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専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

蕎麦物語(その4)

さてと、どこまで話したかのぉ。ちょいと休んでおる間に、どこから続けていいやら分からんようになってしまったな。そうじゃ、そうじゃ、例のあの無謀で石頭な男の2回目のひとり蕎麦打ちまでじゃったの。蕎麦せんべいから少しは進んで、蕎麦ポッキーになったところまでじゃ。段々とこの話も山場にに迫ってきておるぞよ。

そして、夜の帳が下りようとする頃、その男はその日3回目の蕎麦打ちを始めたそうな。全くのズブの素人が1回蕎麦を打つだけでも気疲れするじゃろうに、3回目ともなると、いくらその男にやる気があろうともさすがに疲れが見えてきたそうじゃ。最後は気力を振り絞るようにして、そば粉をこね始めたんじゃ。

ところが、その脱力さ加減が良かったのか、それまで2回の経験が生きたのか、はたまた自分の思い通りにならない人生の悲哀が蕎麦粉に働きかけたのか、今回はそれなりに事が運んで、ヘタクソなりにも蕎麦を切るところまでいったそうな。上手く切りさえすれば、多少は途中で切れようが、蕎麦らしい形状になりそうじゃった。

実は、この男、この蕎麦打ちが全く初めてというわけではなかったのじゃ。かつても上級者の指導のもとで真似ごとはしたことがあった。その時に、他はダメじゃったが、蕎麦を切ることだけは上手かったそうな。あの専用の長い包丁で、細く均等の幅で切っていくのは至難の業じゃが、その辺のコツは覚えておったそうな。

じゃから、そこまでいったら、あとはその男はそれなりに大失敗もなく切ることができたのじゃ。ようやくその男にも笑顔が戻り、心配そうに眺めていた女房や娘も、蕎麦つゆや薬味の用意をし始めることができた。ぐつぐつと煮えたぎる大量の熱湯でサッとゆで上げるのも問題はなかった。そして、ついに蕎麦の形をしたものが何とか出来上がったそうな。

晩ご飯はお蕎麦を予定していた家族はひと安心し、その男は自分の蕎麦の出来にドキドキしながら、皆その蕎麦をすすり始めたのじゃ。多少見てくれは悪くても、蕎麦には変わりがないだろうとな。ところがどっこい、喜び勇んで口に入れた蕎麦は、味こそ蕎麦ではあったが、硬くてゴツゴツした感じのお世辞にも美味しいとは言えない代物だったのじゃ。

そもそもの打ち方も下手じゃったろうし、やはり蕎麦自体を細くできないもんだから、ゆで時間が短すぎてゆで上がっていなかったのかもしれんが、食べるにもあごが疲れるような蕎麦だったそうな。ついにその男も肩を落として力尽きたものの、それでも作った分は全て家族で食べて、お腹は膨れて一件落着に見えた。しかし、まだこの話は続くのじゃ・・・

・・・とても食べられたもんじゃなかったですね(笑)。見た目はちょっと太めの蕎麦っていう感じだったんですよ。あの程度の太さの蕎麦なら、世の中にいくらでもあるでしょう。ところが硬い硬い(汗)。蕎麦粉をこね過ぎるとああなるのかもしれませんが、とにかく人様にお出しできるような蕎麦ではありませんでした。そして、物語はクライマックスへ・・・


□□□ どんどん順位が下がりますねぇ(涙) □□□
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コメント

早く、続きが・・・・

そうですね、丸富あたりのせいろでは1.2ミリ前後でしょうか?
田舎で2から3ミリですよね。
ところが大阪の超有名店のそばで酒のつまみに十分なるような
それはそれは太い蕎麦があります。
それくらいの蕎麦を打ちましょうよ。
鶴のお酒の酒肴になるような。

  • 2010/12/20(月) 09:24:57 |
  • URL |
  • じゅうご #-
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そばもん

何とか食べられる蕎麦が打てて、これで終わりかと思ったら続くんですね。(笑)
結末の予想が付くような、付かないような…。
今回の記事で初めて気付きましたけど、前の2回も含めて、3回の蕎麦打ちは同じ日にやったんですね。(汗)

ボクは「神様のカルテ」も載ってる漫画誌「ビックコミック」を愛読してるんですが、
この漫画誌に連載されてる「そばもん」は、蕎麦の打ち方なども面白おかしく説明されてて、なかなか勉強になります。
かと言って、自分で打とうなんて考えませんけどね。
この漫画では、粉を練るときの水回しが上手くいかないと、時間をかけてゆでても固いままと書いてましたよ。
さて、この話のクライマックスは・・・

  • 2010/12/20(月) 12:22:17 |
  • URL |
  • まっちー #-
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生蕎麦

打ちたてのヤツって、茹で時間が1分ぐらいでしたっけ?
それを考えると、多少の時間のブレが大きな違いになってきそうですね(汗)

それにしても、蕎麦好きの岳志さんが作っても、なおこういうデキなんだとすると
あんまりヘタに手出しをしない方が良さそうで…

  • 2010/12/20(月) 12:29:34 |
  • URL |
  • ZEN #USldnCAg
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Re: 早く、続きが・・・・

丸富も蕎麦の種類によって太さは違ってますね。
十割は細くて、二八は太めっていう感じです。
私は両方とも好きなんですよね。
世の中に名店と呼ばれるお店はたくさんありますから、いろんな蕎麦が存在するんでしょうね。
時間があれば、いろいろと食べ歩いてみたいもんです。
じゅうごさんの蕎麦もいつか楽しみにしています。
それから、お蕎麦を送っていただきまして、本当にありがとうございました。
家族で美味しくいただきました!

  • 2010/12/20(月) 22:47:55 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: そばもん

結末の予想は、だいたいまっちーさんのお考え通りだと思いますよ(笑)。
この蕎麦打ち体験は一日の間の出来事でした。
とても疲れた一日だったことを覚えてます(汗)。
「そばもん」なんていうマンガがあるんですか・・・グルメ系っていうことですかね。
蕎麦にもいろいろとウンチクがありますから、話題には事欠かないでしょうね。
水回しがうまくいかないと蕎麦が固いっていうのは分ります。
かといって、柔らかくしようとすると失敗するんですよねぇ・・・。

  • 2010/12/20(月) 22:51:04 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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Re: 生蕎麦

そうですね、打ち立ての蕎麦だったらさっとゆでるくらいでいいって言われてますよね。
時間で見るんじゃなくって、一回沈んだ蕎麦がふわっと浮き上がったらいいっていう判断みたいです。
蕎麦好きだから上手く蕎麦が打てるなんて言う理屈はないでしょう(笑)。
私は打つより食べる方がお似合いみたいです(汗)。
ZENさんはやってみないと分りませんよ。
実は案外鋭いセンスの持ち主だったりして・・・。

  • 2010/12/20(月) 22:59:17 |
  • URL |
  • 岳志 #-
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