専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

火入れ

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ブログネタにできそうなこと、蔵の中でいろいろやってんですけど、何とも慌ただしくて写真も撮ってないし、ゆっくりできないもんだから記事にしようっていう雰囲気(?)にならなくて、ドーッと日々が過ぎて行っているような気がしている岳志ですが、コシキ倒しが過ぎてもどーしてこーなんでしょーか(涙)。

そうねぇ、ここ最近苦労してることっていえば、火入れ関係の仕事が立て込んでいて四苦八苦してますね(汗)。純米大吟醸のビン火入れやら、普通純米のタンク火入れやら、引き続いて特別純米もタンクに火入れしていかなくっちゃなりませんから、なんだかいつまでもケツを叩かれ続けている感じで落ち着きません。

火入れ(ひいれ)って言うのは、ご存知の方も多いでしょうが、日本酒の加熱殺菌のことだと思っていただければいいですかね。搾ったままの日本酒の中には発酵の主体であった酵母菌がある程度残っていますし、その他の好ましくない雑菌に汚染されている可能性もありますから、一度高温にしてやることで微生物を淘汰しようっていうわけです。

その他にも、日本酒中に残存している酵素と呼ばれる化学物質を失活させて、それ以上酒質の大きな変化が起きないようにするっていう目的もあります。生き物の活動ばかりじゃなく、その手の純粋な科学的変化もお酒の中では進行していて、それがいろんな意味でお酒の味を少しずつ変えていきますから、その進行を遅くしてやろうってわけです。

火入れ作業には大きく分けて2種類あります。上にも書きましたが、『ビン火入れ』と『タンク火入れ』です。火入れ作業でやっているのはお酒の温度を65℃くらいまで上げるっていう単純なことなんですけど、そのやり方にはいくつかあって、あまり最新の機械を使わない方法ってことになると、この2種類がメインになると思います。

ビン火入れは、高級酒や香りを大切にしたいお酒の場合に、最初にビンにお酒を詰めてしまっておいてから、そのビンごと湯煎する様にして加熱するやり方です。お酒を加熱すると香りが逃げやすくなりますが、ビンに詰めたままですからその影響が少なくなります。しかし、かなり手間がかかりますから、信濃鶴では純米大吟醸だけがビン火入れになってます。

その他の大方のお酒の場合には、タンク火入れが主になるでしょう。これは大量にお酒を処理できますから、一般的な量の多いお酒はこっちになる場合が多いです。液体を加熱するための装置を通したお酒を、熱いままタンクに封入してしまうやりかたです。自社のほとんどのお酒をビン火入れなさっているお蔵さんもありますが、普通はタンク火入れの方が圧倒的に多いでしょうね。

長生社の場合、ビン火入れはほとんど手作業で腰が痛くなりますし(涙)、タンク火入れもそんなにいい機械があるわけじゃなくって勘と経験と度胸の世界ですから気が抜けません(汗)。それでも一生懸命に手間ひまかけて、ちょっとでも美味しい鶴がお届けできるように頑張ってます。あんまり慌ただしいだなんて、文句ばっかり言ってちゃイカンですね(笑)。


□□□ 1位に結構近いんですけどねぇ・・・ □□□
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県鑑評会

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そう言えば、数日前にバスで遠出したなんて記事にしといて、それがどんな用件だったのかご報告してませんでしたね。今の私が、遊びに行くために外出することなんてありませんから、当然お酒と関係のある仕事だったはずで、ちゃんとネタにしとかないともったいないじゃーあーりませんか(笑)。

何しに行ったかっていうと、長野県の清酒鑑評会の公開日だったんです。まぁ、公開って言っても、一般の人が入場できるわけじゃなくって、業界関係者のみに対する公開ですから、知ったような顔ばっかりしかいないんですけど、久しぶりに人寄りの場に出ましたから、なんだか疲れました(笑)。

県内のお蔵さんの製造担当の方々が集まったわけで、どこでも造りの山場はほぼ越えている状態ですから、会場にはどことなく穏やかな空気が流れているような気がしましたね。お互いの労をねぎらいつつ、今期の造りの様子なんかの情報交換をしている皆さんも多かったんじゃないんですかね。

長野県の春の鑑評会は金賞とかが発表されるわけじゃなくって、それでもちゃんと審査はするわけですから、その結果と客観的な分析データをいただいて、全国の鑑評会にどのお酒を出品するのかの参考にさせてもらうっていうのが一番の目的です。秋の鑑評会は金賞が付いて、賞状なんかも出るんですけどね。

で、信濃鶴の成績はどんなもんだったかっていうと・・・ま、ボチボチでんなぁ(笑)。そんなに良くはなかったってことなんですけど、全然ダメだったわけでもないってところです。このブログでも度々ご説明申し上げるように、こういうコンテストっていうのはアルコール添加されたお酒が出品の主体になっていて、鶴のように純米での挑戦は少数派ゆえにチト歩が悪いわけで、そんなにいい成績は望めないんですよね(汗)。

それでも、驚くことに、ここ数年ドンドンと純米大吟醸での出品が増えてきてるんです。今回も出品数161点中32点が純米大吟醸だったんですよ。これは実に全体の5分の1に当たりますから、全くのマイナーってわけじゃなくなってきていて、その先駆者たる鶴の果たした役割は大きかったんじゃないかと、ひとり密かにほくそ笑んどりますが(笑)。

県内最大手のMさんですら、今回は2つある製造蔵のうちの片方の蔵の出品は全て純米でしたから、今後はもっともっとこの傾向に拍車がかかってくるかもしれません。そうなると、純米規格のお酒の評価も今以上に上がることだって考えられますから、これからどんな風に推移していくのかとても興味深いです。

写真は出品目録の一部ですが、『純吟』っていうのが純米大吟醸での出品で、『吟醸』っていうのが一般的な大吟醸です。今は純吟の方がまばらですが、そのうちにこれが半々くらいの割合になって、純吟vs吟醸でどっちの成績がいいか競えるくらいになったら、そんな未来はとても楽しいと思うんですけどねぇ。


□□□ 純米酒の未来は明るい? □□□
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体力回復

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ネタが切れました。スンマセン(汗)。何書いていいのか分かりませんが、時間がないので、とりあえず書き始めました。こうやってダラダラ意味もない文章を書いていると、そのうちに天から私の中に何かが降ってきて、それをその日のネタにするっていうのがいいパターンですが、今のところ何にも降っては来てません(笑)。

コシキ倒しが終われば岳志はかなりフリーになると思ってらっしゃる方が多いようで、最近お誘い話が急増してますし(笑)、駒ケ根って言うか越百への県外からの来訪のお客さんも多いみたいで、私とすればその全てにご一緒したいのは山々なんですけど、ちょっとまだ夜な夜な出かけるまでの余裕はないんですよね(汗)。

確かに、夜中の仕事はもうありませんし、朝早くから蔵人の来る前にいろいろやっておくって必要もなくなってるんですけど、昼間はこれまで同様にやることだらけで飛び回っているような状態なんです。麹造りのようなルーチンワークはもうありませんが、逆にあまりやり慣れないような仕事が多くて、それなりに疲れます(汗)。

更に、もう数ヶ月で50歳の肉体は、自分でもビックリするくらいにヘロヘロになっているみたいで、ちょっと休養を与えてやらないと簡単には復活してくれそうもありません(涙)。さっきも言ったように、昼間は休養になんてなりませんから、夜しっかりと寝るっていうくらいしか方法はないんですけどね。

当然まだ休みも取れません(涙)。仕込は終わりましたが、後しばらくはもろみが蔵の中でブツブツ言ってるわけですから、毎日それなりに面倒を見なくっちゃなりませんし、発酵が終了したもろみは搾ってお酒にしていきますから、ある意味でルーチンワークはまだまだ健在なんです。

ですから、体力に関しては日々ちょっとずつ回復させていくしか方法はなくって、そのためにはあまり夜は出歩かない方がいいんでないかと(笑)。コシキ倒しが済んだとたんに弾けた様に遊び始めると女房にも評判が悪くて、後々嫌味のひとつも言われる羽目になりますから、その辺の布石っていう深遠な意味合いも大きなモノがあります(汗)。

ってわけで、いまだに案外忙しくて、ブログも慌てて書いているような次第。何の実もない記事でこんなこと長々と書いてますけど、夜の越百には可能な限りお供しますから(笑)、来駒の際には事前にご連絡くださいね。もうちょっとしたら、それなりに体力も回復するでしょうしね。

上の写真は、とりあえず残り物の中から探したんですけど、先日雨の日に、夕方でもないのにボワッと空全体が気持ち悪いくらいに赤く光ったようになって、こんなのも珍しいと思って撮ったんですが、今日のブログ記事を象徴するかのように、何のことやらさっぱりわからない画になってますな(笑)。


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酒メッセin大阪

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パンフレット等が出来上がってきましたから、忘れないうちに宣伝しちゃいましょう。これまで長野の酒メッセは、本家(?)である長野市での開催の他に、最近は東京で毎年春に開催されるようになっていたんですけど、ナント今年はそれに加えて大阪でもやっちゃおうってことになってるんです。

大阪での開催はもちろん初めてのことですから、どんなことになるのかやってみないと分かりませんが、初年度からそれほどの大入りを見込んでいるわけじゃありませんし、私たち自身だって不慣れなことばかりでしょうから、お客様にご迷惑をかけないように開催できるかすら危ういかもしれません(汗)。

でも、これまで培ってきた経験を基に、そんなに大失敗にはならないでしょう(笑)。会場がしっかりと整って、自分達のブースさえ出来れば、あとはいつものメッセと同じようにやるだけです。長野でやっても、東京でやっても、大阪でやっても、そんなに飛び抜けた違いなんてないはずですから、平常心で臨めばいいんじゃないですかね。

ただ、お客さんの反応は各地で違ってくるかもしれません。端的に言えば、東京と大阪では好まれるお酒のタイプだって、気に入ってもらえるレッテルのデザインだって違うでしょう。その辺の反応の良し悪しがこれまでと大きくズレたりなんかすると、何となくいつもよりやりづらいなんて気がするかもしれませんね。

信濃鶴もおかげ様で関西圏にホンの少し舞い降りているんですけど、これまで少しばかりイベント等にも参加させてもらったり、居酒屋さんで飲ませてもらったりして感じるのは、やっぱり東京とはちょっと味の趣向が違うかもしれないってことです。自分としてはこっちのお酒の方が受けがいいだろうと思って勧めても、案外あっちの方がお好みだったっていう経験が結構あるんですよね。

当然、東京で売れているような酒質をお求めのお客さんもおられるんですけど、西の方のお酒は東のお酒より若干甘さが強くてどっしりとしたタイプが多いですから、そういうのに近いお酒を探しているようなお客さんには、当てはずれなご説明をしちゃっている可能性があるような気がします。

でも、そういう経験をしに行くんですから、これまでの自分の概念を覆されるようなお客さんの一言みたいなのにも遭遇できるかもしれません。そういう経験を怖がるんじゃなくって、ドンドンと自分の肥やしにして、次なるお酒造りの基礎資料として蓄積できるといいんですけどね。

in大阪が4月21日『大阪新阪急ホテル』、in東京が5月13日『グランドプリンスホテル高輪』での開催になります。いずれも、業界関係者14時~20時、一般17時~20時。前売券2000円、当日券2500円です。ぜひご参加して、信州のお酒を体感していただきたいと思います。割引券も長生社にありますから、言って下さいねー!!!


