専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

粕詰め

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世の中がクリスマスだお正月だと浮かれていても、蔵の中では年末ながらの作業が粛々と続けられています。そのうちのひとつが、酒粕詰めの作業です。酒粕の需要は基本的に年末までで、年が明けるとパッタリと出なくなりますから、この年内中が勝負です。作れば作るほど売れるっていうもんじゃありませんが、毎年多くのご用命をいただきますね。

「新酒は後でいいから、酒粕が早く欲しい」なんて、ちょっと心外な言われ方ではありますが(汗)、地元の酒販店さんとすると、それが偽らざる気持ちっていう部分もあって、お客さんの需要はそれなりにあるようです。スーパーなんかでも、年末には大量の酒粕が売られているようですね。

これは何度もこのブログでもご紹介する話ですが、年末に出る粕は『板粕』と言われて、その名前の通り板状の粕です。これは、お酒を搾る機械から取り出した粕が、元々その形をしているからです。写真の手前にビニールのかかった青い箱がありますが、そこに20センチ×50センチくらいの大きさの粕が積んであるのがお分かりでしょうかね。

これに対して、夏に漬物用として販売される粕は『練り粕』とか『踏み込み粕』と呼ばれて、板粕が更に発酵して半固体状になったものです。酒粕の中には酵母菌がウヨウヨと生きているわけですから、それが夏になるまでの数ヶ月間に、硬くてポロポロしていた酒粕をねっとりと軟らかく変化させるわけです。

板の形で売るわけですから、機械から取り出した大きな板粕を、小袋に入るくらいの大きさに切り分けて成型したものが商品になります。信濃鶴の場合には500グラム入りの袋になるんですけど、この袋詰め作業も結構面倒くさいんですよ。この時期だけ手伝いに来てくれるオジさんとオバさんが、丁寧に袋詰めしてくれています。

上の写真でも、小さく切られた板粕が積んでありますが、これをちょうど500グラムになるように詰めていきます。1枚の重さはまちまちになりますから、何枚か入れて、あとはちょうどになるように切れ端で調整します。外から見て見栄えのいいように、袋の表側には切れ端が出ないように小細工もしてます(笑)。

板のまま焼いてお食べになる方もいらっしゃいますが、基本的には汁物に溶かして使うことが多いですから、あまり形に気を使わなくてもいいんですけどね。お蔵さんによっては、全部ボロボロにしちゃって袋詰めしておられるところもありますね。その方が、断然作業効率はいいと思うんですけど、これまでずっとこれでやってきてますから変えるわけにもいきませんなぁ。

こういう姿も蔵の中の風物詩ですが、そんな風物詩を楽しんでいる余裕はこちらには全くありません(笑)。年が明けてからの仕込が順調に始められるように日々飛び回っていますが、ようやく何とかなりそうな目処がついて、ちょっとばっかしホッとしているところです。でもでも、気を抜かずに年末までいきまっせ!!!


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コメント

甘酒

初詣に行くと、神社で振舞ったりしていますよね。
信濃鶴の粕で作ったものなら喜んで頂くんですが、コッチではあんまり美味しいのに出会った記憶が無いんですよねぇ…いっそのこと自分で作って持ち込もうかなぁ(笑)

  • 2012/12/27(木) 07:07:47 |
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  • ZEN #USldnCAg
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こう寒いと
粕汁が食べたくて~
美味しくて~
粕汁止められません!!
うっまいわぁ~~~♪

  • 2012/12/27(木) 09:23:53 |
  • URL |
  • hisami #-
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  • 2012/12/27(木) 10:07:04 |
  • |
  • #
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準備万端

ボクが行く酒蔵では、ボロボロにして袋詰めして販売してます。
やはり人気の商品で、今月23日の販売開始日には行列ができたと聞きました。

年明けの仕込み準備も着々と進んで、
お正月ものんびりとはできないものの、余裕を持って新しい年を迎えられそうですね!(^^)

  • 2012/12/27(木) 12:27:36 |
  • URL |
  • まっちー #-
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僕の酒粕はいずこに?

