専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

お礼状

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このブログとしては珍しく、二日続けて同じ写真をアップしてあります。ちゃんと写真を残しておけば良かったんですけど、酔っ払った私にそんなこと言っても仕方ありません(汗)。昨日の記事に登場したTさんやhamaちゃんたちと越百で撮ったものですが、今日の主役は、カウンターに置いてある手紙なんです。

それほど達筆というわけじゃありませんが(失礼!)、和紙にしっかりと自筆の筆字で書かれた手紙でした。送り主は、福島県の酒販店さんです。昨年の震災で津波に全てを流されて、その後は原発の立ち入り禁止区域に指定され、それでも、今はそこから少し離れた地でお店を再開されているNさんからでした。

この手紙は、越百から送られた義捐金に対するお礼状なんです。ちょうど震災から1年が経って、昨年の鶴グッズの『鶴てぬぐい』で得られた寄付金を、えっちゃんが少し前に送ってくれてあったんです。こちらから送った手紙の内容は、次のようなものでした。えっちゃんに頼まれて、私も少し代筆してあります。

------ ○ ------ ○ ------ ○ ------
私達は、駒ケ根市在住の信濃鶴を愛する飲兵衛の集まりです。よく岳志さんのブログに出てくる『越百(こすも)』という居酒屋に集うメンバーが中心となっています。
1年前の震災後に、私たちの中にも、被災地の方々に何かしたいという思いが沸き起こりました。しかし、一体どうしたらいいのか分かりません。でも、どうせ何かするのなら、知っている人を直接応援するようなことができればいいとみんなで考えておりました。そんな折、岳志さんに信濃鶴の取引先で壊滅的な被害を被ったお店があると聞いたんです。ならば、そのお店を支援すれば、鶴の販売にもつながるだろうと考えたのが発端でした。そこで、毎年作っている信濃鶴グッズに、昨年は東北支援の寄付を含めて販売することにして、鶴手ぬぐいを作りました。
今回お送りするのは、そこで得られたささやかな義捐金です。額にすれば大したことはありませんが、駒ケ根からの応援の気持ちとして送らせていただきます。勝手にこちらの思いだけで送りつけてしまうご無礼をお許しください。これも、信濃鶴への愛情の表れだと思ってお受け取りいただければ幸いです。また、今回のこの行動に対してのお礼等は一切ご無用にお願いいたします。皆様方の、一日も早い復興をお祈りいたしております。
------ ○ ------ ○ ------ ○ ------

額にすれば大したことはないとは言え、鶴手ぬぐいはいろんな人が買ってくれましたもんね。ゼロから出発する人にとっては微々たるものでしょうけど、みんなの思いがこもったお金になっているはずです。それを十分に分かってくれたNさんの、感謝の言葉があふれた長文の手紙でした。

ちょっとはみんなでいいことができたんじゃないですかね。長生社としても応分のことはさせてもらえたし、それに、鶴を販売してくれているお店を支援してくれるなんて、こちらからもみんなに感謝しなくっちゃなりませんよね。いろんな意味で、いい仲間に支えられている鶴らしい貢献の仕方だったかもしれません。

これがきっかけで東北での信濃鶴の売り上げが伸びて長生社がもうかることで、結果として市の税収が上がるっていう大きな夢を抱いている駒ケ根の鶴チュー連中です(笑)。でも、東北の復興は、やはり遠き道のりのようですね。簡単にはいかないと分かって、それでも共に歩いて行かなくっちゃならないっていう気持ちを新たにできたお礼状でした。

それにしても、どーしても考えろって言うから文章を少し考えたのに、ブログみたいに長いとか、堅苦しいだとかえっちゃんに言われてカチンときた岳志でした。あんまりおちゃらけて書いたんじゃ有難味がなくなると思って一生懸命に考えたのに、全く分かってねーんだよなー、私の親心が(笑)。


□□□ まだ2位にいるかな? □□□
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物好き

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世の中には、物好きな人がいるもんです。ひと月も前の話、駒ケ根の鶴チューで、私の先輩で、ブロ友でもあるhamaちゃんからメールが来ました。「岳志に会いたいっていう友人がいるから、いつか時間を取ってくれ」っていうことで、いつなら夜に出られるかっていう問い合わせだったんです。

まぁ、こりゃ体のいい飲みの誘いだろうと、その時は思ったんですよね(笑)。まだ、仕込最中でしたから、仕込が終わったら夜の時間が空くから、その頃にしてくださいってお願いしておきました。そんでもって、先日、その約束の当日になって、指定の時間にいそいそと越百の暖簾をくぐったんです。

hamaちゃんは既に来ていて、少し遅れて入って来たのがhamaちゃんの友達のTさんでした。私の表現だと上手く説明できないんですけど、ちょっと芸能人的な匂いもあるけど、根は真面目っていう感じの方でした(汗)。お仕事が、広告関係だっていうことでしたから、その辺から何となく推測してください(笑)。

出身は駒ケ根市で、今は東京で生活しておられるんですけど、いずれはここに帰って来たいっておっしゃってました。実家は案外私の家から近くて、きっとあの辺だろうっていうことがすぐに分かるくらいの場所でした。私より少し年上なんですけど、子供の頃にはどこかですれ違ったことくらいあったかもしれません。

Tさんが、丁寧に言葉を選びながら話してくれたところによると・・・数ヶ月前に帰郷した際にhamaちゃんと越百で飲んだんだけど、その時に何か美味しいお酒を飲みたいっていうリクエストに、hamaちゃんが信濃鶴を推薦してくれたんだそうです。ところが、Tさんはあまり乗り気じゃなかった・・・。

なぜかって言うと、かつて信濃鶴は何度も飲んだことがあって、その時の印象は、「まぁ普通のお酒」っていう感じで、それ程いいわけじゃなかったそうです。お話を聞いているうちに分かったんですけど、Tさんはかなりのというか、相当な日本酒好きでしたね。そういう人の舌を魅了するようなお酒じゃなかったってことでしょうか。

ところが、その日のお酒はとっても気に入ってもらえたみたいで、久しぶりに飲んで鶴の激変ぶりにビックリしたっておっしゃってました。中身も純米になって頑張ってるってhamaちゃんも説明してくれたんだと思います。無濾過生原酒とかを飲んだのかなって思ったんですが、Tさんのイチオシは普通純米酒だったみたいですね。

そして、東京に帰ってからはネットで鶴を仕入れてくれていたようですが、そのうち私のブログも発見して、この長文に辟易としながらもいろいろと読んでくれたみたいです(笑)。そうこうするうちに「これは、岳志っていうヤツに会うしかない」と思って、hamaちゃんに連絡を入れたっていう経緯のようでした。

この飲み会のためだけに、わざわざ東京から来てくれたんですよ(汗)。少し先輩にあたりますが、気さくに話してもらえて、私もとても楽しい時間を過ごさせてもらいました。2軒目のArikaではお決まりの泥酔野郎の私でしたから、そんな姿を見て鶴が嫌いになったんじゃないかと心配ですが、いい先輩をまた一人得て、これからもその期待に応えられるように努力してお酒を造らなくっちゃと思った一夜でした。


□□□ 2軒目のお金払ってないんじゃ・・・(汗) □□□
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出品指導会

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長野県清酒鑑評会の翌日、今度はもっと小さな単位、伊那酒造協会でのお酒の持ち寄り研究会がありました。名付けて『出品指導会』。つまり、全国新酒鑑評会へどんなお酒を出品したらいいのか、顧問の先生に意見をいただいて、自分たち自身もお互いに他のお蔵のお酒を評価し合うっていう勉強会です。

こんな勉強会を頻繁に開く程、私たち蔵元にとって、全国新酒鑑評会っていうのは大きな重みのあるコンテストだってことなんでしょう。もし金賞が取れれば、お金には代えられない宣伝効果がありますし、酒販店さんからの引き合いも多くなります。私の場合には、数日分のブログネタにもなりますしね(笑)。

ただし、画一的な味をみんなが目指してしまうっていう方向性に対するご批判も多いわけで、そのことだけに熱中してしまうのは問題も出てくるでしょう。これはこれとして、自社独自の味であるとか、商品のバラエティっていう部分に関しては、各社のオリジナリティを追及していく努力も大切でしょうね。

さて、今回の指導会の目的は、全国への出品ただひとつですから、そのための方策を練るっていうのが大前提です。審査員に高く評価されるのはどんな酒なのか、マイナス点が少ないのはどんな酒なのか、たくさん並んでいる中で印象がいいのはどんな酒なのか、これから1ヶ月後に美味しくなるのはどんな酒なのか・・・。

あれこれ考え始めるとキリがないんですけど、結局、自社で準備できるお酒なんてそんなにたくさん種類があるわけじゃありませんから、いくつかのうちのどれかっていう話になるんです。ある程度の方針が決まれば、あとは「エイヤッ!」とビンに詰めて出品するだけのことなんですけど、悩むんだな、これが(笑)。

この指導会でのご意見番は、私たちが顧問をお願いしているN先生なんですが、業界筋では『N先生』だけで素性がばれちゃうような人気のある先生。歯に衣着せぬ批評を受けるもんだからガックリくることもありますが、今回も少しでもいい結果になるように適切なアドバイスをいただきました。「変なことブログに書くなよ」と釘を刺されてますから、ご紹介はこのくらいにしておきますけどね(笑)。

昨日と今日で、今年の出品酒クラスの大吟醸酒をたくさん利き酒することができましたが、全体の傾向とすれば、米がよく溶けて味が乗っているお酒が多いっていう印象でしたね。昨年のお米は溶けが悪かったもんだから、その反動でそう思うのかもしれませんが、甘さをしっかり感じるようなお酒が多かったですね。全国もそんな傾向なのかもしれません。

今年の鶴は、その流れとはチト逆行する造りになってますから、苦戦を強いられる兆候をヒシヒシと感じちゃっています(汗)。でも、結果は神のみぞ知るですから、今年もイチかバチかの出たとこ勝負でいっときます。どうやら、駒ケ根の鶴チュー連中は、『銀』の鶴Tを作りたいみたいで、金賞じゃなくって入賞止まりにしといてほしいみたいですから、その辺を狙っときましょうかね(笑)。


□□□ たまーに2位になってるんですよ □□□
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清酒鑑評会



さてさて、私が半年ぶりに蔵から飛び出してやって来たのは、長野市の工業技術センターです。春の『清酒鑑評会』の公開研究会が開催されて、しばらく前に出品してあった信濃鶴が、並みいる強豪の中でどんな評価をもらってるのか、興味津々で会場入りしました。それほど高望みはしてませんが、思っていたより良かったのか悪かったのか、気にならないわきゃありません。

何度となく書いていることですが、こういうコンテストにあっては、その主流は大吟醸酒なわけです。つまり、少しだけアルコールを添加した、スッキリと香り高いタイプが評価される傾向が高くて、鶴のように純米大吟醸での出品は、相当に不利な戦いを強いられます(汗)。純米蔵への道を選んだ時から分っちゃいたことですけど、たまにはビックリするような結果を見てみたいもんです(笑)。

県の鑑評会の場合、春は金賞とか入賞とかいう勲章はつかないんですけど、審査はしっかりと行われますから、そこでの評価がどれくらいだったかっていうことは教えてもらえるんです。それに加えて、香気成分なんかの詳しい分析もしてもらえますから、そういう指標を勘案して、全国の鑑評会への出品酒をどれにするのか絞り込むっていうのが本当の目的だったりします(笑)。

