専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

偽造

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さて、このブログにもいくつかコメントが入ってましたし、ニュースをあまり見られないこの時期の私とすれば、世間でどれくらい騒がれているのか分からないんですけど、大阪の酒造メーカーのお酒の偽造について、何か書いとかなくっちゃなりませんね。全国ネットのテレビにも出たらしいですから、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

日本酒の場合、やろうと思えば偽造なんていろんな方法があるわけですが、今回の場合には表示と違う種類のお酒が混和されていたっていうもののようですね。やっちゃいけないことをやってそれが発覚したわけですから、安価なお酒で高級酒を増量して販売してしまったっていう図式なんだと思います。

純米大吟醸に大吟醸を混ぜたり、大吟醸に普通酒を混ぜたりしてたみたいですね。ちゃんと調べられたら必ずバレるって分かっているのに、どうしてそんな短絡的なことをしたんでしょう。コストを削減するためだったのか、売り切れた商品の補充のためだったのか分かりませんが、いずれにしても日本酒への信頼を失墜させてしまったことは確実です。

ハッキリ言って、飲んだだけじゃ分かんないわけですよ、それが純米大吟醸なのか大吟醸なのか。ある程度官能的に推測ができるとしても、一般の人に断定的な判断は難しいと思います。だからこそ、そこに酒造メーカーと消費者との信頼関係が必要なんであって、間違いのない商品を供給していくことが私達メーカーの責任なわけですよね。

信濃鶴の純米酒だって、「こんなに安くて、これ本当に純米酒なのか?それとも、事故米みたいな米を使ってるんじゃないのか?」なんて勘ぐられたら、その場で絶対にそうじゃない証拠なんて提示することはできませんし、飲んでもらって、その味から100%納得してもらうっていうことも難しいでしょうね。

今回の事件は同業者として腹が立つと言うよりも、とても悲しくて、消費者の皆さんには業界として謝りたいっていう気持ちですね。叱責罵倒することは簡単ですが、もしかしたら知らず知らずのうちにうちの蔵でも不正をしちゃっている可能性も否めませんから、自らの襟を正すことしか今の私にはできません。まぁ、鶴の場合は全量純米で全量美山錦ですから、不正のしようはありませんけどね(笑)。

ちなみに、どうして今回大阪国税局がこの不正を見抜けたのか考えてみると、会社への立ち入り調査で発覚したっていう経緯が一般的でしょうけど、現代の科学では純米酒かアル添酒かを判別する方法もありますから、市場の商品を国税局で分析して、チェックに引っかかったなんていうことも考えられますね。

「そりゃ、どーやるんだ?」って聞かれたら、「とーっても難しい、化学の原理を使うんです!」と答えて煙に巻くしかありません(笑)。国税局さんがそのテの分析器をお持ちなのかどうかは分かりませんが、どこかで導入されたなんていう話も聞いたことはあります。けど、この際ですから、私の微々たる知識を明日の続きで少しお話ししましょうかね。


□□□ クリックはむずかしーこたぁありません □□□
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たたり(つづきのつづき)

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ホンのちょっとの気の緩みなんですよねぇ・・・緩みって言うか不注意って言うか・・・いつもだったらキチンとできている所作が、何かの拍子に抜けちゃったりするんですよね・・・例えば、今年に入って初めて蔵から抜け出して、越百やArikaで少しだけ楽しいお酒を飲んで、気持ち良く酔って帰って来た・・・そんな夜のことだったりします(汗)。

やっぱり信州は寒いわけですよ。何を今更って感じですが、着るものから、住むところから、当然仕事に関することから、全てに寒さのための対策っていうものが必要になります。ここで生まれ育っているわけですから、そんな諸々のことは当たり前に考えられるようになってはいるものの、そこはソレ、何かの拍子に抜けちゃうことがあるわけです。例えば、外で美味しいお酒を云々・・・(笑)。

今回のシリーズタイトルを使うとすれば、ホッカイロのたたり、S君のたたりに続いて、ボイラーのたたりってことになるんですけど、こりゃたたりでも何でもなくて、完全なる私のミスによるものなんです(汗)。忘れちゃったとかいうことじゃなくって、判断を誤ったっていうことなんですけどね。

あの夜、いい気分で帰ってきて、いつものようにぐるっと蔵の中を見回って、異常がないかを確認したまでは良かったんです。そして、最後のチェックポイントであるボイラーの前まで来たんですけど、ボイラーの配管が凍るのは、朝マイナス10℃以下になるような冷え込みの時で、この日の夜は寒かったんだけどそこまでじゃないだろうと思ったんですよね。

ボイラーの配管が凍ると、当然ボイラーが使えなくなります。それはすなわち、お米は蒸せないし、洗い物用のお湯は作れないし、ビン詰めラインは動かせないしと、蔵として全くと言っていいほど機能しなくなることを意味します。そんな生命線は、何が何でもちゃんと使えるようにしとかなくっちゃならないわけです。

具体的には、夜中に何回かボイラーを焚くんです。そうすることでボイラー自体が熱くなって、その周りの配管も凍るようなことにはなりません。1回でも焚いとけば、朝上手く動いてくれないなんていうことには、まずなりません。だから、ほんの数分間の時間を惜しまずに、ちょっとだけ動かしてやるのが日課ではあります。

ところがこの日の夜は、お酒の気持ち良さも手伝って、「まっ、今日はいっか」っていうことにしちゃったんですよね(汗)。でもって、絵に描いたように運悪く翌朝は冷え込んで、いつものようにスイッチを入れたんですが、しばらくして警報ブザーと共にエラーメッセージが表示されて、それは予想通りに「水が入ってきませんぜ、親方!」っていう内容で、配管が凍っちゃっていることを意味してました(涙)。

その後の私の孤軍奮闘ぶりは大変なことでした。蔵のみんなが出社する前に、何とか動くようになってくれましたが、こういうことがあると朝だけで一日分疲れたような気持ちになりますね。そうなった時の対処法はリクエストがあれば書きますが、涙が出そうになるので今日は止めておきましょう(笑)。


□□□ これにてたたり三連発は終了です □□□
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たたり(つづき)

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まさか、『たたり』記事の続編を書こうとは思ってもいませんでしたが・・・昨日の記事を書き終わって、今後は何物にも取り憑かれることのないようにと祈りながら、楽しい夕食の待つ我が家に帰ろうと、自分の車に乗り込もうとしてフト駐車場の奥を見ると・・・私の眼は何かに取り憑かれたように一点を凝視していました。

「え?まだ駒ケ根にいんの?」・・・私の視線の先にあった物、それは、元は高価だったはずですがかなりの中古になって、それなりの値段に落ち着いている英国製自動車。そんなの駒ケ根で乗っている人なんていないのである・・・そうなんです、横浜の鶴チューS君ご自慢の外車がそこに置いてあるじゃーないですか(汗)。

スタッドレスタイヤがうれしくて、この冬はしょっちゅう来駒するようになったS君夫妻ですが、この週末もやってきて会社に車が置いてあることは認識してました。造り期間中は気を使って私のところへは顔を出さないS君ですから、今回も会うことなく、もうとっくに帰路についているもんだと勝手に思い込んでたんですけどね。

何かあっちゃいけないからと電話・・・この電話がそもそもの間違いだったんですけど(汗)・・・すると、まだ駒ケ根にいるとのこと。別に出て来いと言われたわけじゃありませんし、私は家へ帰らなくっちゃなりませんでしたから、その旨を伝えて、もし私が蔵に戻ってくるまで駒ケ根にいるようならメールでもするように言っておきました・・・それも、やっぱり失敗だったかなぁ・・・。

結局、私が戻ってきたのは夜の10時半頃だったんですけど、その間に何度もメールやら電話やらが来て、どーゆー話のねじ曲げ方なのか、「あなたが残るように言ったから、今まで越百で待ってたのに、来ない道理はないでしょう」っていう、恐喝まがいの殺し文句で釘を刺され、寒い寒い夜の道をトボトボと歩いて越百に向かいました(涙)。

新年が明けてから、どこへも飲みに出ていない私は、当然のことながら越百には行きたくて仕方ありませんでした。でも、仕込で体力を使い果たしちゃって、とてもその元気は出なかったんですよね。ところが、この日は日曜日で夜中の蔵の作業がないところへもってきて、普段は日曜休みの越百にえっちゃんとS君夫妻がいる・・・ま、恐喝されたから出て行ったっていうことにしときますけどね(笑)。

いずれにしてもそんなに長居はできませんから、えっちゃんのお薦めのお酒をいくつか軽く飲ませてもらって、懐かしいカウンターの感触を思い出しながら、みんなと楽しい時間を過ごしました。疲れているのも事実ですけど、やっぱりたまにはこういう気分転換も必要だと思いましたね。ま、あと3週間後には、気分転換だらけの日々になるんですけどね(笑)。

女房には、S君に取り憑かれて、言うことを聞かずにたたられちゃいけないから、仕方なく出掛けて行ったんだっていう報告にしておきましょう。だけど、仕方なくなんて言いながら、その後にArikaまで新年のあいさつをしに行ったなんていうのは話さないでおいた方が無難だろうなぁ(笑)・・・しかし、本当のたたりはこの後にやってきたんです・・・つづく。


□□□ 最後のたたりとは? □□□
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たたり

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週末の手抜き記事ってわけじゃありませんが、先日遭遇した蔵の怪奇現象について、今日は恐る恐るレポートしてみましょう。こんなことを不特定多数の人の目に留まるネット上の記事にしていいものかどうか悩みましたが、たたりがあるかもしれないっていう恐怖感を克服することでもっともっと強い自分になるために、あえて書いてみましょう・・・。

数日前の夜中でした。私が杜氏部屋の机で蔵の帳面仕事をしていた時のこと。仕事をしていなければユーチューブで音楽を流していたりするんですけど、ただでさえ出来の悪い頭で、それも眠い目をこすりながらの数字合わせですから、こういう時には何もかけずに、なるべく早く終わらせちゃうことにしてるんです。

静かな夜でした。蔵の中はひっそりしてましたし、部屋にあるストーブの上のやかんからシュンシュンと小さな音がするくらい。細かい計算も終わり、ようやくその晩の仕事にも目処が立って、女房の作ってくれた夜食でも食べようかと思い始めた、その時・・・どこからともなく、普段耳にしたことのない、奇妙な音がしだしたんです。

「ミシミシ」というか、「チリチリ」というか、「ザワザワ」というか、何とも形容のしがたい、それでいて実際にすぐその辺で鳴っているっていうリアリティには富んだ音でした。一瞬ギョッとしたのは、その音が2階からしているような感じだったもんだから、誰もいるはずのない2階で、誰かがそっと歩いている・・・キャー!!!みたいな(汗)。

その音はずーっと鳴ってるわけじゃなくって、時々消えたり、また鳴ったり、不規則なものでした。とにかく鳴っている場所を特定しようと耳を澄ますと消えて、大きな音じゃないもんだから空耳だったのかと思い始めるとまた鳴るみたいな感じ。人のことをあざけるようにして消長を繰り返して、でも確実にこの部屋の界隈で鳴っているっていうことだけは分かってきました。

とにかく、何の音だか見当がつかないんです。それゆえに、もしかして2階が抜けて落ちてくる前兆なんじゃないかとか、地震の前触れかもしれないとか、畳の下から地底人でも飛びだしてきたらどうしようとか、いろんな想像をしながらも部屋の中を見回して、机を離れて奥の方に入っていくと・・・ドカッと、何か白い物が私の足元に転がってきたじゃありませんか!