□□□ 日本酒の未来のためにってずーっと言ってんだよね(汗) □□□
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初外遊

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さーてと、忘れちまったぞ・・・(汗)。コシキ倒しが終わった途端に、今度は久し振りの遠出と相成って、今は車上の人となっている岳志です。条件反射的に、ゆったりする間もなくブログ記事を書き始めようとスマホを取り出したんですけど、いろいろの諸手続を忘れていて、どーやりゃ良かったのかしばし黙考・・・やっぱり歳取ると物忘れに歯止めがかからなくなるんですねぇ(涙)。

問題は、昨日まで使ってたスマホと今使ってるのが違うってところにもあるんです。入蔵して以来、ZENさんにもらった、ちょっと型は古いんだけど、小型でバッテリーの持ちもいいのを持ち歩いてたんですけど、日本語入力やデータ通信のことを考えると私の新しいヤツの方がいいと思って、昨日の夜取り替えたんですよね。何となく不慣れな感じで、余計に操作に戸惑ってます(汗)。

ま、これを機に新しい方にしようと思いますが、こんなにデカくなくてもいいと感じちゃうのは最初だけなんですよね。きっと今日中にはこのサイズにも慣れちゃうでしょう。とにかく、ポケットに入れておくのが邪魔でしょうがないもんだから、ちっちゃいのを愛用したいんですけど、スマホにいろいろさせようとすると、最新のが必要になって、どーしてもデッカくなっちゃうんですよね(汗)。

・・・ここからは帰り道のバスで書いてますが、だんだんと例の指をスライドさせる日本語入力にも慣れてきて、徐々に入力スピードも上がってきました。この時期、指先が固くなっちゃってるもんだから、タッチパネルの反応が悪くて、少しイライラするのを除けば、まずまず半年前の状態に戻りつつあって、この歳にしてはなかなかの復旧速度じゃないかと(笑)。

それでも、これだけの文章を書くのに、以前の三割増しくらいの時間がかかりましたね(汗)。それに、今日外に出て分かったのは、かなり自分がお疲れだってことです。思ったよりもくたびれてるってことに気が付きましたね。こりゃ、スマホいじるのはほどほどにして、しばらくは毎日規則正しく適量のお酒を飲んで、しっかりと寝なくちゃ!!!


□□□ 体力回復のクリックを! □□□
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コシキ倒し打ち上げ

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コシキ倒しになったら、やらなくっちゃいけないことはたくさんありますが、当然真っ先にやるべきは『飲・み・に・出・か・け・る』ことでしょう(笑)。人とのコミュニケーションのため、自分のストレス発散のため、市内にお金を落とすため、信濃鶴の営業のため、友達に会うため、どんな理由であってもいいんですけど、飲みに出たかったー!!!

先日来、コシキ倒しが終わってからというもの、私が糸の切れた凧状態に陥っているのは、よーくお分かりでしょうけど、一番楽しいのはお酒を飲んでワイワイ騒ぐことで、それができる日を心待ちにしていた私の気持ちは、読者の皆さんにもご理解いただけるものと確信いたしております、ハイ(笑)。

いのいちで行きたいのは、やっぱり自分のホームグラウンドでしょう。私にとっては『越百』ってことになるんですけど、土曜日がコシキ倒しで、その日の夜は昨日も書いたように麻雀大会になっちゃって、翌日には出かけられると思ってみても、日曜日は越百は定休日でやってないじゃーあーりませんか(汗)。

けど、それでひるむような常連客じゃありませんぜ、私は(笑)。「あのさー、コシキ倒しになったんだけどさー、飲みに出ようと思っても日曜日じゃお店休みじゃん。も・し・か・し・た・ら、何かの都合で開けるかもしれないと思って電話したんだけど、定休日じゃやってないよねー。無理だよねー。やってないよねー。無理だよねー。やってないよねー」

「ま、岳ちゃんのせっかくの記念日だろうし、これまで頑張ったご褒美に、開けてさし上げてもよろしいわよ」・・・「あ、そ、開けてくれんの?ありがとー!!!何だか、無理言っちゃったみたいで、わりーねー」っていう、絵に描いたようなヤな客を演じて、まんまとえっちゃんにお店を開けてもらいました(笑)。

かなり早い時間にお店に行ったんですけど、タダでは転ばないえっちゃんだけのことはあって、既にカウンターにはよく知った顔が2人も座ってました。どーせ開けるんならと手を打ったんでしょうが、彼女の集客力はさすがです(笑)。そんなお客さんも含めて、越百のカウンターっていつ行っても違和感なく座れるのは、20年以上通い続けた人間の特権でしょうねぇ。

もうその後は、例によって楽しい夜になったんですけど、さすがに体力の消耗著しい私は、この日は珍しく越百だけで切り上げました(汗)。いつものようにハシゴするとどこで寝込むか分かりませんし、今回の場合、寝込んだら簡単に起きられなくて、どこぞのお店にご迷惑をおかけする羽目になりそうだっていう、そんな大人の分別が働くほどに疲れてるってことなんでしょうねぇ(笑)。


□□□ コシキ倒しネタ3連発でした □□□
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コシキ倒し記念杯

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「お父ちゃん、コシキ倒しになったんでしょ?もう、夜の麹の手入れとかないんでしょ?だったら、今日から家に泊まれるんでしょ?そんじゃ、その記念に今夜麻雀やろうよ、久しぶりに!!!」・・・っていうことで、コシキ倒し直後に既にジャン卓を囲んでいた不埒な岳志家の面々でした(笑)。

本当はそんなことやらないで、ゆっくりお酒でも飲んでしっかりと寝たいのが本音なんですけど、娘も楽しみにしてたみたいですし、女房も私の了解を得る前に、既にこの日の晩御飯は麻雀を打ちながらでも食べられるジャンクフードで揃えていたという徹底ぶりで、私は有無を言わさずコシキ倒し祈念杯に参加させられてました(汗)。

ところがどっこい、やっぱり神様ってどこかにいるみたいで、この日の私は負け知らずだったんですよね。私は麻雀なんかでツキを使いたくないんですけど(笑)、この半年間の苦労をねぎらうかのように、次から次へと絶好牌を引いてきて、もう負ける気はしないし、女房と娘の点棒は全て私が回収した格好になりました。

だってねぇ、一番最初の東一局が上の写真の上りでっせぇ!最初からドラ3枚を持っていて、このままタンヤオのみで上がろうと思ってたら、ドンドンドンドン牌が揃っちゃって、結局『トイトイ・タンヤオ・ツモ・ドラ3』・・・ま、別名『スーアンコ』っていう最高手になったんですけどね(笑)。

神様からのコシキ倒しのご祝儀は、もっと実のあるものが良かったんですけど、まぁもらっちゃったんだからしょーがないわな(笑)。最初にこんな手を上がったのに、その後もずっと勝ち続けて、この日は完全に私のひとり舞台となりましたね。コシキ倒しを迎えて気分が良かったのに、更に更にいい気分を味あわせてもらいました。

麻雀をご存知ない読者の皆さんには誠に申し訳ない記事なんですけど、ちょっとだけ解説しておくと、麻雀は4人でやるゲームで、その辺の塩梅がいいようにいろんな牌の数が決まっています。ところが、岳志家の場合、その牌を使って3人で遊んでますから通常よりも高い手が狙い易いんですよ(笑)。

ま、今回は、そんなことあれこれ考えずに、疲れ切った肉体と精神で無心で勝負に臨んだことが、好結果に結び付いたんでしょう。何事も、初心とか無心とかいった境地が大切なんだと、改めて悟った岳志です(笑)。全く関係はないとは言え、この流れでいくと今年のお酒の出来もきっといいに違いありません(笑笑笑)。


□□□ ブログランキングへも無心で臨みます □□□
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コシキ倒し

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ここ数日、仕込が終わりに近づいている内容の記事になってますから、もう皆さんお気付きのこととは思いますが、ついに今年の仕込が終了しました。まだまだ発酵期間は続きますが、お米を洗って、蒸して、タンクに仕込むっていう一連の作業はこれからはもうありません。酒造りの大きなヤマを越えたってところでしょうかね。

ここまで来ると、もうお米を処理するっていうことはなくなって、つまり蒸す工程が必要なくなりますから、コシキ(お米を蒸す道具)を片付けることができます。コシキを倒して、洗って、来期まで保管することになりますから、この蒸しの最後の日のことを『コシキ倒し』って言うんです。

お蔵さんによっては、『四段』と呼ばれる蒸米の投入をもろみの発酵の後半に行うことがあって、そうなるとコシキを倒すのはもう少し先ってことになりますが、仕込のほとんどは終了しているわけですから、そんなお蔵さんでも最後のもろみの仕込が終了した時点をコシキ倒しっておっしゃってると思いますけどね。

ちなみに、なんで『四段』って名前かっていうと、もろみの仕込は『添(そえ)』、『仲(なか)』、『留(とめ)』っていう3段階で行われるもんだから、時期はかなりずれるとしてもその次の仕込みってことで四段ってことになるわけなんです。長生社でも昔はやってましたけど、私が杜氏になってからはやったことはないんですけどね。

蛇足ながらもうちょっとご説明すると、この四段は蒸米のままでもろみに投入するよりも、麹や酵素剤を使って甘酒にしてから投入することの方が多いんじゃないですかね。基本的には発酵によって不足してくる糖分を補填して、味の調整をするっていう意味合いです。純米酒の場合には行われることは少ないんじゃないかと思うんですけどね。

話が大きくそれましたが(汗)、とにかく長生社ではもうお米を蒸す作業はありませんから、完全なるコシキ倒しってことになって、今後はもろみの管理やら搾りの作業がメインになって、その合間に片付やら掃除やらを織り込んでいくっていうことになります。まだまだ気は抜けませんが、仕込がなくなれば身体的には楽になってくるので、アラフィフの私にとってはホッと一息です(笑)。

写真は、最後の蒸しの蒸気が立ち上る様子です。この蒸気とも後半年くらいはお別れってことになって、ちょっと名残り惜しい気持にもなりますが、半年後までにやっとかなくっちゃならない課題も山積みですから、頭の中はそんな諸々でいっぱいです(汗)。ところで、2本あるボイラーの煙突の片っ方の頭がゆがんでるけど、この前の大雪の時にでもおかしくなったのかな?


