専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

初納豆

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もう数日前の話になっちゃったんですけど、今年になって初めて納豆を食べました。毎年、この話題だけはどうしても避けて通れないっていうか、書きたくて仕方が無くなるっていうかね。何ともウキウキして納豆を口に運ぶんですが、最初のうちはまだ冬の後遺症が残っているもんだから、口の周りに付くのが気になって、思いっ切り頬張ることができません(笑)。

麹造りが終わったら食べられるってわけじゃなくって、麹に関する諸々の片付け全てが終了して初めて口にすることができるんです。掃除しているつもりでも手に納豆菌が付いていれば、部屋の中に塗りつけていることになっちゃいますからね(汗)。それが、次の造りが始まるまで生きているかどうかは、私は知らないんですけど・・・。

なぜ、お酒を造っている人が納豆を食べちゃいけないっていう話になるかっていうと、これはご案内の方が多いとは思いますが、麹菌が納豆菌によって汚染されちゃうからなんです。同じような生育環境で、かつ麹菌よりも納豆菌の方が強いもんだから、いったん麹室が汚染されちゃうと、どんなに消毒をしても駆逐するのは難しいんだとか。

汚染された麹は、以前このブログでも紹介したことがありましたけど、見てくれは白いんですが、触るとネットリと手について糸を引くらしいです。もし、うちの蔵がそうなったらなんて考えるとゾッとしますし、造りの最中だったら、そんな写真を見ただけでも何か移るような気がしちゃうんじゃないかな(汗)。

ちなみに、その他に蔵人が食べるべからずってよく言われているものは、ミカンなんかの柑橘系の果物。これは、皮にもろみを腐らせちゃう類の菌がたくさんついているとか、皮から出る酸が悪さをするとか言われています。それにヨーグルトみたいな乳酸菌の多い食べ物。ある種の乳酸菌はもろみで増殖するとお酒の味を損ねてしまうんですよね。

もろみはまだ蔵にたくさん残っていますから、ミカンとかヨーグルトは今しばらく敬遠しておかなくっちゃなりませんが、納豆はとりあえず解禁っていうことで食べちゃいます(笑)。お酒を造り終わるまでは食べない方もいらっしゃるようですが、私はとにかく麹室の掃除が終わったら真っ先に食べちゃいますね。とても我慢なんかしてられまへん(汗)。

何かを食べちゃいけないとか飲んじゃいけないなんていう制限は、健康な人ならないはずですよね。職業柄かもしれませんが、いちばん多く聞くのは『禁酒・禁煙』でしょうかね。でも、そういうのって生涯止めるっていう前提じゃないですか。自分の大好きなものを半年間だけ食べちゃいけないっていうのは、ある種面白い試練なのかもしれません。

待ち遠しいその日は必ず来るんだし、食べずに我慢できるモチベーションは、自分の仕事に対するストイックな姿勢だと思えばちょっとカッコいいしね(笑)。健康のために禁煙したんだけど、結局また吸い始めちゃったなんていうと、かえって精神衛生上は良くなさそうじゃないですか。期間限定の『禁納豆』の解禁がどれくらい晴々とした気持ちになるのかは、このブログ以外の蔵元さんたちのブログを見てもよーく分かりますよ(笑)。


□□□ ランキングは年度末でも大健闘! □□□
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指休め

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こんなことってあるのかなぁ・・・。同じ日に、左手の人差し指と中指を同じようにちょっと深く傷つけちゃって大量出血(ウソウソ)。でも、結構痛くて、キーボード打つのもちょっとつらいんですよ(涙)。特に人差し指がね。こりゃ、神様が「たまにはブログ書くの休みなはれ」って言ってくれてんだと思うんですけどねぇ(笑)。

少しばかりグロい写真になっちゃって申し訳ありませんが、証拠として載せておきますね(笑)。こんなふうに傷があっても、やることだけはやらなくっちゃなりませんから水仕事でも何でもやりますが、仕事中って案外痛くないんだけど、キーボードを打つなんてヤワな作業の時の方が、妙に指先が気になっちゃいますね(汗)。

人差し指は粕抜きの作業中に機械に挟まれちゃって、中指はビンを片付けていてガラスの破片に気がつかないで自分で押し込んじゃったような形でした。1個ずつは大したことなくても、それが同じような部分に集中していると、とてもストレスになるような気がしますね。いつもの早さでキーが打てないのも、精神的によろしくありません。

しかし、けがをした時に「麹造ってなくて良かったー」なんて最初に頭をよぎるあたりは、まだまだ造りのモードから抜けていない証拠ですね(笑)。もしも、麹を造っている時に指先にけがなんかすると、血が出てれば麹に触れないし、麹に触るんなら薬はつけられないし、ヤキモキしなくっちゃならなかったでしょう。

麹を造っている時の手先の感覚って、とても重要だと思うんですよね。蒸米の硬さ、手入れ作業の時の温度、麹の乾き具合等々、全てが手のひらからの情報ですからね。そんなに意識していなくても、何となくいつもと違うっていう感じだけでも重要な判断材料になったりします。けがなんかしていると、その感度は当然落ちちゃうんですよね。

