって、喜んでばかりいられないんです。続きはまた明日。


□□□ お気楽な2位に甘んじております □□□
■■■日本酒の未来のためにクリックお願いします!人気blogランキングへ■■■

コメント

酒の味

時々何が美味しいか良く分らなくなりますが、まずい酒は2杯目に手が出ません。スパイという言葉にドキッとしましたが、必殺市場開拓人というわけですか。

  • 2007/06/16(土) 10:56:25 |
  • URL |
  • ヨコハマ #-
  • [ 編集 ]

Re:酒の味

その時に自然に体に入ってくる酒が、美味しい酒なんじゃないんですかねぇ。
私も何がいい酒なのか判らなくなることありますよ(笑)。
たくさん飲んだ後にも飲めるっていうのもひとつの基準ですが、今の人はたくさん飲みませんから、ちょっとずれてるのかなぁ。
いや、彼は今回少し特別にお手伝いいただいたので、必殺市場開拓人というのは言い過ぎです(笑)。

  • 2007/06/16(土) 17:34:39 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

純米

興味深い結果、これから大都会進出を後ろ押ししてくれているみたいですね。他県でお会いできますことを楽しみにしています。他県市場価格はいくら位なのでしょうね^^

いつか言おう、聞こうと思っていたのですが、私は純米酒は苦手でした。日本酒以外飲めない!ということから既に、私の偏食編飲ぶりは分かるかと思いますが(笑、日本酒は日本酒でもまず燗が駄目、そして純米酒が駄目でした。なぜ純米酒が駄目だったかというと、「臭い」というイメージがあったからです。私が鶴さんを飲み始めたのは理事会のあと毎回行っていたKまつやさんが鶴さんを扱っていたからです。それから純米酒のイメージが変わり、飲まず嫌いをしないで飲んでみるようにしていますが、やはり臭いお酒は臭いです・・・。あの匂いはどこから来るのでしょうか?
またの機会で良いので、教えていただければと思います。ペコリ(o_ _)o))

  • 2007/06/16(土) 18:10:46 |
  • URL |
  • isuzu #9q2FTWbs
  • [ 編集 ]

Re:純米

東京の居酒屋にフラッと入ったら、鶴が置いてあったなんていったら、ちょっとびっくりしますよね(笑)。
純米嫌いのisuzuさんに飲んでもらっているんだから、信濃鶴は相当なレベルの純米酒に仕上がっているということだと、勝手に思っちゃうことにします(笑)。
まあ、記事にも書きましたが、isuzuさんのおっしゃる「臭い」というのがどの香りの事を指しているのかということが、なかなか分かんないことなんですよね。
多分、昔ながらの造り方をしたときに出てくる、米臭さか麹臭さなのかもしれませんし、酸度の高い酒が持つ独特のにおいのことなのかもしれませんね。
私も、昔ながらの作り方の酒には、苦手な香りがあるんですが、それと同じことをおっしゃっているのかもしれません。
まあ、いずれにしても、一回一緒に飲まんと分からんね、こりゃ(笑)。

  • 2007/06/16(土) 23:56:47 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sinanoturu.blog77.fc2.com/tb.php/250-8cc95aed
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)