専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

株主総会

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年に一度の長生社の株主総会。毎年こんな時期に開かれるもんだから、私とすると蔵を空けるために結構タイトな一日になっちゃいます。夕方の4時からっていうのが社長のお決まりパターンなんですけど、この時間帯は蔵の中でいろいろやりたい仕事が詰まってて、バタバタと慌ただしく動き回ることになります(汗)。

株主総会って言っても出席者はほんの数名ですから、『総会』っていうのもはばかられるくらいの会ですね(笑)。本当は株主の数は結構になるんですが、ご出席いただける人数は限られてきます。それだけこじんまりとして身内的な集まりではありますが、それでも年一回はどうしてもやらなくっちゃならない義務なわけですから、会社としてもしっかりとした準備をしておきます。

あまりブログ上でお話しするような内容じゃありませんが、決算の内容的には全くの横ばい状態であって、良くも悪くもない状況って感じですかね。赤字じゃないものの、そんなに利益が出ているわけでもないですし、皆さんご存知のように、信濃鶴として何か特別手の込んだ方策で売り込みをかけようとしてるわけでもありませんしね(笑)。

でも、我が社にとって横ばいっていうのはドエリャー画期的なことと言えるかもしれません。なにせ完全右肩下がりの斜陽産業ですから、どんな手を打っても全体の流れには逆らえずに、どうしても下降線を描きがちになちゃいますからね。大きくなるばかりがいいことでもありませんが、ほんの少しでも上昇傾向があれば気分的にやる気も湧くっていうもんです。

今年はある程度の減価償却もできた決算が組めましたし、何十年も続いてきた売り上げ減少に現実に歯止めがかかってくれれば、ようやく今後の展開も読めるかもしれないっていう期待感は大きいものがあります。ま、世の中にはバンバン売れまくりの酒蔵さんもたくさんあるわけですから、本当はもっと上を見なくっちゃイカンのでしょうけどね(汗)。

総会では、我がブログ師匠のacbさんと本当に久しぶりにお会いすることができました。acbさんも長生社の株主であって、遅々として歩みの遅い会社側へのモノ言う株主としての存在感は大きいものがあります(笑)。昨年はご出席いただけなかったんですけど、今回はいろいろとご意見を頂戴することができました。

総会の後の宴席では、acbさんと私が同席しているってことで、必然的に話題がブログへ。株主の皆さんも私達のブログをご覧になることはそれなりにあるようです。株主のおひとりに苦言を呈されたのは、「お前のブログは長くて読み切れん」というものでした(汗)。acbさんのブログも結構長編ですから2人で反駁するも、もっと簡単に読めるくらいの文章量にせいとのこと・・・仕方ありません、株主からのご意見ですので、今日のブログはこの辺で・・・(笑)。


□□□ 珍しいacbさんとの手タレ写真が撮れました □□□
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新旧交代

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こんなの使ってる家庭なんて、今ではほとんどないかもしれませんね。もしかしたら、若者の中にはこれが何かすら分からない人種もいたりなんかして・・・(汗)。まぁ、それは無いっていう前提でお話ししますが、コイツの正式名称は何て言えばいいですかね。『電気コンロ』って商品の箱には書いてありましたけどね。

ご存知の様に、家庭用の電気を使った料理器具って言えばいいんですかね。例えば、食卓で鍋を囲むっていうシチュエーションの場合、今じゃ一般的にはカセットガスコンロを使うご家庭が多いんじゃないですかね。それと同じようなノリで過去に隆盛を誇った(?)のが、この電気コンロです(たぶん)。電気の力で電熱線が発熱して、上に置かれた鍋等を加熱するわけです。

こんなの蔵の中で一体何に使うんだってことですが、発酵のスターターとなる『酒母(しゅぼ)』を造る過程で、タンクの中の酒母を温める工程があるんですけど、そこでの作業で利用するんです。本来の使い方じゃありませんから推奨はされないでしょうけど、同じようにしてお使いになっておられるお蔵さんは多いんじゃないですかね。

でも、「鍋を加熱するための道具で600リッターとか容量のある酒母用のタンクなんか温められるのか?」っていう疑問はごもっともです。でもでも、やってんだからできるんですよ(笑)。まぁ、温めるって言っても全体の温度を2℃くらい上げるだけですから、水を沸騰させるなんていうこととはわけが違います。

うちの蔵では、タンクの下にこの電気コンロを2個入れて使ってます。詳しいことは省きますけど、1時間で1℃上がるかなっていう感じですかね。酒母の製造過程では、毎日少しずつ品温を上げていく期間がありますから、その期間中は毎日何時間かずつこのコンロを使うっていうことになるわけです。

で、何が新旧交代かって言うと、ご覧になってお分かりのように右のが古くて左のが新しく購入したものです。もうひとつ古いのがあるんですけど、蔵のベテランに聞くと、もしかしたら両方とも60年近く前の代物じゃないかって言うんです(汗)。古い物を大切に使うのは結構とは言え、いくらなんでもそろそろ買い替えだとはここ数年思ってきたんですけど、こんなの売ってるとは思ってなかったんですよね。

ところが先日、某家電量販店で買い物をして、何気なくいつもは通らないようなお店のエリアを歩いていて、ふとコイツが目にとまったんですよね。「なんだー、今でも売ってんじゃん!!!」と小躍りして喜んで、値段も1980円だったもんだから即行で買い込んだような次第です。売ってるってことは、今でも需要があるんですねぇ。ガスより電気が安心だと考える人もいるでしょうしね。

この古いヤツなんか、一体どれくらい修理したか分かりません(笑)。足が取れたり、スイッチが接触不良になったり、コードが断線したりしましたが、不思議と本体機能である電熱線周りがおかしくなることはなくって、だから今まで使い続けてこれたんですけど、そろそろ引退の潮時かな。けど、いくら使わなくなっても、ポイッとは捨てられないやねぇ、コイツは・・・。


□□□ もうひとつ買わなくっちゃ □□□
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掃除機

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何かブログネタがないかと蔵の中を彷徨っていたら、働き者の彼と目が合ったので、いい機会ですからご紹介申し上げましょう。家庭用っていうヤツから考えると似ても似つかぬ恰好をしてるんですけど、これは掃除機なんです。工場とか倉庫とかで使う業務用の物なんだと思いますけど、名前は『R2D2』(ウソウソ)。

でもね、ちょっと見では、スターウォーズに出てくるR2D2そっくりの体型なんですよ。どちらかがどちらかの形を盗んだとしか思えないほど似てます。もしかしたら映画の方でその形を参考にしたのかもしれませんが、R2D2って元はお掃除用ロボットだったとかいう設定だったりして(笑)。

いずれにしても、たくさん埃を溜めこんでおけそうな体つきじゃないですか。確かに、家庭用よりはいっぱい吸えますし、吸引力だって強いと思います。でも、構造的にはかなりシンプルで、本当に単純に埃を吸い込んで、中のフィルターで空気と分離しているだけです。単純が故に、液体も吸い取れたりするタフなヤツです。

これは、もう十数年前に私が市内のホームセンターで買ってきたものです。そんなに値の張る物じゃなかったんで、それ程期待はしてなかったんですけどね。蔵で社員に見せると、「その程度の値段の物なんか、実用的に使えないに決まってる」みたいなことを言われて、ムキになって使っていたことを思い出します(笑)。

ところが、いざ使ってみると、とっても使えたんですよね、コイツが。何でも吸い取ってくれるし、取り回しも楽だし、今となってはもうこれなしには蔵の掃除は語れないくらいになってます。かなりボロもきてて、半分壊れたようなパーツもありますが、そういう状況で使われることを想定しているのか、本体機能自体はピンピンしていて、かなりヘビーデューティな製品だと言えるでしょう。

当時、2階の床を掃除するために何かいい道具が欲しかったんですよね。長生社の蔵では、仕込のための蒸米はエアシューターという空気搬送の機械を使って、2階からタンクの中へ投入されるようになってるんです。2階の床に穴があいていて、そこからのぞくと下にタンクの口があるみたいになってます。ですから、仕込作業の後には、周りに米粒やら米の粉やらがかなり飛び散っちゃうんですよね(汗)。

で、その頃は毎日ホウキとチリトリで掃き取ってたんですけど、床板の間に入っちゃったり、物陰に飛び込んだり、細かくて上手く取り切れなかったり、何とかしてもっときれいにしたかったわけです。そういうものがあちこちに隠れて散乱しているせいか、ネズミも飛び回ってたりしてましたしね(汗)。

最初はバカにしていた社員も、徐々にその性能を認めて使ってくれるようになりましたし、ネズミはあっという間にいなくなりましたよ。確か5千円くらいの値段だったと思うんですけど、十分に元は取れましたね。R2D2とこの掃除機と2者択一だったら、今となってはどっちを取るか迷うかもしれません(笑)。


□□□ 応援クリックは迷う必要はありません □□□
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大器晩成

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お酒を造り始めたら、とにかく、いつでも何かに注意を払っているような生活になります。麹を造っていれば常に温度経過を気にしてなくっちゃなりませんし、もろみの温度がどうなっているか、酒母が元気に育っているか、寝てても何してても考えてるんだから、こりゃもう自分のことを麹菌か酵母菌かくらいに思い込んでなきゃできない商売ですな(笑)。

そうやって手塩にかけて育ててみても、いい出来だと思える時と、何となく納得がいかない出来栄えの時があって、良ければこれ以上ない達成感を味わえますが、悪ければ一体どこがいけなかったのかしばし思い悩むことになります。ま、子供を育てるのと同じで、こちらの思った通りになっていくことの方が少ないですけどね(汗)。

途中まで育ててみて「おっ、こりゃいいかも」なんて思ってたのに、完成した時点でそれほどじゃなかったっていうより、「何だか出来悪いなぁ」っていう中間評価が、最後に覆って満足のいくものになった時の方が百倍もうれしいわけですから、最後まであきらめずに全力で付き合っていくことが大切なんじゃないですかね。

昨夜、麹の手入れ作業をしていて、いつものように少し手にとって観察してみると・・・納得いかねーんだな、これが(涙)。詳しい状況なんかご説明してもお分かりにならないでしょうから簡単に言えば、要するに思った通りにコトが運んでいなくて、「こんなーはずじゃーなかったよねー」と、えっらい昔の歌謡曲が頭の中に流れたような感じ・・・

・・・と、余計に訳分かんなくなるような例えはさて置いて(笑)、大失敗で使い物にならないなんていうことじゃないんですけど、こっちの目論見から大きく外れているような出来栄えだったもんだから、私としたら意気消沈して麹室の隅で壁に向かって「バカヤロー!」と叫びたくなるような気分にさせられるような麹だったわけです。

そうなると、仕事もおざなりになりっぽいんですよね(汗)。自分じゃそんな風に思ってなくても、何となく粗い仕事になっちゃうことって多くないですかね。いつものようにやろうとはするんだけど、最後がパシッと決まらないっていうか、気持ちが乗り切らないっていうか、気分的なものなんでしょうけど、職人の世界ではありがちな場面のような気がします。

「チミをそんなふうに育てた覚えはないぞ!」と思いながら、いつものようにちゃんと作業だけはやっておきつつ、頭の中じゃ「あーでもない、こーでもない」と原因究明を懸命にやってました。悪い時のアラ捜しなんていくらでもできますから、あれこれ余計なことまで詮索しちゃうんですけどね(汗)。

ところが、今日になって完成した麹を見てみたら、いー出来じゃーないですか!昨日の夜は一体何だったんだろうと首をかしげながらも、思い当たるフシはないわけじゃなくって、大器晩成型の麹を育てるためのいい気付きになったのかもしれません。これからは途中経過が多少悪くても、腐らずに粛々と仕事をしようと心に誓ったような次第(笑)。


