
後数日のうちに、今年の純米吟醸の上槽(もろみを搾ること)になります。通常のもろみはヤブタという機械で搾りますが、吟醸だけは昔ながらのやり方で搾るんです。その方が、香りののった、きれいな味の吟醸を得られるんです。
原理は全く一緒なんですけどね。もろみを液体部分の酒と、固体部分の酒粕に分離するための、ロカ専用の袋があるんです。「酒袋」と言います。またヘタクソ写真で申し訳ないんですが、手に持っているのが1枚の袋です。30cm×70cmくらいの細長い形状をしています。
簡単に言えば、その袋の中にもろみを一定量入れると、酒粕部分だけはその袋にこし取られて袋の内部に残り、酒だけがしたたり落ちてくるっていう算段です。したたり落ちてくる部分だけでは不十分なので、上からギューッと圧力をかけてしぼるんです。
お分かりの通り、1枚の袋に入る量なんてたかが知れてます。だから、その袋をたくさん積みかねるようにして、まとまった量のもろみを搾るんです。うちの場合だと1枚の袋に5リッターのもろみを入れて、全部で100枚程度の袋を使います。総量で500リッターのもろみが搾れることになりますね。
このやり方でもろみを搾る時に一番気をつける事は、「臭い」です。この袋自体が持っている臭いってあるんです。その臭いが酒についてしまうことを、我々はとても嫌うんです。「袋香(ふくろか)」という言葉もあるくらいで、マイナスの評価になってしまいます。
日本酒の味はとても繊細なものです。ちょっとした異味、異臭があるだけで全て台無しなんてぇことにもなりかねません。確かに、気にしない人、気付かない人も多いでしょう。でもね、そういう人もハッキリ気付かなくても、どこか100%と言えない部分があって、「うん、まあまあだね」というような評価をするもんです。
それが怖いんですよね。一般の人たちのそういう評価が、実は一番的を得ていたりするんです。だから、極力そういうマイナス要因を除去するための努力を惜しんではいけないんです。何回も袋を洗って、汚れをとるのと同時に「臭い」を徹底的に取り去る努力をするんです。写真は袋の裏表をひっくり返して洗っている図です。そんなことしても大して影響はないのかも知れないのだけれど、やるんです。
何でここまで気を使うんでしょう?原理が同じで簡単に搾れる機械があるんならそれを使えばいいし、普通は気が付かないような臭いが付く程度だったら無視してもいいじゃん。
限界への挑戦?、高付加価値の酒にするため?品評会で金賞を取るため?・・・いいえ、私は自分が納得するためだと思ってます。命をかけて造っているんです。そこに妥協は許されない。自分にウソはつけないもんね。
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今日は県の酒造組合のB先生が指導に来てくれた。吟醸は早く搾っちまえとのこと。吟醸も良いが、特別純米のもろみも褒めてもらう。純米蔵に期待しているから頑張れと激励された。頑張りますって。
吟醸の上槽準備があわただしい。大きいものから、細かいものまでいろいろ揃えなくっちゃ。吟醸一色って感じになってきた。それでも、通常の作業は当然ある。いろいろこなしながらで皆大変。
洗米通常通り。吸水バッチリ。
B先生が来る時間を空けるために、ムロは大忙し。本当は麹に合わせなくっちゃいけないのに、こちらの都合に合わせる。スマン。
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5、6位あたりに定着してしまいました。昔は2位に定着してたんだがなぁ(涙)。
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