軽く数センチは飛び跳ねて驚いた私は、声にならない声をあげてのけ反りました。誰にも見られたくない狼狽ぶりを恥じる間もなく、私の目に映ったものは・・・使用済みの使い捨てカイロの塊でした(汗)。毎日ひとつかふたつ、腰や肩などの痛い所に貼り付けてるんですけど、それを一カ所にまとめて積んであったんです。

こういうカイロは、服に貼り付けるように片面全体がシールになってるんですよね。私は、シール面が上になるようにして、使い終わったものを毎日積み重ねてました。それが20センチほどの高さになって、自重に耐えきれなくなったのか、重心がずれたのか、倒れていったみたいなんですけど、各々がシールで貼りついている状態なもんだから、ゆっくりと倒れていく時に、そのシールがじわじわとはがれることになって、あんな音になったわけです。

「な、な、なんでぇ、ビ、ビックリさせんなよっっっ!」と、誰にも向けられない怒りの矛先をカイロに向けて、今回のカイロのたたりは事無きを得ました。寒い蔵の中で繰り広げられる恐怖体験の数々は枚挙にいとまがありませんが、みなさんにも災いが降りかからないように、これ以外はご披露するのは止めておきましょう(笑)。


□□□ 中味のないブログでスイマセン(汗) □□□
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火入れ

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今日は、ホットな話題をホットなうちにお届けしましょう。いや、本当に熱いんですよ。蔵の中じゅうが熱気で満ち溢れています。何も知らずに外から入ったら、湯気でむっとしてふんぞり返っちゃうかもしれません。この写真の通りの光景が蔵の中に繰り広げられていて、SF映画の何か危険なワンシーンみたい・・・なこたねーか(笑)。

これも、中小のお蔵さんではよく見られる、とても酒蔵らしい作業風景でしょうね。何をやってるかって言うと、『火入れ』作業です。正確に言うと、火入れが終わった後の冷却作業ですね。タンクの中には65℃くらいの熱酒が満タンに入っていて、そのタンクの外側に水をかけるもんだから、ご覧のような状態になるわけです。

ご存知の方もおられるでしょうが、『火入れ』っていうのは、発酵が終了したもろみをしぼってできたお酒を加熱殺菌することを言います。加熱することによって、お酒の中でまだ生きている微生物を殺し、お酒の成分を変化させる力を持っている酵素の力を失活させることで、熟成に向けて安定した酒質にするための大切な作業です。

先日、鶴でも発売した『無濾過生原酒』なんていうタイプ、つまり『生酒』と呼ばれるお酒はこの加熱処理をしてありません。ですから、暖かいような場所に置いておくと、どんどんと酒質が変わって、基本的には美味しくない方向に向かってしまいます。しかし、低温での管理をしっかりしさえすれば、フレッシュな味覚を楽しめるってことになるんです。

一般的なお蔵さんでは、『生酒』よりも『火入酒』の方が量的には多いはずで、造りの期間中に何回かは大量のお酒の火入れ作業をしなくっちゃなりません。その作業自体はあまり絵になる部分はないんですけど、火入れしたお酒を急冷するための作業は、この写真のようにもうもうと水蒸気が立ち込めた面白い図になるわけです。

昔は、熟した酒の方が喜ばれたっていうことで、長生社では火入れ後のタンクの温度が下がらないようにわざわざ保温して、熟成を早めたなんていうことをした時代もあったみたいですが、今では一般的に、なるべく酒質を若く保つように、水をかけて速やかにお酒の温度を下げる努力をするようになってますね。

こういう鉄板でできたようなタンクの場合には、構造が単純ゆえに冷やし方も単純明快に水をかけるっていうことになります(笑)。タンクに内部を冷やす機能が付いたような新型の場合には、電気の力で冷やすようなシステムになっていて、傍から見ても冷やしてるんだかどうなんだか分からないくらいですから、こんな光景も段々とレトロなイメージでとらえられるようになるかもしれません。

この日はタンク67号と68号の2本分の火入れを行いました。合わせて1万7千リッターくらいでしたが、もうしばらくするとこのお酒がビン詰めされることになると思います。どんどんと出荷されて早く空になっちゃうのが夢ですが、かといって想定以上に売れてもお酒が足りなくなっちゃいますから、あまり欲張らずに程々がいいんでしょうね(笑)。


□□□ こちらは欲張って高ポイントを目指します! □□□
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曾爺さんの教え(その4)

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「『鶏口牛後』繰り返してみろ」・・・「ケイコウギュウゴ?」・・・曾爺さんに教わったことを今だに思い出す熟語ですね。いつ頃のことだったか忘れましたが、そんな言葉を理解できる年齢じゃなかったことは確かです。私がまだ子供かどうかなんて、曾爺さんの頭の中ではあまり障害になるポイントじゃなかったみたいですね(笑)。

「鶏口というのは鶏のくちばしのこと。牛後というのは、牛の後ろと書いて尻尾の方のことだ。『鶏口牛後』とは、『鶏口となるも牛後となるなかれ』という意味。どういうことを言いたいのか分かるか?鶏のくちばしにはなっても、牛のしっぽにはなっちゃならんということはどういうことだ?」

そんなこと、ご幼少のみぎりの私に分かるわけはないんですけど、あえて禅問答みたいなことを言い出すことがありましたね。年齢で言えば70歳くらい離れているわけで、可愛くてしょうがない曾孫をいたぶって遊んでいたのか、それともしっかり説教すべく予めシナリオみたいなものを作ってあったのかもしれません。

「これはな、大きな組織の中でみんなに引っ張られて後ろの方にいるよりも、小さな集まりでも先頭に立って仕事をした方がやりがいがあるっていうことだ。当然、一番前にいれば大変なことも降りかかってくるかもしれないが、自分で行き先を決めて思い通りに進むこともできるんだぞ」

「長生社は小さな会社だが、大きな会社の中で歯車のようになって働くよりも、自分の意思で、人のためになるような仕事を考えながら、経営していくということは素晴らしいことだ。長生社に限らず、地元の小さな会社の社長達も頑張っているのは、その素晴らしさを知っているからだ。みんなそうやって会社を守ってきたし、ワシもそうしてきた」・・・と。

素直な私は、「あぁ、ボクもそのうちにチョウセイシャっていう会社をケイエイすることになるんだなぁ」と思い込んだに違いありません(笑)。今だったら、ナンセンスな押し付けっていうとらえ方にもなるかもしれませんが、曾爺さんの教えは天の声に近い物がありましたから、それがいいか悪いかは別として、大いなる刷り込みになったのは確かでしょうね。

この『鶏口牛後』っていう言葉にはいろんな亜種があるようで、『鶏頭牛尾』とか、『鶏口鳳尾』なんていうのを見たことがあります。でも、『鶏口牛後』が正しいみたいですね。雰囲気から言って、中国の故事から来ているんでしょうけど、昔の人はそういうことに詳しかったですよねぇ(笑)。

今の私が、曾爺さんの思惑通りになっているのかどうかは分かりませんが、親の代からじゃない、隔世世代からの次世代への伝承っていうことも大いに意味のあることだと思います。私の場合、この曾爺さんがいたからそう思うんですけど、核家族化でそういう流れが途切れてしまっている現代は、親や学校からだけでは伝えられない何かが喪失しつつあるのかもしれません。


□□□ 写真は今度壊す蔵の扉 □□□
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新鑑評会

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同じ話ばかり続けても飽きちゃいますから、今日は我が酒造業界の話題をひとつご紹介しましょう。多くの読者のみなさんもご存知の『全国新酒鑑評会』ですが、実は、昨年来その存続が不透明だった部分があったんです。開催されないなんていうことにはならなかったと思いますが、誰がどうやってっていう根幹部分が宙に浮いてたっていうかね(汗)。

ここからちょっと政治がらみの話になっちゃうんですけど、昨年政権が代わるまでは、これもカクギケッテイっていうヤツで決まったことで、『独立行政法人制度の見直し』ってことがされることになってたんです。『見直し』っていう表現にとても含みが多そうで、一般ピープルには簡単にその内容を推し量ることができないんですけどね。

日本酒業界に関係する独立行政法人、それは業界通ならご存知の、東広島市にある『酒類総合研究所』ですね。この研究所も平成26年の4月に国に移管されるっていうことになっていたんですよね。どういうことかっていうと、かつてそうだったように、国税庁の中の一組織になるっていうような感じだと思います。

それを受けて、「民間で実施可能なものは民間で実施する」っていう方針が徹底されて、彼の全国新酒鑑評会の主催から外れることになっていたんです。この鑑評会は酒類総合研究所と日本酒造組合中央会との共催っていう形でしたから、自分達だけでこれまでと同じ規模の鑑評会を実施することができるのかどうか、中央会としてはえらく苦慮していたようです。

ところがところが、皆さんご承知のように政権与党は変わりました。変わったっていうか元に戻ったんですけどね(笑)。そうして、カクカクシカジカでいろんなカクギケッテイが新たになされる中で、この独立行政法人制度の見直しはトーケツされることになったんだそうな。政治家の皆さんも、いろいろ決め直すのに大変でしょうなぁ。

ってことで、酒類総合研究所は現在のまま存続して、全国新酒鑑評会についてもこれまで通りの形で実施されるってことになったみたいですね。この凍結がいつまで続くのかとか未定な部分もあるようですが、とりあえず業界関係者は安堵しているなんて、業界新聞に書かれてました。