□□□ 信濃鶴も大器晩成型・・・のはず(汗) □□□
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修学旅行

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先日、娘が修学旅行に行ってきました・・・と、書き始めてみたものの、ネタに行き詰ってのことですから、これから一体どーやって話をつなげていっていいものか分かりまへん(笑)。本当だったら蔵のことを記事にしなくっちゃならないんだけど、頭が空っぽだと案外プライベートな内容が思い浮かぶんですよねぇ・・・。

で、娘が修学旅行から帰ってきたんですけど、とても楽しめたようで、食卓でいくら話しても話し切れない様子でしたね(笑)。正に青春真っただ中の高校2年生ですが、学校行事をしっかりとエンジョイしてくれれば、多少勉強ができなくても親としては安心して見ていられる気がします。

とにかく『吹奏楽部命!』で学校に通っているようなもんですが、家で部活動以外の話題がこれだけ出てくるのも珍しいと言えば珍しいですね。もう私の言うことなんて耳も貸しませんが、それでも平均的な女の子と比べれば、男親との会話は豊富な方だと思います。父親のことが好き・・・ではないみたいですけどね(涙)。

行き先は長崎でした。原爆資料館での平和学習が中心に据えられていたようですが、それ以外は2泊3日の旅程のほとんどはクラス単位での行動で、行きたい所は自分達で決められたんだそうです。「どこに行った、ここに行った」と話してくれるんですが、テンポが早過ぎてついていけませんでした(笑)。

ちなみに、長崎までの交通手段は、名古屋までバスで出て、名古屋から飛行機で長崎へ。帰りは、新幹線で名古屋まで来て、そこからバスっていうことでした。学年を半分に分けて、行きと帰りで飛行機と新幹線を入れ替えるんだそうです。万が一の事故の時に、学年が丸ごと消失するのを防ぐ手立てでしょうか(笑)。

私の時代がどうだったのか覚えていませんが、お小遣いなるものを結構たくさん持っていったようでしたね。現地での自由行動の交通費やら昼食やらお土産代やらを全てそれでまかなうっていうことですから、そりゃある程度は持っていかないと足りなくなりそうです。我が愛娘は3万円持っていって、2万円を使い切って帰ってきましたよ。

まずまず平均的な使用量みたいですが、ホテル代や行き帰りの交通費を含めない、実質丸2日間で2万円っていうのは、高校生としては結構豪遊ですよね。いや、お父ちゃんだってそんなに使うことはありません。飲みに行けばガツンと使っちゃうこともありますが、それはソレ、仕事だもんね、仕事仕事(笑)。

私が密かに嬉しかったのは、娘が買ってきた家族へのお土産が、娘と女房と私の分が全て色違いの同じ物だったっていうことです。そこに一番予算を割いたみたいですが、私だけのけ者にされずに仲間に入れてもらえたことに、とりあえずホッとして、歓喜の涙と共に受け取らせていただきました。きっと、本当はお父ちゃんのことが好きに違いありません(笑)。


□□□ 娘のお土産にクリック一発! □□□
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イルミネーション

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写真が下手くそでスイマセン(汗)。慌てて撮ったもんだから、何となくブレたような写真になっちゃいました。ここ数年、いろんな所でイルミネーションを目にすることが多くなった気がします。特に、クリスマスの前なんて、クリスマスツリーよりもこの手の光モノの方が多いんじゃないですかね。

大規模なものじゃなくても、普通のご家庭で庭とか玄関とか部屋の出窓とかを飾っているのなんて、なんだか当たり前の光景になってますよね。10年も前にそんなことやってたら、「あのウチは一体何屋なんだ?」なんて奇異な目で見られたかもしれませんが(笑)、既に私の住む田舎町ですら市民権を得た感があります。

で、この写真はどこかっていうと、駒ケ根の駅前なんですよね、これが。アングルが悪くって、写っているのは全体の半分くらいのもんなんです。この写真の更に右側に、もっと手の込んだ光のオブジェがいくつも並んでるんですけど、なんか中途半端な撮り方になっちゃってあきまへんな(汗)。

先日の夜、蔵の仕事がひと段落して家に帰ろうとして準備を始めると、娘から電話が入りました。いつもだったらメールでやり取りするのにどうしたんだろうと受けてみると、「今どこにいるの?まだ会社にいるんなら、帰りに駅前を通るようにして帰ってみて。スゴイのが見られるから!」とのこと。

で、行ってみたらこの有様だったというわけで、こんなことになっているとは思いもよらなかったもんだから、結構オドロキましたね。いや、この写真からじゃお分かりにならないでしょうけど、案外スゲーんですよ。規模といい手の込み様といい光の量といい、かつて駒ケ根市でこんなに盛大なイルミネーションが飾られたことは多分なかったんじゃないですかね。

何となく都会のもっと大掛かりなイルミネーションを彷彿とさせて、駒ケ根のド田舎でもそれなりにオシャレな雰囲気になってました(笑)。こんなのを見て、道行く人達も足を止めてましたし、娘もビックリするやらウキウキするやらで、私に電話してきたんでしょう。見慣れちゃったらどうか分かりませんが、とにかく悪い気分になる人はいないでしょうね。

時期的に言って、たぶんクリスマスまでの期間限定なんだと思いますが、中心市街地活性化っていう名目で、市としても予算を付けた事業なのかもしれません。昔だったら、「こんなに電気を使って!」なんていうご意見も出たかもしれませんけど、これはきっとLEDでしょうから、そんなに電気の浪費ってわけでもないんでしょう。

このイルミネーションみたいに、年末に向けて街中も明るくなってくれるといいんですけどね。アベノミクス効果もなかなか田舎じゃ実感できない現状ですが、明るい話題もないわけじゃありません。造りのことばかりじゃなくって、年末の信濃鶴の売り上げもとても気になるところ。ちょっとはいい夢も見てみたいんですけどねぇ・・・。


□□□ ランキングもいい夢が見たいです □□□
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泡無し酵母

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夜、蔵を見回りしていて酒母のタンクを覗いたら、泡が元気に立っていたので記念写真を撮ってみました(笑)。昼間は忙しく飛び回っていますから、何か気に留まったものをカメラに収めるなんていう時間はないんですけど、夜ならそうそう追いまくられてるわけでもありませんから、パチリとやるくらいの余裕はあるんですよね。

これといって特別なことがなくても、時間ができれば蔵の中をぐるっと見て回ることは必要です。何か思わぬ事態が起こっている場合だってありますし、明日の準備をし忘れていて慌てることだってあります(汗)。ま、この日は酵母菌のご機嫌はどうかと、タンクにかけてある布をめくっただけだったんですけどね。

泡がプクプク言っているような酒母やもろみを見ると、「あぁ、こいつらも生きてんだなぁ」と改めて思わされますが、日々の作業の合間にはそんなこと感じていられなくって、夜の静かな時間にひとりで彼らと対峙して初めて、「何か言ってんじゃないのか」と思いをはせたりすることもあったりしてね。

この写真の時点で、酵母菌は最高に元気がいいくらいの状態だと思います。だからこそ泡も出るんですけど、1ccの溶液中に1億から2億匹の酵母菌がいると言われています。このタンクに入っている酒母の量が大体300リッターくらいですから・・・まぁ、何匹いるのかは各自で計算してみてください・・・(笑)。

現在、長生社で使用している酵母菌は全て『泡無し酵母』と呼ばれるタイプの種類です。ご覧のように、確かに泡が一面に立ってはいますが、実は従来型の酵母菌から見ればこんなのは無いに等しいくらいのものなんですよ。本来ならば、タンクの縁からあふれ出るくらいに、モコモコの泡がどんどんと立ってくるんです。

なんで泡ができるのかって・・・ウソ言っちゃいけませんから、大体にお話ししますが(笑)・・・酵母菌の細胞の外側には細かい毛のようなものがたくさん生えているんだそうです。彼らは増殖・発酵過程の中で炭酸ガスを排出しますが、そのガスと自分の体の毛が絡まり合うようにして泡になるんだとか。ですから、泡の中には酵母菌がたくさん含まれているんですよ。

酒母やもろみで泡が立たないっていうことは、酒造りにおいては生産性が著しく向上することにつながります。泡有りの酵母を使った場合に、タンクからあふれ出ないように縁をかさ上げする道具を使ったり、泡を掃除したりする手間が省けるのに加えて、同じタンクを使っても仕込めるもろみの量を増やすことができるからです。

私が蔵に入った頃は全て泡有り酵母でしたから、あの時のことを思えば作業はかなり楽になりました。他のお蔵さんでも、今ではなくてはならない使い勝手の良さなんじゃないですかね。でも、やっぱり昔ながらの泡有り酵母でなくっちゃダメだっておっしゃる杜氏さん方もおられますから、私もいつの日にか泡有り酵母のお酒を1本仕込んでみたいと思ってはいるんですけどねぇ・・・。


□□□ ブログランキングも見回らなくっちゃ □□□
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夜食

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何の写真か、分からんじゃん(汗)。見慣れた読者なら「あー、あれかぁ」と思っていただけるかもしれませんが、写真を撮った自分でも「何だこりゃ?」的な写りになっていますから、この話題が初めての読者の方には、これが食べ物なのか、実験でできた化合物なのか、魔除けのお祓いに使う煎じ薬なのかお分かりにならないでしょう(笑)。

ま、正解は食べ物なんですけどね。私が毎日いただいている夜食の、ある日のメニューがこんなんだったわけです。醤油ベースの雑炊風で、白菜とえのきとネギが入っていて、擦りゴマでアクセントが付けてありました。特別に美味ってわけじゃありませんが、夜中に小腹がすいて食べるには実にいい塩梅でしたね。

夜、麹室に入って仕事をしたり、酒母の汲み掛けをやったり、稀にもろみの面倒を見たりと、夜中働いてるなんていうこたぁありませんけど、なんらかんら身体は動かしますからどーしたってお腹は減るわけで、ちょっとした夜食を女房殿が毎晩作ってくれてます。それ程手の込んだものじゃないにしても、連日のことですから私とすれば感謝感謝なんです。

これも毎年恒例の記事のうちのひとつですが、こういう夜食を女房が作ってくれるようになって、もう何年も経つと思います。かつては、家の近くにあるコンビニでいろいろ買い込んできては、お腹が減るとボリボリ食べてたんですけど、もうねぇ、こういう年になるとその手の物ばっかり食べ続けることができなくなるんですよね(汗)。

それに、そんなものをチョビチョビつまんでいるより、何かしっかりしたものをドンと食べた方が効率良くて、身体のためにもいいはずです。女房が私の身体を気遣って始めてくれたことですが、ま、今となってはこれなしには蔵の仕事はできないっていうくらいの、造り期間の必需品になってますね。

しかし、このブログと一緒で、毎日っていうことが大変なわけです。メニューが被らないようにあれこれ考えるのに苦労してるみたいですね。どんな感じで作るか方針さえ決まっちゃえば、あとは調理するのなんか簡単だって女房は言うんですけど、それって、このブログでネタさえ決まれば文章を書くのは簡単だっていうのとかなり似た感覚なのかも(笑)。

同じ形態を使って、でも毎日ちょっとずつ違ったものを提示するっていうことは、最初のうちはできるんだけど、それが長期間に及ぶと、微妙に違いを付け続けるのがとても大変になってきます。そこをどう見せるかが思案のしどころであって、料理もブログも似たような面があるのかもしれませんね。