今日のところは、神様のお言いつけに従って指を休めてあげましょうか。麹をかき混ぜたり、キーボードを打ったり、お箸を持ったり、よくもって言うくらいに働いてくれてますからね。仕込の終わった今ならそれも可能だし、いろんな仕事も蔵のみんなにやってもらうようにして、のびのびしちゃおうかなぁ・・・「指先のけがくらいで何言ってんだ」って?・・・ごもっともでございます(汗)。


□□□ 本当は、本当に痛いんです(涙) □□□
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アーケード

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さすがに外飲みが3日も4日も続くと、私の体も悲鳴をあげてきますが、信濃鶴の営業のためとなれば、天から自分に与えられた仕事として、一生懸命に務め上げなくっちゃなりません。胃に負担がかかろうが、肝臓に悪かろうが、睡眠不足に陥ろうが、やるときゃやるんです。このブログの読者のみなさんであれば、私の石頭ぶりはご承知のはず(笑)。

たとえ友人とプライベートで飲むにしても、常に鶴の看板を背負っている気概を持って、飲み歩いています。東京の、全く知らないようなお店で飲むにしても、ここの品揃えはどんなもんなのかなんて考えながらメニューを見る習慣になっちゃってますね・・・そう考えると、こんなバカ言ってますが、ちょっとは私のことも可哀想な気になりませんか(笑)。

ここのところ、月曜日のトムの結婚披露宴から始まって、仕事もプライベートも含めてギッシリと飲みの予定が詰まっています(汗)。まだまだ休み無しに蔵の仕事は続きますが、余った体力を全て外飲みにつぎ込んでいる感じ(笑)。昨日は、昔の同級生たちとの楽しい飲み会でした。仲間のひとりが帰省してくるっていうんで、みんなで集まることになったんです。

お店の中で、ヒンシュクを買うくらいに大騒ぎして飲む様は、中学校の時のまま(汗)。「もうちょっと小さな声でしゃべれよ」なんて言ってみても、誰も聞きゃぁしない。どう見たって、45歳のおじさんおばさんたちの飲み会には思えないわな。まぁ、それが楽しくてみんな集まってくるんでしょうけどね(笑)。

そんな連中とハシゴして歩く最中に目に映るのが、上の写真の光景です。読者の皆さんには、何の変哲もない街なかの通りに見えるでしょうが、これは私にとってはチト寂しいワンショットなんですよね。実は、この目の前に伸びている商店街は、今年の初めまではアーケード街だったところなんです。

駒ケ根ブロガーのみんなも記事にしてましたけど、今年に入ってから解体工事が始まって、今ではもう跡形もなくきれいになっちゃいました。蔵に泊まり込んでいる間は、ここまで歩いて出てくることがなかったもんだから、私としては数日前に初めて目にしたような次第で、まだ何となく見慣れない景色なんですよねぇ・・・。

あのアーケードができて42年が経っていたそうです。私の小さなころから駒ケ根の一番の目抜き通りだったわけで、私も御幼少のみぎりの淡い記憶から、酔っ払ってくだを巻いていたつい昨年までの、積年の思い出がありました。老朽化に伴った処置とはいえ、寂しくなった街なかが更に閑散としてしまうようで、本当に残念でしたね(涙)。

でも、あんまり下ばっかり向いててもいいこたぁありませんから、アーケードが無くなって清々としたこの新しい街角の夜空を仰ぎながら、これからも元気な千鳥足で闊歩しようと思います。勢いのいい居酒屋さんもたくさんありますから、信濃鶴もまた駒ケ根の元気の一助になれるように頑張りますよ。そのためにも・・・今日も飲みに出るんだな、これが(汗)。


□□□ 年度末だっていうのに、たくさんクリックしていただいてます □□□
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サボリ

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えー、私のブロ友の皆々様、ここでお詫びを申し上げなくっちゃなりません。大変に言いづらいことではありますが・・・ここのところ、皆さんのブログを読むのをサボってました(汗汗汗)。サボっていたっていうよりも、コシキ倒しが済んで、外へ飲みに行くことばかり考えているうちに、気が付いたらあっという間に10日くらいが過ぎちゃってたんですよねぇ。人生もあっという間に終わっちゃうわけだ、こりゃ・・・(汗)。

コシキ倒しになって、速攻で麹室の掃除を始めたんで日中は忙しかったものの、夜には十分に時間があったはずです。でも、家で寝るようになっちゃったもんだから、知らないうちにブログに費やしていた時間が大幅に削られていたんですね。そこへもってきて、外に飲みに出ることが多くなってきたし・・・。

全てのブログに毎日目を通すっていうことはなかなかできないんですけど、書かれた記事はしっかりと全て読ませてもらうようにしています。それに、ブログランキング等へエントリーしているブログについては、記事がアップされていようがいまいが、読みに行った時には必ず応援クリックをするようにしているつもりです。

そういう義理を果たせずに10日も経ってたなんて、気分的には面白くありません(笑)。溜まった記事を読むのにも、そーとーな時間がかかりました。そんでもって、そういう時に限って、信濃鶴の記事を書いてくれていたりするんだな、これが(汗)。そういう記事には、お礼のコメントを入れなくっちゃいけないのにね。

