専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

勉強会

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お盆を過ぎると、いろいろな行事がどんどんと入るようになります。最近は、ちょっといろいろあり過ぎて、どれがどれでなにがなんなのか分からなくなるくらいですが、必要なことはしっかりとこなしていかなくっちゃなりません(汗)。外のイベントも多いんですけど、業界内の動きも、これからお酒が売れる時期を控えて活発になってきますね。

お酒造りに関する講習会等は、公なものから私的なものまで様々開催されていますが、中には限定的な範囲にあるお蔵さんだけが集まって、県という単位よりももう少し小規模に行われる勉強会もあります。似たような環境で醸造に携わる、同じ地域の中でまとまることにも大きな意味がありますからね。

長生社がある伊那谷には、現在9蔵あるんです。信濃鶴の他に、『夜明け前』、『岸の松』、『仙醸』、『井の頭』、『信濃錦』、『大国』、『今錦』、『喜久水』と、個性派の面々が揃っています。このメンバーはいつもは勝手なこと言ってんですけど、実はとてもまとまりが良くて(笑)、お酒造り、特に鑑評会への出品を目的にした勉強会を、年間通して行っているんです。

講師としては、この業界では名の知れた(?)N先生をお迎えしています。この先生とは私はつながりが深くて、会社に入りたての頃の長期間講習でお世話になったり、品評会の審査会でご一緒したりで、気安くお話をさせていただいています。その分、先生の超毒舌こき下ろしの標的にされることもよくあるんですけどね(笑)。

長生社のような一般的な造り酒屋は、技術的な知識を年間通して定常的に得るっていう機会に乏しいわけで、どこかで積極的にそれを取り込んでいく努力が必要になります。それは、コンテストへの出品といった部分だけでなくって、一般の市販酒レベルでの動向についても、常に新しい風を感じられるようにしておかなくっちゃならないってことです。

特に信濃鶴の場合、鑑評会への出品は一般酒への技術の継承を一番の目的にしていますから、この部分での切磋琢磨を市販酒へいかに応用するかに腐心しているわけで、その最新の動向は、それを今後の酒造りに生かしていくか否かを含めて大きな意味があります。そのための勉強会ですし、N先生はわざわざ遠方からお越しくださっているわけで、毎回その懇親会も含めて楽しみにしているんですよね。

ただ、やっぱり出品酒の造り方となると、どうしてもアルコール添加することが前提の話になりますから、その辺が私とすると解釈に苦しむ部分もあって、単純に純米酒に応用し切れないってところが難しい所です(汗)。アル添酒でいい結果を出している方策が、必ずしも純米酒で同じ効果が上がるとは言えませんからね。

それでも、先日の勉強会では、徐々に近づきつつある今期の酒造りに向かって、いろいろと実り多い情報を仕入れることができました。「お前は、俺の言うことを全然聞かないからなぁ」といつものN先生節で怒られましたが、そろそろ今年はどうやって酒を造ろうか、頭の中がウズウズし始めましたね(笑)。


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コメント

造りモード

9月が近付いて来て、営業モードと造りモードが混在してきましたね。
徐々に造りモードが頭を占める割合が多くなっていくんだと思います。
次の造りをどんな風にするか...
昨期の出来からのつながりもあるでしょうし、
最近の市場情報も、こうした大先生のお話も参考にしながら、
今期の方針をまとめて行くんでしょうね。
酒造りは奥が深い仕事だと思いますよ。

  • 2012/08/26(日) 07:24:33 |
  • URL |
  • まっちー #-
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純米酒へのこだわり

「お前は、俺の言うことを全然聞かないからなぁ>>
大変ご無礼な言い方をしますが、・・・・・・
端的に申し上げて、言うことを聞かない岳志さんを支持します。
「アル添酒のほうが良い」といわれている内は、日本酒の将来は暗いと思うからです。
昨年度の課税移出量を見ると、
吟醸酒 102,7%(内アル添吟醸:99,2%・純米吟醸105,3%)
純米酒 101,8%
本醸造酒 96,5%
一般酒  98,9%
合計   99,2%
(中央会の集計を参考)
ここ数年は大体似た様な傾向で、純米酒(純米吟醸を含む)が非常に健討しています。
消費者の皆さんが、純米酒のよさを認め始めた結果だと思います。
ぜひストーンヘッド振りを発揮して、何と言われようと、純米酒へのこだわりを捨てないでください。

伊那谷の

御蔵といえば大概わかっていると思いましたが岸の松だけ知りませんでした。でも飲んだ事があるのは3種ぐらいかな。

  • 2012/08/27(月) 12:33:46 |
  • URL |
  • kida #-
  • [ 編集 ]

Re: 造りモード

そうですね、意識しないうちに造りモードが顔を出すんですよね(汗)。
周りの状況もそうなってくるってことなんですけどね。
そうやって、知らないうちに造りに突入しているわけで、バカでー(笑)。
自分の蔵のことと世の中の流れとをよく考えて、次の造りに臨みます。
お盆が過ぎると、やる気になってくるから不思議です(笑)。

  • 2012/08/27(月) 14:48:17 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 純米酒へのこだわり

先生の言うことをあえて聞かないっていうつもりでもないんですけどねぇ(汗)。
自分はこう思うってことをづけづけ言うから、そんな印象になるのかもしれません(笑)。
量的には少なくても、どの蔵元さんも消費者も純米酒志向にはなってきていると思います。
アル添酒が絶対的に有利なのは、もはや鑑評会だけなのかもしれませんね。
先生たちの言うことを聞きながらも(笑)、鶴は純米酒の道を行きますよ!!!

  • 2012/08/27(月) 14:53:31 |
  • URL |
  • 岳志 #-
  • [ 編集 ]

Re: 伊那谷の

岸の松さんは自社ではお造りになってないんですよね。
販売量もそれほど多くはないでしょうから、あまり名前は外には出ないでしょう。
俗に言う桶買いも、最近は苦しいみたいです。
昔のブランド名だけじゃ売れなくなってきてるんでしょうね。
それだけ日本酒業界は苦しいってことで・・・(汗)。

  • 2012/08/27(月) 14:56:12 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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