専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

安全確認調査

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お酒の放射性物質による汚染に関する調査について先日ニュースで流れていましたが、読者の皆さんはご覧になったでしょうか。これまで、お米をはじめとした農産物や水に関する分析は行われてきましたが、それらを原料とする工業的な製品についても検査の範囲を広げていくっていうような内容でした。

時を同じくして、我々の業界には、国税庁の方から『放射性物質に対する酒類の安全性確保のための施策について』と題したお達しがあったようです。これまで地方公共団体等で行われていた放射性物質に関する検査を、国税庁としても酒類の安全性の確保に万全を期すという立場から、酒類全般に対して実施するというものでした。

内容的には、放射能汚染防止のための技術情報の提供、出荷前の酒類及び醸造用水の放射性物質に関する調査の実施、安全な酒類製造についての技術相談等となっていましたが、一番の柱となるのは放射性物質に汚染されているかどうかの分析にあるんでしょうね。国税庁と、お酒の国内最高研究機関である酒類総合研究所で実施するようです。

日本酒の分析期間は、今年の11月から来年の1月にかけて。日本中の蔵全てを検査するわけにはいきませんから、この期間中に無作為に抽出された製造場から試料の提出を受けて、それを分析するっていう方法です。福島原発からの距離によって、サンプリングの抽出割合が変わっているのかポイントですね。

上の写真ではチト分かりづらいかもしれませんが、原発から半径150キロ圏内では全ての製造場、福島県の近郊17都県では全体の約4割、それ以外では約2割の蔵が対象になるっていうことです。長野県は17都県に含まれていますから、信濃鶴が選ばれる可能性も結構高いっていうことになりますよね。

ひと蔵あたり、仕込み水も含めた数点のお酒を分析することになるようです。放射性セシウムと放射性ヨウ素について検査して、規制値以下であることの確認をするっていうことですが、安心のために自社のお酒の検査をしてもらいたくもあり、もし分析に引っかかっちゃったらと思うとやってもらいたくない気持ちもあったりして・・・(汗)。

ただ、今私たちが蔵に貯蔵したり、倉庫に在庫しているお酒っていうのは、ほとんどが原発事故以前に製造したものですから、そのお酒自体が汚染されているっていうことは考えにくいのかもしれません。考えられるとすれば、ビン詰め時にアルコール度数の調整のための加水に使った水が汚染源になっている可能性はあるかもしれませんね。

いずれにしても、福島県での事故が長野県のお酒の分析っていう事象を引き起こしているわけですから、原子力っていうものの利便性とは裏腹の恐ろしさを感じちゃいますね。長野県のお酒が汚染されているなんていうことになったら、日本中のお酒や水が信用置けなくなってきます。地元福島のお酒も含めて、安全のお墨付きが出るといいんですけどね。


□□□ また4位が追いついてきたっ(汗) □□□
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信州清酒研究会

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えぇえぇ、今日も駒ヶ根にいない岳志です(汗)。なんで、こんなにも外に出る機会が多いんでしょうか?それが、田舎の小さな造り酒屋の専務さんの仕事だって言えばそれまでなんだけど、経営と営業と製造を全てこなすなんて、私の能力は超えてるんでしょうねぇ(涙)。もうちょっと私が優秀なら、信濃鶴ももっと羽ばたけるのになぁ・・・とか思いながら、長野市行きのバスに乗っています。

でも、この乏しい能力でやるしかないんですから、悲観することなく、開き直って向かっているのは、『信州清酒研究会』(笑)。これは、毎年行われているものじゃなくって、名前を変えながら、なんとなく細々と続いている勉強会タイプのイベントです。主催が、長野県と長野県酒造組合ですから、県産のお酒の品質向上のためっていう位置付けでいいんじゃないですかね。

清酒の品評会みたいなコンテストは、毎年、各種行われているんですけど、その対象は主に大吟醸酒等の高級酒で、その中でも、特別に搾って特別に保存されている、一般のお客さんたちが口にできないようなお酒なんですよね。そんな究極みたいなお酒じゃなくって、普通に市場で入手できる、市販酒レベルの製品の評価をしようっていうのが、この研究会の目的です。

それは、とても消費者目線だし、流通量が多い部分での審査には大きな意味があるわけですが、そこでの審査基準っていうのが大問題になります。大吟醸酒の品評会っていうのは、良くも悪くも歴史的に培われた明確な一線が存在しますが、市販酒レベルのお酒の評価っていうもののハッキリとした基準は、それが個人的な嗜好に左右される面が大きいゆえに、これといったものがないのが実態なんですよね。

そこで、今回採用されたのが『コンセプト審査』と呼ばれる方法です。これは、「このお酒は、こういう酒質を目指しています」とか、「こういう飲み方が適しています」とか、「こんな時にお飲みください」っていうような、コンセプトというか目標というかをお酒と一緒に示して、それにどのくらい合致しているかを判断基準にしようっていうものです。

既に審査員による評価は事前に済んでいて、自社が出品したお酒の結果は出ていたんですけど、その場で同じ審査方法をやらせてもらえたので私もやってみましたが、案外と面白いんですよね、これが。たとえそのお酒があまり自分の好みに合わなくても、そこに併記してあるコンセプトとは合っているように感じると、何となくそのお酒の評価を上げたくなるんですよ(笑)。

信濃鶴は、特別純米酒を出品して、「香りが高くスッキリとした純米酒」というコンセプトを付けておきましたが、コンセプトの合致率はかなり高かったですね。でも、「香りが高すぎる」っていうようなコメントもありましたから、やはり人それぞれに判断の基準は違っていて当然だし、人それぞれの嗜好があることが楽しいことなんでしょうね。

審査項目の中に、もうひとつ面白い欄があったんですが、それは『お値打ち感』っていうものでした。そのお酒の大体の金額が知らされていて、飲んだ感じからコストパフォーマンスを審査するんですけど、鶴は「値段の割に美味しい」っていう評価が多かったです。それも信濃鶴らしさですから、そういう指摘が多かったのはうれしい限りでしたね。

写真を撮り忘れてきましたから、先日越百のタコ焼きに入れた松茸の写真を載せておきましょう。何の関係もなくてスイマセン(汗)。今年は、松茸は不作だっていうような話を、私の周りでは聞きますよ。まぁ、秋の風物詩っていうことでお許しを・・・(笑)。


□□□ 松茸たこ焼きの味が忘れられません □□□
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キャンペーン

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上の写真は、駒ケ根市内にある『小町屋』駅です。この駅は、近くにある赤穂(あかほ)高校に通う生徒たちの最寄り駅になっていて、毎日数多くの高校生が利用しています。私の地元の友人たちが一番多く通っていた高校でもありますし、私の家からもそう遠くはありませんから、個人的にもとても身近に感じている学校なんですよね。

その高校生たちを対象にして、飲酒環境の保全のためのキャンペーン運動を行いました。高校生には『未成年者飲酒防止』であり、大人たちには『飲酒運転撲滅』っていう切り口でした。やることといえば、その旨を書いたチラシの入ったティッシュを配るっていうことになるわけですが、「お酒は二十歳になってからねー!」と声をかけながら手渡していきます。

このキャンペーンの主催(って言えばいいのかな?)には、日本酒造組合、日本酒販組合、国税庁、警察庁等々が名前を連ねていますから、当日の運動には地元の小売酒販組合の他にも、税務署の職員の方やおまわりさんなんかも来て、一緒に駅前でティッシュを配ってくれました。珍しいことにおまわりさんは女性だったんですが、やっぱり気軽には声が掛けられませんでした(汗)。

列車が到着する度に高校生が下りてくるわけですが、制服がなくて私服の学校ではあるものの、みんな何となく制服チックな服装なんですよね(汗)。『なんちゃって制服』って言うらしいんですけど、どこそこ不統一なもんだから、私たちの様なおじさんにはそこはかとない違和感がある通学風景に見えましたね。

ちなみに、私の通った高校も私服制でしたが、剣道部だった私は丸坊主の学ランで3年間過ごしました。着るものがひとつしかないわけですから、洋服代はかかりませんでしたし、親孝行な息子だったと思います。ただ、私服の中に学ランがいると、逆にちょっと不良に見えちゃったりもしましたが、チョイ悪路線だった私には好都合だったのかもしれません(笑)。

女の子はいざ知らず、男子の中には、私たちの世代からは何とも戯けた格好をしているように見える生徒もいるんですが、顔付きはまだまだ大人になり切れてなくて、田舎らしい純朴さにひとまずは安心しながらティッシュを配ってました。今から30年前の私がそこにいたら、どんな風に映るんだろうなんて思いながらね。

1時間ほどの活動でこの日は終了になりました。若い人の飲酒離れが指摘されてしばらく経ちますが、今時の高校生の飲酒実態はどんなもんなんですかね。私たちの時代には、日本酒かビールしかありませんでしたから、イタズラ的な気持ちで口にすることはあっても、かなり我慢して飲んでたんじゃないですかね。私は、そんなことはしたことはありませんでしたけどね、当然!

でも、今は、チューハイ系のアルコールはほとんどジュース感覚ですから、お酒に慣れない高校生でも簡単に飲めちゃうようです。私たちからすれば、ちゃんと成人してからいいお酒に出会ってほしいと願っているわけで、未来の日本酒フリークに何を伝えればいいのか考えながらの未成年者飲酒防止キャンペーンになりましたね。


□□□ たまにこんなこともやってます(笑) □□□
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稲刈り

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先日、飯島町の美山錦の刈り取りが始まったっていう連絡が入りました。以前行った圃場視察の際にはもうちょっと早いような予定を聞いていましたから、まだかなぁとは思っていたんですけど、きっと台風通過の影響もあって、少し遅れた作業開始になったんじゃないですかね。遅れたって言っても数日のことですけどね。

稲の刈り取り時期っていうのは、私も詳しくは分からないんですけど、『積算温度』っていうものを指標にして決められるんだそうです。ある時点から、日々の平均気温の累積を計算していって、あるラインを超えた日が最適日になるっていうような考え方です。そのための測定計器が、標準とされる田んぼの脇に立てられていたりするんですよ。

ただし、その日に全ての田んぼの刈り取りができるわけじゃないので、推測された最適日の一週間ほど前から刈りだして、大体その日までにその地域の該当エリアを全て刈ってしまうっていう進め方だそうです。美山錦は、飯米のコシヒカリなんかよりは早生ですから、他の田んぼよりは早く刈り取りが終わるパターンが多いんだと思います。

また、当然天候にも左右されるわけで、台風ばかりでなくても、雨が続いて田んぼの土の乾きが悪いとコンバインが入り込めないために、刈り取りが延期になったりすることもあるみたいです。機械を使うとあっという間に稲刈りはできますが、その機械が使えないような状況だとお手上げになっちゃうっていうのも現代の農業の特徴なんですかね。

信濃鶴に使う美山錦の中でも、特別に有機的に作られているものを作付けしてくれている、このブログにも登場するHさんが「今日の夕方刈り取りになるんだけど」って電話してくれたんですけど、ちょうどその日は都合が悪くて行けなくて残念でした。昨年も見逃してますから、ちょっと相性が悪いのかもしれません(汗)。写真は、そのHさんの田んぼを1週間ほど前に訪ねた時に撮ったものです。

稲全般で言えば、今年の実りはいい方だそうです。確かに、近隣の田んぼを見回してみても、例年よりも倒伏している稲が多いように思いますね。素人考えだと、実りが良くて、穂が重くなるもんだから倒れちゃうっていうことなんですけど、倒れるまで実を充実させ過ぎちゃうのは、あまり上手な米作りとは言えないとも聞いたことがあります。

今年の美山錦の出来はどうなのか気になるところですが、出来上がったお米の形状だとか重さだとかいう外的な性状もさることながら、デンプンやタンパクの含有率やその分子的な構造といった、もろみを立ててみてから影響が出てくる、要するにお酒を造ってみないと分からないようなポイントにも注意が必要です。昨年のように、仕込んでみたら全然溶けずにビックリさせられるような年もあるわけですからね(汗)。

米が収穫されて、酒蔵とすると逃げ場はなくなるわけで(笑)、そろそろ蔵の仕込み準備にも手をつけなくっちゃなりません。今期の造りの大まかな基本方針は、既に頭の中にはできているんです。それをどう具体化して、新たなチャレンジにつなげていくか。だんだんとその気になってきている、今日この頃です。


