専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

蔵見学

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何なんでしょうねぇ、この寒さ・・・今朝(22日)の気温は我が家の周りでは氷点下になってましたよ(汗)。長野県の北部では、4月の後半になってしっかりと雪が降ったところもあって、高速道路も積雪のために通行止めだったっていうんだから恐れ入っちゃうじゃないですか。この気温の乱高下って何が原因なんですかねぇ・・・。

写真は、今朝の我が家の畑で撮ったものです。一面に霜柱が立って、まるで真冬のような情景でしたよ。昼間には気温はグングン上がるなんて天気予報では言ってましたから、きっとすぐ融けちゃうんでしょうけど、それにしてもゴールデンウィーク直前っていうこの時期に雪や霜柱の話題なんて、あんまり聞きたいもんじゃないですよね(笑)。

とまぁ、まだまだ冬から脱していないような信州ですが、先週の末に、雪が降ったと昨日ニュースになっていた長野市のお蔵さんが、長生社に見学に来られました。同業者ですから名前を出して宣伝しちゃいますが、お見えになったのは『オバステ正宗』を醸す『長野銘醸』さんの社長さんと2名の製造担当の方たちでした。

うちの蔵なんか見たってそれほど得るものは無いんですけど、ちょっと前に打診をいただいて、こちらも快くお引き受けしました。蔵の中なんてあんまり人様にお見せするようなもんじゃないとは言え、私もこれまで多くのお蔵さんを見学させてもらってきましたし、少しでもお役にたてるのならと思ってご案内しました。

信濃鶴同様、オバステ正宗ブランドも数年前から全量純米酒になっていて、同じ純米蔵の様子を見てみたいっていうことだったんだと思います。社長さんは「信濃鶴さんがひとつの目標になってます」なんておっしゃってくれましたが、それは鶴の業績が上がってない今の時点では、こちらが恥ずかしくなるような褒め言葉であって、我が社の実情もお話ししておきましたよ。

蔵の中の仕事はどの会社でも一緒ですから、特段に説明をするようなことは無くって、同業者さんにお見せする時って、案外あっと言う間に蔵の中を一巡しちゃって手持無沙汰になることも多いんです(笑)。相手が興味をお持ちになった部分は質問が出ますから、その点はできるだけしっかりと説明させてもらうんですけどね。

私の経験からも言えることは、やっぱり蔵の中の道具やら設備やらを説明してもらうだけじゃ、なかなか造りの本質は見えてこないってことです。どういう思いで、何にこだわって、どんな造りをしているのか、これは当事者から直接話を聞いて、実際に一緒に仕事をするくらいじゃないと分からないでしょうね。

どんな機械を使っているかは見えても、一番大事な蔵人の技術は見えないし、言葉で伝えようと思っても上手くはいかないでしょう。それでも、純米酒で頑張っておられるっていう仲間意識を感じながら、純米の輪が広がっていくといいなぁと思ってお話しさせていただきました。今度機会があったら、しっかりとオバステ正宗を飲んでみなくっちゃ(笑)。


□□□ 一般の方の蔵見学はやってないんです □□□
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コメント

ほんとうに

寒いわ~~。冬に逆戻りしたみたいだ。
雪だったところはスタッドレスタイヤも履いてないだろうから・・・事故多かったんじゃないかと心配しちゃう。

純米酒が増えるってのは嬉しいことです。中沢の島子カフェでも信濃鶴扱っていたよ~~。
今度呑みにきてはいかがでしょうか?

  • 2013/04/23(火) 00:20:51 |
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  • バンダナ #-
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Re: ほんとうに

本当に寒いですよね。
ゴールデンウィーク直前だとはとても思えません(汗)。
北信の方はタイヤを履き換えてると怖かったかもしれませんね。
中沢の島子カフェってどこ???
機会があったら行ってみたいですね!

  • 2013/04/23(火) 08:15:41 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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得るもの

北海道だけじゃなく、日本全国が信じられない気候になってますよね。
今日の札幌は最高気温が16℃まで上がる予報で、今朝はコート無しで出勤。
でも、まだまだコート姿が多くて、少し気が早かったかな...(^^ゞ
今週は最高気温2桁の日が続くから、残った雪も、やっと消えてくれそう。

造りの終わった酒蔵を見学させてもらっても、
見れるのは蔵の造りと設備や道具だけで、酒造りの本質には迫れませんよね。
でも、杜氏さんのお話を聞きながらだと、何か得るものはありそうです。
全量純米酒仲間なら、その精神的な部分で学ぶところが大きいんでしょうね。

  • 2013/04/23(火) 12:32:33 |
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  • まっちー #-
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Re: 得るもの

暖かいんだか寒いんだか分かりませんよね(汗)。
早々にコート無しで出勤するのもどうかと思います(笑)。
蔵見学も造りの最中だと私が案内できません。
この時期くらいじゃないと、それらしい姿が見てもらえないんですよね。
その分は、なるべくお話して分かってもらおうと思ってます。

  • 2013/04/23(火) 18:17:24 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

蔵を見せあう

日本酒メーカが比較的オープンに蔵を見せあうのは、明治時代に酒を搾った時点で課税する、造石税という税制を施行するようになってからです。この法律は性悪説にたっていて、酒蔵は必ず数量をごまかすから、ごまかすことができないように、米の購入から酒を搾るまで、すべての工程で、それぞれの数字を正確に記帳することを義務付けるものです。
そのため明治政府は、江戸時代から蔵ごとに秘伝として伝承されてきた醸造技術を、「収税ノ基礎ヲサダ定ムル要件」として、全国の酒造業者から強制的に公開させた上、鑑定部の技術者に先進的な技術として全国へ普及させたのです。
日本酒メーカーがお互いに蔵を見せあっても平気なのは、現在の酒造りの技術はほぼ完成の域に達しており、杜氏であれば誰でも十分に知ているからだと思います。
蔵ごとの酒質の差は岳志さんもご指摘のとおり、経営者がどんな酒を造りたいかという「熱意」と、それを造る杜氏さんの「能力と感性」の違いですから、これは簡単には真似られないですね。

Re: 蔵を見せあう

さすがに酒ひろしさん、半端ない知識であられますね(汗)。
いまさら言うのもなんですが、これほどの酒の知識人はそうはいないと思います。
これからもいろいろとご教示願えればうれしいです。
どれだけ似せようとも、他の蔵の酒の味を再現することはできません。
原料、蔵、人、それぞれの個性が融合しているわけですから無理もないですよね。
だから醸造物って面白いってことでしょうねぇ。

  • 2013/04/24(水) 17:51:03 |
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  • 岳志 #-
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