そんでもって、気になる鶴の成績ですが・・・やっぱしイマイチだったんだな、これが(涙)。アルコール添加していないっていうポイント以外にも、内容成分で押さえおくべき許容範囲からも多少外れてる点もあって、まぁ、結局いつも通りの結果だったってことですね。驚くような良さでも、驚くような悪さでもありませんでした(笑)。

しかし、ちょっと驚くこともあったんです。それは、純米大吟醸での出品が昨年よりもかなり多くなってきているってことなんです。3点出品できますから、そのうちの1点を純米にするっていうお蔵さんも多いようですけど、私とすればとっても歓迎すべき傾向で、今後の展開が楽しみです。これまでの信濃鶴の孤軍奮闘も、もしかしたら一役買っているかもしれないなんて、密かにほくそ笑んでたんですけどね(笑)。

そして、純米大吟醸での出品酒の中には、鶴なんて相手にならないくらいに相当上位に食い込んで、いい成績を収めているお酒もあって、その点に関しては悔しくて仕方がありませんでしたけどね(涙)。でも、どこかで自分と同類のお酒が高評価を受けたっていう気持ちもあって、開き直って一緒に喜んでました(笑)。そのうち、純米だと不利だなんていう常識が無くなる日が来て欲しいもんです。

そんなこんなの1日でしたが、行きのバスと帰りのバスでiPodをずーっと覗き込んでましたから、はっきし言って、目が回って気持ち悪いったらありゃしないっす(笑)。


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初iPod

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ついについに、ひさびさのiPod投稿をする日がやってきました!っていうことは私がほぼ一日中蔵を空けるっていうことで、っていうことは仕込が終わって外の仕事にも出られるようになってきたっていうことで、っていうことはだんだん杜氏の頭から専務の頭に切り替えなくっちゃならないっていうことで、っていうことは春も近くておめでたいっていうことです(笑)。

毎年感じていることなんですけど、久しぶりにこういうちっちゃなデバイスで長文を打ち込むと、指先は動かないし、目はショボショボするし、肩は凝るしで、よく半年前はこんなもんで延々と記事を書いたもんだと、自分で感心しちゃいますね(笑)。冬の間に手は固くなるし、皮膚もガサガサになって、スクリーンキーボードはえっらく打ちづらいんですよ(汗)。

そう言えば、折りたたみ式のキーボードだって持ってたんですよね。どっかの電気屋さんで衝動買いしたヤツ(笑)・・・今、バッグから取り出して、使い始めてみました。コイツも懐かしい感触ですけど、乗り物の中で広げるにはかさばりますし、隣の人の視線も気になりますよね(汗)。でも、狭い画面に向かってポチポチやるよりは、効率は間違いなくいいんですよね。

iPodじゃなくって、iPadみたいな大画面の道具の方が入力はし易いかもしれないと、密かにゲットすることも画策してるんですけど、ここまでiPodに慣れちゃうと、こっちの小ささの方が好ましく感じちゃう部分も大いにあって、今私が心から欲しいのはdocomoのiPhoneです。それさえあれば、携帯とiPodの両方を持ち歩かなくてもいいんだけどなぁ。

記事を外で書くとなると、もうひとつ必要になるのが、ネットに接続するための通信環境ですね。私の場合は、携帯電話のテザリングっていう機能を使ってiPodやノートパソコンをインターネットにつなげてますから、携帯さえ持っていれば不自由はないんです。ただし、料金的にはお高くつきますから、よく考えて使わなくっちゃなりません。

詳しくは書きませんけど、この機能を使うと簡単に請求額が1万円くらいアップしちゃいます(涙)。ひと月使いまくって1万円なら納得なんですけど、ちょっと使っただけでもそこまでいっちゃいますから、月末に1日だけのために使うのはもったいないわけです。ですから、今日は、記事をアップするのは会社に帰ってからにしときます(笑)。

えーっと、半年ぶりのiPodを喜んでいじってるうちに、なんで出掛けてるんだか、本題を書くのを忘れてました(汗)。仕方ありませんから、帰りのバスの中で書くことにしましょうかねぇ・・・。


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ペヤング杯

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「おばちゃーん、ペヤングちょーだい!」っていうのが、いつものセリフでした。大学時代、学校のそばの通い慣れた雀荘で食べられる物といったら、ペヤングソース焼きそばくらいしかなかった記憶があります。時間も忘れて遊んでましたし、お腹が減ったらペヤングっていうのが習慣になってましたね。

もっと高級なお店に行けば、店屋物なんか取ってたような気もしますが、私たちのような貧乏学生には雀荘代だけでも負担になるので、それ以外にはなるべくお金をかけないように遊んでました。要するに、一番安く食べられたメニューがペヤングだったんです。店屋物なんて高くて手を出せませんでしたね(涙)。

何でペヤングだったかって言うと、たぶん他のカップラーメンの類だと、汁が飛んだり、よそ見をしていてこぼしたりして雀卓を汚す可能性が高かったからじゃないですかね。そもそも、そんなにいい雀卓じゃありませんでしたが(笑)、お店側の管理っていう点から見て、好都合なインスタント食品だったんじゃないのかな。

そんな若かれし頃の楽しい記憶があって、今度、家族麻雀をする時にはペヤングを頬張りながらやってみたいって女房に言っておいたら、いきなり蔵が開けて家で寝られるようになった、その日の夕食が希望通りっていうことになっていて、当然、麻雀大会も同時開催っていう運びになっておりました(笑)。

名付けて、『家族麻雀ペヤング杯』ってなもんですが、作るのはお父ちゃんの役目になっていたもんだから、私はお湯を沸かしたり、時間を測ったり、湯切りをしてソースをからめたりしていて大忙しでしたよ。こんなんじゃ、麻雀を楽しむっていうよりも、雀荘のおばちゃんの代わりをしている感じで、その間はゲームになんて集中できませんでしたね(涙)。

まぁ、それだけじゃ夕飯にはなりませんから、女房も少し作ってくれてあって、いつもの食卓にのっているものを床におろして、それを箸でつまみながら牌を打つもんだから、それこそいろんな汁やらお酒やらをひっくり返して、コタツの上掛けなんかその数時間の間に汚れまくりの状態に相成りました。やっぱり、雀荘のおばちゃんは正しかったわけです(笑)。

結果的には、珍しく女房の一人勝ちっていう感じでしたね。娘は、振込み過ぎてドベッケツ。私は、本当に久しぶりに家でお酒を飲んだので、途中から眠くなっちゃって意識が朦朧としていてダメでした(汗)。今回の教訓としては、麻雀大会はご飯を食べた後から始めないとイカンっていうことでしょうか(笑)。

久しぶりに食べたその味は、懐かしいっていう感情は湧きませんでしたが、こんなの食べて満足してた頃もあったんだなぁっていうような、もう思い出せなくなっているあの頃の感覚を手探りしている、年喰ったオッサンになった自分を自覚させてくれました。もう、20年以上も前の話になるんだもんねぇ・・・。


□□□ あの雀荘、今も残ってるかなぁ □□□
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蔵寝ラスト

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先週末に、最後のもろみの仕込みが終了する『コシキ倒し』になって、夜の麹の手入れや、朝からのお米の蒸しもなくなりました。私とすると、もう蔵に寝泊まりする必要はなくなってたんですけど、ちょっとばっかし溜め込んだ書類とか、パソコンの整理をしたくて、昨日まで蔵にいたんです。これも、毎年のことなんですけどね。

蔵で寝る理由のもうひとつは、約5カ月に及んだ蔵の生活の名残りを惜しむっていう意味合いもあるかもしれません(笑)。どんなに時間的に余裕があっても、あの仕事がある、この準備をしとかなくっちゃってことが頭の片隅にあるだけで、ゆっくりとはしてられないもんです。ひとりで蔵を守っているから、尚更のことですけどね。

蔵の見回りをしなくてもいい夜なんてほとんどなかったわけですから、そういったことを考えずに机に座っていられるだけでも、とっても気楽でいられるんです。そんな気分で過ごした夜なんてなかったっていう思いの反動で、最後くらい余裕をぶちかまして蔵でゆっくり寝てみたいっていう願望もなきにしもあらず(笑)。

けど、人間、時間があり過ぎるとダメだすな(汗)。確かに余裕しゃくしゃくなんだけど、それに反比例するように集中力が落ちて、やろうとした仕事を充実感を持って完了できまへん。1時間でできることを2時間も3時間もかかってやってるようじゃ、そりゃ当然の帰結ってことでしょうねぇ。

そういえば、完全に受験生活から足を洗えた娘も、しっかりとした目標がなくなっちゃったから、勉強をしても、本を読んでも、携帯をいじっても、何となく面白くないなんて言ってましたね。今は、休み中にばあちゃんに連れて行ってもらう、東京ディズニーランドのことだけを楽しみに生きているようです(笑)。

まぁ、私の場合、能率が上がらないもっと大きな理由は、お酒なんか飲みながら机に向かってるからなんですけどね(汗)。これまで、夜の仕事があれば、いくら会社にお酒がたくさんあったって飲みながらなんていうことはできませんでしたから、ここでも大きな反動が出ているわけですけど、そんなんで効率よく仕事なんてできるわきゃねーじゃん(笑笑笑)。

机に突っ伏した、例のお得意のポーズで寝込んじゃうことが多いんだから、夜仕事をしようなんてもう無理ですかね。大体やりたいことも終わりましたし、今日からは通常の生活に戻って、家族と過ごす時間を大切にしたいと思います。けど、これだけ長い間蔵にいると、どっちが通常の生活なんだか分かんなくなってきますけどね(汗)。

写真は、最後の夜に女房が作ってくれた、最後の夜食です。よくも、毎日作り続けてくれました。夜食をちゃんと食べれば、変なお菓子なんかつままないでも済むし、体調維持のためにはすこぶるいいんです。これからの半年は、その反動で、夜な夜な肩をもまされる生活になるんですけどね(涙)。


□□□ 可哀想な岳志に愛のクリックを □□□
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電卓

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私の愛機の電卓が調子悪くなっちゃいました(涙)。『1』のキーが上手く押せないっていうか、戻りが悪いっていうか、スムーズに入力できないんです。ほとんどの蔵の帳面がパソコン上にある現在でも、いろんな計算をするのに無くてはならない、使用頻度がとても高い文房具のうちのひとつです。

コイツを使い始めて13年半が経ちました。なんでそんなにハッキリとした数字を覚えてるかって言うと、これは私が杜氏を始めた年に、蔵に入る前に買ったものだからです。いくら物覚えの悪い私でも、そういう大きな節目の年の出来事なら記憶に残ってます(笑)。その他ほとんどは忘却の彼方ですけど・・・(汗)。

杜氏役をやる前にも、前杜氏の帳面作りを手伝っていて、もろみ毎の各種歩合の計算なんかがどれ位煩わしいものだったか身に沁みてましたから、計算をするための道具にはいい物を使いたかったんですよね。ホームセンターの電卓売り場の中で一番っていうくらい高級なヤツを買ったじゃなかったっけ。

ドキドキしてたなぁ、あんときゃ・・・自分で造りを仕切るなんて考えもできなかったし、前杜氏も様子を見に来てくれるとは言え一人っきりの状況の方が多いだろうし、もし酒にならなかったらなんていう最悪のシナリオも頭をよぎるし・・・杜氏仕事のための準備に走り回っていても、地に足が付いてなかったんじゃないかな(笑)。