実際には、女房はすっげーテキトーにこの夜食を作っているみたいです(汗)。雑炊っていうベースはほぼ確定ですから、大体の方向性が決まったら、後はその味の調味料とその辺にある野菜を突っ込んで煮るだけらしい(笑)。そーとー大雑把に作ってるみたいですが、それなりに私が満足して食べているところを見ると、案外そっちの才能があるのかもしれないと思ってるんですけどね・・・。


□□□ いつもありがとう!!! □□□
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酒母室

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ちょっと前のブログで、お酒の仕込みのスターターとなる『酒母(しゅぼ)』を、気温の高いうちは大きな冷蔵庫の中で造るっていう説明をしましたが、いつまでもその冷蔵庫を使うわけにもいかなくて、そろそろ本来の仕込み場所の出番となってきました。上の写真が、長生社の蔵の2階にある酒母を造るための部屋、『酒母室』です。

本当だったら、冷蔵庫のようにいつも温度が一定に保てるような空間で仕込むと、温度管理がとてもやり易いんです。詳しくは書きませんが、酒母っていうのはある程度簡易的に造るとしても、その品温を冷ましたり温めたりどちらもしなくっちゃならない手間のかかる代物で、外気温に左右されない条件が望まれるんです。

ですから、ずーとその冷蔵庫が使えればいいんですけど、その冷蔵庫の一番の目的はもろみを搾るための機械を冷やすっていうことにあって、そろそろその機械の稼働準備を始めなくっちゃなりませんから、仕方なく酒母は外に追い出されて、本来の酒母室で仕込まれるっていう運びになるわけです。

それじゃ、酒母がうまく造れなくなるかっていうと、そんなことはもうなくて、外気温は十分に下がってきましたから、冷蔵庫内ほど安定的な管理はできなくてもいつも通りの仕込みはできます。要するに、気温が低くなるまでちょっと寒い場所を間借りしていたっていう感じですかね。

でも、簡単に「使い始めます」なんて言ってみても、このブログの読者ならもうお分かりのように、何もしないで使うなんてぇこたぁできないんです。そうです、掃除して消毒して、ようやく安全に使えるようになるわけで、やっぱり蔵で何かを始動させる前にはどうしても大掃除が必要になんですよね。

ご覧の通り、案外広い部屋なんですよね、これが。今の製造規模だったら、こんなに広い部屋は要らないんです。600リッター容量程度の小さなタンクが、いくら多くても3つ程度しか立ちませんからね。600リッターっていうと、具体的には直径・高さ共に1メートルくらいのタンクをご想像いただければいいかな。

無駄に広いとは言いませんが、その一部分だけを掃除するなんていうわけにはいきませんから、とにかくここも、天井・壁・床全てを雑巾がけします。ちょっと分かり難いかもしれませんが、高い天井を拭くために、ハシゴをいくつも持ってきて、そこに作業用の板を渡して仕事してます。落ちないように厳重注意ですな。

使い始めはもう少し先ですが、準備を進めておけば安心です。これで、お酒造りに関する準備作業的なものは搾りの工程以外は全て完了したことになりますね。そう言えば、私の身体もようやく蔵の仕事に順応して例年通りの動きに近くなってきましたかね。体重がそろそろ3キロくらい落ちてきましたから、これ以上痩せないようにしなくっちゃ!!!


□□□ だんだん寒くなってきましたね □□□
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夜中時間

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ブログに何を書こうかネタをひねり出している時間っていうのが、造りの期間ではかなりもったいない時間になります。書きたいことが決まってる時っていうのはいいんです。時間が少しでも空きさえすれば、どんどんキーボードを叩いて、あっという間に1日分の記事なんてできちゃいますからね。

でも、何となく頭の中が空っぽで、パソコンに向かった時に「えーっと・・・」ってなるような時には、あれこれ考える時間だけでもバカにならないもんです。そういう時のために、ネタ帳みたいなものでも作っておけばいいのかもしれませんが、面倒臭がり屋の私には不向きな方法ではあります(汗)。

それでもなんでも、とにかくネタをひねり出したとして、蔵にいる時によく陥る症状としては、記事の最初の数段落は書き始めるんだけど、結局自分の意向がハッキリしてないもんだから、文章が迷走して何がいいたのか訳分かんない状況にハマる場合があります。上手く段落がつながっていないとか、堂々巡りになってるとか、同じことを言ってるとかね(笑)。

そうなると、ちゃんとひとつの記事の形にするために、余計な労力を使わざるを得なくなって、ネタをひねり出すよりも更に時間がかかるなんていうことになるんです(涙)。そういう時って、他人が半分書き始めた文章の続きを訳も分からずに書かされているような気になって、話の落とし所に時間をかけて悩む羽目になるんですよね。

もうちょっと時間に余裕があれば、こんなに切羽詰まった書き方をしなくてもいいし、実際に昔は蔵の生活にも隙間のような時間がもっとあったんです。そんな隙間をつなぎ合わせれば、ブログ用の時間なんてすぐに作り出せたような気がするんですけど、最近そういう気分になれないってことは、余裕自体が無くなってきてる面があるからでしょうね。

考えてみれば、蔵人が帰った夕方から翌日の朝までに、昔よりははるかにいろんな仕事を詰め込んできたのは確かで、その変遷が私の酒造りの変遷のかなりの部分を物語っていると言っても過言じゃないかもしれません。事実、このブログだって、つい7年前から蔵の夜の仕事に加わったわけですもんね。

昔ながらの蔵の生活っていうのを知っちゃった私は、必要ならば夜中に仕事をすることにあまり抵抗はないんですけど、現代的な働き方から言えばあまり推奨はされないでしょうね。余裕があるならとあれこれやるようにしてきたとは言え、そんなにひと晩じゅう仕事ばかりしてるわけじゃありませんけどね(笑)。

そういう事情に加えて、夜に自分の時間を作れないことに関して決定的に言えるのは、私の体力が衰えてきたっていう厳然たる事実でしょう(涙)。だって、このブログを書き始めた頃だって、夜の仕事が終わってから街に飲みに繰り出してたもんねぇ(笑)。最近それができないのは、もう体力的にそんな余力がないっていうのが一番の理由ですね。夜の仕事が増えたなんていうのは、実は大した理由じゃないかも・・・。


□□□ 写真は日の出前の中央アルプス □□□
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お燗酒

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私達酒造メーカーの全国組織である『日本酒造組合中央会』では、年間を通して清酒の需要開発に力を入れているわけですが、本格的に寒くなってきた時期をとらえて、『冬は燗酒でココロもカラダもぽっかぽか』なるキャンペーンを行っているようです。組合員である各蔵元に、そのキャンペーンのためのツールのあっせんメールが来て、ようやく私も知ったような次第なんですけどね(汗)。

お燗酒っていうと、飲んだくれみたいなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、日本酒という飲み物の文化を感じさせる、実に素晴らしい飲酒形態だと思います。瓶からそのまま器に注ぐんじゃなくって、ひと手間かけて温めて飲むっていうのは、何とも日本的な気遣いのような気もしますしね。

私が若かった頃・・・って、もう30年も前の話かぁ(涙)・・・には、まだまだお燗酒の需要は高いものがあったと思います。大学時代に行きつけの居酒屋さんで「お酒!」って注文したらお燗をつけたお銚子が出てきましたし、ビールはキリンラガーと相場が決まっていたものでした(笑)。

酔っ払った千鳥足のオジサンたちの飲んでいたものといえば当然のようにお燗酒であって、そのイメージが今でも残っていて、なんとなく良くない印象が付きまとっていますが、今や千鳥足になるくらいお酒を飲む人なんていませんし、お燗酒のイメージ回復のためにも、あの手この手のキャンペーンは必要だと思いますね。

オジサンと一緒に語られることが多いお燗酒ですが、もし今の若い人たちが飲んでいたとしたら、「おっ、こいつらデキるな」くらいに思われるかもしれません(笑)。きれいな器で、美味しそうな料理と一緒にお銚子を傾けてなんていたら、これはもうダサいっていう見られ方じゃなくって、オシャレっていう受け止めになるんじゃないですかね。

そういう見た目の話から離れて、本来の味っていう点においても、お燗酒の美味しさっていうのは知っちゃった人にはもう逃れられない魅力になってるんじゃないですかね。よく「お燗酒は悪酔いする」なんて言われることもありますが、ホカホカと温かく酔えて、冷たいお酒での二日酔いより、全然悪酔いにならない気がするのは私だけでしょうかね。

ただ、あの顔が火照るような酔い心地が、慣れていないと頭がグラングランいうほど酔っ払っているかと錯覚するのかもしれませんし、お燗をつけるっていうひと手間が面倒臭いのは確かです。その辺を肯定的に受け止めてもらえるようになる啓発活動が功を奏せば、お燗酒の垣根は低くなってくるんじゃないですかね。

寒い時期の鍋とお燗酒なんて、「日本人で良かったー!」の典型パターンでしょう(笑)。私もそんな風にゆっくりと時間を過ごしてみたいと常々思ってはいますが、冬の間はそんな状況がなかなか作れません(涙)。でも、私達の造ったお酒で多くの人達がそういう気分になってくれてるんですから、自分の楽しみはさて置いても頑張ろうと思えるんですけどね。


□□□ 今夜はお燗でいかが? □□□
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純米蔵

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  1987年(昭和62年)「神亀」(埼玉県)神亀酒造株式会社
  不明          「郷乃誉」(茨城県)須藤本家株式会社
  1992年(平成04年)「富久錦」(兵庫県)富久錦株式会社
  2002年(平成14年)「加賀鳶」(石川県)株式会社福光屋
  2002年(平成14年)「信濃鶴」(長野県)酒造株式会社長生社
  2003年(平成15年)「蒼空」(京都県)藤岡酒造株式会社
  2003年(平成15年)「梵」(福井県)合資会社加藤吉平商店
  2003年(平成15年)「獺祭」(山口県)旭酒造株式会社
  2003年(平成15年)「太陽」(兵庫県)太陽酒造株式会社
  2003年(平成15年)「三重錦」(三重県)中井酒造場
  2004年(平成16年)「山鶴」(奈良県)中本酒造店
  2004年(平成16年)「秋鹿」(大阪県)秋鹿酒造有限会社
  2004年(平成16年)「肥前蔵心」(佐賀県)矢野酒造株式会社
  2005年(平成17年)「金明」(静岡県)株式会社根上酒造店
  2005年(平成17年)「妙乃華」(三重県)合名会社森喜酒造場
  2005年(平成17年)「黒田城大手門」(福岡県)株式会社杜の蔵
  2006年(平成18年)「越乃司」(新潟県)今代司酒造株式会社
  2006年(平成18年)「勝山」(宮城県)勝山酒造株式会社
  2007年(平成19年)「信濃錦」(長野県)合資会社宮島酒店
  2007年(平成19年)「菊盛」(茨城県)木内酒造合資会社
  2007年(平成19年)「樽平」(山形県)樽平酒造株式会社
  2008年(平成20年)「いづみ橋」(神奈川県)泉橋酒造株式会社
  2008年(平成20年)「上げ馬」(三重県)細川酒造株式会社
  2009年(平成21年)「上善如水」(新潟県)白瀧酒造株式会社
  2009年(平成21年)「奥播磨」(兵庫県)下村酒造店
  2011年(平成23年)「天の戸」(秋田県)浅舞酒造株式会社
  2011年(平成23年)「白瀑」(秋田県)山本合名会社
  2011年(平成23年)「蔵粋」(福島県)小原酒造株式会社
  2011年(平成23年)「楯野川」(山形県)楯の川酒造株式会社
  【2011年2月現在】
 -------○-------○-------○-------

