専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

尺棒(最終回)

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長きに渡った『尺棒』シリーズでしたが、本日をもって終了ということにしましょう。指折り数えて25回。毎日書き続けても、1カ月分に近いような分量でしたが、楽しんでいただけたでしょうか。あまり数字が好きじゃない読者にとっては、面白くないことも多かったかもしれませんけどお許しくださいね。

本来なら、お酒の移動の作業自体が終わって、帳面にも間違いなく記帳したとしても、のみ口からお酒が漏れていないかとか、蔵内の温度が上がっていないかとか、その後も常に注意をしていなくっちゃなりません。万が一の事故は、いつ起こるか分かりませんから、それを未然に防ぐような手立てをとっておく心構えが必要です。

ですから、基本的に単発の作業なんてものは無くって、お米を蒸すことから始まってビンに詰めて売るまで、全ては連綿として続いているっていうことなんでしょう。その作業を滞りなく遂行するには知識と経験がどうしても必要で、そういう意味でも、いつでも勉強をし続ける「毎年が一年生」っていう謙虚な気持ちが大切なんだと思います。

まぁ、書き切れなかったことも多いんですよ(汗)。これだけの文章を書いても、実際の現場を克明にご紹介できたとは思えません。私が当然と思っていても、他の人から見ればとても面白い仕事もあるでしょうし、ちょっと理屈っぽくなり過ぎるから、あえて書かなかったような内容もあります。

例えば、温度によって体積は変わりますから、厳密に言えば、いつでも尺を測る時にはお酒の温度も測定しておく必要があるわけです。まぁ、実際にはそこまでのことはしませんが、火入殺菌をした直後のお酒は60度以上にもなっているわけで、そういう特殊な場合には、定められた係数をかけて常温での数量に換算したりするんですよ。

また、酒蔵の内部をご存知の読者の方は、タンクの説明では開放型のタンクを想像された方が多いようでしたが、そういうタイプのものも長生社にはたくさんあって、写真にもあるように今でも使っています。尺棒の使い方の説明として分かりやすいだろうと思って、記事の中では密閉型のタンクについて書いてみたっていうだけです。

このシリーズでは、蔵内の作業や雰囲気やしきたりみたいなものを実感してもらえたらっていう思いで書き始めてみましたが、なかなかそこまではお伝えできなかったかもしれません(汗)。『尺棒』なんていうタイトルはどーでもよくって、なるべくその他のことも皆さんに知っていただきたかったんですけど、文章力の無さはいかんともしがたく・・・(涙)。

案外苦労したのは、ネタについて考える必要は全くなかったんですけど、そのことを説明するための写真が撮れなくて、書きたいのに書きあぐねちゃうことも多かったですね。どういう風に話を進めるかっていう構成も、実は難しかったように思います。なかなか思惑通りにはいかないもんですよね(笑)。

今年の造りも終わって、この連休前にシリーズを完結したかったので、とりあえずは満足してます。来年も、こんなシリーズが書けたらいいとは思いますけど、他にどんなテーマがあるでしょうねぇ?お酒の移動だけでこんなになっちゃいましたから、麹造りなんてとても書く気にやぁなりませんぜぇ(笑)。


□□□ ランキングは健闘してます! □□□
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尺棒(その24)

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ついに、新人蔵人のあなたは、杜氏さんから言いつかった「タンク301号のお酒をタンク63号へ全て移動しなさい」というミッションを完遂する目前まで来ました。あれだけ苦労して準備したのに、ポンプのスイッチを入れてからはほんの10分ほどでお酒の移動は完了して、なんだか肩すかしを食らったような気分のあなたでした(笑)。

これまでの『尺棒』シリーズをお読みいただいてきた読者のみなさんならお分かりでしょうが、実際にお酒をポンプで送るなんていう作業はほんの短時間のことなんですけど、その前後の洗い物や準備や片付けといった仕事の方がはるかに手間がかかるわけです。まぁ、どんな仕事でもそういう側面はあると思うんですけどね。

そんなことを思いつつも、あなたは最後の仕事に取り掛からなくっちゃなりません。タンク301号が空にはなりましたが、まだポンプやホースの中にお酒はかなり残っています。それを慎重に搾って、タンク63号に入れて、まだお酒が波打っているうちには尺は測れませんから、先にどんどんと後片付けを始めます。

ポンプ、ホース、空になったタンク301号、お酒を搾り入れた小さな桶などなど、この作業に使った物は全てきれいに洗います。準備の時に洗った道具類は、使った後にももう一度洗うことになります。これも全て、お酒の汚染を防いで、皆さんに美味しく飲んでいただくために、どのお蔵さんでもやっていることです。

このシリーズはじっくりと書き進めたつもりではありますが、それなりに端折ってある部分もありますから、もし同業者の方がお読みになれば、もっと徹底した仕事をなさっているお蔵さんも多いはずです。読者のみなさんも、これが平均的だと思わないでくださいね(汗)。まぁ、長生社じゃぁこんなもんですけどね(笑)。

そして、移動先のタンクである63号の尺を測ってみると834ミリでした(上の写真)。今回使った尺棒は材質が良くないせいか、あまりハッキリと読み取れませんね(汗)。タンク63号の2ミリ表で見てみると、それは4688リッターであることが分かりました。タンク301号は132ミリで4690リッターでしたから、2リッターほどが欠減としてどこかへ消えてしまった計算ですね。その程度だったら誤差の範囲と言えるでしょう。

同じリッター数なのに、この2つのタンクでは尺が全然違いますよね。これはつまり、タンク63号の方がとても大きいタンクだっていうことです。301号にはほぼ満量に近いくらい入っていたのに、63号へ移動したら半分くらいにしかなってないっていうことです。もしかしたら、杜氏さんはこの後にも別なお酒を63号へ移動して、ブレンドしようとしているのかもしれませんね。

さて、洗い物も全て終わり、帳面への記入も終わって、ようやくひと仕事が完了しました。お酒を移動するだけだったのに、いろんなトピックがありましたね。今となっては、何を書いたんだか覚えちゃぁいませんが、一本筋の通ったいいシリーズだったと思います(笑)。自画自賛しながらも、次回は感動の最終回!


□□□ 1位に近かったんだけどなぁ □□□
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尺棒(その23)

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ようやく尺棒の使い方が分かった新人蔵人のあなたは、慎重の上にも慎重に適度な長さの尺棒を使って、タンク301号の空寸を測りました。そして、得られた数値は132ミリ。あなたは失敗のないようにと、尺棒をきれいなタオルで拭いて何度も測り直しましたが、この数字に間違いはなさそうです。

さてさて、尺棒の使い方が分かったところで、最後の山場であるお酒の容量の割り出し方をご説明しましょう。でもね、そんなのは説明するまでもないんですよ、空寸の長さとタンク内の液体の容量の対応表が作ってあるんです。尺が正確に測れてさえいれば、あとは間違おうったって間違えようのないシステムになってるんです(笑)。

尺棒の刻みが2ミリだったじゃないですか。ですから、この表のことを『2ミリ表』って言うんです。数字がズラズラと並んでいるだけの表ですけど、よく見ると、左から右、上から下へ向かうに従って数字が小さくなってますね。132ミリだった時の容量は、一番左の列の13を横に見ていった2つ目の数字4690リッターってことになるんです。ちなみに、満量(0ミリ)だと4820リッター入るタンクなんですね。

この写真の2ミリ表はパソコンで打ち出したものですが、私が蔵に入った頃は全部手書きで作られてましたよ(汗)。ひとつひとつの数字は全て手計算したんでしょうから、膨大な計算量だったと思われます。1個のタンクに5枚の表が必要だとして、蔵の中に50個のタンクがあれば250ページにも及ぶ2ミリ表が必要ってことになります。自分で計算するのなんてまっぴら御免ですよね(笑)。

2ミリ表をどうやって作るかっていう話になると、こりゃまた面倒なことになるので簡単にしておきますが、まずそのタンク一杯に水を汲んでおいて、下ののみ口から重さを量りながら水を抜いていくんです。例えば100キロ分の水を抜いたら、100リッター容量が減ったってことになって、その時の空寸を尺棒で正確に測っていくんです。

それを繰り返していって、底の軽量不可能な形状になった時点で残りを全て量って、それをそのタンクの最低の容量ってことにするわけです。単純に、100リッター抜いたら10ミリ尺が増えたとすれば、その間は2ミリで20リッターっていう計算をしていけばいいってことになりますよね。

注意しなくっちゃならないのは、この測り方でいくとタンク容量は帳面上は飛び飛びの値しかとれないってことです。上の例でいくと、132ミリで4690リッターっていう数字の次に大きな容量は130ミリの4695リッターしかないわけで、もし実際には4693リッター入っていても、4690という数字でしか表されないってことになりますね。

さあ、よーやくよーやくよーやく、あなたはポンプのスイッチを入れる前の仕事をすべてクリアしました。新人蔵人のあなたは、ついについについに尺棒の秘密も解き明かし、この魔法の杖を使いこなせるようになったんです。ベテラン蔵人に1歩2歩3歩と近づいたあなたは、ポンプのスイッチをONにしました。おめでとー!


□□□ 数字ばかり出てきて頭が痛い(汗) □□□
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開山式

先日、平成24年度の『中央アルプス開山式』が執り行われました。私も、社長の名代で出席してきましたので、今日は駒ケ根市の観光PRも兼ねて、この開山式の様子をお伝えしましょう。信濃鶴としては、地元の産品であり、観光の一翼を担わせていただいているっていう認識で、こういう行事には積極的に参加させてもらっているんです。

中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那谷は、その素晴らしい自然を観光に生かしています。特に、駒ケ根市は中央アルプスの表玄関として、ロープウェイを目玉に、駒ケ岳の山頂から山麓の駒ケ根高原までを大いなる観光資源として活用している、観光都市の一面も持っているんですよね。

そういった意味で、この開山式は地元での関心も高いイベントだと言えるかもしれません。今回も、観光業関係者をはじめ、地元の飲食店や、全くの一般の方まで、多くの人が足を運んでおられました。私も、いろんな方にご挨拶するのが大変なくらいでしたよ(汗)。夜のNHKのローカールニュースでも取り上げられていましたが、私は映ってませんでしたね(笑)。

さて、そんじゃ、写真が小さくっちゃ見づらいでしょうから、今日は気合を込めて大きなままで写真ブログにしてみます。こーゆー記事ってアップするのが大変なんだよなぁ・・・。

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バスが出発する駒ケ根高原は、そろそろ桜が咲き始めてました。光前寺あたりも、今週末あたりがベストかな。バスで、ロープウェイの下の駅まで登ります。所要時間は40分くらいかな。

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もう、ロープウェイに乗り込んでます。これは、発車してすぐの山肌の様子。この辺りにもまだたくさん雪が残っていました。まだ、針葉樹林帯を抜けてませんね。

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ロープウェイから降りると、一面の銀世界です。最初は、目が明けてられませんでした(汗)。雲海のようなもやがかかっているのが駒ケ根市の上空。彼方に見えるのが南アルプスの山々です。その向こうに、富士山の頭も見えてたんですけど、この写真じゃ分かりませんね(笑)。

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駒ケ岳神社(でいいのかな?)も、ほとんど雪に埋もれてます。現在も4メートル近い積雪らしいです。やろうと思えば、鳥居に腰掛けるなんていう不届きなこともできそう・・・。献酒は有り難いことに信濃鶴。

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左手奥に見える、岩肌が見える頂が宝剣岳。駒ケ根市から見て、一番かっこよく見える中央アルプスのシンボル的な山です。ちなみに、主峰の駒ケ岳はもっと奥にあって、ここからじゃ見えません。

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ロープウェイに乗っている時間は約7分半です。この間に標高差950メートルを一気に駆け上がります。ゴンドラ2台が交互に上り下りしています。定員は60人くらい。

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標高2600メートルの山の中腹に、こんな立派なホテルがあるんだもんねぇ。よくも作ったりですが、大浴場なんかもちゃんとあって、予約なんてなかなかとれないみたいですよ。

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こりゃ分かりづらいですが、Tバーリフトがあって、スキーができるんです。この日は天気も良くって、何人か滑ってました。ここまで来て滑るなんて、そーとーな物好きでしょうな(失礼!)。

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恒例のアトラクションになっている、アルプホルンの演奏。地元の愛好家のグループの皆さんです。ここまで、ホルンを担ぎ上げるのが大変そう(汗)。

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神事が始まります。真ん中に写っている、うす紫色の衣装をまとった宮司さんは、我がブロ友のisuzuさんです。こういう所に来れば、彼はもうほとんど知らない人がいないくらいの存在になってますね。駒ケ根の顔って言っていいかも(笑)。

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神事が終わってロープウェイで下まで降りて来た後に、山頂方面に向かって撮った写真です。私が生まれた直後くらいから運行しているんですから、当時の駒ケ根市にとっては壮大なるプロジェクトXだったんでしょうねぇ。

すげー力作のブログになりました(笑)。これも、読者のみなさんに、いつか駒ケ根に行ってみたいと思ってもらいたいという思いの表れです。この日の私は、前日の飲み過ぎがたたって、乗り物酔いでクラクラしてたなんていう話はどーでもいいんですが(汗)、そんな頭でも素晴らしい風景だと思えるんですから、ぜひぜひ皆さんもお越しくださいね!