誰にでも1年目はあるわけで、それがどんな仕事であっても、きっとその緊張感は同レベルなんでしょう。後向きな気持ちばかりじゃない、ああしてやろうこうしてみたいっていう高揚感もあるはずで、それらがない交ぜになってピカピカの一年生の初々しさが醸し出されているのかもしれません。

造りが始まってからも、生きた心地のしない数ヶ月間だった・・・はずです(笑)。特に、前杜氏よりも昼間に帳面に向かえる時間が少なかった私は、やおら帳面仕事は夜中にやることになって、この電卓を夜な夜なポチポチと打ったもんでした。その当時は、全て帳面は手書きでしたから、不慣れも手伝って相当に時間がかかった覚えがあります(涙)。

計算をする量云々よりも、どうやって計算したらいいのか考える時間の方がはるかに長かったわけですけど、それでもこの電卓の上に手を置いていた時間は計り切れないくらいだったはずです。それが、私の習熟度合いと、パソコン利用度の増加に従って、初年度と今年度を比べたら、使用時間とすると10分の1くらいになってるんじゃないですかね。

そんな私の長年の相棒が壊れるなんて寂しい話ですから、何としてでも直したいと思って、ちょっとだけキーにオイルを注してみると、少しは改善しているみたいです。いざとなったら分解してみますけど、当面はこれで何とかしのげるかもしれません。大切に使って、そのうちに信濃鶴記念館とかできたら、飾ってもらわなくっちゃ(笑笑笑)。


□□□ 何を記念すればいいんでしょうねぇ □□□
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表彰状

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あまりにもったいないので、昨日記事にした『楽酒之会』の皆さんからいただいた表彰状をご覧いただきましょう。これを届けてくれるために、はるばる駒ケ根まで来ていただいたんですから、ある意味で主役だったわけですよね。わざわざ額にまで入れてご持参下さって、恐縮千万の至りでした。

上手な字じゃぁないですか。印刷じゃないんですよ。全部手書きで、完全に1枚モノですから、価値があるってものです。これは、会のメンバーの中に、どこかで賞を取るくらいの達人がおられて、その方の筆によるものです。当日もお越しいただいていて、一緒に写真も撮ったりしたんですけどね。

ちなみに、書かれている和紙も、会員の方手作りの手すき和紙なんだそうで、賞の内容もさることながら、この表彰状自体の重みも素晴らしいものがあると思います。全国新酒鑑評会でも、こんなすげーヤツをくれるといいんですけど、コストがかかり過ぎちゃって到底無理な話でしょうね(汗)。

こういうきれいな習字を見ると、私も日本人として恥ずかしくない程度に筆字が書けたら良かったのにって、いつも思うんです。これほど飛び抜けたレベルじゃないにしても、平均より上の字を書こうと思ったら、小中学校の授業でやったくらいじゃとてもとてもおぼつかないんじゃないですかね。

私は、どこかで習ったっていうわけじゃないんですけど、案外習字は上手かったんですよ、これでも(笑)。クラスの中での選考にはよく選ばれて、校内展示に出されたりしました。ただ、今となっては、太いものであれ細いものであれ、筆で字なんか書かせたらミミズがはったようになっちまいます(涙)。披露宴の入り口で書かされるヤツなんて、人に見られてるもんだから余計に苦手(汗)。

でも、日本文化を継ぐ者としては、多少なりとも達筆であったらカッコいいじゃないですか。自分の生業に即した粋を持ち合わせてるなんて、年齢性別にかかわらず尊敬しちゃいますよ。それに、このグローバルな時代に、自国の伝統を外国の人たちに披露できるくらいの教養は欲しいもんです。まぁ、何も知らない外人さんにだったら、どんな下手な字だってバレないでしょうけど(笑)。

実は、長生社の創業者である私の曾曾爺さんはそれなりの芸術家肌で、結構な書家だったみたいです。彼の書いた書画が今でもいろんな所に残ってるんですよ。昔縁のあった方の家の掛け軸だったり、爺さんが土地を寄付して建てた幼稚園の記念碑だったり、当然我が家にもいくつかあるはずです。

ところが、それらの書画の構図なり絵柄はほとんど一緒らしいんです。水仙の花に何か漢詩の一文が添えてあるみたいなパターンばかりで、爺さんはそれを何万枚と練習したんだそうで、そういう逸話が岳志家には今でも残されています。それを聞くにつけ、習字もそうですが、それ以上にストーンヘッドの血筋は完全に彼から受け継いだんじゃないかと・・・(汗)。


□□□ クリックは何万回もしないでもいいんです □□□
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表彰式

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以前、記事にしたことがあったんですけど、埼玉県ふじみ野市にあるM酒店さんからご連絡があって、ある日本酒愛好家の皆さんのグループが開いているお酒の会の人気投票で、信濃鶴の無濾過生原酒が年間の最優秀賞を受賞したっていうことでした。その表彰式も兼ねて、会員の皆さんが蔵にお越しになるっていうお話を前々からいただいてたんです。

春分の日の休日に、打ち合わせ通りに皆さんがお越しになって、表彰式兼蔵見学っていう運びとなりました。お客様の総数、なんと27名(汗)。長生社では、残念ながら蔵見学は行っておりませんし、過去にこれほどのお客様を迎え入れたことも滅多にないので、準備から何からどーしたらいいものか、バタバタした中でのお出迎えとなりました。

グループのお名前は、これは公表してもいいでしょう、『楽酒之会(がくしゅうのかい)』とおっしゃいます。『楽酒』が『学習』とかけてあるんだと思いますが、お酒を飲みながら勉強をするという、何とも都合のいいお名前で・・・(笑)。でも、埼玉県からバスをチャーターして、わざわざ駒ケ根まで来ちゃうんですから、ある意味で勉強熱心であることに間違いはありませんよね。

会員は、埼玉県ふじみ野市の在住在勤者を中心にした方々だそうで、毎月1回ずつ3000円以下の純米酒の鑑定会『純米酒バトル』を開催しておられます。そこで、ポイントの高かったお酒ばかりを集めて年間1位を決めるっていうスタイルだそうで、昨年は鶴の無濾過が運良く高い評価をいただけたみたいです。

事務局の方の説明によると、今回の最優秀には伏線があるらしくて、一昨年は年間で2位だったんだそうですけど、それも条件の付け方によっては1位だったみたいで、皆さんのお力添えもあって、2年越しの受賞ってことにしていただいたっていうことのようです。皆さんのご厚意とご愛飲に感謝感謝です!

全国新酒鑑評会の賞状よりも立派かと思われる表彰状を社長がいただいて、その後は私が蔵の中をご案内させてもらいました。老若男女のバランスが非常にいい皆さんで、私の下手くそな説明に積極的に質問をされたり、所々で驚きの声を上げられたりして、私もとても楽しい時間を過ごさせてもらいましたね。

予定よりは早い到着だったので、時間的にもある程度余裕があって良かったんじゃないですかね。見学の後は諏訪まで戻って昼食ってことでした。年に一度、気の合った飲み友達と酒蔵巡りをするなんて、楽しそうでいいですよねぇ。お酒の取り持つ縁作りに信濃鶴も貢献できるように、これからもいいお酒を造らなくっちゃなりませんね。

最後に、皆さんと記念写真を撮った後に、私としても恒例の手タレ写真をお願いしました。ブログを読んでくださっている方も何人かおられて話は早かったんですけど、あまりに大勢で全員っていうわけにもいかないながらも、ノリのいい皆さんのおかげで、近年まれにみる手タレ集合写真と相成りました(笑)。


□□□ 年度末はアクセスが減りますね □□□
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合格発表

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昨日、娘と一緒に、高校入試の合格発表を見に行ってきました。駒ケ根市の隣の隣の伊那市に学校がありますし、中学校からの指導で、親も一緒について行くように言われたようです。本来なら女房が行く予定だったんですけど、昨日も書いたように、会社の事務の仕事に不慣れで忙しいみたいですし、私はコシキ倒しが済んだっていうことで、急遽お父ちゃんが連れて行くことになったような次第。

学校までは車で来ないように連絡があって、私は高校の最寄り駅の一つ手前の伊那市駅の脇に立つ漆戸醸造に車を置かせてもらって、そこから2人で歩くことにしました。ひと駅分って言うと20分くらいかかるんですけど、この区間は私も高校時代によく歩いた道ですし、娘と一緒に歩くことなんかもうありませんから、あえて時間をかけてみたかったんです。

伊那市にはよく行きますから、それ程懐かしい道ってわけでもありませんでしたが、娘にいろいろと説明しながら、朝の空気の中を歩きました。お父ちゃんが高校時代に通った本屋とか、惚れていた子の家だった呉服屋とか、信濃鶴が置いてある居酒屋とか・・・まぁ、結果発表ばかりが気になって、そんなこと耳に入んないみたいでしたけどね(笑)。

発表のある高校の正門前には、1番のりくらいに着いちゃって、時間を持て余して高校の中をグルグルと歩いて回りました。娘は、止めろ止めろって言うんですけど、自分の母校を徘徊して何が悪いっていう立場ですから、嫌がる娘を引きずって歩きましたよ(笑)。ここは懐かしかったですねぇ、たぶん数十年ぶりくらいになるんだろうなぁ。

そして、結果発表のボードが持ち出されて、みんながそれに群がって、わーわーきゃーきゃーの歓声の中で、もみくちゃになりながら撮ったのが上の写真です(笑)。まぁ、落ちるこたぁないだろうとは思ってましたが、当のご本人様は確証が得られるまでは生きた心地はしなかったみたいで、自分の番号を見つけてようやく安堵したようです。

これで、小学、中学、高校と全て私と同じ学校に通うことになった娘ですが、先日、中学の卒業式の日に会社に寄って私と撮った写真を、3年前の入学式の日に同じ場所で撮ったものと比べてみたら、私の身長が縮んだように見えるくらいに娘の身長は伸びていて、中学時代の成長に改めて驚かされました。高校時代にも、また逞しく大人に近付いていっちゃうんでしょうねぇ(涙)。

高校でも、ブラスバンド部に入ることは心に決めているようで、部活の勧誘のチラシ配りに繰り出してきている生徒の中から中学時代のブラバンの先輩を見つけると、何やら息せき切って話してました。でも、やっぱり先輩の生徒から比べると、まだまだ幼さの残った顔付の中学生です。あとどれくらいお父ちゃんになついてくれるのか、懐かしい高校の雰囲気の中で、自分のあの時代といろいろが交錯してました。

合格が決定した途端にお腹が空いたらしくて、某ハンバーガーショップに寄り道して、女房には内緒でハンバーガー2個で乾杯(笑)。これまでお母ちゃんと来ると、いつも半分ずつに分け合ってたから全部食べたことがなかったと、口いっぱいに頬張りなが言います。もうこれからは、丸ごと一個食べてもいいんだぜ。勇みて進め、小さき者よ!


