専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

えっちゃん蕎麦

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昨日のブログで越百の名物として『オクラ納豆』が登場しましたから、それに釣られて、今日はちょっと越百の蕎麦について書いてみましょう・・・って、先日飲みに行った時に撮った写真がスマホの中に残ってたっていうだけなんですけど(笑)、とても美味しくいただきましたから、そのご報告も兼ねてね。

越百(『こすも』って読むんですよ)の前マスターのBさんは、知る人ぞ知る蕎麦打ちの名手でした。ですから、居酒屋とは言うものの、その蕎麦を楽しみに来店する人も多かったんです。蕎麦打ちの講師もするくらいの人でしたし、本職の蕎麦屋さんからも一目置かれていたと言っても過言ではありませんでしたね。

そのBさんから越百を引き継いだのが、このブログにもよく登場するえっちゃんです。彼女はバイトとしてずっと越百で働いていましたから、引き継ぐには適任だったんでしょうけど、心配されたのが名物の蕎麦はどうなるのかっていうことでした。やっぱり、こればっかりは同じものは出せないでしょうからねぇ。

引き継いだ当初はBさんが蕎麦だけは打ちに来たりとかしていたようですが、やがてえっちゃんが自分で打つようになっていきました。最初のうちは、私の記憶にもほとんど残っていない・・・っていうことは、Bさんの蕎麦と比べると普通っていうレベルの蕎麦だったっていうことなんじゃないですかね。

ところがところが、えっちゃん蕎麦はどんどんと美味しくなっていったんですよね、これが。毎日打った成果なのか、彼女に才能あったのか、Bさんにしっかりと教えてもらったからなのか分かりませんが、しっかりと上達していったことは誰もが認めるところで、私も喜んで食べるようになってましたね。

で、先日、ちょっと飲みに行ってちょっと食べたいというワガママなリクエストを聞かなくっちゃならなくなって、えっちゃんに「今日は蕎麦あるんかい?」と電話すると、「マコが打つから」とのこと。「イヤイヤ、えっちゃん蕎麦を食べたいみたいだから、えっちゃんが打ってくれ」と強引に頼み込んで、彼女に打ってもらいました。

この日は、私がざる蕎麦でリクエスト主が温かいかけ蕎麦を、大変に美味しくいただきました。蕎麦屋が本職っていう蕎麦とは当然違ってくる部分もありますが、居酒屋で食する蕎麦とすれば実に出来がいいと思っているのは私の贔屓目でしょうか。今度は、バイトのマコ君が打った蕎麦も所望して、文句のひとつでも付けてきましょうかね(笑)。

最近は、飲んだ後にいろいろ食べると翌日が苦しくなるもんだから、あまりフィニッシュラーメンやフィニッシュ蕎麦は食べられなくなりましたが、この程度に飲み食いする分にはちょうどいい感じで満足満足でした。ま、その後Arikaにも行っちゃったんですけどね(汗)。あ、リクエストの主ですか?・・・女房殿だんがな(笑)。


□□□ 年度末年度始めはアクセスが少なめです □□□
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初納豆

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今年も、この話題がやってきました(笑)。もうねぇ、この件に関してはこれと言って記事にするような内容は無いんですよね、あまりに毎年の話題過ぎて(汗)。それでも、何か書かなくっちゃならないって気になるほど、私にとっては重要な儀式であって、それほど楽しみにしている初納豆なわけです。

読者のみなさんも御承知の通り、お酒を造っている間っていうのは、私達蔵人は納豆を口にしません。その他、柑橘系の果物とか、ヨーグルト系の食べ物とかいろいろと御法度の品々はあるんですけど、一番引き合いに出される有名なものがこの納豆でしょう。私も、この半年間全く口にしませんでした。大好物なのにね。

これらの食べ物は、全てお酒の醸造過程に入り込むと悪さをする微生物を持っているっていうことで、目に見えない連中であるがゆえに、極力遠ざけておく方がいいってことになります。食べた後にしっかりと手や口を洗えば多分大丈夫なんでしょうけど、酒造りに万全を期そうと思えば、やっぱり半年間の我慢っていう方策をとることになりますね。

これも何度も説明したことですが、納豆の場合には、納豆菌の生育条件が麹菌のそれに近くて、かつ納豆菌の方が繁殖力が強いもんだから、麹室が汚染されるととっても大変なことになっちゃうんですよね。現に私の周りでも、納豆菌が繁殖してしまって、ネバネバと糸を引くような麹ができちゃったお蔵さんもありました。

これはどこかで読んだ話ですが、そんな状況に陥ったお蔵さんで、造りを再開しようとして徹底的に麹室を消毒したんだけど、結局その後も納豆麹的なものしかできなくなっちゃって、最終的には麹室を一度潰して、新たに作り直したなんていう話もあるくらいです。そんな話を聞くにつれ、絶対に事故は起こしちゃならないと心に誓うんですけどね。

酒造りの準備が始まって麹室の掃除を始めた時から、仕込作業が終わって麹室の片付けが大体終わった頃までの、約半年間が断納豆の期間になります。その間は忙しく過ごしてますから、納豆のことなんて頭にないんですけど、解禁日が近付いて、女房に「納豆はいつから食べられるの?」とか聞かれると、すぐさま食べたいスイッチが入りますね(笑)。

実は、先日越百に飲みに出た際に、名物『おくら納豆』をフライングして食べてました(笑)。それでも、朝食に出てきた納豆は今朝がお初でしたから、今日が解禁日っていうことにしておきましょう。昔は、大好きな納豆も朝何回か食べれば食傷気味になってたんですけど、最近はいくら食べても飽きることはありませんから、やっぱり自分は心底から納豆好きなんだと思ってるんですけどね。


□□□ とは言え、毎日食べると飽きます(汗) □□□
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スイッチ

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蔵モノをブログネタにしようっていう謀略についてはちょっと前に記事にしたことがありましたが、どういう訳だかなかなか実現しませんね(汗)。私の頭の中の理想と、日々目の当たりにしている現実のギャップが激しいってことなんですかね。ひとつの物からひとつのブログネタっていうのは、結構分かり易くていいと思ったんですけど・・・。

そんなことを意識したわけじゃありませんが、先日上の写真のようなモノを手に乗せる機会があったので、急いでパチリと撮っておきました。新旧のスイッチ交代劇が蔵の中であったってことですが、案外珍しいショットのような気もします。お分かりでしょうけど、左が古くて、右が新しいヤツです。

古い方は私が会社に入った時に既に使われていた物だと思いますから、25年くらいは蔵の柱にくっ付いてたんじゃないですかね。接触の具合が悪くなったみたいなので、新しいのに取り換えることにしたんです。新しい方は、ホームセンターでごく普通に売っている物で、両方ともどこにでもありそうな感じですよね。

これって、本当に全く同じ製品の新旧バージョンだと思うんです。サイズ的にも、書かれている規格的にも、見てくれ的に言っても同じモノなんでしょう。社名がナショナルからパナソニックに変わって、適合規格の表示みたいなのが若干違っていますが、その他はデザインや材質まで全く一緒みたいです。

きっと、古いスイッチもその前のスイッチが壊れたりなんかして取り替えられたものなんでしょうけど、それから20年以上も経って取りかえられる時に、自分と全く同じ商品の後継機が来るってことも珍しいんじゃないんですかねぇ。まぁ、それほど世間で愛されている普及品だってことかもしれませんし、パナソニックさんの独占市場なのかもしれませんけどね。

このスイッチの基本部分は全く変更がありませんが、パナソニックさんはナショナル時代よりもかなり経営が苦しくなっているみたいですね。長生社だって人のことなんて言ってられなくて、ナショナル銘のスイッチが付けられた頃には、今とは比べ物にならない量のお酒を売っていたわけですから、「十年ひと昔」って言うか、「二十年はえっらく昔」って言葉を思い起こしちゃいましたね。

それでも、これほどまでに基本設計が不変でも、この間の時代の流れには対応できてきたっていうことで、最新のIT機器に振り回されている我が身としては、ひとつの驚きというか、安心感が得られたような気もしましたね。一番根底の基本は、実は何ひとつ変わっちゃいないっていうことも、時として思い出した方がいいかもしれません。

そう考えると、信濃鶴も20年前と同じ造りをかたくなに守り続ける部分もあって良かったのかもしれませんが、見方によってはかなり劇的な変化を遂げて今に至ってますね。でもでも、地元のために美味しいお酒を造るっていう根本に関しては、やっぱり何ひとつ変わってないわけで、昔の信濃鶴と並べてみても思ったほどの違いはないのかもしれません(笑)。


□□□ ブログを書くようになったのは大きな変化です □□□
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ブログ時間

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もろみの仕込が終わると、私の生活も一変します。24時間ずっと麹の世話をしていた生活から夜寝るっていう通常の生活に戻りますし、蔵の仕事自体もハードな部分からは解放されますから、本当に身体は楽になるんです。言いたかぁありませんが、歳をとればとるほどその落差を実感するようになってきてますね(涙)。

仕込最中の蔵の朝は忙しいですから、目覚まし時計に叩き起こされたら、寝ぼけ眼ですぐに活動を始めなくっちゃなりません。朝ごはんを食べるのだって仕事のうちっていうくらいに急いで口にかき込んで、蔵人が出社してくる前にやっておくべきことをこなしておきます。早出の蔵人が来たあとは、もう怒涛のように一日が過ぎていくっていう感じです(汗)。

っていうことで、朝っていうのは全く余裕のない時間帯であって、仕込をしている間のブログを書く時間っていうのは、夕方蔵人が帰った直後と、夜中の麹の手入れの前後っていうことになってくるんです。夕方のうちに仕上がっちゃうと楽なんですけど、なかなかそういうわけにもいきません。コメントバックなんかをする時間も必要ですしね。

まぁ、そんな風にして、気分的には全く余裕なく記事を書いているって言うか、書いたかどうかもよく覚えてないくらいに毎日が過ぎていって、お昼ごはん・・・これも詰め込むようにして食べるんですけど・・・の時にブログをチェックする段になって、「あれ、もしかしたら記事をアップしてないんじゃないのか?」なんて思うこともしばしばです(汗)。

どうして、こんな厳しい思いをしてまで毎日ブログを書き続けているのか、今となってはもはやどーでもいいことですが、酒造りの厳しさに比べれば屁でもないっていうのが偽らざる気持ちです。気分転換になってるんじゃないかっていう肯定的な見方もできますが、それほど楽なことじゃないのも確かですけどね(笑)。

普通の生活に戻って一週間が経ってようやく気が付いたんですけど、「おー、考えてみりゃ、これからはブログって朝書きゃいいんじゃん!」ってね(笑)。夏のブログ用の時間は、朝出社してから始業までの間になってるんですけど、その生活ができるようになると、ブログに関してはとっても気が楽になるんですよね。