お蔵を訪問すると、時々お土産に酒粕を頂くことがあります。ところが家でそれを食べた記憶がまったく無い!!!!
うちの奥さんは酒粕を一体どうしたのだろうか?何気なく訊くと「使ったよ」だって。一体何に使ったのだ? 量としても少なからず のはず。
謎です。
昨日の話をバンダナさんにつないで頂いてありがとうございました。バンダナさんから丁寧な解説がありました。トライしたいと思います。
岡野さんの番組だけでなく、他の番組でもバンダナさんの名前を聞いたような気がします。たけしさんも「信濃鶴」でリクエストしませんか。

  • 2012/12/27(木) 13:42:59 |
  • URL |
  • 泉山 #-
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粕煮

粕汁も定番でしょうが 年取り肴の粕煮が年末には必須! 我が家では大晦日に新巻鮭の切り身を粕煮にします
お年取りのお膳って 信州の習慣でしたっけ?

酒粕の甘酒は 最近になって覚えました
真夜中 準夜勤の仕事後の寝酒代わりに ホットミルク割りなんか温まります♪

  • 2012/12/27(木) 14:16:26 |
  • URL |
  • ありの実  #-
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Re: 甘酒

こちらでは完全にお神酒が振舞われますね。
あまり甘酒的なものにはお目にかかりません。
もしかしたらisuzuさんの神社ではそういうものもあるかな?
外で飲めないんだったら、やっぱりこたつで飲むのが美味しそうです。
でも、外で飲むから美味しいのかな(笑)。

  • 2012/12/27(木) 17:42:15 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: タイトルなし

どういう粕汁にするんですかね。
いろんなタイプが日本中にあるみたいですけどね。
西日本ではどうなんでしょうか?
まぁ、粕汁がそれほどお好きだっていうことは・・・
やっぱり飲兵衛だっていうことなんでしょうかね(笑)。

  • 2012/12/27(木) 17:44:19 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: 準備万端

ボロボロの粕もありますよね。
その方がある意味では使い勝手はいいのかもしれません。
発売日に行列ができるほど北海道の人たちにはメジャーな食べ物ってことかな。
それとも、他にないから殺到するとか?
それだけ酒粕ファンがいてくれるっていうことが、私にはうれしいことですね。

  • 2012/12/27(木) 17:46:27 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: 僕の酒粕はいずこに?

たぶん泉山さんが知らないうちに酒粕は自分の口に入ってるんじゃないですかね。
奥様がひとりで食べてるっていうことも考えにくいし・・・。
実は奥様の大好物で、泉山さんはのけ者にされてるとか(笑)。
バンダナさんの話はお分かりになりましたか?
私は半分くらいは謎々マークなんですけどね(汗)。

  • 2012/12/27(木) 17:50:33 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: 粕煮

それと同じものは駒ヶ根でも食べますよ。
でも、サケじゃなくってブリが一般的なんですけどね。
これは信州の習慣なんでしょうか?
飯田から嫁に来た私の母親は、こんなものは食べてなかったって言ってますけど。
酒粕のホットミルク割り・・・うーん、魅かれるような、ゲテモノのような・・・(笑)。

  • 2012/12/27(木) 17:53:27 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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甘酒

これをちょっとずつ溶かして作る甘酒がおいしいですよね。
頑張って今年も作ろう。どこの酒かすが手に入るかな~

  • 2012/12/27(木) 17:54:11 |
  • URL |
  • kida #-
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Re: 甘酒

私は実際に酒粕の甘酒って作ったことないんですよね(汗)。
飲んだことはあるんですけどね。
一回煮切ると子供でも飲めるなんて聞きました。
溶かしただけじゃアルコールは残りますもんね。
年末なら、どこの酒粕でも手に入るんじゃないですか?

  • 2012/12/29(土) 00:38:38 |
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  • 岳志 #-
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