□□□ ランキングはいつでも合格ライン □□□
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送別会

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スイマセン、えらく酔っ払いで書いてます。何だか2日連続で飲んだ記事みたいになってますけど、2日連続で飲んだわけじゃぁありません(笑)。今日は会社が終わってから、これまで長生社の事務で勤めていてくれたYさんの送別会でした。定年を迎えて、少し前に退職の運びになっていたんです。

造り期間中は、夕方と夜中の時間を使ってブログを書いてるんですけど、飲み会が夕方に入る場合には手持ち時間がその分短くなりますから、ちょっと忙しくなるんです。更に、昼間も蔵の片付け仕事でテンヤワンヤして余裕が無くて、夕方にはお酒が入った状態ってことになると、記事は夜中に酔っ払って書くしかないと・・・(汗)。

もうねぇ、寝落ちる寸前でパソコンに向かってて、何書いてんだか分かっちゃぁいませんが、それでもなんでも、今日の送別会のことを書こうと思ってますから、多少つじつまが合わなくても、笑って見逃してくださいね。何せ、会社のみんなで飲み会になると、信濃鶴を飲む量が半端ないですから、酔いの度合いもぶっ飛びだす(汗)。

Yさんの仕事は、受注業務って言えばいいのか、電話で注文を受けて、伝票を発行して、在庫の管理をするっていう具合ですが、セールスが独自で取ってくる注文とか、Yさん以外が応対した電話とか、専務が勝手に出荷しちゃったものとか、とにかく在庫が合わなくなる要因はいくらでもあるわけで、これまで十数年に渡って、私もいろいろと迷惑をかけてきたんですよね。

毎日夕方に在庫合わせをするんですけど、たまにコンピュータの数字と現在庫が合わなくなると、みんなに思い当たる節がないか聞いて回って、その日の伝票も全て見返して、万策が尽きると、専務のところへ来て、もしかしたらこういう出荷をしてないかって聞いて回るってことを、 飽きもせずに長い間やってくれてました。

言い訳するわけじゃありませんが、私が出荷にかかわることは稀で、その分特別に何かしたっていう要素が多くなるんです。例えば、休みの日に、小売店さんが在庫切れを起こした商品を取りに来たとかね。そうなると、当然気を付けちゃぁいるんですけど、起票もれを起こすことがたまーにあったりなんかして、その度に怒られてました(汗)。

ある意味で、会社のお母さん的な役割をしてくれていたわけですが、今後は側面から信濃鶴を支えてくれることになると思います。何せ、事務仕事っていうのは、定型業務は誰でもできますが、このお店だけは特別にこの伝票を使うとかいう特例的な場合が多くて、それを把握するだけでも大変なことですから、分かんないことがあったら、これからも助けてもらわなくっちゃならないでしょう。

ちなみに、これからの事務は、我が女房殿が代役を務めることになります。これまでは蔵の仕事をずっとしてくれていましたが、持ち場を変えて頑張ってくれるはずです。ただ、そうなると、時々起こす私のミスは今以上に大目玉を食らう可能性が高く、社員の前でコテンパンにやられて、夫婦の力関係が白日の下にさらされるであろうことが心配ではあります(涙)。


□□□ 点数低めかな □□□
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コシキ倒し(その後)

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コシキ倒し当日のこと、もう夜中の作業はないんですけど、ちょびちょびやり残した仕事もあって、私は家で晩御飯を食べてから、いつものように蔵に戻ってきたんです。でも、やっぱり仕事の山場を越えたとあって気が抜けたのか、机に向かってうつらうつら寝込むか寝込まないかの朦朧とした状態に陥っておりました(汗)。

夢うつつの中、遠くで何かが鳴っているようないないような、誰かが呼んでいるようないないような、ウキウキしているようなイライラしているような音が聞こえてきました。ハッとして目を覚ますと、携帯がけたたましく叫んでおりました。夜の10時半にかかってくる電話なんて、普通の相手であるわきゃありません。

しかし、気が付くのが遅く、ポケットから携帯を取り出したとたんに切れちゃいました。案の定、相手は飲み友I氏。今日がコシキ倒し当日と知ってか知らずか、これは絶対に飲みの誘いだと思って携帯を開くと、メールも1通入っていました。相手は越百のえっちゃん。「来るのか来ないのかハッキリしろ」という、唐突で強引な客引きメール(笑)。

すぐに、またI氏から電話がかかってきて、「おーい、早くしろー、越百で待ってんだぞー」と、こちらの都合はお構いなしのお誘い。しょーがないので、半分寝ぼけた頭で支度をして、出掛けてきましたよ。こんなに疲れてるんだから、コシキ倒しの日くらいしっかり寝かせてくれても良さそうなものを、「何という困った連中だ」とつぶやきながら、足元は軽くスキップしてたってことは内緒です(笑)。

後は、推して知るべし。久しぶりの越百のカウンターで楽しい、いやいや困った時間を過ごしました。期せずして、と言うか、ほとんど仕組まれてたとしか思えないタイミングで私を誘い出すんだから、完全に読み切られてるとしか言いようがありませんが、それにコロッと便乗する私の腰の軽さもいかがなものかと・・・(汗)。

完全にコシキ倒しのお祝いナイトとなった夜は、I氏にもえっちゃんにも労ってもらって、美味しいお酒を飲むことができました。久しぶりなこともあるから、すぐにぶっ飛んで寝込んじゃうだろうと思ってたんですけど、案外と持ちこたえて、2次会にArikaまで突入するという念の入れよう(笑)。

写真は、えっちゃんお手製のサバの塩麹漬け。生ものなんて滅多に出さない越百ですが、とっても美味しくて、お酒が進む進む。この他にも、豚肉の塩麹漬けも焼いてくれましたが、かなりいけましたね。こりゃ、女房にも塩麹の中に何でも漬け込んでもらって、食べてみたくなりましたよ。

いったい何時に帰って来たのか覚えちゃぁいませんが、気が付くと机に突っ伏して寝込んでました(汗)。ハッと目を覚まして、もしかしたら飲みに出たのは夢だったのかとも思いましたが、それだったらこんなに気持ち悪いはずがないと思い直して、ゴソゴソと布団に潜り込みましたとさ(笑)。


□□□ 久しぶりにビールも飲んじゃった □□□
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コシキ倒し

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昨日、最後の麹が完成したんですから、今日が仕込の最終日ってことになりました。造り始めの頃には一体いつ終わりになるのかと、待ち遠しいっていうよりも、そこまではこの身体を持たせなくっちゃならないなんていう悲壮な覚悟で始めた今期でしたが、待ちに待ったその日がついに訪れたっていう感じですかね。

休みは無いし、睡眠時間は短いし、重労働は多いしで、疲労が溜まってくるのは当然ですけど、これが酒屋もんの生きる道ですから、その苦行を楽しめるようになりたいと思ってるんですけどね。疲れて暗い顔をしてもろみ向き合っても、どう考えたっていいお酒になんかなるわきゃありませんからね。

麹だって、そうです。こっちが元気に接してやれば元気に育ちますし、余計なこと考えて集中力が欠けるといい仕上がりになりません。何か新しい仕掛けを取り入れて、ワクワクしながら成育過程を眺めているような時には、概していい出麹になるもんです。相手が生き物なんだから、そんなこたぁ当たり前なんですけどね。

そんなこんなの気分の浮き沈みも乗り越えて、ついについにコシキ倒しを迎えたわけで、感慨深いというか、何とかここまでこれたっていう安堵感が大きいです。まだまだ、たくさんのもろみが発酵途中ですから、これから数週間は面倒を見なくっちゃなりませんが、大きな山場を越えたのは確かで、これから生活はかなり楽になるはずです。

仕込の最終日のことを『コシキ倒し』っていうのは、お米を蒸す『コシキ』っていう道具を、もう今後は使わないから『倒し』て片付けるってところから来ている、酒造業界の専門用語(?)です。ちょっと耳慣れない言葉ですけど、私たちにとっては大きな意味のある響きです。まぁ、このブログの読者の皆さんなら、ご存知の方も多いとは思いますけどね(汗)。

悲しいことに、そんなコシキ倒しの安堵感を楽しむ間は、専務取締役杜氏さんにはあまりありません(涙)。これからどんどんとお酒も搾れてきますし、何よりも、今度はできたお酒を売ることを考えなくっちゃなりません。しばらくはこの余韻を楽しみたいっていう気持ちと、あれもやんなきゃこれもやんなきゃっていう、新たに湧き出てくる使命感がせめぎ合う時期でもあるんです。

実際に私の予定帳には、コシキ倒しだった本日の午後から、スケジュールがビチビチと入っています。もうちょっと余裕をくれてもいいのになぁと、神様を恨めしく思う気持ちもないではありません(笑)。でも、その予定が信濃鶴を一本でも多く売ることになるんなら、どんな予定だってこなさなくっちゃね。

写真は、先ほど見回りに行った酒母室の様子です。何となくガランとして、そこに生き物の気配がないのが寂しくもありましたが、「仕込は終わったんだ」っていう実感がひしひしと湧いてきましたね。「気ぃ抜いてんじゃねーぞ!」と自分に言い聞かせつつも、空に向かってフッと一息つきたいような気分の一日でした。


□□□ こちらも気は抜けません □□□
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出麹ラスト

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終わりました・・・今期の麹造りが、本日をもって全て終了しました。引き込み回数、つまり麹を仕込んだ回数は約80回に及び、10月末から今週まで、お正月前後の休みをはさんで、4ヶ月半に及ぶ麹まみれの日々がようやく大団円を迎えました。長かったようで短かったようで、結局長かったっていうのが実感かなぁ・・・。

長く感じさせた一番大きな原因が、自身の体力の衰えです(涙)。毎年、ほぼ同じ作業をこなしているはずなのに、年を追う毎に、体に溜まる疲労の度合いが深くなっていくのが、手に取るように分かるようになってきましたね。なるべく疲れないように作業する術も会得しているはずですが、そんなことじゃ追いつかないくらいに歳をとってきたってことなんでしょう。

まだ40代ではあるんですけど、これまで無理をしてひとりで抱えてきた仕事を、これまで同様にこなしていくのはそろそろ限界だと、自分に言い聞かせるようになったのが、私個人としての大きな変化だったような気がしますね。でも、それは後向きな意味合いばっかりじゃなくって、次のステップへ向けての助走なのかもしれません。

それに、歳をとるっていうことは、体力は減るんだけど経験は増えていくわけですから、まだまだ私はそんな域に達することはできませんが、麹造りだって熟練の業が光る手並みに近づいていけるはずです。自分自身がどこまでその領域に肉迫できるのか、その執念には微塵の衰えもないつもりなんですけどね。

疲れたとは言うものの、その見返りとして、今期の麹造りはかなり充実してましたね。そんなに簡単に長足の進歩が得られるはずもありませんが、これまでよりも安定した線を出せるようになってきたって言えばいいかな。出来た麹に自分で納得できる率が、ホンの少しだけ上がったかもしれません。ホンの少しだけね(笑)。

技術的には、これまで長い間試行錯誤してきたいろいろなことのうちのいくつかの整合がとれて、それらを上手いこと有機的に機能させるめどが立ちつつあるっていう状況ですかね。コトはそれほど単純じゃありませんから、そんなに目に見える程の違いにはならないものの、ちょっとは前に進めたんじゃないかなっていう実感らしきものが、一生懸命に努力した今期のご褒美ってところでしょうか。

苦労した分だけ見返りがあるっていうのは、どの世界でも一緒なんだと思います。そこに技術者としての充実感があり、毎年1段ずつ階段を上っていく実感も得られるはずです。こういう努力は私が特別にしているんじゃなくって、どこのお蔵の皆さんも同様に研鑽を積んでおられるわけで、切磋琢磨しておいていかれないようにしたいものです。

