
さて、昨日の続き。利き酒には時間がかかるよってぇ話から。
ちょっと昨日書き忘れちゃったんですが、口に含んだお酒は飲まないと書きましたけど、じゃぁどーすんのかというと、吐き出すんです。上の写真にありますが、テーブルの脇に銀色の筒状の容器がたくさん置いてありますよね。その名も「ハキ」と言います。ちょっと汚い感じを受けるかもしれませんが、皆さん慣れているので、上手にきれいにハキの中に酒を吐きます。
この写真からも分かるように、テーブルについて酒を利いている人よりも多いくらいの数の人が、テーブルの奥のほうに待っていますね。ここでの待ち時間がかなりとられちゃいます。長い列では、お酒を利いている時間よりも待っている時間の方が長かったりします。私はこの待ち時間の間にブログ書いてました(笑)。
あまり待ち行列が長くなくても、一列お酒を利くだけで30分くらいはかかるでしょうか。私は5列はしっかりと利いて、残りは興味のある県や蔵の酒をつまみ飲みしたっていう感じでした。そんなに酔うというわけじゃないんですけど、お腹は減ってくるし、集中力が持続しなくなっちゃうんですよ。1000点全てを利く人はほとんどいないでしょうねぇ。
待ち行列が極端に長かったのが、山形県と福島県の並んでいた列でした。何で長かったか分かりますか?・・・それは、その2県の成績が良かったからなんです。そういう県の酒をしっかり研究して、来年の造りの参考にするんです。味や香りをよくみて、体に覚え込ませます。そして、そういう酒を造るにはどういう造り方をすればいいのか考えるんです。
ここ数年の傾向は、東北地方の酒の金賞率が高いですね。新潟も相変わらず多くの蔵が金賞を受賞していましたが、受賞率からいえば山形なんかに負けちゃうんじゃないかな。長野県はと言うと・・・ここんとこサッパリ成績は良くありません(涙)。【各県の受賞蔵のリストはこちら】
かつて「アルプス酵母」という、長野県が開発した酵母で造った酒が鑑評会を席巻した時期がありました。香りが高くて吟醸酒向きで、金賞受賞数で日本一になったこともあったんです。20場以上の蔵が金賞をとっていました。しかし最近では金賞をとる蔵が少なくなってきて、今年なんか9場しか受賞できずに悔しい思いをしているんです。
アルプス酵母の香味が今の時流に合わなくなってきたという解釈も正しいとは思いますが、私は製造する我々の勉強が不足しているような気がしています。いや、金賞をとったから言ってるわけじゃないんですよ。成績の良かった時代は吟醸の勉強会をもっとやっていたと記憶しています。
先日見学に行った山形のお蔵さんたちも、全蔵の出品酒のデータを出し合って統計をとって、次の造りの参考にしておられました。かなり細かい部分まで包み隠さずに公表して県の内部資料を作成していて、近年の鑑評会の成績の良さばかりでなく、市販酒のレベルの高さについてもさもありなんと思わされたものでした。そういう努力をやらない限り、長野県はこの苦境を脱出できないんじゃないかなぁ・・・。
せっかく広島まで行ったレポートなので、もうちょっと続きます。
□□□ 金賞効果でランキング1位に返り咲きました!!! □□□
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