夜はしっかりと寝られるわけですから朝の頭はクリアで、夜中疲れた体でポチポチやっているのとは違って、軽快に言葉も流れ出てくるような気がしますね。かと言って、そんじゃ内容もしっかりした読み易い記事になっているかって考えてみると、そんなこともないんですけどね(汗)。ウトウトしながら知らず知らずのうちに書いてる文章と、大して出来は変わりないって感じ(笑)。

これからは、ブログに関しては余裕ができます。書いたものを一度読み返してから投稿するくらいのことはできると思いますから、今までよりは誤字脱字が減るかもしれません(笑)。余裕があるからってチンタラ時間をかけないように、これから半年のブログ生活を頑張りたいと思ってます。


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品評会



続く時は続くんですよね。日曜日は結婚披露宴で一日東京、月曜日は午前中に東京から帰って来て午後は仕事、火曜日の今日は春の長野県清酒鑑評会の公開研究会で長野市往復と、蔵にいようと思ってもいられない3日間になりました(汗)。ずっとスマホで記事を書いてますから、慌てて用意した各種グッズは大活躍してますけどね(笑)。

昔・・・って言ってもそんなに昔の話じゃありませんが・・・は、こういう利き酒をするような会にも自動車で出掛けたもんでした。しかし、飲酒運転の取り締まりが厳しくなってからは、いくら利き酒は口に含むだけで飲み込まないとはいえ、アルコールが少しでも体内に入るんだからっていうことで、私たちの業界でも決して車は運転しないように指導されるようになりましたね。

そうやって割り切ってみると、利き酒の時にあまり自分の酔いに関して気にしなくても良くなりましたし、長野市への往復のバスの中ではブログは書けるし(笑)、何よりも法令を遵守している業界の体質にいい意味での自信が持てますね。でも、ちょっとしたことが事故につながることもありますから、これからも気を緩めないようしたいもんです。

さてさて、肝心の鑑評会の結果ですが、今回は表彰対象酒を選ぶための審査じゃありませんから、金賞とか入賞とかが発表されるわけじゃないんです。それでも、全体の中でどのくらいの成績だったのかは教えてもらえますから、3点出品したお酒のどれが評価が高かったのかを押さえて、間近に控える全国の鑑評会への出品酒の選定に役立てるわけです。

相変わらず信濃鶴はそんなに高評価はいただけないんですけど(汗)、純米酒だからとか、美山錦だからとか、いろいろ弁解してもカッコ悪いだけですから、あまりそのテの説明はしなくなりましたね。それに、もう10年以上もこのスタイルでやってきてますから、これが当たり前になっていて、誰もそんなことには気を使ってくれなくなりました(笑)。

長野県では、割と純米吟醸系での出品が多くなってきていて、そんなに突拍子もなくおかしな所業だとは思われない風潮も出てきたように感じますね。そのうちに、「純米じゃないと賞が取れない」なんてことになるのが私の夢ですが(笑)、「それが長野の酒の特徴だ」ってことにでもなってくれば、信州清酒のいいキャラクターとして認知してもらえるんじゃないかと思うんですけどね。

実際のところを言えば、今回の成績は鶴にしてみたらかなりいい方だったんです。一番気になる近隣の伊那谷のお蔵さんたちもそれ以上に高評価でしたから、全国の新酒鑑評会も期待できるかもしれません。研究会の後は、長野の駅前でちょっくら慰労会を執り行って、いい気分で帰りのバスに乗り込みましたが、この3日間は毎日250キロくらいバスに揺られてることになりますから、チト疲れてる・・・かな(汗)。


□□□ 会場の写真を撮り忘れました(汗) □□□
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披露宴



今回お呼ばれした結婚披露宴は、信濃鶴をお取り扱いいただいているK屋さんの御長男のものだったんですけど、うちみたいな小さな蔵まで呼ばれるんだから、よっぽど招待客も多いんじゃないかと思ってましたが、やっぱりそれなりの、でも、なんと言うか、程良いサイズ感の、とってもいい披露宴だったんじゃないかと思いましたね。

会場は、白金台の古式ゆかしい由緒ある大きな式場でした。1日で何組も挙式があるので、そこにもここにも花嫁花婿が歩いていて、お客さんも大勢いて華やいでましたよ。期せずして東京の桜は満開で、広い庭に植えられた多くの桜を見に、一般のお客さんも来場しているようでしたね。ちょっと心配だった天気も、薄日がさすくらいになってくれました。

K屋さんは、社長さん以外は全て若手っていう感じのフレッシュな酒屋さんですが、それをまとめる御長男もやる気バリバリの気鋭そのもの。狛江にあるお店は、日本酒や焼酎文化の発信源になってるんじゃないですかね。その彼の披露宴は、予想通りめったに見られない程の業界色で、日本酒と焼酎の蔵元がこんなに揃うこともそうはないってくらいでしたよ。

式の内容も、彼の意志が色濃く反映されたものになっていたと思います。やらされてる感は微塵もなくて、自分の将来に対する気持ちがハッキリと表れた見せる結婚式だったと思います。お嫁さんは、当たり前ですがとてもきれいで、きっとこれからの彼をしっかりとサポートしてくれるでしょう。ますます、これからのK屋さんからは目が離せなくなるはずです。

招待客は蔵元が多くて、K屋さんのお取引先の料飲店さん等はあまりおられなかったのかもしれません。きっとそういう範囲まで呼んじゃうと、招待客の数が膨大になっちゃうでしょうね。私の時もそうでしたけど、跡継ぎの結婚式っていうのは、どういう業界のお客さんをどの範囲までご招待するのか、頭の痛いところではありますね(汗)。

久しぶりに蔵元の皆さんにお会いすると、時節柄「もう仕込み終わった?」みたいな話ばかりになって(笑)、私にとっては貴重な蔵元情報交換会となりました。信濃鶴なんて比べ物にならない、メディア露出も多い有名蔵さんばかりでしたから、いろいろと教えてもらうことは多いんですよね。造り直後っていうこともあって、なかなかにリアルな話も聞くことができましたよ。

やっぱり、結婚式とかその披露宴っていいですよねぇ。若い二人の門出を祝福するための二人だけが主役の式で、その二人の過去から未来が見通せるような気にさせてくれます。特に今回は、新郎の意志とやる気がみなぎっていて、こちらもパワーをいただきました。・・・毎回思うんですけど、この日一番輝いているのが花嫁さん・・・私の女房にもこの日があったんだよなぁぁぁ(涙)。


□□□ また女房に怒られるな(笑) □□□
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初遠征



さて、なんで今年の断髭式が早くなったのかお話ししなくっちゃなりません。例年だったら、皆造(かいぞう:全てのお酒を搾り終わって、醸造が終了すること)になってから、ようやく床屋さんに行って髪の毛を整えてもらって、髭を全部剃ってもらうっていうタイムスケジュールなんですけど、そのことを考えるとひと月も早いってことになるんですよね。

今日のこのブログが携帯からの投稿だってお気付きの皆さんには、大体見当がおつきでしょう(笑)。そうです、よんどころない外出の必要があったからなんです。要するに、髭面で顔を出したんじゃちょっとマズい場所に行かなくっちゃならなくなったってことで、それはどういう所かって言うと・・・結婚式ちゅうことなわけだすな、これが(汗)。

毎年、お酒を搾り終わるまでは縁起を担いで(?)髭を剃らないようにしてるんですから、今回の結婚式も少し小綺麗にしておけばこのままでもいいと思いきや、女房にも従業員にも「あきまへん!」とキッパリ言われて、仕方なく断髭式に至ったっていうわけなんです(汗)。まぁ、東京のお取引先の御子息だからっていう理由も大きいんですけどね。

いざ外出ってことになると、案外その準備が大変です(汗)。夏の間は当たり前のように持ち歩いていたスマホ用の予備のバッテリーは充電してないし、携帯キーボードはどこいったか分からないし、そんな物を入れるカバンも探し出したりして、出先でブログライフをソツなくこなすってのは、やっぱり努力なくしてはできないことなんだと再認識しましたよ(笑)。

今、新宿行きのバスの中でブログを書いてますが、久しぶりに遠出すれば気分が晴れ晴れするかと思いきや、まだ蔵の仕事がたくさん残っている現段階では、あんまし開放的な気分にはなれませんね(涙)。やっぱり断髭式も初遠征もいつも通りのタイミングがいいってことなんでしょうけど、それだけ私がやるべき仕事も変化してきているのかもしれません。

それでも、せっかく苦労してやりくりして出て来たんですから、都会の空気も満喫しなくっちゃね!!!実は、今回は様々な偶然が重なって、同じバスに女房と娘も乗ってるんです(汗)。女房の実家に彼女たちだけで行くっていう予定だった日にちょうど結婚式が当たったんですけど、バスの中で仲良くピクニック気分でお弁当を食べてますよ(笑)。


□□□ 結婚式の様子はまた明日 □□□
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断髭式

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「おー、今年も酒造りが終わったか!」床屋のオヤジが私の顔を見て言います。造りの期間中は丸坊主にしていますから、半年間は床屋さんのお世話にならない生活をずーっと続けてます。その間は髭も伸びた状態になってるもんだから、あんまり見てくれは良くないんですけど、人に会うことはめったにありませんから開き直ってるような次第(汗)。

床屋さんには申し訳ないものの、丸坊主に髭面っていうのは、実に安上がりで手のかからない風体なんですよね。丸刈りなんて誰でも出来ますから、1980円の電気バリカンで女房に刈ってもらえばお金はかかりませんし、無精髭にしておけば2週間に1回くらい整えておけば日常生活で困ることはありません。あんまり伸ばし過ぎると、口に入ったりしてウザくなりますけどね(笑)。

半年間の坊主生活に区切りをつけて、そろそろ普通の日常に戻ろうとする儀式。それが『断髭式』です。そんな言葉は正式には無いんでしょうから、読み方は『だんひげしき』でも『だんししき』でもいいんですけど、私の毎年の通過儀礼になってます。目の回るような造りの忙しさから解放されると、髭面も恥ずかしく感じるようになるもんです(笑)。

それとは逆に、秋にこれから蔵に入るんだっていう悲壮な思いで執り行われるのが『断髪式』です。夏は床屋さんに行ってそれなりに整えた髪形をしているわけですが、それを丸坊主にしちゃう儀式ですね。普通だったらちょっと抵抗はあるでしょうけど、毎年のことでもありますし、造りが目の前に迫った私にはそんなこと感じている余裕はありまへん(汗)。

春の断髭式と秋の断髪式を交互に繰り返しているわけですが、そんなことが大きな意味合いを感じさせるほど、私の生活には半年毎の大きな変化があるっていうことなんでしょうね。メリハリがあるって言えば聞こえはいいですけど、あんまりにもその落差が大きいもんだから、これで落ち着いた人生と言えるのかどうかはなはだ疑問ではあります(笑)。

