専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

大みそか

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ついにこの日がやって来ましたね。今日と明日なんて、いつもと同じように、たった1日しか違わないのに、どーしてこうも気分が変わるんでしょうねぇ。それほど、どこかに何かの意味を置いて行動してきた、ご先祖様たちの積み重ねてきた歴史が、今を生きる私たちに及ぼす影響って大きいってことなんでしょうか。

日々365分の1で生きてきたのに、今日と明日の境目だけは365分の365で飛び越えようとして、これまでの365日とこれからの365日に思いをはせるっていうのが、大みそかの過ごし方なんでしょう。今年はもう何も残っていませんから、来年何をしようかっていう夢だけを語れる日なのかもしれません。

大きなことをなそうと思えば、もっと長いスパンで物事を考えなくっちゃいけないんでしょうけど、10年の句切れなんてあまり意識することはありませんね。ましてや、100年の句切れなんて、自分で実感できる人の方が稀ですし(笑)。『10年ひと昔』とか『100年の計』とか、それを単位で考える発想は当然あるんでしょうけどね。英語にだって、『decade』とか『century』っていう単語もありますしね。

しかし、そういう10進法での句切れよりも、日本人的な感度とすれば、干支のひと回りっていうやつの方がよっぽど身近でしょう。来年は辰年ですよね。『辰』っていう字よりも『龍』っていうイメージが強いですけど、年男や年女ともなれば、きっと登り龍のごとく運気が強くなって、いい年になるに違いありません。

・・・で、今日の本題・・・私は辰年なんだな、これが(笑笑笑)。このことが言いたいがためだけに、これだけの前振りが書けるっていうのも、5年間毎日文章を書き続けてきた鍛錬の賜物でしょう。大して内容のないことを、いろいろと肉付けして膨らませていくには、それなりの技術ってぇもんが必要です(ウソウソ)。

今年は、とにかく大震災の年であって、その後の対応に日本中が翻弄されました。信濃鶴の取引先の酒販店さんにも大きな被害が出ました。でも、来年はそれよりも悪いことは起こらないはずです。うれしいことに、被害を受けたお店は皆さん復活なさって、新たな道を歩み始めておられますしね。

経済的にも、歴史的な円高が日本企業を揺さぶって、景気の低迷に拍車をかけていますが、登り龍の私にはいい風が吹いてきて、私のことを助けてくれている周りの人たちにも、きっとラッキーなことが起こるはずです。もちろん、このブログを読んでくれている読者の皆さんにも、幸せが舞い込むことでしょう(笑)。

新年に間に合わせるように、タッキーさんが今年も酒林を作ってきてくれました。年の瀬でお忙しい中を、本当に感謝感謝です。年末で会社の中はテンヤワンヤですが、増し詰めした無濾過生原酒も完売しましたし、新年に向けての準備が整いつつあります。来年も、酒造りにブログに、一生懸命頑張りまっせー!皆さんも、よいお年をー!


□□□ 大みそかはクリック納め □□□
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総合1位

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2週間ほど前に、とてもうれしいお知らせをいただいたんです。信濃鶴を大変に可愛がっていただいている、埼玉県のM酒店さんからでした。M酒店さんが中心となって開催しておられるお酒の会で、鶴の無濾過生原酒が年間総合第1位になったっていうんです。総合でトップってことは、マグレの可能性はあんまりないんじゃないですかね。

私も詳しいことは分からないんですけど、そのお酒の会は毎月1回定例会があって、そこで出品された商品の利き酒をして順位をお付けになっているようです。その年間総合1位を選ぶ定例会で、どうやらいい成績だったみたいなんですよね。毎回毎回、出品酒は変えておられるようですから、ずーっといい成績っていうのとは違うみたいです。

今回対象となったのは、先日発売になった4合ビンの無濾過生原酒じゃなくって、今年の初めに出荷した1升瓶の方の無濾過でした。利き酒用にとってあったようですが、きっと保存状態も良かったんでしょうね。並み居る強豪の中で、価格的には一番安い信濃鶴に票が集まったようですが、他とちょっと異質だったから点数が良かっただけかもしれません(汗)。だったら、やっぱりマグレなんじゃん(笑)。

私としては、無濾過の商品を熟成させるっていうことは、これまであまり考えないできてるんですよね。でも、最近、世の鶴チュー諸氏がいろいろやってくれていて、1年前の無濾過がとても良かったなんていうお話も耳にすることが増えてきてます。まぁ、寝かせてみたら不味かったっていう話は、私のところには届きにくいでしょうけどね(笑)。

特に昨年のお酒は、米が溶けずに辛めの傾向でしたから、それがいい方に作用したのかもしれませんが、今後は無濾過で、生で、っていうことで怖がっていた長期の保存も考えてもいいのかもしれません。別に商品アイテムが増えるわけでもないので、ストーンヘッドぶりを発揮するシチュエーションでもないですしね(笑)。

かなりの低温で貯蔵しておけば、味の変化をそれほど心配することもないでしょうし、ちょっと高めでも、その変化を楽しめるかもしれません。長生社には、冷蔵できるタンクはそれなりにありますから、設備的には問題ないんですけどね。しかし、年中無濾過があるっていうのも、季節感に欠けるっていうか、節操がないっていうか・・・。

イカンイカン!こんなことブログで書くと、また私の知らないところで話が独り歩きして、実現直前まで行っちゃう可能性があります(汗)。今日の話題は、総合1位をいただけてうれしかったっていう内容ですから、今後の無濾過の展開については、ここだけの話ってことにしておいてくださいね(笑)。

数日前に、豊田の和ちゃんさんが、この会の成績が載っているサイトを見つけてコメントしてくれましたが、どーやって見つけたんでしょうねぇ。それとも、和ちゃんさんって、この会のメンバーなのかな(汗)。それはさて置き、M酒店さん、それに会員の皆さん、分不相応な成績をお付けいただきまして、本当にありがとうございました!


□□□ 写真は昨日の越百の飲兵衛連中 □□□
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カテゴリー

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ブログランキングのサイト運営側からメールを頂戴しました。「現在ご登録されているカテゴリ『お酒・ドリンク』が、より詳細なカテゴリへ細分化されましたのでご連絡致しました」っていうことだったんですけど、始めはいかような内容なのかよく飲み込めませんでしたね。カテゴリが細分化されたってどーゆーこと?

サイトに飛んで説明を見てみると、どうやら『お酒・ドリンク』っていう、これまでこのブログがエントリーしていたカテゴリーの下に、更に細かなカテゴリーが追加されたっていうことのようです。この『お酒・ドリンク』っていうカテゴリーも、その上の『グルメ』っていうカテゴリーに含まれている構造ですから、枝分かれが更に奥まで入ったような格好ですね。

このブログで言えば、『グルメ』の下の『お酒・ドリンク』に今までいたんだけど、更にその下に『日本酒』っていうカテゴリーが出来て、そこにエントリーしてもいいですよっていうことらしいです。どう考えても、このブログの趣旨から言えば『日本酒』に入った方が理にはかなっているんですけど・・・。

しかし、日本酒関係のブログばっかりのランキングっていうのも、これまで慣れ親しんだ『お酒・ドリンク』カテゴリーの雑然とした賑わいからすると、何となく寂しい気がするんですよねぇ(汗)。日本酒関連のブログばかりが集まるっていうことも、それはそれで意味があるとも思うんですけどね。

確かに、これまで『お酒・ドリンク』カテゴリーって、本当に統制はとれてなかったですよね(笑)。酒造メーカーだったり、酒販店だったり、居酒屋であったり、バーであったり、家飲みであったり、外飲みであったり・・・。でも、それが良かったような気もしますし、それだからこそいろんな人に読んでもらえるようになったとも思うんですよね。

一番気になるのは、みんなが細分化されたカテゴリーに入っちゃうと、これまで一緒の入れ物に入っていた仲間がバラバラになっちゃうようで寂しいっていうことかな。でも、新たなカテゴリーは、Bar、ウィスキー、カクテル、ビール、ワイン、焼酎、日本酒、泡盛ですから、酒販店さんとか、飲み歩きさんとかはこれまで通りの所にいるっていうことなんでしょうね。

最近、ブログに貼り付けてあるバナー等をクリックしてブログランキングの表に飛んでいくと、右下にそのブログの順位が表示されるようになって、とてもいいことだと思ってたんですけど、今回の変更はチョット困りましたね(汗)。新たなカテゴリーに入るか、このままの場所に居続けるか。このまま居座ってもうっとおしいかなぁ・・・。

もうちょっと皆さんの動向を見ようと思いますが、私の場合、いずれにしても順位は大して変りませんから、その点はあんまり大問題っていう訳でもないんですけどね(笑)。ちょっとした地殻変動が起きそうですが、さて困った困った、どーしよー???


□□□ とりあえず、これまで通りです □□□
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ロゴマーク

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先日、日本酒造組合中央会のロゴマークが決まった旨のメールが届きました。日本酒造組合中央会っていうのは、日本の酒造メーカーの全国組織です。このマークの下にも書いてあるように、SAKEとSHOCHUの国内メーカが加盟しています。BEERとWINEに関してはまた別の組合組織になって・・・るんでしょうね(笑)。

ちなみに、焼酎に関しては単式蒸留焼酎のみ、つまり、本格焼酎って言うか、少し前の言い方では乙類焼酎のメーカーのみが対象になっているみたいです。日本酒業界と焼酎業界で一緒に何かすることはほとんどないので、この業界間での交流も少なくて、私的にはほとんど何も知らずに来ちゃってるんですけど、関わりのある活動ってあるのかなぁ?