こんな感じの表は過去にもこのブログで取り上げたことがあったかもしれませんが、そんなこたぁ全く記憶にない岳志ですから(笑)、今日はこの苦労して書き出した表をご覧いただきましょう。とあるサイトから引用させていただきましたが、ブログ用の文字列に直すだけでも結構大変でした(汗)。

ご覧になればお分かりのように、これは日本酒の銘柄と蔵元名がある年代順に並んでいるんですけど、何の順番なのかお分かりでしょうか?ま、日本酒に詳しい人が見れば一目瞭然の表なんですけど、案外分からないっていう方もいらっしゃると思います。そうです、これは純米酒比率100%の酒蔵を、純米化達成年順に並べた表なんです。

信濃鶴を探してみると、2002年に石川の加賀鳶さんと一緒に100%純米化されたってことが分かりますね。もうすぐ2014年になるんですから、かれこれ12年近く、干支がひと回りするくらいの年月が過ぎたんですねぇ。思わず、遠くを眺める目つきになりましたが、久し振りにこんな表を見ましたから、思わずブログネタにしちゃいましたよ(笑)。

確かに、平成14年の春、お取引きのある酒販店さん全てに通知を出して、一軒一軒お店を回って説明して歩いたのを思い出します。夏頃には全て純米酒の販売になってたんじゃなかったかな。今から思えば何だか懐かしくもありますが、かと言ってどえりゃー感慨深いかっていうと、そうでもないんですよね、これが(笑)。

当時は、純米酒100%の蔵なんて本当に珍しくて、私としても自分自身の蔵のことをとてもレアなケースだと思い込んでいて、信濃鶴の説明には必ず全量純米酒だっていうことを付け加えていましたね。私の周りでは誰もやったことのない思い切った方向転換でしたから、相当肩に力が入っていたはずです。

しかし、それも12年も経つと、もう自分の中で完全に当たり前のことになっちゃって、そんなことどーでもよくなってきちゃうんですよね(笑)。100%純米酒だけっていう蔵はまだまだ少ないかもしれませんが、ほぼそれに近いような内容のお蔵さんもたくさん存在してますし、純米酒の認知度自体もかなり上がってきて、純米酒自体がそれ程特別な存在じゃなくなってきてるっていう面もあると思います。

ですから、試飲会なんかに行っても、「我が社では純米酒しか造っていません」っていう宣伝文句は、ややもすると忘れちゃうことすらあります(汗)。ひとつの大きな特徴には変わりありませんから、初めて鶴を飲んでいただく皆さんにはお伝えした方がいいとは思ってるんですけど、私の中ではそのお酒が美味しいかどうかっていうことの方が重要な要素になりつつあるような気がします。

とは言っても、消費者の純米酒志向は今後とも加速するでしょう。その流れになんとか乗りたいもんですが、私の努力不足で、結果としての営業成績にあまり結び付いていないのが何とも情けない限り・・・それでも、あの時の見立ては間違いじゃなかったと、純米蔵になって良かったと心から思ってるんですけどね。


□□□ ブログも始めて良かったと思ってます(笑) □□□
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必需品

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日曜日は慌ただしく過ぎます。会社はお休みで出社してくる社員はいませんし、持ち回りみたいにして出てきてくれる社員はいますが、絶対数が少ないですから、私も平日はしないような仕事をやらなくっちゃなりません。仕込自体は少なくして、仕事量は減らしてあるんですけど、やっぱり日曜日は忙しいって感じですね(汗)。

そんな様にして一日が過ぎて、さてブログを書こうと思っても、ちょっとばっかし放心状態で何も頭に思い浮かびません(汗)。そんな時には、私の必殺技『目の前にあるものを記事にしちゃえ作戦』でいきましょう(笑)。本当なら何もしたくない時間帯ですが、ブログも仕事のうちってことで、もうひと踏ん張りの日曜日の夕方です。

で、今目に付いたのが写真にあるポカリスエットの1リッター容器だんがな。こいつには毎年お世話になってますね。汗をかく仕事が多いですし、今年はホレ、尿道結石にもなっちゃったもんだから、とにかく水分を取れって女房がうるさいんですよね(汗)。いつもこのボトルで飲んでるんですけど、今年は例年にも増してたくさん飲んでる感じ。

水分を取るっていうだけなら水をたくさん飲めばいいんでしょうけど、そうそう水ばっかりも飲んでられないし、吸収が早いっていう機能性もあってポカリスエットにはお世話になってます。他のスポーツドリンクの類に比べて、これが一番効くような気がするんですよね。イヤ、別に大塚製薬さんの回し者じゃないですけどね(笑)。

ただ、聞いた話によると、ポカリには砂糖もたくさん入っているみたいなので、こればかりたくさん飲むっていうのも身体に悪い部分があるかもしれません。何でも過ぎたるは良くありませんから、水ばっかり飲まないための補助水分っていうような位置付けで私は飲んでるんですけどね。

その砂糖のせいなのか、実はこの別売りボトルはすぐにカビのようなものがつきます(汗)。ボトルの頭に吸い出しノズルが付いていて、そこに口をつけて飲むんですけど、もしかしたら唾液が逆流して悪さをするのかもしれませんし、空中を浮遊している菌の仕業かもしれませんが、結構グロかったりしてね(笑)。

ひと造りの期間中はとにかく使い続けますが、あんまり汚れたら翌年は新しくしますから、この写真に写っているヤツはもう何代目なんだか分かりません。まだ新品なので、今回は吸い出しノズルに口を付けずに飲むようにして、1回飲み終わったらなるべく早く洗ってみようと考えてるところです。ま、もうちょっと経って、造りの疲れが溜まってくると、そんな計画は頭からどこかへ抜けちゃいますけどね(笑)。


□□□ 日曜日は脱力記事にします(笑) □□□
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蔵見学(つづき)

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昨日は別の蔵元さんがウチの蔵見学をしてくれた話でしたけど、蔵元さん以外にも酒販店さんが弊社にお越し下さることもそれなりに多いんですよね。そのほとんどが信濃鶴のお取引きを今現在させていただいている酒販店さんで、県内からも県外からもお見えいただきますが、今年は県外からの方が多かったですかね。

ちなみに、一般のお客様の蔵見学は長生社では行っていません。そういうお問い合わせも少なからずありますが、基本的に不可ということにさせていただいています。蔵自体が見学のお客様をお迎えできる構造になっていないこと。加えて、ご案内できる人間が私しかいないような現状ですので、なにとぞご理解の程よろしくお願いいたします。

蔵に来てまで自分が商っているお酒のことを知りたいなんていう皆さんは、非常に一生懸命に商売をなさっておられる方が多くて、昨日もお話ししましたが、そういう方々とサシでお話がゆっくりできる機会は貴重です。酒造メーカーとは違った、小売の世界の話題を興味津々にお聞きできて非常に勉強になるんですよね。

蔵元は基本的には造る立場ですが、当然造った物を売るっていう仕事も付随しているわけで、販売っていう部分は酒販店さん同様にあるのが普通です。でも、私達が酒販店さんにお酒を売るのと、酒販店さんが消費者に対して商売をなさるのとでは、かなり感度が違うと思うんですよね。蔵元だって直接消費者に販売することもありますが、それは極一部に限られるのが一般的でしょうしね。

県内の須坂市にあるS酒店さんは、東京の大きな酒販店さんでつい最近まで修業をなさっておられました。実はそのお店には信濃鶴を置いていただいてあって、私も以前からSさんのことは知ってたんですよね。地方の小さな酒販店さんの御子息が東京で修業をすることがあるって初めて知りましたが、修行が終わった後もご縁があったらよろしくお願いしますと、その時からお願いしてあったんです。

そんなS酒店さんでも鶴を扱っていただけるようになって、東京の修業時代に2回も長生社に来たことがあったのに、信州に戻ってから3度目の訪問をしてくれました。今回はこれまでと立場が違っていましたから、また話す内容が違ってきて、とても面白いお話を聞かせてもらえましたね。

修行時代に、今では珍しい一般家庭への御用聞きなんかもやらされたっていうご経験があって、こちらに戻って来てからも同じ様なことをやるのにためらいがないなんて話されてました。ですから、飛び込みで居酒屋さんなんかにどんどんあいさつ回りをして、新規開拓の料飲店さんが150軒もできたんだとか。一般家庭向けにも、ポスティングを奥さんと二人で数千軒も配り歩いて販路拡大に努めてるなんておっしゃってましたね。

まだまだお若いですし、これから非常に楽しみなお店じゃないですか。私としても何度も蔵を見ていただいて、しっかりと鶴を宣伝していただければ嬉しい限りです。オンボロ蔵ですが、どんな酒造りをしているのか感じてもらうことができれば、わざわざ遠くから来ていただく価値もあるでしょう。そういうお店を1軒ずつ増やせるように、これからも努力しなくっちゃなりませんね。


□□□ 写真は昨日の写真と同じ日の日中のもの □□□
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蔵見学

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長生社では、今年はいくつかのお蔵の皆さんのご訪問を受けました。特に県内のお蔵さんが多かったんですけど、「見せてくれ」と言われれば「ダメ」っていうわけにもいきませんから、私に時間がある時にお越しいただいたんです。みんな顔見知りのような人達でしたから、私としてもこれといって緊張しなくてよかったんですけどね。

造りの期間でなければ、同業者の皆さんにご覧いただくことに別段抵抗はないんですけど、何もウチの蔵でなくてもと思わないでもありません(笑)。もっと参考になる会社はいくらでもありますから、ちょっとイマイチの長生社を見学してもあんまり得るものはないでしょうけど、少しでもお役にたてるならとお迎えしている次第です。

なんだか今年は特にその手の蔵見学がこれまでよりも多かったんですよねぇ。信濃鶴がヒット商品になって、だからその製造元を見てみたいっていうんなら話は分かりますが、どーして我が社をチョイスしてくれるのか、あまりこれといった理由はないかも(汗)。県内初の純米蔵でも見てみるかっていう程度のノリの友人達もいましたよ(笑)。

お見えになるのが経営者か杜氏さんかによっても話の向きが全く変わってきますから、私としてもいろいろと面白いお話をお聞きすることができるんですよね。こういう状況では、一対一で話ができますからかなり突っ込んだ内容になることもあって、こっちとしても興味津々に勉強させてもらえたりします。

経営者だったら、純米蔵にした経緯とか、その後の反響とか、売り上げ推移なんかを気にされますね。鶴が大成功でも収めていれば、フォロワーにでもなってみたいとお思いになるかもしれませんが、私の口から出るのは厳しい現実ですから、皆さん尻込みなさることの方が多いかもしれません(汗)。私としたら、同じ道を歩む同志が欲しいんですけど、ウソ言って巻き込んでも仕方ないしねぇ(笑)。

造り手側、特に杜氏さんがお見えになると、話はもっぱら酒造りの技術的な内容になりますかね。美山錦の使い方、麹やもろみの管理、出品酒について等々、お話していても尽きることがありません。その蔵独特のテクニックみたいなものも、自社でそれなりにアレンジしてみれば、また新たな展開が出てくることだってあるでしょう。

県内のT酒造の杜氏さんなんか、午前中ずっと、4時間くらい蔵にいたんじゃないかな(汗)。私よりはかなり年下の若手ですが、杜氏になって日が浅いがゆえに聞きたいことがたくさんあり過ぎて、用意してきた質問が尽きないんですよ(笑)。私なんかの経験からじゃ答えられないような内容も多いんですけど、一生懸命な訪問者には一生懸命に応じたいですよね。

