専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

信濃鶴ってどんなだ?(1)

祝!ブログ1ヶ月記念!
このブログを始めて、何とか1ヶ月が過ぎました。三日坊主にはならずにすんでますね。

何か取り留めもなく書いてしまっていて、まだどういうスタイルがいいのか分からないでいますが、追い立てられるように1ヶ月が過ぎてしまって、肝心なことを書いていませんでした。
「信濃鶴は純米酒だー!」
とは書きましたが、具体的にどんな酒なのかはっきり書いてなかったように思います。どんな酒なのか教えてほしいというメールもいただきましたので、とりあえず簡単にまとめてみます。

(1)信濃鶴は全量純米酒です。
純米蔵の宣言をしてから5年目になりますが、当時は全国に純米しか造っていない蔵は数社しかないと言われました。今では10社以上はあるようです。全国では造り酒屋は1400社くらいあるらしいですからまだまだ少数派ですが、清酒の販売数量などを見ると純米酒だけは伸びている傾向にありますから、今後は増えていくんじゃないでしょうか。

わが社には「信濃鶴」しかブランドはありませんから、当然純米酒しか造っていないことになります。

ちなみに全清酒販売量に占める純米酒の割合は、純米吟醸系を含めても10%に満たない数量です。皆さんもうちょっと純米酒を飲みましょう!

(2)信濃鶴は全量地元産の美山錦を使用しています。
「美山錦」というのは酒造好適米といって、お酒造り専用の酒米です。詳しくは今後機会があれば書きますが、酒米というのは飯米と違って食べてもおいしくはありません。酒造りに適した成分と、形状をしています。

蔵のある駒ヶ根市の隣りに飯島町という町があります。この飯島町は長野県内でも有数の酒米生産地帯です。ここの美山錦を全量いただいています。

(3)信濃鶴は全量長期低温発酵もろみです。
毎晩飲める、すっきりとした酒質を目指しています。これまでの純米酒のイメージである、酸度が高く少し重めのどっしりとしたタイプでは、いつも飲む酒としては候補に挙がらないのではないかと考えています。

その酒質の実現のためには、どうしても吟醸造りに倣った長期低温発酵が必要になります。そのために、醸造用のタンクを全て温度管理が可能なタンクにしてあります。

税務署の定める規格だけから見ると、全量純米吟醸ってことになっちゃうんですけど、それも言い過ぎかなぁと思うので、ただ純米酒として表示しています。

(4)信濃鶴はほぼ全量地元販売です。
酒造株式会社長生社は販売数量600石(1升びんで6万本)程度の小さい蔵です。昔から地元で愛されていて、地元で売れる量を造ってきました。それが良いところでもあり、悪いところでもあり・・・。

これまでほとんど県外などにも出荷していないので、95%は駒ヶ根市近辺の地元で消費されているのではないでしょうか。

とにかく、地元の人たちに普通に飲んでもらいたいので、値段も1升で1733円(税込み)です。これは昔の級別があった時代の2級酒の値段です。ちょっと安過ぎと言われています。

・・・とまあこんなところでしょうか。
「最高の品質の普通酒を地元で飲んでもらいたい!」
ということです。地元の飲み屋さんでも普通に純米酒が出てきます。私の初期の目標は達せられているかもしれない。もうたぶん駒ヶ根はなっていると思うんです。

「純米酒を日本一飲んでいるまち」に・・・。

コメント

祝1ヵ月

地元に貴重な純米蔵があるので、駒ヶ根市民は間違いなく日本一純米酒を飲んでいるのではないかと思っています。100%果汁に慣れると、そうでない果汁は遠ざかります。多分、純米酒もそうでしょう。

  • 2006/11/01(水) 18:04:52 |
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純米酒って、普通の日本酒より一合余計に飲んでも次の日に残らないですよね。翌朝、すっきり。

  • 2006/11/01(水) 20:23:01 |
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Re:祝1ヶ月

地元の人たちくらいは、純米酒に洗脳されてほしいですね。
確かに純米酒ばかり飲んでいると、アル添酒は分かるようになります。
そして、「ああやっぱり純米酒のほうがうまい」と思ってくれたらOKです。

  • 2006/11/02(木) 08:36:12 |
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Re:ポカラさん

純米酒は残らないと私も思います。
翌朝気分よく起きられると、「今晩も飲めるなぁ」と思ってしまいます。
昨晩は洋酒なども取り混ぜて飲みすぎました。
で、今ちょっと頭がイタイです・・・。
お互い飲みすぎには注意です。

  • 2006/11/02(木) 08:45:11 |
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純米酒の酔い

呑んだ量を振り返られるときは二日酔いはしないのですが、西日本のある地域で呑むと決まって酷い二日酔で頭はがんがん。今思うと、アル添酒だったのでしょうか。
そういえば、信濃鶴の酒粕はアルコール添加をしていないので、生きているおいしさがあります。

  • 2006/11/02(木) 10:21:42 |
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Re:純米酒の酔い

それはアル添酒というより、三増酒だったのかもしれませんね。
アル添酒だから二日酔いということも言えないと思いますよ。
アル添酒にもうまいやつはありますからね。
結局は飲みすぎだったりして・・・。
酒粕については私もはっきりとは分からないんですが、アル添をすれば酵母はかなり弱ったり死滅したりしますから、生きている酵母の割合は純米酒の粕の方が多いのかもしれませんね。

  • 2006/11/03(金) 17:17:03 |
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  • 2007/09/21(金) 07:46:21 |
  • 銀の道

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