これまでも、中央会の取り組み等に関してはなるべくこのブログでもご報告してきたつもりですが、会のロゴマークがこれまでなかったっていうことに、このお知らせを受けて初めて気が付いたような次第で、ちょっとビックリしてます。そう言われりゃぁ、どこでもそういうものは目にしなかったもんねぇ(汗)。

なんで今頃なんだっていう気もしないではありませんが、いろんな場所、特にネット上のサイトやなんかで目を引く分かりやすいマークは、これから必要になってくるのかもしれません。自動車に付いているロゴマーク(って言っていいのかな?)なんて、意識しないうちに、自分の中で車の認識に使っているようなところもありますから、メーカーにとっては重要なものなんじゃないですかね。

信濃鶴のロゴマークは、今や、信濃鶴の文字の周りに墨で円を描いたような、鶴Tや鶴手ぬに使われているアレっていうことになっていますが、本当は、アレはラベルデザインそのものであって、ロゴマークとして考えられたものじゃないんですよね。あまりにまとまりの良いデザインだったので、マーク的に使わせてもらってるっていうことです。

私としては、鶴を純米化する時に新らしくしたラベルだったので、妥協なく作り込みたかったんですけど、最初からとても気に入って、デザイン自体にほとんど変更はありませんでしたね。ただし、『信濃鶴』の文字は、別の今風の書体になっていたので、昔のまんまのものに差し替えてもらったんですよ。

そういう意味では、信濃鶴のロゴマークは、ラベルにあるあの『信濃鶴』っていう昔からの髭文字そのものっていうことなのかもしれませんね。あれは、もう文字じゃなくって、マークと化していると言っていいでしょう。あのマークが、駒ケ根の街の中にはそこらじゅうにあるわけで、それを見てちょいと一杯引っかけたくなっていただければ結構かと(笑)。

中央会のロゴマークも、これからいろんなところで皆さんの目に留まる機会が増えて、それと同時に日本酒の消費にも拍車がかかってくれるとうれしいです。皆さんにも、どこかで見かけたら、ちょっと気にしていただければ幸いです。まぁ、この手のマークより、赤提灯の方がよっぽど魅力的だとは思いますけどね(笑)。


□□□ 年末年始もクリッククリック! □□□
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鶴手ぬその後

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先日、駒ケ根市内のY酒店さん・・・この写真に名前がデカデカと出ちゃってますけど(汗)・・・が、とても貴重なものを持って来てくれました。かつて世の中に存在した、幻の『鶴手ぬ』です。店名も入っていますが、信濃鶴のロゴが真ん中に鎮座していて、間違いなく長生社で作成したものでしょうね。

実は、この後すぐに、店名が入っている部分に長生社の名前が刷り込まれた、正真正銘っていうか、完全版の鶴手ぬもY酒店さんの倉庫の奥から発掘されたんです。そいつは、私がいただいちゃいましたが、かなり古いもので、私もこれまで見たことがありません。よくこんなものが残っていたっていうレベルなんですよ。

その古さを証明しているのが、店名の脇に書かれた電話番号です。Y酒店バージョンには『三一〇番』、長生社バージョンには『一五八番』とありました。電話番号が3ケタだった時代なんて、私が生まれるはるか前の話でしょうから、少なく見積もっても50年くらいは経ってるっていうことになりますよねぇ(汗)。

話によれば、かつての駒ケ根市の電話番号は申し込み順に付与されたみたいですから、長生社は158番目の申し込みだったんでしょう(笑)。当時は・・・っていつのことだか分りませんけど(汗)・・・長生社は市内でもとても勢いのある会社だったんじゃないですかね。当然、電話だって我先に導入したはずです。

そんな時代ですから、信濃鶴を売っていただいている小売店さんの名前を別々に入れた、蔵元グッズを作ることもできたんでしょうね。私が覚えているのは、入社してからしばらくの間、小売店さんの名前を入れたマッチを年末に大量に作っていたことくらいですかね。これには、小売店さんからもいくらかのお金を頂戴していたと記憶してます。

それでも、よく形を維持してますよねぇ(笑)。かなり黄ばんではいますけど、それほど使われてなかったっていうことなんでしょう。私がいただいた長生社バージョンは、のしをかけたままの状態でしたから、広げたら印刷が滲んだようになってましたけど、ちょっと見ただけじゃ、50年も前のものっていう感じはしませんよ。

新型鶴手ぬと比べれば古めかしい感じは否めませんが、昔を懐かしむには加減がいいくらいです。二色刷りで、店名部分は個別仕様なんですから、手はかかってますよね。でも、こうやって比べてみると、今年の鶴手ぬはデザインも今風で、とってもカッコいい出来ですよね。鶴のロゴ以外は、チェッカーフラッグ(?)とローマ字だもんねぇ(笑)。

あと50年経ったら、私はもうこの世にはいないでしょうけど、私の孫がこの鶴手ぬをどこかから見つけ出して来て、一体いつ頃作ったんだろうなんて大騒ぎするのかもしれません。そんな風に歴史がつながっていってくれたら楽しいですよね。でも、『Team101』が何者なのかは分かんねーだろうなぁ(笑)。


□□□ 鶴手ぬはまだまだありますよー! □□□
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クリスマス杯

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クリスマスイブの夜は、娘の熱烈リクエストで麻雀大会に。さながら、『岳志家クリスマス杯』ってところでしょうか。私も家に帰ってのんびりできましたし、ゆっくり晩酌でもしようなんて考えてたんですけど、こういう時くらい娘との楽しい時間を過ごしたい親心も手伝って、真っ向勝負を受けて立ちました(笑)。

私が可哀そうだと思うのは、彼女に兄弟がいないことです。家の中に子供が複数いれば、おのずと遊ぶことには困らないでしょうし、ゲームにしてもテレビにしても、ケンカしながらでもワイワイ楽しめたはずです。遊び相手を親に求めるのは、自由な精神の開放っていうのとは少し違ってくると思うんですよね。

それでも、中学3年にもなれば自分の世界もできて、部活やら受験で忙しくもなって、そんな心配も必要なくなってくるのかもしれません。考え方も大人に近づいてきたっていうことなのか、かつてはトランプやかるたをやりたがったのが、だんだん人生ゲームとかパソコンのそれに取って代わり、今や麻雀だもんねぇ(笑)。

私だって、麻雀にそれほど詳しいわけじゃないんですよ(汗)。高校3年くらいの時に覚えて、大学生の頃はよくやりましたけどね。でも、あの複雑な点数計算はできませんし、あまり細かいルールも知りませんし、ましてや強いっていうわけでもありません(笑)。ただ、私の中ではキングオブゲームなんですよね、コイツが。

今回のクリスマス杯では、とーぜんのことながら、お父ちゃんのダントツの強さが際立った結果となりましたね。役満(麻雀の最高得点)も2回も上がっちゃって、娘はぶっ飛びの大負けでした。「負けたら勝った人の言うことを何でも聞く」っていうくらいの約束にしとけば良かったなぁ(笑)。

ツモ・ピンフ・チンイツ・リャンペーコーの3倍満、国士無双(こくしむそう)の役満、四暗刻(すーあんこう)の役満・・・なんて言っても、知らない人にはチンプンカンプンでしょうけど、スゲーってことなんですよ(笑)。でも、本来なら4人のところを3人で同じ牌の数でやってますから、持ってこれる牌が多くなって、高い手も作り易いっていうだけなんですけどね(汗)。

2枚目の写真は、娘が私に国士無双を振り込んだ図です。ゲームが始まるやいなや、いきなり奈落の底に突き落とされたので、娘のピースサインもへたれてますね(笑)。ちょっと可哀そうだからなんて、手加減するほど甘かぁありませんぜ。親に勝負を挑むんなら、世の中の厳しさをしっかりと感じさせるまでです。

私は、調子に乗ってお酒をグビグビ飲み過ぎてましたけど、やっぱり頭を使いながらだと、あんまり酔わなかったってぇことなんでしょう。逆に、読みが冴えてましたから、次回もチビチビやりながらがいいかもしれません。でも、娘もこれだけコテンパンにやられれば、しばらくはやりたいって言わないでしょ、麻雀(笑笑笑)。


□□□ これにてクリスマス特集は終了! □□□
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プレゼント

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皆さん、朝起きたら、枕元にクリスマスプレゼントはありましたか?いつ頃までサンタクロースの存在を信じていたのか忘れちゃいましたけど、12月に入ると新聞におもちゃ屋さんの広告が入ってきて、その中からプレゼントが選べるっていうシステムに、おもちゃ屋さんとサンタクロースとの黒い癒着構造を長い間疑っていた岳志です(笑)。

今日は、搾りたて無濾過生原酒の発売開始日っていうこともあって、今年の初物を買いに、いろんなお客さんに、わざわざ長生社まで来ていただきました。遠くは、愛知県からけろさんまでもお越しいただいて、本当にありがとうございました!蔵の洗い物に追われて、ご挨拶できなかった方もいて失礼しちゃったんですけど、心から感謝感謝です。

おこがましくも言わせていただければ、例年、この無濾過が長生社からのクリスマスプレゼントになっているような感じになってますね。こちらから配って歩かずに、取りに来させちゃって、更には代金まで頂戴するっていうのが失礼千万な話ですが、毎年同じ時期の楽しみがあるっていうのはいいことかもしれませんよね。

ご報告しなくっちゃならないのは、一昨日のブログで、今年の無濾過は昨年よりも出が悪いってな泣き言を書いたら、皆さんに同情をしていただけたようで、あれから注文がパタパタ入ってきて、結局、昨年と同じくらいの出荷量になっちゃったようです(笑)。こりゃぁ、長生社へのうれしいクリスマスプレゼントになりました!

新たにビン詰もしなくっちゃなりませんから、忙しい年末にちょっとだけ時間がとられますけど、こういうことならうれしい悲鳴で、社員も喜んで準備してくれるでしょう。酒販店さんからのご注文が遅れていた部分もあったみたいですから、私たちが失意のどん底に突き落とされた気分にならないように、ぜひぜひお申し込みはお早めに(笑)。

無濾過とは別に、このブログをお読みいただいている読者の方にも何か喜んでいただけるものをなんて考えもするんですが、とってもきれいな写真でも撮れればいいんですけど、そんな腕もありませんし、携帯のカメラじゃやっぱし無理だすな(汗)。喜んでもらえるっていう図も、自然の風景くらいしかないですしね。

でも、努力してみましたから、クリスマス・イブ・イブの23日の中央アルプスの様子を連続写真でお届けしましょう。朝の日の出から、午前中、午後の早い時間、日が陰る直前のものです。クリスマス連休は各地で天気が悪いみたいですから、多少の気晴らしくらいにはなるかもしれません。この数日、いただくコメントが多いですから、もしかしたら皆さんヒマを持て余していたりするのかもしんないし(笑)。

今、ふと気が付いたんですけど、このブログからのプレゼントって・・・もしかしたら・・・短い記事にすること・・・だったり・・・して・・・(笑)。


□□□ イブイブはとてもいい天気でした □□□
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メリーメリー

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皆さん、メリー・クリスマス!!!・・・と書き始めたものの、これと言って何か言いたいことがあるわけじゃーありまへん(汗)。完全にクリスマスに合わせたかのような3連休になってますし、とりあえず時流に乗り遅れちゃならんと、大見得を最初に切ってみようと思っただけです(笑)。

酒造りという日本文化の伝承を生業にしている岳志家でも、この時期になると玄関に小さなクリスマスツリーが飾られます。神様も仏様もキリスト様もみんな大切にする日本人ですから、盛大にお祝をすることはいいことなんでしょう(笑)。それが、今の青息吐息の日本経済を少しでも刺激してくれれば、尚よろしです。

我が家では、クリスマスプレゼントだけは女房と交換する習わしになっています。お互い同じ予算を組んでいるので、結局は行って来いで、自分に何か買うっていうのと同じことになるんですが、そんな機会もあまりありませんから、まあいいってことにしてあります(笑)。大抵は、日々使う実用品みたいなものが多いんですけどね。

こんな折だからこそ感じることですが、昔と様変わりしてきたと思わされるのは、ネットショッピングの当たり前化がどんどんと進んできているっていうことです。ちょっと特別なモノ、もしかしたらそれは地元で探しても売っているかもしれないモノでも、ネットで上でウィンドショッピングして購入するっていうことが、もう特別なやり方じゃなくなってますよね。

まぁ、今更こんなこと書いていること自体遅れている証拠なんでしょうけど(汗)、パソコンを触ることすら嫌がるあの女房でさえ、何か意に沿うものを買おうとする時には、ショッピングサイトで探そうとしてますから、その浸透度は計り知れません。実際に購入した人の口コミなんかも見られるし、値段の比較もできるし、外出しなくていいし、悪いことは何もありませんもんね。

