専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

ヒネリ餅

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お酒の原料である酒米の処理は、私達が一般的にお米を食べる時とは少し違っています。つまり、普段お米を『炊く』って言っているのはお米を『煮て』いるわけですが、酒米は『蒸し』てからもろみに投入されます。簡単に言えば、米の層の下から蒸気を当てて上に抜くことで『蒸す』ことができるんです。

この蒸し加減については諸説あると思いますが、基本的にはしっかりと芯まで十分に蒸すっていうのが原則になるでしょうね。この蒸しの工程はそれほど緻密な管理はできないんですけど、その後の様々な工程の基礎になる部分ですから、非常に重要なポイントであることは論を待ちません。

っていうことで、どんな風に蒸せたのかを私達は毎日チェックしなくっちゃなりませんが、その最も簡便な方法が『ヒネリ餅』を練ってみるっていうやり方です。少しだけ手のひらに取って、それを両手でグニグニと潰すように練って、それがどんな加減になるのかで、その日の蒸しの状態を判断するわけです。

でも、どんなヒネリ餅がいい蒸しを表していて、どんなのができたら悪いと判断しなくっちゃならないかなんて、私は誰からも教わってきませんでした(汗)。たぶん、米によって、その蔵の機械によって、造ろうとするお酒によって変わってくる部分もあるでしょうから、一概にどうだって言えないのは確かなんでしょうけどね。

それでも、私は杜氏役をするようになってからは、分かっても分からないでも毎日ヒネリ餅を練ってきました。未だに的確な判断なんてできませんけど、何百何千とやり続ければ、誰に何を教わらなくても、それなりに自分の中に基準みたいなものが生まれてきます。そういう、長年の経験に裏付けられた知見っていうのは何物にも代えがたい財産なのかもしれません。

で、練った餅はどうするかっていうと、捨てるわけにもいきませんし、もろみの中に入れるわけにもいきませんし、出来栄えを食感で感じ取ることも重要ですから、食べます(笑)。それが普通のお餅的なのか、ウイロウ的なのか、グミ的なのか、いろいろ思案しながら食感を駆使するんです。

昨日の朝のこと、いつものようにヒネリ餅を作って繁々と眺めてから口に放り込んでしばらくすると、中から何か硬い物が出てきたんです(汗)。何だろうと舌の先で形状を把握してみると、すぐにその正体は分かりました。小さくて、硬くて、何やら不可思議な形をしたもの・・・あれ?おっかしいなぁ、こんなこと話題にする予定じゃなかったんだけど・・・仕方ないから、明日に続けます(汗)。


□□□ 上の写真は・・・関係あります □□□
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パリの散歩道

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大雪騒動の中、ピンチ・ピンチ・ピンチの壁を必死でクリアしてたら、知らないうちにソチ・オリンピックが終わっちゃってたじゃん(汗)。正直、ニュースなんてゆっくり見ている時間もあまりなくて、家でご飯を食べている時に、どーゆー訳だかカーリングばっかし見てた記憶しかありません(笑)。でも、日本中に感動を届けてくれた選手の皆さんには、感謝の言葉を送りたいですね。

なーんにもこのブログでは取り上げられなくてチトつまんなかったので、ひとつだけ記事にしてみましょうかね。それは、男子フィギュアスケートの羽生結弦選手が、演技の時に使っていた『パリの散歩道』っていう曲についてです。彼のスケートを見ながらも、曲の方ばかりに気がいっちゃいましたよ。「懐っつかしいなぁー・・・」ってね。

彼がこの曲を選んだことで、妙に人気が出てるなんて女房が言ってましたが、スッゲー古い曲ですよね、これは。作曲者はゲイリー・ムーアっていうロックギタリスト(って言っていいのかな?)です。ゲイリー兄貴は、私が高校・大学生の頃に憧れたギタリストのうちのひとりで、LPもCDも何枚も持ってました。当然、パリの散歩道も繰り返し繰り返し聴いた思い出の名曲だったんですよね。

私とすれば、かなり思い込みの激しいミュージシャンのひとりだと言っていいでしょう。数年前に亡くなった時にも、このブログに取り上げようかと思ったくらいです。青春の多感な時期に熱狂した音楽って誰にもあるでしょうけど、何人か名前を上げろって言われたら、彼の名が出てくることは間違いありません。

あの曲自体はバラードみたいに聞こえるかもしれませんが、その頃の彼のアルバムにはハードロックって言うかヘビーメタルって言うか、激しい曲が多かったですね。そういう中に、ああいう泣きのギターフレーズが散りばめられているのが彼の魅力でした。パリの散歩道はゲイリー自身の歌が入っているのが有名ですが、元々はインストゥルメンタルだったような・・・。

私はシン・リジィっていうバンドで彼のことを知って、その後のソロ活動を追っかけたっていう流れでしたけど、あの頃はいろんなギタリストに血道をあげてましたねぇ。エレキギターってものに憧れてたのか、ハードロックが好きだったのか・・・ま、いずれにしても私の音楽遍歴なんて大したこたぁありませんけどね(笑)。

お気に入りの名曲で世界最高得点をたたき出してくれた羽生選手には、私からも大絶賛の嵐なわけですが、どーしてこんな懐メロを掘り起こしてきたのか不思議です(笑)。でも、この手の曲がフィギュアスケートと相性がいいんなら、『ローナー』とか『スティルゴットザブルース』とか、同じ様な泣きの名曲がありますから、またやってみて欲しいですねぇ。

しかし、こうやって書いてみると、地理や歴史は全くダメだった私にしてはよくいろいろと覚えてるじゃないですか(笑)。今回、図らずも、そんなことに熱中していた青春時代を懐かしく思い出したわけですが、あの頃、30年後にこんな仕事をすることになるだなんて、これっぽっちも考えてなかったですけどねぇ・・・(汗)。


□□□ ブログを書くなんてことも考えてませんでした □□□
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おまけピンチ

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もうそろそろその効力も薄れてくるはずですが、今回の大雪にまつわるピンチネタを書いていたらブログランキングがずっと1位だったもんだから、きっとこういうネタを読者は望んでいるんだろうと勝手に判断して、そんじゃ最後にもうひとつくらいおまけ記事を書いとこうと思っている今日の岳志です(笑)。

この話は事前に分かっていたことですからピンチでも何でもないんですけど、とにかく大雪にさえならなかったらこんな事にゃぁなってなかったっていうのも事実であって、恨み節の一言二言も一人ごちて、眠い目をこすりながら夜中に仕事をしましたから、今回のピンチの嵐の尻拭いではあるんです。

貴重な睡眠時間を削ってまでやった仕事・・・それは帳面仕事でした(汗)。以前ここにも書きましたが、お酒の製造及び販売には全て酒税が絡んできますから、酒税法によって様々な書類の記帳義務ってものがあるんです。詳しくは書きませんけど、結構な種類の帳面を正確に記帳しておくのは、杜氏さんの重要な仕事のうちのひとつなんですよね。

単純な例を上げると、お酒の移動に関してもしっかりと帳面に残して、どのように蔵の中のタンクを動いたかが分かるようにしておかなくっちゃなりません。仕込10号で搾れたお酒がタンク305号に入って、そのうちの500リッターを無濾過生原酒にビン詰めして、残りは火入れをしてタンク66号に貯蔵した・・・とかね。

ブログをご覧頂ければお分かりのように、この大雪騒動の最中には実にいろんな作業があって、その作業に伴う記帳業務も当然発生していたわけなんですけど、そんなことやってる余裕は全くなかったんですよね(涙)。ドタバタアタフタして一日が終わっちゃって、とにかく目の前のピンチをクリアするだけで手いっぱいでした。

ってぇことは、その分の帳面付けのやり残しがあるってわけで、いつになったらできるんだろうとずーっと気掛りだったんです(汗)。時間がある時にちょっとずつは進めてあったんだけど、こういうことは集中して一気にやっちゃわないと、やる気もそげるしミスも連発する羽目になるので、どこかで時間を作ろうとは思ってたんですよね。

何よりもマズイのは、そういう蔵内のお酒の所作について、時間が経てばだんだんと記憶が薄れて、「あれ、これどうだったんだっけ?」ってことが出てきちゃうことです。帳面は完璧につじつまが合ってないと最後に泣くのは結局自分ですから、いつまでもダラダラと放置しておくのは精神衛生上もよろしくないわけです。

で、やりましたよ、昨日の夜中にね(汗)。昼間はなかなか時間がとれませんから、眠くても何でも夜の方が能率が上がります。まぁ、かかった時間なんて2時間もなかったと思いますから、大した仕事じゃないんですけど、それでも夜中にブログ書くよりは大変でしたよ(笑)。でも、本当に清々して、ようやく大雪騒動が私の中で終わった気がしましたねぇ。


□□□ ピンチネタもうないかなぁ(笑) □□□
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オーラスピンチ

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人の不幸は蜜の味とはよく言われることですが・・・自分の不幸もこう毎日連続で発生すると、「明日は一体何が起きるんだろう?」と、それがどれほど大変な事態を招くかなんて考えもせずに、まるで幸福が訪れるかのごとくな錯覚に陥って、心の底からワクワクできるようになるもんです・・・ウソ(涙)。

昨日の話題で、ここ10日間くらいに渡ったピンチネタはラストになる予定だったんですけど、ナント私の預かり知らない所でトラブルが発生していたんです(汗)。そして、そのトラブルを更に手に負えないものにしていたのが、やっぱりあの大雪だったもんだから、こうなりゃ不幸ついでに皆さんにお話ししておこうと思ったような次第(笑)。

まぁ、それもタイミングの悪い故障だったんですよ(汗)。何が故障したかっていうと、事務所で使っているプリンタなんです。「長生社のことだから、使い古しのドエリャー昔の機種のはずで、壊れても仕方ないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そんなこたーござーません!長生社にだって、新しい物くらいあります(笑)。

これが買ってから3ヶ月も経ってないプリンタなんですよ!買ってひと月くらいした時に、だんだん印字が薄くなってきたんだそうです。それはトナーが無くなったとかいう感じじゃなくって、どこかの部品が壊れてるんだろうってことは、メーカーのサポートサービスに電話して分かってたらしいです。