□□□ 安定3位に戻りましたかね □□□
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お祭り3発

三連休の週末も終わりましたし、秋はいろいろと行事が続いてブログネタには事欠かないわけで、今日は最近の駒ヶ根でのお祭り系の話題を3連発でいっておきましょう。こういう内容は、時機を逸すると書く気が失せちゃいますから、どんどんアップして消化不良にならないようにするのがブログライフの健康術です(笑)。

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まずは、我が家が氏子になっている大御食神社(おおみけじんじゃ)の秋祭りです。考えてみると、昨年は五年に一度の当番が回ってきて、夏以降はこのお祭りにかかりっきりでしたよね。毎日、練習やら打ち合わせやらがあって、その他のことはそっちのけっていう様な数ヶ月でした。まぁ、楽しいからやるってことなんですけどねぇ。

氏子の住む地区を五つに分けて、その地区が五年に一度の当番の年にお祭りを仕切るんです。獅子が神社に練り込むっていう大きな流れは変わらないんですけど、その地区毎に流儀があって、細部は若干ずつ違っているんですよね。それぞれの地区では、自分のところのやり方が一番いいと思ってやっているわけです(笑)。

昨年やったので記憶が鮮明なせいもありますが、境内に入っての最後の練り込みが、私たちの地区とはかなり違ってましたね。昨年よりは人数の少ない地区だったので、いろんな違いが出るんだと思います。この日は、横浜の鶴チューS君と娘と私の3人っていうとても変な組み合わせでお祭り見物に行きましたが、それはそれで楽しかったです(笑)。

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次は、駒ヶ根の二大秋祭りのうちのもうひとつ、五十鈴神社(いすずじんじゃ)の秋祭り。上のお祭りは獅子のお練りが最大の見物ですが、こちらは三国と呼ばれる筒花火が有名です。そこから噴き出す火花の下を、みんなで練るというか走るのがクライマックスです。周りの観客にも火の子は降りかかりますから、化繊の洋服なんて着てっちゃいけません。私も、服の袖に火の子が入り込んでちっちゃな火傷をしてましたよ(汗)。

この花火は、氏子たちが自分たちで作るんです。よく事故が無いもんだと思いますが、それも神事のうちのひとつなんでしょうね。火薬を詰めるっていうことよりも、それを詰める筒を作ること方が地道な作業で大変だって聞きました。そんなことも含めて、ここの氏子の人たちも、本当にやる気でお祭りをしてましたね。私は、あの火の中を駆け回る気にゃぁなりませんよ(笑)。

この日は、越百での例のたこ焼き大会の日でしたから、たこ焼きを食べ終わってから、そこにいたみんなで見に行ったんです。この神社の宮司は、皆さんご存知のisuzuさんですから、どうしても彼にたこ焼きを食べさせることができなくて残念でしたが、その他の常連メンバーやその家族が一緒で、これもまた楽しでした。

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最後は、これも秋の恒例、駒ヶ根高原マラソンです。この写真は全くそんな雰囲気じゃありませんが、選手の受付係の私は、選手が集まり始めちゃうと、とても写真なんて撮っている余裕は無いので、とりあえず朝の準備段階のものだけでもと思って撮っておいたんですよ。その後は、約2時間ほど怒涛の受付業務が続いたわけです。年齢と距離別に26コースもあるエントリーに、今年の参加者も3000人を越えて、マラソン熱はまだまだ冷めやらないようです。

清々しい秋晴れでしたから、それほど暑すぎることもなく、遠くからお越しのランナーの皆さんには十分に駒ヶ根路を楽しんでもらえたと思います。前夜祭では、信濃鶴の樽酒を2本も使っていただくんですけど、あっという間に参加した皆さんが飲んでくれますから、走ることが好きな人はお酒が強いのかもしれませんね(笑)。

日曜日の投稿でしたから、今日は写真をいろんなところに入れてみました。でも、いくつも写真を記事の中に入れるのは面倒くさいですよねぇ(汗)。毎日、何枚も写真をアップするブロガーさんは、何か便利な方法でもあるんですかね?それとも、私が知らないだけ?やっぱり、写真1枚だけっていうのが私の性分に合ってるってことかな(笑)。


□□□ いつものパターンがいいです □□□
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たこ焼き越百

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どうしてこんなことになったのか・・・えっちゃんのブログには、私がたこ焼きプレートを買って、たこ焼きを焼きたくて焼きたくて仕方がないもんだから、仕方なく越百で焼かせてやった・・・みたいに書かれていますが、決してそんなこたぁなくて、いつの間にか彼女の口車に乗せられてたこ焼きマスターをやる羽目になっていた・・・っていうのが本当のお話(汗)。

もうかなり前のことになりますよね、私がたこ焼きプレートを買って苦労したたこ焼き騒動記をブログの記事にしたのは(笑)。その時に、読者の方、特に関西方面の方たちからいろんなコメントやメールをいただいて、道具やら材料やら焼き方やらいろいろと教えてもらって、少しはマシなたこ焼きを作ることができるようになったんですよね。

そんな話が越百でのカウンター越しに出る中で、「話だけじゃ腹は膨れないから、実際にここで焼いてみろ」っていう、えっちゃん得意の押しの強さで、何となく越百でたこ焼き大会をやるっていうノリになっちゃってました(汗)。でも、いつもいつも彼女には世話になってますから、ここは鶴の恩返しってことでたこ焼きを焼くことにしたんです(笑)。

しかし、やっぱり家で家族の分だけ作るのと違って、大量に焼いたことなんてありませんから、とにかくそこが一番のネックになりましたね(汗)。私の師匠は、最初は地元のホームセンターの入り口にあるたこ焼き屋さんだったんですが(笑)、今回は夜な夜なネットを回って、ユーチューブや、その手のサイトを参考にさせてもらいました。

生地とか材料とかの配合はいくらでも真似ができるんですけど、最終的に問題になるのは、『タコピン』と呼ばれる、要するに千枚通しのような大きめの針状の道具を使って、上手いこと生地をひっくり返せるかどうかにあるような気がします。効率っていう面からもその方がいいと思われますし、何よりも大阪風のたこ焼きにはそれが必須の技術なんじゃないですかね。

皆さんもご存知でしょうけど、大阪風のたこ焼きって中がトロトロじゃないですか。ああいう焼き加減にするには、小麦粉を使った生地をかなり緩めにしなくっちゃなりません。その緩い生地を、最初はたこ焼きプレートにあふれるくらいに注ぎ込むことが、まん丸のタコ焼きに仕上げるコツらしいんですよね。それにはタコピンを使わないと、上手く早くできないってことみたい。

今回のたこ焼き大会の目標製造数は300個!!!私が持っているプレートは16個しか焼けませんから、それをもう1枚買い足して今回の決戦に臨みました。事前練習すること数回。タコピンでひっくり返すことは何となくできるようになりましたが、2枚のプレートを相手にする練習はできなくて、これは当日の出たとこ勝負となりました(汗)。

生地は我が家で作っていって、中に入れる具材はえっちゃんが用意しておいてくれました。最初はアタフタしましたけど、300個も作ればそのうちに慣れてくるもんです(笑)。この日、Iさんがとれたての松茸をたくさん持ってきてくれて、松茸入りたこ焼きなんていう珍品もたくさん作りましたが、これがビックリするほど美味しかったんですよ!醤油をたらして食べましたが、これこそ信州のたこ焼きってところでしょうかね。

焼き続けること4時間。越百の焼き鳥台にたこ焼きプレートが乗るっていう確認はとってありましたが、やっぱり火の出る間隔が少し狭くてちょっと苦労しましたね。2枚を上手く並べないと手がやけどをすることも分かりました。焼き鳥台とプレートとの相性を合わせることが、次回の課題ってところです・・・って、次回もあるんか(汗汗汗)。


□□□ 手がヒリヒリします □□□
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被災蔵

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これは、先日の秋元商店さんのお酒の会の時のワンショットです。この時点で、私は酔っ払い状態だった(と思われる)ので、手タレのメンバーが誰だったのかは、覚えちゃーいません(汗)。でも、きっとブログに載せるっていう約束はしたんだと思いますから、ウソつきにならないように無理やりアップしておきます(笑)。

この会に出席していたメーカーの中に、先の東日本大震災で壊滅的な被害を受けたお蔵さんがおられました。海に面した立地で、蔵の窓を開ければそこが海っていうようなロケーションだったそうです。もう、何も無いみたいなんですよね。跡形もなく、全て流されちゃって、壊滅的という言い方そのもの惨状だったようです。

幸いなことに、直接の人的な被害はなかったそうですが、失ったものはあまりに大きくて、普通だったら再建なんて考えられもしない状況でしょうね。ところが、ここの若手経営者は、既に自社銘柄のお酒を世に出しておられるんですよね。周りの応援もあってのことでしょうが、そのパワーには恐れ入るばかりですよ。

その銘柄は『磐城寿(いわきことぶき)』。私がこのお蔵さんを知ったのは、正にこの秋元商店さんの会だったんですが、しっかりした味わいなのに、どこにも嫌味のない、骨太な漁師町のお酒っていうイメージのいいお酒でした。飲めば飲むほど美味しくなっていくようなタイプなんじゃないですかね。

実際のところは、現在販売しているのは、他のお蔵さんのタンクを借りて1本だけ仕込ませてもらったもののようですが、今後の方向は大体決まっていて、いろいろな手続きが進んでいるようです。場所は別に移るようですが、きっと、またあの美味しいお酒を醸してくれるだろうと思うと、同業者としてもうれしいですし、心から応援したいですね。

業界の専門誌によると、先の震災の地震と津波によって被った清酒メーカーの被害額は、6県で、53億円だそうです(汗)。やはり、岩手、宮城、福島が多いみたいですね。これには、その後の原発事故による風評被害であるとか、それに伴う海外輸出への影響は含まれていないようですから、総額っていうことになると、もっともっと大きな数字になるのかもしれません。

日本酒業界として、どうやって応援していいものやら分かりませんが、ただでさえ清酒需要の低迷に喘いでいるわけですから、共に頑張って、共に盛り上げて、共に伸びていくしか我々の出来ることはないような気がします。被災地のお酒を飲みましょうっていうことで、東北全体としてはかなりの特需があったそうですから、ちょっと割りを食った他県の蔵も、ここは忍の一字で我慢我慢ですかね。

信濃鶴を扱っていただいていて、同じようにお店が無くなってしまったN酒店さんやO商店さんも、既に復活して徐々にご商売を始めておられます。そんな姿には、私たちの方が元気をもらっちゃうわけですけど、その内実が厳しくないわけがありません。そんな状況を少しでも応援できるように、そしてこの天災を何らかのきっかけにするためにも、たゆまぬ努力を惜しんじゃいけないと思うんですよね。


□□□ 頑張れ磐城寿!!! □□□
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台風直撃



読者の皆さんがお住まいの地域ではいかがでしたか、台風15号?今年は台風の大雨による災害が各地で発生して、被害も甚大ですよね(汗)。大規模な土石流の現場なんか見ると、長野県は津波が来ないからなんて安心してられない気持ちになりますよ。被災したお年寄りが「こんな雨は生まれて初めて」なんておっしゃっていますから、地球温暖化のためなのか、今までにない気象条件になっているのかもしれませんね。

今現在、21日の午前中です。これから夜にかけて、台風が長野県のそばを縦断して進むなんていう予報が出てるってぇのに、私は長野市行きの高速バスに乗っているんです(汗)。でも、雨はそれほど強いわけじゃなくって、普通の雨降りと変わりません。何となく大丈夫な雰囲気ですが、徐々に雨足が強くなっているような気もするし、帰って来れるかどうかが心配です。

何も、そんなヤバい日に出かけなくっても良さそうなもんですが、今日は長野県の清酒品評会の公開日なんです(汗)。どうしたって会場まで行って、出品酒の味を利いて、次の関東信越局の鑑評会に生かさなくっちゃなりません。もし、私に万が一のことあらば後のことは頼むと、出がけに女房と水杯を交わして出てきました(ウソ)。