ただ、地域内での経済循環っていうことを考えれば、地域外のモノを買って、地域外にお金が流れてしまうわけで、それが全てになってしまうことへのためらいは、私の中には大いにあるんですけどね。8割が地元消費の信濃鶴とすれば、地産地消という大義の中でこそ得られる価値もあるわけで、考えあぐねる部分ではありますね・・・。

当然、娘にもプレゼントはねだられますが、両方のじいじばあばからガッツリもらってますから、両親からは些少なる志で我慢させてます。ひとりっ子なもんだから、全てひとり占めにできるわけで、不本意ながらも兄弟とシェアするっていう、通常ならばできているはずの学習が不足していることへの、親なりの配慮だというのが建前です(笑)。

話をしていて気付いたんですけど、我が娘は、どーやら23日の祝日をクリスマスイブの休日だと思い込んでいたらしい節があるんです。バカでー(笑)。彼女の認識では、24日がクリスマスで、23日がクリスマスイブってことになっていたらしい。プレゼントさえもらえればどーでもいいのかもしれませんが、親としては天皇陛下に顔向けができません(汗)。


□□□ クリスマスプレゼントのクリックを! □□□
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初上槽

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『初上槽』なんていう言葉があるかどうかは分かりませんが、とにかく今期初の上槽(じょうそう:もろみを搾ること)であることに変わりはありません(笑)。手塩にかけて育てた、最初のもろみがようやくお酒になりましたよ。毎年こんなこと書いてますから、何も目新しいこたぁないんですけど、それでもこのうれしさは格別です。

各お蔵さんがおっしゃる通り、今年の米は昨年に比べてとても扱い易くて、思い通りとはいきませんけど、まずまず納得いく経過だったと言っていいでしょう。本当だったら、もう少し早く上槽できれば良かったんですけど、そこまでこちらの予定通りには事が進んでくれませんでしたね(汗)。今日と明日で搾って、24日から無濾過生原酒として出荷されることになると思います。

経過が良くても、味が悪いんじゃどうしようもありませんが、こればっかりは飲んでくれるお客さんたちが決めてくれることなので、ここでは「とても素晴らしい出来だった」と言う他はありません(笑)。私たちがいくら美味しいと言ってみても、嗜好品ゆえに、その飲み手の、その年の、そのタイミングでの評価は同じ向きにはなりませんからね。

私も味見をしただけですから、まだ何とも言えませんが、例年よりクセのない、信濃鶴らしい風味に仕上がったかなって思ってるんですけどね。新酒ですから、当然荒い部分もありますが、飲み易い酒質で、皆さんに年末グビグビ召し上がっていただくにはちょうどいい状態なんじゃないかと(笑)。

昨年は、米が溶けなくて、かなり辛めに仕上がりましたが、今年は例年通りの成分に落ち着きましたね。純米酒はアル添による成分調整っていうことはできませんから、もろみでの熟成が全てです。こちらの目標に上手く軟着陸できるようにしなくっちゃなりませんけど、今回は神様が味方してくれたみたいです。

でも、今から考えると、あの辛い信濃鶴もとても貴重な製品だったような気がしないでもありません(笑)。今年のお米ではあんな風にはいかないはずですから、やっぱりその年その年の味っていうのを、その年に楽しむっていうことはとても素晴らしいことなんじゃないですかね。お酒との一期一会っていう感じでね。

ここでは正直に書いちゃいますけど、ご予約いただいた本数は、結局、昨年をクリアできなかったみたいで、残念残念!不景気が当たり前になっちゃってますけど、大震災のあった今年の年末は、どんな成績になるのかチト不安ではありますね(汗)。あるお酒屋さんも、今年はクリスマス前なのにスパークリングワインが全然出ないなんてぼやいておられましたよ。

それでも、これといった問題なく初上槽をむかえられたんですから、今日はめでたい日じゃないですか(笑)。昔は、蔵で新酒祝いをやったもんですが、出稼ぎの蔵人がいなくなった今ではやらなくなってしまいました。外に出ていく元気がまだちょっとありませんが、無理して新酒祝いに出かけてこよーかなー・・・。


□□□ 年末年始はポイントが低くなってくるんですよね □□□
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尺棒(その9)

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うーん、やっぱり難しいですねぇ、『のみ』の説明(汗)。どのくらいの方がお分かりになったかはこの際考えないことにしますが(笑)、大体そんなものが『のみ口』に押し込まれてるんだっていうくらいにご理解くださいね。そんなに複雑なもんじゃないんですけど、私の文章力の無さは、今更どーしよーもありまへん(涙)。

ついでと言っちゃぁなんですが、タンクにセットされた『のみ』からどうやってお酒を出すのか、ここで説明しちゃいましょうか。それにはまた別の道具が必要で、写真にあるような形のものを、タンクのカップから頭を出している『のみ』の本体部分に取り付けて操作することになります。

こいつの名前は、『本器(ほんき)』とか『出し器』とか『出しのみ』なんて呼ばれてますけど、正式名称は『本器』みたいです。こんなこと書くと、また分かり難くしちゃうかもしれませんが、この『本器』はタンクに取り付けるんじゃなくって、あくまで『のみ』にくっ付く格好になるんですよね。

『本器』と『のみ』が一体となることで、その内部が密閉されたような空間になって、その空間の中で、昨日お見せした『のみ』の芯の部分を引き出して開けることで外への抜け道ができて、上の写真で斜めに突き出しているノズルからお酒が流れ出てくるっていう構造なんですけど、書いてる私にもよく分からなくなっちゃうような説明でスイマセンスイマセンスイマセン(汗)。

昨日の写真の3枚目の右端に、その芯の部分が写っていますが、縦に溝が切ってあるのがお分かりになりますかね。この縦の溝にちょうど入り込むような突起が、『本器』の心棒の先に付いていて、それをかみ合わせておいてから心棒をグルグルと回転させれば、『のみ』の芯がネジ式に外れてくるっていう寸法です。

その開け閉めの具合で、タンクから出すお酒の流量を調節することができます。お酒の移動なんかでは全開にしちゃいますけど、濾過作業のような場合には、濾過できる量に合わせて微妙な調整をしなくっちゃならないこともあるんですよ。その辺のさじ加減は、経験を積んでくれば分かってくるってところですかね。

同じ開け具合だったとしても、タンクにお酒がたくさん入っていれば『のみ口』における水圧が高くなりますから勢いよく噴き出すことになりますし、少しだけだったら全開にしても大した量が出てこないっていうことになって、こんなことひとつをとってみても、ローテクな蔵の仕事における経験の大切さがご理解いただけるかと思います。

今回の移動作業においては、この『本器』はお酒を取り出す元のタンクである301号に取り付けることになります。その辺は、また話に出てくる予定ですが、まっちーさんにも『カップ』の役割が分からないとご指摘を受けていたりして、どこまで説明していいもんだか、少し悩み始めた岳志だったりします(笑)。


□□□ 分かんなくても気にしない気にしない! □□□
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尺棒(その8)

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お待たせしましたねぇ・・・『尺棒』シリーズ(笑)。私の周りが、何となくそういう雰囲気にならなかったんで、ここまで来ちゃいました。もうひとつの大きな理由は、今日アップしてある写真が撮れなかったっていうか、どう撮ったらいいもんか思案していたっていうことです。なるべく分かり易く説明したいですもんね。で、結局、何枚も撮っちゃいました(汗)。

どこまで話がいってたかっていうと・・・新人蔵人のあなたは、お酒の移動先のタンク63号を中に入って一生懸命に洗ったんだけども、お酒を移動する前に、タンクに開いている2つの『のみ口』をふさがなくっちゃならないっていうあたりまでですかね。一体、どんな物をはめ込むんでしょうか。

その全体像が1枚目の写真です。こんな風に、円錐を途中でカットしたような形の、正に栓っていう感じの代物です。全体が金属でズッシリした重さがありますが、円錐側にはゴムでできたパッキンがはめてあります。私の手の大きさと比べていただければお分かりになるでしょうけど、これがちょうどのみ口にピッタリはまるサイズなわけです。

この栓のことを『のみ』と言います。以前の説明で、『のみ口』のことを『のみ』と書いてしまいましたが、『口』の字が抜けてました(汗)。お詫びして訂正します。スイマセンでした。私たちの日常生活にも出てきませんかね。こういう、何て言ったらいいか、栓のような、そこから液体が出てくるような形状のもののことを『のみ』って。

さて、この『のみ』を分解すると、3つのパーツに分かれます。ゴムパッキンの部分と、金属部分が本体と、本体の穴にねじ込まれている芯の部分です。3枚目の写真は、その各パーツを立ててお見せしていますが、真ん中の本体部分には大きな穴が開いていて、そこにちょうど芯がネジ式に納まる感じがお分かりいただけるでしょうかね。

これらをひと塊にして、タンクの『のみ口』にセットするわけです。以前にご説明したように、タンクの『のみ口』には必ずカップが付いていますから、まずこの『のみ』を『のみ口』に押し込んで、その上からかぶせるようにしてカップをはめて、そのカップをギュウギュウ締めつけることによって、『のみ』が『のみ口』にしっかりと密着して、中のお酒が漏れないようになるっていう仕組みです。

これも分かりにくい写真で申し訳ありませんが、4枚目は、『のみ』をちゃんとセットした『のみ口』の様子です。これで、中にお酒を流し込んでも大丈夫な状態になりました。各パーツの締めが甘いと、お酒が漏れ出てきますから、しっかりと専用の工具で回しておきます。あんまりやり過ぎると外すのに苦労しますから、程々の強さじゃないと困りますよ。

カップに開いていた穴からは、『のみ』の本体に切られたネジの部分が顔を出している状態になって、そのネジがまた何らかの役割を果たすっていうことになるんですけど、それについてはまたのお楽しみです・・・まぁ、あんまり楽しみにしていない読者もおられるかもしれませんけど・・・(汗)。


□□□ 分かったかなぁ □□□
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新酒

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有り難いことに、お問い合わせ多数の、信濃鶴の新酒『無濾過生原酒720ml』です。酒販店さんから個人のお客様まで、「いつ発売ですか?」のご質問をいただいております。これまで、「クリスマスまでには」っていうような曖昧なご返事で顰蹙を買っていましたが(汗)、正式にビン詰めの日程を固めましたので、ご報告申し上げますね。

ビン詰めは22日に行います。翌日からはクリスマス連休になりますが、その間にレッテル貼りなどを行って、早いもので24日、遅くとも26日には販売及び発送が出来るようにと考えています。また、もしも1号もろみだけでは量的に対応できない場合には、2号もろみにも手をつけることになるかもしれませんが、2号もろみの上槽(じょうそう:もろみを搾ること)時期についてはまだ未定です。

結局ギリギリになっちゃいましたね(汗)。昨年なんかは予定より早く仕上がっちゃったし、今年はどちらかというと遅れ気味なんですけど、ま、生き物相手で予定通りにはいかないっていうことで、寛大な心でお許しくださいね(笑)。あと数日の経過観察はありますが、そこがどーであれ、22日には絶対に上槽することにしました。