で、どうしようもなくなって部品の交換をお願いしたのが、ホレ、例の大雪の前日だったんだそうで(汗)。このプリンタはアフターサービスはしっかりしていて、メーカーさんが直接会社まで来て修理してくれるっていう手筈になってたんですけど、大雪のせいで部品がサポートセンターまで届かなくて、来たくても来れない状況になっちゃったみたいなんですよね。

で、何が困ったかっていうと、このプリンタの2大業務である伝票の打ち出しと宅急便の送り票の印刷がほとんどできなくなっちゃったんです。伝票は手書きでも対応できるものの、困ったのが宅急便の送り票で、クロネコさんの専用システムを使っているもんだから手書きっていうわけにはいかないみたいなんですよね(汗)。

大雪の影響で1週間ほどは宅急便での配送はできませんでしたから好都合(?)だったんですけど、とにかく焦眉の急は無濾過生原酒の荷送りで、先週末あたりから少しずつ集荷してくれるようになったのに、伝票が思うように出せなくて、ご注文頂いた酒販店さんにはご迷惑をおかけしている現状です。スイマセンスイマセンスイマセン(汗)。

あの大雪がなかったら1週間前にプリンタは直っていたわけで、大雪の影響が緩和されてきた今頃は無濾過の発送なんか終わっているくらいのはずだったのに、事務所では対応に四苦八苦しているみたいです。どうやら、明日には修理に来てくれるらしいですから何とかなりそうですけど、本当に被害甚大の大雪だったってことですよねぇ。


□□□ もうピンチネタはないでしょう(笑) □□□
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ラストピンチ

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「もー、そろそろ、いーでしょー」と神様につぶやきたくなる週末。大雪騒動、実はもっとそれ以前からいろいろとハプニング続きの今期の造りですが、吟醸の上槽も何とか完了して、もうこれ以上鬼は出て来ないはずだという期待感を込めて、天を仰ぎながらホッと一息つこうと思ってたのに・・・「専務!サーマルタンクが動かん!」・・・だと(汗)。

サーマルタンクっていうのは、鉄板だけでできた普通のタンクと違って、中のお酒を冷やせるように冷蔵機能が付いた代物なんですけど、今や高級酒なんかは低温発酵が常識でしょうし、その貯蔵も冷蔵が当たり前ですから、どのお蔵さんにも1本や2本は同じ様な機能のタンクはあるんじゃないですかね。

昨日話題にした信濃鶴の純米大吟醸も、上槽してお酒にするはいいんだけど、その貯蔵は当然冷やしてってことになるので、1本きれいに洗って用意しておいたんです。いざ吟醸を搾って中に入れようとしてスイッチを入れたみたいなんですけど、そのサーマルタンクがウンともスンとも言わなかったってわけです(汗)。

「神様、そーくるかー」と、この程度のことじゃビクともしなくなっていた私は、落ち着き払ってタンクの前へ(笑)。これまでの経験上、冷凍機のブレーカーが落ちてるんじゃないかと思って余裕しゃくしゃくだったんですけど、見てみると落ちてないじゃないですか(汗)。機械的にどこも悪いところはなさそうに見えたんですよね。

「もしかして、とってもディープな故障だったらどーしよー」と、ピンチ癖のついた私は焦り始めます。頭の中を悪い結末がグルグルと渦を巻いて回り始めた時に、ふと目に付いたのが冷凍機のガス圧計。こういう機械の場合、たいてい高圧側と低圧側の2個付いてるんですけど、その両方ともがゼロだったんですよね。

これは、もう知識のある方ならお分かりのように、フロンガスが抜けちゃってるっていうだけの単純な故障なんです。大きな損傷があってそこから抜け出たってことなら困りものですけど、たぶんしばらく使わないうちに少しずつ抜けちゃってたんでしょうね。そんなのもう、今の私にとってはピンチでも何でもありません(笑)。

いや、本当はガスなんて抜けちゃいけないんだから、どこかにピンホール的な穴があいてて、それはそれで困ったことではあるんだけど、対策は目に見えて簡単ですから、一度ブルーになりかけた精神状態もレッドに持ち直しました。まぁ、ブルーの反意語がレッドがどうかは存じ上げませんが(笑)。

こういう場合に毎度泣きつく隣村の冷凍機屋さんに連絡を入れて、日曜日だっていうのに来てもらって、難なく直してもらいました。これがまた何年かするとガスが不足してくるってことになるはずなんですけど、そんな先のことはほっといて(笑)、とりあえずホッと一息の週末でした。


□□□ まだ1位? □□□
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吟醸上槽

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ピンチピンチの連続を綱渡りで凌いでいる岳志の瀬戸際ブログですが、こういう時って得てして本流じゃない部分は調子が良かったりなんかして、自分ですらブログランキングを見に行ってないくらいなのに、久しぶりに1位になってましたね(汗)。読者の皆さんは、この苦しい状況にいる私を見て、逆に楽しんでくれているのかもしれません(笑)。

事の発端は全てあの大雪騒動にあるわけですが、通常のルーチンワークは問題なく進んでいるとしても、何か特別なイベントをその間にはさみ込もうとすると、そのイベント自体もさることながら、そこに至る準備の諸々が雪のおかげで遅れに遅れているもんだから、本当に直前になって慌てふためくっていう事態に陥っているわけです(汗)。

昨日記事にした火入れに続いて、どうしてもやらなくっちゃならない大仕事がなんとか終わろうとしています。それは、今年の信濃鶴の純米大吟醸の上槽(じょうそう:もろみをしぼってお酒にする工程)です。きっと全国でも、同じ様な時期に同じ様な作業に取り組んでおられるお蔵さんは多いと思うんですけどね。

この極寒の時期に日本酒の最高峰である吟醸酒を仕込むっていうのは、寒くて乾燥した気候がお酒造りに適しているからですが、そこに大雪がぶつかる確率は高いわけで、今回の大雪に関して言えば、時期的に非常にまずかったのに加えて、何十年に一度くらいの降雪量で通常の生活すらままならないような状況が最悪だったってことです。

更に追い打ちをかけるように、今年の純米大吟醸のもろみは例年に比べて仕上がりが早かったんです(汗)。ですから、例年通りであれば、上槽までもう数日はあったはずなのに、「うわっ、こりゃ早くしないとヤバいぞ!」と思い始めた頃に大雪で身動きが取れなくなっていて、余裕を持った準備が全くできてなかったんですよね(涙)。

いやー、前日なんかドエリャー慌てましたよ。蔵のみんなが一生懸命にやってくれたからできたようなものの、例年の半分くらいの時間で準備をしなくっちゃなりませんでしたね(汗)。大雪がなくって、もろみも例年通りだったら・・・ま、そうだったとしても、結局は直前になって慌てるんでしょうけどね(笑)。

本当だったら、どんなものを準備しなくっちゃならないのかここでご説明申し上げればいいんですけど、今の私にはその余裕はありません(汗)。ひと言だけ書くとすれば、通常のお酒は機械で搾るのに対して、吟醸酒は小さな酒袋にもろみを入れて、それを手で積み上げて搾るから、準備にも作業にも非常に手間ひまがかかるっていうことです。

なぜ余裕がないかって言うと、正に今お酒が搾れている真っ最中なんです。上の写真は、この記事を書いているリアルタイムの画像だと思っていただいて結構です(笑)。なにせ時間が無いもんだから、寸刻を惜しんでブログを書いてますが、今晩はこのお酒を搾れるだけ搾る予定です。肝心のお酒の出来は・・・まだ、分かっちょりません(汗汗汗)。


□□□ 久し振りの1位 □□□
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火入れ

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ピンチの後にはチャンスが訪れるってのが人の世の相場ですが、どうやら今年の長生社はピンチの後にもまだピンチで、息つく間もなく次から次へと越えなくっちゃならないハードルが迫ってきます。あんまり忙しい日々が続くと精神衛生上よろしくないに決まってますから、いつ神様が休養を授けてくれるのか心待ちにしている岳志です。

『火入れ(ひいれ)』っていうのは、できたお酒を65℃くらいまで加熱して、お酒の中に生き残っている微生物を殺菌し、化学的変化を引き起こす酵素を失活させるための加熱処理のことを言いますが、この火入れをしていないものが『生酒』ってことになって、お酒の種類を大きく分けることになる工程でもあります。

その火入れ作業をする予定だったのが、2月15日のこと。そうです、朝起きたら全てが雪に埋もれていたあの大雪の日だったんです。あの日会社に出て来れたのが、社長と女房と社員1名と私だけで、もうそうなるといつものルーチンワークをこなすだけで手いっぱい以上になっちゃって、とても火入れをする余裕なんてありませんでした(汗)。

その後も雪かきに始まって、様々な苦難の日々(?)が続いて、火入れはそっちのけになってたんですよね。準備はほとんどできてたんですから、人さえ揃えばすぐに作業に取り掛かれたんですけど、その人がちゃんと揃わなかったんだから仕方ありません。人がいても、その他の仕事で忙しきゃ無理ですしね。

現在のお酒造りの現場においては、火入れはなるべく早く済ませるっていうのがトレンドになってるようです。それを徹底しているお蔵さんでは、お酒を搾ってから1週間以内に火入れを行ってタンクやビンに貯蔵してしまうんだとか。そこまでやるには、蔵の作業工程をかなり火入れに特化したパターンにしないといけないと思いますけどね。

長生社でも、そこまでスピーディーにできなくても、なるべく早くっていう意識を最近持っていて、できる限り迅速に火入れをしようとは心がけてるんです。ですから、今回の火入も早くできるように努力して準備してきたのに、雪のせいで延期になっちゃって、私とするとちょっとばっかし、イヤ、かなり面白くなかったわけです。

ですから、大雪騒動が落ち着いたらすぐさま取り掛かろうと思ってたんですけど、やっぱり今回の大雪はハンパない影響がそこらじゅうに出て、思うようにはいかなかったんですよね。まぁそれでも、5日遅れでできたんですから、まずまず頑張ったってもんでしょう。蔵のみんながしっかりと準備してくれてあったおかげです。

早い時期に火入れするのも、写真のように火入れされたお酒のタンクの上から水をかけて急冷するのも、お酒の品質を若く保つための工夫です。お酒造りは様々な工夫の集大成ではありますが、この手作り感満載の水かけ用のホースも、ローテク産業らしい微笑ましい工夫だと思いませんか(笑)。