これほどまでに、記事を読むのを溜めちゃったことも珍しいです。何でなのか未だに自分でも分かりませんが、皆さんのブログを読んで回るのにここ数日かかりましたから、かなり溜まってたんだと思います。こうなると、毎日更新していらっしゃるブロガーさんのブログは読むのが大変です(笑)。このブログなんか特に、もし10日分まとめて読めって言われたら、読み疲れちゃうだろうしねぇ(涙)。

でも、そんなことを考えながら思うんですけど、日本中でというか世界中で毎日書かれているブログの量って凄まじいってことでしょうねぇ。私の知り合いの高々数十人のブロガーさんの記事だけでもこの程度の量になるのかと思えば、ブログの世界から毎日生み出されている文章量っていうのは、後世の人が読み切れない、使い切れない情報量なんでしょうね。

それがインターネットの世界なんだろうし、だからこそ検索専門のサイトが重要になってくるんでしょうが、こんなに一生懸命に書いている私にとってはちょっともったいない様が気がしないでもありません。つまりは、ブログに思いを綴るっていうことは、文章を書くっていう作業ではあっても、言葉を発しているのとさして違いはないのかもしれませんね。発した途端に既に消えているみたいな・・・。

と、そんな理屈っぽいことを言ってみても言い訳にはなりまへん(汗)。これからは、造りが峠を越えて多少浮ついていた気持ちを引き締めて、仕事にブログに精を出したいと思います。皆さんのブログも楽しみに読ませてもらいますから、これからもよろしくお願いします・・・さて、今日はたくさんブログを読んだから、どっかに飲みに行こうかな・・・(笑)。


□□□ やっぱり定位置の3位に戻りましたねぇ □□□
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春の鑑評会



今日は正真正銘の携帯ブログでっせぇ。長野県の春の清酒鑑評会の公開研究会が長野市で開催されました。行きのバスの中で、例によってポチポチ書き始めましたよ(笑)。今は飲酒運転の取締りが厳しいもんだから、ちょっとでもお酒を口にする状況だと、車で出かけることができないんですよね。業界の人間が捕まったんじゃ笑えないしねぇ。

書き始めて気がついたんですが、いつもと違うメガネをかけてきたら、何となく気持ちワリーの(汗)。加えて、昨日しゅせんで飲んだ流行りのハイボールがまだ頭の中に残っている気分で、余計にめまいっぽいなぁ(汗)。黄身ちゃんが作ってくれてとても美味しかったんだけど、巧いタイミングで新しくしてくれるもんだから、ついつい飲んじゃいました。黄身ちゃん、やるな(笑)。

さて、本題の鑑評会の方ですが、思いもかけない雪に見舞われながらも、会場の食品技術工業センターまでたどり着くと、いつものように出品酒がズラッと並んでいます。この中に愛しい我が子を見つけて、まずは一安心。どんなに成績が悪くても、元気でいてくれれば、親はうれしいものです(笑)。

とは言うものの、気になる肝心の成績の方ですけど・・・あんまし芳しくはないってところでしょうかねぇ・・・(汗)。特別悪いわけじゃないんですけど、いい出来って褒められるほどでもありません。全国新酒鑑評会の予備審査的な意味合いのある、この県の鑑評会ですから、明るい未来が感じられるとうれしいんですけど、とてもそこまで楽観はできない状況です(涙)。

この鑑評会では、金賞が付いたり賞状が出たりすることはないので、これといったセレモニーもないんですけど、評価員の先生方にご意見を伺いながら、全国にはどのお酒で挑戦するのか、自分の中で候補を絞り込んでいきます。でも、まだこれから熟成も進むわけですから、その辺の読みもあって単純には決められないんですけどね(汗)。

研究会が終わった後は、帰りのバスの時間まで、伊那谷の酒蔵の3人で酒盛り・・・じゃなかった、反省会をちょこっと執り行って、酔っ払った勢いでバスに飛び乗ったんですけど、ドカドカと大粒の雪が降っててビックリしました(汗)。信濃鶴の前途はまだまだ多難だと神様が言ってたのかもしれませんねぇ・・・。


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片付け終了

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さて、今日のこの写真は一体何なんでしょうか。薄暗い中に、どこかへの入り口みたいなものが浮かび上がっていますね。お化け屋敷で、ろくろっ首が出てきそうな感じ(汗)。周りは真っ暗なのでライトで照らされていて分かりにくいですが、中からは薄明かりが漏れてきています。これが一体どういうものか、お分かりですか?