私もいろんなお蔵さんを見せてもらって、お話を聞かせてもらって今がありますから、そういうお申し出には真摯に対応したいと思ってるんですけど、いかんせん実績が伴わない体たらくですから、そんなにためになるお話はしてさしあげられません(涙)。遠くまで来たことを後悔しないで帰ってくれたら嬉しいんですけどねぇ・・・。


□□□ 写真は朝日の当たり始めた中央アルプス □□□
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外出

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これまで造りの期間中には、例えそれがどんな時間帯でも、蔵を空けるっていうことがなかなかできなかったんですよね(汗)。たまたま仕事がポッカリと抜けたような時間に、たまたま予定が入ってくれるような偶然でもあれば出ていけるんですけど、そんなことはほとんど稀なことであって、「スイマセン、行けないんです・・・」っていうのがいつもの答えなわけです。

夜の飲み会だって当然出席はしたいんだけど、麹の面倒を見ているとどうしたってちょうどの時間に手入れだなんていうことになっちゃうんです(涙)。その時間に家にいてお風呂に入っているようなこともあるんですけど、「お風呂に入る時間あんじゃん」っていうわけじゃなくって、その時間にお風呂入っとかないと他に時間がないっていうだけの状況なんですよね。

「オレがいなきゃ蔵が回らないんだ」なんて思い込んじゃいませんが、「オレがいなくてもできるはずだ」とも言い切れなくて、見様によっては他の社員に任せるっていうことができないダメダメなトップなんですけど、そんなこと考えてるヤツに限って、実はいなくても大して困らなかったりしてね(笑)。

まぁ、それでもそうとばかりも言ってられないわけで、ここ数年はいかにして自分に集中している仕事を分散させるかっていうことを考え始めています。立場上「出られません」じゃ済まされない場合もあるでしょうし、身体的にもこれまでと同じ負荷をかけ続ける自信もだんだん無くなってきてますしね(汗)。

ですから、徐々にですが、自分がやっていた仕事のうちで、「これはOK」、「これはまだダメ」っていう線引をして、なるべく他の蔵人にやってもらえる体制作りを画策してます。最初は気に食わない部分も大いにあるでしょうが、最終的には自分が楽できるんだと思えば、実に楽しい作業ではあります。「これやっといてね」とか言って、ぷらっと外に出られたらどんなにいいことか(笑)。

いずれにしても、一朝一夕にできる話じゃありませんから気長にやるしかないでしょうけど、若手に教えると吸収は早いですし、体力も有り余っていて頼もしいもんです。どんどんと成長して、私なんかがいなくても大抵のことができるようになってくれると嬉しいんですけどね。丸投げしないまでも、私は黙ってうなずくだけみたいな世界がいいなぁ(笑)。

先日、伊那酒造協会の勉強会があったんですけど、いつもは私が夕方やる仕事を、その日は任せて出かけられましたから、半分心配でもあり半分快適でもありっていう心持ちでしたが、いずれはもっともっと自由度を高くできるようにしなくっちゃと思いましたね。実際には、この日に任せた仕事は、半分合格で半分不合格だったんですけどね(汗)。

写真は朝日の中央アルプスです。まだ、平地までは日光が届かないタイミングで撮ることができました。既に山頂はしっかりと雪がありますが、麓の山はまだ紅葉がきれいなのがお分かりですかね。信濃鶴の夜明けも近いといいんですけどねぇ・・・(笑)。


□□□ 夜が明けるためにはクリックが必要? □□□
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かっぱ寿司

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消費者を欺いて同業者を失望させた大手有名銘柄の虚偽表示問題は、一日経ってもまだ私の中では憤懣やるかたない思いが消え去ってくれませんから、今日はお酒を離れて美味しいものの話でもしましょうか(笑)。最近食べてとてもビックリしたお寿司についてです。そう、タイトルにもある、某かっぱ寿司さんのテイクアウトをいただきましたよ。

私の親父(社長)は全然美食家じゃなくって、なんでもかんでも食べる雑食性ですけど、お寿司は好きみたいですね。それも回転寿司に限って(笑)。回転寿司って言っても、今やいろんなお店があるじゃないですか。本当に一皿100円っていうところから、案外いいお値段のするお店までね。そのどっちも、つまり回るのが好きみたい・・・って、子供か?(汗)

孫と一緒に回転寿司を食べに行きたくて、事ある毎に私の娘を誘ってますが、ナント駒ケ根にもかの有名な『かっぱ寿司』さんが出店したもんだから、早いうちにお店に行ってみたいと娘と計画と立てていたようです。週末ともなれば連日駐車場があふれ返っている状態ですから、なるべく込む前の時間に潜入しようと画策してたみたい。

先日、私はもう蔵がありますから一緒には行けなかったんですけど、親父・お袋・女房・娘で初かっぱ寿司にトライして、私にはお土産でひと折り持ち帰ってくれました。なんでも、折り箱は座席に用意してあって、いつでも好きなのを入れられるようになってるみたいです。とにかくお皿の数だけ分かればいいんですから、お土産にっていう需要にも応え易いでしょうね。

で、とにかく安いわけですよ、これが!写真にあるように、ウニやホタテやマグロやエビのいいのを入れて、これで締めて750円くらいだそうです。基本的に2貫で一皿105円みたいですが、ちょっといいのは一皿1貫だったみたい。それでも、これだけ入って750円は安い感じがしますね。味だって美味しかったですよ。

「回らないお寿司が食べたい!」っていうのが最近の娘の希望みたいですが(汗)、一般のお寿司屋さんの敷居を下げて、ここまでお寿司を身近にしてくれたのは回転寿司屋さんの功績でしょう。かつて大学時代に、学校の近所に回転寿司ができて、喜び勇んで食べに行ったはいいんだけど、たらふく食べ過ぎて「かえって高くつくんじゃん?」とか思ったこともありましたけどね(笑)。

こういうお店にも日本酒は置いてあって、全国的な消費動向を観察するためにも、行けば私も飲んでみたりするんですが、一般的にはナショナルブランド(大手酒造メーカー銘柄)が多いんじゃないですかね。虚偽表示の某日本酒だってそういう場所で消費される状況だってあるはずです。それが消費者を欺いていたっていうことになれば、やはりその責任は大きいでしょう。

業界のとある筋からの話では、ニュースで名前の出たブランドばかりじゃなくって、芋づる式に他の銘柄も不正が発覚するんじゃないかなんていう噂も聞こえてきて、また同じような報道がされるんじゃないかと思うと居心地は悪いばかり・・・いやー、スイマセン。結局この話題に戻っちゃいましたね(汗)。


□□□ 回らないお寿司もいいやねぇ □□□
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虚偽表示

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残念だよなぁ、こんなのって・・・。同業者として世間様に顔向けできないっていうか、身内として悲し過ぎるっていうか、尊敬される蔵元であるべきはずの一流企業がそんなことしてたんじゃ、日本酒の復権なんて無理に決まってんじゃん。有名ホテルのレストランでの誤表示が大きな問題になってる最中ですから、余計に消費者は注目するでしょうね。

どんな言い訳したって、あまり説得力はないでしょう。だって、純米酒に醸造用アルコールが混ざってたなんて、輸送用の配管に亀裂が入って漏れ出したなんていう事故でもない限り、日本酒の基本の基本の基本ですから、間違えたとか思い違いとかうっかりとかいう範疇の話じゃありません。

「該当するのは38銘柄49品目で、少なくとも4、5年前から商品を販売していたとみられます」・・・なんて報道されたら、『誤表示』と言われようが、『虚偽表示』と言われようが、『不当表示』と言われようが、『不正表示』と言われようが、『偽装表示』と言われようが・・・もう、これ以上思い浮かびませんが(笑)・・・否定できないんじゃないですかね。

そんなことをやっていたのが、業界のリーダーたるようなお蔵さんだったっていうのが、また脱力感著しいわけです。日本のほとんどの大人が聞いたことがあるくらい知名度のあるブランドなわけですから、その影響も大きいんじゃないですかね。信濃鶴のように小さな蔵にまで直接とばっちりがくるなんていうこともないでしょうけど、純米酒の信頼感に傷が付いたような気がして残念でなりません。

しばらく前にも、大阪のお蔵さんで同じような問題が発覚してニュースになったじゃないですか。どうして同じようなことが起きちゃうんですかねぇ。こんなことが常態化している業界だなんて思われたら、本当に日本酒の明るい未来なんてなくなっちゃいそうです。私が第三者でも「何飲まされてるか分かったもんじゃない」なんて思うかもしれません。

今の技術なら、日本酒に含まれているアルコールがお米由来なのか、その他の植物由来、つまり添加用のアルコールも混ざっているのか検出できるんだそうです。その技術によって今回の虚偽表示が発覚したのかどうか分かりませんが、いずれにしてもそんなこと百も承知の技術力あるお蔵さんなのに、こんな報道はなんだか不思議なくらい。

もしかしたら本当によんどころ無い事情があったのかもしれないと、当事者のお蔵さんの肩を持ちたいくらいですが、手の内があまりに単純でその余地はなさそうです。クールジャパンの一環で、日本酒の輸出に関して政府としても後押しをしてくれようとしているのに、これじゃ外国に胸を張って打って出ることだってできやしません。

純米酒以外にも吟醸酒にも別の問題があったみたいで、私にはその内容はよく分かっていませんけど、朝ご飯を食べながら見ていたテレビでいきなりそんなニュースが流れて、思わず箸が止まっちゃいましたね。今後はしっかりと事実関係を解明して、嘘偽りのない誇りある日本酒造りに立ち帰って、私達の目標になるようなお蔵さんになってほしいと思います。


□□□ 写真を撮ることは忘れませんでした(笑) □□□
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結石その後

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しばらく前に私が大騒ぎをした結石事件でしたが、自分にそんなものを作る能力があったなんて考えもしませんでしたし、それまで聞いたことのあったのたうち回るような痛みっていうものに突然襲われて、あの時は本当に面喰いましたね。あっという間に症状が改善されたりして、キツネにつままれたような気分ですらありました(汗)。

あれ以来、私の周りにもたくさんの経験者がおられるっていうことが分かってきました。当然、私より年配の方が多いんだけど、案外若い人の中にもいたりしますよね。どうして結石なんていうものができるのかよく分かってないみたいですが、あんまり年齢とは相関がないのかもしれませんねぇ。

もう金輪際あんな経験はご免こうむりたいもんですが、話のネタとすれば面白いと言えば面白いと言えなくもないでしょう。どうしてかって、全く唐突に七転八倒するような状態に陥るのに、すぐに死んじゃうようなことはまずないからです。そして、ケロッと治ったりするもんだから、その後の態度にコミカルに人間性が表れたりしてね(笑)。

福島県伊達市のN酒店さんは(バレバレ?)、私と同じように痛みに襲われて耐え切れなくて救急車に乗ったんだけど、救急隊員に「よいしょっ!」と担架に載せられた途端に痛みがどこかに消えちゃって、自分の中で「あれっ?」とは思ったものの、このままじゃ引くに引けないと救急車の中では迫真の演技を続けたんだとか(笑)。

その手のお話はいろいろ聞きましたが、そういう経験談よりももっとスゲーものを私に見せてくれた男がいました。その人は駒ケ根在住の会社経営者で、これまで私がとてもお世話になっているK先輩とだけ言っておきましょう。彼が昔から結石持ちだっていうことは、私も以前から知ってはいたんですけどね。

先日、もう蔵の仕事が忙しくなってきたような時期に、K先輩が私を呼び出せと会社まで来ていると女房が蔵に言いに来ました。私がこの時期忙しいのはご存知なはずなので、何か特別な要件に違いないと思い出て行ってみると、彼の手には小さな袋が・・・そして、その中には・・・そうです、彼がその日の朝産み落としたっていう例のブツが・・・(汗)。