□□□ あー肩が凝った! □□□
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尺棒(その22)

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大体、なんとなくは尺棒の使い方がお分かりいただけたでしょうか?文章だけの説明ですから、分かりづらい点もあるでしょうし、言い尽くせない部分も多々あるんですけど、「まぁ、そんなもんだ」という程度のご理解をいただければ、私としては本望でごぜぇやす(笑)。さて、昨日の続きを説明していくと・・・。

どうやって、基準点に尺棒を合わせて、お酒の中に垂らしていくのかっていう話でしたが、それは上の写真をご覧になれば、たぶん一発でお分かりになるでしょう。これは、タンクの上に登って撮ったものです。真ん中の小さな穴のような所から顔を出しているのが、主人公の尺棒君ってことになります。

まずは、タンクの形から説明していくと、奥にタンクNo91の全景が少し写っていますが、基本的には円筒形をしていて、上部には天井が付いていて、その天井の真ん中に直径80センチほどのマンホールが開いているんです。この写真では、そのマンホールに銀色の蓋が被っています。その蓋の縁に置いてある小さな蓋は、尺棒の差さっている小さな穴のものです。

要するに、尺棒を入れるための専用の穴が、タンクの天井にちゃんと開けてあるってことです。この穴は、それ以外の用途には使いません。うちの蔵では『天星(てんぼし)』なんて呼んでいますが、他のお蔵さんではどうなんでしょうかね。タンクを洗うために中に入ると、確かに天井に穴があって、星っていうよりも太陽って感じですけどね(笑)。

いままで私の説明の中に頻繁に出てきた、『基準点』っていうのは、この天星の上の縁っていうことになるわけです。尺棒のT字の上の辺は、この天星の口に引っかかるためのものっていうことになりますね。こういう構造になっていれば、誰が測ってもほぼ正確な空寸の長さが測定できるっていうことになります。

こういうタイプのタンク以外に、天井が全く付いていない、円筒の上面が完全に開いているタンクもあるんですが、その場合には、タンクの直径よりも少し長くて、中央に尺棒をはめ込むための穴が開いた渡し木が用意されていて、それに尺棒をセットして測ります。長生社の蔵では、今では解放タイプのタンクはあまり使ってないんですけどね。

理系的な頭をお持ちの方ならばお気付きのように、そういう測定方法を常に正確に行うためには、タンク自体が水平でなくっちゃなりませんよね。ですから、どのお蔵さんのタンクも、通常状態に置いた場合には、全てのタンクの水平が保たれてるんです。底のお酒を出し切るために、ジャッキを使って少し傾けたりする時以外はね。

さぁ、これで尺棒を使った空寸の測り方の、大体の流れはお分かりいただけたでしょうか。具体的にはそんな風にして尺棒を使うんだって感じはつかめたかもしれませんが、最後の説明として、その尺からどうやってお酒のリッター数を導くのかっていうお話をしましょうかね。もう、飽きちゃったかもしれませんけど(笑)。


□□□ またまた一瞬の2位! □□□
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尺棒(その21)

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さて、どーして説明していいものやら、思いの外苦慮している岳志ですが、読者の皆さんは、あの形状の『尺棒』でどうやって液面までの空寸が測れるのか疑問に思いませんでしたか?あの長い物差しみたいな尺棒をスルスルとお酒に向かって下ろしていって、その先っちょが液面に到達したところで、どこかの基準点で長さを測るって思われたかもしれません。

でも、そのやり方じゃ、安定した測定にはなかなかならないんじゃないですかね。尺棒の先端が液面に付く瞬間を見極めるのも難しそうですし、尺棒の下ろし方によっては垂直にならないことだってあるでしょう。そんなに技術を要するような方法だと、個人差や誤差が出ちゃって困ることになりかねませんよね。

やり方は、至って簡単です。なにせ、古くから続いている方法ですからね。ローテクの酒蔵ならではのその実態は・・・まず、尺棒のT字の横棒に当たる部分を、タンクの上面の基準点まで全部差し込んじゃいます。すると、尺棒の縦に伸びた棒は、ある程度お酒の中に浸った状態になるじゃないですか。ですから、尺棒っていつでも清潔にしてあるんですけどね。

となると、基準点からブラーンとタンクの中に垂直に尺棒を下ろして切ってから引き上げてやれば、空寸の部分は乾いていて、お酒に浸った部分は濡れているってことになるじゃないですか。だもんだから、その境目までの長さを測れば、かなり正確に空寸の距離は測定できることになります。実際に、濡れた尺棒の様子が上の写真です。

こんな風に、濡れた部分がクッキリと分かるような材質の木を使ってあるんです。確か、樫の木だったような気がしますが、ウソかもしれません(汗)。安い尺棒を買うと、この材質が良くなくて、液面の境が滲んですこぶる分かりづらいことになります。そういうことへのこだわりが、正に日本文化っていう感じではありますね。

この写真では、空寸の長さは410ミリと読めます。ひと目盛りが2ミリになっているんですよね。ここでは、ちょうど410ミリの線上に境がきていますが、これが408ミリと410ミリの間であれば、全て410ミリと読む決まりになっています。要するに、お酒の量を過大に見積もらないように、2ミリ単位で切り捨てているわけです。

2ミリっていう間隔については、それがこの方法の測定限界だっていうことなんでしょうね。1ミリ間隔だと、測定時のほんの少しの尺棒の動きだとか、液面の揺れによる変動が大きくて再現性が低くなると思います。でも、理屈では間違いがないとはいえ、現代の精密な測定から見れば、なんともプリミティブな方法じゃないですか(笑)。

っていうことで、尺を測る時には、心を静かにして液面を揺らさないように、そーっと尺棒をタンクの上から垂らさなくっちゃなりません。別段難しいことじゃありませんが、これも慣れていないとミスが出易い作業ではありますね・・・でも、一体、尺棒ってタンクの中にどうやって垂らすんでしょう?それは、次回のお楽しみ。


□□□ 分かりづらいかな(汗) □□□
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断髭式

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何の写真かな?・・・私は正体を知ってますから、何となく気持ち悪いです(汗)・・・人の肌のような感じではありますが・・・まぁ、このブログの読者の方であれば、この時期の話題としては恒例になってますから、大体の察しがおつきになるでしょう・・・今日のタイトルからもお分かりの通り・・・こりゃ、私の顎の写真だすがな(笑笑笑)。

イヤー、あんまりきれーじゃないものをお目にかけちゃって申し訳ありませんでした。見ようによっては、宇宙人の頭の裏側みたいにも思えますが(笑)、私の喉から顎の下にかけて接写で撮った写真です。右側に見えているのは作業着の襟、左側には耳たぶが写ってます。髭がちょっと生えてますね。「こんな写真載せるなよっ!」っていうお叱りはごもっとも(汗)。

半年ぶりに床屋に行ってきました。造りも最終盤を迎えて、ひと月ほど前からは女房に頭を坊主にしてもらうのを止めてましたから、ボサボサ状態になりつつあって、段々と人前に出るのが恥ずかしくなってきたもんだから、バッサリとやってきました。当然、一緒に髭も全部落としてもらってきましたよ。

頭の方は小奇麗になるからいいんです。髭の方は、これまでそこにあったものが跡形も無くなくなっちゃいますから、かなりの違和感がありますね。椅子を寝かせて仰向けになって剃ってもらうんですけど、剃り終わった後に椅子を起こして目の前の鏡で自分の顔とご対面っていう瞬間には、生まれ変わった自分にウットリするような次第(笑)。

きっと、その年初めて床屋で刈ってもらう時には、髪の毛なんかそんなに伸びてませんから、散髪する時間と髭を剃ってもらう時間が同じくらいかかると思いますね。そりゃ、髭だって2週間に1度くらいは小さなバリカンみたいなやつで刈り込んではいますが、基本的には伸ばし放題ですから、隅々まできれいにしてもらうのは結構手間がかかります。

床屋のオヤジも、「こんなにしっかり生えてんのに、勿体ねーなー」なんて言いながら、苦労してジョリジョリやってくれます。私のような軟弱野郎でも、髭ってそれなりに太いですから、剃るのは大変です。自分でやったらものすごく面倒臭くて、剃り痕もヒリヒリしちゃうもんだから、プロに頼むのがいいんですよね。

オヤジに毎年言われるのは、「髪の毛、段々薄くなってきたなぁ」ってこと(汗)。かつては「おとーちゃん若くなったねー」って喜んでいた家族にも、「こんなにおでこ広かったっけ?」とか言われる始末(涙)。抜け毛には寝不足が良くないんだそうですが、酒屋モンにそんなこと要求されても無理だしねぇ・・・。

ま、とにもかくにも、頭部はきれいさっぱりしました(笑)。これで、どこへ買い物に出ても恥ずかしくはなくなりましたね。そろそろ、外回りの計画も立てなくっちゃなりませんしね。ちなみに、髪の音読みは『シ』だそうです。断髪式ならぬ断髭式は『だんししき』と読むのが妥当でしょう。そんな言葉が存在するのかどうか知りませんけどね(汗)。でも、断髭式が済むと、あと半年は毎日髭剃らなくっちゃならなくなるから面倒なんだよなぁ・・・。


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満開

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ついに、駒ケ根の桜も満開って感じになりました。ちょっと遅れた信州の春を、読者の皆さんに写真でお伝えしようと思ったんですけど、今度は天気が悪くなっちゃっていいものが撮れませんでした(涙)。一応それなりのものだけはアップしておきますが、今日(日曜日)は雨降りになっちゃって、散るのが早くなっちゃうんじゃないかと気をもんでるんですけどね。

21日の土曜日の朝、会社に出てくると、入口の桜の木は8分咲きっていう感じでした(写真1枚目)。もうこの時点で十分にきれいだったんですけど、枝の上の方がまだ全開って状態じゃなかったんですよね。会社帰りにも下から見上げて撮ってみましたが(写真2枚目)、やっぱ携帯のカメラじゃダメですな(汗)。

今朝、雨が降り出す前に撮ったのが3枚目なんですけど、バックの空が晴れてないもんだから、きれいな写真にはなりませんでしたね。でも、完全に木全体の花が開いてたと思います。いつ、最初の花びらが落ちてきてもおかしくないっていう雰囲気を漂わせて、我が社の老木もたわわに花をつけて、シンと立っていました。