近年の私の懸案事項は、女房にも娘にも床屋のオヤジにも言われることですが・・・髪が薄くなってきたってことですね(汗)。こりゃ、私にはどうしようもないことなんですけど、見るからに前線が後退して、頭頂部の地肌の露出度が上がってきているのは、自他共に認めるところとなりました(涙)。

「歳相応で仕方がないじゃないか」と言われても、それでもまだ40台の私としては「あぁ、そうですね」とは納得しがたいものがあります。変に薬なんかつけてもいいことはなさそうですし、なんとか自然の治癒力と言うか回復力と言うか蘇生力と言うかに期待したいんですけど・・・丸坊主にした時にその辺を強く認識せざるを得ませんから尚更です(汗)。

変なものをご覧に入れて申し訳ありませんが、写真はあまりブログに載せることのない私の顔です(笑)。髭が無くなってツルツルになってそれなりにスッキリしましたが、これから毎日剃らなくっちゃならなくなりますからちょっと面倒臭くなりますね・・・でも、今年の断髭式は例年に比べてエラク早いんじゃないの?・・・その理由は、明日書ける・・・かな。


□□□ 写真のピントが合ってません(汗) □□□
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雑巾雑巾

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コシキ倒しから1週間が過ぎました。今、私が蔵でやっていることと言えば掃除に洗濯に片付けばかりですね(汗)。まだこれからも稼働する機械なんかは別にして、仕込作業で使った諸々の道具を、なるべく早いうちにきれいにして仕舞っちゃいたいんですよね。それができて、ようやく仕込が終わった気分になれるわけです。

一番手がかかるのが麹室です。5ヶ月間麹を造り続けてきましたから、汚れの溜まっている部分もあったりします。でも、蔵の中で一番きれいな部屋でもありますから、使った雑巾が真っ黒になるみたいなことはないんですけどね。それでも、殺菌剤なんかを使いながら部屋中雑巾がけをすれば、新品を使ったとしても見るからに雑巾の風体に(笑)。

長生社には2つの麹室があるんです。ひとつは木で作られた昔から使っている部屋、もうひとつはステンレスのパネルで囲われた部屋なんですけどね。いずれにしても、最後の大掃除ってことになりますから、徹底的に隅から隅まで雑巾がけと殺菌を行います。狭い空間なんですけど、全体を殺菌状態にするっていうことはなかなか大変なことです(汗)。

麹室には麹室の殺菌の仕方があるんですけど、これも各お蔵さんでそれぞれ違っていると思います。密閉した麹室の中で、薬品を気化させたり、モクモクと煙の出るような薬を使ったりするやり方が多いかもしれませんが、長生社では中に機械もあったりするもんだから、もっぱら手作業で拭き上げるっていうパターンです。そのテの薬品は、金属を腐食しちゃう場合が多いんですよね。

1種類の殺菌剤で全ての菌が死滅してくれればいいんですけど、その薬品に耐性がある微生物もいたりなんかしますから、複数の殺菌剤を使うのがいいと言われています。同じ薬を何年も使い続けると、それに対して耐性が付いてきちゃうことがあるなんて、同業の専門家の方に聞いたこともありますしね。

ですから、面倒臭くても2種類の殺菌剤を使うようにしてます。まず片方で壁、床、天井を全て拭き上げて、それが乾いたらもう一方を噴霧器で散布するようにしているんですけど、もうちょっと簡単にならんもんかと毎年手を抜こうと画策してます(笑)。でも、それでこれまで事故がなかったわけですから、おいそれと実行に移す気にはなれませんけどね。

肩の痛い我が身にとっては、雑巾を大きく動かして壁を拭くとか、手を上げっぱなしにして天井を拭くとか、もっと言えば雑巾を絞ることすらも億劫な部分があるんですけど、これが終わったらもうちょっと楽になるからと自分に言い聞かせて、なんとかあともうしばらく頑張ろうと思ってます。

将来的には、蔵の若手が育って、私なんかが掃除しなくてもどんどんと片付けが終わるようになって、私は最後の見回りだけして「こんなんじゃダメだ!もう一度やり直し!」とか尻を叩いてればいいようになればなぁ・・・と、はかない妄想を抱いてニタニタしながら雑巾と格闘してます(笑)。


□□□ ついに2位転落ですね □□□
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写真整理(つづき)

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昨日のブログは途中から脱線しちゃって、まるでこちらの意図しない内容になっちゃいました(汗)。と言っても、何か書きたいことがあって書き始めたわけでもありませんから、別段困ったことはないんですけど、それでも写真整理みたいなことを多少書かないと、私としては消化不良って感じです(笑)。

ブログに使う写真については、これと言ったこだわりは何もなくやっています。全て、その時に持っている携帯かスマホで撮影していて、別にカメラを持ち歩くっていうことはしてません。でも、男の子ですから、本当はちょっと高性能のデジカメなんかには興味津々なんですけど、いい物は高価だってのが原則ですから、これまでのところ手を出せずにいます(涙)。

でも、きれいな写真を撮れば撮るほど、このブログ用に割り当てられている保存領域を食いますから、簡単に制限一杯になっちゃいそうな気がしますね。このブログでは、つつましやかに640×480っていう控え目なサイズの写真をアップして、ブラウザ上ではその4分の1の大きさにして表示しています。

おかげで、既にfc2さんに4500枚以上の写真をアップしてありますが、使用率は3%にいかないくらいで、この調子で行けば死ぬまでブログを書き続けられるでしょう・・・書きませんけどね(笑)。1年くらい前に、fc2さんで画像用の容量を増やしてくれたのが助かりましたね。これからも、気兼ねなく写真の投稿ができるでしょう。

とは言え、4500枚の写真をパソコンで管理しようとすると、ある程度はフォルダに分けておかなくっちゃならなくなりますから、たまーに整理しようとすると、その辺のやりくりが面倒臭く感じちゃいますね。たったひとつのフォルダに全部突っ込んでおくのもいいかもしれませんが、それだと収拾がつかなくなりそうだしねぇ(汗)。

最近はグーグルのサービスであるグーグルドライブを便利に使わせてもらってますから、クラウド上にもデータが保存されていて、「探せばどこかにあるだろう」みたいな感じになっていて、データの管理に対してちょっと認識が甘くなってきているようなところがありますね(汗)。いざという時に、泣きを見ないようにはしておきたいもんです。

さて、一応写真の整理はできましたから、これからしばらくは、先日いただいたコンパクトスマホのカメラを使ってみようと思います。勝手が分からないので、いろいろと撮影してみると、どうも画面がぼやけ気味(汗)。よく見て見ると、カメラのレンズに貼り付けてある保護シートが傷だらけでした。

試しに、貼り付けたままの状態と、それをはがした後で同じような写真を撮って並べてみましたが、やっぱりシートがない方が鮮明ですね。傷が付かないかチト心配ですが、はがして使ってみることにします。久しぶりに1日で6枚も写真を使いましたけど、この程度無駄なアップをしてもfc2ブログの容量は一生大丈夫です(笑)。


□□□ そろそろ定位置の2位に転落かな □□□
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写真整理

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最近スマホやら携帯をあれこれ入れ替えて使ったりしていて、どこのカメラに何の写真が入っているのか分からなくなってきちゃいましたし、造りの間にブログで使った写真もちゃんと整理できていない状態だったので、これも残務処理の一環として、今日はパソコンの中の写真の整理をしちゃおうと思います。

・・・しちゃおうと思って、何か使ってない写真があるんじゃないかと探してみたんですが、珍しいことに、上の一枚しかありませんでした(笑)。いつ、どういうつもりで写したんだかも忘れちゃいましたが、間違いなく長生社の蔵の梁(はり)ですね。大正9年からの年季が入った、直径が20センチくらいのものです。

あ、今思い出しましたから、ここで暴露話を書いちゃいますけど・・・しばらく前に、って言ってもこの造りの期間中のことですが、ブログネタに窮している時に、それを打破するための秘策シリーズを始めるかもしれませんみたいな、変に思わせぶりな記事を書いたことがあったじゃないですか(汗)。

結局そんなシリーズなんて影も形もなかったわけですが(笑)、私の中に具体案がなかったわけじゃないんですよ。それを、実際にシリーズ化したら、ネタはいくらでも生み出せるんじゃないかっていうアイディアだったんです。いくつか下書きもあったんですけど、今のところ実現はしてない状態です。

そんじゃ、どんなこと考えてたかっていうと、蔵の中にある『モノ』に注目して、それを題材にして記事を書こうなんて思ってたんです。具体的には、例えば、麹室で使っているホウキの写真を撮ってきて、そこから想起される『コト』を少し膨らませていけば、簡単に1日分のブログになるんじゃないかなんてね。

私は、このブログで、あまり『モノ』に関しては書いてないと思うんです。まぁ、先日のスマホ記事なんて『モノ』記事の最たるものかもしれませんが(笑)。どっちかって言うと『コト』に主眼を置いているつもりなんですけど、その方が自分の考えが出るし、毎日書いても単調にならないで済むネタ揃えになると思うんですよね。

でも、『コト』っていうのは目に見えないもんだから、心に余裕がないとなかなかひねり出せない日もあるんですよね(汗)。その点、何か『モノ』があれば、その説明だけでも面白い場合もあるだろうし、その『モノ』からいろんな『コト』が連想されて、どんどんと筆も進むはずだっていうのが私の目論見でした。

しかし、そのアイディアは陽の目を見ることなく、半分ボツ状態になってますね(笑)。そんなことはシリーズみたいにするよりは、通常のネタ探しのひとつの方法として私の中に持っている程度の方がいいっていう気がし始めたってことです。とか何とか言っちゃって、実際にそうやって書いた記事はひとつもないんですけどね(汗)。


□□□ 写真整理の話はどこいった? □□□
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モラトリアム

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コシキ倒しになってからまだ3日しか経ってないのに、もうあの仕込期間には戻れる気がしない岳志です(笑)。体重は55キロ台から57キロ台にあっと言う間に回復したし、3時間も寝たら眼が覚めていたのが8時間も寝続けて身体が痛いし、時間に追われなくなったもんだからブログを1時間以上もかかって書いてるし・・・。

それでも、まだまだ夏の身体に戻ったなんていう感じはしなくて、そこここでギクシャクしているパーツを労わってやらなくっちゃなりませんし、まだハッとして目覚めるみたいなところはあるし、麹のことでも考えてなくっちゃ逆に落ち着かないみたいな気分になることもありますね。まぁ、朝の寝起きは楽でいいんですけどね(笑)。

麹室の片付けなんかをやりながら、少しずつ事務的な残務整理も並行してやってるんですけど、やっぱり昼間はあまりまとまった時間がとれないもんだから、夜の蔵の仕事なんて何もないんですけど、もうちょっと会社に泊まり込んで、気兼ねなく家で晩酌ができるように、気掛りな仕事は片付けておくっていうのが毎年のパターンです。