仕込作業が終了して『コシキ倒し』を向かえると、それ以降に酒を搾ったり、濾過したり、火入れ殺菌したりする仕事は残るものの、仕込に使っていた道具や機械や部屋なんかは使わなくなって、大掃除をしたり洗ったり殺菌したりして片付けていくことになります。あと半年は使わなくなりますから、しっかりと丁寧に仕事をするんです。

暗黙の了解っていうわけでもありませんが、自分が担当していた部分に関して責任を持って片付けることになるんです。ですから、私は麹造りに使ったもの全般を担当することになりますが、麹室自体から細かい道具に至るまでかなりの仕事量になるもんだから、毎年いつまでたっても片付け仕事が終わらないでイジイジしちゃっていたんですよね(涙)。

麹を造っていた部屋は、全体を雑巾掛けして何度も消毒をします。大きな機械は、中から外までピカピカに拭き上げて、これもしっかりと消毒しておきます。毎日使った温度計などの小物類もきれいに洗って、これまた消毒です。それらもろもろを、整理して麹室の中に納めて、大体の仕事が終わるんです。

これを一人でやるとなると、とーっても時間がかかるわけです。当然、みんなの力を借りながらやりますが、なかなか思うように進まないんですよねぇ、これが(汗)。それに、良くしたもんで、仕込が終わって自由にできる時間が増えた途端に、待ってましたとばかりにその他の仕事が押し寄せてくるのが毎年のパターンです(涙)。そんなのに対応していると、なおのこと片付けの仕事が遅れていっちゃうんです・・・。

ところが今年は蔵のみんなが、「専務の仕事を先に終わらせてやろう」っていうんで、集中的にその辺の仕事に手を出してくれたんですよね。だもんだから、コシキ倒しから1週間くらいで、いつもの片付け仕事は大体終わっちゃいました。うれしー!・・・まぁ、その心は、専務に「早く酒を売ってこい」って言っているだけなんですけどね(汗)・・・それでも、うれしー!!!

そんでもって、上の写真の話に戻るわけです。こりゃ何かって言うと、麹室の天井に開いている、外気を取り込むための小窓なんです。『天窓(てんまど)』って呼ばれてます。こちらが取り込み口で、反対側に排出口が開いています。でも、こんなものと片付けがどういうつながりがあるんでしょうかねぇ・・・。

麹室の片付けの最後に全体に消毒をかけるんですが、中の消毒が乾くまで、この天窓は開けてあるんです。そして、本当に全てが終わって中も乾いたっていう段階で、この天窓にも覆いをして完全に閉じてしまいます。つまり、麹室の天井裏に上って、この天窓に蓋をするっていうのが、最後の最後の最後にする仕事なんですよね。

ですから、読者の皆さんには面白くない写真でしょうが、私にとっては懸案の大仕事が終わったラストシーンっていうことで、とっても嬉しいワンショットなわけです(笑)。他の作業はまだまだ続きますし、それが終わればまたその片付けをしなくっちゃなりませんが、ひと区切りが迎えられてホッとしましたね。この気持ちを大切にするためには・・・どこかに飲みに出るしかないわなぁ・・・(笑)。


□□□ 今日も2番でした(汗) □□□
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えむ亭

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昨日に引き続き、今日も美味しいお店の紹介ブログでいきましょう。美味しいお料理が出てきて、美味しいお酒が置いてあって、ついでにその中に信濃鶴があればなおさらオッケーっていう条件を、ことごとく満たしていましたね、そのお店は。美味しかったっていう感激が薄れないうちに記事にしておきましょう。

それは、駒ケ根の広小路にある『えむ亭』さん。オープンして2年くらい経っちゃったでしょうか。その間に行こう行こうとずーっと思ってたんだけど、何となくタイミングが合わなくて、暖簾をくぐれずじまいでした(汗)。鶴も置いてくれてあるって聞いていたので、ご挨拶にうかがわなくっちゃって、私の飲兵衛ライフの中での最も大きな懸案事項のうちのひとつだったんですよね。

このお店は、駒ケ根ブロガーのうちの一人、ヒョットコさんの妹さんが切り盛りしているんです。ですから、余計に飲みに行く義務があったわけ(笑)。ところが、先日のトムの結婚式の時にヒョットコさんも出席していて、2次会に向かって一緒に歩いていたところ、ちょうどお店の前を通りかかって、彼が一緒なら話がしやすいだろうし、ちょっと一杯のつもりで初めてお邪魔できたんです。

外から見るよりも、中はおしゃれな感じでした。例によって、内装はhamaちゃんの会社がやったみたいですね。この辺のこじゃれたお店は、みんなあの会社が手掛けてるなぁ。ちょっとしたカウンターと、小上がり的なテーブル席が並んでいました。恋人同士で来てもいい感じじゃないかな。越百とは正反対と言ってもいいでしょう(笑)。

その日はお客さんでいっぱいでしたね。「他が休みだからじゃないかなぁ」なんてヒョットコさんは言ってましたが、私たち以外はほとんどが若いお客さんで、駒ケ根ブロガーの間でもえむ亭さんの話題がよく出る理由が分かりました。まぁ、いい雰囲気だってあんまりいろいろ書くと、女房が連れてけ連れてけってうるさいから、程々にしておきますけどね(汗)。

しかし、料理をいくつか注文して、お客さんの入る理由が雰囲気だけじゃないっていうことがすぐに分かりました。どれも美味しいんですよ、これが。私好みの一品が多かったのかもしれませんが、ヒョットコさんが「うちの妹は料理が上手い」って言うのがうなづけましたね。もっといろいろ食べてみたかったんですが、それは次回のお楽しみにしておきました。