どうして、そういう時って風が止んでることが多いんだろうなんて思うんですけど、満開にも『その瞬間』みたいな一瞬があって、木全体がピタッと静止して微塵も動きが無く見えるような気がするのは私だけでしょうかね。その木自身が満開であることを悟って、一年に一度だけの自己表現に命をかけている瞬間のような気がします。

さて、晴れていた土曜日にご来社いただいたのが、ブロ友の酔庵さん御夫妻。酔庵さんは愛知県にお住まいなんですけど、信州までお出かけになる機会が多くて、時々信濃鶴をお買い求めにいらしてくれます。今回は、純米大吟醸と詰めたばかりの無濾過生原酒を速攻でゲットしていかれました(笑)。

お話と伺うと、朝早くに有名な伊那市高遠の桜を見て来られたんだそうです。きっと、今週末が最高のお客さんの入りだったと思いますから、「さぞかし混んだでしょう」とうかがうと、「行きはそれほどでもなかったけど帰りは大渋滞だった」なんておっしゃってましたね。そりゃ、一番いい時に一番いい花見をされたってもんじゃないですかね。

ことし、桜の開花が遅れたから改めてそんな風に感じるのかもしれませんが、会社の桜よりは高遠の桜の方がいつももっと遅かったような気がするんだけどなぁ・・・。遅い春を待って一斉に咲き出したってことなのか、駒ケ根近辺が特に遅かったのか分かりませんけど、ようやく満開っていうことも実感しづらいくらい、今年は桜に肩透かしを食らった年だったような気がします(汗)。

帰り際に、酔庵さんの、新たに事務に入った女房も入れて手タレ写真が撮りたいっていうご要望にお応えして、夫婦2組で手タレ写真をパチリ(写真4枚目)。こういうパターンは実に珍しいですね。酔庵さん、それを狙って駒ケ根まで来たのかな・・・(笑)。


□□□ 完全3位定着パターンです □□□
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スフミ

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全く困ったもんである(汗)。そりゃ、いつも連絡も無しにやってくるのは当たり前になってるし、来てもそれほどお客様扱いすることもないし、もう駒ケ根のことは知り尽くしているだろうからほっといても勝手にやるでしょう。でもねぇ、こっちにも心づもりっていうものがあるんだから、いつものシナリオから逸脱したらビックリするんだよねぇ・・・。

横浜の鶴チューS君である(笑)。いつもなら、土曜日の夜遅くにやってきて、朝方まで越百で飲み明かすっていうパターンなんですけど、今週は何を思ったか金曜日に来るっていうんです。それも、朝出発して昼頃には到着の予定だと(汗)。その連絡を彼から受けた時には、既に彼は高速道路を走ってました。

どっちにしても、私は仕事がありますし、期せずして無濾過生原酒のビン詰めの日で、結構ドタバタした1日だったもんだからお相手はできません。電話口の様子では、どうやら信濃鶴を買いたいというのが一番の目的のようでしたが、電話を切るや否やえっちゃんに連絡を入れて、駒ケ根組の作戦会議をやっときました(笑)。

予定通りにお昼に会社にやって来たS君をえっちゃんに押し付けて、私は午後も仕事です。彼は欲しいだけ鶴を買って所与の目的は達したようなので、お昼を食べたらあとはどーでもいーやっていう投げやりな態度(笑)。今回は、エスニック料理を作る用意をしてきたわけでもないようなので、帰るつもりなんだと思っていたんですけど・・・。

でも、やっぱり作るっていうんですよ、料理を(汗)。それも、いつもより早い時間から駒ケ根にいるんだから、夕方から作り始めて我が家の夕食に間に合わせてくれるっていうんです。これまでも、S君は女房や娘に自分の作った(本当はえっちゃんが作っている)料理を食べさせたいって言ってくれてたんですけどね。

っていうことで、急遽、我が家の晩御飯を作るのは取り止めにして、越百でみんなで食べることになりました。今回は、スウェーデン風ミートボール、略して『スフミ』です。どうやら、これといった名前はないようなので、私が勝手に名付けておきました(笑)。ほとんど完成したところへ行ったので、製造過程は全く分かりません(汗)。

彼の指導がいいのか、えっちゃんの腕がいいのか、今回もナイスな出来栄えで、とっても美味しい夕食にありつくことができました。今回の料理は、食材が駒ケ根で買えるものを選んだようで、地元のスーパーで購入してきたようです。やっぱり、スパイスの類で欲しいものがなかったみたいですけどね。

合挽き肉とポテトで作られたミートボールはしつこくなく食べられるんですけど、上にかけられた白いソースと、横に添えられたジャムを両方付けていただくのがベストでした。北欧の料理になんてお目にかかることは滅多にありませんが、夏が短くてあまり野菜がとれない国ならではのご馳走なのかもしれません。

S君、えっちゃん、バイトのマコ君、私の家族の6人で、越百のお客さんがいなくなった隙にテーブルを囲んでもぐもぐ食べたんですけど、いつもは表情を表に出さないマコ君が「プッ」と噴き出しました。「どうしたの?」と聞くと、「一体この状況って何なんですかね」と・・・うーん、岳志家の夕食なのか、越百のまかない食なのか、スウェーデン料理店なのか・・・でも、詰めたての鶴の無濾過を飲みながら、「ま、いっか」ということになったとさ(笑)。


□□□ ほんまに、遠路はるばる、よー来るわ □□□
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尺棒(その20)

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前回は・・・『あなたはタンク301のお酒の量を測定しなくっちゃならなくなったわけです。そして、ついについについについについに、よーやくこのシリーズのタイトルである尺棒なるモノをあなたは使うことになります』・・・っていうところまででした。さて、新人蔵人のあなたが初めてひとりで使ってみる尺棒とは、一体どんなモノなんでしょう?

これは、写真で説明する方が手っ取り早いですね。上の写真が、長生社の蔵の尺棒置き場です。なかなかうまく写せないんですけど、横向きにT字型の木の細い角材みたいな棒が置いてありますね。それが尺棒です。同じ向きに寝かせておいてありますが、2本ある金属の棒は、温度計ですからお間違いのないように(汗)。

長さの違う尺棒がいくつか置いてあるのがお分かりでしょうか。一番下の段には50センチほどのもの。その上には1メートルほどのもの。更にその上にはもっと長くて画面からはみ出しているものがあります。こんなモノでお酒の体積が量れる道理がお分かりにならないかもしれませんが、原理は至って単純です。

要するに、タンクの上の縁から液面までの距離を測って、そこからタンク内のお酒の量を割り出すっていう方法です。一般的に考えると、タンクの底からの深さから容積を計算するっていう方が分かりやすい様な気がするでしょうけど、現実問題としては、液体の深さを測るよりも空間の長さ(空寸)を調べる方が楽なんですよ。

とにかく、どんな方法でもいいから、タンク上面の基準となる場所からこの尺棒を液面に対して垂直にぶら下げれば、空寸は測定できるわけですよね。満量に入っていれば、その距離は短くなりますし、底の方にしか入っていないような状態だと、基準からの距離が長くなりますから、その状況に応じて使い分けられるように、いろんな長さの尺棒が用意されているわけです。

問題は、それがお酒の量とどのように対応するのかっていうことですが、それに関しても全く単純な仕組みが用意されてるんです。つまり、空寸が100ミリだったら2500リッター、200ミリだったら2300リッターといった対応表が、そのタンク毎に用意されているんです。ですから、空寸さえ分かれば、後は表を読むだけっていうことになるわけです。

ちょっとこんがらがっちゃうのが、空寸の数値が大きい方が体積は小さくなるっていうことです。数字が小さくなるとお酒の量が増えるんだっていうことが直感で認識できるようになるまでには、私もちょっと時間がかかりましたね。実際に蔵の中で飛び回っていれば、簡単に体に染みついてきますけどね。

まだまだ、この説明じゃお分かりにならない点も多いでしょうが、何回かで集中的に説明しますから、もうちょっとお付き合いくださいね。あんまり込み入った説明ばかりだと、イヤになっちゃいますから、ゆるゆると続けていきましょう。


□□□ このシリーズもあと数回です □□□
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無濾過生原酒

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信濃鶴とすれば、一番のヒット商品と言ってもいい無濾過生原酒ですが、毎年2月と4月に出荷していて、その4月分の注文の集計が大体終わったりました。いくらヒット商品とは言え鶴の製品ですから、それほどたくさん売れるわけじゃありません(涙)。それでも、ある程度の数にはなりますから、有り難くご注文をお受けしてるんですけどね。

この商品については、年末の地元用バージョンも含めると、名前は同じでも3種類が発売されるわけで、毎年、いつのものが良かったとか、いつのものを熟成させたら美味しくなったとか皆さんにご意見をいただきます。基本的にその近辺で搾ったお酒の中のベストな選択でビン詰めをしているんですけど、同じものじゃないのは確かですから好みも分かれるでしょうね。

なるべく品質を揃えるようにはしていますが、やっぱり生き物相手ですからどうしても同じっていうわけにはいきません(汗)。何本かをブレンドしていますが、それでもその時の味が出るんですよね。それはそれで、その味の違いを楽しんでいただければ嬉しいですし、年による違いもかなり大きいですから、その辺のウンチクが出てくるようになれば、鶴飲みとしてはスペシャリストに近いと言えましょう(笑)。

私としても、その時のものの気に入り度みたいなものがあって、特徴なんかを記録したりはしてるんですけどね。一生懸命に造ってはいるものの、世に銘酒と認められるようなお酒には近寄るべくもなく、試行錯誤の連続の真っただ中にいるわけで、そういう意味では発展途上の味を比較してもらう際には、ぜひぜひ大きな心で見守っていただきたいと思います(笑)。

仕込が終わってちょうど1ヶ月が経って、身の周りもかなり落ち着いてきている岳志ですが、残りのもろみはあと3本になりました。これまで30本近く搾ったもろみの中で、私が良かったと思えたものは数本しかありませんでしたね。これは、今年の出来が悪かったというわけじゃなくって、毎年そんなものなんですけどね。

その時に「こりゃいいぞ」と思えても、ビン詰めしてしばらく置いたらそれほどでもなかったり、その逆もありますから、やっぱり無濾過生原酒っていうのは変化率の大きなお酒っていう側面も持っているんでしょうね。その辺が読み切れればいいんでしょうけど、今回も一番近い搾りのものからのチョイスになってます。今月末には出荷される予定です。

あと、これはここだけの秘密ですが(笑)、これまでの鶴の無濾過生原酒は全て60%精米の普通純米酒のスペックだったんですけど、当然55%の特別純米の無濾過生原酒も造れるわけで、そういうご要望もこれまでたくさんいただいてたんです。今年は、ちょっとだけ多めに特純を造りましたから、もしかしたら無濾過でチョロっとビン詰めするかもしれません。

まぁ、そんなに色気は出さない方がいいんでしょうけど、どんな風になるのか私も見てみたい気持ちもありますから、あとひと月くらいタンクで貯蔵しておいて様子を見てみようと思っているところです。出荷できる方向では考えていますが、いい熟成にならなかったら私もそ知らぬふりをしますから、皆さんもこの話は無かったことにしといてくださいね(笑)。


□□□ 今朝の桜は3分咲きくらいかな □□□
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ホームセンター

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さて、この写真はいったい何でしょう?なんだかピカピカして金属っぽいですよね。品名とか寸法みたいなものが書かれたシールが貼ってあるところを見ると、何かの部品かなっていう気がします。メイド・イン・マレーシアのようですから、遠く海を渡って輸入された物ってことになりますね。