□□□ 本当にピンチピンチピンチです □□□
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薄毛

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「お父ちゃん、もうダメね。私んの分けてあげたいくらいだわよ」・・・とは、先日私の後頭部を眼下に見下ろした娘のひと言です。何がダメって、もう見るからに髪の毛が薄くなって、一目瞭然であると言いたいらしい。だからって、別段悲しいわけでもなく、言いたいことをズケズケとまくし立ててくれます(涙)。

うーん、自分の頭のてっぺんなんて自分じゃ見られないから、日々それ程気にしてない・・・って言うか、そんなこと気にする余裕もない生活が続いちゃって、頭皮ケアとか育毛剤とかスカルプシャンプーとかに対してほとんど知識もなくって、何となくここまで来てるんですけど、やっぱ何か考えた方がいいかなぁ(汗)。

上の写真は、私の髪がどれくらい薄くなっているのか、娘が私のスマホで撮影して見せてくれたものなんですけど、これだけじゃあまりよく分からないかもしれません。実は、これの対照写真として、こことはちょっとずれた、まだ髪の毛の元気な部分の写真もあって、確かに比較対照すると、毛の一本一本が線香とダイナマイトくらいの違い(笑)。

どうやら毛の密度はそんなに変わらないんだけど、毛自体がとっても細くなっていて、だからその部分が薄く見えるっていうことみたいなんだけど、そんなの私がどう頑張っても何とかなる問題じゃないもんだから、天下の特効薬が出ることを心待ちにして、これからの人生を歩んでいこうと思っている次第・・・。

でもねぇ、こうもなるわなって気もしないでもありません。寝不足は良くないなんて言われても、そんなの職業病みたいなもんだし、昨日の記事にもあるように、突発的なことが起きるとあれが無いこれが無い、あれをどうするこれをどうする、あれをやるのかこれをやるのかと思い悩むことばっかりだもんね。

そうそう、昨日の事後報告をしておくと、女房殿は全て順調に東京往復の使命を果たして、無事に酵母を持ち帰ってくれました。中央道は途中で対面通行区間もあったみたいですが、高速バスは大体時間通りに到着したみたいです。蔵の冷蔵庫にはその酵母が眠っていますが、いつものヤツと比べれば高くついたっていうオーラが満ち溢れています(笑)。

翌日になっても、宅急便の配達対象区域からは外されていたみたいですから、自ら取りに行くっていう方策は当たりでしたね。もう1日余裕があったんだけど、そんなのを当てにしないでドンドンと行動して正解でした。女房殿も久しぶりに都会の空気を吸って、妙に元気に帰ってきましたしね(笑)。

酵母問題が決着しても、雪の影響で延び延びになっていたお酒の火入れ(ひいれ:加熱殺菌してタンクに囲うこと)、準備不足なのに目前に迫った大吟醸の上槽(じょうそう:もろみを搾ってお酒にすること)等々、髪の毛が薄くなる要因は次から次へと襲ってきます。そうなるのも致し方ないと、心静かに納得しちゃってる岳志だったりします。


□□□ クリック1発で髪の毛1本が生えます(ウソ) □□□
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大ピンチ(つづき)

で、原料米と麹の種は辛うじて何とかなったものの、酵母だけが何ともならなかった・・・って言うか、どうなるか分からなかったわけです。いつも宅急便で送られてくるんですけど、山梨県が一番被害が大きかったみたいで、そこを通る長野県への配達はクロネコヤマトさんが受け付けてくれないと、酵母を配布している日本醸造協会さんから連絡が入ったんです。

それに、もし送れたとしても翌日配送が可能かどうか分からないですし、どこぞに紛れ込んで取りにも行けないなんていう事態も考えられるじゃないですか。もしかしたら、ちゃんと送られてくるかもしれないんだけど、それを待つのはリスクが大きくて、何となくこちらの仕込のリミットの日には間に合いそうもないっていう感じだったんですよね(汗)。

今回の酵母の何が問題かっていうと、完全なるナマモノだからです。長生社では『アンプル酵母』と『活性酵母』を使っていますが、アンプル酵母はよく注射で使う様なアンプルに酵母が封じ込められていて、ある程度の期間の保存に耐えますから、買い置くことが可能なんです。20本買って5本ずつ4回に分けて使ったりとかね。

ところが、活性酵母っていうのは、酵母を元気な状態に活性させてから使用日の直前に送付してもらう特別なタイプで、よく吟醸用なんかに用いられますが、今回はこの活性酵母を注文してあったもんだからイケマセン(汗)。アンプル酵母も持っていたわけじゃないし、とにかくその酵母を待つしかないっていう状況だったんですよね。

で、採用された方策が・・・東京まで取りに行くっていう最終手段でした(汗)。東京の王子にある醸造協会まで取りに行って持ち帰ってくれば、確実にその日の内に蔵に届くことになりますからね。一応、高速バスやら中央線が何とか開通した日でしたから、東京まで出て行くことは可能でした。

で、その仕事を押し付けられたのが・・・女房殿(笑)。東京の地理に詳しくて、もし交通事情で帰って来れないようなことになっても実家に泊まればいいし、困ったことがあっても何とかすることができるのは、私か女房くらいしかいません。朝の高速バスで行って、夕方の高速バスで帰ってくるっていう計画です。

問題なのは、中央道がどれくらい順調に走れるかってことでしたが、事前情報ではそれほど渋滞はしないようだったので、一番楽なバスを選択です。あと、醸造協会への道順は、私が前日の夜にグーグルマップで教えておきました。どうやら、行きも帰りもそれほど渋滞することもなく、ほぼ予定通りに走れたみたいです。

これから女房を迎えに行ってきます。まだ実際に酵母の現物は見てないんですけど、ようやくこれで気持ちが楽になりましたね。仕込期間中、予定通りに事を運ぶってことにこれほど難儀したこともそうそうなかったんじゃないかなぁ(汗)。女房にはお疲れ様でしたが、一日仕事しないでもよかったんですから、案外といい気晴らしになったかもしれませんな(笑)。


□□□ 皆さんの応援のおかげです □□□
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大ピンチ

テンパってます(汗)。やっぱり、あの大雪はロクなもんじゃなかったです。雪自体に翻弄された数日間でしたが、天候も回復して、市内の道路もある程度除雪が進み、会社の構内もリフトが動けるようにはなりましたが、もっともっと大変な事態が私に襲いかかってきていることに気が付いてませんでした・・・。

それは、物流の完全ストップです。いつもだったら簡単に送ったり送られたりしていたものが、県内の高速道路は全て通行止め、JRも動かないっていう日が数日続いて、まだ今後も正常に戻るのには時間がかかりそうだってことになっちゃっていて、本当に大切な物資が予定通りに届かない事態に陥ってます(汗)。

一番直接的なのは、信濃鶴が発送できなくなっていることですかね。つまり、県外からご注文をいただいても、宅急便さんが集荷不能状態になってますから、送ろうと思っても送れないんですよね。無濾過生原酒もビン詰めはできましたが、いつ発送できることやら未だに分かってません(汗)。

それよりも喫緊の大問題は、お酒の醸造過程で必要となる原材料等の手配なんです。お酒造りに必要な物資は一度にまとめて購入したりするものは少なくて、仕込の進み方に応じてその都度調達していくものが多いんですけど、そういった物が予定通りに届かないってことになると、それは即仕込ができないっていうことにつながっちゃうわけです(汗)。

実際に何が困っちゃったかって言うと、まず『原料米』、そして『麹の種』、最大の問題は『酵母』なんです。雪が降って大騒ぎしている間は全て足りてたんですけど、さてその各々を追加調達しなくちゃいけない段になって、全てが予定通りに配送されないっていうことが明らかになって、慌てふためいているのが現状です(涙)。

その都度調達すると言っても、事前に計画は立ててあって、全て仕込みが始まる前に発注済みにはなってるんです。当然、多少遅れても大丈夫なように余裕を持って注文してありますから、大抵のアクシデントには対応できます。ところが、今回のように想定外の事態になると、その程度の余裕じゃ対応できないんですよね。

まず、原料米は大町市にある精米工場からのルートが寸断されるとニッチもサッチもいかなくなるんですけど、これはラッキーなことに大雪になる直前に既に駒ケ根の運送屋さんの倉庫に納入されていて事無きを得ました。が、長生社の構内にトラックが入れないので、とりあえず必要なだけ構内を除雪して、リフトも動けるようにしてからの納入になる予定です。

次に麹の種ですが、これも大雪になる直前に発送されていたんですけど、会社に届いたのは大雪の日を挟んで5日くらい遅れてからでしたね。もう数日遅かったら、種が底をついていましたから、麹が造れなくなるところでした(汗)。関西方面の麹屋さんだったから、雪で通行止めになった高速道路とは別の方向だったのが良かったんだと思います。

肝を冷やしながらも、原料米と麹の種は何とかなりましたが、何ともならなかったのが酵母です。どーしたもんか・・・つづく。


□□□ 大ピンチに応援を! □□□
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雪疲れ

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月曜日の朝のこと。先週末の大雪の影響もある程度は緩和されて、新たな気持ちで出社の途についた皆さんも多かったでしょう。雪は土曜日の午後には止みましたし、翌日の日曜日には蔵人も通常通り出てきてましたから、もう月曜日になれば大丈夫だろうと、いつものように作業始めるべく、最初に出社してくる人が来る前の準備を始めていたところ・・・。

その当人から電話が入りました。いやーな気持ちで出てみると、「専務!車が全く動かなくて、時間通りに行けそうもありません!」と予感的中。日曜日は出勤の車が少なかったらノロノロでも止まらずに走ってこれたんでしょうけど、月曜日にその数は百倍にもなるんだろうから大渋滞になるのは当然のことだと、その時ようやく気が付いたんですけどね(汗)。

国道に一ヶ所鬼門になる坂があって、どうやらそこで動けなくなっちゃう車が続出していたようです。1台が止まると流れがストップして、雪道で対向車もあるもんだから追い越しをかけるわけにもいかないんでしょう。もう一人にも電話してみると、やっぱりかなり遅れそうだとのこと。こうなると、いつもと同じように事は進まなくなってきます(涙)。