□□□ いろいろ直さなくっちゃならないところだらけ(汗) □□□
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もやし

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昨日のブログで、麹の種(『種麹』とか『もやし』とか言われます)を量るための天秤をご紹介しましたが、もやしソノモノを皆さんにご覧に入れたことがあったかどうかフト疑問に思って、これからは造りの技術的な話はあまり出て来なくなるでしょうから、今日も気合で麹の話題を続けようと思ったような次第(笑)。

で、そのもやしの現物が上の写真です。これがどんな実態なのかは、この写真から想像していただくしかありませんが、お米の周りにカビが目いっぱい付着しているの図だと思っていただければいいんです。お米の形をしたような物体がいくつか見えると思いますが、それらは全てお米の粒ってことです。

ここで言うカビってのが麹菌のことであって、私達が目にする麹って真っ白な印象ですが、その成長がもっと進むとこんな具合に色が付いて、菌糸もドンドン外側に伸びて、その先に麹の種である胞子がたくさん形成されるようになります。その胞子を蒸米の上に降りかけてやれば、再び蒸米上に麹菌が芽を出すっていうサイクルなわけです。

ですから、このもやしって言うヤツはもう胞子が飛び散る寸前の状態であって、もしこのティッシュの上に置かれた少量のもやしの前でくしゃみなんかしようもんなら、胞子がブハッと飛び散って大変なことになります(笑)。私達が麹室でまく時には、ガーゼのような布にくるんで少し振ってやれば、モアモアと煙のような粉が落ちるって算段です。

ってことは、もやしを蒸米100キロに対して100グラムまくって言っても、胞子自体で100グラムあるわけじゃなくって、もともと根を張っていた米粒の重さも含まれての話ですから、胞子だけの重さが一体どれくらいになるのかよく分かんないんです(汗)。全てを含めて100グラムっていうだけの、実は少し大雑把な軽量ではあるんですよね(笑)。

昨日の記事の中にも、そんなにピッタリに量ってるわけじゃないなんて書きましたが、こんなような理由で、コンマ1グラムを血眼になって正確に合わせてみても、あんまし意味がないってことなんです。そんなわけで、最小測定限界が1グラムの天秤があれば、もうそれで十分っていう種明かしでした(笑)。

胞子を振り切った後の状態がどうなるか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。写真の中に、周りの菌体が落ちて白っぽい色になったの裸の米粒がいくつかありますが、全体がそんな状態になるだけです。胞子はそこらじゅうに飛散しますから、鼻なんかかむと結構身体に侵入しているってことが分かります。身も心も麹に同化して初めていい麹屋になれるってことなんでしょうねぇ(笑)。


□□□ 麹ネタ3連発でした □□□
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天秤

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昨日の夜に最後の仕事をした麹は、今日は出麹(でこうじ:麹が完成して麹室から出されること)を迎えて、本当に本当にこれで麹に関する仕事は全て完了したことになります。この段階まで来ちゃうと、今度は麹室の後片付けが徐々に始まっていて、解放感に浸りまくるってわけにはいかないんですけどね(涙)。

これまで麹造りのために使ってきた様々な小道具も早いところ仕舞っちゃいたいんですけど、今度は片付けることに慌て始める私の気持ちを鎮めるように、ひっそりとコイツが机の上で左右のバランスを取って佇んでいるのが目に留まって、「まぁ、そう慌てんでもよろしい」と思い直した昨晩の蔵の中でした。

これは、完全にレトロな天秤で、これまでも話題にしたことがあったかもしれませんが、麹室の前の机の上に置いてあって、これで蒸米に降りかける麹の種の重さを量るんです。100キロのお米に対して、多ければ100グラム、吟醸麹のように少なくする場合には20グラムとかいう量になります。

今のことですから、デジタル式の物がホームセンターにも安く売ってますし、そっちの方が量るってことに関しては使い易いとは思うんですけど、この天秤は古くからこの蔵で使われているらしくて、前任の杜氏から引き継いだ物なもんだから、私も愛着があってずーっとこれを愛用してきてますね。

完全に本調子じゃなくって、ちょっと傾いてたりすると、天秤が途中で引っかかっちゃったりするんですけど、そこもまたご愛嬌(笑)。そんなクセを分かって使えば、ちゃんと役割を果たしてくれます。単純な構造ですから、壊滅的に壊れない限りそれなりに機能してくれるっていうのはある意味で心強いことです。

右側にちょこっと写っている木の小箱に分銅が入ってます。最小の分銅が500ミリグラム(1グラムの半分)ですから、そのくらいの精度で量り分けができるってことでしょうけど、麹室での使い道はいくら細かくてもグラム単位ですから、精度的な問題はないはずです。実際に、そんなにピッタリに量ってるわけじゃありませんしね(笑)。

ちょっと面白いのは、右下に写っている緑とオレンジのプラスチック製品2個です。これは色違いの同じ物なんですけど、女房が台所で使っていたのをもらったんです。何かっていうと、食材の入ったビニール等の袋の口をギュッと締めつけて、中味が湿らないように保存するためのアイディア小物なんですよね。麹の種もポリエチレンの袋に入ってますから、使い切るまでなるべく外気と遮断させとくために重宝してます。

こんな細かーい物まで、来季に向けてしっかりと洗って消毒をしておかなくっちゃならないわけで、大きい物から小さい物まで、麹室周りだけでも相当なアイテム数を相手に後片付けをすることになります。もうそっちが視野に入ってきちゃってますから、最後の出麹も両手放しには喜べないってことなんですよねぇ・・・。


□□□ ワンクリックは両手放しに嬉しいです □□□
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ラストナイト

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ついにこの夜がやってきました。もう、指折り数えて待ってて、ようやく迎えるラストナイトです。何のラストかっていうと、麹の面倒を見る最後の夜だってことです。麹の手入れ作業さえなかったら、私達蔵人は毎晩枕を高くして眠れるんですよ。酒蔵の夜の仕事って、ほとんどが麹関係の仕事だと思っていいんじゃないですかね。

数えてみると、今年は90回近い蒸米の引き込みを行って、つまり90回麹を造ったんですから、90晩は夜の仕事があったってことになって、本当にご苦労様なことでした。90晩って言えば丸3ヶ月ってことになりますが、毎晩そんな仕事をしてたわけじゃなくって、この4ヶ月半くらいの間のことになるんですけどね。

それが今晩の手入れをもって最終回になるんですから、私としてはウキウキ気分大爆発って感じに舞い上がっているわけです(笑)。ま、実際は、蔵で働くようになって20数年こういう生活が続いたことになりますから、そんなに新鮮な感動でもないんですけど、やっぱりお酒造り期間の中の大きなポイントになる日ですね。

これは、夜の仕事っていうことだけに限っての話ですが、もう2日もすれば仕込が完全に終了する『コシキ倒し』になりますから、その日の方が意味合い的には大きいはずなんですけど、とにかく自分の生活がここを区切りにガラリと変わるってことですから、麹屋にとってはコシキ倒しよりもうれしい日だと言えるでしょう。

麹の育成過程では、何度も人間の手による仕事が必要になるんですけど、相手は生き物ですからこちらの都合に合わせて成長してくれるわけじゃなくって、その仕事のうちの何回かは私達の睡眠時間にかかるような時間帯になるんです。そうなりゃ起きて仕事するか、あまり夜中に仕事がこないように上手く時間を調整するしかありません。

私は真夜中には仕事をしないようにはしていますが、それでも蔵人が帰った後の夜の時間に手入れをしていて、極論すればそれがなければ蔵に泊まり込まないでもなんとかなるとも言えるんですよね。でも、麹ばかりを相手にしているわけじゃありませんから、誰も蔵にいないっていう状況は今のところ考えにくいですけどね。

ということで、今晩の手入れが最後の仕事ってことになって、実に実に気分がいい岳志です。これまで「よっこらしょっ!」と上げてた腰が、今日に限っては颯爽と立ち上がりますから、なんともゲンキンなもんです(笑)。さてさて、そんじゃ、最後の仕事に行ってきますかね!!!


□□□ 写真は麹室の入り口です □□□
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米澤酒造

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前々から噂だけは耳にしていましたが、今日の地元新聞の記事になりましたから、もう秘密にしなくていいでしょう。私達伊那谷にある酒蔵のうちのひとつである中川村の『米澤酒造』さんが、『伊那食品工業』さんの子会社になるっていう話題が、酒造業界の中の超一大トピックになってます。まぁ、伊那谷の中だけですけど(笑)。

とは言え、このニュースが全国に流れる可能性は大きいはずです。なぜなら、米澤酒造さんは長生社より少し規模の大きい程度の小さな地酒メーカーですが、伊那食品さんは知る人ぞ知る超有名企業だからです。40年以上に渡って増収増益を続けているっていう、その辺の経営指南書みたいな書籍にしょっちゅう登場するような会社なんですよね。

メインの商材は寒天なんです。私達の目に入る商品としては『かんてんパパ』っていうのが有名ですが、その他にも医療や実験の現場で使われる寒天培地では、世界有数のシェアを誇ってるんじゃないんですかね。その本社は伊那市にありますが、観光施設も整えたそれはそれは素晴らしい工場になってますよ。

この新聞が発行された正にその当日、伊那酒造協会の例会があって、なんともタイムリーに現社長さんにお話をうかがえて、これまでの経緯について直接ご説明いただけたんです。話はもうかなりまで進んでいて、この3月中には株式の取得が行われて、役員も派遣される形になって、新生の米澤酒造がもうすぐ発進するんだそうです。

ここであまり詳しくは説明できませんが、ご存知のように斜陽産業の酒造業界にあって、販売不振や設備の老朽化に喘ぐお蔵さんが多い中で、跡継ぎのいない米澤酒造さんにとって、なんとか生き残りをかけて、伊那食品さんのような立派な会社に応援してもらえないだろうかっていう支援の要請をなさったんだとか。

伊那食品の塚越会長さんは以前から中川村とも多少関係があって、その要請に応える形で今回の話が実現したんだそうです。経営のカリスマたる塚越会長さんが乗り出すとなれば、米澤酒造さんがどんな風に変わっていくのかは想像もつきませんが、中川村も含めて大きな転換点になるかもしれないくらいの話なんだと思います。

具体的には、風光明美な立地にある蔵を生かして何かお客さんを呼べるような施設を作ったり、販路だってこれまでとは全く違ったルートが開拓できるだろうし、製造設備にしても大きな資本でドンドン刷新されるかもしれません。お金だけでテコ入れするような変革にはならないでしょうから、今後は大注目の蔵になる可能性は大きいはずです。

実は、米澤酒造さんに一番近い蔵は長生社なんですよ(笑)。お隣だからこその美味しい話なんてないとは思いますが、商売敵としてではなく、同郷の酒蔵の仲間として、これからも仲良くしてもらえたら嬉しいです。今以上に信濃鶴の影が薄くならないように、横目でチラチラ米澤さんを見ながら、長生社も頑張らなくっちゃね!!!