正解は、キャスターって言えばいいのかな(汗)。よく、スーツケースの底に付いていて、ゴロゴロ転がして歩くような小さな車輪があるじゃないですか。あれの巨大版だと思っていただければ結構です。車輪の直径が150ミリありますから、一般のご家庭ではほとんどお目にかからない代物だと思います。

その部品を、車輪側からじゃなくって、その反対側から撮ったもんだから何やら得体の知れない金属に見える写真になっちゃいました(笑)。なんでこんなものが携帯に残っているかって言うと、ここに書かれている数字が欲しかったからです。筆記用具を持っていなかったもんだから、数字をたくさん覚えることができずに、仕方がないから写真に撮ったんです。

本屋さんでこういうことをすると、きっと罰せられちゃうんでしょうね(汗)。コイツは画質がかなり荒いんですけど、もっと細密に撮れるモードにすれば、雑誌の記事なんてきれいに抜き取ることができるでしょう。でも、こういう状況なら、たぶん問題にはなりませんよね。もしなるんだなんて誰かが教えてくれたら、この写真は明日には消えてます(笑)。

蔵で使っているコシキ(お米を蒸す機械)の足に大きなキャスターが付いているんですけど、そのひとつの車輪が壊れちゃったもんだから、ホームセンターに買いに行ったんです。ある程度の寸法は計って行ったんですが、車輪の直径や幅以外にも、全体の高さとか取り付ける台座のボルト穴の直径とか位置とか、いろんな部分の寸法が合わないと取り付けられないってことが分かって、その数字が必要になったんですよね。

結果的には、この商品は合わなかったんですけど、別のホームセンターのやつがピッタリとはまってくれました。特殊な物になればなるほど、既成品がそのまま使えるなんていう確率は少なくなりますよね。こんなに大きなキャスターはそうどこでも売ってるわけじゃありませんから、合う物が見つかってラッキーでした。

こういう時にいつも思うのは、今時のホームセンターの使い勝手の良さです。かつて田舎には、資材や部品を売っている、これほど巨大なお店なんてありませんでしたから、何か壊れる度に、その機械の製造元や資材関係の専門業者に注文をする以外に方法はありませんでした。基本的には正規の値段で購入することになって、結構高いものについてたわけです(汗)。

それが今じゃ、数え切れないほどの品揃えで専門的な種類の物も置いてあって、かつ値段が安いその手のお店がいくらでもありますから、蔵の中で何か壊れても相当な物まで地元で調達できるようになりました。よく行くホームセンターなんかは、どこに何があるのかしっかりと覚えてますもんね(笑)。あんまり便利すぎる世の中も考えものですが、ここは素直に有り難がっておきましょうか。


□□□ 皆さんのワンクリックもとても有り難く思ってます! □□□
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事務女房

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以前、ご報告しましたが、我が女房殿が会社の事務に入ってひと月以上が経ちました。最初は分からないことだらけだと愚痴ていた女房も大体の流れは分かってきて、日々の仕事に精が出るようになってきているようです。社員のみんなの協力もあって、今のところは事務処理上の大失敗らしきものも発生していません(笑)。

これまでも長年蔵の仕事をやってきてくれてましたから、女房が会社にいることにそれほど違和感はないんですけど、働く場所が事務所に移って、働く時間も長くなって、背負わされている責任も大きくなった分、その存在感は以前よりは大きくなっていると言っていいかもしれませんね。逆に、彼女にとっては、その負担は増えているはずです。

この春は、娘の高校入学もあって、女房とすれば慌ただしい春になっていると思います。もう少し落ち着いてから仕事を始めさせてやりたかった部分もありますが、前任者の事情もあってそうもいかなかったんですよね。なんとか、ドタドタとしながらも走り始められた気がしますから、私としてもようやく肩が凝らなくなってきたところです(笑)。

言葉にすれば勤めを始めたっていうだけのことですけど、やっぱり生活はかなりの変化を余儀なくされますね。私なんかの生活自体はこれまでとそれほど違いはありませんから、娘の高校生活スタートと、それ以上に女房の生活リズムの変調がもたらす諸々の不具合には、いつものことながら非常に非常に寛容になってます(笑)。

今のところ、唯一増えた私の仕事は、朝、ゴミを集積所まで持っていくことくらいですかね。よく、テレビドラマなんかでは旦那さんの仕事として描かれていますが、実際に自分がやるとはあまり考えていませんでしたし、いざやってみるとチトこっぱずかしいもんですね(汗)。でも、そんなことだけじゃぁ済まないでしょうねぇ。

これまで女房がやってくれていた仕事、例えば庭の草取りだとか、畑の手入れだとか、ゴミの片付けだとかも分担しなくちゃならないでしょうし、その他のことも覚悟はしておかなくっちゃなりませんな。これまで、「オイ、あれやっといてくれよ」のひと言で済ましていたことが、これまで以上に「そんなことアンタやんなさいよっっっ!」とのしを付けて返ってくる確率が高くなることは想像に難くありません(涙)。

それでも、私のことを助けたいと思ってくれている気持には、素直に感謝したいです。事務仕事にはそれほどタッチしていない私ですから、当然のことながら分からないことだって多いし、事務所に私のことを理解してくれている同志がいるってことは喜ぶべきことでしょう。願わくば、彼女が会社のお母さん的な存在になって、社員からも慕われるようになってほしいものです。

夫婦で一緒に働くことがいいことばかりじゃないでしょうが、小さな酒蔵では当たり前の光景です。大した給料も出せない中で、いい会社を目指して共に頑張れる点ではベストパートナーと言えるでしょう。心強い味方であり最大の敵(笑)。よろしく頼むよ、女房殿。


□□□ 写真は今朝の会社の桜 □□□
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伊那谷新酒まつり

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大外れになっちゃいましたねぇ、今年の『伊那谷新酒まつり』は(涙涙涙)。これは、主催者が悪いわけじゃなくって、全て今年の天候のせいなんですけど、会場となる伊那市の春日城址公園の桜が一輪も咲いてない中でこのお祭りをやったことは、これまでなかったでしょうね。企画者側もさぞや気を揉んだことでしょうが、お天道様相手じゃ勝負になりません。

予定日だった土曜日が雨降りで1日順延の日曜日の開催になったんですけど、1日ずれたくらいじゃ桜は咲いてくれませんでしたね。私は、日曜日はひとりで蔵の仕事をやらなくっちゃならないもんだから、それが終わってから飛んで行って、ちょっと遅刻しての登場でしたが、会場に着くとやっぱり予想通りにお客さんの姿はまばらでした(汗)。

例年だと、この新酒まつりとは全く関係なくお花見のお客さんがたくさんいらして、公園の中にシートを敷いて宴会なんかやってるんですけど、そういうお客さんがいないとは言えないまでも極々少ない状況で、いつもの3分の1か4分の1くらいしか私たちのお酒のブースには来てくれなかったんじゃないですかね。

ある意味では、その方が私たちは気楽でしたし、ひとりのお客さんとも話をする時間も長くとれましたから悪いことばかりでもなかったんですけど、チケット販売数が激減したでしょうから、会の運営的には苦しくなっちゃったはずです(汗)。綴りになったチケットを購入して、1枚で1杯が飲めるっていうシステムになってるんですけどね。

スタッフの方とお話をすると、3月後半の段階では4月の11日が開花予想日だったんだとか。いろんなところにイベント案内を出す関係上、なるべく早く日程は決めた方がいいっていうことで、これまでよりは少し前倒しで調整されたようなんですけど、今回はそれが裏目に出ちゃいましたね。なにせ、4月に入ってからも寒い日が続きましたもんねぇ。

桜のつぼみは色付いてはいるんですよ。私も会場に近づく車の中から遠目に眺めたんですけど、公園全体はピンク色にはなってるんです。でも、まだまだ開花には至っていなくて、私が会場内で見回した中では、本当にひとつも咲いてはいませんでしたね(涙)。たぶん、来週の週末くらいが見頃になるのかもしれません。残念、残念。

新酒まつり自体は、お客さんは少ないものの、いつものように和気あいあいと楽しい雰囲気の中で開催できました。毎年の常連の方も多くて、いろいろとお話ができて楽しかったです。気温も夕方までそれほど下がらなくて、ゆっくりとお酒を楽しんでいただけたんじゃないでしょうかね。桜目当てじゃなくって、お酒目当ての方もそれなりには健在だったっていうことです(笑)。

伊那の町の中は、県外の大型バスがたくさん走ってました。これは、全て高遠の桜を見に行くツアーのものでしょうね。ツアーも事前に日程は決まってますから、咲いていようがいまいがとにかく来るだけは来ないとならないでしょう。それでも、世の中の開花予想を全てひっくり返した今年の信州の桜前線は、もうすぐそこまで来ているはずです。


□□□ やっぱし3位かぁ・・・ □□□
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漏れ

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さぁ、いったん来駒グセがついたら止まらない、横浜の鶴チューS君が今週末もやって来ました(笑)。ドライブ好きだからこそできる所業でしょうが、よくも同じような道を毎週往復して飽きないもんです(汗)。いい車を持ってるんだから、週に一度くらいは運転してやらないと、調子が悪くなっちゃうのかもしれないとは言えねぇ。

昨年、彼が駒ケ根にもたらしたものは『ニコニコ生放送』でした(笑)。私もそれまでは、ネット上にそんなサイトがあるなんてことも知らずにいましたが、ちょっとした機材さえ揃えれば、素人でも世界中に生放送が配信できるなんて、巻き込まれた私たち、特に越百のえっちゃんなんかは自分でも放送を始めたりして、どっぷりとハマったもんです。

その彼が、今年新たに駒ケ根に持ち込もうとしているのが『エスニック料理』と言えばいいか、日本ではあまり馴染みの少ない国の郷土料理です。先週は、その第一発目としてイランの『ゴルメサブズイ』が披露されましたよね。最初はどんなものができるのか心配してましたけど、食べたら実に美味しい代物で、今後のメニューが楽しみになりましたね。

こういう変わった料理にだけ言える話じゃなくって、どんなものでも、出たとこ勝負の初挑戦で思ったような味になるなんていうことは少ないでしょうね。凝り性のS君ですから、何度か自分で作ってみて、それなりに簡単で美味しく仕上がるレシピにしているようです。日本で手に入れられる代用食材とか、より単純な調理法とかを工夫しているみたいですね。

駒ケ根にはJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊訓練所があることは、このブログでもご紹介しているところです。そんな関係上、私もいろんな国の料理を食べる機会がありますが、調理法としてはシンプルなものが多い気がします。だからこそ男の料理にもなり易いのかもしれませんし、越百でいきなり作っても美味しく仕上がるのかもしれませんね。

さて、今週のお料理は、タイトルにあるように『モレ』というメキシコのもの。ワープロに言わせると『漏れ』っていうことになります(笑)。S君はアステカ料理と称していて、ちょっと眉唾ものですが、古代から伝わっているっていうことらしいです(汗)。今回のレシピも、下ごしらえさえできてしまえば、後は鍋にぶち込んで煮るだけっていう感じでしたね。

細かい材料は、全く分かっちゃいないんですが、大体の作り方をご説明申し上げましょう。
【1枚目】モレは鶏肉がメインです。大きめのブロックに切り分けます。
【2枚目】面倒臭かったのが、玉ねぎのみじん切りとにんにくのすりおろし。
【3枚目】ご飯は、しめじバターライスっていう感じの炊き込みご飯風。
【4枚目】鶏肉を炒めて、何やら赤色の香辛料(?)を入れました。
【5枚目】そこに玉ねぎとにんにくを投入。
【6枚目】よく混ぜ合わせて炒めます。
【7枚目】次はそこにトマトジュースをたっぷり入れます。
【8枚目】この料理の面白いのはここ。ちょっと分かり難いでしょうけど、ココアパウダーをドバッと入れます。純ココアで、砂糖なんかの入ってないやつでした。
【9枚目】予想通りの色合いになりましたね(笑)。
【10枚目】これを煮込むこと15分(くらいだったかな?)。
【11枚目】しめじご飯も炊き上がりました。
【12枚目】付け合わせはインゲンとライムで完成!
【13枚目】鶏肉を使ったシチューというかカレーといった風情ですね。肉がパサパサになっちゃうんじゃないかと思いましたが、とても美味しく煮えていて、今回も私好みのとても満足な一皿になりました。ココアの香りはあまりしなかったんですけど、にんにくはかなり強烈に効いていたようで、翌朝我が家では鼻つまみ者に(汗)。