・・・ハイ、上の文章を書いてから3時間ほど経過しました。県の品評会を終えて、今、帰りのバスに乗り込んだところです・・・

まずは、品評会の報告をしておきましょうかね。まぁ、その、なんですな、どう言ったらいいか、言い逃れはできませんな(汗)。そうですそうですそうですそうです、金賞なんか取れませんでしたとも取れませんでしたとも(涙)。純米での出品酒で二審まで残った数少ない一本ではあったようですが、金賞には至りませんでしたね。残念だけど、力不足でした。仕方ありません。

このブログでも、何度も話題にしましたけど、昨年の美山錦はもろみでの溶けがことのほか悪かったのは、皆さんご承知の通り。その結果して、アルコールの出が低くなっちゃってるわけなんです(汗)。商品として飲む分には問題ないんですけど、コンテストのように、ある一定の範囲内での勝負ってことになると、そこは結構な致命傷になっちゃうんですよね(涙)。

アルコールを添加することで、その辺の調整ができればいいんでけど、それをやったら信濃鶴じゃなくなっちゃうしねぇ(笑)。純米で、美山錦で、アルコール度数が低くて、ヘッポコ杜氏が造ったとなれば、金賞なんて百万光年の彼方にあるようなもんですな(涙)。それが分かっていながら戦いに挑むのも、現代の男の美学・・・でもないか(汗)。

それでも、次なる関東信越局の鑑評会にはどんな酒を出そうか考えながら、忙しく帰りのバス乗り場に向かったんですが、岐阜県内の中央道で土砂崩れがあったとかで、チケットオフィスでは名古屋方面の路線の運休対応が忙しそうでしたね。「駒ヶ根までなら大丈夫です」と発券してくれましたが、確かに雨風は来た時よりも強くなってましたから、なるべく早く帰路につく方が得策でしょう。

途中の休憩場所の梓川サービスエリア(松本の近く)では、かなりの横殴りの雨になってましたし、道中もそれなりでしたが、どうやら長野県は台風の直撃は受けずに済んだみたいですね。時間通りに雨の上がった駒ヶ根に到着して、本日のミッションは終了です。もっと大雨になって、長野市から帰れなくなって、仕方なく泊まることになって、長野の楽しい夜を満喫するってぇシナリオもなかったわけじゃぁないんですけどね・・・(笑)。


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情熱の酒



昨日のブログでも触れた東京でのお酒のイベントは、狛江市にある秋元商店さんの『熱き醸造家たちが醸す情熱の酒を味わう会』でした。こんなに熱のこもった名前のお酒の会は他には知りませんが、信濃鶴も仲間に加えていただけて、とても光栄でしたね。鶴が県外出荷するようになってから、ずっと呼んでいただいている、私としても思い入れの深いイベントなんです。

昨年は、五年に一度のお祭りの当日とちょうど重なっちゃって、残念ながら参加できなかったんですけど、今年も呼んでもらえて嬉しかったですね。信濃鶴なんていつまで売れるか分かりませんから、厳選されたラインナップの中に入れていただけるだけでも上出来です。参加された19蔵元は、例年のようにどこも素晴らしいお酒を醸しておられる、私が肩身の狭い思いのするメーカーさんばかりでした(汗)。

こういう会には、自社の製品のうちでもご自慢のお酒を並べるもんですが、ご存知のように、鶴の基本アイテムはたったの3種類(汗)。『長野の酒メッセ』なんかの時には2種類しか出さなかったりしますが、これはその方がインパクトが強いと思うからで、今回の場合には全部出品しないと完全に恥ずかしい思いをするかもしれないと考えざるを得なくて、その全てをお持ちしました(笑)。

お客さんの反応はとてもいい感触で、どーゆーわけだか、値段的には最も安い普通純米酒が一番ウケが良かったような・・・(汗)。これも皆さんご承知のように、60%精米の美山錦を使った純米酒とすると破格の値段の信濃鶴ですから、どうやらその辺が今回のウケの良さのポイントだったですかね。「その値段でこれかぁ」とか言われると、こっちもうれしいですしね(笑)。

何度も同じお客さんが飲みに来てくれると、こっちも気前良く注いじゃうんですけど、3時間の会の間に、普通純米酒は空になったのに純米大吟醸は残るっていう、通常ではあまりないパターンで鶴を飲んでいただきました(笑)。たいていは一番高価なお酒に人気が集中して大吟醸から無くなるんですが、今回のお客さんは、あまり値段にとらわれずに、お酒本来の味だとかコストパフォーマンスに注目していたように見えましたね。

今回面白かったのが、各蔵のブースにサポート役として、秋元さんがお取引きなさっている居酒屋のご主人たちが入ってくれたことです。私たちは、酒販店さんから先の商品の流れっていうものには案外疎いんですよね(汗)。どんなお店で信濃鶴が飲まれているのかって、なかなか知る機会がないもんだから、今回はそういう方たちとお話ができて、とても良かったと思います。

鶴のブースに付いてくれたのは、都内で20店舗以上の居酒屋を経営する企業のサブマネージャーっていう肩書きの方でした(汗)。お店では定番メニューに加えていただいているとのことで、一緒にうちのお酒をお客さんに勧めていただく姿は、何となく不思議な感じがしました。居酒屋仲間の方たちに「うちはこれでやってます」なんて言っていただくと、説得力が全然違うんですよねぇ。

会の終了後には、恒例の、蔵元とスタッフの皆さんとの懇親会に突入。そこでも、いろんな居酒屋さんとお話しすることができましたが、私が考えていた以上に、多くのお店で信濃鶴を使っていただいていることに驚きましたね(汗)。「お客さんに何を勧めるか迷ったら、とりあえず信濃鶴にしておきます」と数人の方から言われましたから、もしかしたらそれは秋元さんの指導なのかもしれません(笑)。

昨日も書いたように、ZENさんも助っ人でいてくれましたが、今回はしっかりとブースを回ってお酒が飲めたんじゃないですかね。ある程度お客さんが落ち着いてきた時点で、ZENさんお勧めの各蔵のお酒を少しずつ私にも持ってきてくれたんですけど、どのお蔵さんのお酒もレベルが高いと思いましたね。鶴はまだまだです(汗)。でも、あんまり彼がいろいろ持ってきてくれたもんだから、最後に結構酔っ払ってたのはここだけの話・・・(笑)。


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助っ人



週末の記事に横浜の鶴チューS君が登場しませんでしたが・・・駒ヶ根にいたんですよ、当然(笑)。先週末から、世の中は三連休でしたから、今回は奥さんを横浜に置き去りにして、ひとりで来駒して二泊もしていきました(汗)。「この3日間は独身だっ!」なんて、戯けたこと言ってましたが、奥さんが仕事の出張から帰って来る前に、横浜を脱出してきたようです(笑)。

私にも会社の仕事やら、家の畑の手入れやら、庭の草取りなんかがあって、彼とずっと一緒にはいられないんですけど、もう常連と化しているお店もあるみたいですから、いくら放っておいても、彼が駒ヶ根でヒマを持て余すことはなさそうです。しかし、毎週毎週、横浜と駒ヶ根の往復をするだけだって、時間とお金がかかるのに、本当によくやりますよねぇ・・・(汗)。

実は、この三連休の最終日にあたる19日に東京でお酒の会があって、私はその日の朝に調布まで行かなくっちゃならなかったんです。だもんだから、私を送ってくれるつもりで、もう一泊してくれたっていうのが本当のところですから、私としては感謝感謝なんです。でも、なんだか彼がいつでも駒ヶ根にいるような感覚になっちゃってますから、これが当たり前だと思わないようにしなくっちゃねぇ(汗)。

連休渋滞を見越して少し早めに駒ヶ根を出発しましたが、拍子抜けするほど順調に調布の会場まで送り届けてもらえました。時間的には余裕あり過ぎでしたが、事前に昼食を食べたりできて良かったですね。外でのイベントって、ギリギリで会場入りして、バタバタと準備して、アタフタと始まっちゃうと、気持ちが落ち着かないうちに会が終わっちゃって、なんとなく消化不良になっちゃうんですよね(汗)。

そんな風にして気持ち良く始まったイベントには、次なる助っ人が登場してくれました。これも、このブログでは名前の知れた、ブロ友ZENさんです。基本的には、日本酒フリークのひとりとしての参加ですが、毎回東京でのイベントに手を貸してくれる心強い味方ですね。全国に名をはせた銘酒ばかりが並ぶあの会場の中、たったひとりで鶴Tを着るのは相当な度胸ですが、半分社員っていう位置付けで、鶴を宣伝してくれてました(笑)。

それに、今回は手作りの信濃鶴垂れ幕の第2弾を持って来てくれてましたから、即テーブルに飾り付けて、バリバリアピールさせてもらいましたよ!実は、第1弾の垂れ幕が、私の不注意で少し汚れが付いちゃって、そこでの反省を生かした次期バージョンの作成を引き受けてくれてたんです。原価的には高くないんだって言ってくれますが、そんなことよりかかった手間の方が高いわけで、ZENさんも本当によくやってくれますよね・・・(涙)。

そんな私の助っ人たちのおかげで、今回はバッチリ鶴の宣伝ができました。お客様の反応も良くって、私も声が枯れるほどトークさせてもらいましたよ。このイベントの半分は、S君とZENさんにやってもらったようなもんですね。もしかしたら、私なんかよりよっぽど真剣に考えて、私を助けてくれている部分があるのかもしれません。いい仲間に囲まれて、頼りない専務さんも、なんとか仕事させてもらって、おかげさまなことですね、本当に。


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激レアグッズ



私の住む駒ヶ根市をはじめ、近隣の辰野町、伊那市、飯島町一帯を、総称して『上伊那(かみいな)』って呼ぶことがあります。つまりは、ここが上伊那郡だからなんですけど、この『上』に対して『下』があるわけで、駒ヶ根市をさらに南下した飯田市を中心としたエリアは『下伊那(しもいな)』と呼ばれます。

信濃鶴の販売エリアとすると、昔から飯田市にもお客様が多くて、私もかつては下伊那地方の酒販店さんによく配達をしたものでした。この下伊那エリアには造り酒屋は一軒しかないんですよね。『喜久水(きくすい)』っていう銘柄ですが、かつてたくさんあったこの地方のお蔵さんがひとつに合併してできた、県内では大手に入るメーカーさんです。

ですから、この地方の酒販店さんにとって、近間の地酒っていうと喜久水さんしかないっていうことになるので、バリエーションが欲しいっていう話になると、下伊那に近い信濃鶴にもお声がかかるっていう道理になるわけで、鶴が特別にこの地域に関係が深いっていうことじゃないんですけどね(笑)。

例えば駒ヶ根の酒販店さんは、町で会うこともあるし、飲み屋でバッタリってことも多いし、会社に訪ねてきてくれることもあるので、顔を見る機会は多いんですけど、下伊那のお店にはこちらから顔を出さないと、店主とお話しするチャンスがほとんどないっていうことになるわけです。

久しぶりに、数件のお店に顔出しをさせていただいてきましたが、駒ヶ根からほんの40キロくらいしか離れてないっていうのに、言葉遣いが少し変わってきて、店主の皆さんと話しをするのが楽しいんですよね。上伊那よりも下伊那の方が、イントネーションの癖は多いような気がするんですけど、受ける感じは柔らかい印象になりますね。

そんな酒販店さんの中の一軒。信濃鶴にとても惚れ込んでいてくれるお店ですが、「この前、倉庫を整理していたら、こんなのが出てきたんですよ!」と見せてくれたのが、写真の前掛けです。こんな販促品が長生社にもあったなんて、私だって知りませんでしたねぇ。たぶん、30年以上前のものだと思います。こりゃ、紛れもなく激レアグッズですよ!