□□□ 経営面は心配事が減るんでしょうねぇ □□□
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最後の実験

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「ラスト1週間は何事もなく過ぎて欲しい」と思って、これまではしょっちゅうやってきた、ちょっとした実験や、これまでと違ったアプローチや、ヤバくならない程度の手順の変更等々はやらないようにしようとは思ってるんですけど、「最後にこれだけは見ときたいなぁ」なんて頭に浮かんじゃうと、やっぱりついついいつもと違うことに手を出しちゃう岳志です(汗)。

ある意味では、造りの最終時期って今期の総まとめ的な流れになっていて、いろんな仕事の出来も最も安定した時期だと言えるでしょう。他が安定しているからこそ、どこかちょこっといじったらどうなるかっていう実験には最適な時期だとも言えるわけで、その辺の飽くなき探求心が健在なうちは、酒造りはまだまだ楽しいはず(笑)。

本当にもう後がないんですから、あんまりなことはできませんが、今期の反省の上に立って、ここはこうすれば良かったんじゃないかっていうポイントは山のようにありますから、そのいくつかを試しておきたくなるっていう気持ちは、読者の皆さんにもお分かりいただけるんじゃないですかね。

そんなのここまできてやるこたぁないんですけど、そんなに危ない橋を渡らない程度のことだったらやっても怒られないでしょう。まぁ、これまでだってそんなにヤバい実験はやれっこありませんから、程々なところではじけないようにはしてるつもりですが、蔵元杜氏って思い切ったことができるのが特権ですから、やらない手はないとも思ったりして・・・(笑)。

これまでも毎年最後になると何かやりたくなってウズウズしているんですけど、もう先が見えて精神的に楽になってる部分があるんでしょうね。このブログにも縷々書きましたが、いろんなことでパニクってるような時期に、新境地を求めて何か実験に取り組むっていう余裕はないですもんねぇ(汗)。

で、毎年いろいろ最後の実験を楽しんでいるわけですけど、これまでの大失敗談としては、最後のもろみにいつもと違う操作をしてどんなお酒になるのかみてみたんですけど、そのもろみだけが異様に発酵が遅れちゃって、最後の1本だけがいつまで経っても搾れなくて、エラク往生したことがありましたね(汗)。

最後の1本だけが残っちゃうと、片付けにも手が付きませんし、気温も上がってきて環境も悪くなりますし、何よりも精神衛生上よろしくありません(汗)。お酒自体は変なことにはなりませんでしたが、あの時以来、最後の実験に関しては結果をよーく考えてから行うようになりましたね(笑)。


□□□ 写真は朝焼けの中央アルプス □□□
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追い込み

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朝日が出るのがそんなに早くなったっていう実感はないんですけど、日が沈むのが遅くなったのはヒシヒシと感じている岳志です。朝は毎日寝ぼけてるから、明るくなるのとその時点の時刻が頭の中でリンクしてないのかもしれません(笑)。夕方は社員が帰る時間が決まってますから感付き易いでしょうしね。

それでも、世の中が明るくなって、風が暖かくなって、周りの何人かが花粉症でクシュンクシュンし始めると、春を実感せざるを得ませんね。本当は、仕込が終わる今週中までは極寒でいてもらっても構わないんですけど、世の中の人の気持ちはもう押さえられないでしょう。桜の話題もテレビに出てくるようになりましたしね。

この造りもあと一息ってところまで来ましたが、毎年同じようなこと言ってるようで恐縮なんですけど、私がこの時期に実感するのは春じゃなくって、自分の体力が落ちたっていう悲しい現実なんですよね(涙)。造りもあとちょっとなんだけど、残ってる体力もあとちょっとって感じ・・・。

「疲れたびー」っていう疲労感は案外なくて、でも、やることなすこと息が切れるのが早くなっていて、気力に体力がついていかないような気分なんですよね(汗)。アラフィフにもなれば皆さんそうお感じになるんでしょうけど、やっぱり蔵の仕事は体を使いますから、余計にその辺の感度が強いのかもしれません。

ですから、数年前までは気が付いたら仕込が終わってたっていうくらいだったのが、今じゃ指折り数えて「あと何日?」みたいな部分もないわけじゃありません(汗)。「情けねーなー」と思いながらも、いつまでも昔と同じようにできたんじゃ、後輩が困るだろうとも考えるようにはしてるんですけどね(笑)。

でも、気分はハツラツっていうか、感覚は鋭くなってるっていうか、この時期だからこそ感じられる微妙な感覚が体の中にあることも確かです。この5ヶ月間くらい毎日やってきた作業から感覚的に得たものは、現段階で私の中でマックス状態になっているって言ってもいいかもしれません。

それはもう、合ってるとか間違ってるとかの線引きのない自分だけの世界観であって、体力の衰えとバーター取り引きした、何か得難いモノのようでもある気がします。その得体のしれない世界を具体的にどう言っていいのか分かりませんが、「そうそう、これこれ、よしよし」っていうような世界です(笑笑笑)。

いずれにしても、もうこれからは、他の人ができないことをひとりで背負い込むんじゃなくって、私の体力が続くように、みんなでいろんなことができるような方向に持っていかなくっちゃならないっていうのが結論です(笑)。今日のブログは、この追い込み時期じゃないと感じられないことだと思って書きましたが、読者の皆さんには理解不能な記事になっちゃってスイマセンでした(汗)。


□□□ 理解不能でもクリックはできます! □□□
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ラスト酒母

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こうやって、ひとつだけタンクがポツンと立っていると何だか寂しくなりますが、このタンクが今期の造りの最後の『酒母』になります。酒母の育成にかかるのは約2週間ですが、その期間が無事過ぎて、明日の朝には本仕込みのタンクに移されるんです。ここまで気を抜かずに来て、後は最後の出番を待つばかりってところです。

明日の朝って言いましたが、正確には明日と明々後日っていうことになります。今現在、長生社では1本の酒母を立てると、それを2本の本仕込みに使う様に製造サイクルが組まれています。1週間に2本っていう仕込を繰り返してますから、そういうやり方が理にかなっているんですよね。

具体的には、月曜日と水曜日が本仕込みの開始の日になっていて、1本目のタンクには月曜日の朝に酒母タンクから半分を下ろして、残り半分は水曜日の朝に2本目のタンクに下ろします。なんで『下ろす』なんて書いたかっていうと、酒母の部屋が2階にあって、仕込タンクは1階にあるもんだから、床板をめくってデッカイ漏斗で流し込むからです(笑)。

当然、1本の酒母が1本の仕込に対応する様に製造されているお蔵さんも多いでしょうし、長生社ではその昔、3本酒母を立てて、それを2本の仕込みに使うなんていう変則的な仕込をしていたこともありましたよ。仕込のサイズとかその蔵の製造設備から、各お蔵さんでもいろいろと工夫しておられると思います。

もうここまでになると、あとは使用するのを待つばかりになって、これといって手がかかることはないんです。これまでは、温めたり冷ましたりいろいろな手練手管を弄して育ててきてますから(笑)、もう何もすることがないっていうのは、ある意味でこれほど余裕を持って酒母タンクを眺められることはこのラストタンクしかあり得ないってことになるかもしれません。

なぜなら、普段は次に使用される酒母タンクも並んであるわけですから、そっちにはまだまだ手がかかるっていうような状況であって、余裕しゃくしゃくで様子だけ見ている気分にはなれないからです。ついに、そんな時期になったかと、この数カ月の苦労が走馬灯のように頭を巡って、思わず目頭が熱く・・・ウソウソ(笑)。

もろみの仕込みもラスト1週間になって、余計にそんな気分になるんでしょうけど、今ここで気を抜いちゃいけないとは思ってるんです。思ってるんですけど、ちょっとラストの余韻を楽しむ特権も行使したいと考えるのは人情ってもんでしょう(笑)。仕込が終わったら終わったで、また片付けが忙しくなりますから、こんなに穏やかでいられるのは今しかないかも(汗)。

ちなみに、何にも手がかからないなんて書きましたが、冷やすことだけはしてるんです。タンクに巻かれている白い断熱材の下には冷水マットが巻いてあって、冷たい水が循環してるんです。酒母の最終段階では、品温をグッと下げて使用するまで寝かせておくんですよね。あとは、明日の朝までに何事もないことを祈るだけです(笑)。


□□□ 地震とかあったら困るし(汗) □□□
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井戸水

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麹室(こうじむろ:麹を造る部屋)での仕事はとっても汗をかきます。なにせ、室温が30℃以上、高い時には40℃くらいもある中で体を動かしますから、当然普通の人だったら汗をかくでしょうね。加えて、ムンムンと蒸気を発するような蒸米を中で広げたりすると、湿度も非常に高くなって、更に更に汗をかき易い環境が整うことになります。

そんな麹室での仕事を終えると、水分補給を体が要求して、とにかく水が飲みたくなるんですよね。長く在室する時なんかは、仕事の合間を見て飲みに行ったりするんです。そんな時に口にするのは蔵で使っている井戸水ですけど、長生社では会社で使う水のほとんどは、敷地内に掘ってある井戸からの水なんです。

井戸は2本あって、片方が仕込水を取る井戸、もう片方が洗い物や飲用の水を取るための井戸になってるんです。ま、どっちの水も飲めますし、どっちを飲んでも同じ様な味ではあるんですけど、仕込水用の井戸の水は成分的にお酒造りにより向いているっていう分析結果から、そっちを使っているっていうくらいの違いです。

で、のどの渇きを癒すために、洗い場の蛇口に行ってグビグビと水を飲むんですけど、当然のことながら(?)とっても美味しいんですよね、これが!!!私はそんなに味覚が鋭いわけじゃないので、特別にどこがどう美味しいのか表現はできませんけど、自然に体に入ってくる美味しさって言えばいいんでしょうか。