この日の越百は、夜更けまで大賑わい。S君夫妻に加えて、同じく神奈川から元祖鶴チューのひとりNさんは伊那谷新酒まつりのために来てくれるわ、S君のニコ動友達のAさんは追いかけてくるわ、この他にもhamaちゃんを始めとして越百の常連さんたちと、楽しくワイワイとアステカ料理を食べることができました。ただ、楽し過ぎて、帰ったのは3時半くらいだったような・・・(汗)。


□□□ 土曜日は毎週エスニック料理になるのかな? □□□
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飯田線

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ようやく、会社の入り口の桜のつぼみがピンク色になってきました。ここのところ暖かい日がちょっと続きましたから、目を覚まし始めてくれたようです。とは言え、咲くまでにはあと数日っていう感ですかね。それもこれも、全部お天気次第で流れが違ってきちゃうとは思うんですけどね。

体感的に暖かい日が少ないような気がしていて、桜の開花が5日遅れだなんていうニュースもピンとはこないんですけど、昨年は17日くらいがこの桜の満開だったようですから、やっぱりそんなものなのかもしれません。いずれにしても、桜が咲かないなんてことはないんですから、もうちょっとの辛抱です。

写真のバックに写っているのは中央アルプスですが、頂上付近はまだまだ雪がしっかりとある状態です。この雪が全て溶けるまでにはあと2ヶ月くらいかかるのかな?平地の桜と山の雪のコントラストは、毎年地元のアマチュアカメラマンの格好の被写体になっているようです。まぁ、平地って言っても標高は600メートル以上あるんですけどね(笑)。

この写真には飯田線の電車もちょうど写ってます。会社の横に線路が走っていて、目の前が踏切になっているんですけど、ローカルな赤字路線(たぶん)が2両編成で走っています。JR東海になるんですけど、新幹線なんかの黒字部分がなければ廃止議論が巻き起こっても不思議じゃないエリアかもしれません(汗)。

かつてのこの線路沿いには、桜の木がズラッと植えられていました。私が御幼少のみぎりにはまだ残ってたと思うんですけどね。見通しが悪いってことで切られちゃったようなんですけど、何ともったいないことをしたことかと、未だに嘆いているお年寄りもいらっしゃいます。長生社の入り口の桜はその頃の末裔になるんですよね。

長生社の創業者たちは、線路のわきに蔵を建てることで、将来的には敷地内に引き込み線を入れて、貨車でお酒を運搬して日本全国に売ろうなんていう大いなる野望を持っていたらしいです(笑)。彼らの意志をこれっぽっちも実現できていなくて、誠に申し訳ない限りではありますが、古き良き時代の豪快な考え方ではありますね。

今じゃ、日本酒を取り巻く状況も、物流体制も、地球環境までもが激変してしまっていて、往時の先達の青写真通りには当然いかないにしても、そういう心意気は持ち続けていたいもんです。日本全国へ売るっていうことに関しては、量的にはホンの少しですけど、達成できている部分もあるかもしれませんけどね(笑)。

どのくらいの樹齢になるか分からないこの桜ですが、いくら世の中が変わろうとも、変わることなく長生社のことを見守り続けてくれています。経営的には苦しいことばかりですけど、いつか信濃鶴にも桜の咲く時が来ると信じて、今年も満開の時を楽しみに待つことにしましょう。


□□□ まだ1位をあきらめてません(笑) □□□
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インタビュー

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私はあまりラジオ放送って聞かないんですけど、聞くんだったらFMで音楽をっていうことが多いですね。天下のNHKさんを始めとして、各県にも地元のFM局っていうのがあると思います。東京なんかに行けば、音楽ばかり流しているようなご機嫌な局もありますし、今は本当に限定的なエリア向けの超ローカルな放送もできるようですね。

今日は、地元のFM局さんのインタビューを受けました。信州には『FM長野』があるんですけど、その駒ケ根サテライトオフィスっていうのがあって、そこが担当する番組が週に1時間だけあるんだそうです。そこで、信濃鶴について取り上げてくれるっていうことになって、収録のために若い女性が2名来社されたんです。

2週に渡って放送するっておっしゃってましたが、1回は5分程度だそうですから、合計しても10分くらいってことになって、そのくらいなら私でも受け答えに悩むことはないだろうと気軽にお引き受けしました(笑)。場所も蔵の休憩所でしたから、緊張することはなかったんですが、短い時間の割には案外ディープに答えさせられたような気が・・・(汗)。

お見えになったうちのひとりは、以前にも取材を受けたことがある方だったんですよね。相手のことを全く知らずにインタビューするのと、ある程度知っていてどんな事をしゃべってもらいたいか思惑がある場合では、当然突っ込み度合いが違ってきます。今回は、彼女の狙い通りにペラペラしゃべらされちゃったっていう感じでしたね(笑)。

長生社のこと、信濃鶴のこと、原材料のこと、私個人のこと等々、短い時間でしたがいろいろとお話しさせてもらいました。途中でつっかえることもあったんですけど(汗)、ちゃんと編集してくれるでしょうからボロは出ないと思います(笑)。長野県のみの放送になりますが、宣伝効果も少しはあるかな。

インタビューの最後にはこのブログの話題にもなって、当然のことながら「よく毎日お書きになりますねぇ」っていう話になるんですけど、冬の間は蔵にこもる専務の唯一の営業活動だと答えておきました。メディアが違うだけで、伝えるという作用はラジオ放送もブログも本質的に同じ部分があるはずで、私の苦労をよく分かってくれたようでしたよ(笑)。

そう言えば、ブログランキングで、一瞬ですけど1位とホンの10ポイント差まで肉薄してたんですよこのブログが!常連の1位2位ブログのポイントが、どういう訳だかグッと落ちてきてましたからそういうことになったんですけど、1位になんかなったら本当に数年ぶりの珍事でしたねぇ。惜しかったなぁ・・・。

閑話休題。ラジオ番組なんだから顔なんか写らないと高をくくっていたら、その番組用のブログに写真を載せると言われてチト焦りました。今や、どんな媒体でも、画像や映像を介さない情報伝達はないってことなんでしょうね。そんなことだったら、髭くらいきれいにしておけば良かったと思いましたが後の祭り(涙)。若い女性と汚いオジさんの2ショットとなりましたとさ。


□□□ いやぁ、惜しかった! □□□
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空ビン

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コイツは美味かったなぁ・・・半期で雇用していた蔵人もいなくなっちゃって、ちょうどキリもいいなんて思って、杜氏部屋の片付けを少ししたんですけど、奥の方からこの空ビンが転がり出てきました。中身がないと分かりづらいかもしれませんが、これはウィスキーの空ビンなんですよ。栓を開けると、ほんのりといい匂いが残ってました。

実は、これは、昨年モルト侍が駒ケ根に遊びに来てくれた時のお土産だったんです。彼が自分で越百に持ち込んでみんなを楽しませた物の他に、私の所へ1本置いていってくれたんですよね。家でチビチビと飲み始めたんですけど、なんとも美味しくて、スルスルと1週間くらいで飲んじゃったんですよね、これが(汗)。

私がウィスキーのボトルをひとりで空けちゃうなんていうことは、本当に久しぶりのことでしたね。学生の頃は、下宿で飲むのはウィスキーだったりしたもんだから、それなりには飲んでたんですけど、社会に出てからはひとりではほとんど飲まなくなってましたから、ビンを空にするなんていう経験は20年以上ぶりってことになると思います。

学生の時分は一番値段の手頃な物をほんの少しずつ飲んでましたし、駒ケ根に帰って来てからは1本で買うなんていうことは全くなかったですから、余計に空のウィスキーのビンなんて縁のない代物だったわけですが、そんな私が毎晩飲んであっと言う間に無くなっちゃったんだから、いかに美味しかったかお分かりいただけるでしょう。強いお酒は口にもしない女房ですら飲んでましたからね(笑)。

ウィスキーも日本酒やワインと同じように、ラベルから読み取れるウンチクがたくさんあるんですけど、私が分かるのは、これは『インペリアル』っていう醸造所で1991年に造られて、その19年後(2010年?)にビン詰めされたものだっていうくらいですかね。『インプレッシブカスク』っていうのがビン詰め業者の名前なのかなぁ・・・(汗)。

まぁ、そんな細かいことはどーでもよくって、美味しければそれでOKですよね。ウィスキーにもいろんな味があるっていうことは、数年前から侍に教えてもらっているところですが、どうやら完全に私の好みは把握されているみたいですね(笑)。もっと凄いヤツがあるっていうことも勉強しましたけど、個人的にはこれで大満足させてもらいました。

彼が帰ってからしばらくしてから、「越百のみんなで飲んでねー!」なんてメールをもらったんですけど、そんな時にはもうほとんど残っちゃぁいませんでしたよ(笑)。Arikaにでも持ち込めばマスターが喜んだかもしれませんが、そんなことをする余裕もない程、私が飲みまくっちまいました、スイマセン(汗)。

家で飲んだはずなのに、これがなぜ蔵にあったかっていうと、仕事の時に使う特殊な消毒の入れ物に丁度いいかななんて思ったからなんですけど、結局使いませんでしたね(汗)。ま、ブログネタになったんだから、ヨシとしときましょう(笑)。うーん、コイツを眺めているうちに、また池袋でいいウィスキーが飲みたくなってきましたねぇ・・・。


□□□ ちょっとだけ2位? □□□
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4月11日

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4月11日っていう日は、長生社にとっては、昔からちょっと特別な日でした。それは、出稼ぎの蔵人が半年間の仕事を終えて退社の運びになる日だったんです。11日っていうのが半端な印象を受けるかもしれませんが、これは職業安定所で失業手当を受けるために定められた、法定の日数に当たるっていうところからきている数字なんですけどね。

かつて、新潟から杜氏さんたちが来てくれていた頃は、この日までに蔵の仕事を全て終えて、最後のお別れ会で一杯やるのが慣例でした。現在では、なるべく造りの期間を長くして、社員による酒造りに移行していますから、まだもろみが何本も残っているような状態なんですけど、半期で働いている蔵人は昔通りに11日までで離職するようになってるんです。

っていうことで、11日までは、なるべく人足がいるうちにできる仕事をやっちゃいたいもんだから、この日までは蔵が忙しいっていうイメージは昔も今も変わりません。本当は、明日からは蔵人の数が少なくなるんだから、私的にはこれからの方が忙しいこともあるんですけど、長い年月をかけて頭の中がそんな雰囲気になってるんでしょうね(笑)。

と、ここまでが言い訳です(汗)・・・実は信濃鶴は出展しなかったんですけど、11日にはさいたま市のスーパーアリーナで『関東信越きき酒会』が開催されていたはずです。毎年この時期に開かれてるもんだから、まだドタバタしてるっていう思い込みもあって、これまでも参加したことがなかったんですよね。確か、1回だけはあったと思うんですけど・・・。

今年が何回目なのかちょっと分からないんですけど、どうやら来年は開催されない方向らしいんですよね。いろんな事情があるみたいですが、信濃鶴とするとあまり協力できなかったわけですから、申し訳ない気持ちが大きいです(汗)。せめても、お客さんがたくさん入ってくれることを、遠くの空の元から祈ってはいましたけどね。