お酒も、信濃鶴以外は、全国ブランドも取り揃えてあって、お酒好きにも楽しめるでしょう。酒屋八兵衛もありましたから、義理で最初は八からいっときました(笑)。越百にも八兵衛は常備されてますから、私は外飲みの時には鶴より八の方をたくさん飲んでいるかもしれません(汗)。他のもいろいろ飲んでいるうちに、私はかなり出来上がってました・・・。

そんでもって、私はお店を出て、家に向かってトボトボと歩き始めたんですが、黄身ちゃんに「しゅせんでブログを書くから開けて待っとけ!」っていう指令を出してあったのを全く忘れてました・・・黄身ちゃんは、お店でひとり怒りまくっていたという顛末・・・こりゃ、近いうちにご機嫌うかがいにしゅせんにも行かないと・・・(汗汗汗)。


□□□ 久しぶりにちょっとだけ2位になりましたー!!! □□□
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みそ家

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一昨日の記事で、家族を長野の駅前のラーメン屋に連れて行ったって書いたんですけど、複数の方からお問い合わせをいただきましたので、今日はそのお店をご紹介しましょう。でも、皆さんラーメンが好きなんですねぇ。信濃鶴の話題より、よっぽど反応が早いような気がしまっせぇ・・・(笑)。

こういう紹介記事を書く時に頭をよぎるのは、このブログの世界にアフィリエイトなるシステムが存在するせいもありますが、これで広告収入がバンバン入って、いいお小遣い稼ぎになればもっと飲みに出られるのにとか考えないでもないんですよね。有名ブロガーになると、記事1本でビックリするくらいお金がもらえるなんて聞いたこともあります。

紹介してやるから、お金をよこせなんて横柄なこと言ってるわけじゃないんですよ。このブログ程度の知名度じゃ、ほとんど広告になんかなりませんしね(汗)。そんな不遜なこと考える度に、「おめーだって、信濃鶴をそこらじゅうで記事にしてもらってんじゃねーか」と思うわけです。そういう、お金とは関係のない人と人とのつながりの中で成り立っているから、ブログっていいと思えるんでしょうねぇ。

閑話休題・・・そのお店の名前は『らぁめん・みそ家』(だと思います)。名前が示す通り、みそ味のラーメンしかありません。メニューは『みそらーめん』と『みそちゃーしゅーめん』のみ。とんこつ味とか醤油味は影も形もなく、餃子や他のサイドメニューみたいなものも一切ありません。こりゃ、どこかの石頭な造り酒屋の商品構成に似てますねぇ(笑)。

麺は極太で、スープはそれほど強い味噌の味がするわけじゃありません。トッピングに、炒めたもやしがたくさんのっています(一昨日の写真をご覧くださいね)。信州の食品というと味噌っていうのが多くの人の持つイメージだって聞いたことがありますが、きっと信州産の味噌を厳選して使っているんだと思います。

話が食い違うようですが、私は味噌ラーメンは好きではありません(笑)。過去の思い出が良くないからでしょうが、他のお店で味噌ラーメンを食べることは一切ないんです。それほど、このみそ家のラーメンは美味しいんですよ。何回食べても飽きないし、「今日の出来はちょっとなぁ・・・」と思わされた経験もありません。ですから、私が世の中で一番美味しいと思う味噌ラーメンは、ここのラーメンです。何せ、他の味は知らないんだもんね(笑)。

じゃ、味噌ラーメン嫌いの私が、このお店の最初の一杯をどうして食べたのかって疑問に思われるかもしれませんが、それは、このお店に入っちゃったからです。酔っ払って連れて来てもらったんですが、入ったらもう味噌ラーメンを食べるしかないんです(笑)。選ぼうにも選びようがないっていうこの潔さもまた、たまらなく好きになった理由なんですよねぇ。

場所は、本当に長野駅の善光寺口の目の前みたいな場所ですから、探せばすぐに分かるでしょう。いつでもお客さんが入っています。先日私たちが行ったのも夕方の5時前だったのに、少しの間待ちましたからね。さぁ、これで駒ケ根のラーメン好きが何人か長野を目指すでしょう。カウンターに座ったら、「信濃鶴って置いてありませんか?」って宣伝しといてもらっても構いませんよ(笑)。


□□□ 書いてるうちに、また食べたくなってきました □□□
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極秘披露宴

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昨日に引き続いて、今日も携帯からの投稿ですが、今日の方がリアルタイムでっせぇ。何て言っても、周りの人間がみんなして一人の人間を騙そうっていう壮大な計画が実行に移されたんですから、こんなに楽しい話はそうはありません。それも、結婚という人生最大のイベントにおける大仕掛けだったんですからね。

このブログにも登場したことのある友一君(愛称トム)が・・・

・・・と、ここまで携帯で書いておいて、家のコタツで朝まで寝込んでいました(笑)。以前のように、いくら飲んで遅くなっても絶対にブログだけは書いちゃうっていうことがもうできなくなってきました(涙)。記憶が無くなることは少ないんだけど、体力が落ちてきてるんでしょうね。その続きを、朝慌てて書いてます(汗)。