多分、たくさん飲む時には1リッター近く一気に飲むことだってあると思うんですけど、飽きることなく飲み続けられますよ。両手でボウルを作って、そこにたっぷり水を注いで、何回もお代わりして飲んでます。お腹を壊す程飲んじゃ困りますけど、その一歩手前まで胃に入れちゃいますね(笑)。

翻って、家にいて水が飲みたくなる時・・・それはお風呂上りなんじゃないですかね。私も、蔵に戻らなくっちゃですから、毎日忙しくお風呂に入っていますが、お風呂上りのビールってわけにもいかず(涙)、とにかく洗面所でグビーっと1杯水を飲むことにしてるんです・・・ですけど、これがあんまり美味しく感じないんですよね(汗)。

こりゃ、やっぱり麹室の仕事は相当に汗をかいてるから、それだけ水も美味しく感じられるんだろうとずーっと思ってたんですけど、最近ふとあることに気が付いたんです。どうして家でグビグビと水を飲もうとすると、何となくのどにつかえるうな感じで、蔵で飲むように体に入っていかないのか・・・それは簡単な話で、水が美味しいかどうかの違いなんじゃないかってね。

駒ケ根市の水道の水が不味いわけじゃありませんが、やっぱり塩素とかも入っていて、完全に自然界からのものじゃないもんだから、蔵でそういう水に慣れ親しんでいると、そのちょっとした違いが気になるんじゃないかと思うんですよね。美味しい水で仕込んだ信濃鶴が美味しいのは、当然の結果だったってことなんですねぇ(笑)。


□□□ 写真はその水です □□□
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ホワイトデー

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またまた、やってきました!!!お菓子業界に思うように操られて、日本中でお菓子が飛び交う日が!!!そう、バレンタインデーのお返しを男性から女性に贈るホワイトデーってヤツ!!!ひと月の間に2度美味しい、お菓子屋さんにとっては年に何回かのかき入れ時なんじゃないですかね(笑)。

考えてみるに、実に巧妙な戦略じゃないですか。贈答っていう行為には返礼が付き物ですから、贈答の部分だけ上手いこと人心を焚きつけることができれば、その返礼に関しては勝手に贈られた側の人がやってくれるわけで、半分の労力で需要を2倍開発できるっていう、完璧なるビジネスモデルなんじゃないかと・・・(笑)。

ただし、お菓子を贈っておいて、例えば花を返すっていうような風潮になると実にマズいわけで、返礼もお菓子でなくっちゃならないっていうところはしっかりと吹聴しておかないと、お菓子業界としてのうま味が半減しますから、チョコレートのお返しにはクッキーとかホワイトチョコレートじゃなくっちゃいけないわけです(笑)。

私が今年もらったチョコレートは、蔵の若手からもらった手作りのチョコのお菓子と、娘からもらった出来損ないの焼き菓子(涙)のみ。娘にはどうせいつでも何かせびられてるんですから放っときゃいいとして、蔵の若手にはちゃんと道理を通しておかないと、尊敬される上司にはなれません(笑)。

かと言って、お菓子を買いに行く時間も取れませんでしたから、女房に任せておいたんですが、買ってきてくれたのが上の写真のモノでした。「保冷剤が必要みたいな面倒臭いもの買ってくんなよー!」って思いましたが、何やら生チョコみたいなお菓子らしくて、渡すまでは冷やしておくようにキツく言われました(汗)。

帰り際に彼女に渡しましたが、会社の他のみんなからもたくさんもらってたみたいで、いろんなパッケージをひと抱え持って帰っていきましたよ(笑)。お返しが彼女に集中したから仕方ありませんが、あれだけ全部一人で食べたらちょっとヤバいかもしれません。それでも、こんな話題は長生社じゃ滅多にありませんから、彼女には感謝感謝ですね。

このお菓子業界のやり方を日本酒業界も真似て、春に女性から男性へ無濾過生原酒を贈ったら、秋には男性が女性にひやおろしを返さなくっちゃならないとかできませんかねぇ。その事の起こりは、天照大神がどーしてあーしてって古事記とか日本書紀のせいにして、古式ゆかしい日本の伝統文化だってことで・・・(笑)。


□□□ ホワイトデー・クリックって縁起良さそうじゃない? □□□
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バックアップ

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皆さんはどうなさってますかねぇ、日々のパソコンデータのバックアップとかって。こまめに取らなくっちゃイザっていう時に泣きを見るのは、これまでの経験上痛いほど分かっているのに、滅多にそんな状況に追い込まれないもんだから、何となく気が付いた時にしかやらないみたいになっているのが実情なんじゃないですかね。

酒造りにもデータ管理っていう側面があって、様々な種類のものを日々パソコンに打ち込んで利用してますし、このブログでも再三ご紹介しているように、お酒造りには酒税法上の記帳義務っていうものが常に付きまといますから、それらをしっかりと保管しておかなくっちゃならない責任もあるわけです。

先日の夜のこと、家から戻ってきて蔵のパソコンの電源を入れるも、スタートアップ画面の途中あたりでフリーズ(汗)。ま、こんなこともあるさと再度電源を入れ直すと、今度はもうちょっと進んだあたりでウンともスンとも言わなくなりました(汗汗)。ビクビクもんになって、3度目のリスタートを試みましたが画面は凍りつき、それを見て私も凍りつきました(汗汗汗)。

復旧するのにどれくらい時間がかかるとか、その時間をどうやって捻出しようとか、もし何日もかかることになったらその間の記帳はどうしようとか、いろんなことが一瞬で頭の中をめぐってひとり机の前でブルーになっていると、いつもの立ち上げの10倍くらいの時間が経ったと思われる頃に、パソコンがピコピコ言い出し、周辺機器にも電源が入ったんです。

そういやぁ、これまでもそんなことあったんですよね。そうそう、それは大抵ドエリャー寒い夜で、パソコンが具合悪いのか、電源管理している機器が上手く作動しないのか、とにかくパソコンのくせに寒さで凍りついていて起きるのに時間がかかるっていう様な立ち上がり方をするんです。年に1回あるかないかの症状ですから、そりゃビビるわけです(汗)。

「そうだったかー!!!」と心からホッとしたものの、改めて考えてみたら本当に壊れちゃったとしたら、中のデータがひと月分くらいぶっ飛んでたと思うんです(汗)。そうなったら、そのことにかかりっきりになったとしても、丸一日かけて復旧できたかどうか。前回バックアップしたのが1月中だったような・・・。

あの日以来、一週間に一度は何らかの方法でバックアップをするようになった岳志です(笑)。最初からパソコンに付属している機能、グーグルドライブ、DVD-ROMのいずれかを使ってます。造りも終盤に差し掛かったこの時期のデータファイルは、日々の積み重ねでかなり大きくなっていて、もう一度最初から打ち込み直すなんて考えたくもありません(汗)。

どうしても取っておきたい重要なデータの総量が2.3ギガバイトくらいで収まりますからどんな方法でも大丈夫なんですけど、グーグルドライブあたりが手軽でいいです。それでも、クラウドってヤツには実体がないっていう不安もあって、DVDにもたまに取ってます。今見てみたら、2.3ギガの内の0.6ギガはこのブログの文章と写真なんですけどね(笑)。


□□□ 一瞬の1位! □□□
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春一番

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『忙中閑あり』なんていうのは真っ赤なウソで、忙中にあって忙忙忙忙忙と常に何かに追いまくられている気分の岳志ですが、これは私の被害妄想で、こんなに積み残しの仕事がいつもあるっていうのは私の処理能力の低さからくることで、夜中ぼんやりしてないで事務仕事でも帳面つけでもやりゃぁいいじゃんと考え方を改めようとしてみましたが・・・私はそんな鉄の意志の人ではありません(涙)。

毎年思うことですが、ある程度余力のある働き方で計画しておかないと、突発的な仕事にはひとつくらいは対応できても、それがいくつか重なるとパンクってことになって、それじゃしっかりと仕事がスケジューリングできてないのと同じことで、特にこの歳になって無理がきかなくなってくると、こういう思慮不足が仕事の質に影響してくるのをヒシヒシと感じますね(汗)。

私の場合には、麹を造る役割を全て自分で担っちゃってるっていうのが大きな問題でしょう。当然、ひとりだけで造ってるわけじゃありませんし、他の蔵人に任せられる仕事もあるにはあるんですけど、重要な判断はまだまだそういうわけにはいかなくって、麹造りにとられる時間が非常に長くて、密度も濃いものになってます。

でも、長生社みたいに小さな蔵では、杜氏イコール麹屋っていう場合が多いと思います。それ程麹は酒造りにとって重要なポイントであって、そこを一番責任のある杜氏が担うっていう図式は極々一般的と言っていいでしょう。大きな蔵ならいざ知らず、杜氏が造りに全く携わらないっていうことはまずないでしょうしね。

ですから、来季の造りの最大目標は、いかに自分が楽をするかってところに置こうと思います。当然、遊んでお酒を造ろうとしてるわけじゃなくって、いろんな状況にいつでも対応できて、造りの全体を俯瞰していられるくらいの余裕を持ちたいって意味です。ま、楽させてもらえるんなら、楽させてもらいますけどね(笑)。

忙しいとかなんとか泣き言を言いながらも、来季の話が出てくるあたり、ようやく今期の造りの先が見えてきたっていう証でしょう(笑)。今のところの予定では、今月の22日がコシキ倒し(お米を蒸す作業の最終日)になります。麹の引き込みも、残すところあと5回ってことになって、キャンディーズの『春一番』が頭の中を流れる頃になりました(古っ!)。

今期がかろうじて乗り切れそうなのも、全ては信濃鶴を飲んで応援していただけるお客さまのおかげであって、時としてヘタレそうになる気持ちを鼓舞してもらえたコメントやメールやFAX等には感謝感謝です。もちろん、厳しいご意見も頂戴しますが、それもこれも全ては鶴を思ってのご忠告だと勝手に解釈して前に進んでます(笑)。

「無濾過生原酒の残りがあったら全部頂戴!」なんて言ってくれたのは、某仙台の某サンセールさんですが、酒販店さんからの返り注文も私に元気をくれますね。予定より早く売り切れちゃったっておっしゃってましたが、そうやって精力的に鶴を売って下さっている皆さんのためにも、残りもう少しを頑張って造り切らなくっちゃね。ちなみに、無濾過は蔵にはもう1本もありませんから、次回の4月までお待ちくださいねー!!!