ロゴを見ても、現在のものとは違いますし、生地の感じもゴワゴワして昔風です。袋に入ったままだったらしくて、布地に折り目がついたままの完全未使用品です。色合い的には経年変化で少し薄くなっているような気がしますが、元々がそういう色だったのかもしれません。『非売品』と書かれていますけど、こんなの私が欲しいくらいですね(笑)。

信濃鶴の前掛けは10年以上も前に、薄い化繊生地で作ったものがありました。それがなくなってからは、この手の販促品を配るようなことができなくなっちゃって寂しい限りなんですけど、またいつかこんな立派なのを作ってみたいですね。今現在の長生社の蔵元グッズといえば・・・チーム越百のみんなが作ってくれた鶴Tシャツだけかな(笑)。


□□□ 鶴手ぬぐいも検討中のようですが □□□
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百舌鳥古墳群

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女房と娘が登場する話題がとても少なくなっている最近の拙ブログですが、実は、このごろ夫婦仲が悪くなっちゃって、女房とは別居状態で、おまけに娘は一緒に出てっちゃうし、そんな現状なもんだからやることなすこと全部上手くいかなくて、ムシャクシャした日々を送っている岳志・・・なわきゃぁありまへんがな(笑)。でも、毎日ケンカして、尻に引かれながらの浮世なんですけどね(涙)。

内実は、娘が中学3年になって、ほとんど父ちゃんのことは無視して生活するようになっちゃったもんだから、会話による接点もほとんどなくて、そうなると面白いやり取りはおろか、父ちゃんから娘に伝えたい何がしかも空を切るような馬耳東風となって、家の中を寂しく通り過ぎるばかり(涙)。それじゃぁ、面白いブログのネタなんか出てくるはずはありませんな(汗)。でも、女房の言うことに対しては従順なんだよねぇ・・・。

そんな、今現在、岳志家で一番偉い女房殿が「いつ、あの記事は書くのよっ!」と、ずーっと気にしておられることが本日の大命題でございます。あまり、山の神のご意向に背きますと、いつ天罰が下るか分かりませんので、謹んでここに起草させていただく次第。まぁ、どの様に気を使って書きましても、後で一喝されるのは目に見えている悲しい定めでございます(涙涙涙)。

さて、皆さんは『百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)』ってご存知ですか?これは、大阪府堺市にある、仁徳天皇陵をはじめとして多くの古墳が分布している世界的な遺産のことです。日本史の教科書には写真があって目にしたことはありましたが、それがどこにあるのかなんて、私は全く知らずにこの47年間を生きてきたっていう、お恥ずかしいばかりの話(汗)。

改めて調べてみると、堺市なんて私が大阪で営業に歩くすぐそばじゃないですか!大阪市のこんな近くに古墳なんてあったんですねぇ(汗)。かつては、もっとたくさんの古墳があったようですが、戦後の宅地開発で多くが消滅してしまったとか。それでも、来年営業に行った時には、ぜひとも途中下車して、日本の歴史を目の当たりにしてこようと思いましたね。

そんでもって、上の写真と百舌鳥古墳群の関連がこの時点でお分かりの読者は、素晴らしい推察力をお持ちだと言っておきましょう。どうですか?関連があるから、この写真を載っけてるんですよ。お分かりになった方には信濃鶴一本進呈といきたいところですが、その真偽が正せませんから止めておきます(笑)。

毎年、新生姜が出回る時期に、女房がジンジャーエキスを作ってくれるんです。それを炭酸で割ってジンジャーエールにして飲むんですけど、素朴な味で美味しいんですよね。タカノツメなんか入れると辛さとかも自分で調整できて、私の大好きな一品です。まぁ、それを大人の飲み物にしようと、ジンを入れてカクテルにしてみたんです。ジンは私の好きな『タンカレー』のNo.10を使いましたよ。

作っている時に、女房が「これって、何ていうカクテルになるの?」と疑問になった様子。「モスコミュールじゃないのか」と私が答えると、娘が手元にあった電子辞書で「モスコミュールってひいてみるわ」ってなりました。久しぶりの家族の会話がうれしい私でしたが、『モスコミュール』って検索に引っかかったのが『百舌鳥古墳群』だけだったと(笑笑笑)。


□□□ タンカレーとの相性はバッチシっていうわけでもなかったです □□□
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製造計画

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今年も、今期の製造計画を立てる時期がやって来ました。お盆も過ぎて秋風が吹く頃になると、酒造りに携わる酒屋モンたちの頭の中もそういう方向に向きつつありますから、この期に及んでやる気が失せているような時期じゃありません(笑)。皆さん、積極的にこれからの造りの計画を作り上げようっていう気になってるんじゃないですかね。

造り酒屋の製造計画っていうのは、案外シビアなものが要求される部分もあって、私も杜氏役を任されてしばらくは、本当に頭を悩ませながら作り込んだ記憶があります。って、じゃぁ、今は簡単に立てられるのかって言われると、当然そんなことはなくって、酒の造り方の細部にまで意識がいくようになって余計に悩む面もありますね(汗)。

まずは、これまでのお酒の出荷状況をみて、年間出荷量に対してどの程度の量を造れば間に合うのかを割り出します。1年間で出荷するのと同じ量を製造すればいいんですけど、現在の在庫量とか売り上げの変動要因もあって、そう簡単じゃありません。今年の年末じゃなくって、来年の年末の在庫数量くらいまでを視野に入れて計画しなくっちゃならないんですよね。

製造数量が決まったら、それを造り出すために、どういうもろみを何本立てればいいか試算します。これも、毎年の米の溶け具合等が違いますから予測値でしかありませんが、昨年みたいにどえりゃー米が硬かったなんていうようなことがない限り、大体の数量は割り出せます。いろんな種類のお酒を造り分けておられるお蔵さんは、この辺が大変なんじゃないですかね。

ここまで決まってくると、実際に、どの時期にどのもろみを立てるのかまで落し込めるようになってきます。それに伴って、どの品種の何%精米のお米をいつ入荷しなくっちゃならないかっていうことも分かってきて、更に、それを何月何日に蒸すのかまで見えるようになってくるっていう算段です。

今年もそれなりに計画はできてきましたが、その工程表を見て私が心配になっているのが、お恥ずかしい話ですけど自分の身体のことなんですよねぇ・・・。これまでも、自分である程度の仕事をやることで、蔵人の泊まり込み作業をなくして、人件費の削減にも努めてきましたけど、こんなことはずっとは続けられないっていうかねぇ・・・。

自分には一番無理をさせられますから、多少身体が壊れても頑張ってきたんですけど、どうやら今年は身体の方が回復してこないんですよね(涙)。冬の間に身体にガタがきて、夏の間にそれを修繕しながらやってきたんですけど、私の主治医の鍼灸師Eに言わせても、「もう、今年は間に合わないぞ」っていうことなんですよね。今一番困っているのが、肩の痛みが抜けないことなんですけど、こんな状態じゃ、これまで通りには動けないかもしんないです(汗)。

別に、ブログで求人をしようっていうんじゃありませんが(笑)、そろそろ蔵で働ける人を追加しなくっちゃならないかもしれませんね。正社員にするのかパート的にするのかは別にして、そんな時期に差し掛かっているような気がします。もう、蔵への泊まり込みができない状況のために出稼ぎ的な雇用は無理ですから、範囲がかなり狭まっちゃうのがつらいところですかねぇ・・・。


□□□ 3位安定かな? □□□
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内堀醸造

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昨日の『若葉会』の総会の続きになりますが、今年の総会後の工場見学は飯島町にある『内堀醸造』さんでした。昨日書きませんでしたけど、今年の総会は桜で有名な伊那市の高遠で開催されましたから、私としては近くて良かったんですけど、ホテルや工場見学先や昼食場所の選定は、私たち伊那の酒造協会に任されますから、準備はチト大変でしたね(汗)。

この内堀醸造さん、あまりメジャーじゃないかもしれませんが、知る人ぞ知る酢の業界におけるナンバー3の大企業なんですよ。そんなビックな会社の工場が、駒ケ根市の隣の飯島町にあるっていうこともあまり知られていないでしょうねぇ。酒造組合としてお願いをして、快く見学を引き受けていただきました。

実は、数年前に伊那酒造協会として見学させていただいたことがあったんです。その時、私は予定帳に書き込んだ日付が間違っていて(汗)、「どうしたの?」っていう連絡を受けた時にも遠くにいたもんだから、完全に間に合わずに失礼しちゃったっていう経緯があって、今回はそのリベンジっていうことで一生懸命に見せていただきました。

伊那市、駒ケ根市、飯島町などが連なる伊那谷は、中央道のあるおかげで物流っていう点では恵まれた場所だと言えるでしょう。東京へ3時間半、名古屋へ2時間っていうような距離ですから、ここに大規模な工場を建てるっていうことは、企業としては利点が多いっていう判断になるんでしょうね。各市町村も工業団地を整備して、企業誘致を進めているようです。

そんな飯島町の広い工業団地に、内堀醸造さんのアルプス工場はあります。写真を見てもお分かりのように、デッカイ工場でしたねぇ。業界規模は日本酒よりも小さいなんておっしゃっておられましたが、それでもビッグ3に名を連ねるほどの会社であれば、一企業の規模としては、私たち田舎の造り酒屋の比じゃありませんね(汗)。

本社は岐阜県の八百津町にあるんですが、この地に新規に工場を建てる決め手になったのが、醸造に使う『水』だったそうです。中央アルプスの伏流水はとても美味しくて、「酢造りは酒造りから」をモットーにする同社の方針に合致したっていうことなんでしょうね。八百津町の水質にも近いっていうお話でした。

ちなみに、酢が酒から造られるっていうのは化学的にも正しい話なんですよ。お米が麹によって糖化されて、それを酵母がアルコールに変えて、そのアルコールを酢酸菌が酢に変えるっていう流れです。よく「もろみが腐って酢になる」っていうような表現がありますが、「お酒が酢酸発酵して酢になる」んであって、もろみの雑菌による酸度の増加とはちょっと話が違うんですよね。

内堀醸造さんで特徴的なのが、『飲む酢』に力を入れておられることでしょうか。いろんなフルーツから造られた酢もあって、それを水で割って直に飲むっていう楽しみ方です。同社の副社長さんは、『ソムリエ』ならぬ『酢ムリエ』第1号っていうことですし、そういった商品を取り揃えた酢の専門店も都市部で展開しておられるそうです。現代人にとって、健康っていう面でのアピールポイントは高いでしょうね。

見学ルートで回ったので、例えば私たちの興味がある麹の製造過程などは見ることはできませんでしたが、とても勉強になった工場見学でした。例えば、レストランの『バーミヤン』のテーブルの上に置いてある酢なんかは内堀醸造製だっていうことですから、ぜひ皆さんもご自分の健康のためにも、たくさんたくさん酢を消費するように努力をお願いします(笑)。


□□□ 工場見学は10名からだそうです □□□
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ジョン・ゴントナー氏

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先日、長野県酒造組合の青年部会に当たる『若葉会』の総会が開かれました。総会では、通常、初日に酒造業に関連のある講師をお呼びして講演会を開いて、その夜は当番地域のホテルに宿泊して懇親を深め、翌日にその地域で元気のある異業種の工場見学をさせてもらって、お開きっていうパターンが多いですね。

今年の講演会の講師として私たちがお願いしたのが、『ジョン・ゴントナー』氏でした。まぁ、日本酒業界に関わっておられる外国人で、彼以上に有名な人物はいないって言っても過言じゃないでしょうね。業界人でなくても、日本酒フリークな人たちの間では、名前がよく知れ渡っているんじゃないですかね。

私は、若葉会の直前会長っていう肩書きもあって、講師の接待係を任ぜられてました。こういう役回りは、気を使うっていう半面、その講師と個人的に話をする機会が断然増えるわけですから、私としたら役得だと思ってほくそ笑んでたんです(笑)。お出迎えからお見送りまでご一緒させていただきましたから、いろいろとお聞きすることができましたね。

ゴントナーさんは私より2つ年上っていうことで、世代的な隔たりもなかったですし、既に来日20年以上の彼の日本語は、何を話すにも不自由はありませんでした。「○○なんだよなぁ」とか、「○○じゃん」とか、イントネーションさえ除けば、ほぼ日本人の会話そのもの(笑)。アメリカ人らしいフランクさで、すぐに打ち解けてくれました。

こちらもどんどんと質問してみれば、普通の日本人よりはよっぽど日本酒についてご存知でしたし、もっと言えば、私なんかより業界の隅々まで情報網をお持ちなのかもしれません。「どうして、純米ばかりにしたの?」っていう私に対する逆質問には、私としても聞いていただきたいことを、思いっきり力説しておきました(笑)。

始めは、英語の講師として来日したゴントナーさんは、次第に日本酒に目覚め、外国、主にアメリカに日本酒文化を紹介する仕事をするようになって、今では、その活動に専念して生活をしていらっしゃるそうです。それだけを生業にしてしている外国人は、今のところゴントナーさんだけじゃないかっていうお話でしたね。