さて、本題に戻ると、早い話、トムが結婚したんです(笑)。結婚したんですが、大人の事情で披露宴はやってないらしいんですよね。そこで、彼の周りにいる、いつも越百あたりで飲んでいる友人たちで披露宴をやろうと。ついちゃぁ、当たり前にやるのはつまんないから、トムにバレないように秘密裏に計画して、彼を驚かせようっていう魂胆だったんです。

奥さんだけは仲間に引き込んでおいて、当日までは一切隠してあったみたいです。今日は越百の大新年会を広い会場を借りてやろうっていう表向きの名目で彼は呼ばれていたみたいですね。でも、こりゃバレるわなぁ(笑)。こんな時期に新年会だなんて(笑)。それも普段やったこともない会場を借りてだなんてさ(笑)。

何となく違和感を覚えながらも、会場までサンダル履きでやってきたトム。「それじゃぁ新年会にならねーよ」と、突然頭をセットされ、靴を履かされ、気がつけば知らないうちに自分のスーツまで用意されていたと(笑)・・・この辺では、もう察しがつき始めてたんじゃないかな。奥さんは、華やかなドレスを着てあらわれたんだしね。

この計画の首謀者は、越百のえっちゃん。彼女も3年前に結婚した時に、「みんなにこうやって祝ってもらってうれしかった」っていう思い出があって、今回の極秘披露宴を思い付いたみたい。まぁ、本人をだましまくって、サプライズに仕立て上げようっていうのは、自分たちも楽しもうっていう思惑が明々白々ですけどね(笑)。

2次会も3次会も計画されていたので、私は2次会は抜けてブログを書いて、3次会の黄身ちゃんの店に行こうと思っていたんですが(笑)、どういうわけか『えむ亭』に引きずり込まれちゃって、なぜだかそこでたらふく飲んじゃって、ほとんど酔い酔いオヤジになっちゃって、仕方なく帰ってきました(汗)。でも、えむ亭、美味しかったー!

こんな風に友達が集まるっていうのは、トムがみんなに愛されている証拠ですね。奥さんも明るい雰囲気の人で、きっと幸せな家庭を築いていけるでしょう。こういう場の定番となった感のあるisuzuさんの誓詞にもあったように、共白髪になるまでお互いを信頼し合って生きていければいいと、私自身も思ってるんですけどね。奥さんも言ってましたよ、「主人に隠し事をするのは、これで最後にしたい」ってね(笑)。


□□□ 友一君、美和さん、おめでとー!!! □□□
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初遠征

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昨年の10月後半から蔵入りして、早5ヶ月が過ぎました。その間、ほとんど蔵を出ないような生活が続くわけです。専務だの杜氏だの言っても、結局は蔵の中の主要な働き手のうちの一人っていうだけの話なもんだから、私が抜けちゃうと仕込ができなくなっちゃうのが現実です(涙)。本当は、そんな体制じゃぁいけないんですけどね。

そこへ持ってきて、今期の造りは主要蔵人の一人欠け状態でしたから、尚更蔵から離れられない状態になってました。本当は出席しなくちゃいけない、季節前の酒造講話会とか、関東信越国税局の鑑定官を囲んでの懇親会とか、出品吟醸の持ち寄り研究会とか、ぜーんぶ社長に押し付けて、というかそうせざるを得なくて、外に出ることができませんでした。

コシキ倒しから1週間が過ぎて、麹室の片付けもほぼ終わり、何とか息がつけそうな気分になってきたこの連休。我が家の「どっか連れてけ」願望は爆発寸前です(笑)。っていうわけでもないんですが、午前中だけ蔵で仕事をして、午後はお頭に任せて、今日は本当に久しぶりに長野市まで往復しています。駒ケ根市から長野市までは片道130キロくらいかな。

でも、どこかへ遊びに行ったっていうわけじゃなくって、娘の部活動のために購入したクラリネットは長野市の専門店で買ったもので、年に1回のメンテナンスに連れて行ったんですけどね。市内からはかなり遠くて、電車やバスでは行きづらい場所にあるんです。無料で点検してくれる、新学期の前に行かなくっちゃならないみたい。まともにやってもらうと、本来なら何万円もかかるとか(汗)。

そんな余裕があったら、家でゆっくりしていたいなんていう私の要求が通るわけもありません(涙)。女房と娘の計画に従って、粛々と父親の役目を果たすのみです。つまりは運転手ってぇだけですけどね(汗)。それでも、どこかへ家族で出かけられるのはうれしいみたいで、天気は良くありませんでしたが、楽しいドライブになりました。

春休み中の3連休だからでしょうか、高速道路を走る車の多いこと多いこと。私の知らないところで、世の中はちょっとした行楽モードだったんですね(汗)。長野市は雪の予報でしたが、私たちが到着した頃には何も降ってはいませんでした。もし積もるほどだったら、渋滞するかもしれないと、ちょっとだけ心配してたんですけどね。

予定通りにその楽器店でクラリネットを見てもらって、せっかくここまで来たんだからっていうんで、長野の駅前で少し買い物をしました。久しぶりに家族連れで歩くのが駒ヶ根じゃないっていうのも、ミョーな気分でしたけどね(汗)。まぁ、女房と娘を喜ばせられれば、今回の初遠征のミッションは成功です(笑)。

