専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

ビン火入れ

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昨日の話の続きみたいになりますが、純米大吟醸の無濾過生原酒を出荷したのはいいんですけど、生酒があるってことは火入れしたお酒もあるってことであって、生酒として出荷した以外の分は加熱殺菌して今後の販売のために貯蔵しておくってことになるわけで、その火入れ作業を2日がかりで先日行いました。

ちなみに、『無濾過生原酒』っていうは、もろみから搾ったお酒をそのまま濾過せずに、加熱殺菌せずに、加水調整せずに製品にしたっていうことを意味していて、まぁ言うなれば搾ったままのお酒っていう意味で、通常は製品としての安定性を考慮して1回または2回の加熱殺菌処理(火入れ)が施されているんです。

純米大吟醸の無濾過生原酒を商品化したのは昨年からで、おかげ様で今年も少量ですが出荷が完了しています。で、そこで出荷しなかった分は、これは例年のことになりますが、生酒の状態でビンに詰めてあるものを、『ビン火入れ』と言ってビン自体を湯煎するような方法で加熱して殺菌を行うんです。

これが結構大変な仕事で、ビン火入れ専用のラインをお持ちのお蔵さんはもう少し楽なんでしょうけど、読んで字のごとく本当に湯煎しているような長生社みたいな蔵では、皆さんかなりの労力をかけてやっておられるんだと思います。鶴は大吟醸だけがビン火入れですが、もっとたくさんやろうと思えば、とても今のシステムじゃ無理でしょうね(汗)。

ま、システムなんて言っても単純なもので、上の写真がその全てです(笑)。これも例年ご紹介していますからもうお分かりかもしれませんが、奥に見える2つの銀色の大きなタライで徐々に温度を上げて、手間のブルーの大きなコンテナで最終的な温度まで上げるっていう3段階でやってます。いきなり温度を上げるとビンが簡単に割れちゃいますから、その辺は工夫が必要です。

1升ビンと4合ビン合わせて2000本にもいかない数ですが、準備から片付けまでで2日間かかりましたね。お酒の移動が全て手作業で、以前にこの仕事の翌日にギックリ腰になった経験を持つ私は、極力重たい仕事を避けて蔵の若手にやってもらいました(笑)。商品としての出荷はずっと先になりますが、低温で貯蔵してどう熟成してくれるか楽しみです。


□□□ 65℃くらいまで温度を上げます □□□
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