なにせ、この年末の無濾過だけは、搾った直後のものをその日のうちにビン詰めするっていう原則でやってますから、その辺のすり合わせが難しいんです(汗)。突然に、明日ビン詰めするっていうわけにもいきませんからね。それもこれも、飲んでいただく皆さんに、より新鮮なしぼりたてを味わってみていただきたいっていう鶴の心意気です(笑)。

何度も書いてますけど、一番最初のもろみを商品にするってぇのは、造り手とするとちょっと気が引けるんですよねぇ・・・。何本か仕込むうちに、その年のお米の傾向も分かってくるもんなんですが、事前演習なしの1号もろみが大失敗する可能性だってありますから、かなりドキドキもんのリリースになるわけです(汗)。

とはいえ、その年のお米で仕込んだらこうなりましたっていう味を、最も如実に表しているお酒だとも言えるわけで、私のようなヘッポコ杜氏の立場とすれば、それも今年の味ってぇことで、美味しくても、ちょっと気に食わなくても、どうか文句を言わずに飲んでくださいと、伏して御願いたてまつる次第(笑)。

先日、今年の新酒についてFM長野さんに取材していただきました。21日(水)12:00からの番組で取り上げていただけるそうなので、長野県限定になりますけど、もしチャンスがあったら聞いてみてくださいね。FM長野さんのブログにも載せるっていうことで、写真も撮っていかれましたよ。

私の旧友が「無濾過と特別純米を取り混ぜて、それに鶴手ぬぐい1本と送料込みで、ポッキリ1万円にしてくれ」なんていうバカな注文をくれました。「そんな組み合わせなんてあるわきゃねーじゃんかー」と渋々計算をしてみると、なんと本当にピッタシ1万円になるセットができたんですよ!!!それは、長生社から関東へ送る場合のみの話にはなりますが、来年はセット販売を考えたら・・・ウソウソ(笑)。

最後にお願いですが、無濾過生原酒のご注文は、どうか会社の方へお願いします。このブログや、ブログからのメール宛にご注文をいただくと窓口が2つになって混乱しちゃうんですよね(汗)。既に、これまでにご注文をいただいた分に関しては、既に処理してありますから、その限りではありません。また、ご質問等のメールはどんどん送っていただいて結構ですよ!


□□□ どんな味になるのかなぁ □□□
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完読

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本日、日曜日。昨日で、年内中の仕込みが終わって、片付け作業にも精を出しつつ、ちょっと気の抜けた一日を過ごしました。ボーっと過ごすなんてことはできませんでしたが、出勤の蔵人も一人だけで、出来ることだけやってもらって、早上がりでした。私の気分は、上の写真が物語っていると言っていいでしょう(笑笑笑)。

会社の裏が畑になってるんですけど、そこのおじいさんたちものんびりやってましたね。この写真は蔵の建物の間から撮りましたが、ここからのアングルは、今日の少しだけゆったりした時間の中で私も初めて発見して、とても新鮮な感じです。奥に見えるのが南アルプス。手前の柿の木に残っている半分しなびた赤い実も、また風情じゃないですか(笑)。

風が吹いてとても冷たい一日でしたけど、午後から晴れてきて洗濯物も良く乾いてくれました。今日は、これまで放ってあった雑務を精力的にこなす・・・はずだったんですが、パソコンのいろんなアップデートに手こずって、イジイジした時間も多かったです(汗)。でも、山積みのメモの山はかなり減って、ホッとしましたね。

溜めてしまったメールの返信もしたりしましたが、やっぱりもらったその場で対応しないとダメですよねぇ(汗)。何かちょっと調べないと、その場ではすぐに返答が出来ないような場合がきっかけで、ドンドンと処理し切れなくなっていくんですけどね。まぁ、仕込みがなきゃ、十分に対応できるんですけど・・・。

しかし、このブログのコメントバックだけは、毎日必ずやるようにしてますよ(笑)。これこそ、毎日必ず数件はいただきますから、数日溜めただけでも大変なことになります。そのうちに、何の記事に対してもらったコメントなんだか分からなくなって、余計に時間がかかるようになっちゃうんですよね(汗)。

先日、驚くべき隠しコメントをいただきました。『本日、2ヶ月要しましたが2006年ブログ開始まで完読。感想は「毎日よく続いていますね」です』というものです!!!2年ほど前までは、「全部読破しました」っていう励ましのお言葉を、ホントにたまーに頂戴することがありましたが、それとてもよっぽど頑固な変わり者の方たちばかりでした(笑)。

5年分としても1800以上の記事がありますし、どういうつもりで書いてるんだか知りませんがこのブログの1日の文章量は結構ありますから(笑)、読み切るのは相当な努力なんじゃないかと思います。この場をお借りして、御礼申し上げる次第です。大した内容もないブログに突き合わせてしまったようで、とても恐縮です(汗)。

5年×365日=1825日、1825日×原稿用紙3枚=5475枚、5475枚×400字=2190000字ってことになりますが、これって書籍にしたら何冊分になるんでしょうねぇ・・・この努力を別のことに使ったらと・・・思わないでも・・・ない(笑)。


□□□ 日曜日は脱力ブログ □□□
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緊急修理

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こういうことは突然に起きるもので、蔵で使う大事なものが壊れちゃいました。社員が持って来た時には、もうほとんど使用不可能状態で、捨てるしかないと思ったくらいだったんですけど、新品を買ったら結構かかるっていうことも分かっていたので、なんとか修理しようと考え直したんです(笑)。

ちょっと写真じゃ分かりにくいんですけど、これは大きなひしゃくなんですよ。直径、深さ共に20センチくらいのアルミ製のもので、洗い物をする時に活躍したり、搾れたお酒を少しだけ桶に取り分けたりする時に使ったりする、取り回すのにちょうどいいサイズだったんです。手前が容器部分で、右奥に柄が伸びている図になってます。

こんなの私が蔵に入った時からありますから、少なくても二十数年はみんなにこき使われてきて、もう完全に償却は済んでるようなもんです(笑)。けど、長年の愛着もありますし、直して使えるんならエコに貢献できるわけですから、出来る限り修繕の方向で考えるのがいいんでしょうね。

これは、修理後の写真なんですけど、ちょっと他と輝きが違う部分がお分かりですかね。柄の付け根にあたる部分が円形に、その上の補強材が付けてある部分が一文字にピカピカしてるんですけどね。つまり、容器部分と柄が完全に分離しちゃったっていうことなんです。実際には、首の皮一枚でつながってたんですけどね(汗)。

そこで、地元の知り合いにこういう溶接ができるのかって聞いたところ、アルミの溶接って簡単じゃないみたいで、それ専用の機械を持っている所じゃないと出来ないっていうことが分かりました。金属の溶接なんて、どれも同じようなもんだと思っているのは素人さんで、対象の金属によって、使う機械も方法も違うんだってことを勉強しましたね(汗)。

それでも、私の後輩の会社にはあるっていうことで、急きょ持ち込んで、その場で直してもらったんです。土曜日で、その会社は休日だったんですけど、その後輩の親父さんに当たる社長さんと若干の社員の方がいらっしゃるっていうことで、何とかしてもらうことができました。イヤー、やっぱり持つべきものは友ですね。

作業は、私が思っていたよりも時間がかかったんです。溶接っていうと、まばゆい光を発しながら、ジーッとなぞればそれで終わりだなんて思ってましたけど、アルミの場合はそんな訳にはいかないようでした。またまた認識を新たにしたような次第でしたが、アルミ製品はここで直してもらえるっていうことが分かって、とても心強い気持ちになりましたよ。

待つ間に社長さんとお話させていただきましたが、大震災後の受注激減がそろそろ持ち直してきたかと思ったら、今度は円高の影響で泣きっ面に蜂だなんておっしゃってました。どんな業界でも、結局は景気に左右されるわけで、長生社となんか比べたら申し訳ないんですけど、浮き沈みはいずこでも同じなんだと思わされましたね。

それでも、廃棄直前の値段もつかないようなひしゃくですが、これを直して使えるっていうことにそこはかとない安堵感を覚えたのも事実です。何を大事にして生き残っていくのか。利益追求のみの思考回路の限界を、このひしゃくが考えさせてくれたっていうのは、チト言い過ぎでしょうかね(笑)。


□□□ 尺棒シリーズはどこいった?(汗) □□□
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ひと休み(つづきのつづき)

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スイマセンスイマセンスイマセン・・・一昨日、昨日と訳の分ったような分からないような記事を書いておいて、今日もその続きっていうか、勢いっていうか、本当は眠くて何にも考えられないっていうかで、またもや続き記事に強引に持ち込もうと、頭の中空っぽ状態でパソコンの前に座っている岳志です(汗汗汗)。

せっかく、わざわざ読みに来ていただいている読者の方々に、全くもって実の無いお話を読ませるっていうことが失礼極まりないのは重々承知ではありますが、時間に追われた仕事の中で、苦労してブログ用の時間を作っている私の努力に免じて、サラッと読み流して、大きな心でブログランキングへの応援ポチをしていただけたら幸いです(笑)。

本当のことを言えば、麹室に2日間泊まり込んで、硬い床の上でゴロゴロ寝て体が痛くなったところへもってきて、今日は主治医のE君に鍼を打ってもらってきたもんだから、半徹の眠さも相まって体がグラングラン状態になっちゃって、何か生産的なことができるような精神状態じゃないっていうのが正直なところ(汗)。

でもねぇ、今日は、とってもめでたい日でもありますから、皆さんにもお付き合いいただいて、お祝い気分でいきたい気持でもあります。何がめでたいかって、今日で今年中の麹造りは完全に終了したっていうことです。体が言うことを聞けば、今頃は街のどこかで飲んだくれててもいいくらいなんですが、E君には「鍼を打ったら飲んだらアカン」と言われているので、自粛してるんですよ(涙)。

これで、明日、本年最後のもろみの仕込みが終わっちゃえば、年末までの2週間ほどは、仕込みとしては本当に『ひと休み』っていうことになるんです。その高揚感もあって、最後の麹造りは実験に次ぐ実験を自分に課してみましたが、この歳であんまり無理なことしちゃイカンと、半分反省モードにはなっとります(笑)。

11月の頭から約ひと月半の仕込み期間でしたが、私の実感および各方面からの情報を加味してみると、今年のお米は出来が良かったっていう結論になりそうですね。まぁ、これといった問題もなく、順調に生育したっていうところでしょうか。麹にすればハゼまわりが良好で、もろみにすればよく溶ける、酒質も良好って感じかな。

個人的には、昨年の長野県産の美山錦には大いに手こずらされましたから、例年並みの今年のお米がとても扱い易く感じられるだけっていうような気もします。でも、他の蔵元ブログなんかを読ませてもらっても、どうやら皆さん新酒にはかなりの自信がおありのようですから、例年並み以上のお米だったと言っていいのかもしれませんね。

ここではちょっと書き切れませんが、いい点もあれば反面悪い点もあるわけで、そういった今年の状況をどの様にお酒に反映させていくかが私たち酒造りのプロに課せられた使命っていうことでしょう。その結果の生産物であるお酒をいかに美味しく提供していけるのか、今の経済状況とも呼応してひと筋縄じゃいかない難しさも、この『ひと休み』の間に考えなくっちゃと思ってるんですけどね。