ダメ押しで、駅前の美味しいラーメン屋さんに連れて行って、私のオススメの逸品を食べさせて、本日の業務は終了です。予想通りに気に入ったみたいでしたから、安上がりな連中です(笑)。帰り道は半分女房にハンドルを握ってもらって、久しぶりに携帯ブログをミッチリと書いたら、肩が凝る凝る(涙)。


□□□ このリンク部分だけはあとからくっつけるんです □□□
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献魂逸滴

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数日前のこと、変なメールが届きました。途中が少し文字化けしている感じで、ちょっと怪しげ(汗)。「献魂逸滴で紹介された御社のお酒を・・・ご紹介させていただきました・・・」というような内容。たまーに来るんですよ、どこそこのサイトに御社のお酒を登録すると云々っていう類のお誘いがね。『献魂逸滴』っていう言葉も、一層怪しげな雰囲気を醸し出していますよねぇ・・・。

内容もよく読み取れないし、きっとその手のお誘いだろうと思って、返信をどうしようか迷っていたところ、昨日になって同じようなメールを別の方からいただいて、どうやら『献魂逸滴・極上の日本酒を求めて』っていうサイトで、信濃鶴が紹介されているらしいって分かったんです(汗)。それも、かなり大きく・・・。

きっと、どなたかのブログか何かだろうと思って検索したところ、何と、書籍や雑誌の出版をしているダイヤモンド社さんの運営している『DIAMONDonline』っていうサイトの中だったんですよ!その中に『献魂逸滴』っていうコーナーがあったんですね。この献魂逸滴っていう文字面が少し見慣れないですし、最初に頂いたメールの印象もあって、状況を把握するのにしばらくかかりました(笑)。

そんでもって、読んでみると、ほめられ過ぎてんだな、これが(汗)。「あまりメジャーではないけれど、美味しい日本酒を探そう」という趣旨でいくつかのお酒を飲み比べてみて、その中で、信濃鶴の無濾過生原酒が一番評価が高かったらしいんです。昨年サンセールさんと一緒に見学させてもらった『花陽浴(はなあび)』さんが二番だったようですよ。

更にお恥ずかしいことに、執筆をされている柳さんという方がこのブログをお読みになったようで、記事のそこここにこのブログからの引用がされていて、カッコいい記事になってるんですよ、これがまた(汗)。別に、何の取材も受けていないんですが、地元のお米しか使っていないとか、純米酒しか作っていないとか、丁寧に発酵させているとか、しっかり書いてくれてありました。

どのくらいの読者があのコーナーをお読みになっているのか分かりませんが、鶴にとってはとてもいい宣伝になっていると思います。ありがたいことです。こちらが何も仕掛けているわけじゃないのに、あちらでお酒を買ってくれて、評価してくれて、おまけに名のあるサイトで記事にまでしてくれちゃって・・・あれだけの広告をダイヤモンド社さんにお願いしたら、一体いくらになるか分かりません(汗)。

今回も、とってもこのブログが役に立ってくれましたねぇ。このブログを読んで、信濃鶴を買ってくれるっていうお客さんは少ないんです。どこかで信濃鶴を飲んだら美味しくて、ネットで検索したら拙ブログにたどり着いて、更に気に入ってもらえるっていうパターンが断然多いようですね。そう言えば、いつもは400前後のアクセス数が、昨日は800近くまでいってたのは、この記事のおかげだったんですね。

話が少し飛びますが、今回の記事ほどでないにしても、信濃鶴のことを記事にしてくれたブログの記事はこれまでもたくさんありました。そのどれもがとてもありがたいことで、同じように感謝しなくっちゃならないことなんだと思います。そういう地道なつながりも、やっぱり大切なもののはずだと、この一件のおかげて思い出したりしたんですけどね。

ダイヤモンド社さん、柳さん、今回は信濃鶴のような名もない地酒を取り上げていただきまして、誠にありがとうございました!今後とも、一層おいしいお酒造りに励みますので、是非よろしくお願いします。どうやってお礼を言ったらよいのか分からないので、ここに記しておきます(汗)。それから、今度から同じ種類の雑誌があったら、ダイヤモンド社さんのものを買うようにしますね(笑)。

》》》》》》》》》》 【DIAMONDonline 献魂逸滴 極上の日本酒を求めて】


□□□ これで読者がちょっと増えたかな? □□□
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ランキングポイント

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最近気になるのが、ブログランキングの得点の低さです。私がエントリーしているのは『お酒・ドリンク』部門ですが、まぁ上位のブロガーさんたちの順位自体は大して変化はないんですけど、全体として皆さんの得点状況が低下気味っていう感じです。みんながいつもより点数が低くなってきてるんですよね。

他の部門と共通している事なのかどうかは分かりませんが、これまでの経験で、1年間のうちに何回かこういう波が訪れる気がします。大体は同じような得点で推移しているのに、ある特定の時期になるとグッと全体のレベルが落ちるような場合があるんです。グッと上がるようなことってないんですけどね(笑)。