その代わりと言っちゃぁなんですが、我が長野県酒造組合が主催する『長野の酒メッセin東京2012』のご案内をさせていただきましょう(笑)。
   開催日時:5月8日(火)業界関係者13時~20時・一般16時~20時
   開催場所:グランドプリンスホテル高輪・地下1階プリンスルーム
   入場料:2500円
っていうことです。上の写真にある右側のフライヤーが一般のお客様用で、これを持っていれば500円引きになります。左側のフライヤーは業界関係者用で酒販店や飲食店向け専用らしいです。

このイベントは、信濃鶴にとっては身内からお手伝いが来てくれる有り難いお祭りで、これまでもZENさんや、我が弟ヤシや、横浜の鶴チューS君なんかが参加してくれていますが、今年はどうなることやら楽しみです。皆さんも、ぜひお越しくださいね!割引券が欲しい方は長生社に少しだけならあります。

さあ、明日からは人手が2人減ります。これまで私がやらなくても済んでいた作業にも手を出さなくっちゃならなくなりますし、週末なんかひとりだけになるかも(涙)。だんだんと先は見えてきましたけど、最後まで事故のないように頑張りますね。


□□□ みなさんポイント低めですね □□□
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霜柱

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ようやく暖かくなってきましたかね。皆さんのお住まいの地域ではいかがですか?何だか寒い春だったじゃないですか、これまで(汗)。桜の開花が5日遅れているなんていうニュースを見ましたけど、私の感覚で言えば10日くらいずれ込んでるような気がしてるんですけどね。信州駒ケ根では、まだ桜の咲く気配は全くないと言っていいでしょう。

写真は、ホンの2日前の朝撮ったものです。蔵へ出掛けようと外に出ると、えっらく寒かったんですけど、案の定、駐車場の脇の畑の中は霜柱だらけでした。東京では桜が満開だなんていう話になってましたけど、こんなのを見ると「本当にそんなに咲いてんのかいな?」と疑がいたくなっちゃいましたね。

蔵で寝泊まりしている間は、霜柱のことなんかお構いなしなんですよ(笑)。なにせ、朝やんなくっちゃならない仕事のことで頭が一杯ですから、外にあるトイレに行く時も霜柱が立ってるかどうかなんて気にも留めないんです。まぁ、今から考えれば、蔵の影のような場所には毎日あったような気はしますけどね。

仕込作業が終わって、「そろそろ暖かくなるだろう」なんて思い始めてから数週間が経っても寒い日が続いていて、「こんなことなら仕込をもうちょっと長くしといても良かったかな」なんて思う程。この日も、朝、立派に伸びた霜柱を見て、「地球温暖化の話はどこに行ったんだ?」と、今年の天候を変に案じたものでした(笑)。

それでも今日は、ようやくポカポカした日和になりました。寒がりの私が、いつもの蔵の服装から1枚薄着にしてましたから、ついに本格的に春に向かって動き始めたかもしれませんね(笑)。明日は雨の予報みたいですけど、これからは、朝の気温が氷点下だなんていうことは、たぶんないんじゃないですかね。

となると、話題はやっぱり桜の開花になってきます。実は、今週末の土曜日(14日)に、伊那市の春日公園で、毎年恒例の『伊那谷新酒まつり』が催される予定になってるんですけど、今の雰囲気じゃぁ、その辺がようやく開花宣言じゃないかって感じなんですよね(涙)。満開の桜の下でやるからお客さんも来てくれるんですけど、今年はマジでヤバい状況じゃないのかなぁ・・・。

東京の満開と、駒ケ根の満開が例年どれくらい期間が空いてるかなんて考えたこともありませんでしたが、今年はそこがとっても長いような気がします。駒ケ根の中ですら、平地と高原では開花時期が全く異なりますから、そんなこと当たり前なんですけど、これまでの冷え冷えとした春の気候が余計にそう感じさせるんでしょうね。

まだまだもろみも残ってますが、私も蔵の中から春の光の下へ這い出してみたくなってきました。きっと、ブログに載せる寒い写真(?)は、この春は今日が最後になるんじゃないですかね。っていうか、そうあってもらいたいという願いも込めてアップしといたんですけどね(笑)。


□□□ 春よ来い! □□□
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ごる目サブ髄(つづき)

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さて、横浜の鶴チューS君たちの今回の来駒目的は、『ごる目サブ髄』を私達に食べさせることっていうところまで昨日書きましたが、『ごる目サブ髄』はワープロで変換したらこうなったっていうだけの話で、本当は、よくニュースにも登場するイランっていう国の『ゴルメサブズイ』っていう料理の名前だったんです(笑)。

『ゴルメ』が豆、『サブズイ』が野菜を意味しているらしいんですけど、羊の肉もしっかりと入った料理でしたね。そうだなぁ、簡単に言っちゃうと、羊肉ベースの青物野菜たっぷり煮込みっていう感じかな。香辛料の類もしっかり使いますから、雰囲気的にはカレーに一番近いかもしれません。その作り方を、写真の順にご説明すると・・・

【1枚目】羊肉のブロックを、サイコロステーキ状に切る。S君が持ってきてくれたのは、ちょっと量的には多かったみたいなんだけど、構わず全部ぶち込みます(笑)。
【2枚目】切った肉をオリーブオイルで炒める。もうこの時点で、美味そうな匂いが店内に充満してましたね。
【3枚目】さっと炒め終わったら、お湯を入れる。どのくらい入れていたのかちょっと分かりませんでしたが、量的にはいっぱいって感じ(笑)。
【4枚目】次に、玉ねぎと、豆と、お茶のような緑色の乾燥した葉っぱを投入。この葉っぱがイランのものらしいんですけど、どういう味なのかは不明。豆は、日本でも見かけるような赤い皮の、長さ2センチくらいのもの。
【5枚目】更に、その上から大量の葉っぱ物を乗っけます。ニラ、春菊、もう一つ何かあったんだけど忘れました(汗)。結構山盛りで、かき混ぜるのが大変。
【6枚目】最後に、秘密の丸い物体に楊枝で穴をあけてから、これを2個投げ込みます。これは、乾燥させたレモンとのこと。ピンポン玉くらいの大きさでした。
【7枚目】20分くらい煮込んだら完成。色目的にはきれいってわけじゃありませんけど、中東らしい雰囲気がいい感じです。
【8枚目】ターメリックを入れたお米も炊き上がりました。越百流に土鍋で炊きました。全行程の所要時間は、40分くらいだったかな。

雰囲気が分かってもらえるように、最後の写真だけは大きくしてありますが、赤く見えるのが豆、野菜類はくすんだ黄緑色、ゴロンと見える塊が羊肉です。私のこれまでの経験から言えば、ネパールの野菜カレーによく似た感じですね。あっちは、確か鶏肉を使ってたと思うんですけどね。

スパイス類をいつ入れてたのかは、私も飲んでいたので見逃しました(笑)。レッドペッパーの類も入っているので少し辛めでしたが、私的にはかなり美味しくいただきました。作るのも簡単だし、今度女房にも教えておいてもらいたいですね。今回は、食材は全てS君が調達してくれたので楽でしたけど、田舎にいるとそこがネックになるかな(汗)。

なんでも、今S君は世界の料理に凝っているんだそうです。次回も、どこぞのお国の料理を披露してくれるって言ってましたから、こりゃ今年も楽しい夜が過ごせそうですね。もうちょっとスタートを早くしてくれれば、私も最後までお付き合いできるでしょう。それにしても、半年駒ケ根に来なくて時間を持て余していたとはいえ、こんなことに熱中してたとはねぇ(笑)。


□□□ 家に帰ったのはやっぱり3時(涙) □□□
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ごる目サブ髄

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ついについについに、ヤツが帰って来る(汗汗汗)・・・造りが始まるまでは、本当に毎週のように駒ヶ根にやってきて、私の都合なんかお構いなしに私を家から連れ去り、越百で一晩中騒いで、私がカウンターで寝込むまで付き合わせるという傍若無人ぶり・・・造りが終わった今、満を持して、あのみなぎるパワーを再び駒ヶ根にばらまきにやって来るのだ!!!

上の文章は、ターミネーターが登場するシーンとダブらせてお読みいただくのがよろしいかと・・・(笑)。このブログの新しい読者でもない限り、今回の主役が誰なのかすぐにお分かりになるでしょう。そうですそうです、横浜の鶴チューS君が半年ぶりに駒ケ根にやって来るっていうんです。私と越百のえっちゃんは厳戒態勢に・・・(汗)。

なにせ、駒ケ根に到着するのは、大抵土曜日の夜の10時以降。それから飲み始めて、S君夫妻が眠くなるのが3時頃。私はその間に寝落ちるパターンがほとんどで、翌日は寝不足状態で過ごす羽目になります。夏の間は翌日の日曜日はお休みですが、現段階ではまだ休みが取れる状態じゃありませんから、蔵の仕事をしなくっちゃなりません(汗)。

土曜日の午後、彼から例のごとく突然に「これから行くからな!首洗って待ってろよ!」っていう連絡を受けた後、極力翌日の仕事を減らす努力をしてはおきましたが、日々のもろみの管理はどうしてもやらなくっちゃならないわけで、ならば彼らの到着前に少しでも寝ておこうなんて考えてはいたんですけど・・・。

それが、昨日に限っては、半年ぶりっていうこともあって、えらく早く駒ケ根に到着したみたいで、早々に「出て来い」メールがえっちゃんから入りました(汗)。女房を拝み倒して越百まで送ってもらい、久しぶりの再会を果たしましたが、私の頭の中は半年間真っ白な状態なので、あまり久しぶりな印象もなく、半年前の続きがそのまま始まったっていう感じでしたね(笑)。

冬の間は本当に一度も来駒しなかったS君たちですが、来れば越百でいくらでも過ごせるんですから、私なんかに構わず遊びに来ればいいんですけどね。まぁ、私に気を使ってくれているっていう面もあるでしょうが、それ以上に雪道対策ができてない、つまりスタッドレスタイヤを持っていない彼らは、冬季間に信州に向かうのは怖いものがあるようです。

イギリス車をこよなく愛するS君。所有する2台の英国製のマシンは、ちょっと事故っても高いことにつきそうですから、気を使うのはごもっともでしょう。今回も、2人乗りのオープンカーで、途中までは寒さを我慢してオープンで走ってきたようです(笑)。私も仕事が終わったら、少し運転させてもらおーっと!