ま、いろいろ書きましたけど、なんでこんなことが続けられるのかってひと言で説明するとすれば、楽しくて仕方ないんでしょうね、麹造りが(笑)。来期はどうしてくれようかと、今から虎視眈々と考え始めている、懲りない岳志ではあります。


□□□ ようやくゆっくり眠れるぞー! □□□
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オリ引き

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仕込の最終盤を迎え、なんだかあれやこれやと気忙しい岳志ですが、ブログネタを準備する余裕もないのなら、今日やったことを書けばいいわけで、先日、ネタに窮した時の必殺技として挙げた、①『携帯に残っている写真を使う』、②『目の前の物について取り上げる』、に引き続きの第3弾として、③『今日の日記を書く』っていうのもアリにしときましょう(笑)。

っていうことで、今日半日かけてやっていたのが、純米大吟醸のオリ引き作業でした。通常、もろみを搾って流れ出たお酒には、多少のオリが絡んでいます。オリって言っても、濾過し切れずに液体の中に漏れ出てしまったものと、最初はきれいだったのに何らかの化学的変化で発生してしまったものがありますが、この場合は前者にあたりますね。

お酒のもろみは、機械で搾る場合と手作業で搾る場合がありますが、いずれにしても、ある種の濾布を通過させることによって、液体であるお酒のみが先に進み、固体である酒粕はその濾布を通れずに手前に留まるっていう原理になってます。その濾布をスルーしてお酒に混入したものがあった場合には、いずれ取り除かなくっちゃなりません。

上の写真じゃ分かり難いんですけど、これは手作業の場合に使う、濾布で作られた筒状の袋を使ってお酒を搾っているところです。布の表面から、お酒がにじみ出て来ているのがお分かりになると思います。こうやって、ジンワリと垂れてきたお酒を集めたものを、各種のコンテストに使う出品酒にするわけです。

しかし、その中には、この濾布では取り切れない小さな粒子が混ざっています。搾った直後のお酒を明かりにかざして見ると、中に細かな物質がフワフワしているのが見えますよ。当然、出品酒にオリが入っていちゃまずいですから、あるタイミングでオリを取り去ることが必要になって、それが今日行ったオリ引きっていう作業になるわけです。

残念ながら、オリ引き作業自体の写真は余裕がなくて撮ってられなかったんですけど、やることは単純で、搾ってからしばらく経つとオリはお酒の底に沈みますから、それのみを分離するように、サイフォンの原理を応用して上澄みだけを別の容器に取り出します。細いチューブを使って吸い出すんです。

昔は、オリ引きのタイミングはもろみを搾ってから10日後なんて教わったんですけど、今はもうちょっと早くなって1週間後がいいなんて言われてますね、私の周りでは。やっぱりこういうことにも時期っていうものがあって、オリが沈殿する時間と、オリによって熟成がかかる部分の兼ね合いが難しいんですよね。長く置き過ぎると、味に悪影響が出ますしね。

長生社では、出品用のお酒は全て一升ビンにとってあって、全てのビンに対してそんな作業をすることになりますから、結構時間がかかるんですよ。今日半日やっても、まだ半分しか終わってないんです。仕込もラストに近づいている中でこういう仕事が入るから、何となくせかせか働く羽目になっちゃうんですよねぇ・・・。


□□□ せかせかとクリック! □□□
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祝700000

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あちゃー、今回もキリ番踏めませんでした(涙)。数日前から狙ってたんですよ、私も!記念すべき、拙ブログ70万アクセスを、密かにね(笑)。でも、どうしても日中は蔵の中を飛び回ってますから、パソコンにしょっちゅう触ってられないんですよね。気が付いて見た時には既に遅くて、700013アクセスでした。

前回、60万アクセスの記事を書いたのは一体いつだったんでしょうねぇ・・・。1日300から400アクセスとすると、1年くらい前になるんでしょうか。とても、その頃のブログを検索する気にはなれませんから止めときますけど、当たらずとも遠からずじゃないですかね。1年間で、10万アクセスかぁ・・・。

しかし、70万なんていう数は大変なもんですよね。この数が積み上がったのは、ひとえに読者の皆さんのおかげですが、ブログを見たり、コメントを書いたりする度に、たったのひとつずつカウンタがインクリメントされていくわけで、それが70万回もあったなんていうこと自体、自分で書いてるブログの所業とはとても思えませんね(汗)。

足かけ約5年半で、記事総数1988件、コメント総数13652件、写真3694枚っていう実績になっているようです。もうねぇ、「よく書いたなぁ」とか、「たくさんコメントいただいたんだなぁ」とか、「写真の容量が足りるかなぁ」とかいうことは、全くと言っていいほど感じないんですよ(笑)。

完全に、自分の血肉の一部分、生活の一部分、趣味の一部分になっていて、ブログの記事を書くことがイヤだとか、面倒くさいとか、もう止めたいとかなんて、本当にこれっぽっちも考えなくなりましたね。これほど強烈に習慣化された行為は、ご飯を食べることと、お酒を造ること以外には、私の生活の中にはありません。

当然、信濃鶴を造るってことが、私にとって一番重要なことなわけですけど、ブログを書くってうのもそれに匹敵するくらい大きな意味を持ちつつあるのかもしれません。残念ながら、このブログの鶴の売り上げに対する貢献度はほとんどないんですけど(汗)、それでも、24時間年中無休のセールスマンとしての働きは、それなりにこなしてくれているはずです。まぁ、冬の間にできる、私の唯一のセールス活動って言ってもいいでしょう。

「よくも、毎日書き続けられるもんだねぇ」と呆れられることもしばしばですが、お酒造りなんか、一旦始めちゃったら、何があろうと、決まった作業を毎日バカみたいに繰り返さなくっちゃなりません。生き物が相手なんですからね。どんなに苦しくても麹室に入っていくことを思えば、この程度の文章を書くことなんて、あんまり大したことじゃありません。

昔のことを思えば、「こんなに苦労して書いてますから、どうか私のブログをよろしく」っていうようなお願いの仕方は、心情的にはできなくなっちゃいましたけど(笑)、「続けることに意義がある」っていうただ1点をバカのひとつ覚えで念じながら気楽に書き綴っていきますから、今後とも拙ブログと信濃鶴を、ぜひぜひよろしくお願いします!!!


□□□ 読者のみなさんに感謝感謝です □□□
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修正テープ

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さて、困ったぞ・・・いろいろと仕事が押して時間がないってぇのに、今日のブログネタが決まってないときたもんだ(汗)。時間のない状況で、書く内容が思い浮かばないっていうのは案外つらいもんです。慌てたって出てくるもんじゃないし、ブログを毎日書いてても、いや毎日書いてるからこそ、何も絞り出せない日ってあるんですよねぇ。

そんな時の極意のひとつは、机の上でもなんでも、目の前にあるモノを写真に撮って、てきとーに話題をでっち上げるっていう手法(笑)。これは、これまでにもよく使わせてもらっているテクニックです。話そうとしている内容が有る無しにかかわらず、直接手で触れられるモノなわけですから、具体的な話をイメージし易いんですよね・・・

・・・と、ここまで読んで、何だか変だと思った読者のみなさん。あなたはエライ!!!しっかりと私のブログを見て、かつ、数日分くらいは内容や文章を覚えてくれている方々です。逆に、ここまで言ってもお分かりにならないあなたもエライ!!!だって、それ程ちゃんと読むわけでもないのに、このブログを開いてくれてるからです(笑)。

お前は一体何を言ってんだ?といぶかる皆さんに種明かしをしましょう。実は、今日の記事の最初の段落は昨日と全く同じ、2段目は少しアレンジしただけなんですよ(笑)。まぁ、最近ちょいと余裕のない生活の余裕のない精神状態で、どーゆー訳だかブログを書く時間にそのシワ寄せが来てるもんだから、今日も昨日と同じ書き出しになった時点で、このイタズラを考えついたような次第。

これまで、こんなおふざけはしたことなかったと思いますけど、実際に最初に読み始めた時点で、書き出しが昨日と同じだってすぐに気が付いた方っていらっしゃるんですかね。もしかしたら、案外と誰も分からなかったりして(汗)。日課になっている読者さんなんかは、全くそんな気なしに、いつものように読み流しちゃうかもしれませんね。

こんなことで1日分の記事になるんなら、またどこかでやりますが(笑)、書いてあること自体は、私としての重要な真理なんですよ。つまり、本当にブログネタに窮した時に頼る方法は2つあって、携帯の中から使ってない写真を見つけるっていうのと、机の上に置いてある目の前のモノを主人公にするっていうやり方です。

で、この写真なわけだぁね(笑)。皆さんもお使いかもしれませんが、修正テープって言えばいいのかな?今や、ほとんどの書類はパソコン上で処理できますから、実際に字を書くってことも少なくなってますけど、大抵のミスに使えますから便利な代物ですよね。滅多に使いませんから、買ってから5年以上は経ってると思います。

もし本当に記事を書いたとしたら、この修正テープでどんな話題をでっち上げたんでしょうかねぇ(汗)。書き始めたはいいけど、これといった内容を上手いことつなげられない可能性が高いですね。今ちょっと考えても何も思いつきませんから、これでブログを書く方が苦労したかもしれませんなぁ(笑)。


□□□ 何とも実のないブログでスイマセン □□□
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アリンコ

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さて、困ったぞ・・・いろいろと仕事が押して時間がないってぇのに、今日のブログネタが決まってないときたもんだ(汗)。時間のない状況で、書く内容が思い浮かばないっていうのは案外つらいもんです。慌てたって出てくるもんじゃないし、ブログを毎日書いてても、いや毎日書いてるからこそ、何も絞り出せない日ってあるんですよねぇ。

そんな時の極意のひとつは、携帯に残っている、これまで使ったことのない写真を使って、てきとーに話題をでっち上げるっていう手法(笑)。これは、これまでにもよく使わせてもらっているテクニックです。意図しているいないにかかわらず、画像の中にはいろんなものが写り込んでますから、具体的な話をイメージし易いんですよね。

で、この写真なわけだぁね(笑)。先日、蔵の中でふと気が付くと、結構大きななアリンコが目の前を元気よく駆け抜けていきます。途中で方向を変えて、私の足元に突進して、長靴によじ登り始めたので手を差し伸べると、最初嫌がっていましたが、指の先っちょから乗り込んできたんです。

アリンコなんて、夏だって蔵の中じゃあんまり見かけません。それが、まだまだ活動に適した気温にならないこんな時期に、それもバリバリ元気よく這い回っているのを見て、思わず手に乗っけたんですけど、当然のことながらじっとなんかしていてくれませんから、写真を撮るのに苦労しましたよ(汗)。後ろから見たら、なんか不思議なダンスでも踊っているように見えたことでしょう(笑)。

蔵の中にこいつらの好きそうな食べ物なんてありそうもないし、蔵の中とはいえまだまだ寒い時期だし、にもかかわらずエラク元気はいいし、私とすると何となく違和感を持ったんですけどね。小さな頃は、アリンコの行列をいつまでも飽きもせずに眺めていたことがありましたが、冬の間って、彼らは一体どーしてんですかね。地表に出て餌を取ったりするのかなぁ。

でも、冬にアリンコの行列は見たことありませんよね。ですから、彼らにとって冬はオフシーズンであることに違いないとは思うんですけど、陽気も春めいてきて、少し前には二十四節気の、「越冬していた虫が穴から這い出てくる」っていう意味の『啓蟄』っていう日もありましたから、時節通りに地上に姿を現したのかもしれませんね。