こういう時の仕事の合間に、蔵の中を夜ひとりでうろつきまわるのは実に気分がいいもんです(笑)。蔵でやらなくっちゃならないことはありませんから気が楽ですし、数日前まで追いまくられていた仕事のこともリアルに覚えていて解放感に浸れますし、気温もどんどんと暖かくなってきて寒いこともないですしね。

本当だったら、その余勢を駆って街にでも飲みに出たいんですけど、そんなことしたら何のために泊まり込んでるんだか分かんなくなっちゃいますから、そこは厳に謹んで一心不乱に残務整理に勤しみます(汗)。その先に待っている楽しい楽しい外飲みライフが目の前をチラチラしますから、何かのはずみでフラフラと彷徨い出ちゃうかもしれませんけどね(笑)。

毎年のことですから大体要領は得ているわけで、ちょっとはお酒も飲みながら楽しんで机に座ってますね。もしかしたらこの期間が、仕込が終わった喜びを一番実感している時なのかもしれません。まだ専務の頭になり切らないでもいい、ほんの短い期間のモラトリアムってところでしょうか。

大失敗もなく、それなりの手応えも感じながらここまで来られましたから、その辺の安堵感も重なって、今年は例年になく清々としていられる気がします。でも、あんまりサバサバし過ぎないように、あんまり気を抜き過ぎないように、あんまり飲み過ぎないように、今宵ももうちょっと仕事しときましょうかね。


□□□ ブログは仕事・・・かなぁ? □□□
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コンパクトスマホ

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先日、「私のスマホが大き過ぎて邪魔だから、造りの期間だけは昔の携帯に戻したい」なんていう記事を書いたら、私の某友人(ということにしておきましょう)が、ご親切にも使わなくなった少し前のスマホを送ってきてくれました。「このスマホだったらコンパクトだから使えると思います」っていう理由だったんですけどね。

確かにかなりちっちゃいんですよね、これが!手のひらへの収まりもよくて、持ち易くもあります。私の昔の携帯と比べると、当然画面サイズは大きいんだけど、かなり薄型なもんだから、体積的にはもしかしたら小さいくらいかもしれないですね。これならポケットに入れておいても、違和感がないんじゃないのかと思えるくらいです。

ここで、また少し面倒くさい話になりますが、これはスマホですから、先日あれこれ説明したメールのやり取りがspモードっていうことになって、私が苦労して(?)ドコモショップでプランに加えてもらったiモードは不要ってことになるんです(汗)。せっかく付けたサービスですが、余分なお金がかかっているわけじゃありませんから、使い易ければこのコンパクトスマホがいいかもしれないと考え始めたんです。

ちょっといじってみると、新しいスマホよりは機能的に劣る部分もあるんでしょうけど、私にはこれで十分って感じなんですよね。電話とメールとカメラとネット接続ができりゃいいんですから、そんなに多機能でなくても構わないんです。単純な分だけ設定も分かり易くて、こりゃいい物もらっちゃったかもしれません!

夏の間みたいに、スマホでブログを書くなんていうこともしませんし、ネットサーフィンして調べ物をするわけでもないし、グーグルのサービスを使い倒すこともありません。だとすれば、携帯に毛が生えたくらいのスマホっていうのが理想になるわけで、今回の頂き物は正にその辺がツボにはまっていたと言えるかも(笑)。

難しい設定は大してせずに、アドレス帳だけコピーしてすぐに使えるようになりました。同じスマホ同士ですから、料金プランとかにもそんなに気を使わなくてもいいでしょう。クロッシーとか新しい通信規格には対応してませんが、そんなの田舎じゃ使う機会はありませんから、全く問題ありません(笑)。

しばらくコイツを使わせてもらって、こっちの方が携帯よりも使い勝手がいいようであれば、夏は新しいスマホで、冬は旧式のスマホでいけるかもしれません。いや、もしかしたら、一年中今回いただいたヤツの方でもいいくらい(笑)。最新のスマホの多機能には、ちょっとばっかし振り回されてたんじゃないかなんて思いましたね。

今回、旧式のコンパクトなスマホをいただいて少し使ってみて、NTTさんにも、あまり高機能ばかり追い求めるんじゃなくって、小さくて単純で使い易くて電池が長持ちして壊れにくいスマホの開発も考えてほしいって思っちゃいましたね。シンプルイズベストみたいなコンセプトも、信濃鶴みたいでいいんじゃないですかねぇ(笑)。


□□□ 写真は新しい方のスマホです □□□
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コシキ倒し後

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「コシキ倒しだー!!!」っと喜んでみたものの、その後に待っているのは片付け物の山なわけで、今後もそんなに昼間の仕事が楽になるっていうわけじゃありません(汗)。でも、早朝や夜の作業なんかは何にもないわけですから、私の気分的には仕事が半分になったっていうくらいの感覚ですかね。

この日曜日は出てくる蔵人も少なくて、実に静かな、実にのどかな一日になりました(笑)。数日前までは蒸米やら麹やらと格闘していたのがウソのようです。でも、あんまり一気に気を抜くとロクなことになりませんから、ある一定のテンションは保っていないと、どこかに落とし穴があるかもしれません(汗)。

さてさてと思って、自分の周りの仕事を、こののどかさの中で振り返ってみると、案外いろいろと雑務がやり残してあるんだぁね、これが・・・帳面仕事やら、データの整理やら、部屋の片付けだってできてないし・・・そういうことも含めると、まだまだ仕事には追われている現状だってことかもしれません(涙)。

特に帳面仕事なんかは、あまり間をおくとどんどんと記憶が薄れていっちゃいますから、ルーズなことはしておけません。コシキ倒しが目の前だったからやらずに放っておいたっていう部分もありますが、とにかくやらなくっちゃならないことは全ててケリをつけるつもりで頑張ってますが、あともう少しっていうところです。

私の場合、月末には蔵内のお酒の数量合わせを必ずやるようにしてますから、やってないって言っても今月初めからのことなんですけどね。話に聞くと、造り期間中の帳面を後回しにして大変な目にあった杜氏さんもいるみたいで(笑)、そんな思いをするくらいなら、多少つらくてもその時々で完結させちゃった方が精神衛生的にもいいでしょうね。

蔵の中を見回しても、かなり前に使ったのにまだ片付けてない物も散見されて、これも気持ちの上でずーっと負担になりますから、早いところやっつけちゃわなくっちゃなりません。これからだって仕事はどんどんと出てくるわけですから、なるべくやり残した感のない精神状態にしときたいですもんねぇ。

写真のスノコは、このブログの記事にもしましたけど、吟醸の仕込の時に蒸米を広げる時に使ったままで、まだ蔵の隅っこに積んであったものです(汗)。エイヤっと頑張って洗っちゃいましたが、ここに写ってないものもまだありましたから、洗ってくれた蔵人は相当に気合を入れてくれたってことでしょうね(笑)。

明日からは、麹室の大掃除に取りかかって、何とか早くに仕上げちゃいたいと思ってます。それが終わると、もうひとつ肩の荷が下りた気分になるでしょうし、だんだんと体力も回復してくるでしょうから、ようやく外飲み解禁ってところでしょうか。落ち切っている体重も、あっと言う間に回復するでしょう(笑)。


□□□ 飲み助さんが元気ありません □□□
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コシキ倒し

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昨日が最後の出麹だとなれば、今日はコシキ倒しになるっていうのは、一般的なお蔵さんであれば至極当然の成り行きです。昨日出来上がった最後の麹を、今日の最後の仕込に使うっていう流れですから、ノーマルな手順でお酒を造っていれば昨日の今日ってことになるわけで、蔵にとってはひとつの記念日っていうことなりますね。

『コシキ倒し』っていうのは、お米を蒸すための道具である『コシキ』を、もう今後は使わないっていうことで、倒して片付けるところから来ているネーミングで、その酒造期の最後の蒸しを行う日のことを言います。約5ヶ月間の仕込期間がようやく終わりを迎えて、半分気の抜けたヘッポコ杜氏です(笑)。

とは言え、まだまだこれからもろみは発酵していくわけですから、お酒の醸造っていうことで考えれば、あとひと月くらいはもろみの管理やら搾りの作業は続きます。ですから、気が抜けたなんて言ってちゃイカンのですが、お酒造りの大変さのかなりの部分は仕込の大変さを指しているわけで、ここで気を抜かない杜氏さんっていうのもそうはおられないと思うんですけどね(笑)。

多くのお蔵さんでは既にコシキ倒しを迎えられているでしょうし、設備の整ったお蔵さんではまだまだ先なんていうところもあるでしょう。個人的には、まだまだコシキ倒しにならない友人杜氏達に会って、「チミチミ、まだ仕込なんてやっとんのかね?」と労いの言葉でもかけてやりたい気持ちで一杯です(笑)。

今日の駒ケ根市は適度に冷え込んでくれて、仕込の時に蒸米を冷やすにもまずまずの気温になってくれました。これ以上暖かくなってくると、蒸米が思うように冷えなくて、仕込温度がこちらの想定よりも大幅に高くなって、ご機嫌なスタートを切れなくなっちゃったりしますから、いくら頑張っても3月いっぱいが仕込の可能限度でしょうかね。

冷風を作って蒸米に当てるような設備があれば、仕込期間をもっと長くすることができるでしょうし、高めの温度で仕込むタイプのお酒があれば、それの仕込をこの春先にもってくることも可能でしょうね。鶴が売れて売れて製造が追い付かないなんていうことになったら、朝の4時頃に仕込をするっていうのもひとつの手かもしれません・・・まぁ、そんなこたぁないでしょうけど(涙)。

写真は、最後のお米がコシキに入っていく様子です。円筒形の容器の下部が漏斗状になっていて、中心部分の出口に向かってお米が落ちていってるんですけど、ちょっと分かりづらくなっちゃいましたね(汗)。その出口の下にベルトコンベアーがあって、コシキの中まで搬送してくれるようになってるんです。

いずれにしても、コシキ倒しです。頭は次第に専務モードになってお酒を売ることを考え始めそうになるでしょうが、そんな心のうつろいは今しばらく見て見ぬふりをして、今日明日くらいは我が世の春を楽しむことにしましょうかねぇ。


□□□ なんで1位になってんでしょう? □□□
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ラスト出麹

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ついにこの日がやってきました。この5ヶ月間、延々と造り続けてきた麹が最終回を迎えました。私の最重要任務は、これにてようやく終了です。麹のために早起きをして、麹のために汗をかいて、麹のために夜中まで起きてたんですから、今日の日を無事に迎えられたのは、私としては本当に本当にうれしいことなんです。

白米換算で、約7トン分くらいの麹を造りましたね。回数にすると80回くらいかな。量の多い日も少ない日もありましたが、一回にほぼ100キロの引き込み量でした。白米で100キロ分のお米が蒸されると、重さ的には140キロくらいになるんですけど、一体どれほどの量なのかっていうのは、読者の皆さんには想像しにくいでしょうね。ま、お茶碗何杯分とか言ってもピンとこないでしょうしね(笑)。