それがねぇ、ものすごく大きいんですよ。小豆大って言えばいいか、小豆ほどきれいじゃなくってゴツゴツとした形をしてるんですけど、それが2つも。腎臓から出発して徐々に尿管を数ヶ月もかけて降りてくるんだそうで、ご自分でもそれが分かるらしいですね。K先輩としても、過去最大級の大きさだとか(汗)。

もうねぇ、「キャーーー!!!」の世界ですよ(笑)。あんなものが尿道の先から出てくるかと考えただけでもゾモゾモしちゃいましたね。いやー、本当にビックリしちゃいましたが、私もその予備軍であるわけですから、しっかりと節制することを心に誓いましたよ。でも、「長時間労働、睡眠不足、休養不足、無理し過ぎ、精神的なストレス、アルコールの過飲」を控えろって言われてもどれもダメっぽいやねぇ・・・。


□□□ 今日の画像は内容とは全く無関係です(笑) □□□
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陣中見舞

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毎年毎年有り難いことです。造りが始まると、何も言わずに陣中見舞いの差し入れをしてくれる友人がいます。このブログを読んでれば私の動向は把握できますから(笑)、そろそろ蔵にこもったっていう頃合いの、絶妙のタイミングで会社まで送ってくれたり、わざわざ持ってきてくれたりするんです。感謝感謝以外の何ものでもありませんね。

なんとなく全てがおつまみ系だっていうのが、皆さん私のことをよくご存知な証拠ですが(汗)、蔵で寝泊まりするようになると、飲むんだったら蔵でっていうことになりますから、ある程度のおつまみが事前に用意されているような形になって、しょっぱなから美味しく飲める体制を皆さんに整えていただいているようなもんですな(笑)。

とは言っても、夜の仕事があるような時には酔っ払って事故でも起こしちゃいけませんから、やっぱり控えちゃいますね。蔵に何人か泊まっていれば、何かあっても対処できるでしょうけど、ひとりだとなると万が一のことがないように用心しておかなくっちゃなりません。夜の仕事がない時には、当然しっかりいただきますけどね(笑)。

ここでご紹介するのは、ZENさんから送っていただいたメガ盛りソフト裂きイカと、地元のKさんが会社まで届けてくれた焼きウルメです・・・って、一体なんの紹介だか訳分かりませんが、これらはれっきとした陣中見舞いであって、それがたまたまお酒のつまみに合う様な品物だったっていうだけですから誤解のなき様に(笑)。

まず、ZENさんのメガ盛りソフト裂きイカですが、とてつもない量なんだな、これが(汗)。もとが大量なもんだから、仕方なくチャック付きのビニール袋に小分けしてありますが、ここに映っている量の倍くらいあるんです。あんまり大量の裂きイカの塊を見ると、それが何物であるのか頭が混乱しますよ(笑)。

小分けする時も、ブツを手でわしづかみにして、自分がどこかの裂きイカ業者になったような錯覚に陥りました(笑)。あんまり一度に食べたら身体に悪いでしょうけど、少しずつ食べれば、マジで造りが終わるくらいまであるかもしれません。柔らかくて食べ易いし、味も良くてどんどん食べちゃいますけどね。でも、一体どーやってこんなの手配するんだか・・・。

焼きウルメを持ってきてくれたKさんは私の地元の友人ですが、毎年差し入れしてくれちゃって恐縮してます(汗)。何年か前に、私の大好物の焼きウルメが某コンビニから姿を消した時に、同等品を別のお店から探して持ってきてくれたんですよね。今ではそのコンビニの商品は復活してますけど、Kさんが持ってきてくれるやつの方が美味しいんですよね。ゴマすってるわけじゃなくって、本当に。

どうやら結石に焼きウルメはあまり良くないらしいんですけど、たぶんもう私は結石はできません(笑)。これも食べ過ぎないようにチビチビいただくことにしましょう。ZENさん、Kさん本当にありがとー!!!今年も頑張って美味しいお酒造りに邁進しますね!!!で、とりあえず今夜は、これをつまみに一杯飲んで寝ちゃいましょうかね(笑)。


□□□ 幻の1位は1日天下でした(笑) □□□
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アンケート結果

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日本酒のイベントばかりに限らないと思いますが、試飲会の類を開催した際に、お帰りになるお客様にアンケート調査をお願いする場合って結構多いんですよね。年齢性別から始まって、その会の内容に関してだったり、満足度だったり、気に入った銘柄だったり、ご意見ご要望等々まで、案外多岐に渡ってます。

私達も長野の酒メッセの時にはアンケートになるべくお答え頂くように誘導するんですが、全員のお客様にはご協力いただけなくて、ちょっと具体的な数字は把握してないんですけど、3分の1も回収できればいい方なんじゃないですか。当然皆さん酔っ払っちゃってますから、書けっていうのも無理難題に近いのかもしれませんけどね(笑)。

ところが、そのアンケートの集計っていうのはとても面倒臭いことなんですよね、これが(汗)。自分でやってみると分かりますが、アンケート用紙が100枚200枚ってあると、それをまとめるのは容易じゃなくって、ことにご意見ご要望の欄にいろいろと書いてあったりすると一筋縄ではいきません。

そして、いろんなイベントに参加させていただいて、アンケートを取っているのは目にしますが、その結果についてなかなか知らされるっていうことはなくて、やっぱり集計が大変だからざっと眺める程度で終わっちゃうことも多いんじゃないかと思ってるんですけど、先日しっかりとまとめられたイベントのアンケート結果を送って頂いてビックリしたんですよ。

それは、今年の秋に開催された、仙台の『酒のかわしま』さんが開催された『仙台日本酒フェスト』のアンケート結果だったんです。集計して数値化できるものはグラフにして、一律に集計できない意見や要望については全て原文で書き出して、私達にも読めるようにしてくれてありました。

こんなにしっかりとしたレポートをもらうのは、そうそうないことです。昨年もこのイベントはありましたから、もしかしたら昨年の物を私が見てないだけっていう可能性もありますが、とにかく考察まで付いた立派なまとめになってました。こんなこと店主のサンセールさんがやりっこありませんから、コン様を中心にスタッフで頑張ったんだと思いますけどね(笑)。

お酒造りでもそうですが、しっかりとした測定や分析があって、ようやくその先に見えてくるものがあるわけですから、この結果から『酒のかわしま』として得るものもたくさんあるに違いありません。来年のイベントにもこの内容を生かして、より良いものに発展させていきたいっていう『酒のかわしま』の皆さんの熱意が感じられるような気がしましたね。

失敗したのは、今回改めてこのレポートを見返してみたら、その中に私達蔵元に対するアンケートも入っているのを発見(汗)。一度見た時には気が付かなくって、返送するのが遅れてイライラさせちゃったかもしれません。スイマセンスイマセンスイマセン!!!一応この場で褒めちぎっておいたっていうことで、どうかお許しを・・・(笑)。


□□□ 1日くらい1位にいましたね! □□□
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溶接修理

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造り始めるといろいろと問題が起こるわけだ、これが(涙)。半年間動かしてなかった機械ですから、いきなり使おうとすると思ったようには動いてくれないこともままあります。例えば、米を運ぶベルトコンベアのベルトがどこかで貼り付いちゃってて動かなかったりね。事前にチェックはするとしても、実際の作業の段にならないと見えてこないこともありますしね。

簡単に直るものなら手前修理で何とかしますが、自分達の能力を超えた知識が必要だったり、特殊な部品を交換しなくっちゃだったり、専門の道具がないと何ともしようのないような場合には、やっぱり専門家にお願いしなくっちゃなりません。今回は正にそういう状況であって、地元の宮脇製作所さんに修理を依頼しました。

写真に写っているのは『放冷機』っていう、蒸したお米に風を当てて温度を下げる機械ですが、風を送る風車の空気量を調節するハンドルの台座がガタついて外れちゃってたんですよね。これは、前回の造りが終了した段階で既に分かっていたことですが、さて準備を始めたっていう段階でそのことをようやく思い出したような次第(汗)。

前回の終了時点ではかろうじて動作はしてたんですよね。だから半分忘れちゃってたんですけど、半年経ったら何だか完全にぶっ壊れてて、どーしても修理しないと使えない状態でした。よくよく観察してみると、ハンドルの台座さえしっかりと元の位置に固定されれば、あとは自分達で何とか直せるんじゃないかと見当がついたんです。

ところが、鉄製のその台座を固定するには溶接するしか手がなくって、当然そんな機械は長生社にはありませんから、そこの部分だけは宮脇さんにお願いしたっていうわけです。工場に運び込むには大き過ぎるもんだから、機材一式を持って蔵まで来てもらうことになって、ほんの1時間ほどで手際良く溶接してくれましたよ。

そういうことの知識は全くないんですけど、電気溶接っていうヤツだったのかな。何かのボンベも持ち込まれてましたから、そういうガスも必要になるんでしょうね。素人考えで、機材さえあれば簡単にくっ付くもんだと思ってましたが、下地の処理とか、溶接される側の鉄板のゆがみとかいろいろと考えなくっちゃならなかったみたいです(汗)。

おかげ様で何とかしてもらえて、その後は自分で修理ができましたけど、もう何十年も使っている機械ですから、同じ所がもう一度壊れたらその時は修復不可能ってことになりそうです。簡単に買い替えなんてできる代物じゃありませんし、当然そんなお金もあるわきゃねーですから、後は念力とか超常現象とか神頼みとかを駆使するしかなさそうですね(笑)。


□□□ 久しぶりに一瞬一位になってました □□□
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床磨き

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仕込蔵全体を掃除するっていうことは、実に大変なことです。仕込蔵以外っていうと麹室や酒母室やなんかもありますが、そういう小部屋的なエリアと違って、とにかくサイズがでっかいんですから手がかかるのも当然ではあります。でも、仕込が始まる前には、いくら大変だとは言え、そこをきれいにしなくっちゃなりません(汗)。

長生社の仕込蔵は20メートル×10メートルくらいありますから、その敷地面積だけ考えたってイヤになっちゃいそうですが、それに加えてタンクが置けるように天井は高くなってますから、全体の容積的にはとてつもなく大きくて、隅々まできれいにするのがいかに大仕事か想像に難くないと思います。

まず天井から始めて、柱や壁を拭いて、足場やハシゴが終わったらタンクも全部拭き上げてと、言葉で書くと何となく簡単にできそうな気がするかもしれませんが、前述のようにとにかく広い範囲になりますから身体も大いに使いますし、掃除って言うよりも何かの作業って感覚に近いですね。

今でこそそういう仕事はしなくなりましたが、私もかつては蔵の天井拭きでとても肩がこっちゃってエライ目にあったこともありました(汗)。仕込が始まるまでには、社員がヒマさえあれば掃除してるっていうくらいの状況になりましたが、みんなのおかげで滞りなく準備ができましたから、今年も気苦労をせずに済みましたね。

蔵掃除の最後にするのが床磨きってことになります。上の方から降りてきて、最後に地べたを洗って準備完了ってわけです。蔵の床はコンクリート張りですから、雑巾で拭くなんていうことじゃなくって、水を流しながらデッキブラシでゴシゴシと磨きます。排水のための溝もちゃんとありますから、どんどんと水をぶっかけて磨くんです。

写真でもお分かりのように、長生社の蔵の床はコンクリの打ちっぱなしじゃなくって、その上に特殊な樹脂でコーティングしてあります。汚れにくく清潔だっていうものらしいんですけど、やっぱりだんだんとシミなんかがこびりついて落ちなくなりますね。まぁ、もう15年も前の仕事ですからしょうがないっちゃしょうがないんですけどね(汗)。