そんな発見のあった蔵の中も、今週で仕込作業は終わります。その後しばらくは発酵中のもろみがあるわけですけど、全ては終焉に向かって動きつつあります。とにかく仕込さえ終われば、私の体も大分楽になりますから、その後はいくらでも飲みに出られるようになるでしょう(笑)。それも心待ちにしながら、やろうと思ってももうできない、残り数回の麹造りを楽しもうと思ってます。


□□□ 記事を書くのにアップアップです(汗) □□□
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携帯電話(その後)

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ピロピロピロ・・・「あっ、出た出たー!ねーねー、お父ちゃん?これこれ、私の新しい携帯からかけてるんだからねー!初めてかけた記念の第1号は、お父ちゃんの携帯よー!これが私の携帯の番号だから、お父ちゃんのにも登録しといてよー!そんじゃ、次はおばあちゃんにかけなくっちゃ!じゃーねー!」・・・だと(涙)。

結局、現代の世知辛いしがらみと、電話屋さんの密かなる謀略と、娘の猪突猛進な熱意と、女房の影のアシストによって、ついに携帯電話は娘の所有物となるに至りました。こんなの、いくら私が抵抗してみたって無駄無駄。鉛筆やノートと同じく、高校生活の必需品だくらいの洗脳を受けて、あえなく私も陥落した次第(汗)。

最寄りの大手家電量販店では、どこかで顔を見たような子どもたちが、この時ばかりはしおらしい面持ちで、親と一緒に順番待ちをしていたようです。高校生になったら必ず携帯電話を所持するなんてぇことになれば、今の中学3年生は全員買うってぇことになって、そりゃ長蛇の列になるわなぁ。電話屋さんボロ儲けだぁね。

スマートフォンが欲しいと言い出さなかったのはおかげでしたが、よくある『¥0円』っていうヤツじゃお嫌みたいで、それでも、そんなに高機能じゃないタイプを選んだみたいです。とは言え、必要以上の性能はあるでしょうから、それで十分でしょう。同じような顔付のヤツばっかりなので、私がカタログを見たってよー分かりませんがね(汗)。

ハード以上に分からないのが、契約するコースや、特別のサービスや、付加できる機能なんかのソフト面じゃないですかね。そんなのの種類が山のようにあって、本当に混乱しますよ。自分が買い替える時には必死になって勉強したんですけど、半分どーでもいーやとか思っていると、なかなか身が入らないもんです(汗)。

しかし、どーでもいーわきゃ全くなくって、親とすれば、とにかく毎月の支払額を最低に抑えられるように考えるわけですから、その点だけを唯一の判断指標にして最適化を図らなくっちゃなりません。でも、ほとんどの高校生の使い方にマッチするようなセットが、既に用意されているみたいですね。さすがに電話屋さん、抜かりはありませんな。

基本的には、メールを中心に使って、通話は家族間だけで、ネットのサイトには入らないってことにすれば、かなり安く済むんですよね。学生は基本使用料3年間無料キャンペーンみたいなのもあって、そうなるとほとんどゼロ円で3年間は維持できることになるのかなぁ。メールは無料みたいですが、家族間だけの通話で済ますとか、サイトを閲覧しないなんてことは、きっと無理なんでしょうけどね。

そんな話を、会社のお茶休みにしていたら、ある人は子供の携帯の請求が月額7万円を超えたことがあったとか(汗)。やっぱり、知らないで使っちゃうと、とんでもないことになりそうですから、娘には最初からきつく言い含めておかなくっちゃなりません。でも、受験も終わって、携帯も買ってもらって、この世の春な娘はあんまし聞く耳を持たないかもねぇ(汗)。


□□□ ドコモのアイフォンがでたら買います □□□
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震災後

あれから1年経ったんですねぇ・・・。駒ケ根でも、大波のようなゆっくりした揺れが長い間続きました。1分くらいユラユラしてたんじゃないかなぁ。一体どこの地震かと思ってテレビをつけると、東北が震源地だっていう速報が流れました。東北が震源で、長野県がこんな状態になるなんて、ちょっと信じられないくらいでしたね。

相当な大きさの地震だっていうことはすぐに分かって、大変なことになってるのかもしれないと、そのままテレビを切らずに置いたら、あの恐ろしい津波の映像がどんどんと流れてきました。実況のアナウンサーも言葉を失った、まるでミニチュアの世界の特撮みたいな画面にくぎ付けになって、それ以降は全く仕事にならなかったことを思い出します。

漁船の停泊している港、洗濯物の干してある家、きれいに区画された畑、・・・今この瞬間に、歩いている人や走っている車が波にのまれていって、考えるまでもなく全ては絶望的だと分かるような光景が繰り広げられていきました。映画のCGでもあそこまでってくらいの現実をリアルタイムに目の当たりにするなんて、金輪際経験できないでしょう。

凄い津波だったなんて周りの人と話して、ようやく事実として認識できかけた頃に、今度は原発事故の速報が入り始めて、津波を気にしていいんだか、原発の恐怖におののいていいんだか、訳が分からないくらいに混乱しましたねぇ。私ばかりじゃなくって、日本中が固唾をのんで事の推移を見守ってたと思います。

それ以降は、混沌が混沌を生むような状況が続いて、それが解消されることなく1年が過ぎたっていう印象です。がれきが撤去されても処分はできなくて、仮設住宅が完成しても生活は戻っていなくて、冷温停止になっても原発の中に入ることすらできてないんですよね。現場での懸命の努力に敬意を表しつつ、私にできることと言ったら、被災者及び被害者の皆さんのいち早い復興を祈ることくらいしかないんですけどね。

まぁ、そんなこと、改めて今ここで書かなくても、読者の皆さんだって十二分にお分かりになっていることでしょう。けど、1年が経った今日、何か書いとかなくっちゃと、こうやって思い出してみると、あれはまるで昨日のことかっていうくらいに鮮明に脳裏に蘇りますね。しかし、地震も津波も原発も、どこかで過去のことになりつつあるのも事実なのかもしれません。

それでも、最近は復興に向けての明るい話題も聞くようになりました。特に、被災した若者の地元へ寄せる思いの強さは、この震災があったからこその賜物なのかもしれません。ぜひとも、その気持ちを物心ともにオールジャパンで応援して、活気付けてやれたらいいと思うんですけどね。これは、ひとりの親として、次世代に託す希望でもあるかな。

あんなことがあったのに、これほど大きな犠牲を払ったのに、全ては奈落の底へ落ちたように見えたのに、それでも人はそこで生き続けているんだっていうのも、私のひとつの感慨ではあります。自然の中で生きなくっちゃならない私たちは、どこかでその猛威にさえ身を委ねなければなりません。でも、そこから得た畏敬の念と共にしたたかに生きるのも、また私たちの姿なんでしょう。


□□□ あっという間の1年でした □□□
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携帯電話

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先日、我が家とすると厳戒態勢で臨んでいた娘の高校入学試験が終わりました。しかし、事前に先生とも十分に話し合って志望校を決めてるわけですから、そんなに合格ラインぎりぎりで親が気をもむなんてぇことはあんまりないんですよね。試験が終わった後に自己採点もして、たぶん落ちてないだろうっていうくらいの点数だったみたいですから、親とするとなんとかひと段落ってところです。

試験の当日ばかりは、この私も多少は気にかけて仕事をしてましたが、当のご本人様は中学校生活最大の懸案事項をこなして、気分も晴れ晴れとした様子で帰ってきました。かなり手こずった科目もあったようですが、他の友達も同じだったってことで、落ち込むようなそぶりも全くなかったですね。

この1年間の頭の上の重しが取れて、脳みその中のモヤモヤもクリアされた娘。試験が終わって帰って来るや否や、結果の報告なんかはそっちのけで、私の前に土下座をしてしずしずと頭を下げました。「お父ちゃん、長い間応援してくれて、本当にありがとう!」・・・とかのたまうのかと思いきや・・・「お父ちゃん、携帯電話買って!」・・・だと(汗)。

「お前、携帯電話に一体どれくらいお金がかかるのか知ってんのか?基本料金だけだってバカにできないんだぞ。ちょっと友達と長話しでもすりゃ、あっという間に何千円だ。それに、iモードとかで危ないサイトに引きずり込まれることもあるし、得体の知れないメールに悩まされることだってあるんだぞ!」

・・・と、そんな脅し文句じゃ今の中学生は微動だにしませんな(汗)。既に、友達の何人かは持っているもんだから、ある程度、いやある程度以上に携帯電話の周辺事情には詳しい娘でした。矢継ぎ早に、その危険性を払しょくするキーワードを羅列し、自らが提案する節度ある使用に向けての指針を箇条書きにして、私に突き付けます。

この辺は、どうやら女房の入れ知恵もあったようですが、私とすれば携帯電話なんて自分の稼ぎもないうちには持てない物っていうイメージでとらえてるんですけどね。電話回線をひとりで1本持つなんてぇことは大変なことです。でも、今の時代、そんな考え方はストーンヘッド過ぎるんですかねぇ(汗)。

高校生にもなれば、ほとんどの子が持ってるのが実情らしいですね。いろんな連絡網も、携帯メールで配信されるとか。無いことで高校生活に支障が出るなんてことになっても可哀想だっていう、親の弱みに付け込んだ娘のマシンガントークも炸裂して、もうそれだけで私からの許しが出たかのような雰囲気に・・・(汗)。

その場での態度は保留したものの、中学校生活を精一杯頑張ったご褒美として買い与えたがいいものかどうか悩みどころではありますね。聞けば、3年間は基本料金無料だとか、家族割だとか、パケホーダイだとか、その他のサービスも充実していて、とにかく新規加入を確保しようとする各キャリアさんの強引なストラテジーに、物の見事にからめ捕られている自分を見る思いがする今日この頃(涙)。


□□□ あれば便利だけどねぇ □□□
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吟醸上槽(ふろくのつづき)

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昨日の記事に対して、ZENさんが『私としては「同じ酒米、同じ酵母」ぐらいのつもりでした(汗)』なんてコメントしてくれましたが、いんですいいんです、わたしもそんなつもりにちょっと毛が生えたくらいのつもりで書いてますから(笑)。厳密に言い出せば、いくらでもつつきようがあるっていう突っ込みに対する予防線とでも思ってください。

さて、ブログの話題とシンクロするように、本日、純米大吟醸の2本目を上槽しました。正にこの2本は『同じ酒米、同じ酵母』で、他の条件もほとんど同一にすることを目標にして仕込んだものでした。出来上がりをよくよく味わってみると・・・やっぱり前回の1本目とは少しばかり酒質の違った仕上がりになってましたね。

純米大吟醸を2本仕込もうとした時に、実際の現場で考えられる方策は2つあります。全く同じ仕込みになるように努力して、同等の酒質を目指すっていうのと、あえて違った仕込みにして、異なる酒質のものを後でブレンドして香味に幅を持たせようとするやり方です。私の場合には、ここ数年は前者の考え方でやってるんですけどね。

その経験から言っても、あれだけ手をかけて丁寧に、かつ大体同じ条件になるように仕込んだにもかかわらず、毎年純米大吟醸2本の出来は微妙に違ってきます。もろみの官能的な甘さの推移なんかは、今年に関してはかなり違ってましたね。お米の溶け具合もしょっぱなからずれていたんですけど、終盤で揃ってきたっていう感じだったかな。