先日記事にした『國酒プロジェクト』しかり、『租税特別措置法』しかり、この『独立行政法人制度』しかりですが、政権が変わると、こうもいろいろ劇的な変化があるんですねぇ。選挙の結果がこれほどまでに直接的に自分たちの業界に影響を及ぼしてくるのかと、政権交代に対する思いは複雑なものがあります。

当面は従来通りでいけるってことですけど、いつ開催が危ぶまれることになるか分からない鑑評会ですから、早いうちに金賞を取っとかなくっちゃなりません(笑)。政治の難しい話はさて置いて、いま発酵中の出品大吟醸に集中しましょう。もろみの経過も順調ですから、今年は取りにいきましょうかねー・・・って、無理無理(汗)。


□□□ 知らないうちに80万アクセス! □□□
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曾爺さんの教え(その3)

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お説教を受けるわけです。お説教と言っても、ガミガミと怒られるわけじゃなくって、諭されるというか、教育されるというかね。こう、曾爺さんの正面に正座させされて、含蓄のあるお言葉をいただくっていうような感じでした。内容は様々でしたが、長く話されるとしびれが切れて、足をモゾモゾさせてた記憶があります(笑)。

下の妹は小さかったので別としても、妹達はもう付け足しなわけです。とにかくそのお説教は私に向けられたものであって、ある意味で、長生社を継ぐ者に対する、曾爺さんなりの帝王学だったように思いますね。私が酒屋を継ぐことは、異議を挟むことなどこれっぽっちもできない、あったり前の前提として物事が語られてました。

私が大学を出てからすぐに違和感もなく蔵に入ったのは、この頃からの徹底した教育に負うところが大きいことは疑う余地がないでしょう。実家に帰るのは当然のこととしてDNAにインプットされてましたし、自分で酒を造ることになるとは思いもしませんでしたが、長生社を継ぐことに関しても、あまり疑問は持ちませんでしたね。

妹たちは遊んでいるのに、私だけが座らされていたようなこともあって、小さな子どものことですから、「なんで自分だけが」っていう気持ちでいるわけですが、その代わりにお年玉は多くもらったりして見返りも大きかったで、長男としての義務と権利を知らず知らずのうちに承知していたのかもしれません。ま、今の時代じゃ、そんなこと言ってたら時代遅れなんでしょうけどね(汗)。

道徳的と言うか、儒教的と言うか、そんな話が多かったですね。学校の先生が生徒に向かって話すような内容だったと思います。ですから、決して面白い話じゃなくって、幼心に本宅に行くとまた正座させられるっていうのは、あまり楽しい想像じゃありませんでしたが、その後には必ずご褒美のお菓子か何かがもらえましたから、そっちに釣られていた、昔から単純な私でした(笑)。

あの年代としては珍しい大学出のインテリでしたから、説教中に英語の単語なんかもポロポロ出てきました。どんな言葉だったのかほとんど覚えてませんが、『コンフィデンス(confidence)』っていう単語だけは曾爺さんの口から聞いた記憶がありますね。あの頃の私には、到底理解不能の意味だったはずですけど・・・(笑)。

上の写真は、もう見る影もありませんでしたが、あの頃私が正座させられていた部屋だった場所です。柱を背にして曾爺さんが座り、その前の机やこたつを挟んで私達が座らされてました。フッとタイムスリップしたような気分にもなりましたが、もう取り壊す直前のことでもあり、感傷に浸るにはあまりに廃墟と化してましたね。

今の自分だったら、あの頃の曾爺さんと対等に話せるのかな。「お前には忍耐が足らん!」とか、かつてと同じフレーズで怒られたとしても、何となく絵にはなるわな(笑)。今は、人の前で正座して頭を垂れるなんていうことは皆無ですが、そんな自分に会うことができた唯一の場所が無くなるのは、やっぱり寂しいことでした。


□□□ それでも、かなり懐かしかったです □□□
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曾爺さんの教え(その2)

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明治生まれの、古き良き時代の商売人・・・そんな表現がピッタリくる曾爺さんでした。耳が遠くて、何を伝えるにも補聴器に向かって大きな声で話さなくっちゃならないことが、小さな頃の私をして彼を特別な人格に思い込ませていた節もありますが、それでも厳格っていうイメージそのもので、話す言葉は全て含蓄に富んでいたっていう印象をいまだに持っています。

これは、このブログではご披露したくない逸話なんですけど・・・名前を『卓爾(たくじ)』といいましたが、非常に頑固者で、周りの人からは『頑固な卓爾』という意味で『頑卓さ』と広く呼ばれていたそうです。自分自身でもこのニックネームを気に入っていたみたいで、例えば杖なんかの持ち物には『頑卓』と彫り込んでいたとか。

私のことを石頭だとかストーンヘッドだとか揶揄する諸氏には、これで大いに納得がいったはずです(笑)。もうこれは血統であって、私の成長段階で獲得された性格とか、対外的なパフォーマンスとか、女房から受けるストレスの表現形とか、そんなことじゃーないんですよ。私は生まれた時からそうなる運命だったってことを、よーくご理解の上、今後ともお付き合いいただきますよう、心よりお願い申しあげます。

地元の商工業界では重鎮だったんじゃないですかね。今と違って、かつての造り酒屋なんて飛ぶ鳥を落とす勢いでしたから、その社長だなんていえばそれなりに羽振りを利かせていたはずです。いろんなところへ出かけると、いろんな人達が挨拶に来るのを見て、「この爺さん偉いのかなぁ」くらいには、私も思ってましたね。

また、曾爺さんの弟は駒ケ根の市長だった人物ですから、政治の世界にも通じていたかもしれませんね。かつては『長生社会談』なんていう言葉が地元の新聞にも載るくらいで、市議会で議案が可決される前日には、長生社の会議室でいろんな打ち合わせが既に終わっていたなんていう話も伝わっているくらいです。

たぶん、いろんな秘密も知っていたはずですが、耳が遠いもんだから自分の声も大きくて、ある会社の社長さんの家の玄関で「オイオイ、○○君や、ちょっと秘密の話があるんだがな」とぶち上げて、「そんなに大きな声じゃ、秘密になりませんよ」と笑われたとか。きっと、裏表のない人だったんじゃないですかね(笑)。

そんな曾爺さんでしたが、曾孫の私のことはいたく可愛がってくれてました。私には妹が2人いましたが、それとは別格の取り扱いをされていたと言ってもいいでしょう。それは、私にとっていい意味でもあり、厄介な部分でもありでしたね。そんな私に、曾爺さんが伝えたかったこと・・・今となっては、ほんのいくつかしか思い出せないんですけどね。


□□□ 写真は、昔の米蔵かなぁ □□□
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曾爺さんの教え(その1)

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岳志家で『本宅』と言うと、ある特定の一軒の家を指し示すことになります。同じ駒ケ根市内にありますが、我が家からは2キロくらい離れていて、決して遠いわけではありませんが、かと言って目の前ってわけでもなく、すぐに行き来できる距離じゃないんです。私がご幼少のみぎりには毎週のように通ったんですけど、社会人になってからは年に何回か覗くだけの存在になってましたね。

多くの家で、特に田舎では、本家とか本宅とか呼ばれる、自分の先祖がそこから分家してきたっていういわれを持った旧家があると思います。我が家にとって『本宅』は、私の爺さんがそこから出て来て、今の私が住んでいる場所に家を建てたっていうことになっている本家なわけで、私にとっての曾爺さんがずっとそこに住んでました。

ちょっと説明しなくっちゃなりませんが、今の長生社の社長は私の親父で、親父の先代の社長に当たるのが私の曾爺さんでした。爺さんは若くして亡くなったので、会社には入ったんですけど社長にはならなかったんです。ですから、私にとって「おじいちゃん」というイメージは、曾爺さんの方が強いんですよね。私が大学時代に亡くなりましたから、20年くらいいろいろと世話になったわけです。

その曾爺さんが住んでいたのが『本宅』なんです。彼が存命の頃にはしょっちゅう顔を見に行ってましたが、他界してからはその家自体を人に貸していたっていう事情もあって、中に入ることはおろか、あまり近づくことすらなくなっちゃったんですよね。懐かしいとは思っていても、なかなか思い返すチャンスはありませんでした。

更に、ちょっと説明が必要なんですけど、この本宅はかつて長生社の創業者である私の曾曾爺さんが、更にその本家から分家してきたもので、曾曾爺さんが酒造りを始めた創業の地でもあるわけです。敷地内には、当時使われていたと思われる古めかしい蔵造りの建物もいくつか残ってるんです。

ところが、前々からの懸案事項として、もう『本宅』の建物自体が古くなってきて、何とかしなくっちゃならないと親父は考えていたようです。今回、家を貸していた人が出て行くっていう話になって、それじゃこれを機会に取り壊そうってことになったんです。かつて酒蔵だった時代の建物も、程度の悪い物は一緒に壊す予定です。

更地になっちゃう前に一度見ておこうと思って、先日、仕込の合間に行ってきたんですけど、いろいろと思い出されることがあって感慨深いものがありましたね。曾爺さんに言われた諸々のこともフラッシュバックしてきましたから、ちょっとここ数回をかけて思い出話ブログにしてみようと思ったような次第です。

分かり難い説明で申し訳ありませんでしたが、要するに『本宅』っていう私にとっての大いなるモニュメントが消え去るのを機に、そこで私が曾爺さんから受けた教えを書いてみようかなって気になったってことです。今から考えると、この曾爺さんの存在は私にとってとても大きかった気がするんですよね・・・。


□□□ 今生きてれば120歳くらいかな(笑) □□□
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てんやわんや

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日曜日を週の始めと見るか、終わりととらえるか、様々な考え方があると思いますけど、私の場合には日曜日から一週間が始まるっていうイメージかな。蔵の仕込の流れもそんな感じに設定されている部分もあって、余計にそう思うのかもしれません。でも、ブログ的には、日曜日の夜に書く記事は、週のまとめっていう印象が強いですね。

日曜日の夜は麹の手入れ作業もなくって、他の曜日に比べればとっても時間的、精神的に余裕があるんです。普段は飲めないお酒もチビチビやりながらパソコンに向かえますし、そういうゆったり感が、それまでの一週間を振り返る気持ちにさせるのかもしれませんが、単に酔っ払って書いてるだけっていう感も否めません(汗)。

ま、そんなこんなでプチ酔っぱらいの岳志ですが(笑)、今週を振り返ってみると、えらく忙しかったっていう感想ですかね。仕込作業の方は、これはもう毎日決まり切ったルーチンワークになってますから、今週が先週よりどうこうっていうような違いはないんですけど、その他のビン詰めやら荷作りやら配送やらに社員総出で振り回されてたっていう感じです。