□□□ 写真は夕日に映える南アルプス □□□
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ひと休み(つづき)

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昨日、っていうか今日ですけど(汗)、の夜中に麹室に入り込んで、途中でトイレには出てきたものの、今朝の6時まで『良い子の生き物観察の記録』をつけていた岳志です。寝る間も惜しんでとは正にこのことで、今私に夏休みの一人一研究をやらせれば、いいものやると思うんですけどねぇ(笑)。

本当は、ほとんどの時間は麹室の床で寝てたんですよ(汗)。しかし、寝たり起きたりの繰り返しですから、トータルである程度寝ていたとしても、熟睡っていうのからは程遠いわけです。もう、貫徹なんてできる年齢じゃありませんから、自分の体をいたわりつつ、最低限の努力でノーベル賞級の発見を目指してました(笑)。

でもね、昨日の実験は得るものが多かったですよ。そうじゃなかったら、こんなことブログに書くわけないしねぇ(笑)。今になって眠たくて、目がショボショボしてしょうがないもんだから、新しいネタで記事を書くよりも、昨日の流れで続きにした方が楽だと思ってパソコンに向かっているような次第です。

学生の頃の実験っていうのは、正しい結果がまずあって、それに向かって道筋をトレースしていくっていう流れですよね。要するに、確かめるための実験なわけです。ところが、社会に出てからの実験っていうのは、未知なる世界を切り開くための実験であって、それがどういう結論になるのか、そもそも結論があるのかどうかも分からないっていう世界じゃないですか。

大学生レベルになると、かなり後者寄りになってきますが、それでも自分の仕事のための実験とは違います。ただし、研究を自分の職業とした人にとっては、実験っていうのはとても大きな意味をもつものになるでしょうね。もしかしたら、それが仕事の大部分っていうような場合だってあるかもしれません。

いやいや、眠さにかまけて大きなこと言っちゃってますが、私のやってることなんて大したもんじゃありません(汗)。だって、「こうしたら、どうなるのか?」っていうことを確認するだけのもんですからね。それは、もう誰かが知っていることかもしれないし、知っても意味のないことかもしれません。

そんなことは、その道の先生と呼ばれる人たちに聞けばすぐに分かるでしょうけど、あまり飲み込みのよくない私は、自分で確認してみるまでは納得ができないタイプなんですよね(笑)。それに、モノづくりの現場っていうのは、その工場や蔵でないと再現できないことも多いですから、なおさら自分でその場でっていうスタンスが大切な気もします。

今考えてんのはねぇ、もう一晩同じ実験をやるかっていうこと(汗)。面白い結果だったもんだから、もう一度やってみたくなっちゃってんですよねぇ。今年はもう麹は引き込みませんから、やるとしたら最後のチャンス。まぁ、こうなったら誰も私を止められません(笑)。明日は仕事になんなくても、蔵のみんなに何とかしてもらおーっと!


□□□ 眠くて訳が分かんないブログになってらー(汗) □□□
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ひと休み

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長生社では、年内の仕込みは今週いっぱいになります。年末の2週間くらいは造りを休んで、販売の方に全力投球になるんです。うちの蔵みたいに、社員のほとんど全員が何らかの形で造りに参加しているような場合には、これからの最繁忙期までみんなに蔵で働いてもらうわけにはいかなくなるっていうのが実際のところ(笑)。

っていうことで、私が最も気にかけている麹造りなんかは、あと数日で、そろそろひと休みっていうような状態になってきます。まぁ、実際の麹造りはないにしても、新年になったらすぐに再開できるように、掃除、洗濯、消毒等々の仕事に取り掛からなくっちゃなりませんから、ヒマになるっていうわけじゃないんですけどね(汗)。

おかげ様で、なんとか年内は体がもちましたね。肩だの膝だのが痛くなってくるし、体力的にも昔のような持久力は無くなってくるし、老眼が進んで帳面を書くのも面倒くさくなってくるし・・・造りとすると3分の1くらいが終わることになりますから、年が明けて、残りの3分の2を乗り越えられるかが気掛りではあります(汗)。

そんな私ではありますが、これでとりあえず終わりになるかと思うと、人間も勝手なもんで、最後のあがきをしてみたくなります(笑)。それだけ体力が残っている証拠なんでしょうけど、例えば、今日の夜はあんまり寝なくても、明日の作業はいつもより楽だから何とかなるだろうなんて考えが、ムクムクと頭の中に沸き起こってきたりして・・・。

つまり、今晩は多少寝不足になっても、これまでやろうと思って出来なかった実験というか観察をやってみようと思い立ったところです。理科の実験は楽しいものですが、それが仕事で、多少のリスクを背負って、おまけに睡眠時間を削ってまでやろうとなると、それなりの思い切りが必要ですからね。

日々作業をしている中で、「これって、ああやったら、どーなるんだろー?」みたいな、まるで素人的な疑問が頭に浮かぶことがあるんですが、そういう思いつきは大切にしてるんですよね。かなり直感的な部分もありますが、それをやってみることで得られる知見もあるかもしれません。大抵の場合は、徒労に終わりますけどね(涙)。

特に、相手が麹の場合には、成育途上でのいろんな展開があるのが夜中だったりするもんだから、どうしても夜な夜な起き出して確かめることが多くなったりします。その探究心を満たすためには応分の苦労が伴いますが、もしかしたら、明日の朝に、私は大発見をしているかもしれないわけです(笑)。

明日はいつもより仕事が少ないっていう、多少ウキウキした気分で実験するなんて、あまり大きな顔して人様に言えるような話じゃありませんが、もうブログに書いちまいましたから、いくら笑っていただいても構いません。半徹を前に、とりあえず何も書くことがなかったので、頭の中を記事にしてみました(笑)。そんじゃ、枕と目覚し時計を持って、麹室(こうじむろ)へ行ってきますね。


□□□ 朝起きられるかどうかが問題です □□□
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尺棒(その7)

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いじけて言うわけじゃないですよ・・・腹が立っているわけでもありません・・・別に悲しくもないですしね・・・でも、昨日のこのブログは、私が書いた記事よりも、酒ひろしさんがくれたコメントの方に、みんなが反応してるってどーゆーこと?それって、失礼じゃないの?イヤイヤイヤ、別にいじけてなんてないっすよ・・・。

でも、やっぱり、人の大失敗の暴露話は面白いよねぇ(笑)。それも、いつもは、「この日本酒業界を斬る!!!」っていう勢いの論客が、今だからと打ち明けてくれるようなお話は、興味津々で聞き入っちゃいますよね。また、解決編を雲に巻いたような書き方だもんだから、みんなも、謎解きに走りまくってるし・・・(笑)。

まぁ、ここでは、これ以上詮索するのは止めにして、酒ひろしさんのコメントからの教訓として、ぬかりなく手順を踏んで注意深く作業をしないと大変なことになるんだと、しっかりと肝に銘じて仕事に臨まなくっちゃならないってことを書くに留めておきましょう。実際にどうやったかは、いつかお会いした時にこっそりと私がうかがっておきます(笑)。

ですから、新米蔵人のあなたも、これで間違いがないのかひとつずつ確認しながら仕事を進めなくっちゃなりません。そういうつもりで、今やっている作業を頭の中でトレースしてみたら、やっぱり抜けているところはあるもので、あやうくタンクの後ろにかけたジャッキをはずし忘れそうになっていることに気が付きました。

タンクの側面下方に、『のみ(のみ口とも言います)』が2つ開いているのは昨日お話したとおりですが、下のみがいくら底ギリギリの位置に付いているとは言え、中のお酒を完全にその口から抜き取ることは簡単じゃありません。つまり、タンクを平らに置いたままじゃ、少しは底のどこかにお酒が残っちゃうっていうことです。

ちなみに、このタンクの底は平らじゃなくって、真ん中が盛り上がった球形状になっています。平らに置いたままでもほとんどは下のみから出てきますが、最後の一滴までっていうことになれば、タンクを前のめりに傾けるしかありません。そこで、大きめの油圧ジャッキを使って、タンクの裏側を持ち上げるっていう算段になるわけです。

中にお酒が入ってる状態では、重くてとても上がったもんじゃありませんが、空だったり底に少しだけお酒が残っっているような場合なら、このくらいのジャッキで十分に上げることができます。ただし、タンクの底の狭い部分にジャッキの頭をかけなくっちゃなりませんから、しっかりと位置決めをしないと、途中でジャッキが外れて思わぬ事故にもなりかねません。ここでも、やっぱり注意深い仕事が要求されるわけですね。

つまり、タンクを洗浄する際には、まずはタンクの後ろ側をジャッキアップして、水はけが良い状態にしておいてから、上から水をかけるなりの作業をすることになるわけです。もし、ジャッキをかけたままでお酒を入れたりなんかしたら大変なことになるかもしれませんから、洗い終わったら速やかに取り外します。めったに話題には上りませんけど、こんな小道具も蔵の中では活躍してるんですよ。


□□□ 話は全然前に進みませんね(笑) □□□
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尺棒(その6)

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ちょっと間が空いちゃいましたけど、『尺棒』シリーズはまだまだ健在・・・っていうか、ほとんど核心に触れてませんね(笑)。引っ張れるだけ引っ張りまっせー!もしかしたら、春になって造りが終わるころまでダラダラと続けるかもしれません。話題があるときにはそちらを記事にして、ネタに困ったらこのシリーズに戻るっていうのはどーですかね。

しかし、何か具体的なことを説明しようとすると、蔵の中にはいくらでも目に付くものがあって、こんなにもネタ探しが楽だったのかと、うれしくて仕方がありません(笑)。あまりに些細な事柄だと、いくらそれが蔵の中の話でも、ひとつの記事にするには苦しいものがあるわけですけど、何か物語に沿っていると、膨らませようがある気がしますね。

そんでもって、今日なんて、タンクに開いている穴の話題でっせぇ(笑)・・・新人蔵人であるあなたは、ようやくお酒の移動先のタンク63号を、冬だってぇのに汗だくになって洗い終わりました。慣れてくれば手早くできますが、少しでも目に見えない汚れがあったら大変だと、一生懸命にゴシゴシやってくれたってことでしょう。

蔵で使われているタンクには、大抵、下の方に穴が2つ開いています。小さめのタンクでは1つだけのものもありますし、特殊な形をしたものはその限りではありませんが、標準形としては、上の写真にあるような感じになってるんです。本当に底の部分と、それより少し上に穴が付いてますね。この穴のことを、『のみ』と言います。上にあるのが『上のみ』、下にあるのが『下のみ』で、そのまんまです(笑)。

なんで2つ開いているかっていうと、お酒には澱(おり)が付きもので、澱は静置された状態では下に沈むもんだから、新酒にしても、火入れ処理されたお酒にしても、何かしらタンクの底に溜まっていることが多いんですよね。ですから、いきなり底の穴からお酒を出すと、一緒に澱が出てきちゃうっていうことになるじゃないですか。