今年の2本に関して味を評価すれば、1本目の方がまろやかで口当たりが良く、味もしっかりいい甘さを感じて、含み香も十分。今日搾った2本目は、1本目よりはキレが良く、立ち香も旺盛で、スッキリとした印象。少し苦みを感じるんだけど、鑑評会への出品酒としてはこちらの方が適しているかもしれない。ってくらいの違いがありましたね。

これは、普通に読者のみなさんが味わってみても、分かるくらいの違いですよ。ある程度の経験があった方が確かですが、日本酒をほとんど飲まない女性なんかに実はすごい利き酒能力のある人がいたりしますから、皆さんも、普段から「自分になんか分かりっこない」なんて思い込まないで、その気になって比べ飲みしてみるといいんじゃないですかね。でも、『その気』になんなきゃダメですよ(笑)。

信濃鶴の別の例で言うと、特別純米酒はもろみで8本の仕込みになるんです。これらは、ほぼ同じ条件で仕込みます。しかし、この8本の中にも、気に入った出来のものとそうでないものが必ず存在します。帳面上では同じような品温経過で、同じような分析値の推移だったとしても、飲んだ感じとしては別物だったりするんです。

その違いの理由をハッキリと説明できるようになったら、既に名杜氏の仲間入りでしょう。状況は千変万化しますから、その中の何がどう影響を及ぼして、どうしてそういう味になったのかなんて、今の私にはまだまだ雲をつかむような部分が多いですね(汗)。けど、そこが面白いんですよね、酒造りって。自然は、決して同じモノを創造しないようにできてるんでしょう。だから、たまーにまぐれで金賞が取れるんですよ(笑笑笑)。


□□□ たまーにまぐれで2位になれるんです □□□
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吟醸上槽(ふろく)

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先日、コメントで、メインコメンテーター(?)のひとり、ZENさんに『そういえば、他のお蔵さんでは全く同じ条件で仕込んでも味がぜんぜん違うってこともよくあるみたいですが、長生社さんでもやっぱりそういうことが起こるんでしょうか?』っていうご質問を受けました・・・っていうか、受けちゃいました(汗)。

今年は、純米大吟醸を2本仕込みましたから、この2本の違いをサンプルとして、お話してみましょうかね。まぁ、具体例と言ったって、細かな数字なんてここでお示ししても仕方ないですから、気分的に今搾ってる2本っていう感じで、イメージがつかみ易いようにするだけのことですけどね(笑)。

まぁ、ぶっちゃけて言っちゃえば、全く同じ条件で仕込んでも味は違います。こりゃ、常識的にも当然でしょうね。相手は生き物ですしね。ただ、どれくらい違うのかっていう話になると、微妙な問題になってきます。ご質問のように、『ぜんぜん違う』っていうことになると、そんなことも滅多ねーんじゃねーのって言いたくもなりますけどねぇ。

この『ぜんぜん』っていう言葉の意味するところが、造り手として『同じ条件にしたはずなのに』っていう前提が思考回路の大きな部分を占めていたとすると、ホンのちょっとした違いでもどえりゃー異なった結果のような錯覚に陥る場合だってあるでしょうから、一概にいろいろ断定はできないと思うんですけどね。

ま、その辺を勘案して、中庸なスタンスで申し上げれば、やっぱり違うってことになるでしょう。その違いの度合いは、ある程度の経験を積んだ蔵人なら区別できる程度、つまりは通常の利き酒能力がある人なら訓練すれば分かるようになるくらいのレベルじゃないですかね。その辺を大げさに言えば、『ぜんぜん違う』ってことになるのかも知れません(笑)。

別の見方から言えば、ご質問の中にある、『全く同じ条件で仕込んでも』っていうこと自体が不可能だって言ってもいいかもしれませんね。全く同じ麹を造るっていうことも、仕込の時の温度や湿度を揃えるってことも、発酵途中の室温経過を同じにするなんてことも、まずできないでしょうからね。

百歩譲って、もし同じ日に、同じ原料で、一緒に造った麹で、隣り合わせのタンクに、同量の仕込みをするなんてことができたとしたら、これはかなり近い酒質になるような気はします。けど、そんな実験ができるお蔵さんは、ほとんどないでしょうね(笑)。普通に仕込が1日ずれただけだって、違ってくる条件が数多くあるはずです。

・・・アレ?今年の純米大吟醸の話が出る前に、調子こいて書き過ぎましたね(汗)。いずれにしても、程度の問題をどのくらい大袈裟に表現するかっていうのが隠されたポイントのような気もしますが、また明日、ちょっと具体例を出して続きを書いてみましょう。


□□□ 2位と3位は全然違います(笑) □□□
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吟醸上槽

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ついに、この日がやって来ました。こいつも毎年の話題ですが(汗)、本日、今年仕込んだ純米大吟醸の1本目を上槽しましたよ。『上槽(じょうそう)』っていうのは、『もろみを搾る』っていう意味で、この作業を経て、ようやくもろみが清酒と呼ばれる液体と、酒粕と呼ばれる個体に分別されるわけです。

ちょっと訳知りの読者の皆さんは、これが全国新酒鑑評会の出品酒になるってご存知ですから、やおら興味はそちらに向かうかもしれませんが、このお酒を造った私たちとすれば、まずは、コンテスト用の酒としてではなく、自分たちが全力を出して仕込んだもろみがどんなお酒になったのかっていうことが最大の関心事と言っていいでしょう。

このブログでも何度も書いてはいますが、信濃鶴にとっての純米大吟醸っていうのは、値段の張る最高級品という位置付けと共に、今後の進むべき方向を探り出すための新たな挑戦をするための商品でもあります。車で言ったらF1に相当するのかもしれません。理にかなったものも理に反するものも、新たな地平を切り開くためなら、あえてトライします。

ですから、この上槽の時期に、「今年は一体どんな挑戦をしたんだっけ?」と振り返って、「そういやぁ、あんなことやったなぁ」って、ニヤリと何か思い起こせるようならばOKですし、それが結果として何らかの成果に結びついていたりすれば、その年にはひとつ得るものがあったっていうことで、お酒の味はさて置いて、今年の修行は成功だったと思えるんです。

だから、鑑評会で金賞なんか取らない方が、いつまでも新たな挑戦に目がいってていいのかもしれませんよ(笑)。もし、成績が良かったりすると、次年度からはそれの守りに入っちゃいますから、前年にやった成功体験から逃れられなくて、同じような造りを目指そうとするようになるのは人情でしょうしね。

だーかーらー、鶴はたまーにしか金賞を取らないんですよ(ウソウソ)。山田錦で造った、アルコールを添加した大吟醸酒に、真っ向勝負を挑んで、大抵は玉砕してますが・・・(涙)。でもでもでも、これまで2回は金賞をゲットできてるんですから、まるっきりマグレってわけでもないでしょう(笑)。

今年もいくつかの試みに挑戦してみましたが、まずまず得るものはあったって言ってもいいかな。逆に、これまで通りにやって、あまり思わしくなかったこともありましたし、成果とするとホンのチョビットだけプラスだったってところでしょうかね。それが、味にも反映されてるといいだけどなぁ・・・。

純米大吟醸は2本仕込みましたから、引き続き残りの1本も上槽することになります。同じように仕込んだはずなのに、やっぱり少しずつ味は違いますから、そちらの方もどんな風に仕上がっているのか楽しみです。とりあえず肩の荷がひとつ下りてホッとしつつありますが、吟醸の上槽は夜中まで手がかかりますから、今夜もまだまだ眠れません(汗)。


□□□ 完全3位定着ですな □□□
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火入れ

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こういう写真は、これまでにも何回か登場してますよね、きっと。知らない人が見たら、ちょっと興味がわくんじゃないかなんて思うもんだから、その度にカメラのシャッターを切っちゃうんですけど、まぁ、これも蔵内の歳時記っていうことで、飽き飽きとした読者を尻目に記事にしてみましょう(笑)。

『火入れ』っていう作業を簡単に説明すると、もろみを搾ってできたお酒は、まだその中に酵母菌や酵素と呼ばれる成分が多少残っているもんだから、菌類は全て殺菌して、酵素もそれ以上お酒に影響を及ぼさないようにするために、お酒の温度を65℃くらいに上げて、俗に言う加熱殺菌をするんですが、その操作のことを言うんです。

ちなみに、この加熱殺菌をしないお酒のことを『生酒』っていうわけです。ビールの『生』っていうのと一緒で、一度もそういった熱処理をされていないお酒に『生』っていう字が使われます。搾ったままのフレッシュな味わいが身上ですが、日本酒も最近『生』のものがとても多くなってきてますよね。

さて、冬の醸造期間中には逐次お酒が搾れているわけで、全部生成し終わるまで待ってたんじゃ、先にできたものは品質が劣化していく結果に陥りますから、火入れ作業の方も頃合いを見ながら順次実施していくんです。もろみを何本か搾ったら、それをブレンドして火入れしていくっていうのが長生社のやり方です。

搾ってからの期間をあまりおかずに火入れすれば新鮮な感じが残りますし、しばらくおくとある程度熟成して落ち着いた味になっていきます。その辺のさじ加減は、各お蔵さんの考え方次第なんですけど、現在の流れで行くとなるべく早くに火入れをするっていうことが推奨されていることが多いんじゃないですかね。

商品としてのトレンドのひとつに『熟成酒』っていう範疇がありますよね。これは、お酒を数年から数十年という単位で寝かせておいて、その変化した風味を楽しむタイプの商品なんですけど、これも生の状態で置いておくことは少なくて、火入れ後のお酒を熟成することがほとんどでしょう。

っていうことで、長生社でも、時々火入れ作業をする日が出てきます。普通の仕込み作業の合間を縫った仕事なので、準備や片付けが結構大変だったりしますけど、なるべく早い段階での火入れを目指してるんですけどね。他の案件が絡むと、なかなか思い通りにいかなくて、気をもむことも多いです(汗)。

大きなタンクに、65℃の熱いお酒が満杯に入ります。なるべく早く温度を常温まで下げた方が品質的に有利なので、タンクの肩口から水をかけ流して急冷してやるんです。最初は、蔵じゅうが水蒸気でもうもうとなりますが、上の写真はもうかなり冷えてきているところですね。蔵の天井裏なんかの様子も滅多にお見せできませんから、チト汚くて恐縮ですが、目ん玉かっぽじってよーくご覧くださいねー(笑)。


□□□ 珍しく1位と2位が逆転しましたねぇ □□□
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激痛(つづき)

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一体全体、どうしてこんなにも急に足がおかしくなったのか、全く理由が分かりませんでしたね。歩けないくらいの痛みなんて、これまでだってそれほど経験がなかったと思います。それに加えて、さっきまで全然何ともなかった部分が、突如としてそんな状態になるなんて、もしかしたら、寝ている間に女房が普段の鬱憤晴らしに何か嫌がらせでもしたんじゃないかと思ったくらいでしたよ(汗)。

何て言えばいいか、左足をつくと、しびれが切れた時の100倍くらいのショックがあるんですよ。普通だったら歩きゃしませんが、どうしたって蔵へ戻らなくっちゃなりません。あまりにオーバーアクションなので、女房は「私がこの前足をぶつけて痛がってた時に、なんにも気遣ってくれなかったわよねぇ・・・ケケケ」と、半分信用していない様子(涙)。