女房殿にも急遽手を出してもらったりして、結局は約30分遅れで仕事は始められたんですけど、もうここのところの大雪騒動で日々のストレスが溜まりに溜まっていたのか、この日は何とも体に力の入らない一日になりました(汗)。元気しか取り柄のないこの私にしては、本当に珍しいことですけどね(笑)。

っていうことで、ブログの方も脱力系にすべく、今回の大雪の写真を羅列して楽をさせてもらいましょう。なにせ雪が降ると人手が不足して仕込がどえらく大変になるもんだから、改めて雪の写真も撮ってありませんけど、まぁ、これも記録っていうことでここにアップしておきます。また何年後かに見ることは・・・ないだろうなぁ(笑)。

【1枚目】大雪パート1の時の降り始めの様子。この時はまだ長靴でドンドンと歩くことができるくらいでした。
【2枚目】その20時間後くらいの状態。もう、車なんか動かせません。この車がどうしてこんな風にスタックしてるかっていうと、動かしたかったわけじゃなくて、車庫が雪の重みでつぶれるかもしれないと、安全のためにとりあえず出したようです(笑)。
【3枚目】これは大雪パート2の時の模様。2枚目と同じ場所を反対側から撮ってるんですけど、こっちの方が雪が断然深いってのがお分かりですかね。パート1の時の雪をほとんど除雪した後にこれなんですから、駒ケ根じゃ考えられない降りでした(汗)。
【4枚目】この日の夜、雪で埋もれた会社の軽トラ。この後、更に半日降り続いていたんだから、一体どれくらい積もったんだか分かりません(汗)。
【5枚目】雪が止んでから丸1日くらい経った上述の軽トラ。とても軽い雪だったせいもあるのか、日が当たると積雪ってかなり沈むもんですね。
【6枚目】雪が止んでも、今度は屋根に積もったヤツがずり落ちてきて、軒下に山を作ります。除雪した雪の上に落ちるので、山はどんどん高くなって、これをなんとかしようとは思えないほどの塊に(涙)。

また数日後には雪が降るかもなんていう予報になっているみたいですが、もうカンニンして下さいっていう感じです(汗)。雪にパワーを奪われつつある岳志が復活するには、潔く仕込を1週間くらい休んで、雪のない沖縄あたりにバカンスに行けばいいと思います(笑)。


□□□ バカンスブログも書けるし □□□
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バレンタイン

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大雪の話題にお株を奪われて完全に忘れちゃってましたが、そう言えばバレンタインデーだったんじゃん(笑)。とにかく雪で頭がいっぱいで、せっかくいいブログネタを見逃すところでしたよ。テレビでもソチオリンピックが喧しいばかりで、余計に私の視野からチョコレートが外れてたんでしょう。

2月14日は例年ならバレンタインについて少しは触れた記事なっているんだと思いますが、今年は例の大雪パート2の日だったもんだからそんなこと書いてる余裕がなかったとはいえ、長生社にもチョコレートはやってきたんです。蔵で働いてくれているM女が、今年もみんなに手作りのお菓子を配ってくれました。ありがとーありがとーありがとー!!!

料理の心得がある彼女の作るお菓子はどれも美味しくて、私も喜んでいただきましたよ。普段は甘いものはあまり食べませんが、こういうのは手作り感がいいのか、彼女の腕がいいのか、身近な人間が作ってくれたっていうことがうれしいのか、とにかく本当に美味しいと思って食べることができましたね。余ったヤツももらったし(笑)。

写真の上はチョコレート味のケーキみたいなので、下のはクッキーみたいな焼き菓子で裏にチョコレートが塗ってありました。大人の味にするためにオレンジピールっていうのが入ってるんだそうですが、「ミカンの皮のことっすよね?」という蔵人の質問に、「オレンジの皮よっっっ!」っていう、どーでもいいやり取りをしてました(笑)。

今から考えてみると、家でも娘が何やらお菓子を作ってましたね。シリコンか何かでできたお菓子用の型があって、それに生地を入れて焼くと同じ形の物が作れるらしくて、それをたくさん作って部活の友達あたりに配ったなんて言ってました。男の子にもあげたのかどうか定かではありませんが、それはお父ちゃんが許しません(笑)。

お菓子を作るはいいんだけど、その型には同じ形のくぼみがたくさん開いていて、一度にいくつもできるんです。つまり、一度失敗すると多数の不良品を排出することになって、格好が悪いけど味は一緒なんだからと、誰かが食べさせられる羽目に陥ります。我が家には、その失敗作が山のようにお皿に盛られていて、それが私へのバレンタインプレゼントっていう位置付けになってました(涙)。

チョコレート業界の年に一度の策略に上手く引っ掛かった感もありますが、たまにはこういうイベントも大切ですよね。日々酒造りばかりしていて、たまに訪れる転変が大雪だっていうんじゃあまりに潤いがないじゃありませんか(笑)。ちょっと楽しい気分になれて、雪さえ降らなきゃいい一日になったはずだったんですけどねぇ。


□□□ 動き様のない2位定着だすな □□□
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大雪パート2(つづき)

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たぶん私の人生約50年の歴史の中で、最高の大雪だったんじゃないかなぁ。同じ長野県の南部にあたる飯田市では、120年間の観測史上最大の降雪量だっていうことですから、私のこの感慨もあながち間違っていないと思います。朝起きて、真っ先に外の様子を見ようと思っていつものドアを開けようとしたら、外側に雪が吹き溜まっていて開かねーんだもんね(汗)。

別の場所から出ようとしたんですけど、ちょっと自分の目を疑ったって言うか、こちらの想像を超えた雪景色で、しばし絶句しましたね。自分の地元で雪がこれほど厚く地面を覆っている光景を目の当たりにするのは、本当に初めてなんじゃないですかね。「一体どーすりゃいいんだ、オレは?」っていうのがまず思ったことでした(汗)。

最初の大仕事は、とにかくトイレまでの通路を開通させること(汗)。朝起きがけで、すぐにトイレに行きたいってぇのに、長靴をはいても間に合わない程の雪の深さだって一目で分かりましたから、とにかくスコップで歩ける分だけの幅を雪かきしなくっちゃなりませんでした。生理現象との戦いは過酷でしたよ(笑)。

それほど距離があるわけじゃないんですけど、30分くらいかかってトイレの前に立てた私はようやく安堵することができましたが、所によっては腰まで雪がありましたね。平均して腿の中ほどまで、約60~70センチくらいの積雪だったように思います。それが朝の6時の上の写真の時点で、その後お昼まで降り続いたんだから、もうなんともかんともありません(汗)。

その次に私の脳ミソを占有しだしたのは、「こりゃ、社員は会社まで出て来れねーだろ」っていう切実な問題でした。お酒造りはルーチンワークです。毎日同じ仕事を淡々とやり続けなくっちゃなりません。今日の仕事は今日中に絶対にやり終えておかないと、後々の作業計画が全て狂っちゃうわけです。

今回はかなりの窮地になるのは確実で、既に朝早い時間に、「家からも出られなくて、とても会社までいけない」っていう連絡が2人から来ましたから、今日の仕込みをどうしたもんか頭の中でグルグルとシミュレーションしてみるんですが、人数不足ではいかんともしがたいんですよね(涙)。私が杜氏になって初めて、仕込を丸ごと1日遅らせる案も考えなくっちゃなりませんでした。

とにかく急いで朝ごはんをかき込んで一人でもできる仕事から始めましたが、結局、朝会社に出て来ることができたのが、社長、社員1名、女房、私の4人だけ(汗)。その後、やらなくっちゃならない仕事をどうやってこなしたのかは思い出したくもありませんが(笑)、みんなクタクタになって全ての作業を完遂してくれました。いやー、本当にご苦労様でした!!!

こういう状況になると、豪雪地域の皆さんのご苦労を垣間見ることができますが、「十分に分かりましたから、もう許して下さい」と神様にはお願いしたいですね(笑)。いつもの2倍は疲れた今日1日でしたけど、これで美味しいお酒ができればそれが本懐なわけで、今日仕込んだお酒はきっときっと美味しくなってくれるでしょう。


□□□ もう疲れちゃって何書いてるのか分かりまへん(汗) □□□
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大雪パート2

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なんだよー、またかよー、もう雪いんねーよー!!!・・・と叫びたい岳志です(汗)。先週末ドカ雪でどえりゃー苦労したのに、今週末も大雪になっちゃって、せっかく除雪した長生社の構内も、また元の木阿弥で真っ白に戻りました(涙)。立て続けに普通じゃない降雪量の天候になって、駒ケ根市内もプチパニック状態です。

冬季間の雪は、大抵日本海側に降るじゃないですか。そういう時には、先日もここに書いたように、長野県の北部が荒れ模様になるんであって、私達の住む南部は雪があまり降らないんですよね。そりゃ、東京なんかに比べればよっぽど降りますけど、雪国っていう言葉は全く当てはまらないと言っていいでしょう。

ところが、今回のように太平洋側に雪が降るってことになると、その立場が逆転して南部の方がたくさん雪に見舞われる場合も出てきます。どういうことなのか、ここのところはそれが全て大雪になっているわけで、雪国とは違って、30センチも降ったら生活に支障が出るレベルになる駒ケ根としては、大変に困った事態になりそうです。

今日(14日)一日中降って、明日の朝くらいまでそれが続くって予報ですから、今のところ(14日夕方)前回よりは積雪量としては少ない気がしますが、明日の朝どうなっているかは見当がつきません。いずれにしても、また構内の雪かきをしなくっちゃならないかと思うだけで、ゲンナリしますね(汗)。

この非常事態(?)でとっても困っちゃっているのが、ビン詰め作業ができないことなんです(涙)。長生社ではビン詰め場と製品倉庫が別棟になっていて、ビン詰め作業の際には、出来上がった製品をある一定量パレットの上に積んで、それをフォークリフトで製品倉庫まで運んで行くっていうことを繰り返します。

ところが、これほど大量の雪が降っちゃうと、リフトは外を走ることができないんですよね(汗)。つまり、ビン詰めをしても製品がビン詰め場から運び出せないわけで、実質ビン詰め作業はできないってことになるんです。大雪の後の雪かきも、とにかく構内をリフトが行き来できるようにするっていうのが第一目標だったりします。

このビン詰めが通常の商品だったらまだいいんです。在庫もある程度はあるし、すぐにどうこうって話にはならないんですけど、けどけど、今回は2月の特別商品である無濾過生原酒のビン詰めが遅れに遅れちゃって、非常に困りまくってます。既にある程度具体的な日取りをご案内差し上げた酒販店さんもありますから、予定通りに行かないのはマズイんですよね(汗)。

本当は13日に予定されてたんですけど、前回の大雪の除雪が間に合わなくて14日に延期されてたのに、14日にも大雪になっちゃって、たぶん来週じゃないと無理な感じになってます(汗)。そんなに首を長くしてお待ちのお客様もおられないとは思いますが(笑)、ちょっとばっかし遅れちゃうのをお許しくださいね!!!