基本的には、外国人向けの日本酒セミナープログラムの開催を柱になさっておられるそうですが、日本人の奥さまの助けも借りて、その規模は少しずつ大きくなっているんだとか。日本ばかりでなくアメリカでもセミナーは開かれていて、毎回定員いっぱいの参加者になるそうですから、海外での日本酒の普及っていう点で、我々業界がゴントナーさんにお世話になっている部分は大きいんじゃないですかね。

その他、当然ですが、日本酒の輸出に関するお仕事もなさっておられて、まだまだ、これから日本酒は世界に出ていける可能性があるっていうお考えでした。私も、信濃鶴を海外に羽ばたかせる秘策がないものかお聞きしようと思ったんですが、そんな裏技があればどのお蔵さんでもやっているはずで、地道な努力しかないっていう結論でしたね(涙)。

「もうちょっと、日本にいてみよう」、「まだ、いいかな」、「あと少しだけ」と思ううちに、日本に20年以上もいることになっちゃったと話すゴントナーさん(笑)。ぜひとも、頭打ちの国内需要に苦しむ日本酒業界と海外との架け橋になって、今後も世界中で活躍していただきたいものです。最後にお願いした手タレ写真には、「なんで顔を写さないの?」と納得いかないご様子でしたが、これも日本文化のワビサビだとお考え願えればと・・・(汗)。


□□□ 3位に返り咲けるかな? □□□
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メッセ宣伝部隊



うーん、やっぱり秋は日本酒業界にとって、イベントの多い、忙しい時期なんですねぇ・・・造りが本格化する11月までの間にいろいろとあるんですけど、ひとつのイベントを開催するにも、それ以前の事前準備がありますから、当日だけの出動で全てが完了するなんていうことは少ないんじゃないですかね(汗)。今日も、『長野の酒メッセ』の準備のために長野市に向かっています。

同じ長野県内とは言え、駒ヶ根市と長野市は、そうですねぇ、130キロくらいは離れてるんですよ。当然、高速道路を使いますけど、簡単に往復できる距離じゃありません(汗)。自分の車を使ってひとりで運転することもありますが、普段は、なるべくみんなで乗り合わせて行くことにしています。その方が、交通費も節約できますしね。

今日は、いつものメンツ。漆戸醸造のU社長と、株式会社仙醸のK社長の3人です。同業者ではあるんだけど、それ程利害関係もないし、私としても気を置かずに付き合えるいい仲間です。馬鹿を言いながら、県酒造組合までの道のりはあっという間に過ぎちゃいますね(笑)。K社長の最新のプリウスを3人で交代で運転して、今日もはるばるやって来ました。

本日の一番のお仕事は、長野市内の居酒屋さんを巡って、長野の酒メッセの宣伝をして歩くっていうことです。上の写真にあるビラ・・・業界用語ではフライヤーって言うみたいですが・・・を配り歩いて店主にご案内をして、このフライヤーも一束置いてもらって、お客さんにも配っていただけるようにお願いして回るんです。その他、県庁とか税務署とか銀行とかテレビ局なんかにも行くんですよ。

長野市内に、いったい何軒の居酒屋さんがあるのか分かりませんけど、その全てに顔を出すなんて、私たち十数人じゃとーてー不可能な話ですから、駅の周りと、一番の繁華街である権堂商店街を中心に、みんなで手分けして配ります。今年で17回目を迎えるイベントですから、お店の方々もよくご存知で、気軽に対応していただけるようになりましたね。最初の頃なんか、変な法被を着たモノ売りみたいに見られたもんです(笑)。

・・・さて、本日の業務は終了しました。長野での滞在時間およそ3時間で、とっとと伊那谷に引き返します。本当なら、美味しい晩御飯でも食べてゆっくりしたいところですが、U社長が所用とのことで、致し方ありません(涙)。でも、どーにもお腹はすくし、どーにも喉は乾くし、どーにも収まりがつかないので、K社長を駒ヶ根まで引っ張ってきて、二人で一杯酌み交わすことにしたんですが・・・失敗だったんだな、これが・・・。

私よりもかなり若いK社長。一軒目の『越百』で、えっちゃんがお腹にたまる、メニューに載ってないようなものまで出してくれたのに、二軒目の『車屋』さんでもラーメンを食べると言い張って、私の分まで注文してくれちゃいました(汗)。頑張って平らげたものの、私としてはそーっと歩かないと、口から実が出てきちゃいそうな状況に陥る羽目に(涙)。

人のことなんて構っちゃいられないってぇのに、目の前ではK社長がうたた寝を始めました。彼は伊那まで電車で帰らないとなりませんが、このままだと寝過ごしちまうことは火を見るより明らかです(汗)。強引に連れてきたのは私ですから、責任感の強い私とすると放ってはおけません。仕方がないので、伊那に到着する時間を調べてから電車に乗せたんです。

私は家に帰ってから、到着直前に彼の携帯を鳴らしました。でも、何度かけても、起きゃあしない(汗)。半ばあきらめかけましたが、ついに彼は目を覚まし、電話に出て、「あっ、モシモシモシモシ、今ここどこですか?」っと彼。「そんなこと知らんから、すぐに降りろよっ!」っと私・・・なんとかギリギリで間に合ったそうな(笑)。


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RIEDEL(その5)

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今回、リーデル社さんのワークショップに参加して、大変に貴重な経験ができましたが、帰り際にはお土産までいただいて、これもまた恐縮しちゃいました(汗)。これは、私があまり使う機会には恵まれないだろうシャンパングラスだそうです。お値段のことなんか書けば失礼にあたりますが、まぁ、私のお小遣いじゃ買えない代物でしょうね(笑)。

ワークショップ中の待ち時間にPRビデオを見せていただいたりなんかして、少しだけリーデルのワイングラスについて勉強してきましたから、このシリーズの最後に、豆知識をちょっとだけご紹介しましょう。もしかしたらウソを言っているかもしれませんから、ちゃんと勉強したい方はリーデル社のホームページ等をご覧くださいね。

他社のワイングラスがどうなのかは分かりませんが、リーデル社の製品の原料となるガラスには鉛が含まれているんだそうです。かつて、鉛の含有率の高いガラスは高価だっていう話を聞いたことがありましたが、鉛がガラスにとってどういう成分なのかは、私にはよく分かりません(汗)。ただ、それによってある効果が生まれるっていうことが重要らしいですね。

鉛が含まれたガラスでグラスを作ると、成形されたグラスの表面に非常に微細な凹凸ができるんだそうです。そして、その表面にワインが流れると、その凹凸にワインが絡んで膜ができるような格好になります。その薄い膜から香りの成分が発散されて、ワインの香味を豊かに感じることができるようになるっていう説明でした。

昨日も書いた『スワリング』っていう操作はそのために行うもので、スワリングをしてもワイングラスの内側にワインの薄い膜ができてくれないと、思ったような効果が得られないっていうことになるんでしょうね。私のような下手がやると中味をこぼすような粗相をしちゃうんですけど、スマートにスワリングできるとカッコいいでしょうねぇ。

もう一点、これはリーデルのグラスに限った話ですが、グラスに刻まれているロゴマークに2種類あるんだそうです。ひとつは『RIEDEL』というゴシック体の様な字体。もうひとつは筆記体で書かれたような字体です。前者はドイツの工場で、後者はオーストリアの本社工場で作られた製品につけられているものです。

リーデル社自体はオーストリアの会社ですが、製品の多くはドイツで作られているんだそうです。ドイツでは機械である程度の数量をまとめて作るようなグラスを、オーストリアでは全て手作業で丁寧に仕上げられる高級なグラスを製造していて、その区別をグラスの底に刻まれているロゴマークで付けることができるようになっているようですね。価格的には、手作業のものの方が5倍くらいするんだそうです。

価格っていう点で補足しておくと、ワイングラスの製造工程の中で最も難しいとされているのが、グラス本体に足を付ける工程だそうです。真っ直ぐに足を延ばして、底を平らに広げる作業は熟練の為せる技なんでしょう。ですから、足のついたものとそうでないものとは、値段がかなり違ってくるみたいでしたね。

お土産にいただいたシャンパングラスは、オーストリアで作られた高いものの方でした(汗)。「高級品なんだからな!落とすんじゃないぞ!」と脅されてグラスを持たされた我が娘も、ちょっと震え気味で、「早く、写真撮っちゃってよー!」とビビっていました(笑)。最後に、『旨みを楽しむ純米酒グラス』が現実のものとなるように心から祈念して、このシリーズを終わりにしたいと思います。


□□□ 長い間ご清聴ありがとうございました □□□
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RIEDEL(その4)

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最終的に、9種類のサンプルグラスの中から私が選んだ3つは、2番、4番、9番でした。テイスティングを始める際には、その形状を詳しく見ている余裕はありませんでしたから、どれがどんなタイプのものなのかはその時点で把握はしていませんでしたね。そういう事前情報なしに、とりあえず信濃鶴の良さを表現していると思った3つを選んだんです。

2番と4番は似た印象で、お酒がスルッと口の中に入り込んで、味と香りがよくマッチしていると思いました。9番は、ちょっとそれだけ別格に大きくて形も異なった感じのグラスだったんですけど、お酒の旨みがとてもまろやかに引き立つタイプだったので、2番4番とは別の意味合いで選んでみたんですよね。

気になるゲオルグ氏のチョイスは・・・たったひとつ7番。「全然違うんだなぁ」と思いながらも彼の説明を聞くと、やはり香りが引き立つっていうことを重視しておられるようでしたね。ところが彼の解説に耳を傾けていくと、私と全然違った意見っていうわけでもなかったっていうことが分かったんですよね、これが。

種明かしをしてもらったところによると、実は、2番と4番と7番は同じ形だったんです。全く同じ形状なんだけど、大きさだけを少しずつ変えているサンプルなんだそうで、サイズが違ってくることによる信濃鶴の味わいの変化を、ゲオルグ氏は説明してくれました。最も小さな2番は味に酸味が出るが、最も大きな7番は香りが程良く引き立ってバランスが良くなるっていうご意見でしたね。

後から考えると、私が選んでいって残っていたのが2、4、7、9番だったんですよね。9番だけは毛色が違っていると思いましたが、日本酒のまろやかさの表現っていう観点で私は最終的にチョイスしたんです。でも、もしそれがなかったら7番を選んでいたはずです。日本酒の評価っていうことについて、氏と大きな隔たりがなかった気がして、何となく安堵したような次第(笑)。

ひとつ、今になってちょっと後悔しているのが、この時に『スワリング』をしなかったっていうことなんですよね。スワリングっていうのは、ワインを飲む時にグラスを回して、香りを引き立たせるようにする操作のことですが、日本酒ではあまりやらないことなので、従来の飲み方に近い方法でと思ってあえてやらなかった面もあるし、やり慣れてないので上手くできないっていう面も大きかったんですけどね(汗)。

たぶん、この操作をやるかやらないかで、官能評価は違ってくると思います。特に、香りについてですけどね。スワリングによってグラスの壁面にお酒が膜の様に張り付いて、それが酸化したり気化したりすることによって香りが引き立ってくるんじゃないですかね。新しい飲み方の提案ができるグラスを創るのであれば、従前の飲み方に固執しなくても良かったかんじゃないかって気がしてるんです。

こんな貴重な経験をさせていただいたゲオルグ氏およびリーデル社の皆さんには、心から感謝申し上げます。テイスティングの最後に、例によって、臆面もなく氏に手タレ写真をお願いしました(汗)。このブログを読んでくれているリーデル社の社員の方が、「彼は、ブロがーなんだ」と慌てて説明してくれましたが、「こんなんでいいのか?」と、大ウケされましたよ(笑笑笑)。

最後にみんなで記念撮影をして、ちょっとヨーロピアンな1日は終わりました。帰りのバスの中で、「こりゃ、長生社も頑張らにゃいかんなぁ」と考えさせられましたね。ゲオルグ氏と少しの間でもお話しできたことは、私にとって大きな収穫でした。一言一言の意味は分からなくても、世界的企業のトップとしての生きる姿勢が言葉の端々ににじみ出ていたからです。世界中に対して筋を通すっていうことの偉大さを垣間見た思いがしましたね。


□□□ もうちょっとおまけを書きます □□□
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高速バス事情

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昨日は、友人の披露宴に呼ばれて東京へ日帰りしたわけですけど、いろんな意味でいつもとは違った往復の行程だったんです。旬の話題でもありますから、もう1日ワイングラスのお話は先延ばしにしましょう。っていうか、時間があるもんだから原稿をiPodで書き始めちゃったっていうのが正直なところです(笑)。