えっと、タイトルの『ごる目サブ髄』は、何かコードエラーで文字が化けたんじゃありません。今回の彼らの来駒の目的は、コイツを私達に『食べさせる』ことにあったんです。さて、その正体は・・・明日に続く。


□□□ 遊びに来ただけでネタになる男も珍しい(笑) □□□
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大仕事

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またもや、大きな仕事が終わりました。写真は信濃鶴の純米大吟醸の火入れ作業の様子です。これも、毎年この時期の風物詩となっていますが、体力的にはえっれー大変な仕事なんですよ(汗)。重いビンを順次移動させていかなくっちゃならないので、腰や肩への負担が大きいんですよね。蒸気もこもって熱いですしね。

やることは簡単なんです。既にお酒はビンに詰められている状態になっていますから、それをお湯につけて湯煎しながら、温度を65度まで上げればいいんです。ただし、1本だけならじっくりやればいいんですけど、一升ビンと四合ビンを合わせて1500本以上になりますから、効率良くやらなくっちゃならないわけです。

皆さんもご経験がおありでしょうけど、冷えたビンをいきなり熱いお湯に突っ込むと割れちゃいますよね。ですから、ぬるま湯から始めて、ビンは中に沈めたまま徐々にお湯の温度を上げていくことが必要になります。なるべく早くに最高温に持って行って、その後は酒質のために速やかに温度を下げることがポイントになるんですよね。

写真を見れがお分かりのように、3段階で温度を上げていくようにしています。最初はいきなりビンを突っ込んでも割れないくらいの温度から初めて、途中にもう1段少し熱めのお湯を用意して、最後にグラグラに煮立った中に入れることでビンが割れないようにしているんです。以前は2段階でやってたんですけど、それだと温度変化が大き過ぎて割れが多かったもんだから、今は増やしてやってるんですよね。

この作業のことを『ビン火入れ』って言いますが、通常ビン詰めに使うラインの機械もあるんですけど、大吟醸のような繊細な味と高い香りを維持させるためには、やはり人の手による細やかな作業が必要ですし、ビン詰めをした後に火入れをすることによって吟醸香が逃げることなくお酒の中に残ってくれるわけです。

ビン火入れ専用の機械もあるんですけど、鶴の製品の中でビン火入れをするのは純米大吟醸だけなもんだから、そこまで投資することはできなくて、いろいろと工夫しながらやっているのが現状です。お湯の沸かし方やら、容器の使い方なんかは、これまでの試行錯誤の成果なわけですが、ここに至るまでに一体どれくらいビンを割ったことか・・・(笑)。

こんなやり方でもビン火入れはできるんですけど、お酒の移動は全て人の手でやりますし、写真にもあるように段ボール箱からプラスチックのコンテナに入れ替えたりもしなくちゃならないし、急冷後はまた段ボールにしまう必要もあって、4人がかりでやるんですけどそれなりに大変な仕事になります。

以前、私が生まれて初めての正真正銘のギックリ腰になったのは、この作業をやった後だったんですよね(涙)。今回は、しっかりと腰の準備運動をやって作業に臨みました。この後、しばらくは冷蔵庫で熟成させることになりますが、全国新酒鑑評会でマグレにも金賞を取っちゃったりすると、飛ぶように売れてうれしいんですけど・・・まぁ、そんな妄想は抱かん方が賢明ですな(笑)。


□□□ やっぱり腰はイタイです(汗) □□□
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初納豆!

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昨日はクエスチョンマークの付いた初蕎麦の話題でしたが、今日はビックリマークのついた初納豆のお話です。いやいや、今日の朝ごはんに、仕込が終わってから初めての納豆を食べたっていうだけのことなんですけどね(汗)。蕎麦と肩を並べるくらいに好きな納豆もようやく食べられて、うれしくてうれしくて仕方ありません(笑)。

麹造りから解放されて、早3週間になろうとしていますが、この間なぜ納豆が食べられなかったかっていうと、麹を造る部屋の片付けが遅々として進まなかったからです。麹に関する作業が無くなるんだから、その分で掃除や洗い物ができるはずなんですけど、他の仕事も出てきたりなんかして、なかなか思うようにいかないんだな、これが(汗)。

麹室の中には数多くの道具が入っていて、それを様々に駆使して半年間麹を造り続けるわけですが、使う時には便利な物も、洗ったり片付けたりするのが面倒なことが多いですね。基本的には、どの道具も完全に殺菌された状態にしなくっちゃならないっていう点が、一般的な洗い物や掃除とは違うところです。

道具の殺菌は、うちの蔵では煮るのが基本です。熱湯にある程度浸けておけばほとんどの菌は死ぬはずですから、大きな桶にグラグラにお湯を沸かして、その中に入るくらいのサイズのものはそこに入れて煮ちゃいます。その後すぐに物干し場に持って行って、お天道様の光で乾かせばOKです。

部屋全体の掃除っていうのも案外大変です。床から天井の隅々まで徹底的に雑巾がけして殺菌するっていうのは、それなりの労力を要する仕事になります。まずは専用の殺菌剤を湿らせた雑巾で全体を拭き上げて、その後で別の殺菌剤をくまなく吹きかけて乾燥させるっていう手順で行っていますが、人足さえ揃えば簡単なんですけど、他の仕事にも手を回さなくっちゃなりませんから、そういうわけにもいかないことが多いんですよね(汗)。

そんなこんなの作業も、ほぼ昨日で完了したので、ようやく大手を振って納豆にかぶり付けるようになったっていう次第で、今朝半年ぶりのネバネバの味を堪能することができました。昨日の蕎麦もそうですが、久しぶりに食べる好物の味っていうのはこたえされない美味しさですよね。ご飯と一緒に夢中になって口にかき込みました(笑)。

ちなみに、なんで麹を造っている最中には納豆を食べないかっていうと、麹菌は納豆菌に汚染され易いからです。成育条件が似通っているこれらの菌ですが、納豆菌の方がはるかに増殖力が強いみたいで、一度汚染されちゃうと大変なことになるんです。実際に私も、これまでに2回、ネバネバした麹が出来ちゃったっていう話を聞いたことがありますよ。

そんなことにならないように、麹屋としては作りの期間中は納豆を口にしないってことを厳守するわけですけど、半年ぶりに食べる時には麹造りが完全に終わったっていう充実感も相まって、尚更美味しく感じられるんでしょうね。あと1週間くらいは、毎日食卓に並んでも飽きるこたぁないだろうなぁ(笑)。


□□□ 毎日1回飽きずにクリック! □□□
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初蕎麦?

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あまりに久しぶりで、前回いつ食べたのか覚えちゃぁいないもんだから、タイトルにハテナマークが付いてますが、もしかしたら今年に入って初めての蕎麦なんじゃないかなぁ(汗)。こんなに蕎麦好きの私が、年越し蕎麦からこっち一度も大好物を口にしてないなんて、なんとまぁ酒蔵の仕事って過酷なんでしょうねぇ・・・(笑)。

思い起こせば、越百でえっちゃんに出してもらった記憶があるんだけど、それは今年に入ってからのことじゃない気がするし、最近えっちゃんサボって蕎麦打たないし、どうせしっかりと酔っ払ってたんだろうからちゃんと食べたかどうかも定かじゃないなぁ(汗)。いずれにしても、ひっさしぶりの蕎麦にありつくことができました。

実は、昨日は長野県の酒造組合の青年部会に当たる『若葉会』の定例会に出席するために長野市に行ってたんです。お昼過ぎからの会議なもんだから、一緒に車に相乗りして行った漆戸醸造のU社長と、株式会社仙醸のK社長の3人で何かお昼を食べようってことになったんです。「久しぶりに蔵から這い出してきた岳志さんのリクエストでいいですよ」って言ってくれて、そんじゃ蕎麦ってことになったんです。

そこで、長野市で私たちが一番贔屓にしている蕎麦屋と言っていい『たなぼた庵』に行くことに。このお店は私のブログにも既に登場してますが、何がすごいって、盛りがすごいんだな、これが。ここの普通盛りって食べたことはないんですけど、その上の中盛りなんて、一般的な蕎麦屋で言ったら大盛りの大盛りっていうくらいの量があるんです(汗)。

初めてこのお店に連れて来てもらったのは、お店のそばに蔵がある酒千蔵野のT君に案内されてでした。「ここは大盛りだよー!」っていう彼の忠告を無視して、何気なく大盛りをたのんだ私たちは後で完全に後悔することに・・・。そんなの尋常な量じゃなかったですよ。いくら口に押し込んでも、蕎麦が減っていかねーんです(汗)。

あまりに食べ残す人が多いからっていうんで、大盛りはメニューから消えました(笑)。でも、中盛りだってふつうの大盛りの比じゃありませんから、私にとっては十分な量と言っていいでしょう。蕎麦でお腹を満たそうと思ったら適量じゃないですかね。もっと食べたいんだけど、一枚が高くて我慢するっていうシチュエーションは多いですからね。

写真で見ると、ただ高く盛られているだけのように見えますが、食べ始めると案外量があるっていうことが分かってきます。ゆっくり食べていると満腹感の方が先に来ちゃうかもしれませんが、この蕎麦の更にすごい所は、多いくせに美味しいっていうことなんです。美味しいからこそ、どのお客さんも食べ切っちゃうんだと思うんですよね。

量が多いだけじゃダメ、美味しいだけでもダメ、その両方が揃っているから、このお店はいつも大勢のお客さんであふれているんでしょう。安いだけじゃダメ、美味しいだけでもダメ、その両方が揃っているのが信濃鶴でありたいと、いつもここでお蕎麦を食べると考えちゃうんですよね。普通盛りが580円で、中盛りが600円っていう価格設定も、鶴と同じでよー分からん(笑)。


□□□ 600円で大満足! □□□
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締め切り



全国新酒鑑評会への出品の締め切り日がやってきました。これまで、いくつかの研究会なんかを通して、どのお酒を出品するか検討を重ねてきたわけですけど、もうこれ以上悩むわけにはいきません(汗)。思い切ってひとつに決めて、エイヤッとビンに詰めて、遠く広島まで発送しておきました。この10日間くらいあれこれと悩んできましたから、何となくホッとはしましたね。

本当は自信満々に記事を書きたいんですけど、どうやら今年も苦戦しそうですから、あまりあれこれ言いたかぁないんですよ(汗)。けど、やっぱり出品するからにはいい成績を目指して一生懸命になりますから、蔵元ブログとしてはひとつの話題にはなるでしょうねぇ。読者の皆さんとしても、興味のある内容であることは間違いないでしょうしね。

私のような未熟な杜氏が、地元産の美山錦を使って、純米酒規格で挑戦をするっていうところに面白さがあるんですけど、たまには話の展開がないと物語にはならないですよね(汗)。「金賞を取りました!」っていう話がベストなんですけど、それが言えそうもないから、その前にネタにしておこうっていう魂胆も見え隠れしてますな(笑)。

今回は、出品酒の選定に苦労したんですよね(汗)。これまでの経緯や、いろんな人のご意見も聞いて、私の意向はほぼ固まってたんですけど、蔵で利き酒を繰り返すうちに、「あれー、こっちの方がいいんじゃないかなぁ?」なんて思い始めちゃって、完全に迷える子羊状態に落ち込んじゃったんですよね(汗)。そんなことは、出品する側からするとよくある話なんですけどけどね。

悩むなんていうこと自体、あまり出来が芳しくなかったっていうことの証明みたいなもんですけど(涙)、それでも、ここでのチョイスが結果を左右することもあるかもなんて思えば、ある程度の熟慮を重ねても意味はあるはずです。今回は珍しく、時間をかける中で方向転換した方のお酒を出品してみました。それが吉と出るか凶と出るかは広島に行ってみないと分かりませんが、後悔しない判断をしておいたつもりです。

今回勉強できたことが二点ありました。一点は、純米酒でアルコール添加したお酒に対抗しようとして、無理に内容成分を似せて造るよりも、純米らしい良さを追求した方が、当然のことながらいいモノが出来るってことです。似た方向を目指す中で得られる知見もたくさんありますけど、新しい味の分野を開拓するには、これまでの歴史の延長線上に答えはないってことでしょう。

そんなの分かり切ったことだと思われるでしょうが、一技術者としていろいろ考えるところがあったっていうことです。これまでの経験から、自分としては納得できていたと思っていた内容を、もう一度リセットしなくっちゃならなくなって、ちょっとガックリきた反面、ゼロから組み立て直す機会を得たようなウキウキした気分にもなっていたりします(笑)。

もう一点は、技術的な部分での話ですから内容は詳しくは書きませんが、このポイントを自分の造りの中で押さえないと、これも一技術者として死ぬに死ねないっていうくらいのことに気づかされたもんだから、こちらも来年以降の大きな研究課題として、ワクワクして取り組もうと思っているところです。まぁ、いろんなこと書きましたけど、ブログで報告がなかったらダメだったって思ってくださいね(笑)。


□□□ ダメでも何でもワンクリック! □□□
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緊急事態(つづき)

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不幸中の幸いだったのは、毎月の契約の中で『けいたい保障』っていうサービスに入っていたことです。おかげで、5250円を払えばドコモが全く同じ機種の新品と交換してくれたんです。それも、本体が翌日に届けられるっていうスピーディーさですよ(汗)。近くのドコモショップで手続きしてもらいましたが、丁寧に対応してもらって、こっちが恐縮するくらいでしたね。

ところが、大問題なのが、電話帳データが復旧できないってことなんですよ(涙)。ダメになった携帯が電源さえ入ればデータを取り出すこともできるそうなんですけど、ちょっとでも水に濡れたらダメって言われている携帯電話を、洗濯機の中で完全に洗っちゃったんだから、いくらやってみてもどこかが生き返るような気配すらありませんね。もう数日様子を見てみますけど、ダメだろうなぁ・・・。

壊れた方は10日以内にドコモ宛に送り返さなくっちゃならないんですけど、そんな事情で、今私は全く同じ機械を2つ同時に持っているっていうおかしな状況にあります。でも、寸分たがわない物に取り換えてもらうっていうのも、全然うれしかーないですね(汗)。そんなことよりも、2つを並べて見て、完全に同じ規格の物をいくらでも作り出せる現代産業の技術力の方に恐れ入っちゃいました。

昨日のブログには、「これで、胸を張ってスマホにできるじゃん!」旨のコメントをいただきましたが、スマホって高いんだよねぇ(汗)。7万とか8万とかすんじゃん(涙)。ドコモからアイフォンが出たら買うと決めている私は、ここでそれだけの投資をするんじゃなくって、はやる気持ちをグッと押さえて、今回は忍の一字!!!