当初の予定は、12日の火曜日に無濾過生原酒のビン詰めをやって、今週のうちに発送作業を大体終わらせようっていう計画だったんです。本当におかげ様なことに、昨年よりもご注文いただいた数が多くて、ビン詰めにも時間がかかりますし、それを発送するのにも手間取ることが予想されましたから、週の頭から仕事に取り掛かろうと考えてました。

無濾過の処理でてんやわんやになることが分かり切っていたところに、新たに追加の大仕事が・・・地元の商工会の大御所T氏がお亡くなりになって、故人の遺言なのかどうか分かりませんが、大好きだったお酒を香典返しに使っていただくことに・・・大物だったがゆえにその数も半端ではなく、急遽追加のビン詰めをしなくっちゃならなくなったんです。

お葬式の日は決まっていますから、それに合わせるとどうしても14日にそのビン詰めをしなくっちゃならなくて、かつ、香典返しにするためにそれ用の箱に入れて、1本ずつ袋に詰めてっていうような作業もあって、無濾過のレッテル貼りや発送作業は自ずと二の次になっちゃいましたね(汗)。

それでも、今週中に無濾過をお届けするっていう約束をした酒販店さんにだけは何が何でも発送しなくっちゃなりませんから、会社の近所のおじさんや、社員の奥さんまで頼み込んで手伝ってもらって、サンセールさんなんかにも催促されちゃいましたが、何とかギリギリセーフってところでした。とりあえずホッとはしているものの、まだ発送は全然終わってねーです(涙)。

写真は、日曜日の夜だけはクリームや薬を塗ることができる、可哀想な私の手。仕込も残すところあとひと月です。何とかそれまでは使えるようにメンテナンスしとかなくっちゃなりませんが、そんなことよりもストレス発散と体内アルコール消毒のために、しっかりと鶴を飲んでおくことの方が、私にとっては重要なケアになりますかね(笑)。


□□□ サンセールさん届きましたか? □□□
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特別措置法

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このブログには何度か登場しているんですけど、『租税特別措置法』っていう言葉を覚えておられますかね。『法』と付くんだから当然法律であって、『特別措置』と付くんだから何か特別に考慮されたもので、『租税』と付くんだからたぶん税金に関することなんだろうっていうくらいは推測できますよね(笑)。

私が話題にするような内容なんだから、税金っていうのは酒税のことであって、そう言えば、小さな蔵元は酒税の支払いを少し減免されているんだったっけ・・・ってくらいまで思い出していただければ合格です。そして、その特別措置法には期限があって、それが切れかかってたんじゃなかったっけ・・・までいけば優秀優秀(笑)。

日本酒の場合、1リッター当たり120円の酒税がかけられています。一升ビンに換算すると216円ってことになるんですけど、これは既に価格に含まれていて、酒造メーカーは売り上げの中からその分を税務署に支払う義務があるわけです。どのお蔵さんでも、毎月正確な計算をして酒税額を算出しているんですよ。

ところが、過去の経緯の中で、小さな蔵に関してはその酒税を全額支払わなくてもよいっていう『特別な措置』がとられてきたんです。『租税特別措置法』っていうのは、そういう税金に関する、一般的な運用から外れた特例的な法律がたくさん含まれていて(たぶん)、酒税についてのみの法律ってわけじゃないんです。

私が会社に入った頃は軽減率は30%でした。つまり、1万円のところを7千円にしてくれてたってことです。それが徐々に減らされて、しばらく前から20%になってました。そして、その軽減措置がこの3月でなくなるかもしれないっていうところまで来ちゃっていて、政権与党の交代劇のドタバタの中で、一体どうなっちゃうんだろうって、私もとても心配してたんですよね。

ところが、先日連絡を受けたところによると、長生社のように小さな蔵の場合は、この特別措置の適用期限を、軽減率は現行のままで今後5年延長するっていうことになったようです。与党の税制改正大綱っていうヤツに盛り込まれたっていう流れのようですが、とにもかくにも良かった良かったっていう感じでホッとしましたね。

政権交代しなくても同じ結果だったのかもしれませんが、酒造業界のように古い業界は前の政権よりも今の政権の方が物が言い易いようで、その辺の昔からのしがらみがいい方向に作用した可能性は無きにしも非ずでしょう。政治の舞台裏は、私なんかにはじぇんじぇん分かんないんですけどね(笑)。

これで、あと5年はこれまで通りの対応で良くなったわけですけど、本来の法律から言えば軽減なんて無いってことになるわけですから、ずっとこのままで行ける話でもないような気がします。消費税の増税はすぐそこまで来ていますから、消費者の税負担感は増すばかりの現状にあって、酒税の存在意義をもう一度問い直すことも必要なのかもしれません。


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巡回指導

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これも毎年の話題になっていますが、関東信越国税局の鑑定官の先生による巡回指導が先日行われました。例年この時期に実施されることが多いですね。各酒造協会単位、つまり長生社で言えば伊那谷に位置するお蔵さんをひとまとめにして、数日かけて全てを巡回していただきます。

『巡回』しながらの指導っていうことですから、先生方が各蔵を回って、実際に蔵の中の様子を見て、杜氏や蔵元と話をして、気付いた点を指導したり、こちらからの質問に答えていただくっていう方式なんです。やっぱり、現場を見ることで具体的な指導もできるようになるわけで、より実践的なアドバイスが得られることも多いですね。

ある意味で、こんな指導をしてもらっている酒造業界は幸せ者なわけです。自分達でお金も払わずに、技術的な指導を受けられるわけですからね。もし、自費でその手の講習でも受けようとすれば、会社の利益が絡む内容をプロに教わるってことになって、相当な出費を覚悟しなくっちゃならないでしょう。

国税局(国税庁)さんがそこまでしてくれるのは、お酒には酒税がかかっていて、優良な清酒がたくさん売れて初めて税収も上がるっていう背景があるからです。かつては国の税収のの30%もが酒税だった時代もあって、その安定確保のために清酒の醸造指導をするための部門が作られたっていう歴史的な経緯があるようです。

そんじゃ、その『鑑定官』っていう国税庁の職員が、一体どれくらいお酒造りの知識があるのかちょっと疑問をお持ちになるかもしれませんが、そこはやっぱりプロ中のプロなわけです。私もよく知りませんが、鑑定官っていうポストの人達はその道専門に進んでいかれるらしくて、ある意味で技術職っていうか研究職っていう感じの方達ですね。

実際の現場での経験はそれほどないにしても、数多くの蔵を見て指導をしておられるわけですから、最大公約数的な視点と、非常に技術的学術的専門性の高い知識をお持ちです。どんな疑問にも答えてもらえますから、この時とばかりに質問したりするんですが、こっちの理解を超えた答えをいただいて、目を白黒させることもよくあります(笑)。

今年の指導では、問題の指摘を受けた点はありませんでしたが、信濃鶴としてこれから考えていかなくっちゃならないポイントも多くて、この機会にいろんな探りを入れてみたりします。この巡回指導中でなくても、いつでもこちらから出向けば指導はしてもらえますから、本当に困ったら関東信越国税局のあるさいたま市まで行けばいいんですけどね。

写真は、先生達に酒母やもろみの味をみていただく際に使うヒシャクとハキ。ちょっとだけもろみをすくって口に含んで、飲み込まずに吐き出します。ちょっとくらいなら飲み込んでも構わないんですけど、1日に数蔵回っているうちには結構飲んじゃうことになりますから、そんなわけにもいかんでしょうなぁ(笑)。


□□□ 安定の2位定着 □□□
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バレンタイン

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日本中がチョコレート業界の思惑通りになっちゃう日、そう、バレンタインデーがやってきましたね。この日の由来についてはよく知らないんですけど、きっとそれなりの理由がある日なんでしょう。しかし、その理由とチョコレートがどれほど密接な関係があるのかは、はなはだ疑問の余地があると思ってるんですけどね(笑)。

これと似たような感じで、チョコレートとは似ても似つきませんが、ここ数年でやられちゃってるなぁと思うのは、節分に食べる恵方巻きってヤツでんがな(汗)。どうやら関西方面での風習みたいですけど、今や日本全国で食べなくっちゃいけないみたいな雰囲気になってませんかね。これは、恵方巻き屋さんじゃなくって、某コンビニさんの仕掛けだとか誰か言ってましたけどね。

チョコレートや恵方巻きと同じように、○○の日は絶対に日本酒をひとり3合以上飲まなくっちゃならなくて、もし飲まないなんてことがあると子々孫々まで災いが降り注ぐっていうような洗脳を日本中にすることができれば、その日だけでも日本酒の在庫が底をつくっていうくらいになるんじゃないかと・・・ま、そんなこと本気で考えちゃーいませんがね(汗)。

イカンイカン、今日話題にしたいのはそんないじけた話じゃなくって、長生社でもチョコレートが配られたっていう、これまでにない珍事についてです。社員や蔵人に女性がいたことはこれまでにもいくらでもあったんですけど、バレンタインデーなんかを意識するには、チト年齢がいき過ぎた皆さんではありました。

先日、スキーに熱を上げている蔵の若手のことに触れましたが、実は女性蔵人なんですよ。これまで、うちの蔵でこんな若い女の子が働いていたことはなかったんじゃないかなぁ。彼女は料理が得意でもあって、チョコレートのお菓子を作るなんていうことも朝飯前・・・のはず(汗)。今日、手造りのお菓子をみんなに配ってくれました。ウレシー!!!