朝7時、駒ケ根発の高速バスのチケットを買い求めると、発券のオペレータの方に「本日のバスは2号車となります」と告げられました。今や中央道の高速バス路線は、完全にJRに取って代わっていて、東京に出る人のほとんどはバスを使っています。それだけ、乗車率も高くて、お客さんが多い時にはひとつの便でも2台のバスが就航することがあるんです。

週末には、東京や名古屋まで遊びに行く需要もあって、昨日の土曜日も早くから満席になったんだろうなんて想像しながらバスを待っていると、1号車はいつもと同じ型のものだったんですが、私が乗る2号車は何となく違和感のある形をしてました。よくよく見ると、路線バスじゃなくって、一般的には観光に使われるタイプだったんですよね。

とても背が高くて、乗客席がほとんど2階にあるような格好をしてました。同じ型のバスが2台用意できなかったっていうことなんでしょうけど、ここまでモロ観光バスっていうタイプに載せてもらったのは初めてでした(笑)。乗り心地的には変わりはないんでしょうが、内装がちょっと豪華な雰囲気でした。年式的には古そうでしたけどね。

何が良かったって、これは初めての経験じゃありませんでしたが、車掌さんが乗り込んでくれてたんですよね。それも、若くて可愛いお嬢さんでしたよ。路線バスでは必須の音声アナウンスの設備が付いてなかったからなんでしょうが、乗降の案内や休憩時間の連絡が女性の生の声で聞けるなんていうことはめったにありませんからね。

その他、いつものバスと違ったのは、降車を知らせるボタンが付いていなかったこと。トイレもありませんでしたね。それに、何かのやりくりのせいなのか、ETCレーンを使いませんでしたね。でも、ETCカードが使えないわけじゃなさそうだったので、きっと2号車なりの特別な清算の仕方でもあるのかもしれません。

さて、披露宴が終わって、帰りのバスのチケットも確保してありましたから、神保町の会場から新宿のバス乗り場へ向かおうとすると、そこで横浜の鶴チューS君から電話・・・そうです、この日は土曜日。当然、駒ケ根に向かうから、拾ってやるって言ってくれたんです。当初は諸事情があって、私は彼らの車には乗れない予定だったんですけど、私のために都合をやり繰りしてくれたらしくて、感謝感謝!

ところが、それからが長かったんだな、これが・・・。いずれにしても、まだS君たちが出発するには早い時間だったので、私は新宿でブラブラと時間つぶし。でも、もう何が欲しいとか何かを見たいっていうこともありませんし、なによりも披露宴で結構いい気になって飲んじゃってましたから、真昼間から千鳥足状態で、スタスタとなんて歩けまへん(汗)。

彼らの予定に合わせて調布で待ち合わせをしましたが、横浜からの道がどえりゃー渋滞だったそうで、待てど暮らせど彼らはやって来ません(涙)。結局、怪しい酔っぱらいだと通報を受けるんじゃないかとビクビクしながら調布の駅前で2時間近く待って、なんとか彼らと合流。駒ケ根に着いてからは、いつものように越百で飲んで、午前3時前にようやく長ーい一日が終わりました(笑)。


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披露宴



リーデルグラスの話題を中休みして、今日は(今日も?)バスに乗って、東京日帰りコースなもんだから、iPodでポチポチいきましょうか。乗り物で長距離を移動してると、ブログを書くくらいしかやることがなくって、とてもはかどるんですよ。事務所の電話の取り次ぎはないし、お客さんが来ることもないし、あれこれ仕事があってもできることは限られてるしねぇ(笑)。

今日は全くの私用なんですよ。古くからの友人が結婚するんです。私とそれ程年齢が離れているっていうわけでもないもんだから、それなりに晩婚ですが、今じゃそんなの当たり前ですから、まあまあ順当な流れって言っていいんじゃないですかね。私としても、「こいつ、いつ嫁さんをもらうんだ?」と気を揉んでいたうちの一人でしたから、とてもうれしい気分です。

国際協力関係の仕事をしている彼と出会ったのは、もう十数年も前になりますかね。私が地元の青年会議所で、地域の国際化事業を任されていた時でした。外務省の外郭団体やら行政やら市民を巻き込んで、大きなイベントから草の根運動まで、会社の仕事そっちのけで奔走していた年があって、その時に公的機関の担当者っていう立場で、私と共に戦ってくれた同士だったんですよね。

仕事柄、世界中を回って歩いて、現地で数年間赴任することもある男ですから、一緒にいてくれる伴侶は、これからの人生において、とても大切な役割を果たしてくれることでしょう。彼がカンボジアに赴任していた時に、彼を尋ねてかの国まで行ったことは今となっては懐かしい思い出ですが、あの時は奥さんがいなくて二人で思いっきり遊べたから、それはそれで悪いこたぁなかったんですけどね(笑)。

私の今頃の年齢だと、同世代の友人の結婚式はもうほとんどありませんし、さりとて、自分の子供や甥だの姪だのっていう世代の結婚はまだまだ先のことですから、案外、久しぶりの結婚式への参列ってことになりました・・・こういう話題になると、私の娘の結婚話に皆さんの興味が流れそうですが、何度でも繰り返しますけど、娘は嫁には出しません。何と言われようとも、私の気持ちは揺らぎませんから、無駄な突っ込みは無意味ですよ(笑)。

久しぶりっていうこともあるんでしょうけど、ウルウルしっぱなしのいい披露宴でしたねぇ。特別な逸話があったわけではありませんが、新郎新婦の人柄がよく現れた、記憶に残る宴になったんじゃないですかね。信濃鶴の樽酒で鏡割りがあったりなんかして、私が注目を浴びる場面も用意していただきましたが、皆さんに「美味しいっ!」て飲んでもらえましたから、まあまあ役割は果たせたってところでしょうか。

今は昔になったものの、私の女房も、ああいう初々しい時代があったはずな・・・イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ、何をおっしゃるウサギさん!あの素晴らしい女房殿無かりせば、今の岳志はありません!!自分の今を振り返りながら、後悔の、イヤイヤ感謝の涙でむせび泣く、アラフィフの岳志でした(笑)。


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RIEDEL(その3)

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今日も、最初にお断りしておかなくっちゃなりません(汗)。上の写真は、これまたリーデルさんでご用意いただいた、一種の香り当てゲームのアトラクションの図です。黒いワイングラスの中に、ある特定の香りを付けた液体が入っていて、それが何の香りかを推測するっていうものです。

バラ、スミレ、カシス、バニラ、シダ、ヘーゼルナッツ等々の答えが、上に乗せてある紙の裏に書いてあるんですけど、こういうことをやった経験がない私には、最初はチンプンカンプンでしたね(汗)。一回でもどんなものが答えにあるのかを見た後だったら、かなりの確率で当たったかもしれません・・・まぁ、完全に言い訳ですが(笑)。

さて、昨日から話は続きます。リーデル社の当主であるゲオルグ氏とサシでのテイスティングになったと書きましたが、状況はそれ以上に緊迫感のあるものでした(汗)。どういうことかって言うと、ただでさえガチンコ勝負なのに、周りではたくさんの傍聴者が私たちの様子を食い入るように観察しておられたんです。

リーデル社の社員の方々や、通訳の方、ビデオ撮りのカメラマン、音声さんなんかがいらっしゃって、私もこの業界に二十数年身を置いていますが、あんな状況での利き酒なんて初めてでしたよ(汗汗汗)。ここでの様子を、ビデオにまで撮られるとは思ってもみませんでした。私もそーとーにやる気になっていたので、集中力は切らさずに済みましたけどね(笑)。

そして、テイスティングが始まりました。私は、2つめのグラスのお酒を口に含んだ時点で、初めてホッとしたんです。「こりゃ、1つ目のグラスより、断然こっちがいいじゃないか!」って感じたからです。つまり、私にも違いが判断できそうだってことが分かって、「何とか自分の意見をまとめられるかもしれない」ってようやく思えたんですよね。

惜しむらくは、口がまだお酒に慣れてなかったってことですかね。待ち時間の間に、利き酒のリハーサルでもやって、舌を準備万端にしておけば良かったかもしれません。ちょっとお酒が回っているくらいの方が、私の場合は評価が安定しますし、何よりも緊張感をほぐすためにも一杯ひっかけておけば良かったかと・・・(笑)。

ゲオルグ氏は、時折「オー、デリシャス」と唸っておられましたが、それは信濃鶴への評価っていうより、そのグラスに対する感度を口になさっていたんだと思います。私も、9種類のうちのいくつかは「こりゃ、美味いや」って思えて、とてもいい勉強をさせてもらいました。私のこれまでの経験からでは上手に説明できませんが、今まで漠然と理解していたことが、目の前で現実になっていくような気がして楽しかったですね。

自分が「これがいい」と思ったグラスを3つ選べという指示でした。私は何往復かお酒を利いて、徐々に選抜していくやり方で3つに絞っていきました。ゲオルグ氏も、途中でグラスに対する若干の説明を私に与えながら、何度かテイスティングなさっておられました。さてさて、いろんな人が見守る中で、氏と私が最終的に選んだグラスは・・・つづく。


□□□ 抜かれちゃいましたね(涙) □□□
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RIEDEL(その2)

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最初にお断りしておきますが、今日の写真は、リーデル社の方が私たち蔵元のために用意してくれていた、ワイングラスの形状によって香りがどのくらい違うのかを体験するためのアトラクションの様子です。実際のお酒のテイスティングは昨日の写真の場所ですから、お間違いのないようにお願いしますね。

さて、会場に入ってゲオルグ氏とのご挨拶が終わると、氏にとても丁寧に本日のワークショップの趣旨をご説明いただきました。その後に、信濃鶴の純米酒をどういうコンセプトで造っているのかと聞かれて、私の方もこのブログに書いているようなことを説明させていただきました。当日は、鶴の特別純米を持って行ったんですけど、その辺の解説も少々。

次に、「リーデルのグラスに対して何かご意見は?」と聞かれたので、ワイングラス全般もそうだし、この日用意されていたサンプルグラスも全てそうだったので、「グラスの形状として先つぼみのテーパーがかかったものが多いが、日本古来の形状としては、テーパーのない筒状か逆テーパーの杯型のものが多いわけで、その辺は考慮しないのか」と問うてみました。

その時に氏の眼は頑固者の職人のそれになって、彼のお酒の香りに対する考え方を説明し、日本酒にもそういった飲み方が必要になるんじゃないのかと意見されました。私も、これから創られるであろう新たな日本酒グラスが、日本酒の飲み方の新たな領域を広げてくれることを期待して、テイスティングに臨むことができましたね。

ちなみに、ゲオルグ氏は英語、私は日本語、当然通訳ありのやり取りですよ(笑)。よく考えると、外国の偉い方と専用の通訳をはさんでサシで会話をするなんていうことは、一生に一回のことでしょうねぇ。また、その通訳の女性が、とても上手に訳してくれるんですよね。そんなプロフェッショナルに私の言葉を同時通訳してもらうっていうことも、実に初めての経験でした。

目の前に用意されていたグラスは、なんと9種類(汗)。どれも、通常のワイングラスよりは少し小ぶりっていう大きさで、よく見ると、微妙に形状が違ってるんですよね。形が同じで、淵の高さを5ミリ単位で短くしたり長くしたりしたものや、相似形的に大きさが変えてあるものもあって、これで香味に差異が出るのか疑問になるほどでした。

中身が違うのならばいざ知らず、入っているのは全て信濃鶴ですから、私にそんな区別ができるのかと半信半疑で利き酒を始めたんですけど・・・違うんだな、これが(汗)。ゲオルグ氏と私の前に同じ9種類を並べて各々利きましたが、鶴の良さが現れるグラスとそうでないものが確かにあって、正直私もビックリしましたね。

ワイングラスの理論は奥の深いものがあるそうですが、香りのこもり方、グラスを傾けた時のお酒の形、口の中にお酒が流れ込む様子などから、飲んだ時の印象が変わってくるっていうことでした。単に香りを強く感じられるとかそういうレベルじゃなくって、口の中に含まれるまでのトータルなコーディネートをグラスがしてくれているっていう感じなんでしょうかね。・・・まだまだ続きます。