玄関から車までやっとたどり着き、車から蔵の中へ入るのも苦労して、特に2階の麹室へなんて階段を這うようにして登って行って、痛みをこらえながら仕事したんです。腫れたような感じでジンジンとしていて、ほんの一瞬だけ左足をついては、すぐに右足を出すようにして何とか歩きました。こりゃ、絶対にどうにかなってるもんだと思いましたね。

ところがところが、翌日の朝はまだまだかなり痛みが残ってたんですけど、いつものように仕込みをして、お昼を食べ、午後には米を洗って、夕方に近づいた頃になると・・・痛みがどんどんどんどん取れていって、ほとんど、いや全くという程大丈夫になっちゃったんです!一体、昨日のありゃ何だったんだって思いましたよ(汗)。

これまで私の生きてきた、もう数年で50年になろうという人生の中で、あれ程あれ程あれ程の痛みが、24時間もしないうちに忽然と霧散して、全然跡形もなく体から抜けていったなんてこたぁ、本当に初めての経験と言っていいでしょう。そんなことって、あんのかなぁ。今でも、キツネにつままれたような気分でっせ(汗)。

そんでもって、その時にふと面白いと思ったのは、この左足の激痛に困っていた約一日くらいの間、私が最近ずっと難儀をしている肩の痛みは全く感じなかったっていうことです。何をやるにも肩を気にしながら、痛くないように動かしていたのに、もう足にばっかり気がいって、いつもだったら遠慮しとくような作業だって知らず知らずのうちにこなしてたもんね(笑)。

人間の体って、どこか一ヶ所とっても痛い部分があると、その他のそこより痛みの低い部分は、何らかのマスキング効果のせいで、ほとんど苦痛を感じない作りになってるんじゃないですかね。今回も、足の痛みがひいてくるに従って、またいつもの肩の痛みが復活してきて、「おぉ、そういやぁ、肩痛かったんだ」って思い出しましたもんね(笑)。

ってことで、とっても不思議な左足の痛みと、他に気を取られていりゃぁ実は大したこたぁない右肩の痛みのコラボレーションを楽しんだっていうお話でした。そんなことブログネタにすんなよって言われそうですが、この話題で、読者のみなさんがもう少し私の体のことを心配してくれるようになれば、所与の目的は達成です(笑)。


□□□ クリックしても痛かぁないですよ □□□
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激痛

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先日、面白い体験をしたんですよ。自分の体のことなので、チト客観性には欠けますが、皆さんも同じようなことを感じたことがあるかもしれません。人間の感覚って面白いなぁってとらえるか、いかにあてにならないものかって考えるか、その辺の判断は各人各様でしょうけど、私はそのどちらにもうなづいちゃうような経験でしたね。

私の体は、既にいくつかのパーツが壊れかかっています(涙)。その要因は、全て酒造りにあると言っていいんですけど、それ程一生懸命に仕事に精を出しているんだとか、自分の体のことなんか顧みずに会社に尽くしているんだとか、蔵での作業はそれほどまでに過酷なんだとか、大袈裟にとらえないでくださいね(笑)。

本当の本当の気持ちは、そんなにボロボロになるまで頑張っている岳志を、もっと労わって、もっと慰めて、もっとチヤホヤしてもらいたいんですけどね(笑)。実際のところは、まぁ、多少使い過ぎているっていう点はあるにしても、私自身がそんなに頑丈な体じゃなくて、ひ弱チックな造作だっていう情けない点に原因があります(涙)。

特に今年の重点ポイントは肩なんだな、これが。これまでも調子は良くなかったんですけど、今期は今まで何とか持ちこたえていたものの、最近まことに具合が悪くて、神経痛的な痛みがとれないんですよね(汗)。毎週鍼を打って、ほんの数日の痛み止めにしているっていう程度で、使ったらすぐにおかしくなっちゃいます。つまり、今現在、一番難儀をしているのが、この肩の痛みっていうわけです。

さて、数日前のこと、朝の仕込みの片付けの際に、蒸米を搬送する機械を移動していて、その角を左足の甲の部分に思いっきりぶつけちゃったんです(涙)。でも、その瞬間は目から火花が出るくらいに痛かったものの、少ししたらそんなことを忘れるくらいにまで回復して、実際に夕方の仕事は平時のようにこなして家に帰ったんです。普通に歩いてね。

家でもいつものように、お風呂に入って、ご飯を食べて、こたつでウトウトして、3時間後くらいに会社に戻ろうとしてこたつから立ち上がろうとした瞬間でした・・・ぐげげっっっ!と、もんどり打って絶叫するくらいの痛みが左足に走ったんです。とてもまともに足なんかつけたもんじゃないっていうような激痛でしたね、ホント(汗)。

スイマセン、前振りが長過ぎて、本題に入るのが遅れました(笑)。5年以上ブログを書き続けていても、ペース配分が考えられないってどーゆーことなんでしょうねぇ(汗)。ま、ただ単に毎日ダラダラ書いてるだけじゃ学習効果はないってことなんですかね。いずれにしても、このままじゃ書き切れませんから、週末の短めブログっていうことで明日に続けましょう。


□□□ 続けるほどの内容でもないんですけど(笑) □□□
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ひな祭り

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本日、3月3日はひな祭りです・・・と、お内裏様の写真があったので書き始めてみましたが、ひな祭りについて書くべき内容はこれといって持ってないんですけどね(汗)。女の子のためのお祭りですから、日本酒なんてほとんど関係ないですし、ひな人形についてブログに記事が書けるほどのウンチクがあるはずもありません(笑)。

とりあえずは、この写真の出所ですけど、これは我が家のおひな様なんですよ。フラッシュをたくと上手く写せないのでちょっと暗くなってますが、女房の実家で、娘のために買ってくれたものです。画像からはよく分からないかもしれませんが、結構でっかいんだな、これが(汗)。岳志家は狭いので、このひな人形の一式全段を飾れるような場所はありません(笑)。

ですから、飾る時には、母屋の客間にどどーんとおっぴろげるんですけど、どっちにしても我が家には過ぎたる人形ですね。こんな立派なものじゃ勿体なかったんですけど、可愛い初孫にと奮発してくれたんでしょう。娘も、毎年引っ張り出してくるのを楽しみにしているようですが、今年はお内裏様のみ、我が家の玄関に飾ってあります。

何と言っても、今年、娘は受験生。あまり、よそ事に気を取られている余裕はなさそうですな(笑)。来週には試験がありますから、今更あがいても仕方がないんですけど、彼女らしい一生懸命さで追い込みを頑張っているみたいです。居間でテレビなんかをのほほんと見てることもありますが、それはそれで必要なことでしょうから、放っておきますけどね。

女房はそんなことないんでしょうけど、実際のところ、私は受験生の親っていう自覚がほとんどない日々を送っていて、とってもおかげ様なことではあります。どうやら、娘は志望高校に必要な成績は大体クリアできているみたいなもんだから、私としてもあまり心配しないで済んでるんですよね。まぁ、親孝行な娘だってことなんでしょうか(笑)。

私は高校進学の時には両親に心配をかけた方だったので、それなりの覚悟はしていましたけど、女房の適切な指導(?)の下、中学3年間の勉強については必要な成果が残せたようです。子供の教育にはノータッチなダメ親父を地でいく私ですが、こりゃ女房殿にも感謝しておかなくっちゃならないかもしれませんね。

とは言え、どんなハプニングがあるかもしれませんし、受験が終わるまでは岳志家は厳戒態勢が続くことになるでしょう。娘も、多少ナーバスになっている部分もあるでしょうから、私はいつものままのダメ親父を装いつつ、繊細な心遣いで彼女を陰からサポート・・・なこたぁできっこありませんから、まぁ、残りの酒造りに没頭してりゃいいかな(笑)。

そんな周囲の心配を尻目に、娘の今のもっぱらの関心事は、この春に遊びに行く東京ディズニーランド一色のご様子(汗)。おひな様よりミッキーマウスの方がいい年頃になっちゃって、私の言うことなんか聞きゃぁしませんけど、私がこんな記事を書けるくらいには努力が出来るようになってきている娘に目を細めつつ、悔いのない中学生活の最後を送らせてやりたいと願う、今日この頃です。


□□□ ようやく定位置に戻ったかな □□□
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ハンダゴテ

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昨日、蔵人が壊れたようだから見てほしいって、酒母の暖気入れ(だきいれ)に使っているアンカを持ってきました。アンカって言っても、知らない方たちも多いかもしれませんね。長生社の場合には、家庭用の100ボルトの電気を使って、ニクロム線を熱するタイプのものを使っています。体を温めるカイロみたいなヤツをアンカって呼ぶ場合もありますが、それとは違います。

上の写真だと、そのアンカがひっくり返してありますから分かりづらいと思いますけど、基本的には調理器具ってことなんでしょうね。最大容量の電気を流すと、ニクロム線が真っ赤になって、その上に鍋なんかをのせて料理をするわけです。私の小さな頃にも、我が家では使ってはいなかったと思うんですけど、知識としては知ってましたね。

この、ある意味で古き良き時代の電気製品を、蔵では酒母を温めるのに使っています。酒母っていうのは、お酒のもろみが発酵するスターターになる原液のことで、その成育過程に温度を徐々に上げていく工程(暖気入れ)があるんですが、その時の熱源としてアンカを使う方法がよく採用されています。他にもいろんなやり方がありますが、今日は詳しいことはカットしますね。

見てみると、なるほど配線の一部が切れていることが分かりました。なんせ機械が古いので、あまり応用が利くように作ってなくて、その断線部分にも余裕がないために、線をもう一度結び直すっていうことができません(汗)。仕方ないので、自分の工具箱の中をゴソゴソ漁って、私が昔から使っているハンダゴテを取り出しました。ハンダゴテをご存知ない読者は・・・ちょっとググって調べてみてくださいね(笑)。

ジャジャーンと取り出したハンダゴテは、私にとってはドラエモンのポケットから出てきた秘密兵器と同じで、コイツさえあれば電気の配線は何とかなるっていう自信のある工具でした(笑)。久しぶりに電気を通して、先端部分が熱くなるのをワクワクしながら待って、いざ修理に取り掛かったんですが・・・上手くいかなかったんだな、これが(汗)。

このアンカが古過ぎて、その内部の配線もまわりが酸化しちゃっていて、上手いことハンダが乗らなかったんですよね(涙)。結局は、別の方法で、何とか切れた部分をつないで応急処置をしておきましたが、次回同じ所が壊れたら、もう直せないかもしれません。それでも、懐かしいハンダの香りを嗅いで、気分は良かったですね。

このハンダゴテは私が中学生の時に買ったもので、以来、数知れぬ電気工作の時の相棒でした。大学時代には、コイツでマイコンの基盤を何枚か作りましたしね。会社に入ってからも、いろんな部分を直してきました。ちょっとばっかしボロボロですが、30年来の愛着を捨てずに、これからもどんどんと使っていきたいもんです。

蔵の中には古い物が一杯です(汗)。壊れたら、その度に修理して修理して修理して使い続けてます。今回のアンカだって何十年使ってるか分かりゃしません(笑)。でも、自分で直すには、ちょいと古い時代のモノの方が構造がシンプルで、素人にも何とかなるもんです。蔵の中の下手なハンダ付けは、全部私の作品として後世に残る・・・かな(笑)。


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