私は社会人になって以来、女房と娘以外からチョコレートをもらったことはありません・・・いや、越百でえっちゃんにもらったことがあったかな・・・いやいや、居酒屋のママ達にはいただいたことがあった・・・いやいやいや・・・ってそんなことたぁどーでもいいんですけどね(汗)。

とにかく、こんな風に、身近な人以外から義理チョコをもらうのは初めてだと思います。ですから、何となくウレシーわけです(笑)。それに、長生社のような古めかしい会社にも、そんな新しい風が吹いてくれたことが、これからの信濃鶴の明るい未来を少しは感じさせてくれたようで、尚更ウキウキとさせてくれましたね。

写真の左側が会社でもらったもの、右側が娘からもらったものです。娘もたくさん作って、学校の友達に配ったみたいですけど、「あなたは、誰か好きな男の子に、あげたりしないの?」という、私の神経を逆なでするような女房の質問に、「そんなの、ナイナイ!」とそっけなく答えていて、横で全身を耳にして聞いていた私は内心ホッとしましたとさ(笑)。


□□□ 当然、美味しかったですよ! □□□
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無濾過生原酒(つづき)

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昨日のブログの続きを書くつもりはなかったんですが、あまりに驚いたというか、感心したというか、感動したので、ちょっと続けますね。昨日アップした写真の1日後の姿が上の写真です。これ以上やり様がないっていうくらい、完璧な出来栄えだと言っていいと思います。さすがにプロのやるこたぁ違いますなぁ・・・。

和紙タイプのA4の用紙に、全て同じ『無濾過生原酒』の文字列が12個書かれていて、周囲にカットラインのマークがちょこっと印刷されていたんです。それを200枚作って、例の印刷屋さんに持ち込みました。翌日の朝取りに行くと、こんな風にきれいに小分けになったパーッケージにして渡してくれたんだそうです。

裏話をすれば、その印刷屋さんの社長さんが長生社の事務のおじさんの同級生なんだそうで、仲がいいもんだから、無理やりにやってもらったっていう経緯みたい(笑)。印刷屋さんなら、確かにたくさんの紙を一度にカットする機械くらいはあるでしょうけど、ここまで完璧だとさすがとしか言いようがありません。

100枚毎に帯を巻いてまとめてくれてあって、使い易さも抜群でしょう。切り口なんかピッタリと揃っていて、いくら専用の機械だとはいえ、一体どんな風にして切るのか不思議なくらいです。正直を言えば、こんなに小さなものまでも切り分けられるのかどうか、ちょっとばっかし疑ってたんですけどね(笑)。

私が市役所の印刷室で見たことがあるのは、1メートル以上もある大きな鉈のような刃を、重そうな分銅の反動を使って一気に落すことで、分厚い紙の束を切り落とすような機械でした。確かにすごい切れ味でしたが、せいぜいA4だったら4分の1くらいの大きさまでしか対応できない感じの構造だったんですよね。

たぶん、駒ケ根市内で一番大きな印刷屋さんですから、新しい道具もあるんだろうし、いろんなニーズに応えられるように投資もなさってるんでしょう。きっと、私の想像以上の精緻な仕事だって可能なんでしょうね。プロの仕事を見せつけられたっていう感じで、思わず写真を撮っちゃいましたよ(笑)。

しかし、「これまでの私の努力は一体何だったのか?」という、非常に根源的、かつ哀愁に満ちたフレーズが頭の中をよぎるにつれ、「いや、こんなに本数の売れなかった時にはこれしか方法がなかったんだ」とか、「自分の気持ちを伝えられたじゃないか」とか、いろいろと自身を慰める言い訳を考えてはみますが、この仕上がりを見ちゃうと何も口にする気にはなりませんでしたね(笑)。

200枚カットしてもらって、しめて2000円也。これまで、あれだけ眠い思いをして時間を作った見返りはそんなもんだったのかと、時給の低い専務さんの実態が改めて浮き彫りになったわけですが(汗)、それでも、それはそれで楽しい時間だったと、きっと、今だから思えるんでしょうね。もし将来的に無濾過の誕生秘話を残すようなことがあったら、絶対に苦労話として書いときますけどね(笑)。


□□□ 2位になると1位になりたい(笑) □□□
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無濾過生原酒

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今年も、この肩貼りレッテルを大量に印刷する時期になりました。大量にったって100枚200枚の単位ですが、会社の安物レーザープリンタが調子悪くて紙送りが上手くいかずに手での微調整を余儀なくされて、変な格好で長時間プリンタに向かっていたら、中途半端なぎっくり腰みたいになっちゃって妙な感じです(汗)。

これまでも、この肩貼りについては度々皆さんにご説明申し上げて、この細い短冊形の紙切れを1000枚も2000枚も作る作業の大変さを訴えてきましたよね。少しでも経費節減に努めようと、蔵の仕事の後に、夜な夜なカッターとカッティングボードと物差し達と格闘してきました。

ところがところが、今回は見るに見かねた社員が、知り合いの印刷屋さんに頼み込んでくれたみたいで、どうやら私がこれまで従事してきた大仕事からは解放されそうな気配です。睡眠時間を削るのにも限界がありますから、私としてもここは素直に人の言うことを聞こうと思います。石頭ばかりじゃ、世の中渡っていけません(笑)。

ただひとつ、非常に申し訳ないと思うことは、この作業のためにって、『鶴チューK&H夫妻もどき』さんからいただいたペーパーカッターを使わずに済んじゃうことです(汗)。実に意味不明のニックネームですが、まだご結婚されていないKさんとHさんだと思って下さい(笑)。駒ケ根にも何回か遊びに来てくれてるんですよ。

定規とカッターで切るよりははるかに仕事が早いもんだから、とっても重宝する道具だったんですが、この仕事のためには使わなくなりそうですね。でも、もしかしたら印刷屋さんじゃ思ったように上手く切れないってことになるかもしれないし、今のところはいつでも出せるようにスタンバってます(笑)。

ってことで、店頭での発売開始は来週の頭くらいからになりますかね。毎年楽しみにして下さっているお客様もいらして、非常に張合いでもあり、ちょっとドキドキしながらの発売でもあることはいつもと変わりませんね。毎年同じ味ってことはありませんから、美味しく変わったと思ったら私の腕が上がったということ、ちょっとご不満なら米の出来が悪かったということでご理解ください(笑)。

おかげ様で、販売量も少しずつ伸びて、今では信濃鶴アイテムの中のひとつの柱になりつつある状況です。なかなか売れるようになってはくれない日本酒ですが、ほんの少しでも伸びている実績がある商品を持てていることは、非常に有り難いことなんだと思います。そんなにヒット作にはならないにしても、今後の進展も視野に入れた販売戦略を練る必要があるでしょうね。

無濾過系の商品はもう数回発売を予定していますが、どんな様子になるのかは追ってこのブログでご案内しますね。商品アイテムの極端に少ない鶴だからこそ注目していただけてる部分もあるんだと思いますから、そこんところは今しばらくは石頭のままです(笑)。ビン詰め、レッテル貼り、荷送りと、社員総出でフル回転ですが、年に一度くらいはこういう忙しさも味合わなくっちゃね。


□□□ いつまで1位にしとくつもり? □□□
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修理の鬼

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なんだかおどろおどろしい写真になっちゃいましたが、長生社の蔵で使われている現役の機械の一部です(汗)。映画に出てくる、廃工場で朽ち果てているようなヤツじゃなくって、本当に毎日のように使われている機械なんですけど、光の加減もあって、CGなんじゃないかと思っちゃうほどに妙なインパクトがありますな(笑)。

今日は、このブログお得意の、修理モノ記事です。そうです、今ご覧いただいている部分の内側が修理個所だったんですけど、そこは写真に撮っても面白くなかったもんだから、あえてちょっとメカニカルな方向からにしてみました。それにしても、どえりゃーレトロな機構じゃないですか(笑)。

左側の円盤を回すと、中央部分にあるらせん状のギヤが回転の向きを変換して、その下にあるこちら向きの歯車を回すっていう構造です。そんなんだったら、直接その最終歯車を回すようなハンドルでも付ければ良さそうなもんですが、きっと回転角を微調節したいがためにこんな風になってるんだと思います。

これが何をする機械かっていうと、蒸されたお米を冷やすための放冷機の一部で、お米に当てる風を作っている風車の内部で、風車から送り出される風の量を調整するためのパーツなんです。詳しくは説明しませんが、中で大きな弁を開閉させて、風をさえぎったり、逆にスルーでそのまま通したりできるようになっているんです。

しばらく前から調子が悪かったみたいなんですけど、そこはソレ、さすがに長生社さんなもんだから、完全に壊れるまではだましだまし使い続けていたわけです(笑)。しかし、先日ニッチもサッチもいかなくなったみたいで、遂にこの機械をいつも使っている蔵人が音を上げて、どこかに修理を頼もうって言い出しました。

完全に動かなくなってましたし、風を操作する部分で密閉状態になっていて、簡単に中にアクセスできないもんだから私も半分あきらめかけたんですけど、そこはソレ、修理の鬼と呼ばれたこの私が(ウソ)、左様ですかと看過するわけにゃぁいきません(笑)。20個くらいあるボルトを全部はずして、中を見てみたんです。

写真の上部に並んだボルトが、半分緩んでいるのがお分かりですか?その部分をパカッと開けると、構造はシンプルそのもので、やってやれないことはないんです。半分応急処置をして、とりあえずは動くようになりました。とりあえずって言うか、あれ以上にはやりようもないって感じでしたけどね(笑)。

修理の鬼の面目躍如ってところでしたが、鉄板の穴あけとか溶接みたいなプロっぽいことができると、もっともっと完璧に直せるんですけどね。もしかしたら、私は酒造りよりもこういう仕事の方が向いていたりなんかして?でも、数日使ったらまたおかしくなっちゃったみたいですから、やっぱりうちの蔵の中だけで修理の鬼になってるくらいがお似合いですかね(笑)。


□□□ ブログの鬼っていうのとも違うなぁ □□□
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八方尾根

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今年、うちの蔵では若手がひとり働いてくれています。その君がこの冬最大の関心を抱いているのは・・・当然酒造りだと思いたいわけですが(笑)、それと同じくらいに熱中しているのがスキーらしいんです。今シーズン、新しい板と、伊那市にあるスキー場のナイターフリーパス券を買って、やる気満々で練習してるみたい。

かつては、私だってそーとーなスキー小僧を自負してましたから、とても応援してやりたい気持ちが99%で、羨ましくてしょうがない気持ちが1%ってところ(笑)。前任の杜氏がまだ健在のころには、蔵の仕事が終わると家に飛んで帰って支度をして、女房と一緒に地元のスキー場によく行ったもんでした。

今じゃ、とてもとてもそんなことできなくなっちゃいましたね(涙)。それは、時間がないっていう意味と、膝が壊れちゃっていてスキーができるような状態じゃないっていう意味の2つがありますが、それでも状況が許すんなら思いっ切り滑ってみたいっていう願望はまだあるんです。あの楽しさは生涯忘れることはないでしょうね。

地元でばかり練習してると思っていたら、何と先日の休日に八方尾根スキー場まで行ってきたって得意げに話してくれるじゃないですか。いいなぁー、八方!!!私が本格的なスキー場で練習しようって時に出掛けたのは、ほとんどが八方だったんですよね。広さ、難易度、設備、どれをとっても一級のスキー場であることは間違いありません。

志賀高原とか野沢温泉とかいいスキー場はたくさんあるんですけど、駒ケ根から行くには八方が行き易いんです。途中まで中央道を使って、2時間半くらいで到着したんじゃなかったっけな。裏道もしっかりと開拓して、渋滞に巻き込まれる心配もなく通ってましたね。ウキウキと車を走らせていたあの頃が懐かしい!