□□□ 写真は本文と一切関係ありません(笑笑笑) □□□
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温度計(実践編)

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温度計ネタしつこいなぁ・・・(汗汗汗)。もうねぇ、これでもかってくらいに続けてみたらどうなるかっていう、いつでも未知なる地平を見てみたいって思っている私らしい挑戦ではあります。親愛なる読者の皆様には、是非私と同じお気持ちになっていただいて、最後までお付き合いいただければ幸いです(笑)。

まぁ、本当は今日のタイトルは『吟醸火入れ』とかになってたはずなんですよね。でもねぇ、これも毎年の話題ですから、時にはタイトルくらい違う切り口でつけてみたらいいんじゃないかと思っていたところに、写真を見たら温度計が4本も写ってたもんだから、これは『温度計』でいくしかないと(笑)。

正に今回の吟醸火入れは温度計の使い方の実践編であって、こんな風に使うもんだから、ある程度の数は必要だし、もし破損してもそれが商品内の異物として流通する可能性は低いし、コンマ何℃っていうほど細かくて正確な測定値じゃなくてもいいし、ってなことがお分かりいただけるんじゃないかと思って取り上げたような次第。

ここで『吟醸』って言っているのは、各種コンテストに出品するための特別に囲ってある吟醸のことです。補足しておくと、信濃鶴には純米酒しかありませんから、全て純米大吟醸です。そういうごく少量の、ビンに詰められたような生のお酒を火入れ(ひいれ:加熱殺菌)する時には、このようにビンをそのまま湯煎するような方法で行なうんです。

面白いのは、ビンが丸ごと熱湯の中に浸かっていないってところですかね。一升ビンの下半分くらいがお湯の中に入っていて、上半分は液面より上に出てますよね。こういう温め方をすることで、ビン内で自然に対流が起こって、上下の温度差がほとんどない加熱ができるんです。これは、徳利でのお燗でも同じ理屈ですから、是非お試し下さいね。

そんでもって、主役(?)の温度計は中のお酒の温度を測るわけですが、目安とすれば62~63℃くらいになったらビンをお湯から引き上げます。この6本入りの箱全体が均一に温度上昇するなんていうことはありませんから、厳密に温度管理しておられるお蔵さんも当然あるとは思いますけど、私の場合は全体が大体そうなったらっていうくらいの判断ですね。

ですから、温度計の誤差が多少あったとしても、そんなに大問題じゃないんです(笑)。目盛が多少ズレていても、田舎の造り酒屋じゃ『勘』と『経験』と『度胸』で物事が進んでいきますからダイジョブダイジョブ。もし、そこでの1℃が決定的な違いになったとしたら、そこは潔くあきらめるしかありません(汗)。

当然、始めに一度は温度をそろえて測定してみましたが、最も差がある温度計で1℃くらいでしたね。その辺の誤差が、もしかしたらいい方向に作用することもあるかもしれないと勝手に思いながら、それでも一生懸命に温度をそろえようと、努力努力の吟醸の火入れ作業でした。


□□□ ブログも努力努力です □□□
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3・11

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『・・・来週の月曜日、3月10日に元の店を解体することになりました。あれから3年。長すぎる時間経過の中、置き去りにせざるを得なかったため傷みがはげしく、修復は不可能と判断しました。遠い駅から歩いてきて下さった専務様とあの店で話せた事が大切な思い出となりました・・・』

あれから3年経つんですねぇ・・・。長いような、そうでないような・・・。傍観者の私達にとっての3年と、被災した皆さんの3年はは全く意味合いは違うでしょうが、とにかく生きている全ての人にとって同じ長さの時間が過ぎたわけで、それぞれの胸の内には3年分の何がしかは残っているんでしょう。

私の震災に対する思いは、これといって大袈裟に全体を総括するような視点じゃなくって、とにかく私の知り合いがどうだったかっていう一点に尽きると言っていいでしょう。特に、親類縁者が全くいない地でしたから、その対象のほとんどは信濃鶴を取り扱っていただいている酒販店さんってことになるんですけどね。

北関東地域も、東北のあまりのひどさに話題に上ることが少なかったものの、その被害は甚大だったんですよね。それでも、やっぱり私がこの震災から想起するのは、南相馬のN酒店さん、気仙沼のO商店さん、それから陸前高田にいた大学の同期だったI君ですかね。Nさん、Oさんはお店が丸ごとなくなって、I君は帰らぬ人となってしまいました。

Oさんのお店は本当に丸ごと津波に流されて跡形もなくなってましたが、Nさんのお店はがれきに埋もれたものの、残ってはいたみたいなんですよね。そのお店を取り壊すっていう連絡が、上の文章なんです。3月10日って震災のあった前日ですから、満3年を前にして、気持ちの部分も含めてきれいに整理なさりたかったんじゃないですかね。

テレビの特集番組では、いまだに進まない復興っていう切り口でのレポートが多いようですが、いつか元の場所に戻りたいっていう住民の皆さんの気持ちと、それが思うに任せないもどかしさは、私達にはどうしてあげることもできない現実でしょう。Oさんは街の再生策が一向に進まずに、自分の家を建てたくても建てようもないっておっしゃってました。

I君の奥さんにはお会いすることができたとはいえ、その悲しみはどうやっても癒すことなんかできずじまいでしたが、今は新しい生活に向かって着実に歩んでおられることでしょう。当事者の皆さんの気持ちは慮れないとしても、これからもオールジャパンで東北の復興を忘れずに進めていって、明るい未来につなげていけることを望みたいと思います。

かつてのN酒店は駅から本当に遠くて、歩いてたどり着くのに四苦八苦でしたが、もう2度とあのお店には行けなくなっちゃいましたね。でも、なるべく人里離れた場所で商売をするっていうNさんの偏屈な商魂(?)は津波なんかでは微塵も流されることはなくって、上の文章の続きにはこうありました。

『・・・もしも、いつかあの町に戻れる時が来て、もう一度店を建てるなら、私の願いはただひとつ!駅からもっと遠い場所!!・・・』まぁ、この気骨が残っているうちは、Nさん絶対大丈夫だわ(笑)。


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温度計(おまけ)

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「温度計ネタって面白いですよねー!」なんていうつもりで続けてるんじゃありません(涙)。ネタを探しているヒマがないからこんなことになっているだけの話で、もしかしたら『貧乏ヒマなし』を地でいってんじゃねーだろーなーと、フト不安になるほど今期の造りは慌ただしい日々が続きますね(汗)・・・なんでだろうなぁ???

でも、ちょっと面白いことに気が付いたから書いてみようと思った訳で、今日の話は完全に私の想像って言うか、作り話って言うか、穴埋め記事って言うか(笑)、あまり信用しないで聞いてもらいたいんですけど、あながち間違った推理じゃないんじゃないですかね。いやね、温度計を並べて見ていて「おやおや?」って思ったんです。

先日、2軒のホームセンターで買い占めた棒温度計は5本でした。上の写真には4本しかありませんけど、並べて見ていて面白いことを発見しました。それは、温度計の目盛についてなんですけど、皆さんもこの写真をご覧になって何かお気付きになることがあるんじゃないですかね。

ちなみに、全く同じメーカーのもので、ちょっと見ただけじゃ区別なんかつきません。しかし、よくよく観察すると、棒の長さ自体はほぼ同じなんだけど、メモリがちょっとずつズレてるんですよ。上の写真では0℃のラインを合わせてあるんですけど、最下部のアルコールだまりの赤い部分も、100℃のラインもそれぞれバラバラじゃないですか。

0℃で合わせて100度のラインが合わないってことは、これらの温度計は完全に画一的に作られてるんじゃないってことになるんじゃないですかね。つまり、1℃分の目盛の幅がそれぞれの温度計で違ってるってことになるわけで、一体どうしてそんなことになってるんだろうと思ったわけです。

そんでもって、私の足りない頭で想像するに、この温度計の製造工程では、始めにのっぺらぼうの温度計を大量に作っておいて、まず0℃の状態にして各温度計の0℃ラインを決めて、次に100℃にして100℃のラインを決めて、しかる後にその間を100等分しているだけなんじゃないかと(笑)。

実際には、微妙に幅の違う目盛が何種類か用意されていて、どれか合う幅のものをのっぺらぼうの温度計にプリントするっていうようなやり方なんじゃないですかね。ハッキリ言って、この手の温度計はそれ程正確ってわけじゃありません。そんな様な作り方だとすれば、まぁ納得もいくと思えたんですよね。

パッケージを見ると、国名はありませんでしたが輸入品みたいですし、公の機関の認証を受けるような正確さを求めちゃいけないでしょうから、「もしかしたら1℃以上誤差があるかもしれない」くらいのつもりで使わなくっちゃならないってことでしょう。ハイ、本日は棒温度計の作り方講座でした・・・信じないでね(笑)。


□□□ 不動の2位に固まってます □□□
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温度計(つづきのつづき)

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いやぁ、こんなに温度計シリーズが続くとは思いませんでした(笑)。やっぱり業界特有のネタっていうのは、掘り下げれば掘り下げるほどいろいろと出てきて、コアなネタとすると非常に面白いかもしれません。ただ、あんまりおおっぴらに公開しちゃうと問題になることもあるかもしれませんけどね(汗)。

昨日のブログの続きになるんですけど、かつて我が社でも酒粕の中から温度計の一部が出てきたことがあったんだそうです。そんなこと人様に言えるようなことじゃないんですけど、ここだけの話ってことでお聞きください。ブログで公開しといてここだけの話も何もあったもんじゃないですけどね(笑)。

ずっと昔のことみたいで、かつて働いてくれていた年配社員から聞いたんですけど、折れた温度計が酒粕の中にあったらしいんですよね。それが商品となって市場に出回って問題になったってことじゃなくって、会社で粕詰め作業をしている時に発見されて事無きを得たようなんですけど、やっぱりそんな話題は昔からありがちだったってことなんでしょう(汗)。

その温度計は、入ってるってことは分かってたんだそうです。つまり、どんな作業だったのか分かりませんが、もろみの中に断片が落ちちゃって『要注意』ってことになってたらしいです。だからこそ見つかったって部分もあるでしょうが、長生社みたいに小さな酒蔵では、粕詰めは全て手作業でビニール袋に手で少しずつ押し込んでいくような方法なもんだから、ある程度の大きさがあれば発見できる可能性は高いんですけどね。

対象が小さくてクレーム商品になっちゃったことも一度ありました。これは、お客様から「こんな物が入っていましたが、これは何ですか?」っていうようなお問い合わせだったんですけど、小さな茶色っぽい塊だったんですね。たぶんお米なんだろうってことは分かったんですけど、なんでその粒だけがそんな色になっているのか不明でした。