けど、そんなのは少ない方なんですよ。大きなお蔵さんになれば、一回のもろみの仕込だって大きくなりますから、それに比例して使用する麹の量だってたくさんになります。上半身裸の蔵人が大勢、床の上の蒸米を混ぜているような写真をご覧になることがあるかもしれませんが、それはかなりの製造量の蔵っていうことになると思います。長生社なんて、せいぜい1人か2人のもんです(汗)。

しかし、量の多寡にかかわらず、麹を造る苦労っていうのは同じなわけで、どのお蔵さんでも最重要ポイントとして麹造りを位置付けておられるはずです。それだけ、出来上がりのお酒に及ぼす麹の影響は大きいっていうことなわけで、いいお酒を造ろうと思えば、いい麹をしっかりと造り込まなくっちゃなりません。

私が麹を本格的に造るようになって18年くらいが経ったと思います。つまり、前任の杜氏さんに麹造りを任されるようになってからっていうことです。日々これ精進で、少しずつ少しずつ理想の麹に近づいていっているつもりですが、毎年毎年悩みは大きく、大きいがゆえに乗り越えた時の喜びもひとしおのものがあります。

とは言え、まだまだヒヨッコの私が造る麹は先達の足元にも及ばないでしょう。私は、これといった酒造りの勉強を何もせずに蔵に入りましたから、全ては前任の越後杜氏からの教えに基づいて今があります。いろんな現場を知っていればそのいいところを組み合わせることもできたでしょうけど、私の場合にはただひとつのやり方を突き詰めて進めてきたっていう感じですね。ストーンヘッド的に(笑)。

これまで数限りなく、果てしなく、飽きることなく自分の中で実験を繰り返してきましたが、これだと思えるような最終の理想形にお目にかかれたことは一度としてありません(涙)。でも、そこに簡単に到達できるようであれば、これほど多く麹が語られることはないでしょうね。困難だからこそ、そこに多くの技術論が取り沙汰されるんだと思います。

まぁ、難しくて難しくて先が見えなくて、何度やっても何度やっても上手くいかなくて、悔しくて悔しくて仕方なくて・・・だからこその楽しくて楽しくて止められない麹造りです。趣味っていうのとは違って、命をかけたからこその見返りは、何物にも代えがたい素晴らしい充実感を与えてくれますね。


□□□ 余分な手タレは突然現れた女房(汗) □□□
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人生の楽園

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先日、鳥居さんが信濃鶴がテレビに映ったとコメントをくれました。番組名は『人生の楽園』だということも教えていただきました。でも、私はテレビの特定の番組を見るなんていうことはほとんどしませんし、興味の無さも手伝って「どこの番組なんだろう?」くらいにしか思ってなかったんですよね。

ところが、コメントをもらった翌日に、うちの社員もその番組を見たっていうことで、喜び勇んで話をしてくれたんです。彼曰く、『人生の楽園』は長いこと続いているとても有名な全国ネットの番組で、西田敏行さんや菊池桃子さんが案内役で出てくるんだとか。そんな話を横で聞いていた蔵人のひとりも、よく見てるなんて言ってましたね。

それでも、そんな番組に出たんだったら、もっといろんな人から「あのテレビ見たよ!」みたいな話があってもよさそうなもんですが、私に教えてくれたのは鳥居さんとその社員の2人のみでした(笑)。全国ネットとは言え、ちょろっと商品が写ったくらいじゃ、みんな見過ごしちゃうのかもしれませんね。

奈良県に信濃鶴を扱ってくれているお店が1軒だけあるんです。『凡壺(ぼんこ)』さんっていう面白い店名なんですけど、残念ながら、私はまだお店にお邪魔したことがないんですよね。というのも、お店があるのが奈良県のどえりゃー山の中(汗)。って、お前に言われたかぁないよっていう話ですが(笑)、かなり小さな村なんだと思います。そこのご主人が、今回の番組の主人公だったみたいなんです。

数年前からお付き合いいただいているんですが、何回かお電話でお話ししてみて、ご主人はかなりの純米狂であることは間違いなさそうです(笑)。きっと、店に置いてあるのは純米酒と、本格焼酎のみっていう感じだと思います。それでも、その人柄と扱っている銘柄に魅せられたお客さんが足を延ばすような、知る人ぞ知るお店なのかもしれません。

しかし、実はその酒屋の方はサブ的な扱いのようで、本業は1日1組限定の田舎の民宿ってことのようです。脱サラして、そういう生き方を始めたあたりのことが番組の主題になっていたらしいんですけど、きっと、どこかのヘッポコ杜氏みたいに頑固者で、自分のこだわりの民宿を経営なさっておられるんでしょう。

番組にはお酒なんかはほとんど登場しなかったみたいですが、お店の中が写ったシーンの時に、たまたまお客さんが冷蔵庫から出してレジに持ってきた、その手に握りしめられていたのがどうやら鶴だったみたいですね。レッテルをよく見た視聴者は、どうして奈良県で信濃のお酒なんだと不審に思ったかもしれません(笑)。

長野県外の信濃鶴を扱っていただいている酒販店さんで、私がまだ訪問させていただいていないのは、この凡壺さんと北海道のお店の2軒だけじゃないかなぁ。ずっとうかがおうとは思ってるんですが、これで俄然ご主人にお会いしたい気持ちに火が点きました。今年はレンタカーでも借りて、行ってみましょうかねぇ・・・。


□□□ たまーに1位になってるみたいです □□□
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曾爺さんの教え(おまけ)

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いつかブログにも登場してもらおうと思っていた曾爺さんのシリーズでしたが、書いていて曾爺さんから私が受け継いだ、もうひとつの大切なものを思い出しました。それは、教えみたいなもんじゃないんですけど、私の人生に大きく影響を与えたっていう意味では、それに匹敵するかもしれないくらいのものなので、おまけとしてここに書いてみようと思います。

私が彼から受け継いだと思っているもの・・・それは、無類の蕎麦好きの資質です(笑)。このブログの読者の方ならよくご存知のように、私は蕎麦には目がありません。これは、大人になってからの話じゃなくって、もう小学生くらいのうちから、蕎麦っていうのは美味いもんだという思いはしっかりと抱いてましたね。

今でもあるんですけど、駒ケ根市の隣の伊那市に『こやぶ』っていう蕎麦の名店があります。この歳になっても私は年に何回か食べに行きますが、たぶん開店当初から曾爺さんはその店をかなりの贔屓にしていたんだと思います。伊那市にいい店ができたからっていうんで、何度も連れて行ってもらった記憶があります。

私の蕎麦好きの原点はこの『こやぶ』さんに間違いありません。蕎麦っていうツルツルしたものを食べて、それがとても美味しかったと、このお店で目を見開いた日のことを私は今でも覚えてます。蕎麦っていうものが初体験だったのか、それまでに食べた蕎麦に比べて断トツに美味しかったのか分かりませんが、とにかく美味しいものだと刷り込まれましたね。

数年前に、伊那市でお酒のイベントを開催した時に、この『こやぶ』の奥様が信濃鶴のブースにお見えになって、曾爺さんの昔話をしばらくされていきました。もしかしたら、我が物顔で振る舞う迷惑な客だったのかもしれませんが、わざわざ「あの時はお世話になった」と訪ねてくれるくらいですから、上客であったことは間違いないんでしょうね。

この『こやぶ』以外にも、機会ある毎に美味しい蕎麦を食べさせてくれて、それが今の私の蕎麦好きの基礎になってるんだと思います。っていうか、それ以外に考えられませんね。ですから、私は結構小さなころから筋金入りの蕎麦好きだったんですが、曾爺さんが私のことをそうしようと狙っていたのかどうかは定かではありません(笑)。

ザルに残った蕎麦の切れ端が箸で上手く取れないもんだからそのままにしておこうとすると、「割り箸を真っ直ぐに立てれば、先の四角くなった部分の角でどんな小さな蕎麦もはさむことができる。だから蕎麦屋は割り箸がいいんだ」っていう持論を聞かされましたが、やってみると確かにはさむことができて、自分でもビックリしたっけ・・・。

これで、曾爺さんの思い出話は終わりです。私の食の好みにまで何らかの影響を及ぼしていたわけで、もうちょっと孝行がしてやりたかったと思うんですけど、私以上の頑固者だったみたいですから、「信濃鶴を全量純米にしたいんだ」なんて持ちかけても、絶対に許してくれなかったでしょうねぇ(笑)。


□□□ 曾爺さんはお酒は飲めなかったみたい □□□
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曾爺さんの教え(その6)

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ご幼少のみぎりに曾爺さんから、『鶏口牛後』とか『男児の怒りは公憤たれ』とか教え込まれたことはお話ししましたが、私の記憶に一番残っている教えは、実はそういうことじゃなかったんです。「おぉ、岳志よく来たな。達者にしとったか?」っていう再会時のあいさつと同じだけの回数、つまり会う度に徹底的に言われたこと・・・

それは、『親を大切にしろ』っていうことでした。口を酸っぱくして何度も何度もっていう感じじゃなくって、それが極々当たり前のことで、「そんなことここで言うまでもないことじゃがな」っていう前置きを省いて、口癖のようになってたんじゃないかと思うくらい、いつでもどこでも言われ続けてたことなんですよね。

「もしも、お前が悪人になって、世界中の全ての人がお前のことを非難するようなことになったとしても、お前のお父ちゃんとお母ちゃんだけはお前をかばってくれるだろう。だから、親を大切にしなくちゃならん。お父ちゃんとお母ちゃんの言うことをよく聞け。親孝行ができる子供になるんだぞ」と。

こういうことは、親が自分の子供に向かって言っても、あまり聞き入れてもらえるような話じゃないかもしれません。爺さんとか曾爺さんとか、隔世の長老の重みのある言葉として伝えた方が効果がありそうです。でも、そんなことを孫に説教しているお年寄りは、あまり見たことはありませんけどね(汗)。

現代では、そういう道徳的にあったり前の話を、わざわざ口に出すような大人が少なくなってきているのかもしれません。そりゃ、学校でもテレビでも当然のこととして扱われてはいるんでしょうけど、当然の認識の度合いが表面的すぎて、言葉で分かっていても、身体に叩き込まれてない部分があるような気がします。

「そんじゃ、お前は分かってるのか?」って言われれば、私だってはなはだ疑問なところはありますが、こうやって田舎に帰ってきて、文句も言わずに家業を継いでるんだから、こりゃ立派な孝行息子じゃないですか(笑)。曾爺さんの教えがしっかりと私に効いてるってぇことなんでしょうねぇ・・・。

私が敬愛した曾爺さんですが、私が大学1年の時に亡くなりました。もう危ないから帰って来いと親から連絡が入ったんですが、一回でも欠席すると留年すると言われた実験の授業が翌日にあって、それを受けてからと思って躊躇しちゃったんです。結局はその授業には出ずに、翌朝急いで帰ったものの、臨終には間に合いませんでした。ほとんど後悔なんてすることのない私の、人生最大の後悔と言っていいでしょう。