若い時分にはなるべくたくさん滑ることを目標にしてましたが、だんだんと山頂あたりでのんびりとお酒でも飲んでる方が良くなっちゃって、スキー小僧から徐々にスキー親父に変貌を遂げようとしたあたりが、私のスキー人生の最晩年でした(笑)。そんなにガツガツ滑らなくても、その雰囲気だけで十分に楽しめたんですよね。

もう使わない道具なんかあげちゃってもいいんですけど、機能的にもデザイン的にも大分時代遅れなもんだから、とても今のスキー場では恥ずかしくて使えないでしょう(汗)。カービングと呼ばれる現代のスキー板なんて、極端に短いんですよね。身長プラス15センチなんて言われて、見栄を張って長い板を履いていた私達の時代は何だったのか(笑)。

今朝は、蔵の外の寒い中で仕事をしてたもんだから「八方よりゃ寒くねぇよなぁ」と声をかけると、「専務、自分が遊びに行けなくて、なんかイジけてんじゃないですか?」と突っ込まれて思わず苦笑いしちゃいましたが、どうやら、傍から見ても、よっぽどスキーが羨ましいオーラを撒き散らしてるみたいですな(笑)。


□□□ 写真はホームページから拝借しました □□□
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アヒージョ

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週末は、女房が腕をふるってくれて、ご馳走になることが多い岳志家です。娘は高校の部活で毎日忙しく、女房も会社で働いてますし、私は冬の間は蔵浸りの生活になりますから、めっきり一緒に夕飯を食べる機会が少なくなってます(汗)。週末くらいは一家団らんで美味しい物を食べようと思うのは、至極当然の成り行きではありますよね。

この日はアヒージョなる料理でした。私がアヒージョを知ったのは、昨年東北営業に回った際に、連チャンでサンセールさんとトーコ姉貴と飲みに行ったワインバーで食べてからです。サンセールさん達なんか3日連続だったもんだから、毎日違った具のアヒージョを注文してたみたいでしたよ(笑)。

簡単に言えば、ニンニク入りのオリーブオイルで煮込んだ料理ってことみたいですね。中に入れるものは、エビでもチキンでもマッシュルームでも何でもよくて、その具によってエビのアヒージョとかチキンのアヒージョとか言われてましたね。どっちかって言うと、小皿料理って感じで、ワインのお共にはサイコーでした。

そんな頭があったもんだから、女房がさも得意げに「今日はサケと根菜としめじのアヒージョよ!」と発表した時に、「エー?アヒージョなんかご飯のおかずになるの?」と言っちまったのが運の尽き。「じゃ、ふりかけでもかければっっっ!」と、おヘソをお曲げになったご様子で、その後ご機嫌をとるのにしばらくかかりました(汗)。

食べてみれば美味しいわけで、全く文句はありませんでしたが、こりゃかなりオリーブオイルを使わなくっちゃならない料理ですな。後に残った大量のオリーブオイルは、また何かの料理に使えばいいんでしょうけど、サケとかゴボウとかの匂いがついちゃってますから、用途が難しいかもしれませんね。

今になって振り返ってみると、もうちょっとニンニクが効いてた方がそれらしい感じになったかもしれません。イヤ、もしかしたらニンニクは入ってなかったのかな?まさか、入れ忘れたとか???だとすると、アヒージョとは言えないような・・・イカンイカン、ヘタな突っ込みを入れると、また怒られるのが関の山(汗)。

念のために付け加えておきますけど、画面の端に写っているお茶碗に、えらく少量のご飯しか入っていませんが、これは食べ進めてこうなったんですからね。決して、ブログに乗るかもしれないからメイン料理だけに予算を投入して、他をケチっているわけではありません(笑)。でも、よく考えてみると、それ以外のおかずは手を抜いてたような・・・イカンイカン、また怒られる(汗汗汗)。


□□□ 女房の手タレが入ってないのは怒ってる証拠(笑) □□□
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復活ネタ

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これまでも、そんな向きの話になったことがありましたが、こうやって6年以上もブログを書き続けてくると、日常生活の中にはもはやネタは無いっていうところまできます(笑)。蔵の中の仕事に関しても、普段の生活のことに関しても、女房とのケンカに関しても、もう同じようなことを何度も書いたっていう気がしちゃうんですよねぇ。

ここまで来ると私もかなり図々しくなってきて、似たような内容の記事でも臆面もなく書いてますが、それでもどこかでちょっと気にかかってたりするんです。でも、過去に書いたなんて言っても、もう6年も前に書いたっていうことだったら、読者のみなさんも忘れちゃってるだろうし、新しい読者もいるんだから過去のリメイクでもどんどん書いて欲しいなんて勧めていただくこともあるんですけどね。

例えば、過去に時々登場している、私の友人であり主治医でもある鍼灸師E君ですが、記事にした時だけ診てもらってるわけじゃなくって、毎週1回必ず診察してもらってるわけで、彼が何か素っ頓狂な施術でもしてくれたとかいえば記事にもなりますが、そうでなければ、過去に書いたっていう足かせのせいで、2度と登場することはなくなっちゃいます。

そういう復活ネタを探せば、また新しい話題だってあるはずだし、もうあれは書いたんだっていうあきらめの気持ちを捨てて、もう一度新鮮な気持ちで見直すことで、案外ネタの選択が楽になるかもしれません・・・ってことで、せっかくE君が出てきたので(笑)、最近の診察の様子をお伝えすると・・・。

もう、壊れている部分はハッキリしているので、素人の私が言うのもなんですが、E君としても治療に関してあれこれ悩むことはないんだと思います。とにかく冬の間は、1週間だけは動き続けられるようにさえしておいてもらえば、次の治療までは持つってことになりますから、彼にもそういうお願いをしています(笑)。

今一番痛いのは肩なんですが、数年前までは膝の痛みに悩まされました。膝に関しては、もう歪んだままで固まっちゃったみたいで、そんなに痛くなくなってきましたから、肩に関しても同じように痛くなくなることを期待してるんですけど、それにはもうちょっと時間がかかりそうです。もしかしたら、痛さがとれることはないかもしれませんが・・・(汗)。

どこかが痛いなんていうだけならまだ可愛いんですけど、内臓系の疾患が出てくると、それはそれで効果が見えにくいもんだから、治療はしづらいみたいですね。とにかく、私の体は彼に預けてあるようなもんですから、ちゃんと責任を持って診てもらうしかありません。そう考えると、信濃鶴は半分彼が造っているようなもんかもしれませんなぁ(笑)。

私の、誰にも誰にも打ち明けていない秘密の秘密の計画は、過去の記事をそのまんま、あたかも今日書きましたっていう風情でアップしてみたらどうなるかっていう作戦です。読者の中には、本当に稀に全記事読破という奇特な方もおられますが、そういう方達だって、まず見抜くことは不可能なんじゃないですかね。3年以上前あたりから1週間分くらい選び出して、そのうちに作戦実行するかもしれませんぜぇ・・・(ウソ)。


□□□ この秘密の計画についても過去に打ち明けたっけ(笑) □□□
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日常実験

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一体どーしたことでしょうか?大した高得点でもないのに、ブログランキングの1位がしばらく続いてます。これは私が健闘してるんじゃなくって、常勝1位のブロガーさんがいつもよりポイントを伸ばしてないだけのことですし、しばらくって言ったって2日くらいのもんですけどね(笑)。

それよりも驚いたことって言えば、週中の水曜日、私がトイレに行こうと、何気なく杜氏部屋のドアを開けたら、そこに横浜の鶴チューS君が立っていて、「ヨッ!」とあいさつをしたものの、目の前の現実が受け入れられずにすぐさまドアを閉めたことでしょうか。どうやら仕事が楽な時期で、新品のスタッドレスタイヤで遠くへ行きたくて行きたくて仕方がないみたいですね(笑)。

そんなことがいつもとは違うハプニングくらいのもんで、日々麹を造って、日々もろみを仕込んで、日々お酒を搾る蔵の生活は粛々と続いています。相変わらず寝不足気味で、先日は夜中にちょっと麹室に入ったはいいものの、中で30分くらい寝込んじゃって、またもや人に言えない失敗をしでかしてしまいました(涙)。しかし、それとて、いつもの蔵の生活の一部って感じではありますけどね(笑)。

どんな失態だったのか、ここではとても申し上げられませんが、毎日同じように続く日常に多少の刺激を求めようとすれば、いつもと違うことをすればいいわけで、それが私にとっては造りの中での実験に相当すると思ってるんですけどね。あれをあーして、これをこーして、それをそーしたら一体どうなるのかっていう子供のような探究心は、モノ作りに携わる人間なら常に持っていていいんじゃないですかね。

ほんの些細な実験でも、その結果がどうなっているのか考えるだけで、蔵へ入る足取りも軽くなるっていうもんです。結果を見てガッカリすることの方がはるかに多いわけですけど、下手な鉄砲もなんとやらで、いろいろやっているうちに、「オッ!」と小躍りして喜びたくなるような成果にたどり着くことだってあります。

ただし、日本酒の造り方なんて、千年単位の試行錯誤の集大成ですから、私がいくらスゲー発見をしたつもりになろうが、そんなことはとっくの昔に先人が気付いていたことのはずで、よくよく考えてみたら教科書にそうやりなさいって書いてあったことだったなんていう笑えないオチがほとんどです(笑)。

先日の麹室での失敗は、夜中のその時間にある操作をしてみようと思って、前日は起きようと思ったものの目覚まし時計を抱えて朝まで寝過してましたし、翌日は何が何でも起きて麹室まで入ったんだけど、実験中に寝込むという大ポカをして結局何も成果は得られなかったわけです(汗)。

ですけど、「そんなことせんでもええ」と神様が言ってくれたんだと思って、あれ以来挑戦はしてません。一生懸命にやることで神の声が聞こえるようになったとすれば、これ以上の成果はないでしょう(笑)。でも、このブログでは何でもかんでも神様のせいにする傾向がありますから、そろそろどこかで天罰が下るんじゃないかと心配してはいるんですが・・・。


□□□ そろそろ定位置に戻るかな □□□
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ビッグメール(つづきのつづき)

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『ENJOY JAPANESE KOKUSHU(國酒を楽しもう)』プロジェクトは存続する方向らしいっていうことは昨日のブログに書いた通りで、私達にとっては有難い決定ではあるんですけど、そのまま継続されるっていうわけでもなさそうなんですよね。その辺が、私のように勉強不足の一般ピープルには理解し難いところです(汗)。