お客様とすると「ネズミの糞かもしれない」っていう危惧を抱かれたのかもしれませんが、そんなに大きくはなかったんですよね。あの時は専門の機関に持ち込んで、1検体で何万円もするような最新機器で分析して、麹とほとんど成分が同一だっていう結果が出て、麹の粒が変色したものっていうことで決着したんです。それでも、謝罪文とか書いて大変だった記憶があります。

最近は、消費者の食の安全に対する意識が高まっていますから、細心の注意を払って商品を作らなくっちゃなりません。そういう意味では、あの壊れ易そうなガラスの温度計は使わない方がいいのかもしれませんね。そんなこんなをいろいろと考えつつ、安全安心なお酒と酒粕について模索した・・・気になった、この3日間でした(笑)。

写真は、温度計を買う度に増える温度計のケースです。温度計が壊れればこのケースも不要になっていくので、こんなのばっかり溜まってしょうがありません(笑)。何かに有効利用できないかとか考えるんですけど、そんなことより温度計が壊れない安全策を考える方が先だぁね(汗)。


□□□ 期せずして3回シリーズになっちゃいました □□□
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温度計(つづき)

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昨日のブログで温度計のことを書いたら、「あのタイプの温度計が酒造りの工程のどこかで使われて、万が一それが破損すると、麹やもろみ等の中にガラスの破片が入り込む可能性があるから、万全の対策を!」というご心配をいただき、当然そういうケースは考えてはいるものの、改めて工程をチェックしなくっちゃと思った岳志です。

いろんな状況は考えられますけど、もし小さなガラスの破片がどこかの工程でどこかのもろみに入り込んでしまったとすると、製品になるまでに何回かはろ過されるわけですから、お酒の中にそれが残ってしまう可能性はかなり低いと考えられます。そのためのろ過でもあるわけですから、その役割は果たしてくれるでしょう。

では、その回収不能の破片はどこに行きつくかっていうと、ほとんどの場合が酒粕でしょうね。上槽(じょうそう:もろみを搾ってお酒にする工程)の段階でお酒と酒粕に分離されて、そこでもよほど細かいフィルターを通っていますから、まず間違いなく酒粕の方にガラスの破片は残るはずです。

これは業界内部のお話ですが、やっぱり酒粕に異物が入っていたっていうクレームは多いんですよね。それはガラスばかりじゃなくっていろんな物が出てくるみたいなんですけど、醸造工程の中でいつもと違った固形物は、最終的には酒粕にたどり着くことが多いってことなんでしょう。酒粕自体も、不透明で半固体ですからそういう物を隠し易いですしね。

さて、長生社でガラス製の棒状温度計を使う工程を考えてみましたが、ほとんどの場合は、万が一そこで壊れるようなことがあっても、破片が回収不能になるような状況はなさそうでした。あまり動きのない工程が多くて、破損したとしても作業者が全て取り去ることができるだろうと思われます。

ただし、ひとつだけ危ないと思われる工程がありましたから、そこはもしポカミスをしても、あるいは何らかの状況で温度計が破損することがあっても、もろみ側に破片が飛んでいかないように考えなくっちゃなりません。想定外のことが起きるから事故になるんですけど、いろんな状況でも大丈夫なようにするには、あれこれ策を講じなければならないでしょうね。

このタイプの温度計の典型的な使用環境は、上の写真のように、蒸米をスノコの上で冷ます時に、蒸米の温度を測るっていうような場合です。ちょっとピンボケで申し訳ないんですけど、温度計がささっているのがお分かりですかね。もしここで壊れるようなことがあったら、周りの蒸米も全て取り除いて万全を期すしかないってことになるでしょうね。


□□□ ご忠告ありがとうございました! □□□
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温度計

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最近、ブログに関しては常にネタ切れ状態が続いていて、毎日、実に落ち着きなくパソコンに向かってるんです(汗)。人間何が何でもやるんだと思えば何とかなるもんですが、こういうひっ迫した状況で得られることといえば、とにかく素早く文章を書き綴る能力だけはアップするかもしれません。ここのところ、記事を書くのに要する時間は30分程度のもんです(笑)。

ですから、書くこと自体には全く抵抗はないんですよね。一番の問題は、やっぱり内容をどうするかってことでしょう。落ち着いて考えればいくらでもあることはあるんですけど、今ここでネタを生み出すっていう崖っぷち感は、いつまでたっても苦手です(汗)。ま、ネタさえ決まっちゃえば、後は何も考えなくても手が勝手にキーボードを打ってくれるんですけどね(ウソウソ)。

一昨日の買い物記事を今日も引っ張ってみましょう(笑)。あの日、温度計をたくさん買い込んできたんですけど、そんなの蔵にいくらでもありそうなもんだと思われるかもしれません。実際、蔵の中には非常にたくさんの温度計があるんですけど、買ってきたのは極々一般的な赤いアルコールの入った0℃~100℃まで測れる棒状の温度計でした。

これは、いろんな所で使うが故に破損する可能性も高くて、定期的に予備を買っておかないと、いざっていう時に足りなくなっちゃいます。一度に何本も同時に使うことだってありますから、一本だけあればなんとかなるなんて安心はしてられないんですよね。ある意味で消耗品的ではあります。

ここで問題です。ああいう温度計は、でっかいホームセンターなんかでは、一体どういう売り場に置いてあるでしょうか?案外どこにあるんだか見当が付かないんじゃないですか(笑)。そりゃ、食料品売り場にはないでしょうけど、その他はどこにあってもおかしくなさそうだし、どこにも当てはまる売り場はなさそうだし・・・。

答えは、園芸用品コーナーの端っこあたりによく置いてあるんですよね。温度計にもいろいろ種類があって、針で指し示すタイプとか、デジタル式とかまとめて売ってます。台所用品コーナーにあることもありますが、料理に使う用だからちょっと用途が違うタイプが多いです。まぁ、そんなものを探して店内を漂流しないでも、お店の人に聞けばいいんですけどね(笑)。

私が買いに行く時には、いつも5本くらいまとめて欲しいんですけど、いくら大きなホームセンターでも、同じ物が5つも置いてあることはありません。少量多品種が売りってことなんでしょうけど、大抵2、3本しかないんですよね。そんなこと承知の私は、売り場に直行すると、目的の温度計をわしづかみにして全部買い占めます(笑)。

それでも足りないって分かってますから、ホームセンターをハシゴして2軒のお店の棒状温度計を全部ゲットするんです。1本300円もしないどこにでもありそうな商品ですが、モノがなければどうしようもない歯がゆさを味わいますから、行ける時には一気に大人買いして、ほんの少しだけストレス発散気分を感じている岳志です(笑)。


□□□ クリックすればストレス発散になるかも □□□
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ジャッキ

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昨日のお買い物記事の中に油圧ジャッキっていうのがあったんですけど、かつて話題にしたことはあったはずですが、どうやって、何のために使うのかお分かりにならない読者がおられるかもしれないと思っちゃって、一度考え出すといつまでも気掛りでいけませんから、一応ご紹介しておきましょう(笑)。

メインの用途は、タンクのお尻を上げるために使うんです。蔵の中のタンクは、特殊な形の物を除いて、タンクの直径に合わせて円形に置かれた、いくつかのコンクリート製の沓石(くついし)の上に設置されていますが、お酒を入れる時には水平になっています。傾いてたりしたら危ないですし、満量に近くなるとこぼれる可能性だって出てきますもんね。

通常はそれでいいんですけど、タンクの中のお酒をどこかに移して、最後の一滴まで流し出そうとすると問題が起きます。一般的なタンクっていうのは、底の部分まで完全に円筒形に作ってあって、底板は水圧に耐えられるように上に球形に膨らんだような形状になってるんです。要するに、底は盛り上がってはいるけど水平になってるわけです。

ですから、そのままの状態のままだと、タンクの一番底についている口からお酒は流れ出てはきますが全部スッキリとは出てはくれません。そこで、タンクのお尻を少しだけ持ち上げてやることでちょっと傾きを付けて、最後の最後まで出し切るんです。で、その時にタンクの後ろ側にジャッキをかけて少し上げてやるっていうわけです。

他のお蔵さんではどのようになさっておられるか分かりませんが、たぶん同じ様な方法だと思います。少し新しいタイプのタンクになると、底の形状がはじめから斜めに作ってあって、そんなことしないでもいいものもありますが、古いタイプは大方そんなことをしないと上手くはいかないんですよね。

でも、通常そういう使い方をしていればジャッキが壊れることはないでしょう。例えば、タンクの中身が満量なのに持ち上げようとしたなんていうことになれば、当然おかしくなっちゃうでしょうが、空のタンクを持ち上げるくらいの力は十分にあるジャッキを使ってるわけですから、壊れるっていうことはよほど普通じゃないことをしたってことなわけです。

で、なんで我が社のジャッキが壊れたかってぇと、上の写真のような使い方をした時なんですけどね。これは、先日の純米大吟醸の上槽の時の写真ですが、酒袋に入れたもろみを最終的にはジャッキの圧力で搾ることになって、こんなような感じになるわけですが、珍しくいつもの使い方じゃない事をさせるんですよね。

そんでもって、ちょっとこの時に力をかけ過ぎたと・・・(汗)。軽い動作で大きな力を生み出すのがジャッキの特性ですが、どうやらしっかり搾ろうとしてハンドルを押し過ぎて、中のオイルが漏れちゃったらしいです。そうなっても大丈夫なように、ビニール袋でガードしてありますが、一度おかしくなるとダメみたいなんですよね(涙)。さてさて、ホームセンターで売っていた3000円のジャッキはちゃんと使えるでしょうかねぇ・・・。


□□□ ちゃんとしたジャッキはとても高価です(汗) □□□
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お買い物

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久し振りに蔵の外に出ました(笑)。毎日、家との往復は必ずしているわけですが、それ以外の目的でっていう意味ですけどね。日々、あまり時間的な余裕はないんですけど、どーしても買わなくっちゃならないものがいくつかできちゃって、仕方なくホームセンターまで出掛けたっていうのが本当のところです。

ちなみに、ルーチンワークありまくりの平日だったんですけど、夕方の仕事を若手に任せて時間が作れるようになったのは大きな変化ですね。これで、多少無理をすれば、いつでも出掛けられるってことになって、私の自由度も少し上がります。そのうちに、酒造りに私なんかいらなくなるっていうのが理想ですが、それにはもうちょっとかかるでしょうけどね(汗)。

さて、本日のお買い物は、裸電球、温度計、水道の蛇口、ビニール手袋、油圧ジャッキっていう、何の脈絡もない品々でした(笑)。当然、全て蔵で使うモノですから関係がないわけじゃないんですけど、レジのおねえさんも、私の職業が何なのか、かなりいぶかしがっていたに違いありません(汗)。