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育成期間(つづき)

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本当は、続き記事なんかじゃないんである(汗)。とにかく、時間に追われているんである(涙)。でも、写真だけは昨日の写真のほぼ24時間後くらいに撮ったもので、昨日のものと比べていただければお分かりのように、泡の感じが全く違っているという、これだけは間違いなく続き物になっているんである(笑)。

いやー、写真だけが続き物でもどーしよーもないでんな(汗)。1日24時間は誰にでも平等に与えられているわけで、それをどのように使うかはその人の裁量なんでしょうけど、ほぼ埋まっている時間割の間に、何か別の仕事を入れようとすると、結局無理が生じて時間がショートするっていう羽目に陥るのは自明の理。

そんなこと言うと、自分の処理能力が劣っているのを自ら明かしているようなもんだし、「オメー、そんなに忙しいのかよ?」とか聞かれて改めて考えてみれば、きっとやりくりがヘタクソなだけっていうことは認めざるを得ないところですが、やりたいことを全部やろうと思わない方が身のためでしょうねぇ。

いつものルーチンワークのみが淡々と毎日続くなんていう職場はほとんどないでしょうね。製造工場のラインだって、組み立てる物が変わったり、整備の日があったり、誰かが急に休んだりっていう状況はあるんだと思います。もし本当に同じことだけ毎日やってたら、どんなに忍耐強い人だっておかしくなっちゃうんじゃないですかね。

蔵の仕事って、基本的には毎日同じことの繰り返しなんです。あまりお酒造りに詳しくない方の中には、お酒は冬になったらドカンと一発仕込んで、寒い時期にずっと発酵させて、春先になったら一気に搾ってお酒にするとお考えになっている人もおられますが、1年をかけて販売するお酒の量を一度に仕込むなんていうことは不可能なんですよね。

ですから、蔵の中には仕込タンクがたくさん並んでいて、その1本ずつの仕込みを毎日繰り返しているっていうイメージになります。つまり、麹を造って、もろみを仕込んで、お酒を搾るっていう仕事を毎日やっているっていうことになって、日々同じ仕事が繰り返されている、ある意味で単調な職場ではあるんですよね。

そうなると、一旦仕込のサイクルが始まっちゃえば、あとは何も考えずに最後までいけると考えがちですけど、やっぱりその中にルーチンワークとは違った特殊な仕事も当然入ってくるわけで、そんな場合には、いつもの仕事の合間を見つけてなんとかやりくりしなくっちゃならなくなります。

そんな時のために、特に杜氏役の私なんかは、一日の中でどこかに時間的余裕があった方が本当はいいんでしょう。でも、実際にはそんなことはできていなくって、ちょっと無理をするとブログを書く時間にしわ寄せがくるっていう理屈になって、今日の言い訳ブログはこれにて終了です(笑)。


□□□ 実のないことがどんどん書けるのも訓練の賜物(笑) □□□
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育成期間

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ネタがないだのなんだの言ったって、このブログじゃぁお酒造りのことをメインに書かないと格好がつかないだろうと思って蔵の中をぐるっと回ってきたら、いつもより元気な酒母の泡に出会ったので写真に収めてきました(笑)。どんなこと書こうか考えてたわけじゃありませんけど、やっぱり画像があるとイメージって膨らみますよね。

ちょっと前に、酒母の泡のことに関しては記事にした・・・ような記憶がありますから(汗)、改めては書きませんけど、長生社で使っている酵母は全て『泡なし酵母』と呼ばれるタイプのもので、いつもだったらこんなに泡は立たないんです。そうですね、泡の部分だけで15センチくらいの層になってるかな。ここまでの高泡になるのは珍しいです。

でも、泡が立つってことは酵母が元気な証拠だと思えば、いつもと少し違った状況でも、それほど気にしなくていいでしょう。たぶん、こんなに高い泡は一晩くらいで収まっちゃうはずです。昔の『泡あり酵母』だったら、タンクの縁からあふれ出るくらいにモコモコしてきますけど、万が一そこまで行ったら慌てて心配すればよろしい(笑)。

ちなみに、『酒母(しゅぼ)』っていうのは、お酒の仕込みの一番初めに必要となる、元気な酵母を大量に培養した、発酵のスターターの役目を担っているものです。全仕込み量の6~7%くらいの量で、仕込が始まる前に造っておいて仕込の初日にタンクに投入されますが、その後の発酵を左右するとても大切なポイントになるんです。

今年の仕込のちょっとした変更点のひとつに、この酒母の育成期間の短縮がありました。大体、酒母っていうのは2週間くらいの育成期間を経て本仕込みに供されるのが一般的です。最近よく名前を聞く『生酛(きもと)』とか『山廃酛(やまはいもと)』なんていう種類の酒母は1ヶ月もかけて丁寧に育てるんですけどね。我が社の酒母は、極々一般的な『速醸酛(そくじょうもと)』っていうヤツです。

信濃鶴の場合、昨年までは大体教科書通りに使ってたんですけど、仕込サイクルの簡素化なんかを考えて、今年はちょっとだけ短い方が楽になるんじゃないかっていうことで検討して、仕込当初からエイヤッと変えてみたんです。ま、長いのも短いのもありますし、そんなに何日も短くしたわけでもないんですけどね(笑)。

これまでの流れには慣れているし、もしかしたら不測の問題点が出てくるかもしれないと思ったんですけど、今のところ経過は順調かな。発酵の状態もいいので、短くして悪いわけでもなさそうです。まぁ、そんな経緯もあって、こういうふうに高い泡が形成される場合もあるのかななんて思ってるんですけどね。

ほんの少しの変更が、お酒の味に影響することだってありますから、これまでのパターンを変える時には慎重にならなくっちゃなりません。今回は大した変更じゃありませんが、今後はガラリと手順を変えたり、機械が入れ替わったりすることもあるでしょう。そうなった時に、お酒がいい方向にのみ変わっていければいいんですけどね。


□□□ ブログランキングに変更はありません □□□
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無意識睡眠

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さて、今日は何を書いていいものやらネタ切れ状態ですね(汗)。もう少し時間に余裕があるんなら、しばらく考えることもできるんですけど、とにかく書ける時に書いちゃわないと後で泣きを見るって分かってますから、蔵に寝泊りしている仕込期間は、ネタがないなら「ネタがありません」っていう書き出しでも何でもいいから始めなくっちゃなりません(笑)。

夜中に文章を書くってことは、実に苦しいものがあります。普通の時だったら出来るんですよ。家にいればお酒を飲みながらだって書くこともできますし、テレビを見ながらだって大丈夫です。ま、実際には、夏の間このブログは朝ほとんど書いちゃうんですけど、夜になることがないわけじゃありません。

ところがねぇ、蔵にいて夜中パソコンに向かうっていうのは、何も考えずにユーチューブで動画を見るくらいのことはできても、何かを自分の頭の中からひねり出そうとする作業には向かない時間になるんですよね。夏にはできて冬にはできない理由は、寝不足やら疲労やらで、どこそこ朦朧としているからです(笑)。

そんなことで夜の作業なんてできるのかと思われるかもしれませんけど、本職の仕事の方はできるんですよね、これが。パッチリと目は覚めるし、あまり疲労感もありません。自分でも「オレってエライなぁ」と思う程、頑張り屋の岳志ですが(笑)、本職じゃなくなるとヘロヘロメロメロで、何とも情けない岳志になり下がります(汗)。

眠いとか眠くないとかいう話じゃないんですよね。頭の中が覚醒しているつもりでいても、どう説明したらいいのか、何にも出て来ないっていう状態なんです(笑)。もし、何かをひねり出したとしても、それを発展させるとか、それから何かを連想するとか、面白い作り話をでっち上げるとかいうことも当然できません(汗)。

まぁ、疲れてるんでしょうねぇ、可哀想に(笑)。正に、頭が回らない状態なんだと思います。実際に一日のうちでぐっすりと眠れる時間は少ないですから、たとえ目が開いていても、無意識のうちに不足した睡眠を、自分の意識の裏側で取ってるんじゃないですかね。もしかしたら、夜中、私は目を開けて眠っているのかもしれません(汗)。

っていうことで、とにかく遅い時間に原稿書きを持ち越すとロクなことになりませんから、今日のように全く中身がないとご批判を受けようとも、これからも少しでも時間ができた時に書かせていただきますね。大抵は夕方ですから、この時間帯の仕事はなるべく自分でやらないように人に押し付けることを考えなくっちゃね(笑)。


□□□ ブログは毎日綱渡りです(汗) □□□
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京都料理

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先日、駒ケ根在住(たぶん)のKさんとおっしゃる方からメールを頂戴しました。関西方面に行かれた際に感じた、食に関する内容を書いて下さってありましたが、興味深い部分があったので、ちょっと引用させていただきましょう。事後承諾になりますが、この記事がメールへの返信ってことでご理解を(笑)。

------- ○ ------- ○ ------- ○ -------
・・・京都では割烹料理屋にて食事をしました。お酒もいただきました。お昼で松花堂でしたが、ハイレベルな内容でした。京都の酒は甘くて優しい酒質みたいですね。私は京都のお酒を飲みながら、鶴が飲みたくてしょうがなかった。この時わかりました、鶴は優しい味があり出汁のきいた炊き合わせや八寸と抜群の相性だと。そして、海の幸よりは山の幸ですね、しかも、やぼったい田舎料理よりは、洗練された日本料理です。京都の料理屋が信濃鶴を知れば、おおくの店で使われると思いますがいかがでしょう・・・
------- ○ ------- ○ ------- ○ -------