この國酒プロジェクトのコアは、『國酒等輸出環境整備』っていう名前で、民主党政権時代に閣議決定されていて、それが今般の自民党の緊急経済対策にそのまま盛り込まれたっていうのが客観的な見方なんだそうです。そういう意味で國酒プロジェクトは継承されたんであって、それを具体的にどう取り扱うかは現政権の考え方次第ってことになるんでしょうね。

ちなみに『閣議決定』っていうのは、行政府つまり政府やお役所の決めごとの中で最も拘束力、影響力が高いものなんだそうです。首相が変わったり政権与党が変わっても、閣議決定をし直さない限りは以前の閣議決定の効力は消えなくて、前政権で閣議決定されていたからこそ、現政権の経済対策にもすんなりと盛り込まれたっていう経緯らしいです。

そういう経過をお聞きすると、國酒を何とかしようと奔走してくれていた有能な裏方とも言える官僚の皆さんの先見の明に感謝する他はありませんね。政治の世界のことは皆目分かりませんが、日本の将来という大義は同じなわけですから、小異なる利害関係に目先を奪われないようにすることが重要だと考えさせられます。

閑話休題。実際のところ、安倍政権では、これまでのところ『國酒プロジェクト』っていうような表現は使われていないそうです。現与党の中には前与党の目玉プロジェクトにはアレルギーを持っている人も当然多くて、このプロジェクトを推進派しようとしている人達からすれば、悪い印象を持たれないように、取り扱い注意のフレーズなのかもしれませんね。

とは言え、せっかくこれまで國酒プロジェクトとして推し進めて来て、海外での知名度も上がってきているわけですから、決して切り捨てることなく、名称も中身もこれまで通りの流れで存続していただけることを、ぜひ安倍さんにはお願いしたいもんです。今の日本酒業界にとって、唯一明るい話題が海外輸出なわけで、ここをひとつの突破口にしたいと願っている業界関係者は多いはずです。

信濃鶴だって、今のところ輸出なんて全くしてませんけど、大きな動きができてくれば、それに乗ることも考えられるかもしれません。まぁ、他力本願じゃダメですから、自分で売り込みに行くくらいの気概は必要でしょうけどね。もしかしたら、鶴がフランスかどこかで大ブレークなんてぇことになるかも・・・いや、売り込みに行くんなら、ワインが美味しそうだからフランスって言ったまでですけどね(笑)。

今回のビッグメールでは、そんなこんなの講義を織り交ぜながら、この國酒プロジェクトの成り行きに関して説明を受けられましたが、こりゃとんでもない個人授業ですよね。『カクギケッテイ』なんて、か行の音ばかりの難解な言葉にしか聞こえませんが、今回はちょっと親近感を覚えましたよ(笑)。いい勉強をさせていただいたメール主さん、本当にありがとうございました!今後とも日本酒業界をよろしくお願いします!


□□□ ちょっと1位が続きました □□□
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ビッグメール(つづき)

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どうやら昨日のブログでは、読者のみなさんに過剰な期待を持たせてしまったようで・・・読んでも、そんなに面白い話でもないんですよ、これが(汗)。けど、私達日本酒業界にとっては重要な内容で、それについて気にしておられる方も結構多いと思いますから、今回のビッグメールで私が得た情報を少し書かせてもらいますね。

『ENJOY JAPANESE KOKUSHU(國酒を楽しもう)』っていうプロジェクトがあったことは、拙ブログでも昨年の7月4日に記事にしました。今は昔の民主党政権下で設置された国家戦略室っていうのがあって、古川国家戦略担当大臣が任命されていて、そこで立ち上げられたプロジェクトだったんですよね。

『・・・日本酒や焼酎などの國酒と呼ばれるお酒は、日本の気候風土の中で日本人の繊細さによって造られたもので、これらを地域再生の救世主として外国人観光客へアピールし、また異文化との架け橋として海外へ発信しようと、オールジャパンで官民が連携してその魅力の認知度を上げ、輸出促進に取り組もうとするプロジェクトってことのようです・・・』

と、その日のブログにも説明してありましたが、内需じゃなくて海外への輸出に焦点を当てて、私達國酒業界を後押ししてくれそうな内容で、私としてはとても期待して皆さんにご紹介したんです。タイミング的には、古川大臣がこのプロジェクトの立ち上げを発表した直後くらいで、ブログの最後でも今後の展開を楽しみに待ちたいなんて書いたんですけど・・・。

ところがどっこい、皆さんもご承知の通り、先の選挙で民主党さんは大敗されて、復活自民党さんの世の中になったじゃないですか。国家戦略室やこのプロジェクト自体が存続しているのかすら、私達下々の者には全く見えなくなっちゃったわけです。せっかく立ち上げたのに、政権与党が変わったらこういうプロジェクトなんかは、ゴミ箱行きになっちゃうんでしょうか?それも非効率でもったいない話ですよねぇ・・・。

・・・と、私なりに憂慮していたのは事実です・・・でもって、そこにドカーンと送られてきたのが件のビッグメール・・・そしてなんということか、その送り主は、この國酒を楽しもうプロジェクトに深く関わった人物だったんです・・・政府の国家的な事業の当事者だなんて、私にとっては雲の上の存在と言ってもいいでしょう。「はじめまして」っていうメールをいただいた時にはビックリしましたねぇ(汗)。

メールのやり取りの中で、そんな話ばかりしてたわけじゃないんですけど、こちらのことを考慮していただいて、現在の國酒プロジェクトに関してもいろいろと教えてもらったんです。これに関しては政府から具体的なアナウンスはまだないと思いますし、日本酒業界でもごく一部の人しか知らない内容でしょうから、私がここでご報告する意義は大きいものがあるはずです(笑)。

まぁ、結論的には、このプロジェクトは存続する方向だっていうだけの内容で、読者の皆さんには多分に肩透かしでしょうなぁ(笑)。けど、その他諸々も含めて、明日もうちょっと続けますから、お付き合いくださいね。


□□□ おー!1位でっせぇ! □□□
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ビッグメール

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この話題は、一体どうやって記事にしていいものか、ずっと悩んでたんです。吟醸週間中は頭に余裕がなくって、とても書けそうになかったもんだから、しばらく棚上げになってました。下手なこと書いて相手にご迷惑をかけちゃいけないし、かと言って我が酒造業界にとっては大きな意味のある内容だし・・・。

このブログは、様々な人とのつながりを私にもたらしてくれています。信濃鶴の宣伝なんかよりも、そういう人的な財産のためにこれまで書き続けてきたと言っても過言ではありません。コメントを入れる入れない、ランキングに投票するしないは抜きにして、ただただ読んでいただいているのみの読者の方も含めて、それは私の大切な宝物だと思っています。

具体的なやり取りとすると、一番多いのは日々のコメントの受け答えに違いありませんが、時としてブログ経由でメールをいただくことがあります。そのほとんどは、「信濃鶴はどこで買えますか?」っていうようなお問い合わせなんですけど、極々稀にとんでもない人からのビッグメールが飛び込むことがあるんです。

とんでもない人って言っても、芸能人とか政治家とかそういう類の方達じゃなくって、酒造業界にとても影響力のある人っていう意味ですけどね(笑)。こんなブログを読んでいただくこちらが恐縮してしまうような立場の方だったり、有名なお蔵さんの関係者だったり、遠く海外からだったりして、メールを空けた瞬間にギョッとさせられるんですよね。

でも、それは普段の生活をしている限り、到底巡り合えない人達なわけで、ヘッポコ専務でヘッポコ杜氏のヘッポコブログでも、一生懸命に続けていることへの神様からのご褒美なんだと思うことにしています。せっかく声をかけていただいたんですから、そのつながりを有意義なものにできれば、正に宝物を得たのと同じことになるじゃないですか。

別に、それが会社の利益になるとかならないとか、そんなこたぁどーでもいーんです。私の知らないことをいっぱい知っていて、私の出来ないような経験を持っていて、私が見ることができないような世界に生きているような人から得ることは、とても有意義でいい勉強になるはずです。まぁ、メールのやり取りだけでは、あまり深いお付き合いにはなりずらいんですけどね。

そして、その内容が個人的な場合はこのブログでご紹介することはないんですけど、公な性格を持った話題の時には、少しでも読者の皆さんに認知していただくために、さし障りのない範囲で記事にさせてもらってます。有意義な情報で、それをまだあまり多くの人が知らないような場合だったら尚更、私の使命だと思って書かねばなりません(笑)。

今回のビッグメールの送り主は、俗に言う官僚という範疇のご職業の方だとだけ申し上げておきましょう。このブログをお読みになって、気さくにメールしていただいたんですけど、非常に日本酒業界に愛情をお持ちの方で、お仕事の内容もかなり関連がおありのようです。これまでに、何通かやり取りをさせていただきましたが、さて、そのメールの内容とは・・・


□□□ 写真は蔵の天井 □□□
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お客様

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この時期、私は蔵の中には人をあまり入れないんです。人っていうのは会社で働く社員以外の人っていうことです。そういう人たちが雑菌だらけだとは言いませんが、万が一のことを考えますし、蔵見学ができるような蔵の作りになっていないもんだから、短い時間の中で案内しづらいっていうのも実際のところです(汗)。

特例的に入っていただくことがあるのは、造りの指導をしてもらう先生達とか、税務署さんの調査とか、保健所さんの検査とかですかね。それに加えて、信濃鶴のお取扱店の方がお見えになった場合には、これは逆にご覧いただいて、鶴のことをよりよく知っていただくきっかけにしていただかなくっちゃなりません。

「日曜日に蔵に伺ってもいいですか?」っていうご連絡をいただいて、急遽お見えになったのが東京狛江市のK屋さんのお二人。こう書いただけでK屋さんがどこなのかお分かりになる読者も多いと思われるほど大きなお店ですが、信濃鶴も東京に出始めの頃から可愛がっていただいているお得意様です。

こちらに来るついでにっていうお話だったんですけど、何の用事だったのかお聞きすると、駒ケ根市に近い伊那市にある『信濃錦』醸造元の宮島酒店さんのお酒を取りにお見えになったんだとか。この時期に立春朝搾り的なお酒が発売されますが、4日の月曜日が立春で、その朝に酒販店さんが蔵に集まって自らがビン詰やレッテル貼りをするっていう企画に参加するためっていうことでした。