それを防ぐために、最初は澱のない清透な部分だけを上のみから出しちゃって、しかる後に下のみから出した残りのお酒だけを別処理するっていうような作業手順になることが多いわけです。そういうことがやり易いように、上下2つの穴が開けてあるっていう認識で間違いないと思うんですけどね。

よく見ると、この穴は外に突き出すようにして付いていて、その部分にはねじが切ってあります・・・まぁ、よく見ても分かりませんが・・・(汗)。そして、それに合うように作られたカップが必ず付属しているんです。ただし、そのカップにも穴が開いてますから、それを付けただけじゃ、中に入れたお酒は流れ出ちゃうはずなんですよねぇ。

タンクを洗ったはいいんだけど、この穴を何とか塞がないと、お酒なんて移動できるはずがありません。この付属のカップさえ穴のない構造になっていれば、それをかぶせてしっかり締めることで、容器としての機能は果たせるはずなのに・・・ま、考えればすぐお分かりのように、そのやり方じゃ、中にお酒は入れられても、そのお酒を外に出す手立てがなくなりますよね(笑)。その辺のからくりは、今後のお楽しみです。


□□□ ネタがいくらでも出てくるって幸せ(笑) □□□
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皆既月食

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ねぇねぇ、皆さんはご覧になりましたか、皆既月食?なんでも、11年ぶりの天体ショーだったそうで、天気の良かった駒ケ根ではしっかりと見ることができましたよ。っていうか、私が気が付いて蔵から飛び出したのが、既に夜中の12時近かったですから、それ以降しか認識できてないんですけどね(汗)。

その時には、月全体が暗くなるっていうショータイムのクライマックスは既に終了しちゃってて、かなり元に戻りかけてるような状態でした(涙)。仕方が無いので、ちょこちょこ外に出てはとりあえず最後まで見届けて、「それでも、半分くらいは見たんだ!」と半ば強制的に自らの溜飲を下げときましたけどね(笑)。

造りの期間中には、よく星空を眺めます。これは、会社と家の往復がいつも夜になるのと、蔵のトイレが外にあるっていうことで、おのずと夜空の下を歩く機会が増えるっていうだけの理由なんですけどね(笑)。でも、冬の星ってとてもきれいですから、気にはしていなくても、思わず見上げちゃうっていうのが正直なところかな。

もうひとつ、星空がスッと目に入ってくる理由があるとすると、この期間は蔵の中で生き物に囲まれて、常に自然を感じながらの生活になってますから、その自然の全体といってもいい大宇宙の片隅に立っている自分っていうものを、いつもより実感し易くなっているからなのかもしれません。

この時期の私は、満月に近い大きさの月をずーっと凝視してると、だんだん麹に見えてくるんですよ(笑)。月って、中にウサギの形をした影があるじゃないですか、ああいう白い中にある陰影の雰囲気が、麹が仕上がった時の米粒の表面の感じに似ているような気がするんですよね。そんなこと感じるのは、私だけかもしれませんが・・・(汗)。

よく、月の満ち欠けが生物の活動に影響を与えるっていう話があるじゃないですか。もしかして、満月の夜に育てられた麹はとても酵素生成能力が高いとか、もろみの発酵が盛んになるとか、香気成分がより多く排出される・・・なんていう話になれば実に面白いんですけど、そんな論文は見たこともありませんな(笑)。

私の携帯カメラじゃ、絶対に月なんて上手く撮れませんから、今日は麹の方の写真を、同じ白色っていうだけの共通点で貼り付けておきます(笑)。麹の白色もきれいなもんです。私たちとすると、手塩にかけて育てた麹ですから、その色の中に自分の愛着が塗り込まれて、余計にそう見えるのかもしれませんけどね。


□□□ 一日遅れの内容ですね(汗) □□□
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年末ラベル

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ずーっと気になっていたので、この週末で記事にしちゃいましょう。別に、言いづらいことを、閲覧者の少ない日に、サラッと書き流しちゃおうなんて思ってる訳じゃありませんよ(笑)。まぁ、皆さんに変な期待をさせないようにっていう面と、私もあれこれ考えてることもあるし、何よりこの写真が携帯に残っていると気になって仕方がないんです(汗)。

少し前に、写真の整理ブログをアップした時に、皆さんが一番反応した写真が、信濃鶴のロゴ文字みたいなのがたくさん書かれたヤツでした(笑)。その後に、鶴の特別な商品が年末に出るとかいうウワサ(?)も立ち始めて、今年の無濾過生原酒の話題とも混同されそうになってきちゃって、とりあえず整理してお伝えしようと思った次第です。

昔、まだ信濃鶴の普通酒がアルコール添加だった時代に、年末にだけ出荷される特別な普通酒があったんです。その中味は、通常の普通酒に大吟醸を混ぜたりなんかして酒質を上げてあるんだけど、値段はこれまで通りっていうお買い得品でした。また、その味がいいと、結構な人気商品だったんですよね。

今ではそういう商品はありませんが、その頃の名残りとして、中味は一緒でも、年末だけラベルだけ変えて普通の純米酒を売り出しても面白いだろうなぁなんて思ってたんです。年末年始のおめでたいラベルっていうことで、数量限定でやったらウケるかも知んないし、毎年デザインを変えるのも目新しくていいなんてね。

そんな話をどこぞの行きつけの居酒屋でしゃべったら、前回と今日アップした写真の色紙が出来上がっててきちゃったんです(汗)。もう、「どれにしますか?」くらいのノリになってましたね(笑)。また、これを書いてくれたのが、駒ケ根に縁のある名の知れた方だったりもして、話題性もそれなりにあったんですよ。

本当に限られた単位でオリジナルラベルの一升瓶を作るっていうのは、実は簡単なんです。鶴にもそれ用の商品があって、税法上の必要記載事項がコンパクトに書いてあるだけっていうラベルを張って、その反対側に買った人が何でも好きなものを張れば、それなりにプライベートブランドみたいに見えるわけです。

ただし、私が考えていたのは、ちゃんとした信濃鶴としての年末ラベルっていうことで、税務署にもきちんと登録をして、酒販店さんにもしっかりと周知をして、会社として販売する商品っていうことで、本当にやろうとしたらかなり本腰を入れないと出来ないレベルのもので、それなりの手順を踏まなくっちゃなりません。

アイテム数が非常に少ない信濃鶴の中で、せめてラベルだけでも目新しいものをっていう遊び心もそこにはあるわけですが、今の長生社には、まだその余力はありません(涙)。ですから、この年末に目新しいラベルの商品とか、新しい規格の商品がリリースされるわけじゃありませんので、ご注意くださいね。でも、夢は捨てちゃぁいないんですけどね(笑)。


□□□ 行きつけの居酒屋って、当然・・・ □□□
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ヤブタ洗い

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今日は、蔵の中の旬な景色をご紹介しましょう。夜中撮った写真なので、人がいない寂しい光景になっちゃいましたが(汗)、昼間はここに2人の蔵人がいてずっと仕事をしてたんです。私たちが通称『ヤブタ』と呼んでいる、お酒のもろみをしぼる機械を数日前から準備し始めました。1号もろみが熟成してきてますから、早いところ使えるようにしなくちゃなりません。

いろんなタイプがあるにしても、もろみをしぼるための機械は日本中ほとんどのお蔵さんにあるんじゃないですかね。『袋しぼり』、つまり手作業で搾るやり方も多く残ってはいますが、製造するお酒を全てそういった昔からの方法で搾っている所はほんのわずかだと思います。そのくらい、お酒を搾るのには手間がかかるっていうことなんですけどね。

そういった手間を相当に省いてくれるのがこのヤブタなんですけど、その代わりと言っちゃぁなんですが、準備と片付けには他のどの機械よりも苦労させられるのも、このヤブタではあります。構造がそれなりに複雑で、各パーツが重いっていうのがその大きな理由ですね。ひとりじゃ、とてもじゃありませんけどやる気にはならない仕事ですよ(汗)。

左奥に鎮座しているのがヤブタの本体で、その青い鉄骨フレームの中に、右手前に写っているアルミ製のどえりゃー重い板がたくさん釣り下がるような構造になるんです。これも、詳しく説明し出すと1日の記事じゃ書き切れないことになりますからここでは省略しますけど、この板を洗う仕事がとにかく大変なわけです。

長生社のような小さな蔵のものですら、この金属の塊のような板が70枚くらいかかります。大きな蔵になると150枚の機械が3台並んでいるなんていう、私からすると目をそむけたくなるような光景にお目にかかることもあります(笑)。一枚が一畳に近いくらいの面積がありますから、その両面を洗ってゆすぐっていう作業を70回繰り返すのは、相当な労力なんですよね。

まぁ、そこまでしても、一度セッティングできちゃえば、後は効率的に仕事をしてくれる、今の蔵には不可欠な機械っていうことです。蔵人たちには苦労をかけますけど、今ここで大変な思いをすることで、その後の精神的安心を得ることができると思えば、私も心を鬼にしてやってもらうしかない仕事なわけです(笑)。

そして、このヤブタの初仕事は、あと10日後くらいになるかと予測しているんですが、1号もろみがいつ搾りの時期を迎えるのかは、相手が生き物であるがゆえに正確に予定することはできません(汗)。その1号もろみが、毎年皆さんからご好評をいただいている、今年の新酒第一段の『信濃鶴無濾過生原酒(720ml)』になるわけで、もろみ管理も気の抜けない状況になってきてますね。

なんとか、クリスマスまでには間に合わせたいと考えてますし、もろみの方も今のところ順調に推移してますから、大体予定通りにはいくと思ってます。麹に、酒母に、もろみにと、全てに神経を張り巡らせる日々になってきましたが、苦労する半面、これこそが蔵内生活の醍醐味だと、楽しい気分になっている今日この頃です。


□□□ 3位定着モードかな □□□
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尺棒(その5)

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杜氏から、「そのタンクは中に入ってしっかり洗え」と命令されたあなたは、中に入るためのはしごと、内側をこするためのデッキブラシを用意してきました。洗浄機だけで洗い流すのと、中に入ってゴシゴシ汚れを落とすのとでは労力とすると格段に大変になりますが、その半分は洗い仕事だと言われる蔵の中のことですから、いちいち文句を言っている余地なんてありません(笑)。

つい最近洗ったとか、しょっちゅう使っているようなタンクは洗浄機だけで済ますこともできますが、たまにしか使わないようなものは使う前にはしっかりときれいにしなくっちゃなりません。単に口に入るものであるっていう以外に、醸造物には常に細菌汚染の危険が付いて回りますから、念には念を入れるのは当然のことですよね。

洗う手順とすると、最初に洗浄機で大雑把に全体を流して、次にデッキブラシとそれをゆすぐための桶を持って中に入って、汗をかきながらしっかりと洗ったら、最後にまた洗浄機で全体をきれいにして終わりっていう感じです。これから仕込みをするっていうタンクの場合には、もっと徹底的に殺菌をしますし、洗剤を使ったりもしますが、今回の場合にはそこまでのことはしません。

はしごと書きましたが、ご覧になればお分かりのように、木や金属でできた普通のハシゴじゃなくって、俗に言う縄ばしごっていうヤツですね。他のお蔵さんのことは分からないんですけど、長生社ではずっとこのタイプを使ってます。数年前に新調したんですけど、いまだにこんなもの造ってるんですねぇ(笑)。