□□□ くいだおれさんの勢いがスゲーです(汗) □□□
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RIEDEL(その1)

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話は昨日の続きになりますけど、なぜ私が台風の影響が残る中を、いつもの倍も運賃を使ってまで、東京へ出て行ったか・・・通常の営業だったら一日ずらせばいいだけだし、よっぽどのことがそこに待っていたっていうことじゃない限り、出不精の私は動かなかったでしょうね。私がワクワクしながら出掛けた目的・・・それは、以前にも記事にしたリーデルさんのワークショップだったんです。

オーストリアのワイングラスの世界的メーカーであるRIEDEL(リーデル)社。今から10年ほど前に、吟醸用のグラスを作成したことで、私もその名前を知るようになりました。そのリーデルさんが、今度は純米酒用のグラスを作成するためのプロジェクトを立ち上げておられます。ワイングラスで培った知識と技術を日本酒に適応して、新しい日本酒のためのグラスを作ってくれるっていうんです。

これまでに、各方面の関係者の方たちと議論を重ねて、ある程度の種類まで絞り込みができた段階だそうです。今回は、その選ばれたいくつかの候補の中から、自社のお酒に最も合う形状のグラスを選び出すっていう作業・・・これを、リーデルさんでは『ワークショップ』と表現なさっておられました・・・に、あろう事か信濃鶴に白羽の矢が立ったっていうわけです(汗汗汗)。

予定通りであれば、このワークショップは3月の中旬に行われるはずでした。ところが、東日本大震災が起きて、延期になってたんですよね。少し前に、再開する旨の連絡をリーデルさんからいただいて、私も喜んで予定に入れておいたんです。今回は台風で延期・・・なんていうことにならないで良かったですよ(笑)。

この日、青山にあるリーデルジャパンに召集されたのは、日本酒メーカー7社でした。こういう卑屈なことは書きたくありませんが、どー考えても信濃鶴は場違いな所に引っ張り出された井の中の蛙(笑)。世界中にお酒を出荷なさっておられる、国内でも名の通ったお蔵さんばかりが揃っておられて、落ち着かないことこの上なし(涙)。

更に、気が引けることに、当初は全員が一堂に会して、各社のお酒を注いでその評価をし合うっていう方式だったのが、この日来日しておられたリーデル社オーナーのゲオルグ・リーデル氏の要望によって、彼と蔵との一対一の意見交換っていう形式に変更されたとのこと。ヨーロッパの怪物に捕って食われるんじゃないかっていう日本の山猿の不安は増すばかり(汗)。

しかしこれは、「お酒の造り手の意思を最も表現できるグラスを創る」っていうリーデル社の哲学の発露であって、それを自ら体現しようとなさっているゲオルグ氏の姿勢は素晴らしいと思いましたね。私としても、ビビりまくりはしたものの、世界中に名の知られた企業のトップと、サシで意見交換ができる機会なんてもう金輪際ないでしょうから、一生懸命にお役に立とうと気合が入りましたよ。

でも、ちょっと不思議じゃないですか。そのお酒の造り手と議論するのはいいとしても、リーデル社からはもっとたくさんのテスターが参加してもいいじゃないですか・・・その答えは、リーデルのグラスの形状を決めているのがゲオルグ氏ただひとりだっていう驚愕の事実にあります。どんなものでも、彼が最終決定者なんだそうです。一体どんな人なのか、緊張するよりもワクワク感の方が大きかったですね、実際は(笑)。

さて、信濃鶴の順番が来て、テイスティング専用に設けられた小部屋に通されました。日本の社員の方に、「職人気質の頑固者」という人物評をうかがっていましたが、そんな感じはあまりなくて、最初から心安く声をかけていただいて、名刺交換することができました。私から拝見すると、何ともそれは歴史あるヨーロッパ人そのものっていう第一印象であって、丁寧にお客人を扱う優しい眼差しが印象的な方でしたね・・・こりゃ、長いシリーズになるぞぉ(つづく)。


□□□ 4位転落か(涙) □□□
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運休

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朝の5時半。我が家の電話がけたたましく鳴りました。既に起きて朝の支度をしていた女房は、今日の娘の運動会が台風の影響で中止になったっていう連絡網が回ってきたんだと思ったそうです。でも、それにしては早いな・・・と。実は、その電話は、私が東京に出掛けるために予約しておいた高速バスが、中央道の閉鎖で運行できない旨の、バス会社からの連絡だったんです(汗)。

7時の予約でしたから、その1時間半前の連絡は良心的でしたが、そんな経験はこれまでなかったもんだから、ちょっとビックリさせられましたね。その時点で、駒ヶ根はそれ程の降りではありませんでしたから、何で通行止めになったのか始めは分かりませんでしたが、やっぱり台風の影響だったようです。この数日前から、断続的に閉鎖になっていましたから、まだまだどこかで激しく降ってたんでしょうね。

それにしても、足の遅い台風でしたねぇ(汗)。普通だったら、1日あれば、日本列島を縦断してどこかに抜けて行っちゃうくらいなのに、一体、何日間日本の周りをウロウロしていたんでしょうか。大雨による災害も各地で発生して、驚くほどの犠牲者が出ているようじゃないですか。娘の中学校なんて、土曜日から火曜日まで、運動会が順延されてましたよ。

そんでもって、慌てたのは私の方です(汗)。どうしても、お昼頃までには東京に着いていたかったんですけど、中央道が止まってるっていうことは、残された手段であるJRだって、動いてない可能性があるじゃないですか。たとえ金額が倍かかろうともJRで行かなくっちゃなりませんが、どうやら運休の情報はないようなので、その時点で間に合う一番早い列車に飛び乗りました。

運良く、上手い乗り継ぎで、岡谷から新宿行きの特急あずさに乗れてラッキーでした。結果的には、早く着き過ぎちゃったんですけど、あずさだって雨のせいで徐行運転するかもしれないし、途中でどうなるか分かりませんから、早い行動で良かったんじゃないですかね。しかし、お値段は本当に倍近くするんですぜ・・・バスだと3590円なのに、JRだと6930円だんがな(汗)。

本当に、久しぶりにこのルートを使いましたね。電車の方が風情があるし、運賃が高い分ゆったりして乗り心地もいいし、いつでもトイレに行けるし、たまにはこれもありでしょう。座席に余裕がありますから、ブログだって気分良く書けましたよ(笑)。でも、途中ほとんど雨なんか降ってなかったんだけど、中央道の閉鎖って意味あったんかいなぁ・・・。


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圃場巡回(最終回)

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さてさて、先日の圃場巡回で勉強してきた最後の話題は・・・今、避けては通れない、放射性物質によるお米の汚染についての話です。先日の報道では、福島県産の早場米からは放射性物質は検出されなかったとのことで、私もとても安堵してるんですけどね。微妙な数字で値が出ちゃったりすると、黒ではないもののグレーなイメージになって、結局は誰も買わないっていうことになりそうですよね。

「安全だと言われても、安心は買えない」とJAの方も表現されておられましたが、「これは人体には影響のない値です」といくら説明されても、もし放射能が全く検出されてないお米が隣にあったら、ほとんどの人はそちらを買うでしょう。「未検出です」ときっぱり言い切ってもらえたなら、東北応援の気持ちを購買行動で表してもらえる可能性は高くなるはずです。

長野県のお米についても現在全県で検査が進んでいて、終了し次第、安全宣言的なものが発表になる予定だそうです。私たちとしても、そういう情報を全国的に流してもらうことによって、信州のお酒も大丈夫だという安心感を持ってもらいたいと思っています。伊那谷のいくつかのお蔵さんでも、酒販店さんの方からその手の問い合わせがあったそうですからね。

詳しくは分かんないんですけど、こういう状況になったから私たちも過敏になっているわけですが、元来、自然由来の放射能っていうものは身の回りにいくらでもあったものなんですよね。今は分析機器が発達してますから、どえらく微小なレベルまで測定できるようになっちゃって、それに過剰反応している部分もあるのかもしれません。

そもそも、長野県のように山の多い火山性の岩盤地帯では、川原なんかの石でも測定すればいくらかの放射性物質が検出されるんだそうです。そういう事前データ無しに、「測定したらほんの少しですが検出されました」なんていう結果になると、いわれのない憶測を生むことになって、とても危険なことになっちゃいますよね。

とりあえず、今のところ県内の終了点では全て未検出だそうですし、今後もまず大丈夫だろうっていうお話でした。楽観はできないものの、お米に関しては少しは安心できそうです。ただ、静岡のお茶なんかからは基準値を超える値が検出されたりしてますから、今後どんな所から放射能が顔を出すのか、予断を許さない状況はしばらく続きそうですね。

この他にも、先日始まったお米の先物取引に関してや、前首相が参加検討を表明したTPP(環太平洋経済協定)についての問題など、お米を取り巻く環境も厳しさを増しているようです。お米こそが日本の稲作農耕文化の根幹ですから、今後とも持続可能な進展ができるように、ぜひともみんなで協力していこうっていう結論で今回の圃場巡回は終了しました。

長らく、この『圃場巡回シリーズ』にお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。実際にお米を作っていない私は、お米の生産・流通・消費に関して、実は良く分かっていないんですよね(汗)。そういう読者の皆さんも多いでしょうから、今後もまた勉強する折があれば、日本の最も大切な農産物についてお伝えしていきますね。内容がつまんなくても・・・書くつもりです(笑)。


□□□ 全体的にポイントが低いですね(汗) □□□
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圃場巡回(つづきのつづき)

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もうひとつ興味深かった話は、圃場の水源についてです。私は、これまであまりその田んぼで使われている水について意識したことはなかったんです。というより、伊那谷だったらどこでも同じだと思っていたっていう感じかな(汗)。でも、やっぱり奥の深いものがあって、私の認識は間違っていたと思わされる内容でした。

要するに、同じ伊那谷と言ってもいろんなところから水が流れてきているわけで、その水の違いによってお米の味にも影響があるっていうんです。農家の方がおっしゃるには、山から流れ出てきた水の方がきれいで、お米の味もいいっていうような言い方でしたね。山から以外の水っていうのは、用水路の水のことなんですけどね。

簡単に説明すると、我が伊那谷は、真ん中に天竜川っていう諏訪湖を源にした大きな川が南北に流れていて、その東側の南アルプスと、西側の中央アルプスの両サイドの山脈から伏流水が天竜川に向かって流れ込んでいるような格好になっているんです。それ以外に、諏訪湖から伊那市の手前あたりまで『西天竜用水路』が引かれていて、それも伊那谷の水田を潤すのに使われているんだそうです。

昔、諏訪湖がひどく汚染されていた時代があって、諏訪湖を水源とする水、つまり天竜川と西天竜用水路の水を田んぼに使っていると、お米の味が落ちるなんて言われたことがあったんだそうです。まぁ、汚染っていうことはもうあまり言われなくなりましたけど、山からの水の方が今だに好まれているようなんですよね。

飯島町の美山錦は、中央アルプス沿いのかなり標高の高い所で作られていますから、そのほとんどは山からの伏流水なわけで、そこの農家の方は、その水のことをとても自慢なさっておられました。逆を言うと、水が冷たくて一般のコシヒカリとかには不向きな面もあるみたいですが、美山錦にとっては正に恵みの水っていうことなんでしょうね。

飯島産の美山錦は、県外からも買い付けに来るお蔵さんがいるっていうことは、このブログでも縷々ご紹介していますが、やっぱり好条件が揃った良い酒米っていう評価がされている証拠だと思います。全国に名を馳せている有名蔵の名前もあって、ビックリさせられますよ。理想的には、県内で全部使っちゃえばいいんですけどねぇ(汗)。

本当は、今日までで圃場巡回の話題は終わりにする予定だったんですけど、どうしても大切な話題が最後に残っちゃって、それを明日の最終回にしようと思います。同じタイトルで続けるから、何となく冗長に感じちゃうんでしょうね(汗)・・・『つづき』とかじゃなくって、タイトルだけでも毎日変えれば新鮮に感じてもらえますかねぇ(笑)。


□□□ 明日こそ最終回! □□□
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圃場巡回(つづき)

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さて、昨日の記事の続きです。圃場の見学は3時間半くらいかけて行われましたが、見学と同じく私たちにとって重要なのが、その後の関係者の皆さんとの懇談会です。そこでは、現場で話ができなかった酒米の成育の詳しい経過や、県産酒米の販売状況、その他現時点での懸案事項等が、JA担当者の方によって説明されるんです。