デッキブラシでゴシゴシするのも広い場所なら簡単ですが、タンクの裏とかの狭くて直立もできないような所を磨くのは苦労します。タンクの下にはブラシも入らないような狭い個所もありますから、そんな所は水を流すだけになりますけど、とにかくできる限りの手を尽くして磨き上げて、最後に全体に消毒を噴霧して掃除は完了です。

でも、苦労して洗った仕込蔵は、とっても清々しい空気が充満してるんですよね。これならいいお酒ができそうだって気分にさせてくれます。せっかく掃除しても、どこか気に食わない匂いがするとか、汚れが落ちてない個所があるなんてことになれば面白くないことこの上もありませんが、長生社の社員の仕事に抜かりはありません(笑)。


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断髪式2013

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あんまりこの写真はアップしたくねーんですけど・・・(汗)。まぁ、これが偽らざる私の現状ですから、皆さんにだけはお見せしましょう。って、ブログに書いといて皆さんにだけも何もあったもんじゃありませんが、かなーり頭頂部が薄くなってきているのがお分かりでしょうし、前の方の剃り込みも徐々に深くなっているのも見てとれるでしょう(涙)。

実際にはこれほどまで目立ってるわけじゃないんですよ、言い訳がましいですけど(笑)。何となく蛍光灯の下で自分の頭を撮ったもんだから、ちょうど蛍光灯側がテカって見えている状況もご勘案の上でご覧下さいね。そうそう、そんなに薄いって気にする必要ないって!・・・って、なに自己暗示かけてんだか(汗)。

年々髪の毛は薄くなってきてますから、断髪式をするかしないか、毎年ちょびっとだけ躊躇するようになりました(汗)。でも、これまでずーっと蔵に入ったら丸坊主にしてやってきましたし、夏の間でもそう変わりのないような髪型ですから、ロン毛の人が坊主頭にするような思い切りとはレベルが違いますけどね(笑)。

丸坊主にする利点はふたつあります。ひとつは麹室でたくさん汗をかいてもタオルで拭き取り易くて作業性がいいこと。もうひとつはお風呂がすごく楽になることです。これは、やってみたことのある人じゃなきゃ分からないと思いますけど、髪の毛に注意を払わなくていいのはとても気楽なことなんですよね。

ところが、前述のように、元々の髪の毛自体の減少傾向に歯止めがかからない私としては、丸坊主にすることによって、更にその特徴が如実に露見するのを恐れるあまり、かえってその方が妙にストレスになったりする可能性も無きにしも非ずです。「まだそんなこと気にしなくていいはずだ」とはもう思い込めない自分が悲しい(涙)。

でもね、刈ってみないとどのくらいの被害状況だか分かんない部分もあるわけだし、やっぱり毎年のようにやっちゃうものはやっちゃった方が気持ちがいいはずです。ちょっとばっかし見てくれが気になることよりも、丸坊主にした時の解放感の方が、私の場合には何倍も大きなものがあるんですよね(笑)。

これは、まだ丸坊主にしてない時の私と娘のやり取りですが・・・

私「この俳優さぁ、最近髪薄くなってきたんじゃね?」
娘「そうねぇ、かなりきてるわよね」
私「まぁ、オレだって人のこと言ってらんねーけどな」
娘「そんなことないわよ。お父ちゃんはまだまだよ」
私「そ、そうか、そーだよなー」
娘「だって、この俳優さんてっぺんのあたりの薄さが目立ってるし」
私「まだまだ、オレはそれなりに残ってるってことかな」
娘「そうよー、お父ちゃんこの辺にはまだ髪の毛が・・・」
私「ど、どうした?」
娘「あっ・・・」

私の頭の上に手をかざした直後、一瞬動きを止めた彼女は、それ以降私の前で髪の毛の話をしなくなりました(涙涙涙)。さっ、そんなこと気にせずに、酒造りに精を出すぞーーー(笑笑笑)。


□□□ 自分撮りにしちゃ上手く撮れた写真だこと □□□
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函館旅行

カールレーモン展示館タラバガニ水槽チャーミーグリーンの坂(八幡坂)
ハリストス正教会街並みと紅葉活イカ刺身
活イカ釣り堀教会五稜郭公園
五稜郭公園の紅葉(1)五稜郭公園の紅葉(2)坂の紅葉
巴丼ミニ函館山からの夜景函館市内を走る路面電車

ちょっとお酒造りから離れて自分を見つめ直す時間が欲しくなって、フラッと旅行に出掛けてみました。行き先は、なるべく駒ケ根から遠い所っていうことで憧れの北海道にして、その中でもずっと行ってみたかった函館を中心に歩きました。本当に時間のない忙しい旅でしたけど、気持ちのいい函館の風景を皆さんにもご紹介しましょうかね。

【写真01】カールレーモン展示館。紅葉でとてもきれいに彩られてましたが、何の展示館だったのかはよく覚えていません。
【写真02】タラバガニの水槽。とても美味しそうなカニがうようよいましたし、それを食べてきっと美味しかったはず。
【写真03】チャーミーグリーンの坂(八幡坂)。チャーミーグリーンていう名前は聞いたことがある気がしますが、何か謂れでもあるのかな。
【写真04】ハリストス正教会。ハリストスさんっていう宣教師が函館にキリスト教を広めるために作ったのかどうかは定かではありません。
【写真05】街並みの紅葉。もう北海道は冬が目の前で、平地でも紅葉が進んでいましたが、どこの街並みだったのかは記憶にないんです。
【写真06】活イカのお刺身。北海道ならではのグルメはいろいろ頂きましたが、本当に新鮮でこりこりして美味しかったんじゃないかな。
【写真07】活イカ釣り堀。その活イカを釣るための釣り堀の写真が残ってますから、たぶんここで釣ったイカを食べたような気が。
【写真08】教会。函館って教会がたくさんある街なのかもしれませんが、こんな外国みたいな街角もそこかしこにあるみたい。
【写真09】五稜郭公園。これは誰でもご存知の五稜郭ですが、紅葉も始まっていてとてもきれいだったんだと思います。
【写真10】五稜郭公園の紅葉(1)。五稜郭の歴史的な役割は全く知らないんですけど、紅葉は今も昔も変わらずにきれいだったはずです。
【写真11】五稜郭公園の紅葉(2)。五稜郭がなんで五画の形をしているのか、なんでお堀があるのか全く存じ上げません。
【写真12】坂の紅葉。街の至る所で紅葉が見られてとてもきれいだったんですけど、いつどこで撮ったのかは不明だったりして。
【写真13】巴丼ミニ。これは見るからに美味しそうで、さすがに北海道だけあって海鮮料理には事欠きませんが、なぜだかその味が思い出せない。
【写真14】函館山からの夜景。これも有名な夜景のはずで、多くの観光客の皆さんと一緒でしたが、この日の夜は暑かったのか涼しかったのか。
【写真15】函館市内を走る路面電車。函館って路面電車があるなんて知りませんでしたが、このレトロな車両に乗ったんだっけな。

・・・はい、もうお分かりですね、全部ウッソピョーンでした(笑)。って言っても、この写真は実際に数日前の函館のものですよ。本当のことを言うと、ブロ友まっちーさんがご家族で旅行をなさった時の写真を、蔵に缶詰めになってる私の気晴らしにといろいろと送ってくれたんです。写真に付けた実体験の伴わないあやふやコメントは私の勝手な推測ですが(汗)、場所等の名前は全て正しいはずです。

写真をズラッとメールしてくれたんですけど、拝見していてとても気持ちが良かったもんだから、こりゃ読者の皆さんにもお見せしようと思って、全部ブログネタにさせてもらいました(笑)。これだけの写真のサイズを調整して、アップするだけでも大変なんですけど、函館観光してるような気分になってもらおうと思って頑張りました。

私も函館はかつて一回だけ訪れたことがあるんですけど、もう一度北海道まで渡りたくなってきましたねぇ。美味しいものと、きれいな風景と、会いたい人もいるし、いつか必ずや実行に移さねば(笑)。まっちーさん、蔵にいながらにして、とてもいい観光気分を味わえました。ありがとうございました!!!


□□□ 写真をクリックすると大写しになるはずです □□□
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南信州酒メッセ

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このブログでもよく出てくる『長野の酒メッセ』ですが、このメッセには長野市で開催するオリジナルのものと、それに加えて品川で開催する東京バージョンがあります。来年の春には大阪バージョンもやってみようっていう計画もありますが、これらは全て長野県酒造組合の主催で行う、私達蔵元が計画するイベントなわけです。

かつては長野市ばかりじゃいけないからってことで松本市でも開催したことがあったんですけど、現状では松本でのメッセの代わりに東京で行っているような経緯になっています。いずれにしても、冬の間は忙しくてやってられませんし、春と秋の限られた期間の中であまりイベントばかり計画することもできないんですよね。

ところが、「長野や松本でやるんなら、どうして私達の所でもやってくれないの?」っていうご要望が、ある時から私達の耳にも入ってくるようになりました。それは、長野県の南部に位置する飯田市近郊の酒販店の皆さんからの声だったんですけど、北信の長野市、中信の松本市とくれば、当然南信の飯田市っていうのは自然な流れではあります。

酒造組合としてなかなか動くことができない現状の中で、「そんじゃ、自分たちで企画しますから、蔵元さん集まって下さい」っていうノリで、飯田市内で行われているイベントがあるんです。それが、今日のタイトルにもあるように『南信州酒メッセ』です。今年は、先日の3連休の中日にあたる文化の日に今年は開催されました。

今年で5回目っていうことでしたが、信濃鶴が参加するのは3回目になると思います。以前は10月中に開かれていたので私も何とか出展させてもらうことができたんですけど、ここ数年は11月に入ってから行われる飯田市内のイベントに合わせるように開催されるようになったので、仕込が始まっちゃっててなかなか出ていけなかったんですよね(汗)。

今年はどうしてもっていうご依頼もありましたし、何とかその日を一日空けられそうだったので参加させていただきました。当然、朝早くに蔵の仕事をやっちゃって、そのイベントに参加して、飛んで帰って来て慌てて夕方の仕事をこなすっていう忙しいスケジュールにはなったんですけどね(笑)。

最初は雨っていう予報だったんですけど、なんとか天気も持ってくれて、会場となった飯田市の中央公園にはたくさんのお客さんにお越しいただきました。しっかりとテントも用意していただいて、30蔵が県内から集まったようです。遠い所から来ていただいたお蔵さんも多くて、地元と言える私達としてもとても有り難く思いましたね。

会場が身動きとれないなんていうことはなくて、程よいペースでお客様とお話しすることができました。東京のメッセや長野市のメッセと比べると、各々その地域ならではのお客さんの反応があって面白いもんです。長野市ほどの人口じゃないにしても、県下3番目の都市での開催ですから、これを機に地元信州の地酒を更に愛していただけると嬉しいんですけどね。


□□□ ブログ読者って方は1名だけでしたね □□□
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麻雀納め

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『初物』記事ばかり書いていて、『○○納め』が今年は少なかったとまっちーさんにコメントいただきましたから、究極(?)の納め記事をアップしておきましょう。我が家恒例の娯楽の王様については、これまでも縷々このブログでご報告させていただいてますから皆さんご承知だと思います。題して『麻雀納め』(笑)。

「そんなのいつでもできんじゃーん」と思われるでしょうし、実際にやることだってありますが、やっぱり本格的に蔵に入らないうちの、まだ頭の中が造り一色になる前に卓を囲むことに大いなる意味があるわけです。踏ん切りをつけるためのひとつの儀式と言ってもいいかもしれません(笑)。