他の道具とすると、デッキブラシ、これはホームセンターでも売ってるようなやつです。それから、写真だと分かりづらいかもしれませんが、細い柄の先に黒い円筒状の毛が付いているブラシがあって、これはタンクにいくつか開いている、手の入らないような細い穴を洗う時に使うものです。これも、ホームセンターに似たものは売ってるでしょうね。

これを持って、タンクの中に下りて行くんですけど、縄ばしごって一点で支えるだけでブラブラしてる訳ですから、うまくバランスが取れなくて案外怖いもんですよ(汗)。登る時も簡単じゃありません。私は、最初にこれを使った時には、タンクの中で宙ぶらりんになったまま固まって、助けを呼ぶわけにもいかず、かなり慌てたことを覚えてます(笑)。

今じゃ肩が壊れてできませんが、昔は縄ばしごなんてまどろっこしいものは使わずに、タンクへの出入りは体ひとつでやってましたね。つまり懸垂で上り下りしちゃうんです。自分の身長よりもはるかに高いタンクからでも、飛び上がって縁につかまって鉄棒と同じように懸垂して這い上がってきてましたね。あの頃は、若かったなぁ・・・(涙)。

いくら使ってないからと言っても、中が目に見えて汚いっていうことはまずありません。汚れているかどうか分からない壁面を、どこまで真剣に磨くことができるかは、蔵の中でのひとつの試練でもあります。そういう仕事を何年もやって、ようやく一人前の蔵人に成長していくんだと思います。ま、私はまだまだ半人前ですけどね(汗)。しかし、こういう記事でも書かなきゃ、縄梯子なんてブログに登場する機会はなかったろうなぁ(笑)。


□□□ 説明が大雑把過ぎる? □□□
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チョイ抜け

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私が冬の間は、昼も夜もあまり外に出られないっていうことは、このブログの読者の皆さんならよーくご承知の通りです。仕込み作業は休日返上で行われますし、朝から晩まで仕事が連綿と続きます。これは、なにも私に限ったことじゃなくって、蔵で働く人であれば、同じような忙しさの中で、みなさん生活しておられるはずです。

夜、飲みに出られる時間が全くないわけじゃありませんけど、歳をとったらそういう元気も無くなってきて、自由な時間は全て睡眠に回したいと思うようになりました(汗)。ちょっと前まで、蔵の仕事が終わってからいくらでも飲みに出ていたことを思うと、体力の衰えを感じずにはいられませんね(涙)。

今から考えると、以前は夜中になるべく仕事をしないように考えて、いろいろと割り振っていたんですけど、だんだんとどーしてもやっておきたい仕事も出て来て、それが夜になったりすれば、意地でもやろうとして苦労しているあたりは、ストーンヘッド杜氏の面目躍如ってところでしょう(笑)。

かつては、駒ケ根の街を夜な夜な飲み歩いていた余剰体力が、今では、強引に自分に課した仕事のために使われているっていうわけで、そこに年齢的な体力低下も加わってるもんだから、更に更に外へ出ようなんていう気は失せちまってますね(汗)。それでもなんでも、美味い信濃鶴さえできてくれれば、何も言うことはないんですけどね(笑)。

そんな私を、あるお客様が突然訪ねて来てくれました。昨日電話があって、今日そちらに伺いたいと。えらく突然ですが、それは私に余計な気を使わせたくないが故の配慮だとおっしゃいます。でも、駒ケ根に1泊すると・・・そんなの、一緒に飲もうって言ってるようなもんだと思うのは私だけでしょうか・・・(汗)。

実際問題としては、そんな時間が私にあるわけもありませんし、彼もそんなことは期待しないで、越百とArikaで飲めさえすればいいみたいなんですけど、それでも、ほんのちょっとでもお相手しないと申し訳なく思えちゃうのは、人を愛する心の深い私ならではの心模様ではありましょう(笑)。

・・・っていうことで、ほんの少しだけ出掛けてきます・・・こんな普通の日に(汗)・・・まだ仕事が残ってんのに(汗汗)・・・明日の朝はいつもより早いのに(汗汗汗)・・・だいじょーぶかなー???

追伸:ただ今、帰って来ましたよー!お酒は飲まないつもりでいたのに、地ビールとウィスキーとちょっとずつ飲んじゃいました(笑)。これからもうちょっと仕事をして、ぐっすり寝るつもりですが、仕事の前に寝ちゃわないか心配です(汗)。明日の朝、悲惨な結果になっていないことを望んで、このブログをアップしておきましょう・・・。


□□□ こういうブログ書くの久しぶり(笑) □□□
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尺棒(その4)

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タンクのお酒を移動するっていう仕事の中で最初にすること、それは、移動なんかとは全く関係のない作業です。何かって言うと、タンクの洗浄なんですよね、これが(笑)。このシリーズは引き延ばしやだましばかりだと、怒ったりしないでくださいね。こうやって、いろんなことをご紹介していくのが、今回の目的なわけです。

タンク301号には既にお酒が入っているわけですから何もする必要はありませんが、タンク63号は今現在は空っぽです。もちろん使い終わる度に洗ってはいますが、最後はいつ洗ったのか分かりませんし、埃が入り込んでいるかもしれません。昨日洗ったとかいうことでもない限り、使用する前に中を洗浄するのは、食品業界では常識でしょうね。

そして、昨日もご覧いただいたように、タンク63号は一生分のお酒が入るほどでっかいサイズなわけで、口で言うほど簡単に洗えるわけじゃありませんぜぇ(笑)。この時、威力を発揮するのが洗浄機です。ガンタイプのノズルから、高圧の水やお湯を噴射して、その圧力で汚れを水と共に洗い飛ばすわけです。

よく、車の外装をそんなので洗うじゃないですか。ホームセンターにもパーソナルタイプのものは売ってますよね。最近では、福島県内の原発事故の汚染地域で行われている除染作業の映像を見ると、よく使われていますよね。ああいうのはプロ仕様なんでしょうけど、酒蔵で使われているのも、かなり本格的なヤツなんですよ。

何せ、あの大きさのタンクの底まで、勢いのある噴射を届かせなくっちゃなりませんから、なまじっかな機械じゃ太刀打ちできません。長生社で使っているのは写真のものですが、中には大きなモーターと、圧縮用のピストンが入っています。一番強い水圧にしたら、痛くて手のひらになんか当てられないくらいの威力ですよ。

赤い色のホースから水を吸い込んで、黒い色のホースに高圧にして送り出して、手前のガンノズルから噴射するっていう構造です。相当な高圧になりますから、黒いホースは内部に金属の被覆が入っていて、重くて取り回しに苦労するくらいです(汗)。白いのは余剰水を循環させるもので、黄色いテープで補修してあるのは電源コードです(笑)。

水場から、蔵の一番奥まで届くように、黒いホースは何十メートルもあります。こいつを巻き取るのがめんどくさいだな、これが(汗)。それが簡単にできるようになるだけでも一歩成長ですね。長いコードを巻き取ったことのある方ならお分かりでしょうが、同じ方向ばかりに巻いていくと、次回使う時にパニックになるんですよ(笑)。

さぁ、この秘密兵器(?)を使って、あなたはタンク63号を洗おうとしましたが、そこへ杜氏さんがやってきて、「このタンクはしばらく使ってないから、中に入って洗え!」と言い捨てて、スタコラ行ってしまいました(汗)。何と人使いの荒い杜氏でしょうか。仕方なく、あなたはタンクの中に入る用意を始めました・・・。


□□□ この杜氏のモデルは私じゃありません(笑) □□□
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尺棒(その3)

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さて、新人蔵人のあなたは、送り先のタンクである63号の前にやって来ました。結構デッカイですよねぇ。高さとすれば、地面からタンクの上面まで3メートルくらいありますかね。タンク自体は2.5メートルくらいなんですけど、タンクの底にくつ石が入れてあって、宙に浮いたような格好になっているわけです。

写真の左側に写っているのは、このタンクの上に登るためのはしごです。作業をする時には、このはしごを上り下りするわけです。本当だったら、タンクの上部には柵を設けて転落防止を図らなくっちゃならないんですけど、昔の蔵の中で個々に独立して立っているようなタンクには、そういう設備になっていないものが多いんですよね(汗)。

見れば分かるように、このタンクは昭和38年10月30日にこの蔵にやって来たんですね。私が生まれるより前ですから、かなりのロートルです(汗)。でも、液体を入れるだけの、筒状の単純な構造ですから、錆で穴が開くとか、内部が傷つくとかしない限り、他に壊れるっていう要素はほとんどありません。ですから、いくらでも長持ちさせられます(笑)。

ちなみに、この管体自体は鉄製で、内部はホーローが焼き付けられています。ホーローはガラス質のツルツルした性状のもので、ガラスなんかよりはよっぽど衝撃に強いんですけど、それも程度問題で、かなりの力で叩けばひびが入ったようになって割れちゃいます。そんな所をちょこちょこ直しながら使い続けてるんですよね。

このタンクの容量は7714リッターです。前回の記事に載っていた301号タンクは4820リッターでしたから、こっちが空でありさえすれば、301号のお酒は完全に入り切ることになりますよね。当然、今は何も入っていない状態ですから、中味があふれるっていうような心配は必要ありません。

しかし、このタンク1本分のお酒があれば、一体どれくらい飲めるんでしょうか?一升瓶換算にすると4285本分ですから、毎日一升ずつ飲んだとしても12年近くもちます。そんなことをすれば確実に体を壊すでしょうし、適度に飲めばその何倍にもなるでしょうから、実質一生分はあるっていうことになりますよね(笑)。

それから、タンク番号に関しては何の決まり事もありませんから、どんな数字を割り当ててもいいんですよ。あえて言うなら、その数字が蔵の中で一意に決まっていればいいわけです。つまり、同じ番号がなきゃ大丈夫っていうことです。前回の301号は、サーマルタンクっていう種類のタンクなもんだから『30(さんまる)』で始まる数字にしたってーのは、私の独断です(笑)。

タンクの確認ができたところで、ようやく作業に取り掛かれます。確実な仕事をすることは当然ですが、手早な作業もプロには要求されます。ゆっくりやっていると、杜氏さんに怒られちゃいますよ。さて、まずは何から手をつければいいんでしょうねぇ・・・。


□□□ このシリーズはゆっくりいきまっせ(笑) □□□
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小ネタ特集

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今日は日曜日ですから、ブログもちょっと手抜きにさせてもらって、最近の小ネタを並べてお披露目しときましょう。特定のシリーズを連続させちゃうと、その日その時の話題みたいなのが書けなくなっちゃいますから、そんなのをまとめておきます・・・本当はねぇ、少し飲んじゃってるから、眠くなっちゃって頭が働かないんですよ(笑)。

先日、ようやく駒ケ根の平地でも初雪が降りました。夜中っていうか朝方に、雨の音がカサカサした音に変わったと思ったら、雪っていうかみぞれになってました。例年と比べてどうなのか分かんないんですけど、基本的には今のところ暖冬傾向のような気がしてるんですけど、皆さんの地域ではどうですかね。