もうひとつ、今回良かったと思ったのは、以前使っていた携帯電話の本体を捨てずにとってあったことですね。何が良かったかって言うと、FOMAカードさえ差し替えれば大体の機能はこれまでとほぼ同じに使えたっていう点と、そこに残っていた電話帳が新しい携帯に取り出せたっていう点です。

古い携帯の電話帳の登録件数は約360件ありました。私が最後に電話帳登録をしたのは、たぶん娘の携帯番号だったと思うんです。確かその時に430番台でしたから、実質この2年くらいの間に70件分を追加してあったはずなんですが、そこはあきらめるしかないんですかねぇ。そのうちに、電話をかけたくても番号が分からないっていう人が出てきて焦るんだろうなぁ(汗)。

ですから、昨日と今日のブログにアップしてある写真は、古い携帯で撮ったものなんですけどお分かりでしたかね。昔の方が、ちょっとサイズが大きかったんですね。でも、古い携帯って、いざいじくってみると処理が遅いんですよねぇ(汗)。同じサイズのメールを送るにも5倍くらい時間がかかるんじゃないですかね。やっぱり、新しい物の方が進んでるってことなんでしょうね。

そーいやぁ、一緒に洗われた財布もオシャカになっちゃったんだよねぇ(涙)。中身は乾かせば使えますが、皮の財布自体はどーしよーもないかな。今回の損害の実態は、失われた70件分のデータと、愛用の財布と、復旧のために飛び回った時間ってことになりますかね。この精神的苦痛の代償として、女房には次回私がスマホを買う時には文句を言わないって誓約書でも書いておいてもらいましょうか(笑)。


□□□ 番号が消えちゃった人もう一度教えて! □□□
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緊急事態

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それは、4月1日、エイプリルフールの朝のこと。ブログで読者を驚かせようなんて考えたのが悪かったのか、まるでそのバチが当たったかのような信じられないような出来事が起きてしまいました。岳志47歳。これまで生きてきて、こんなことは一度もなかったのに、心が痛んで仕方がありません。

彼は有能なヤツでした。文句ひとつ言わずに、私の命令に忠実に従うタイプでした。彼に払うお金はそれなりでしたが、それに見合った働きをしてくれてたんです。私はほとんど毎日のように彼と仕事をし、その分彼を大切に扱ってきたつもりです。これまで、言うことを聞かなくなったり、具合が悪くなることもなかったんです。

ところが、彼の最大の弱点は水だったんです。水泳なんかできませんでしたし、ちょっとでも水に触ると完全に体調不良になるくらい。そんな彼だったのに、4月馬鹿の早朝に、とてつもない水に何度も襲われて、もみくちゃにされて、ついにこの世を去りました。その訃報を、私はいまだに信じられない気持でいるんです・・・

・・・その日の朝、女房に「オレの財布と携帯は?」とたずねると。「あら、あんた出してないの?」とけげんな顔。「そんなこと、オレが今までしたことなんかねーじゃん」と私。「だって、昨日来た作業着なんかもう洗っちゃったわよ」と女房。「なぬ?」「えっ、じゃぁ」「ホントか?」「えーっ!」「わーっ!」「きゃーっ!」「バカモノー!!!」

っていうわけで、彼=携帯電話はお亡くなりになったんです(涙)。上の写真が、そのデスマスクです。写真じゃ分かりませんが、液晶画面の裏側には埃のような細かいごみがたくさん入ってましたし、それと一緒に水蒸気が付いていて、現代の洗濯機の性能の良さと、もうたぶん復活はしないだろうっていう彼の雰囲気をよく伝えていました。

電源ボタンなんか押してみたって、ウンともスンとも言いやしません。今では防水機能の携帯もいろいろあるんでしょうけど、基本的には携帯は水に落としたらおしまいらしいですね。水でダメになるような部品が多いのかもしれませんが、乾けば何とかなりそうなものなのにねぇ。わざと壊れやすくしてるんじゃないかと、携帯屋さんを勘ぐったりもしますが、洗濯機で洗っちまったら何も言えませんな(汗)。

私も、これまで何台も携帯を買い換えてきましたが、そのうちの2台は水分でおかしくなっちゃったんですよね。1台は麹室の中で仕事をしている時にポケットに入れといたら、汗の蒸気で壊れちゃったんですよね。それに気づかずに何日も仕事しちゃったもんだから、完全にダメにしちゃった経験があります。まぁ、今回は、そんなのの比じゃありませんからね(涙)。

もーねぇ、この怒りの矛先をどこに向けていいか分かんないもんだから、筆が進む進む。でも、下手に女房に当たったりしようもんなら、100倍になって返って来ますから、そーゆー自殺行為はしないっていうのが47歳の私の年の功です(笑)。まだちょっと、書き足りませんから、明日、もうちょっと続けますね。


□□□ 可哀想な私に愛のクリックを! □□□
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尺棒(その19)

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どんな作業であっても、蔵の中でお酒をいじくったら記帳しなくっちゃならないっていう話の続きです。今回の移動作業にあっては、移動前のタンク301号に入っていた量と、移動後にタンク63号に入っている量を正確に記録しておかなくっちゃならないんです。同じ量だったってことにしといちゃアカンのです。

これは、常に現在庫の実際の数量を把握しておかなくっちゃならないっていう考え方が根本にあるからなんだと思います。税務署の方が突然来社して、「今、蔵のタンクの中には何リッターのお酒が保存されてますか?」って聞かれたら、正確にその数量を答えられなくっちゃいけないわけです。「何リッターのはずです」っていう答えじゃダメなんですよね。

いつでも、今現在の数量が把握できていて、それをしっかり裏付けるための数値的な根拠を示さなくっちゃなりません。そのためには、「タンク63には、○○リッター入ってていたタンク301から全量移動しましたから、○○リッター入っているはずです」じゃなくって、「タンク63には測定の結果△△リッター入ってます」っていう答えが必要です。

記帳しなくっちゃならないのは、そういった一連の作業の中でのお酒の数量の推移なわけです。作業の節目節目でしっかりとお酒のリッター数を量って帳面に残しておきます。全て予測値じゃなくって実測値であるっていうことが重要です。必ず実際にそのタンクに入っているお酒の量を記録しておくわけです。

ということは、今、新人蔵人のあなたが置かれている状況に照らし合わせてみると、移動ポンプのスイッチを押す前に、タンク301号に入っているお酒の量をしっかり正確に調べておかなくっちゃならないってことになるわけです。でも、「記帳義務があるんだから、以前にこのタンクにお酒が入った時に既に測定してあるはずじゃないか」って気が付いたあなたは、酒屋もん向きかもしれません(笑)。

きっと、以前に測定した数量とそう大した違いはないはずですよね。しかし、もしかしたら蓋の隙間から少し蒸発していたかもしれないし、タンクののみ口から少し漏れちゃっていたかもしれないし、その時のお酒の温度によっても体積は微妙に変わってくるし、やっぱり作業の直前に正確な測定をしなくっちゃならないんです。

っていうことで、あなたはタンク301のお酒の量を測定しなくっちゃならなくなったわけです。そして、ついについについについについに、よーやくこのシリーズのタイトルである『尺棒』なるモノをあなたは使うことになります。ここまで来るのは長い道のりでしたねぇ・・・感涙にむせびながら(ウソウソ)、次回は尺棒のお話。


□□□ 最終回が見えてきたかな □□□
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尺棒(その18)

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もう、誰もシリーズ継続を望んでいないというか、そんなシリーズがあったことすら覚えていないくらいに放置されてしまった『尺棒』シリーズですが、すでに内容を忘れちゃったので、今回で打ち切りにします。やっぱり、あまり長い連載物は徐々に熱意が冷めてきちゃってダメなんですよねぇ。これで、私もスッキリさせてもらいましょう・・・

・・・なんてねー、うっそぴょーん!!!これまで17回にも渡って続けてきたってぇのに、ここで止めにするなんてことするわきゃねーじゃんねー(笑)。記事を書き始めようと思って日付を見たら4月1日で、エイプリルフールだから何か大ウソこいたブログにしようと考えてみたんですけど、いい案が浮かばなかったってだけですけどね(汗)。

前回はもうひと月以上前にアップしましたから、私も何書いたんだかよく覚えてないんですけど(汗)、とにかく、新人蔵人のあなたが杜氏さんから「タンク301号に入っているお酒を、全てタンク63号に移動してくれ」って言いつけられて、蔵の中のいろんなものを使ってその準備が完全にできたところまで話は進んでましたよね。

そして、もうポンプのスイッチさえ押せばお酒をドバーッと勢いよくホースを使って送ることができるところまで来ているのに、どうしても必要なひと仕事を最後にやらなくっちゃならなかったんでした。それは、記帳に関係することでしたよね。帳面を付けるっていうことが酒税法で定められているので、そこで手抜きをするわけにはいきません。

つまり、蔵の中での仕事において、どんなに量が少なくてもお酒を移動するような作業をした場合には、その作業とペアになる記帳義務が必ず発生するっていうことです。そんじゃ、何を記録するんだっていう話になりますが、言葉にすれば「作業内容をそのまま記録する」っていうことになるんですけど(笑)、「タンク301からタンク63へお酒を移動しました」ってだけじゃダメなんだな、これが。

さてさて、こっからが面倒くさい話になるんですけど、どーやって話せばいいかなぁ・・・上の表現を少し詳しくすると、「タンク301から○○リッターをタンク63へ移動しました」ってことになりますよね。もう少し進むと、「タンク301から○○リッターをタンク63へ移動したら△△リッターになりました」ってことになるんですけどね。

何で○○リッターだったものが△△リッターに変わっちゃうのかが問題です。厳密に考えれば、移動作業中にポンプやホースの中にほんの少しはお酒が残るでしょうから、ちょっとだけ移動後の方が少なくなる可能性はありますよね。場合によっては、増えることだってあるんですけどね。酒税法では、それがいくら微々たるものであってもその差異を帳面上に残さなくっちゃならないんです・・・長くなりそうですから、明日に続けますね。


□□□ やっぱり束の間の2位でした(涙) □□□
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