ということで、嬉しい評価をして下さってありましたが、私的には案外ハッとして読ませていただいた内容だったんです。実は、私の中に京都で飲まれる信濃鶴のイメージって、全くと言っていい程なかったんですよね(汗)。あまりこれまで考えていなかったことを直接言われて面食らったっていう感じでした(笑)。

鶴が京都の料理に合うか合わないかは別として、どのお蔵さんでも「おたくのお酒は、京料理に合いますどすえ(変な京都弁?)」なんて言われたら嬉しいですよねぇ(笑)。和食には日本酒が一番合うってことは誰しもが認めるところかもしれませんが、その中でも京都のそれっていうことになれば、さらに洗練度が上がったような気分になりますもんね。

Kさんは、地元のお酒ってことで、鶴のことを身内びいきに見てくれてるわけですけど、味覚のフィーリングは私としてはよく理解できる気がします。よく「信濃鶴はどんな料理に合いますか?」っていうご質問は受けるんですけど、私は肉でも魚でもなくって「野菜料理です」ってお答えしているんです。野菜から派生して、蕎麦とか漬物とかでもOKです。

その感度から言うと、意外に京都の料理には合うのかもしれないと、メールを拝見しながらウキウキと考えたんですけど、出汁をきかせた野菜のなんとかみたいな料理と合ったらカッコいいですよねぇ。しかし、ちゃんとした京料理がどんなモノなのか、私自身よく知らないところが致命傷ではあります(涙)。

関西方面にも何軒か鶴をお取り扱いいただいている酒販店さんはありますから、今度ご意見も伺ってみようとは思いますが、基本的に関西圏のお酒は味のある甘口系だと言われています。どっしりと酸を感じるタイプの酒質も多いですから、鶴は腰が弱いと思われるかもしれません。でも、味覚は百人百様ですから、最終的には個人の好みだとは思いますけどね。

Kさん、興味深いレポートをありがとうございました!ただし、Kさんは私のことをご存知かもしれないんですけど、私はどなたがKさんなのか認識いたしておりません(汗)。今度どこかでお会いしたら、お気軽に声をかけて下さいねー!!!さてさて、今年は京都に売り込みに行かなくっちゃ(笑)。


□□□ 写真は全く関係あらしまへんおすえ(笑) □□□
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八方尾根

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昨日の大雪騒動で会社の中がスッタモンダしている時に、それとは全く別の心配事が私の頭の中にはありました。ずっと心配してたっていうわけでもないんですけど、時間ができたら安否確認(?)のメールでも入れようと思ってたくらいです。ドタバタしているうちに、そんなこと忘れちゃってたんですけどね(汗)。

実はこの日、若手蔵人のひとりは休日で、八方尾根までスキーに行く予定だって聞いてたんです。こんな大荒れの日にスキー場に行けば、一日で車が雪で埋まって帰ってこれなくなるんじゃないかと、かつての私の経験から心配していたわけです。たくさん雪が降るのがスキー場であって、こんなドカ雪の日に入り込めば、出て来られなくなる可能性だって高いんじゃないかと思ったんですよね。

仲間と一緒に松本に前泊して、朝早く八方尾根に向かう計画のようでしたが、いくら四駆の自動車だとはいえ、本場の大雪には絶対じゃありませんし、自分の車が動けても道路が詰まっちゃえば身動きは取れません。県内の高速道路は全て通行止めになってたくらいなんですから、車で動くこと自体自殺行為的な日でしたしね。

ちなみに、豪雪地方の人は、本当の大雪になったらスタッドレスタイヤなんて効果はないって言いますね。やっぱり、一番強いのはチェーンなんだそうです。しっかりと雪をグリップして車を前進させられるのは、昔からの無骨なチェーンじゃないとダメで、スタッドレスタイヤを過信しちゃいけないんだとか・・・閑話休題。

で、結局のところ、スキー場には行かなかったんだそうな(笑)。行かなかったっていうよりも、松本から出ることもできずに早々と断念したらしいです。もう朝の時点で交通マヒ状態にはなってたみたいで、そう言えば「大雪のニュースで松本がテレビに出てたわよ」なんて女房から聞きましたから、駒ケ根よりもっと降ってたんでしょう。

写真のゲレンデガイドは、私へのお土産にって、ホテルのフロントにあったのを持ってきてくれた物です。八方に行ったら、どこにでも置いてあるだろうガイドマップを一部もらってきてくれるように頼んどいたんですよね。こんなのが置いてあるってことは、松本のホテルから八方へ出掛けるお客さんも多いってことなんでしょう。

地元のスキー場を除けば、かつて私がスキー小僧だった時代に、最も数多く訪れたのが八方尾根スキー場でした。どちらかと言えば上級者向きのスキー場でしょう。って、私が上級者だったってわけじゃなくって(笑)、バラエティに富んだコースが多くて、上手く滑れないながらもイチバンのお気に入りだったんですよね。あんときゃ、楽しかったなぁ。

そんな懐かしさもあってゲレンデマップが欲しかったんですけど、今見ても、コース自体は20年以上前とほとんど変わってないですね。もう、ゲレンデの景色がまぶたに浮かぶようで、感涙モンでした(笑)。酒造りの仕事をしてなきゃ、きっと今でもスキーオヤジだった私の、半分羨ましく半分心配な蔵人の休日でした。


□□□ 最近お酒のこと書いてないし(汗) □□□
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大雪

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イヤー、スゴいですよ、雪が!!!前日から天気予報では、「日本全国そーとーに雪が降りまっせぇ」って警告してましたが、正にその通りになって、夜中の2時頃から降り始めて今この記事を書いている17時前でもガンガンに降り続いています。まだ夜半までは止まないっていうことですから、トータルでどのくらいの積雪になるのか心配です(汗)。

皆さんのお住まいの地域ではいかがだったでしょうか?私の住む長野県南部は、日付が変わる時間には晴れるみたいですから、この記事が読まれる頃にはもう降ってないと思うんですけど、これほどの大雪は数年に一度のレベルだってことは間違いなさそうです。雪かきなんかしても、掘った端からドンドン積もっちゃって意味がないくらい(汗)。

長野県っていうと雪国みたいに思われるかもしれませんが、県の北部の新潟との県境がある日本海側は超豪雪地帯なんですけど、南部はそれほど雪は降らないんです。標高が高いですから寒いことは確かなんですが、そんなに積雪量がある地域じゃありません。ですから、一回に30センチも降ったなんていうことになれば、とても影響が大きいんですよね。

多分、今現在で30センチくらいはいってると思いますから、かなりいろんなものがマヒ状態になってきてると思います。大きな事故等にならないまでも、ニッチもサッチもいかない困ったことが起きているんじゃないですかね。人命にかかわるようなことが起きなければいいんですけどね。

ちょっと見てみると、県内の高速道路は全て通行止めのようですし、中央道も東京まで全線ストップみたいですが、こんなことも珍しいですね(汗)。物流が完全に途絶えたってことになりますから、やっぱり困ったことになってるでしょう。そう言えば、宅急便さんも今日の午後の集荷はできないって連絡をくれたみたいです。

会社の構内も雪かきができるような状況じゃありませんでしたし、これ以上の雪になったら会社から家へ帰りつけるかどうかも不安に感じるほどだったもんだから、とにかく仕事を早く切り上げて、今日は15時に仕事終わりにして、会社のみんなには早く帰ってもらいました。自分の家の周りの雪かきだけでも大変でしょうしね。

だからこんな時間にブログが書けてるんですけど、まぁ、ひとり残った私はいざとなれば会社に泊まるしかありません。って、毎晩泊まってるんですけど、家へ帰ってお風呂とか晩御飯とかはできないかもってことです。10年くらい前にもこのくらい降ったことがあって、その時以来の経験になるかもしれませんが、カップラーメンくらいはあるし、蔵のボイラーでお湯を沸かして体を拭けばいいし、困ることはありません(笑)。

・・・おやおや?今ちょっと外を見てみると、雪はかなり小降りになってますねぇ。これなら、構内から車で出られるかな?。外へ出ちゃえば道はある程度除雪してあるでしょうから、家までは帰れるはずです。麹の手入れが終わって、更に止んでいるようなら車を動かしてみましょうかね。車の腹に雪を抱えて亀の子状態になっちゃうと動けなくなっちゃうんですけどねぇ(汗)。


□□□ 明日みんな出て来れるかな? □□□
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くも膜下

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昨日、脳梗塞の記事なんか書いちゃったもんだから、頭の中がそれモード(『それ』って何よ?)になっていて、次々といろんなこと思い出している岳志なんですけど、私の身近にもくも膜下出血でつい先日まで入院していた人がいて、そんな頭の中の病気が他人事でないような気がする今日この頃なわけです。

昨日も書きましたが、脳の中ってホンのちょっと血管がおかしくなっただけで、その影響が体中に及びますから怖いんですよね。私は全然詳しくは知りませんけど、とにかく脳の血管が詰まるか切れるかのいずれかだっていうことなんでしょう。脳梗塞は血管に何かが詰まるんだし、くも膜下出血は脳の中に出血するわけですよね。

その方は、買い物中に突然倒れて救急車で運ばれたんですけど、後遺症もとても軽い方で、今は自宅でリハビリ中のようです。でも、どこから出血しているのか、大学病院でいろいろ調べてみても分からなかったんだそうで、しばらくは何が起こるか分からないっていうんで入院生活を余儀なくされてました。

調べるってひと言で言いますけど、よく考えれば、頭の中の本当に細かな血管のどこが切れているなんていうことまで手術もしないで分かっちゃうんだから、現代の医学って凄いですよねぇ。CTだかMRIだかっていう最先端の機械を使っても分からなかったっていうことは、ちょっと普通じゃなかったってことだったようです。

結局は、脳の中が切れたんじゃなくって、脊髄の中から出血して、それが背骨の中を脳まで運ばれたっていう真相だったようなんですけど、とってもレアなケースだそうで、今後は経過を観察するしか方法がないんだそうです。今現在は危機的な状況は乗り越えて落ち着いているっていうことでしたが、いろんな症例があるもんですよね。