もうこの世にはいない曾爺さんですが、私の中には今でも生き続けているような気がするくらい影響力のあった人物でした。そういう人間とのつながりが持てたことは、私にとって幸せなことだったと思います。あの世で再開したら、積もり積もった話ができるでしょう。けどけど、その前に自分の孫に説教してからじゃないと逝けねーよなぁ(笑)。


□□□ ブログもまだまだ続けなくっちゃだし □□□
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NTT三昧(つづきのつづき)

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事はそう簡単に運ばなくて、いざスマホのシムカードを以前使っていた携帯に差し替えてフト気が付きました。「確かに通話はこのままで可能だろうけど、メールができねーじゃん、メールがっっっ!」スマホのspモードメールと携帯のiモードメールは別物らしいですから、どうやったって送受信は出来そうもありません。

メールは冬の間ほとんどやり取りがないんですけど、ただ、ブログ用の写真を会社のパソコンに入れる時にいつも使うんですよね。わざわざSDカードみたいなのに入れてやり取りするのなんて、かなり面倒くさいはずです。要するに、ブログのためにどーしてもメールができないと困っちゃうんです。

しかし、その時にまたフト思い出したことがあったんです。確か携帯からスマホに変更する時に、ドコモの人が「iモードもお付けすることができますが、メールアドレスはspモードとは別になって、アドレスの入れ替え作業も必要になります」とかなんとか・・・。ありゃ、一体どーゆーことを説明してたのか、今になってようやく薄ぼんやりと分かってきました。

っていうことで、いろいろと自分で調べていても埒が明かないので、直接ドコモショップに行って契約の変更をしてもらおうと思ったっていうわけです。こちらの心づもりをお話したら、すぐに私のやりたいことを分かってくれて、すぐその場でiモードも使えるようにしてくれた・・・はずだったんですが・・・。

翌日の夜、女房や娘にも見せてやろうと、家でシムカードの初めて正式な入れ替え儀式をやろうとしたんですけど、言われた通りにやってもエラーになってできません(涙)。「iモードが未契約です」みたいに言われちゃって、こちらとするとiモードを契約しに行ったのにどーしてこーなるのか訳が分からなくなっちゃいましたね。

まぁ、翌日、私が行ったドコモショップに問い合わせたら、どうやらちょっとしたミスがあったみたいで、すぐに修正してくれました。その直後からはすぐにiモードが使える状態になって、ようやくこのブログも晴々とした気分で書けるようになったっていうわけです(笑)。これからしばらくは、昔使った携帯を使うことになるでしょう。

面倒臭いのは、スマホと携帯にシムカードを入れ替える度に、メールアドレスの入れ替えをしておかないと、同じアドレスでやり取りができなくなっちゃうってことでしょう。差出人はいつも同じアドレスにメールしているつもりでも、こちらはスマホで受け取るか携帯で受け取るかを常に意識してないといけないってことですね。

つまり、この日はADSL回線の障害と、iモード変更時のミスとで、普段滅多に起こらないNTTさんの不具合が2つも重なった、NTT三昧の日になったっていうわけです(笑)。でも、毎日一方ならないお世話になっているNTTさんですから、文句を言うつもりは毛頭ございません。今後とも、是非是非よろしくお願いします!


□□□ 昔の携帯はちっちゃくていいわ □□□
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NTT三昧(つづき)

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NTTのADSL回線に障害が起きたのと同じ日に、それまでずっと考えていたことを実行に移すべく、近所のドコモショップに行ってきました。蔵の仕事の合間を縫って、その他の外に出る所用のついでに、チョイと寄ってきました。土曜日くらいしかそういう時間が作れないもんだから、無理をしてでも行こうと計画してたんです。

折りしも、卒業シーズンということもあってのことでしょう、それらしい年齢のお子さんを連れた家族連れっていう感じのお客さんが多くて、最初は待ち時間40分とか言われちゃったんですけどね(汗)。上手い具合にそんなに待たずに済みそうだったので、10分ほどブラブラしていたら、すぐに呼んでもらえました。

この冬の間ずーっと考えていたこと・・・それは、「スマホが大き過ぎてかなわん!」っていうことでした。高機能なのも分かるし、画面がきれいなのもいいし、グーグル利用にはごっつい便利なんですが、造り期間なんて、そんな高度なことしないし、画面を見るような使い方しないし、グーグルも全く利用しないんです。

つまり、お酒を造っている間って電話機能とメール機能だけあれば十分なんですよね。なのに、慶長小判みたいなサイズのスマホを持ち歩くっていうのは、実に不合理に思えてしょうがなかったんです。仕事中にも、何かに寄っかかったりした時に、胸のポケットに硬くて大きな物が入っている感触があって、壊さないか心配になったりしてね。

詳しくは分からなかったんですけど、ネットのどこかで偶然見かけたところによると、スマホのシムカードを以前使っていた携帯に差すことができれば、実はその携帯を使うことができるって書いてあったんですよね。だったら、その方がいいじゃん!サイズは小さいし、電話機として考えれば、携帯の方が使い易いですしね!

もうちょっとググってみると、スマホのシムカードは以前の携帯(FOMA)のシムカードよりも小さくて、そのままじゃ差さらないんだけど、電極部分は同じ大きさなもんだから、サイズを同じにしてくれるようなアダプターを買えば使えるようになるとのこと。そして、そのアダプターたるや50円くらいの代物らしい。

こりゃ、願ったり叶ったりだと思って、ことある毎に電気屋さんなんかを見てみたんですけど、どーも田舎じゃ売ってないみたいなんですよね(涙)。そういう使い方はドコモさんでも推奨しているわけじゃなくって、純正の製品っていうのもないようでした。結局、東京の義理の弟に相談して、何とか手配してもらったんです。

先日、そのアダプターが送られてきたもんだから、すぐに使ってみると確かに携帯電話としては問題なく使うことができました。しかししかししかし、世の中そう上手くはいかないようで、大問題がひとつ発生しました。それを解決するためにドコモショップに行ったんですけど・・・こりゃ、また明日の続きですな(笑)。


□□□ こういう記事は書き易いです □□□
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NTT三昧

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今日は、期せずしてNTTさん関連の話題が2つ重なりました。たった2つだけなのに『三昧』とまで付けなくても良さそうなものですが、まぁそんな気分ですからいいでしょう(笑)。NTTさんには本当にいろいろとお世話になっているわけですが、景気動向が良くない中で、通信関連の業界はきっと業績もいいんでしょうねぇ・・・全然今日の話題とかんけーありませんが(笑)。

午前中はパソコンに向かっている時間はなかったんですけど、お昼休みにネットにつなげようとすると、なんだか変???アクセスしにはいくんだけど、いつまでたってもサイトを読み込んできません(汗)。しまいには「このページは表示できません」みたいなエラーが出て固まっちゃいます。何度やっても、そんな感じだったんですよね。

それでも、時々そういうこともないじゃありませんから、気長に待つことにはしたんですけど、時間をおいてもやっぱりどこにも入り込めません。これまでの経験から、こりゃ普通じゃないと判断した私は、ネットにつながっているサーバー代わりのパソコンや、その他諸々の機器類を立ち上げ直してみたりもしたんですが、一向に改善しませんでした(涙)。

本当に大元のADSLの回線に付いているモデムまでたどり着いて気が付いたのは、「こりゃ回線自体がつながってねーじゃん!」ってことでした。私にも詳しいことは分かりませんが、通常回線がつながっていれば点灯しているはずのランプが、規則正しく点滅しているじゃないですか。どうやら、リンクが確立するのを待機しているような状態のようでした。

昨日までは使えてたんですから、こりゃこのモデムが壊れたのかもしれないと思って、仕方なくNTTさんのサポートセンターに電話してみました。音声案内で待つことしばし。故障担当の方が出てくれて、「これこれこういう状況です」とお話しすると、こちらの回線の状態を向こうから検査できるみたいで、しばらく待つように言われて電話を切ったんです。

数分して折り返し電話をいただいたんですけど、原因はなんとNTTさんの回線自体の障害だったらしくて、「復旧までにはあとどれくらいかかるか分かりません」とのこと。こんな経験はこれまであまりありませんでしたね。この時点で2時間程度はネットにつながらない状態は続いていたと思いますけど、滅多にないことだったんじゃないですかね。

ご親切にも、「復旧いたしましたらお電話差し上げましょうか?」なんて言っていただいたのでご厚意に甘えましたが、「ただ今復旧いたしました。申し訳ありませんでした」っていう電話をいただいたのが3時過ぎのこと。約3時間くらい障害が続いたのかな?でも、そんな電話をどのくらいの人にかけたのか分かりませんが、大変なサービスですよねぇ。

っていうことは、どういうエリアになるのか分かりませんが、結構広範囲で影響があったんじゃないのかなぁ。皆さんの地域では、そんなことありませんでしたか?ネットにつながらないと何もできないような気になった3時間でしたが、ちょっと依存度が高過ぎるかもしれないと反省気味に思ったりしてね・・・もうひとつの話題は、また明日。


□□□ ニュースになってもいいくらいじゃない? □□□
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大吟火入れ

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これも拙ブログの歳時記になりましたねぇ。写真は、信濃鶴の出品用純米大吟醸の火入れ(ひいれ)作業の様子です。『火入れ』っていうのは、お酒を65℃くらいの高温に加熱することによって、中でまだ生きている微生物を殺菌し、酵素の力を失活させることを言います。このブログでも何度も出てきてますから、耳タコの読者も多いでしょう(笑)。

昨日オリ引きで忙しかったなんて書きましたが、今日はそのオリ引き後のお酒を火入れしたっていうことになるんです。こういう仕事は年に1回のことで、日々のルーチンワークをやりながらの作業になりますから、ほんの数日間のことですが、その間はかなり忙しくなって、昨日みたいにてんやわんやになっちゃうわけです(汗)。

日本酒にかなり詳しい読者の方もおられますからちょっとだけ説明すると、お酒、特に吟醸酒のように特別に扱われるタイプの物は、『上槽(お酒を搾ること)』して、『オリ引き』して、『火入れ』するっていう流れになって、その各々に手間がかかるもんだから大変なわけですが、それらのタイミングに関しては諸説あるっていうか時代の変遷があるんです。

私が杜氏になりたての頃は、前任の杜氏さんから、上槽後10日でオリ引き、オリ引き後10日で火入れなんて教わって、実際にそうやって鑑評会でも金賞を取れてました。ところが最近では、上槽後1週間、早ければ数日でオリ引き、オリ引き翌日に火入れなんていう指導になっていて、結構忙しいんですよね(汗)。