これも蛇足ですが、これだけの物が1軒のお店で全て揃っちゃうんだから、今のホームセンターってすごいですよねぇ。こんな田舎町にも大きなお店がいくつかあって、便利なことこの上ありません。行き慣れてないと、広い店内のどこに何があるのかが分かんなくて、欲しい物がどこにあるのか探すだけで苦労したりしますけどね(笑)。

この中ですぐに必要なものは、温度計と蛇口とジャッキかな。明日にでも必要ってのが3つも重ならなきゃ、今日買い物には行かなかったかもしれません。それか、女房か誰かにお使いに走ってもらったかもね。でも、他の人に3つ分いろいろ言い含めてお願いするのも面倒なもんだから、自分ですっ飛んでったっていうわけです。

先日、毎日使っている温度計を落として壊したのは私ですが、こういう物は半分消耗品ですから仕方がないんだと開き直って買ってきました(笑)。毎日みんなが手を洗う水道の蛇口の首から先の長い部分だけが壊れて水がダダ漏れ状態だったので、これもそのパーツだけお買い上げ。油圧ジャッキも、使い方が悪くて油漏れするようになっちゃったので、前回と同じ物を買いました。

こうやって書いてみると、どれも毎日使う無くっちゃならない物が壊れたっていう状況による買い物で、結局は不注意によるものですから気を引き締めなくっちゃなりませんね。不注意の積み重ねが大きな事故につながるわけで、そんなことにならないようにしなくっちゃと思いながらの買い物でした。

なんで電球をこんなにまとめて大人買いしてるんだと思われるかもしれませんが、蔵の中ではとてもたくさん裸電球を使っていて、数が多いゆえにしょっちゅう球切れするんです。ですから、これも完全なる消耗品であって、いつも箱買いしてるんですよ。レジのおねえさんは、やっぱり怪訝な目つきでしたけど(笑)。


□□□ 久し振りの買い物は疲れました(汗) □□□
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ラジオ

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娘がラジオが欲しいと。お気に入りのバンドがDJをやる番組だけが聴きたいんだと。欲しい物ができるとネットで検索して、もう「これがいい」と購入候補まで決めているんだと。でも、iPodを買っていきなり勉強時間が減ったことを盾に取られて、お母ちゃんは許可してくれそうにないと・・・。

そうなると、いつもは邪険に扱っているお父ちゃんが最後の砦となるもんだから、普段は聞かせたこともない猫なで声で言い寄ってきます(笑)。しかし、お母ちゃんとお父ちゃんの家の中での力関係は彼女自身が最もよく知るところであって、その声のトーンにはダメ元っていうあきらめ感が漂ってましたけどね(涙)。

結局お許しは出なくて、週に1回のその番組の時だけ、居間にある古いCDラジカセを部屋に持ち込んで聞いていいってことになったようです。女房に言わせると、かつて自由に持ち込ませたら、朝までイヤホンを付けて聞きながら寝込んでいたことがあったらしくて、それも今となっては手痛い失態だったと言えるでしょう(笑)。

我が家では小さい頃から、ゲーム機の類は一切買い与えてきませんでした。でも、パソコンにはゲームソフトが付属してますし、iPodにもいくつか入ってますから、全くノータッチで成長したわけでもありません。それでも、やっぱり私達の世代には「ゲームはダメ!」っていう親御さんは多いと思いますし、厳格ではないものの私もそのひとりです。

しかし、ラジオは少し共感できるんですよね。なぜなら、かつて私も高校時代によく聞いていたからです。ジェットストリームとかオールナイトニッポンとか、眠い目をこすりながら我慢して聞いていたのを思い出します。翌日には、教室で放送内容が話題になって、つまんないことでも皆で笑い転げてたっけ(笑)。

ただし、今と違うのは、高校生の楽しみなんてそんなもんしかなかったんですよね。携帯もゲームもネットもなかったんですから、ステレオで音楽を聴くかラジオを聴くくらいが関の山だったんじゃないですかね。今の子供たちの周りにはいろんな物が溢れ過ぎていると嘆くのは、古い人間の証拠でしょうか(汗)。

実は、会社にひとつ、私が昔使ってた小型ラジオがあるんですよね。杜氏になって、蔵にひとりで泊まり込むようになった時に家から持って行ったんですけど、そのままになってました。今じゃ、ネットにつながっていれば時間つぶしなんていくらでもできますけど、あの頃はパソコンもなくて、夜のお伴が欲しかったんですよね。

これを家に持ち帰ってやろうかと女房に相談しましたが、一言の下に却下されましたから娘には言わないでおきましょう(笑)。でも、今電池を入れて聞いてみたら、ほとんど局が入らなくて、あんまり使い物にはなりませんな(汗)。仕方ありませんから、この電池が無くなるまで、昔を懐かしんで机の脇に置いてみましょうかね。


□□□ ラジオ聴きながらだとブログ書けません(汗) □□□
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目覚まし時計

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もしかしたら、今期の造りでは寝過ごして失敗することが一度もないかもしれないと、指折り数えて仕込が終わるのを待っていた・・・わけじゃぁないんですけど(笑)、その手のミスを全くしないっていう年も記憶にありませんから、もしかしたらもしかして記録達成かとも思ってたんですよね。

でも、こうやってブログネタにするくらいですから、やっちまったってことだすな(汗)。疲れも溜まってくる終盤戦で、ちょっとした気の緩みで起きられませんでした・・・っていうか、一度は起きたみたいなんだけど、しっかりと目覚まし時計のスイッチを切って、何も考えずにそのまま布団にもぐりこんで寝続けてたみたいです(涙)。

私の寝起き作戦は、目覚まし時計を2つ別の場所に置いて、ほぼ同時刻にセットしておくっていうものです。ひとつはすぐに手の届く枕元、もうひとつは一度布団から出で数歩歩かないといけないくらい離れた机の上にセットしておくんです。最初に枕元のヤツが鳴って、それを止めても、次にはどうしても起きないと止められない机の上のヤツが鳴るっていう算段です。

もう、このやり方に馴染んでますから、枕元にある目覚まし時計はあってないようなもんですね(汗)。完全に無意識のうちに止めてます。でも、全く意味がないわけじゃなくって、それなりに意識が覚醒しかかった状態になりますから、次の本番目覚ましに対する準備が整う・・・だろうっていう素人考えです(笑)。

今回は麹の機械の微調整を夜中にしなくっちゃならなくて、3時30分に起きたかったんです。これまでもやってることですから、いつものように目覚ましをセットして寝たんですけど、「あれっ?」と思ってガバッと飛び起きたのが4時30分でした(汗)。1時間の寝過ごしですから、そんなに大失敗にはならなかったんですけど、結果オーライってわけにはいきません。

ひとつのミスはいろいろに波及しますから、結局事後処理等を含めて5時30分頃までかかっちゃって、いつもの起床時間の6時まではうつらうつらしだだけでした(汗)。まぁ、こんなんだったら6時まで思いっきり寝過ごした方が良かったくらいですが(笑)、麹のことを思えば被害が最小限で済んで良かったです。

でも、エライじゃぁないですか、それでも1時間後には起きたんだもんねぇ(笑)。こりゃもう神様が起こしてくれたんだとしか考えられませんが、私としてもそれなりに緊張して寝てるってことなんでしょう。造りの間って、結局あんまり熟睡はしてないのかもしれませんね。横になったらいつでも寝られるって感じだし(汗)。

写真は、私が机の上に置いている、最終兵器の目覚まし時計です。ベルが2つ付いていて、とてつもなくデカイ音が鳴るので、部屋の中のどこにおいても起きられないってことはないんですけど、自分で起きて、消しに行って、また寝ちゃうんだったら、どんなにスゲー目覚まし時計でも効力は全くないってことだぁね(笑)。


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オリ引き

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今日は、先日搾った純米大吟醸のオリ引きをしたんですけど、だからその話題をブログに載せようとしたんですけど、そう思って書き出したんですけど・・・写真が撮ってないってことに気が付いて、いきなり書きづらくなっている岳志だったりします(汗)。やっぱり、写真が1枚あるだけで書き易くなる部分もあるんですよね。

更に、オリ引きの記事は毎年書いてるもんだから、長年の読者の皆さんには目新しいことが全くないもんだから、今さら何言ってんだみたいな冷ややかな視線も感じないわけじゃないもんだから・・・だから、余計に写真で目をくらませようっていう魂胆を持ってたくせに、作業の忙しさにかまけて、片付け終わった後に気が付いても後の祭り・・・(涙)。

若干の説明をすると、信濃鶴のひとつのアイテムとして『純米大吟醸』ってのがあるんですが、この大吟醸にはもうひとつ『出品酒』としての顔もあるわけです。全く同じもろみを一緒に搾るんですけど、出品用のお酒だけは少しだけ別取りしておくんですよね。そこから、各種のコンテスト用に小分けにして出品することになります。

この手のお酒は、長生社では全て1升ビンにとっておくんですけど、搾ってから数日経つと、ビンの底にオリが沈んでくるんです。オリ酒なんていう商品もあるように、オリがあるとお酒としてダメかっていうとそんなこたぁないんですけど、出品酒としては不要なものであって、なるべく早いうちにそれを取り除かなくっちゃならないわけです。

そのやり方は各お蔵さんで様々だとは思いますが、一番ポピュラーなのがサイフォンの原理を使って、細い管で上澄みだけを吸い出す方法でしょう。その辺が写真付きだと説明が簡単なんですけど、無いものは無いんですから、是非とも読者のみなさんの頭の中で想像力を豊かにしていただきたいんですが、ま、それほど想像力がいる話でもありません(笑)。

私が長年欲しいと思っているのは、『斗ビン』ってヤツです。つまり10升入るでっかいビンなんですけど、そういうデカイ物があるとオリ引き作業が10升一度にできることになるじゃないですか。1升ビン10本を相手にするのと比べれば、非常に手間が省けると思うんですよね。

よく、『斗ビン囲い』なんていうネーミングの商品がありますが、それはそういうビンに保存しておいた特別なお酒ですよっていう意味なんですけど、長生社には1本もなくて、結構昔から憧れてたりします。そんなに高いもんでもありませんが、それほど安いわけでもありません(汗)。でも、来年は何本か買ってみようかなぁ・・・。

忙し紛れ、苦し紛れの記事になっちゃって申し訳ありませんが、とりあえずオリ引きの時に使う細い管だけはご覧いただきましょう。これを1升ビンの口から入れて、上澄みだけを吸い出すんですから、さすがローテク業界の安上がりな知恵だと思いませんか(笑)。


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