世の中3連休で、いつもは部活に明け暮れている娘も少しは余裕があったみたいで、私もこの日は蔵に泊まらなくてもよかったもんだから、急遽本年度の麻雀納めと相成りました。みんなで早めに帰宅して、ご飯を揃って食べて、そそくさと家族麻雀大会が始まりました。こういう時には、娘も聞きわけがよろしい(笑)。

まぁ、家族麻雀ですからそんなに厳しい打ち方をするわけじゃないし、私もあの複雑な点数計算は忘れちゃってますからその辺も適当です。女房も娘もルールについて知らないことがまだありますから、いろいろと私の解説付きでゲームは進行していきます。それでも、もう大体のことは分かってきてるはずですけどね。

お父ちゃんとお母ちゃんはお酒をチビチビ飲みながら、娘はサケチ(裂けるチーズ)を食べながらっていうのが我が家のスタイルです。なんでサケチなのか分かりませんが、どこからともなく出してきて食べてます。家族ですからお互いの手の内を読み合うなんていう心理戦にはなりませんし、とにかく好きなことやりながら牌を打ってりゃいいんでしょう(笑)。

私「それ、ポン!」
娘「あら、お父ちゃんが珍しく鳴いたわね」
妻「気を付けなさいよ!多分、高い手を狙ってるわよ」

私「・・・」
娘「お父ちゃんがこういう顔の時は、もう張ってるかもね」
妻「滅多に鳴かないお父ちゃんが鳴いたんだから、かなり高そうよ」

私「・・・」
娘「イーピン(1ピン)がドラだからピンズ集めてんじゃないの」
妻「ホントだ!あんまりピンズ捨ててないわね」

私「そんなこたぁないよ。だって、ここでスーピン(4ピン)とローピン(6ピン)を続けて捨ててるんだから、ピンズの真ん中辺りのメンツはなさそうじゃないか。特にスーピンとローピンの間のウーピン(5ピン)なんて、安全パイの確率は相当高いはずさ」
娘「たぶんドラとか捨てなきゃ大丈夫じゃない」
妻「それじゃ、ウーピン捨てるわ・・・」

私「ロンっっっ!!!チンイツドラ3で倍マンは1万6千点!!!」
娘「キャーーー!卑怯者ーーー!」
妻「キャーーー!またやられたわーーー!」

初心者はダマし易くていい(笑笑笑)。


□□□ 麻雀を知らない読者の皆さんスイマセン □□□
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初酒母

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こうなったら意地でも『初物』シリーズいっときます(笑)。今期初めて造った麹が投入されるのが、今季初めて仕込む酒母ってことになります。『酒母(しゅぼ)』っていうのは、お酒の本仕込のスタートで使われる、発酵の出発点となる酵母の原液みたいなものです。『酛(もと)』とも言われますが、この漢字がパソコンでは簡単に出て来ないもんだから『酒母』の方で統一しておきますね(笑)。

酒母は本仕込と同様に、水と蒸米と麹を投入して仕込みます。本仕込と大きく違うのは酵母を添加するかどうかでしょうね。酒母は仕込全体からみればほんの数%の量でしかありませんが、私達が購入する酵母菌はもっともっと少ない数百cc程度のものなので、その酵母菌をある程度の量になるまで拡大培養したものが酒母ってことになります。

万が一ここで雑菌でも入り込んだりしたら、酵母菌を培養してるんだか雑菌を培養してるんだか分からなくなって、それをそのまま本仕込に使ったら『腐造(ふぞう)』と呼ばれる変調もろみになってしまいます。私の周りでそんなもろみになったなんていう話は聞いたことはありませんが、全国規模では毎年そうした事故もあるみたいですから、出発点から汚染されるようなことがないようにとても気を使いますね。

酒母に求められる一番大きな役割は、とにかく元気な酵母菌をたくさん培養するっていうことでしょう。菌の数が少なかったり、数が多くても元気のないような菌だったりした場合には例え雑菌の汚染がなかったにしても、健全なもろみに誘うことはできませんから、やっぱりやっぱり気を使うことが多い酒母の仕込なわけです。

っていうことで、水と蒸米と麹を使うのは本仕込と同じだとしても、酒母の場合には酵母菌を元気に育てることが目的だし、本仕込の場合には味のいいお酒に仕上げることが目的ってことになりますかね。ですから、本仕込と比べると量もさることながら、麹の比率や温度経過の流れもかなり違うんですよ。

蔵の中には酒母室と呼ばれる酒母を育てる専用の部屋があるんですけど、長生社の場合にはその部屋は温度管理ができないもんだから、造り始めの何本かだけはデッカイ冷蔵庫の中で造ります。気温が低い中で造るのが基本ですから、まだまだ今くらいの気温だと暖か過ぎて上手くいかないんですよね。そのために、冷蔵庫を少し広めに作ってるくらいです。

とりあえず今のところは、何も問題なく酒母は育ってくれています。毎日分析をしておかしなところがないかチェックはしていきますが、それよりも日々面倒を見る中でいつもと違ったことがないかどうか自分の五感で確かめることの方が大事なのかもしれません。そういう眼力は経験によってのみ養われますから、長年お酒造りに携わっている杜氏さん達には敵わないわけです。

酒母をあんまり舐めると酸が高いから歯が溶けるなんていう怖い話も聞きますが、分析用に採取したサンプルを口に含んで味を確かめるのも大切な仕事です。その味を言葉で表現するのは難しいですけど、「あれ?いつもと違うなぁ」なんていう感覚は、そんな実際の五感のみから触発されると思うんですけどね。アルコール度数は低いしかなり甘いですから、できそこないの冷たい甘酒って感じで案外美味しいもんですよ(笑)。


□□□ 初酒母なんてぇ言葉はありません(汗) □□□
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初出麹

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気合が入っているうちに、『初物』シリーズどんどんいっちゃいましょう(笑)。もろみの本仕込の前には、『酒母(しゅぼ)』っていう酵母菌が元気にウヨウヨしているスターターを造らなくっちゃならなくて、その酒母を造るためには麹がなくっちゃなりません。ですから、最初に蒸されたお米は、たぶん多くのお蔵さんでは麹用にされてるんじゃないですかね。

で、長生社でも今年初めての麹が仕上がりましたよ。ちょっと暗い蔵の2階で撮りましたからなんだか変な色合いになっちゃってますけど、純白の麹に仕上がりました。まぁ、最初の麹ですから所々で思いがけないことになったりもしましたが、大きなミスもなく、まずまずの出来って言っていいでしょう。

これは私の感覚ですが、お米が新しいうちって麹が造り易い気がするんですよね。大きく失敗しないって言うか、そこそこに上手く事が進むっていうか、最初だから念入りに面倒を見ているだけなのかもしれませんが、蒸してから麹になるまでの間は、それなりに気分良く過ごすことができるんですよね(笑)。

しばらく造りが進んでくると、ある日「おや?」と思うようなことになって、なんだか思い通りにいってないんじゃないかっていう疑念が頭をもたげてきたあたりからが、その年の勝負になってくるのかもしれません。気温が寒くなって環境が変わってきて、自分も造りに慣れてきて、昨年よりより良い麹を造りたいっていう思いの中でそんな気分になってくるのかもしれませんけどね。

ま、とりあえずは一発目の出麹は順調だったわけですから、滑り出しはオッケーってことで、ちょっとは上機嫌でいていいんじゃないですかね(笑)。ちなみに『出麹(でこうじ)』って言うのは、蒸したお米に麹菌が根を下ろして、お酒造りに使えるレベルまで成長して、もうこれ以上繁殖しなくていいっていう頃合いに麹を造る部屋から出して完成形にすることを言います。

もし、最初から「なんだこりゃ?」的な出麹だったら、次の麹造りは何となく構えなくっちゃなりませんから、あまり気持ち良く麹造りに臨めない部分も出てくるかもしれません。そのうちにそうなるとしても、これから勢いをつけたい初っ端にそうはなって欲しくはないじゃぁないですか。

とは言え、ずーっと自分の造った麹に満足できてるっていう状況もチトまずい気がしますね。そんなことありえないし、そんな夢のようなことになるのは本当に安定していい麹造りができているか、集中力を欠いてボーっと造り続けているかのどちらかでしょう。現状に慢心して目が曇ることのないようにしたいもんです。

造りが始まったばかりで麹も毎日必要になりませんから、次の麹用の蒸米の引き込みまでには数日空きがあります。一応ワンサイクルは滞りなく回ったわけで、ようやく麹造りに関しては準備が完了した気分ですね。ある意味で、今の時点が造り始める前よりも余裕があるのかもしれませんから、ちょっとだけでも羽根を伸ばしちゃおうと思ってるんですけどね(笑)。


□□□ ゆっくり寝ちゃおー □□□
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初コシキ

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蔵が始まると、全ての工程に初めての作業っていうのがありますから、ブログネタには事欠きません(笑)。その年初めてやったことってそれなりに話題がありますから、1日分の記事には簡単になっちゃいます。まぁ、私も蔵の生活が始まるとブログにあまり時間が割けませんから、話題の選定に苦労がなくて助かりますね。

一昨日『洗いつけ』の記事を書きましたから、次の工程は『初コシキ』っていうことになります。つまり、お米を蒸す作業のことです。『コシキ』って言葉は聞き慣れない読者のみなさんもおられると思いますけど、お米を蒸す道具のことです。よく中華料理で使う、あんまんとか肉まんを蒸すセイロのでっかいヤツだと思っていただければいいんですけどね。

お酒の原料はお米ですが、私達が毎日食べている炊いたお米とは処理の仕方が違っています。炊くってことは水の中にお米を入れて煮るってことですけど、私達が蔵で行っている原料処理はお米を蒸すわけです。下からお米の層に蒸気を通して蒸し上げますから、使う道具もセイロと同じ原理です。まぁ、構造的にはかなり違いますけどね(笑)。

上の写真はその構造が分かり難い撮り方をしちゃったんですけど、直径1.2メートルくらいの円筒の中に仕切りがあって、その下に入れた水を沸騰させて蒸気を発生させて、仕切りの上に入れたお米を蒸すって感じです。そんなに単純じゃありませんが、詳しく説明し出すと大変なことになるので、頭の中で多少メカニカルに誇張してご解釈ください(笑)。

長生社の蔵には2つコシキがあって、一度にたくさん蒸す時にはもっと大きなコシキを使いますが、麹米のように丁寧に蒸したい時にはこの写真の物を使います。どんな状況かちょっと分かりづらいとは思いますが、コシキの上部には専用の布がかぶせてあって、その布の中心から蒸気が逃げるようになっています。

穴の大きさを調節することで、中の気圧も若干は調整できる構造になってますが、その辺の圧力の加減はその蔵毎のやり方があって、皆さん工夫されておられると思います。長野県のように標高が高い場所では蒸気温度も100度にはなりませんから、当然海沿いのお蔵さんとは蒸し上がりは違ってくるでしょうね。

こんな単純な機械にも、いろんなバルブが付いていて、その場所場所で微妙な調整をするんですけど、使い始めの時って「あれ、このバルブってどのくらい開ければいいんだっけ?」みたいに全てを思い出せないこともあって、いざ作業が始まって蒸気が通り始めてからなけなしの記憶力を総動員することもよくあります(汗)。

昔はメモっておいたものを慌てて見返したりもしましたが、今ではケセラセラの心持ちでゆっくりと眺めていられるようになりましたね。覚えてないっていうことは、そんなに重要な意味を持つバルブじゃないっていうことの裏返しであって、様子を見ながら微調整してけばいいんですって(笑)。その余裕を反映してか、初日の蒸し上がりは上々でしたよ。


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