お酒って、火入れしないで置いておくと、中で化学変化が起こって糖分が増加したりするんです。それが熟成っていう呼ばれ方をしたりもしますが、どのくらい熟成させるかっていうのは、杜氏さんの考え方や、指導機関の考え方、その時代の嗜好の変化に左右されるってことになるわけです。

これらの日数については、これ以外のやり方もあるでしょうし、私が現在行っている方法っていうだけですから、その辺をご理解いただきたいんですけど、それでもかつてよりはかなり作業は前倒しになっているような気がします。そうやって処理したお酒の方が、今はウケがいいっていうことなんでしょうねぇ。

やり方とすれば、一升ビンに入っている吟醸を、ビンのままで湯煎加熱して温度を上げていきます。あまり慌てて加温するとビンが割れたりしますから、焦りは禁物です(汗)。中の温度を観察して、65℃くらいになったらお湯から上げて、水をかけたりなんかして急冷します。この時もあまり急ぐとビンが割れて悲しい思いをしますから、程々に冷やします(笑)。

今日火入れしたのは100本にも満たない数でしたが、これで何とか各種のコンテストに出品するための吟醸の準備が整ったことになります。どんな出来になったのか私もまだ味見はしていませんが、とりあえずひと仕事終わったことになって、ようやくホッとしている岳志だったりします。


□□□ お祝いにワンクリック! □□□
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なんだかかんだか

まともモノが考えられずに一日が経つことってありませんかね・・・やることが次から次へと押し寄せてくるみたいな・・・やることだらけなのに、緊急の仕事も押し付けられたりなんかして・・・テンパったまんまでいろいろやるから粗相も多くて・・・何とか終わったとホッと一息つこうと思ったら、日々のルーチンワークはまんま残ってたりしてね(涙)。

今日がそういう日だったっていうことです(笑)。もうねぇ、ブログのことなんか何も考えずにパソコンの前に座って、次の仕事との合間の短い時間に、何が何でも記事を書いちゃおうとか思ってますから、ひっ迫した頭の中では、今現在の私の置かれた状況を縷々説明して終わりにしちゃおうとか目論んでたりするんですけどね。

今日のメインイベントは、吟醸のオリ引きだったんです。オリ引きっていうのは、一升ビンや一斗ビンといった容器に採ってあるお酒の底に沈んだオリを取り除く作業のことを言いますが、このブログでも毎年のように出てくる歳時記的な話題ですよね。要するに、吟醸を搾った後の仕上げ段階に差し掛かっているって考えていただいていいんです。

オリ引きについては、今の私の完全にショートしている時間の中では、しっかりと説明を考えられませんが(汗)、簡単に言えば、細長い管をビンに差し込んで、上澄みだけをサイフォンの原理で抜き出すんです。ハイテクの機械なんか使わずに、実にローテクの朴訥としたやり方で清澄なお酒にしてるんですよね(笑)。

ローテクはローテクでいいんですけど、ローテクが故に時間はかかるんですよね、これが(汗)。使う管を太くすれば早いのかもしれませんが、必要以上の勢いで吸い出したら肝心のオリまで一緒に出てくるかもしれませんし、そーっと抜き出すっていう感じの作業ですから、あまり急ぐことはできません。

ですから、昨日のうちから計画しておくわけです。やらなくっちゃならないルーチンワークのどこかに、ある程度の空白の時間を作らなくっちゃなりませんから、いろいろを前倒しにして、いろいろを後回しにして、その間隙ができる・・・はずだったんですが・・・神様は人に試練を与えるのがお仕事のようで・・・(涙)。

予定外の仕事で押された分が時間外に繰り越されましたが、とりあえず今日の予定はクリアできそうです。これからまだ麹室の仕事がありますが、それまでに何とかブログも仕上げることができました。所要時間20分ってところですね(笑)。まぁ、その分全く実のない文章になっているのは、後で見返して悲しくなるところですけど・・・。そんじゃ、これから麹と戯れてきますねー!


□□□ どんなに忙しくてもワンクリック! □□□
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手抜き

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仕込期間も最終盤に差し掛かりつつあります。造り全体の期間とすると、仕込が終わってからもまだまだいろいろと続きますから先は長いんですけど、一番大変なもろみの仕込が終われば、家に帰って寝られるようになるし、時計とにらめっこしながらブログを書く必要もなくなるし、夜な夜な飲みに出かけることもできるようになります。

この時期は体力的にもカツカツのところに来てますから、これまで数ヶ月間続けてきた仕事も、できる限り楽にこなしたいという気持ちが湧き出てくるのも、実に人間らしい欲求と言えるんじゃないでしょうか(笑)。楽にって言っても、手抜きをするっていう意味じゃなくって、同じ仕事を効率良くやろうっていうくらいの気持ちですけどね。

私の主たる担当は麹ですから、何十何百とある麹の製造工程のうちの、どこか一ヶ所を手抜き・・・じゃなくって効率化することで、少しでも身体が楽になればうれしいと常に思ってます。それによって、出来上がった麹の品質が落ちちゃったら何にもなりませんけど、同じ品質は維持できるっていう条件付きでね。

今期中に、「もしかしたら、ここはこんなことしなくても」とか、「こんなに回数やらなくても」とか、「そこまで待ってなくても」とか、最終的に結果が同じになるんなら、なるべく楽をして同じ成果を得たい、得られるんじゃないかと思える場面に何回か遭遇して、いつか実験して確かめようと虎視眈々と狙ってました。

そういうことは早いうちに確かめたい岳志です(笑)。何とか今期中に結果を得たいわけで、麹を造る回数もあと10回を切りましたから、この最終局面でいろいろと試行錯誤を始めたんです。「最後の最後にそんなことやらないでも」と思われるかもしれませんが、思い立ったらやらねばならないストーンヘッドというかダイヤモンドヘッドなわけです。

まずは、ある作業の回数を減らしたらどうなるか・・・これは実験を始めた当初は「こりゃいいぞ!」と思えたんですけど、同じ作業を何回か繰り返すうちにアラが見えてきて、やっぱり元の通りの回数やることがいいと考え直しました。1回減らすだけでも助かるんですけど、その1回が大きいってことでしょうねぇ。

次は、夜やる仕事をひとつやらないようにして、その分睡眠時間を余計に取ろうっていう計画・・・ウーン、こいつも半分成功半分失敗みたいな感じで、あまりいい結果じゃありませんでしたね。ま、麹屋の場合、一生懸命にやればやるほど眠れないようになってますから、「やっぱりね」というのが偽らざる感想です。

結局、手抜きはできないようになってるんですよね、世の中って。同じことを実現するのに2つの方策がある時、手がかからない方がいい結果になったなんていう経験は、今までほとんどありゃーしません。今回の成果とすれば、そんな実験を繰り返す方が、いつも通りに造ってるよりよっぽど体力を消耗するっていう事実を改めて認識したことですかね・・・(汗)。


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曾爺さんの教え(その5)

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その日も、曾爺さんのご機嫌伺いに、家族中で本宅に出向いていました。この日のお説教も終わり、私達子供はワイワイと飛び回って遊び始めました。そして、何の拍子だったのか、よくある展開だったと思うんですけど、私と上の妹のいざこざがケンカに発展したんです。腹を立てた私は、妹を殴って泣かせちゃったんですよね。

それを見ていた曾爺さんは、「岳志、そこへ座れ」と一言。コイツは怒られるに違いないと神妙にして、私は曾爺さんの前に正座させられました。今となっては思い出しようもありませんが、あたりの空気もいきなり張り詰めてたと思います。ああいう威厳っていうのは、今のお年寄りや学校の先生には、あまり感じられなくなりましたねぇ。

「お前は今何をした?寄りに寄って、自分の大切な妹を殴るとはどういう了見だ。自分よりも小さくて女の子でもある妹を、敵うはずのない力でねじ伏せて痛い目に合わせるとは、到底男のする所業ではない。そんな肝っ玉の小さいことでどうする。なんでそんなことをしたのか、説明できるのならしてみろ」

「お前は、妹が思い通りに言うことを聞かないことに腹を立てた。そして、それを力で解決しようとした。そんなやり方は世の中では通用せん。そもそも、他愛もないことに簡単に腹を立てるお前の度量は小さ過ぎる。そんなことでこのまま大きくなって、立派な大人になれると思ったら大間違いだぞ」

「男児の怒りは公憤たれ、復唱しろ」・・・「ダンジノイカリハコウフンタレ」・・・「いいか、これはな、男児たるもの枝葉末節に気をとられることなく、腹を立てるのならば大局に立った怒り方をしろという教えだ。お前の今の怒り方はとてもそうはなっていないし、それを暴力に訴えるという浅はかさ加減だ。これでは、先が思いやられる」

こん時はしっかりと怒られましたねぇ。家ではいつもやってることなもんだから、何の気なしに本宅でも披露しちゃったわけです。「喧嘩両成敗じゃないのかよ」という理屈も頭をよぎりましたが、この時の曾爺さんにはそんな小賢しい反論を聞き入れてくれそうな気配は微塵もありませんでしたね。200%自分が悪かったんだと叩きこまれました。

「ダンジノイカリハコウフンタレ」が「男児の怒りは『興奮』たれ」じゃないことは何となく分かりましたが、当時の私には『公憤』の意味するところは理解できてませんでしたね。でも、このフレーズはずーっと私の脳裏にこびりついていて、もう少し大人に近づいたある時、スッと胸に落ちる瞬間があったんです。それ以来、忘れることのできない曾爺さんからの教えになっています。

本当は泣いたふりをしていたのかもしれない妹が、ざまぁ見ろとばかりに曾爺さんの後ろから私にアッカンベーをしていたかどうかは定かではありません。でも、その日ばかりは、家に帰って腹いせの復讐をする気にはなりませんでしたねぇ。いや、もしかしたら、あの日以来、私は今のように滅多なことでは怒らない温厚ないいヤツになったのかもしれません(笑)。


□□□ このシリーズはもうちょっと続きます □□□
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復旧作業

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先日、ボイラーの配管が凍った記事の時にもなにか似たような写真だった気がしますが、今回のヤツは『ヤブタ』と呼ばれるお酒を搾る機械の一部分です。前回は配管が氷で詰まったってことでしたが、今回は配管がもろみで詰まりました(汗)。こういうハプニングは、忙しい時に限って発生するっていうのが世の常・・・(涙)。

具体的にご説明申し上げると、上の方に見えている銀色の物体がもろみの圧力を調整するタンクで、そこからもろみが手前の方に向かって押し込まれてくるっていう流れです。つまり、もろみはこの管の中を左奥の方向に入っていくわけですが、どうやらその辺りが詰まったようだったんですけどね(汗)。

この手のハプニングはあまり特別なものじゃなくって、同業の方ならお分かりのように、まぁ『よくある話』っていうレベルのものです(笑)。長生社でも、半年間の造り期間中に1、2回は発生してますね。ですから、ある程度は慣れてる事件だと言えないこともありませんが、いつもより余分な手間がかかるわけですから、起きて欲しくない事件であることは間違いありません(汗)。