やっぱり、一旦症状が出てから3日間くらいは再発の危険性が高いんだそうで、病院でも絶対安静みたいにするんだそうですね。本当に危ないってことになれば、即座に頭を開く手術になるらしいですけど、その知り合いの方は出血がそれ以上増えなかったのが幸いしたみたいです。

もうしばらく前のことになりますけど、私の大学時代に同じクラブにいた同輩は、最初軽微なくも膜下出血で入院して、症状としてもそれほど重篤じゃなかったんだけど、入院中にもっとひどい大出血が起こって植物人間状態になっちゃって、結局数年後に亡くなりました。あまりにも早過ぎるお別れでしたが、私にとっては、自分もいつそうなるか分からないっていう見本になってますね。

ちょっとこのブログには似つかわしくない記事が続きましたけど、誰がそうなってもおかしくないわけですから、もうこの歳になると常に考えておかなくっちゃならないことなのかもしれません。もし私にそんなことが起きたら、読者の皆さんにお知らせする術はありませんが、このブログがある日突然更新されなくなったら危ないと思って下さいね(笑)。


□□□ こりゃ酒屋ブログじゃないな(汗) □□□
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脳梗塞

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あんまりこういう話題は書かない方がいいんでしょうけど、なんとか応援のエールを送りたい気持ちもあって記事にしてみます。どういう内容かっていうと、脳の病気についてなんですけど、自分のことだったらいくらでもオチャラケで書けますけど、人様の健康問題に関しては取り扱い注意ですからね。

「おかしいな?」とは思ってたんですよね。こまめにご自分のブログを更新なさっていたのに、昨年の10月半ばからパタッと何もアップされなくなってしまって、私もしばらくは日課的にサイトは見に行ってたんですけど、造りが忙しくなってきて、ブログを訪れることもあまりできなくなってました。

私のブログに間違いがある時、あるいは記事に同感した旨のご意見をいただく時、あるいは気の抜けたことを言うなとお叱りを受ける時、事ある毎に的確なアドバイスをコメントを通じて頂戴していたHさん。お酒に関する博学は他の追随を許さず、私も大いに勉強させてもらっていたんです。

このブログを通じで幸運にもつながりを持たせてもらえて、実際にお会いしたことはないんですけど、ある意味で私のこの業界での頼りになる大先輩としてお付き合いをいただいてました。今は退職なさっておられますが、かつては某大手純米蔵でご活躍されていた、正に私にとっての尊敬する先達っていう位置付けの方だったんですよね。

先日、本当に久しぶりにコメントをいただいて、「いやー、お元気だったんですね!」なんてコメントバックしたんですけど、コメントがいただけたのならブログも更新なさっておられるだろうと思って見に行ってみると、なんと昨年10月から脳梗塞で入院なさっておられたとのこと。確かめもせずに、不用意なこと書いちゃったんですよね。

具体的なことは分かりませんが、朝起きたら身体が動かなくなっていたっていう状況だったようです。脳の病気はいつ襲って来るか分からないし、ほんのちょっとしたことでも身体に重大な影響が出ますから怖いですよね。それでも、対応が早くて大事には至らなかったとのことでホッとしました。

ご自身で入院のことを闘病記ブログとして公開なさっておられますから、私も記事にしても怒られないだろうと思ってこうして書いてるんですけど、もうこのブログの常連の方ならHさんがどなたかお分かりでしょう。あれだけ物事をハッキリおっしゃることができる人はそうはいませんから、是非とも早い復帰をお願いしたいと思ってるんですけどね。

でも、あの舌鋒鋭いコメントから考えても、きっと強い意志でリハビリに挑んでおられるんでしょうし、ブログを拝見しても「これ以上やっちゃダメ!」って言われるくらい自主トレもなさっておいでのようですから心配はしてませんけど、あまりご無理をなさらないように療養に励んでいただいて、また私の尻を叩いてもらえるのを楽しみにいたしております(笑)。Hさん、頑張り過ぎないように頑張って下さいねー!!!


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送風機(つづきのつづき)

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昨日のブログの終わりが、「岳志に秘策はあるんでしょうか?」なんて悠長に言ってるあたり、今回のぶっ壊れ騒動は何とかなったに違いないと思った方は多かったでしょう。そうですそうです、もし何ともなってなくて古い送風機が動かないくらいに壊れていたとしたら、もっと必死の形相が目に浮かぶ面白い記事になっていたはずです(笑)。

で、私の秘策は何だったかって言うと・・・キープしてあったんですよ。某所にね。ほぼ同じ型の放冷機と送風機のセットでね。「これ、いつの日にか、たぶんウチでもらうことになるだろうから、このまま取っといてよ」ってね。そんな口約束、10年以上も前のことだと思うんだけど、その持ち主も律儀って言うか、悠長な男ではあります(笑)。

その持ち主ってぇのは、駒ケ根近隣の伊那市にある『漆戸醸造』さん。商売の上ではライバルであるものの、同業者としていい仲間でいてくれるU社長に、いつのことか忘れるくらい前に、「そのうちもらう・・・かもしれないから」っていうお願いがしてあったっていう、実に実に気の長い伏線があったわけです(笑)。

漆戸醸造さんが、かつてあるお蔵さんからとってもいい放冷機を譲り受けたっていうんで見せてもらったことがあって、その時に、以前使っていた放冷機はどうするのか聞いたところ、とりあえずの目的はないっていうんで、「そんだったら、もしかしたら長生社で使わせてもらう日がくる・・・かもしれないから」ってお願いしてあったんです。

今回の騒動が勃発して、私はそんな昔の口約束は破棄されていても仕方ないと思いつつも、即座にU社長に電話したんですけど、ラッキーなことに本当に取っておいてくれてあったんですよね。中古品で売り払っても良かったはずなのにね。約束を守ってくれたのか、ただただ長年放置してあっただけだったのかは定かじゃありませんけど(笑)。

しかし、問題がなかったわけじゃないんです。実は、この送風機は長生社で使っていたものとモーターの取り付け位置等が逆だったんですよね(汗)。全く同型の物であれば、もっと前に私がもらい受けてました。その不具合ゆえに、もらっても使えないかもっていう大いなる疑問点があったんです。

あったんですが、今回はそんなこと言ってられまへん(汗)。とにかく漆戸醸造から運んで来て、一か八かで取り付けてみたんですけど、ご覧のように、実に上手く何の問題もなく収まってくれました。これは、きっと、普段からの私の行いの良さを神様が見ていてくれた証に違いありません(笑)。

使ってみると、以前使っていたものよりははるかに新品(?)で、とても調子がいいんです。私が入社した20年以上も前からゴーゴーとうるさい機械で、きっと送風するっていうことは莫大なエネルギーを使うことなんだと思ってましたけど、本来はこんなに静かな音だったのかと初めて認識したような次第(笑)。でも、本当に助かりました。U社長、ありがとー!!!


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送風機(つづき)

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いよいよ送風機の振動が激しくなってきて、こりゃ早く直してもらわなくっちゃと思いつつも、ちょうどお正月休みを挟んだ時期に重なっちゃって、新年が明けて造りが本格的に再開するまでは、何となくそのままできちゃってたんです(汗)。とりあえず、それなりに動いてはくれてましたしね。

ところがある日、モータとファンをつないでいるベルトが作業中に外れる事態が起きちゃって、その日のうちに、いつもいろいろと蔵の機械類を修理してもらっている機械屋さんに来てもらったんです。ちなみに、ベルトは3本かかっていて、外れたのはそのうち2本で、残りの1本で仕事が終わるまで動いていたという素晴らしい機械魂でした(笑)。

「こりゃ、どーやっても無理だね。ここまでになってたのに、よくいい子で動いてたもんだよ。ベアリングも壊れてるんだが、そもそもその状態で長いこと使い過ぎていて、軸がすり減ってちゃんと回ってないよ。こんな古い機械の部品なんてもうないだろうし、新しく作るってなればかなりかかるな。こんな状態だったら、そーとーうるさかったんじゃないの?」

と、どうやら壊滅的な状態らしいってことがよーく分かるくらいに、機械屋のオジサンは息せき切ってまくしたててくれました(汗)。修理のしようもないってことで、とりあえず元のままよりもちょっとはマシってくらいに組み直して、「明日動かなくなってもおかしくないからね」と言い残して機械屋さんは帰って行きました。

さて、困った!翌日の仕込にだって使うつもりでいましたし、現状で数分くらい回す分には動いてくれますが、長い間そのまま使い続けられるかどうかは未知数です。とにかく何とかしないと、実にヤバい事態に陥るかも。ま、こんなになるまで放っておくっていう精神自体がふざけてるんであって、一度本気で困ってみればいいんだ・・・と他人事だったら平気で言ってたでしょうけどね(笑)。

この機械がどれくらい古いかを物語る写真を撮ってみました。この2個のギアは今回壊れた部品じゃなくって、この機械の別の部分のパーツなんですけど、2個セットで動くようになってました。左側のギアを回すと、それに噛み合った右側のギアが回転軸を90度変えて動くようになってたんです。大きさは、直径が5センチくらい。

これは、送風量を調節するための板を手動で調節する部分のパーツなんですけど、ギアの溝がここまですり減るのに、一体どれくらいクルクル回転させたのか想像もできません。モーターで回すのならいざ知らず、手で回してここまでになるんだから、そりゃやっぱり50年くらい前の代物だと考えてもおかしくはないでしょうね。

実際には、その後数日は動いてくれたんですけど、とにかく早く手を打たなくっちゃなりません。この送風機全部を新しくしたくても、もう同じ型番のものなんて存在するわけはないし、こんな古い機械にお金をかけて部品を新しく作るっていうのも、非現実的な選択肢です。さてさて、岳志に秘策はあるんでしょうか?