私たちの業界サイドからはなかなか知ることができない、酒米全体としての動きなんかも教えていただけるので、とても勉強になるんですよね。餅は餅屋、米は米屋ですから、分かっているつもりで案外理解できていない私たちの酒米に対する知識を補っておくには、正に絶好のチャンスと言ってもいいでしょう。私にとって一番難解なのは、酒米の流通経路における農家とJAと酒造組合との駆け引きあたりなんですけどね(汗)。

そこでのお話の中で、私が案外驚いちゃったのが、酒造好適米についての説明でした。昨年度一年間に全国で酒造りに使用されたお米のうちで、酒造好適米の割合は玄米ベースで約29%だっていうんですよね。私とすると、「そんなに少なかったのか」っていう印象なんです。好適米を使った商品はたくさんありますから、もう少し多いと思ってたんですけどね。

全国での好適米の収穫割合では、『山田錦』が全体の30%、『五百万石』が28%、『美山錦』が10%っていうような比率のようです。きっと『雄町』も美山錦と同じくらいは作付けされていると思うんですけど、今回の資料の中には数字がありませんでした。絶対数量としては、お酒の消費を反映して、ここのところ減少傾向なのは寂しい限り(汗)。

農家の皆さんとお話をしていても、やっぱり作付けは減らしている方向の様で、私たちがどんどんお酒を売ることさえできれば、もっともっと酒米を作ってもらえるんですけど、せっかくの環境を生かせていないもどかしさを感じましたね。お米全体の消費も落ち込んでいるみたいですから、酒屋ばっかりのせいじゃない部分もあるかもしれませんけどね。

それでも、信州産のお米は評判がいいんだそうです。昨年、あの酷暑の年のお米の品質は全国的にも低下したようでしたが、信州のものは例年に近い品質を維持していて、県外からの引き合いも多かったとか。美山錦に関しても、粒は揃っていましたね。まぁ、もろみで溶けにくかったっていう傾向は同じでしたけどね(笑)。

そんな意味合いもあって、今年も作付け過剰傾向であることに変わりないようですが、東北地方での酒米不足に対応して、そちら方面からの問い合わせがあるかもしれません。そこでまた、県産の酒米の品質が見直されるようなことになればいいんですけどね。そりゃ当然、県内で使用する分については確保していただいた上での話ですよ(笑)。

うーん、もうちょっと書かなくっちゃなりませんから、またまた続きっていうことでお願いします(汗)。相変わらずダラダラと駄文を連ねるスタイルは変わることがなくて、お付き合いいただいている読者の忍耐力に驚くばかりです(笑)。斜め読みっていう方もたくさんいるんだと思いますけどねぇ・・・。


□□□ 写真をアップし直しときました □□□
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圃場巡回

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昨年も記事にしたと思いますが、先日、JA上伊那さんの主催で地元の圃場巡回をさせていただきました。『圃場』っていうのは『田んぼ』のことです。ひと口に田んぼと言っても飯米もあれば、もち米もあれば、酒米もあるわけですが、今回は当然、酒米の圃場を見学させてもらったっていうことです。

JAさんの中にもお米専門の『米穀部会』っていうのがあるんですけど、その中に更に『酒米専門部』っていう部門があるようで、今回はその関係者の皆さんと一緒に上伊那の3か所の酒米の田んぼを見て回って来ました。JA職員、酒米部会の農家の皆さん、それに酒造メーカーという、普段はあまりご一緒する機会のない集まりでしたから、いろいろと勉強させてもらうことが多いんですよね。

長野県で栽培されている酒米は、主に『美山錦』と『ひとごこち』で、このブログで何度もご紹介しているように、この伊那谷、特に駒ケ根市のお隣の飯島町は、県内でも有数の酒米の産地です。これには、JAや農家の方々の目指すものがあってのことでしょうが、この地域が酒米の育成に適しているっていう部分も大きいはずです。

美山錦は、標高が高く、水温も低いような土地が適しているんだそうです。例えば飯島町でも、住宅街のある天竜川に近い所じゃなくって、中央アルプスの山裾に近くて、標高が700メートル前後の場所で栽培されています。上の写真をご覧になっても、何となく高地な感じが漂ってませんかね(笑)。

さて、今年の美山錦の出来が気にかかるところですが、結論から言っちゃうと「ちょっといいんじゃないの?」っていう感じだそうです(笑)。つまり、豊作とまでは言えないまでも、生育状況も、もみの充実度もまずまずな状況だっていうお話でしたね。一般のお米も含めての概況で、『平年並み』から『やや良』に近いくらいの予想だそうです。

ただ、今から振り返るに、天候はそれほど順調っていうわけじゃなかったようです。5月から6月にかけては日照不足で遅れ気味だったのが、7月にかなり暑い日が続いて成育状況としては挽回を通り越して例年以上に進んだと思われていたのに、7月の下旬からは何となくハッキリしない天候が続いたためにその分遅れて、結局、現時点では全くの例年並みなんだとか。気候変動の激しい年だったっていう総括でしたね。

農家の方もおっしゃっておられましたが、確かに私たち素人から見ても、例年よりイネの背丈は高いし、もみの粒も大きく感じたんですよね。観察用の圃場でのデータでは、背丈が例年よりも20%も高くて、穂についた粒の数も10%近く多いんだそうです。穂の数は少ないんだけど、ひとつの穂あたりのもみの数は多いっていう傾向のようですね。

積算温度の計測による今年の美山錦の成熟日は9月22日っていう予測で、その5日くらい前から刈り取りを始めるそうです。JAの職員の方も、収穫予定の手順決めや、カントリー(お米の倉庫)のやりくりなど、これからとても忙しくなるそうです。私としては、今年の美山錦が、昨年の様に溶けにくくないことを祈るばかり(笑)・・・まだまだ、いろいろ聞いてきましたから、明日も続けますね。


□□□ 最近続きものが多いですね □□□
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経営講座(つづきのつづき)

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蔵の杜氏部屋に突如舞い込んできた2匹のトンボ。どうやら、2人仲良くランデブーしていて迷い込んだらしい。出口が見つけられずに、窓ガラスの所でぐったりとしていて、簡単に捕まえられました。片方が真っ赤っかなんですけど、そっちがオスなのかな?徐々に秋の気配が色濃くなってきた、信州の駒ケ根です。

さて、期せずして3回シリーズになっちゃった経営講座の話題ですが、私があまり経営について論じても底が浅いですから、なるべく早く切り上げましょう(笑)。企業の運営と言うよりも、経験論としてとても面白いお話を聞きましたから、それについて少し書いておきますね。それは、例の経営講座があった次の日のことだったんです。

県内では大手に数えられる某食料品販売企業の役員を退職なさって、今は相談役をしておられる方が来社されました。打ち合わせが終わって雑談をする中で、彼の昔の苦労話が始まったんです。引退した人のお話なんて、普通だったら半分自慢話になりそうなもんですが、その方のお話はそういうことを感じさせない、今だから笑って話せる機微に富んだ内容でしたね。

鳴り物入りでオープンしたお店の店長を任された時に、新しく掘った井戸の水が原因で冷蔵庫のコンプレッサーが次々と故障して、思い切って肉や魚を全て廃棄したっていうお話。一時的に評判を落としたものの、その潔さが認められて、お客さんに信頼される売り場作りにつながったそうです。しかし、そのひと月だけで数回同じような目にあって、とてつもない赤字を背負うことになったとか。

苦しい滑り出しとなったそのお店の社員は、次々に辞めていったそうです。最後に残った若手2人を何とか思い止まらせようと、毎晩ステーキをたらふく食べさせたお話。結局、その2人と一緒に頑張って、何とかお店は軌道に乗ったそうです。後に役員となった際にも、その2人には重要ポストを与えて厚遇したなんておっしゃってました。

しばらくは売り上げも伸びずに苦戦を強いられていたそうですが、その場所が観光地に近く、メディアに評判を取り上げられたラッキーも味方して、その年の夏休みに入るやいなや、堰を切ったようにお客さんが入りだして、レジが対応し切れないくらいに繁盛し始めたそうです。いまでも、グループ内での高収益店のひとつなんじゃないですかね。

店内でも、テレビで見かけるような有名人に話しかけられて、地元の美味しいものを教えたなんていう話はいくらでもあったようです。「安いものじゃなくって美味しいものをすすめないとダメです」という言葉が印象的でした。「今は、値頃感を感じる価格の1.5倍くらいの値段までしか売れないんだよね」と。昔は3倍まで売れたそうですけど、その辺も、時代に敏感な業種が言わせる言葉だと思いましたね。

その方は、創業者でも社長でもありませんし、地方の一企業での話ですから、ご自身の経営論を出版するなんていうことはないでしょう。でも、本が著せそうなほどの経験はいくらでもお持ちなんですよね。そういう人から直接お話をうかがうっていうことは、ある意味で、経営講座の個人セミナーを受けているようなものだと感じながら、お話をうかがってましたね。私もいつかそんな話ができるように・・・ならんわなぁ(笑)。


□□□ 本シリーズはこれにて終了 □□□
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経営講座(つづき)

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もう9月になっちゃいましたねぇ・・・(汗)。今月が年度初めなんていう会社もあるんじゃないですか。決算の数字を見てニコニコできるような会社がどのくらいあるのか分かりませんが、ほんの一握りなんじゃないかと、決算諸表をあまり見たくない会社の専務としては勝手な推測をするばかりです(笑)。

正に光陰矢のごとく過ぎていくわけですが、新首相も決まって、目新しい材料でも出てくればいいんですけどね。様々な人物評を見る中で、案外あの太めなドジョウ総理もやるかもしれないなんて期待はしてるんですけど、要職人事がねぇ・・・おっと、イカンイカン、時事ネタにはノータッチの拙ブログです・・・でも、あれって、もしかしたら私たちの思い及ばない奇策を狙ってんのかな?(笑)。

さて、久々の経営勉強会に出席した岳志でしたが、これまでも経営に関する啓蒙書の類を読み漁っていた時期もあって、たいていのお話はどこかで聞いたことがあるって感じちゃうのがつまんないところです(汗)。経営論にしても精神論にしても、あんまり机上でそれに集中しちゃうと、結局、行動の伴わない研修バカみたいになっちゃうんですよね。

私がそういうセミナーから一歩引くようになったのは、信濃鶴を純米化したあの時からでした。それまでの全てを賭けて清水の舞台から飛び降りた私にとって、どんなに素晴らしいお話を聞いても、それは私と同じ思考の様でもあり、反面教師の様にも感じられたからです。今、自分のやっていることで血だらけになっている時に、他人の経験論は無意味だと思えました。

どんな立派な経営者の話も、それは結果論でしかありません。当然、過去から学ぶことが大切であることに異論はありませんが、その人のその時の崖っぷちの状況や、身を切るような意志決定や、涙の出るような感動は、その後の成功によって良くも悪くも脚色されたものになっているはずです。そこから学ぶべきことより、現在進行形の自分の身の周りに立つ荒波から得られる情報の方が、私にとっては価値あるものだったような気がするんですよね。

そういう意味で、誰もやったこともない方策に挑むっていうことは、誰にも得られない何物かをゲットするチャンスではあるでしょう。信濃鶴はまだ何にも得られてはいませんが、結論を得ようと急いて事を仕損じることのないように、地道にいければいいと思ってるんです・・・まぁ、こんなこと言ってるからダメなんでしょうけどねぇ(笑笑笑)。

えーっと、本当はもっと違うことを書こうと思ってたのに、完全に筆が先走りました(汗)。いろいろと御託を並べましたが、久しぶりの勉強会は得るものが大きかったのも確かでしたね。それに引き続いて話題にしようと思ったのは、彼の経営講座の翌日に、また別の経営講座を受ける羽目になったっていうお話なんですが、それについては、また明日。

そう言えば、新総理がご自身を『ドジョウ』と称したことで、テレビの取材を受けていた浅草のドジョウ料理のお店があったって女房が教えてくれました。そのお店は、このブログにも毎年登場している、私たち御用達の『どぜう飯田屋』だったそうですよ。ドジョウも、地道を演出する総理のキャラに起用されちゃって、もしかしたら、ちょっとしたドジョウ料理ブームになるかも(笑)。


□□□ どぜうが食べたくなりました □□□
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