いつもはいい子で流れているものが、どうして突然詰まるかっていうと、そのもろみに大きなお米の塊があったり、少し溶けが悪かったお米が滞留したり、私は経験がありませんが、何か異物が流れを遮っていたりといろんな原因が考えられます。そんなものは無い方がいいに決まってますが、世の中不測の事態っていうのもあるもんです。

昔は、「専務!ヤブタが詰まったみたいだ!」なんて報告を受けると、復旧までの大変さに辟易としてブルーな気分満々になったもんでしたが、最近ではいかに早く原因を追及して修復に取りかかるかを自分の中で競っているようなところがあって、どっちかって言うと「どれどれ、私に任せなさい!」みたいなノリになってますね(笑)。

もろみの流れる経路全体を見渡せば、詰まりが生じる可能性のある部分っていうのは何ヶ所もあるんです。ですから、ある程度経験がないと、一体どこに原因があるのかを探し出すのに時間がかかっちゃいます。私もかつては、どこが詰まっているのか分からずに、片っ端から分解してたような時期もありましたね。

慣れてくると、各所に付いた圧力計の数字とか、バルブを開いてみた様子とか、もろみの流れなんかから大体の見当がつくようになってきます。めくらめっぽうに原因個所を当たっていくなんていうやり方よりは、遥かに早く復旧ができるようになりましたね。短時間で再び順調に動くようになると、そこはかとない充実感を感じるものです(笑)。

しかし、復旧作業はそれなりに大変です。そもそも、かなりの圧力をもろみに加えて機械に送り込んでいるわけですから、その一部が詰まればどこかに過剰な圧力が加わったままになっているっていうことになって、下手にバルブや配管を開けたりすれば、全身もろみまみれの憂き目に合うことだってあります。私も、過去に何回か経験済み(汗)。

この日も、写真に写っている辺りを全部ばらして、詰まりを取り除いて事無きを得ました。人手が少ない日で、作業はかなり遅れましたが、何とか予定通りに終了させることができました。復旧してから流れ出てきたお酒の味を利いてみると、五臓六腑にしみわたるいい酒でしたねぇ(笑)。


□□□ bossが頑張ってます! □□□
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ラスト汲み掛け

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ついに『ラスト○○』記事が出てきましたね。11月から4月までの半年間に及ぶ酒造りシーズンも、だんだんと先が見えるようになってきました。仕込だけに限って言えば、あと残すところは4本のみです。1週間に2本ずつ仕込んでますから、仕込という一番大変な作業が終了するまでに、あと2週間ってことになりました。

昔はそんな時期になると、「これで気兼ねなく夜飲みに行けるぞ」なんてウキウキしたものですが、今では、「早いところ楽になって身体を休めたい」と本気で思うようになりました(涙)。寄る年波には勝てないってことは、もう痛いほどに実感してきていて、最近はそういう自分を素直に認められるようになってきましたね(笑)。

で、ラストの汲み掛けですが、『汲み掛け』は酒母を仕込んだ日に行う作業。『酒母』は、もろみの発酵の出発点になる酵母菌の塊みたいなものだってことは、このブログの読者の方ならお分かりかもしれませんが、この酒母が今期最後のもので、ようやく私の肩の荷も少しずつ軽くなろうとしているってわけです。ウレシー!!!

汲み掛けについてはこれまで何度も話題になっていますが、写真の真ん中に見える銀色の筒は、底から液体部分が浸み出るようになっていて、その液体を周りの蒸米部分の上からかけてやることで、各成分をまんべんなく蒸米に行き渡らせて、酒母が元気に育っていくように手助けをしてやる作業です。

午前中に酒母を仕込んだら、午後から汲み掛けを始めて、その日の夜中まで1時間に1回くらいの割合で行ってますかね。夕方までは酒母の担当者が面倒を見てくれますが、その後は私の仕事になります。決して重労働じゃありませんが、等間隔に時間を空けて蔵に出入りするのは、案外と面倒くさいものです。寝落ちていて、時間がズレたりしたことも・・・(汗)。

静かな蔵の中に、ひしゃくで汲み出す音だけが響いて、寂しいような、楽しみなような、充実感を感じられるような作業ですが、何とか無事にラストワンまでたどり着くことができました。どんなに眠くても頑張ってきた私の後ろ姿を想像して、きっと皆さんも目頭が熱くなっておられることでしょう(笑笑笑)。

こうやって、ひとつずつラストな仕事が増えてきて、待ち望んだ大団円に近づいていくわけですが、最近は、これも歳のせいなのか、その期の仕込が終わっても、その次の酒造りのことがすぐに脳裏をよぎって、全てを忘れてしばし心穏やかにいられるっていうような時間を持てなくなってきちゃいましたね(涙)。あと半年とちょっと経つと、今度は最初の汲み掛けの記事がお目見えすることになるんですもんねぇ・・・。


□□□ それでもウレシイウレシイ! □□□
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偽造(つづき)

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えーっと、このタイトルってどーゆー話の展開でしたっけ・・・(汗)。途中でいろいろ入ると、どう続けていいのか分からなくなっちゃいますね。そうだそうだ、偽造したお酒を見抜くっていう話題になって、純米酒かアル添酒かは今の科学では判別できちゃうんだけど、一体どうやったら分かるのかっていうような流れでしたね。

ハッキリ申し上げましょう。こちらから話を振っといてなんですが、私にもよー分かりまへん(涙)。すんまへんすんまへんすんまへん!!!ほとんど聞きかじりみたいな雑学しかありませんから、しっかりと皆さんにご説明申し上げる程の知識なんて持ってないんですよ(汗)。かなり化学的な話なので、知ったかぶりをしてブログにして恥をかくのはイヤです(笑)。

まぁ、それでもせっかくなので、ちょこっとだけ間違いのない範囲(たぶん)でお話しすると、炭素原子の『同位体』っていうものに注目するみたいなんですよね。炭素原子の原子番号は6番なんです。原子番号が6っていうことは、その原子の中を覗いて見ると、陽子っていう粒が6つ、電子っていう粒も6つ入ってるんですよね。

それ以外に中性子っていう粒もあるんですけど、コイツは同じ炭素原子でも6つ入っているヤツと7つ入っているヤツの2種類があるようなんです。それを称して『同位体』っていうんですけど、この2種類の同位体の比率を調べることによって、どういう原料からその炭素が出てきたのかが分かるっていう原理みたいですね。

アルコール(エタノール)の分子式は『C2H5OH』ってことになるんですけど、この『C』っていう原子が炭素原子のことで、分子式では全く同じに表記されたとしても、お米を原料にして造られたアルコールと、サトウキビから造られたそれでは、実は若干の違いがあるっていうことのようです。飲む分には、そんなの全く関係ありませんけどね(笑)。

っていうことで、純米酒の中に含まれる2種類の同位体の比率はお米100%っていことを物語っているし、サトウキビ等から造られた添加アルコールのそれは純米酒の場合とは異なってくるってことになって、同位体の比率の測定ができれば、それが純米酒なのかアル添酒なのかがある程度正確に判断できるっていうことになるわけです。

ちょっと知識のある方ならお気づきかもしれませんが、もし添加されているアルコールがお米由来のものだったら・・・これは識別はできないってことになるんでしょうね。一般に使われているのはブラジルなどから輸入されたサトウキビ原料のものですが、インドではその類のアルコールはお米から造られてるなんて聞いたことがあります。

判別できるとなると使わざるを得なくなりますから、先端の科学っていうのも厄介なものなのかもしれません(汗)。そんな高度な機械を駆使しなくてもいいように、今回のような偽造酒事件を再発させることなく、消費者の皆さんから100%信頼していただける業界の体質を作っていくことの方が喫緊の課題なんでしょうね。


□□□ 間違いがあれば謹んで修正いたします(笑) □□□
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大吟上槽(つづき)

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さて、昨日搾った鶴の純米大吟醸ですが・・・私の評価とすると・・・まあまあってところですかねぇ・・・こんな表現じゃ良いも悪いもどっちにも取れて、単なる言葉の目くらましだと思われても仕方ありませんが・・・どっちかって言うといい方にちょっと寄ってるくらいに思っていただければよろしいかと・・・(笑)。

とりあえず無難な線には軟着陸できましたね。飛び抜けていいところはないけど、あまり気になる欠点もないっていうことで、各種コンテストのために造っているわけじゃないとは言え、そういう場での評価は減点法ですから、悪いと指摘されるようなポイントがないっていうのはいいことではあります。

詳しい内容はここでは書きませんが、今年の吟醸造りに関して言えば岳志らしい大冒険はそれほどしませんでしたね(笑)。というよりも、一番やってみたいことが結構おとなしい内容だったって言うか、シブい線を狙ったって言うか、今頃そんなことを気にしてるようじゃとてもとても一流の仲間入りなんてできないぞって言うか・・・(汗)。

やっぱり杜氏ともなれば、いろんなことを考えて吟醸造りに取り組んでいるわけで、今の流行を追ったり、過去の失敗を繰り返さないようにしたり、新たな挑戦をしてみたり、もう一度教科書に立ち戻ってみたり、先達に意見をもらったり、半分投げ出してみたりして(笑)、その年の味になっていくんです。

でも、1年でいろんなポイントをいくつも押さえようとすると、いい結果になっても悪い結果になっても、一体どのポイントが効いたのか訳分かんなくなっちゃいますから、そんなに劇的に造り方を変えるなんていうわけにはいきません。一年一年、少しずつ着実にステップアップしていけば、皆さんに喜んでいただけるような酒に近づいていけると思うんですけどね。

ま、今年は一歩は前進できたかなっていう実感があって、今の時点では満足しているって感じですね。搾れたお酒もそこそこのものだったと思います。でも、もうしばらくして、全国新酒鑑評会の出品の時あたりにお酒を改めて味わってみて、もし納得がいかなければ、この満足感もあっという間に霧散しちゃうでしょうけどね(涙)。それでもなんでも、とりあえず今年は金賞を取りにいきましょうかね(笑)。

今年の造りで楽だったのは、もろみの経過が、こちらの想定した理想ラインにある程度乗ってくれて、それほどヤキモキせずに上槽までこぎつけられたことかな。理想ラインから外れて迷走し出すと、いろんな手段を講じてみても軌道修正するなんていうことは不可能になって、ケセラセラの境地に立つしかなくなりますからね(笑)。

酒袋を使った上槽ですから、絵になるショットがいくらでも撮れるんですけど、セッティングが粗方終わって余裕ができたもんだから、いざスマホを取り出してみたらバッテリー切れでウンともスンとも言いませんでした(涙)。この写真で見えている2枚の鉄板の下に酒袋が並んでるんですけど、何とも風情のない絵になっちゃいましたね(笑)。


□□□ 金賞の自信は・・・ねーなー(笑) □□□
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