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送風機

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「造り酒屋さんは物持ちが良過ぎてかないませんわ」・・・っていうのは、この業界に物を売り込もうとする業者さん共通の認識でしょう。つまり、とーっても昔の機械を後生大事に使い続けるもんだから、新規設備投資のスパンが長くて、なかなか大きな金額の注文を呼び込むことができないっていう、ある種の泣き言なんですけどね(笑)。

でも、私達だって、日本酒の売れ行きが良ければ、どんどんと次なることを考えられるでしょうし、現場で使っている機械類だって消耗が早くて、買い替えのサイクルは当然短くなるはずで、好きこのんでそういう状況に甘んじているわけじゃないっていう面が大きいことも十分にご存知でしょう(涙)。

上の写真は、なんだかCGのようにも見えますが、れっきとした長生社の蔵で使っている機械です。いや、『使っていた』機械です。とこぞの廃工場の朽ちた鉄の塊チックに見えるかもしれませんが、あまりに古めかしいので、暗い照明も手伝って、現実離れした画像になっているっていうのが実際のところでしょう(笑)。

何をする機械かっていうと、放冷機に風を送るための送風機です。風を送るっていうか、こいつが空気を吸い込んで、放冷機の上に薄く広げられた蒸米の層に通風することで、蒸米の温度を下げるための機械なんです。直径50センチくらいの大きなファンを、これまた大きなモーターでブンブン回すような単純な構造なんですけどね。

これが、どのくらいの期間この蔵で稼働していたのか定かではありません(汗)。私が入社した時には当然ありましたし、その時からかなり古ぼけた容姿でした。そもそも長生社に来た時に既に中古品だったっていうんだから(笑)、大体の推測で50年くらい前の代物なんじゃないかと思うんですけどね。

最新のエレクトロニクスなんて使ってないですし、モーター+ベルト+ファン+筺体くらいの構成ですから、壊れようもないって言えばそうなんですけど、まぁ、よくも働いてくれたもんです。私も入社以来、どのくらいこの機械を操作して仕事をしたか分かりません。いつまでも動き続けるもんだくらいに思ってたんですけど・・・。

そうです、皆さんお察しの通り、ついにこの送風機が使用限界直前まで来たわけです(汗)。一応辛うじて動きはするんですけど、機械側がゆがんでるんだか、モーターが一定に回ってないんじゃないかと思えるような不規則な振動をして、そばにいれば誰でもが「コイツ、大丈夫か?」と思わざるを得ないような、ガタガタ状態になっちゃったんですよね。

これまでも少しずつおかしくはなってたんでしょうが、元々古い機械だったもんだから、これと言ったメンテナンス無しにこれまでずーっと使い続けてきてました。そうやって慣れ親しんできた(?)私達ですらが、「こりゃ、ヤバい!」っていうことで、早々に機械屋さんを呼んで直してもらおうとしたんですが・・・つづく。


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古代生物

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きっと、何億年も前から形の変わっていない原始的な生き物だと思うんです(ウソウソ)。どことなくカブトガニを連想させる容姿ではあるんだけど、かなり細長いですし、何よりもちっちゃいサイズなんです。そうだなぁ、前後の触角みたいなのを除いた胴体部分だけで20ミリってところでしょうか。

こいつが長生社の蔵には生息しているんです。ウジャウジャいるっていう数じゃないんですけど、年に数回は見かける謎の生き物です。この写真からだと分かりませんが、胴体部分はかなり平べったくて、どんな隙間にも入っていけそうな体をしてますね。あまり他で見かけないもんだから、長生社の固有種じゃないかと(笑)。

この写真のヤツは、たぶん成虫クラスだと思うんですよね。これより大きいのは見たことがないだけなんですけど、これより小さいのはいくらでも見かけます。蔵の中にも、事務所にも、どんな所にもいるっていう感じです。刺すとか噛むとか人間に危害を加えたりはしないみたいですが、決して可愛い感じじゃありません(笑)。

なんで古代生物を連想させるかっていうと、そんなギミック満載な身体だからです。カブトガニを細長くしたっていうか、10倍くらいに拡大すればエビ・カニの類に似ているような気もするし、100倍くらいすればよく科学番組で紹介される、何億年も前に地球上を徘徊していた連中のようでもあります。

蔵の中で圧倒的に数の多い生き物は、当然酵母菌のはずです。1ccの中に億の単位で存在できるんですから、他の追随を許しません。その次が麹菌かな。その他に、この古代生物みたいなヤツとか、かつて私を襲ったことがある殺人蛾とか、最近ネズミは見なくなりましたが、とにかくいろんな生き物がいるはずです。人間もそこに含まれますけど、多くたって5人くらいですから、かなりの少数派でしょう(笑)。

この蔵は生き物が大切にされる聖地ですから、多少グロテスクだってどこかへ追いやるようなことはしません。お酒に悪さをするんじゃなければ、一緒に暮らしてもらって結構ですが、とにかく得体の知れない昆虫(?)なので、機会があったら図鑑か何かで調べてみたいと思ってるんですけどね。でも、どんな図鑑を見ればいいのか分かりません(汗)。

近寄ると逃げるわけでもなく、この日は麹室のすぐ脇の壁に張り付いていたもんだから、じっくりと撮影しておきました。いきなり写真を見せちゃって、こーゆーのが苦手な読者の皆さんには申し訳ありませんでした。スイマセンスイマセン!休日の息抜きブログだと思ってお許しを!


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注文用紙

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毎年2月に第1弾を発売してご好評をいただいている無濾過生原酒ですが、そろそろ酒販店さんからのご注文を取らなくっちゃいけない時期になってきました。って言うか、実は既に注文取りにはいささか出遅れた感があって、慌てていろいろ準備しなくっちゃならないんだけど、目の前の忙しさにかまけて何もできていなかったという・・・。

その状況に業を煮やしたのが、我が女房でありました(汗汗汗)。あれやれこれやれ、あれはまだかこれはまだか、あれはどうしたこれはどうした、と毎日のように私に詰め寄ってきていろいろと催促していきます。有能な事務員さんとしては、先のことを見越して、やっとかなくっちゃならないことがよく見えてるわけですな。

「うるさいなぁ、お前は黙ってろ!」なんて言った日にゃぁ、私の人生は破滅が確約されますから、「あぁ、分かった分かった、すぐにやるよ」なんてしばらくの間はかわしてたんですけどね。でも、それもやってられないと私も覚悟するくらい日が迫ってきて、ついにケツに火が付いたような状況に(汗)。

やることはいたって簡単で、とにかく酒販店さんからご注文さえお聞きすればいいんですから、いざとなったら電話を掛けまくればいいってことにはなるんですけどね。実際にこれまでは私がその役をやってたんですけど、いかんせんこの時期それは大変だってことで、昨年から注文書を発送して書き込んでいただくようになったんです。

そういった書類やら、送り先住所のタックラベルの印刷やら、具体的なビン詰め日の決定やら、やることは案外多岐に渡っていて、それなりに時間を費やさないとできることじゃないんですよね。それが遅々として進まないもんだから、彼の有能な事務員さんは気が気でなくって、毎日ヤイノヤイノ私に言ってきてくれてたわけです。

まぁ、私の側にも言い分はあるんであって、数日来ここにも書いているように、現在蔵はちょっとした人手不足になってるもんだから、いつもよりプラスアルファの仕事にはなかなか手が付けられなかったような状況ではあったんですよね。決して、専務さんがルーズだとかサボってるなんていう話じゃありませんから誤解のなきよう(笑)。

それでも、ようやく彼女のケツ叩きの効果が上がって、何とかいろいろが間に合って、注文書を発送できそうです。赤の他人の事務員さんだったらここまで私に強くは言わなかったでしょうし、ま、彼女のおかげで何とかなったっていうことでしょうかね。ただ、会社でも家でも力関係が変わらないっていうのが、私の危惧するところではありますが・・・。


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予定時刻

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麹の手入れ作業の時間が、その生育状況に応じて日々前後するなんていう話題が続きましたが、もしそんな成長のブレがなければ毎日同じ時間に手入れの予定が入っているかっていうと、そうばっかりでもないんですよね。ひと言で麹って言っても、いろんな種類があって、それぞれに仕事の予定時刻は変わってくるんです。

麹に種類があるっていう表現はチト適正を欠く部分もありますが、同じ酒米を使って、同じ麹の種を使って、同じ設備で造るとしても、仕込のどの部分で使うかによって私達は麹をある程度造り分けてるっていう意味です。一番分かり易い例では、酒母用の麹と本仕込み用の麹では造り方を若干変えるのが一般的なんですよね。

込み入った説明はここではできませんが、酒母用の麹にはいろんな成分が要求されるもんだから、強いと言うか、濃いと言うか、老ねたと言うかの麹を造ります。具体的には、蒸米に散布する種の量を増やすんです。単純に考えれば、種が増えれば生育する麹菌も増えて、麹菌が造り出す様々な成分も増えるってことになります。

種を増やすとどういうことが起こるかっていうと、菌体量が多いっていうことはそれだけ発熱量が多いっていうことになって、例えば麹の品温が35℃になったら手入れをすることにした場合、普通の麹が夕方の5時に大体の手入れ予定時刻だとすると、それよりも1時間くらいは早い手入れ時刻になってくるわけです。

そういうことになると、酒母用の麹を造る日は全ての作業時間割が1時間くらい前倒しになるっていうことになって、その日の生活リズムは少しだけずらさなくっちゃならなくなります。1時間くらい大したことないと思われるかもしれませんが、作業がキッチリと組み込まれているような場合には、簡単にやりくりできない時間差になってきます。

先日のこと、娘が高校からの帰り道、この日は日中から雨が降ってきちゃって、朝自転車で駅まで行った彼女は歩いて帰ってこなくっちゃならなくなりました。こういう時によく使う手が、駅から蔵に来て少し待っているとお父ちゃんの麹の仕事が終わって、一緒に車に乗って帰るっていう方法。

娘はいつもの通り蔵に寄ろうとしたらしいんですけど、実はこの日は酒母用の麹を造っていて、私はその1時間前には家に帰っちゃっていたんです。ニッチもサッチもいかなくなって、結局私が家から迎えに行く羽目になったんですけど、その分私が家でゆっくりできる時間は犠牲にされてしまったという・・・あ、別にこんな話が書きたかったわけじゃないんですけどね(笑)。

事程左様に、様々な麹の造り分けに加えて、麹自体の生育のブレがあるもんだから、その日の麹の手入れの予定時刻なんて臨機応変に対応しなくっちゃならないっていうお話しでした。この3日間のブログは、タイトルこそ違いましたが、結局のところ中味はシリーズものになってましたね(笑)。こういう展開の仕方も今後ありかもしれません。


□□□ 実は、結構テンパって書いてます(汗) □□□
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