はっきし言って、「うっひゃー、どえりゃぁさみー!」っていう日はまだないもんねぇ。中央アルプスの初雪だって、例年よりはかなり遅かったと思います。普通は、まだ山の中腹辺りに紅葉が残っているような時に、もう山の上の方が白くなっているっていうような図になるんですけど、そういう写真は撮れなかったですもんね。

まっちーさんからのコメントにもいただきましたけど、ブログのアクセスカウンターが6の6並びになったんですよ。『666666』ですね。私はそういうのは、誰か読者に踏んでもらうんじゃなくって自分で制覇したい方なもんだから、一週間も前から、大体いつごろ到達するのか計算して狙ってたんですよ(笑)。

ところが、到達予定日の午前中にその時が来そうになっちゃったんですよね(汗)。当然、その日も仕込みが忙しかったもんだからパソコンの前にいるわけにもいかなくて、「専務何やってんだ?」ってみんなに思われるような時にコッソリとのぞきに来てたりしたんですけど、結局はその時を捕らえられずに『666670』っていう、ほとんど意味のない数字になりました(涙)。

私のブログになんてほとんど興味が無いくせに、たまには登場させろとうるさい我が家の住人たち(汗)。最近私も催促しなくなりましたが、女房なんてこのブログの応援クリックすらしない日がしょっちゅうあるらしい(涙)。ブログの世界は、近くの身内より遠くの他人の方が、なんと心強い味方であることか・・・。

「今日、初めてのレシピでお料理作ってみたの、準備はいい?」「ヘッ?何の準備?」「写真の準備よっ!」「どゆこと?」「だって、ブログに載せるんでしょっ!」「えーっと、一体どーゆー記事にすりゃいいんすか?」「そんなのあなたが考えなさいよっ!」・・・っていう会話が、極々普通に繰り広げられている岳志家の楽しい食卓・・・(涙)。

ラストは、恥を忍んでご披露申し上げる写真。これも、遠くて頼もしいブログの友、まっちーさんからご指摘があった、ちょっと破れて侘しい椅子(汗)。侘しいと言うなかれ、これこそが蔵の休憩室での私のメインの御椅子様であらせられます。何十年前の代物か分かりませんが、多少ボロくてもまだまだ現役使用可能の可愛いヤツです。これからも、ずーっと使いまっせ(笑)。


□□□ 今日は、早く寝るぞー! □□□
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鶴手ぬ完成

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『尺棒』シリーズはちょっとお休みして、先日も記事にした『鶴手ぬ』が出来上がってきて、今駒ケ根で大人気だっていうんで、旬なうちに皆さんにご報告申し上げましょう・・・駒ケ根で大人気っていうのはウソかな・・・駒ケ根の越百やArikaの中でだけで大人気っていうのが本当のところ(笑)。

信濃鶴のロゴが大き過ぎたっていうご意見もあるみたいですが、大きくて目立って結構!実物が仕上がってきたら、思ったよりもカッコ良かったですよ。どういう使い方をしてもこの手ぬぐいだってわかるようなデザインと、鶴のロゴの修正をやってくれた、Arikaのマスターアキラ君のセンスが光りましたね。

この手ぬぐいを販売する一番の目的は、東北で被災して店ごと流されてしまった鶴取扱店さんを支援してもらうためです。私たちは別に利益を得るわけじゃなくって、手弁当でやっているだけです。いや、私たちって書きましたが、私は何にもやってません(汗)。えっちゃんとアキラ君がここまで進めて来てくれたんです。感謝、感謝!

一体どれくらい注文が入っているのか分かりませんが、世界限定200枚ですから、いつの日か信濃鶴が有名銘柄になった時には、きっとプレミアム商品になるに違いありません(笑)。その時なって泣かないように、また東北応援の気持ちを自分に言い聞かせるためにも、ぜひぜひ1枚800円でご購入くださいね!

まぁ、版はあるわけですから、増し刷りはいくらでもできるかもしれませんが、今ここで手に入れるっていうことに意味があるんです。この冬の駒ケ根の街の中は、鶴手ぬが隠れヒット商品として幅を利かせるでしょうから、今じゃなきゃダメなんです(笑)。欲しい方は、越百のえっちゃんの方までご一報ください。長生社にも少しは置いてあります。

このプレミアムグッズ(?)の発売に合わせて、多くの鶴チューの皆さんが駒ケ根に押し掛けてくれています(ウソウソ)。昨日の夜は、ケロさんが越百に入り浸ってくれていて、私も仕事を終えてから少しだけ合流。その場に居合わせた私の知り合いたちも、みんなこの鶴手ぬを売りつけられてましたよ。えっちゃん、押し売り上手いよなぁ(笑)。

今日は、このブログではダルビッシュ夫妻として登場してくれているHさんたちがきて、鶴と一緒に3枚ご購入いただきました。私とすれば一枚差し上げたいくらいなんですけど、上述のような経緯がありますから、キッチリとお買い求めいただきました。仕事中だったので、あまりお話しできずに残念でしたね(涙)。

上の写真のやつは、私が一晩持ち歩いていたので少し皺くちゃになっちゃいましたけど、これからは日本手ぬぐいの良さを見直して、日常生活の中でもちょっと使ってみようかなぁ。洋式タオルの方が水の吸収はいいでしょうけど、和手ぬぐいにもきっと昔ながらの使い易さがあるはずですもんね。昔は『布巾』なんていう言葉もありましたから、『鶴手ぬ』改め『鶴巾』っていうのもいいかも(笑)。


□□□ 売り切れる前にゲットしてねー! □□□
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尺棒(その2)

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新人蔵人のあなたは、ある日杜氏さんから仕事を言い付かりました。「タンク301号から、タンク63号へ、お酒を移動してくれ」と。これから、ひとりでその仕事をこなさなくっちゃなりません。失敗は許されませんが、そう難しい作業でもありませんから、あなたは慎重に、手順を踏みながら、お酒の移動を始めます・・・

・・・というシチュエーションでいきましょう。事前の知識として、若干の説明をしなくっちゃなりませんね。まず、この301号と63号っていうタンク番号については、こりゃ全く意味はありません(汗)。本当に、長生社の蔵の中にある、よく使われるタンクの番号です。私の中でのリアリティを追及してみました(笑)。

お酒の移動なんていう作業は、蔵の中では日常茶飯事であって、本当にベーシックな仕事のうちのひとつです。みなさんがお考えになっても、大体方法はお分かりになるんじゃないですかね。移動元のタンクの口にポンプを取り付けて、そのポンプからホースを使って移動先のタンクに流し込む・・・それでいいんです、ハイ(笑)。

ただし、移動って言っても、1000リッター入っているタンクの中から300リッターだけを移動するとか、もともと500リッター入っていたタンクへもう800リッター追加するとかいう話になると、どうやってその量を定めるのか面倒くさい話になりますから、今回は、元タンク301号に入っているお酒を、全て先タンク63号へ移動するっていう場合で考えましょうね。

まぁ、私が説明するのが大変になるから話を簡単にしたいだけなんですけど(笑)、蔵の中の基本的な動作であればこそ、単純な作業を完ぺきにこなせるようになることが大切ですし、基本的な動作であるがゆえに、その応用はいくらでもあるわけで、皆さんに仕事の基礎を習得してもらいたいという私の親心でもあります(ウソウソ)。

完全にリアルな仕事上の話になれば、上記のように簡単なものから、濾過の作業を伴うもの、割り水の作業を伴うもの、火入れの作業を伴うもの等々、ブログではうまく説明できないような複雑な場合も出てきますけど、そういう実務バリバリな内容もここでは考えません。皆さんは、まだまだ蔵に入って間もない素人ですからね(笑)。

もう一点付け加えておくならば、この仕事は、お酒の移動だけをやればおしまいっていうわけじゃありません。今回のように、蔵の中でお酒が動いたら、必ず専用の帳面に記載しておくっていうのが税法上の決まり事です。その辺の内容もご紹介できたらいいと思ってるんですけどね。

えーっと、大見得を切ってこのシリーズを始めてはみたものの、実際問題どう展開していっていいものか予測が付きません(汗)。後は、書き進めながら成り行きに任せるしかないかな。時々に、別の話題もはさみ込みながらじゃないと、間が持たないでしょうしね(笑)。写真は、実物のタンク301号。


□□□ 引っ張るだけ引っ張りまっせー! □□□
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尺棒(その1)

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さーて、蔵の中のこと書き始めちゃいましたから、これからはそんな話が多くなっていくと思うんですけど、しばらく前から書かなくっちゃと思っていた題材があって、ちょっくらそいつを記事にしてみようと思い立ちました。かつて、皆さんからの質問っていうかリクエストがあった内容なんですけどね。

もう私の生活に、突発的な事件は起こりません(汗)。同じことを繰り返すだけの毎日ですから、ネタ不足は目に見えています(笑)。ただ、蔵の中には、私がそう思わなくても、読者の皆さん方にとって興味をひかれるモノが転がっていたりするはずですから、そういったモノも登場させながらのシリーズにできればなんて考えていたりもします。

造りのことだけで頭の中はテンパってますから、なるべくブログネタを頭の中からひねり出さないでもいいように、しばらくこの話題を引っ張れるだけ引っ張ってみましょう(笑)。書き始めちゃえば苦もなく記事は仕上がるんですけど、「何書こうかなぁ」って思案している時間がもったいないっていうのも、引っ張りたい理由のうちのひとつです。

今シリーズの趣向としては、とりあえず皆さんに蔵人になったつもりになっていただいて、蔵の中を歩いて、あるミッションを遂行してもらおうというものです。そうすれば、蔵の中の道具を使うことにもなりますし、蔵独特の考え方にも触れられて、ちょっとした疑似体験になるんじゃないかと思うんですよね。

何よりも、大体のストーリーを決めてしまえば、私が考えることが少なくて済むっていうのが大きな利点です(笑)。私としては日々やっている仕事なので、そう思案する必要もないですし、写真なんかを用意するのも楽なはずです。まぁ、そこまでして毎日ブログを書きたいのかっていうご意見には、私も大いに共感するところですが・・・(汗)。

ただし、今回のミッションは、麹を造れとか、もろみを仕込めとかいう造りに関する内容じゃありません。そういう写真は、作業中にとても用意しているヒマがありませんし、かなり理屈っぽい説明も多くなりそうですから、ちょっと不向きな気がします。蔵の中をご案内するくらいのつもりで、気軽にいってみましょう。

この話の出所は、『尺棒(しゃくぼう)』っていう、蔵の中でお酒の容量を測定するときに使う道具についてご質問を受けたことにあります。その使い方だけを説明すると、あまり面白くなりそうもありません(汗)。解説だけ聞いていてもつまらないでしょうから、実際の使い方と照らし合わせて分かってもらえたらって思ったんですよね。

で、今回のミッションというのは、「タンク301号から、タンク63号へ、お酒を移動しなさい」っていう内容です。どんな道具を、どんな風に使うのか興味を持っていただければ嬉しいですね。さてさて、どんな展開になりますやら・・・。


□□□ 結局、本題に入りませんでしたね(笑) □□□
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