ちなみに、宮島酒店さんもオール純米のお蔵さんで、辛口のお酒を得意として、特徴的な美味しいお酒を造っておられます。きっと、立春朝搾りも、今年の会心の出来栄えのものが用意されてるはずです。この伊那谷には既に2軒の純米蔵があるわけで、早いところ他のお蔵さんも純米化しないかと心待ちにしてるんですけどね(笑)。

閑話休題。今回は、経営者のAさんと従業員の女性っていう組み合わせでしたが、これまで従業員の方には蔵をあまり見せてこなかったっていう反省がおありのようで、せっかく遠くまで行くんならっていうことで、近くのうちの蔵にもお寄りいただいたっていう経緯のようです。ざっと蔵の中をご覧いただきました。

K屋さんにはたくさんの若い従業員の方がおられますが、東京農大の出身者が多くて、あまり造りの細かいことなんか説明が要らなくて楽なんです(笑)。それよりも、蔵の姿勢だとか、うちの蔵の造りの特徴なんかを聞いていただくのがいいでしょう。なかなか短い時間じゃ話し切れないんですけどね(汗)。

この日は伊那市にお泊まりだっていうことで、余裕があれば私もついて行って一緒にどこかで飲めれば良かったんですけど、まぁ、この時期じゃちょっと無理ですかね。実はAさんはこの春にご結婚の予定で、披露宴にお呼ばれしてますから、その折にでもしっかりお注ぎすることにしましょう。一応耳元で囁いておきました、「これで、君の人生もお終いだな、ケケケ」ってね(笑)。


□□□ 写真がボケちゃいました(汗) □□□
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新聞記事

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便利な世の中になりましたねぇ・・・昨日のコメントに、まっちーさんがbossのお店が北海道新聞の朝刊に出てたって書いてくれましたが、それと同時に記事を写真に撮ってメールしてくれました。私は、駒ケ根に居ながらにしてその記事を読むことができたわけです。正に、新聞を読んでいる気分で、何となくうれしいようなドキドキするような・・・(笑)。

これを読んで私も思い出したんですけど、春の選抜高校野球に遠軽町の高校が出場するっていうことはどこかで聞いて知ってました。遠軽町じゃなかったら全然記憶に残ってないと思いますけど、bossの町の高校だっていうことだけは頭の片隅に残っていたんです。きっと、初出場に街じゅうが湧いているんでしょうね。

私の偏見で言わせていただければ、甲子園に出場する高校なんていうのはそんじょそこらの高校とは遥かにレベルの違う野球部があって、野球部員なんか100人以上で、その中には県外からスカウトされてきたような子もいて、選手達の確保には事欠かない、とても大きな高校っていうようなイメージがあるんですよね。

遠軽町という『町』にある高校の野球部は、きっとそのイメージからははずれた、普通の、でもチームワークのとてもよい、もしかしたら飛び抜けた選手が何人かいるチームなんじゃないですかね。もし駒ケ根の高校が出場したらって考えてみると、地元の皆さんの喜びようが分かる気がします。

そして、ビックリしたことに、bossの息子さんが野球部員なんですね。そんな縁があって、パナシェに甲子園初出場を祝うカクテルが登場したっていうわけです。私は最初、どうして高校生が飲めないカクテルが題材になってるんだろうと思ったんですけど、息子の所属する野球部の出場に狂喜乱舞する親バカ親父の所業だと思えば納得がいきます(笑)。

息子さんは出場メンバーに選ばれるくらいなのかな?かつて、中学生くらいの時の写真をbossが送ってくれたことがあって、ちょっとだけ記憶にはあるんですけど、きっとその時よりもずっと逞しくなってるんでしょう。あまりbossに似てる感じじゃありませんでしたから、お母さん似ってことで良かった良かった(笑)。

でも、写真に写っているbossは、彼のブログにもあったように、かなり痩せた印象ですね。私が仙台で会った時とは、顔の締まりが違うように見えます。1勝したら、負けるまで1杯54円だなんて滅茶苦茶なこと書いてありますが、彼のことだから、もしそうなったら本当にやるかもしれませんね。そしたら、もっと痩せられるでしょう(笑)。

こんな話題が新聞に載るくらいですから、新しいパナシェは順調に滑り出してるんでしょうね。私から見れば、いつか行ってみたい飲食店リストの中の一番遠方にあるお店がパナシェになると思うんですけど、いつでも行けるように、いつでも繁盛していてもらいたいもんです。またまた、いつかパナシェで飲むのが楽しみになりました。


□□□ まっちーさん、写真ありがとー!!! □□□
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秘策

もしかしたら、今年、っていうか今期の造り期間ほど、ブログに追われている感じが強い年はこれまでなかったかもしれません(汗)。ここ数ヶ月でも、ブログネタがないなんてぼやいてきましたが、よーく冷静になって考えてみると、ネタがないんじゃなくて時間がないんじゃないかってことに最近気が付きました。

ネタ探しなんて、これまでの造り期間でもそんなに苦労したっていう思い出はないですし、写真だって、いつもだったら使うか使わないか分かんないようなものが携帯の中に知らず知らずのうちに溜まってたのにねぇ。今現在は、ネタは頭の中にないし、写真も使えそうなのがスマホに何にもないし・・・案外と危機的な状況だったりして(笑)。

やっぱりいくら中味のない拙ブログだって、心に余裕ってものがないと書くのは難しいんですよね。日々の習慣としてパソコンには向かうんですけど、蔵の仕事やら事務所の雑用に追われて、ゆったりと構えて文章を書く時間と、心の余裕がないんじゃないかなぁ。もしかしたら、日々読んでいただいてる読者の皆さんだって、そういう私の心理をうすうす感じてらっしゃるかもしれません。

反省とすると、ちょっと麹に手をかけ過ぎているかもしれませんね。いや、手をかけていいものを造ろうとする努力は大切なんですけど、あんまり自分の時間をそれに傾注し過ぎちゃうと、にっちもさっちも身動きがとれないほど、自分をがんじがらめにしがちです(汗)。ま、私個人的には、そーゆーの嫌いじゃないんですけどね(笑)。

年々、麹の造り方がディープになっている気がしますが、それだけ麹造りが面白くてしょうがないってことなんですよね(笑)。その技術を極めるためなら、ギリギリのラインまで行ってみたいと思うのは職人として当然の欲求でしょう。でも、あんまりのめり込み過ぎると命と引き換えになっちゃいますから、程々が重要ですかね。

ってなことで、どうしてもブログ用の時間が少なくなって、かつ、1日のうちのある特定の時間でしか記事が書けないとかいう制約も多くなって、仕方なく慌てて書くから、余裕の中からネタが出てくるんじゃなくて、何とかひねり出してるっていうような状況になってるっていうのが実際のところでしょう。

麹造りとブログでは、当然前者に重点があるわけです。一番重要な部分で手を抜くわけにはいきませんが、ブログもまた大切であることも事実。まぁ、こんな時期に毎日ブログを書こうなんてこと自体大バカたれではあるんですけど、やると決めたことはやらねばなりません。泣き事でも何でも綴りながら、ブログも続けてみせまっせ(笑)。

なんでこんな記事になったかっていうと、この今の状況に対する打開策をちょっと思いついたからです。要するに、いかに楽をして、あれこれ考えずにブログネタを蔵の中から拾ってくるかについての秘策です。近日中に大公開となりますから、こうご期待!!!・・・とか言っちゃって、大したこたぁねーんですけどねー(笑)。


□□□ あまり思わせぶりなのは大したことない証拠 □□□
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神出鬼没

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もー、訳の分からん男なのである。神出鬼没と言えば聞こえはいいけど、人の迷惑顧みず目の前に現れて、こちらの予定をめちゃくちゃにしてくれちゃうヤツ。一体全体、ちゃんと仕事しとんのかと言いたくもなるけど、彼の稼ぎは私を遥かに上回っているようだし、自分で自由になる時間の中で駒ケ根まで来てるんだから、文句を言える筋合いじゃありまへん(汗)。

そーなのである。横浜の鶴チューS君なのである。私が自由にならない時間をやりくりして、ブログをせっせと書き始めていた今日の夕方のこと、いつものことですが突然現れて、不意を突かれた私はビックリさせられたわけです。もう、ブログなんて書いてる気分じゃありゃーしませんがな(涙)。

実は、駒ケ根に来ていたのは知っていたんです。昨日の夜中、私が麹の仕事を終えて、外にあるトイレに出た時に、会社の裏に彼の車が停まっていたからです。あまりお目にかからない外車ですから、すぐにそれと分かりましたね。どうやら、私の仕事中にやってきて、私が杜氏部屋にいないもんだから、車だけ置いて越百に行ったらしいんですよね。

彼のご自慢の車が修理中だとは、先週・・・あの時も電撃襲来でしたが・・・蔵に来た時に言ってましたから、きっと修理が終わって馴らし運転がてらに遊びに来たんだろうとは思ってたんですよね。でも、今日の昼間、私が知らないうちに車はなくなってましたから、何も言わずに帰ったんだろうっていう認識でいたんです。

ところが、蔵のみんなが帰って、あたりが真っ暗になった頃、明らかに会社の軽トラのものじゃないエンジン音の車が杜氏部屋の前までやってきました。S君は、勝手知ったる我が家のように私の部屋に入ってきて、私が相手なんかしなくても、まるで自分の部屋のようにくつろいで、休憩所の椅子にドッカリと腰をおろしました(汗)。

どうやら今週は仕事は半分オフらしくて、今晩も駒ケ根に泊まっていくかもしれないとか言ってましたが、彼のことだからどういう行動をとるのかは、その時になってみないと分かりませんね。いずれにしても、私は外に出られる夜じゃありませんから、一緒に飲むっていうわけにはいかないんですけどね。

彼のご自慢の、新調のデジカメでしばらく遊んでいるうちに、私のブログ用の時間はなくなって、仕方なく彼の話を、先週に引き続き書く羽目に陥りました(汗)。友人と無駄話をしているだけですから、これと言ってブログネタになんてなるわきゃないんですけど、まぁ、今日のハプニングっていうことでお許しください(笑)。

でも、こっちへ来るのは雪が怖いんじゃなかったのかいなと思っていたら、なんとなんとスタッドレスタイヤを買ったとのこと(汗)。ってーことは、これからは冬の間でも駒ケ根に遊びに来れるってことですかねぇ。私とすると、一年中いつでもS君が目の前に現れるかもしれないと思ってなくっちゃならなくなったっていうことで、今後の心臓への負担が心配です(笑)。


□□□ 1位に近いところにいますね □□□
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