それが、どういう時期かっていうと、基本的には世間様が気ぜわしくなるような時じゃないかと思うんです。思い当たるのが、お正月とかお盆とか帰省ラッシュがどうこうといったニュースが流れるような時期です。isuzuさんなんかは宮司という職業柄、お正月にはアクセスが増えるなんて言ってましたけどね。

きっと今は年度末っていうことで、仕事や家庭が何かとバタバタしているような季節なんじゃないかと想像してるんですけどね。そんな時には、ブログのアクセス数事態はそれほど変化がないような気もするんですが、ランキングへの応援クリックが少なくなるんでしょうね。それが、このブログばかりじゃなくって、全体の傾向としてね。

応援してくれている読者の皆さんが、あのブログランキングの得点自体を気にしてはいないと思うんですけど、エントリーしている私たちはやっぱり気にしてますから、その得点の変動の傾向で読者の皆さんがどういう日常なのかが少しでも推し量れるってことは、見ていてちょっと面白いと思っちゃいますね。

別に、「応援クリックして下さいよー」って泣きついてるわけじゃぁないんですよ(笑)。このブログの平均の得点は1400ポイントくらいだったんですが、この冬あたりは1500ポイントを越えることも多くて、読者の皆さんには感謝感謝です。何年もブログを書いてきて、少しずつでも評価が上がるっていうことは本当にうれしいことです。

自分自身で、自分の書いたブログを毎日読むかどうか客観的に考えると、はなはだ疑問になることもあるんです(汗)。大して内容があるわけじゃなし、他にも面白いブログはたくさんあるし、話題としてはお酒に限定されているし・・・「あいつよう書くわ」くらいで皆さんに読んでいただけてるんでしょうね(笑)。

あの忙しい造りの時期に毎日ブログを更新するなんて、自分で言うのもなんですが、まぁ、ほとんどあり得ないことです(汗)。このブログを書き始めてから、今回で4回目の造りを乗り切ったことになりますから、きっと忙しさを理由にブログを止めちゃうことはないと思うんですけどね。お酒造りへの情熱が冷めないうちは、ブログへの愛情も尽きる事はないってぇところでしょうかねぇ・・・。


□□□ っていうことで応援クリックを(笑) □□□
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春時間

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働けど働けど我が暮らし楽にならざり・・・おっかしいなぁ。酒の仕込は先週で終わったはずだってぇのに、何だかんだと落ち着かないぞぉ。半分は清々してんのに、半分は雑事に追われている感じだしぃ。麹室の片付けが終われば、もっとそれらしい気分になるかなぁ・・・こういう書き出しの時って、大抵ネタ切れの時の症状なんだよねぇ(笑)。

つい先週までは仕事がどんなに遅くなったって、その先に麹の手入れやらなんやらが残ってましたから、時間に追われるっていう感覚はなかったんですけど、夜の仕事がなくって家にも帰れるっていう正常な生活リズムになって数日経っただけで、早く帰ってご飯食べなくっちゃとか思ってんですよねぇ・・・バカでー。

そんな気持ちで、仕事が遅れたのに家に帰る前にブログを書いちゃおうなんて思ってると、時間に追われているような強迫観念に駆られて、その結果としてブログネタも出てこないなんていうことになるんですよ。まぁ、書きたいことがありさえすれば、そんなこと言う前にどんどんと書き始められるはずですけどね(汗)。

サマータイムの導入が検討されているなんていうニュースもありましたが、私の場合には完全に冬時間っていうのが存在するわけで、時間っていうよりも生活そのものが激変しますから、その変わり目の時っていうのはどうしても体が馴染まない期間があるんですよね。今の実感から言うと、「仕事に追われなくなったのに、時間に追われるようになった」ってな表現になりますかね。

極端な話をすると、造りの期間中に1日4時間しか寝ないとすると、食事3回に2時間使ったとして、残りの18時間が酒造りの仕事に使える時間なわけです。酒造りの仕事には、当然ブログを書くことも含まれてますよ(笑)。家との往復にかかる時間なんかは、面倒くさいから考えないでおきましょう。

ところが、春になって通常の生活に戻ると、睡眠時間は6時間になり、夜の8時から翌日の7時くらいまでは家で過ごすことになります。会社でもお昼休みが1時間取れるようになるんです。すると、仕事に使える時間は12時間しかないっていうことになるじゃぁないですか。就業時間内だけを考えれば、8時間程度になっちゃうってことです。

こりゃ、あまりに簡略化した話ですけど、仕事用の時間が3分の2になっちゃってるのに、まだ頭の中では同じ量の仕事をこなそうとしてんでしょうね。麹を造る仕事なんかないんですから、仕事の内容は違ってきているわけですが、何となく大雑把に「これくらいの仕事」ってつかんでいる分量があるんだと思います。

だから、どうしても今やるべき仕事なんかないんだけど、もっと仕事したいのにもう帰らなくっちゃならないっていうような気持ちになって、気分的に時間がショートしているんでしょうね。まぁ、こんなこと書いてブログの記事にしようとしていること自体、気持ちに余裕があるんだかないんだか分りませんが、ボチボチ咲き始めたスイセンでも眺めて、早く春時間に順応しなくっちゃ。


□□□ ランキングにはいつでも順応してます □□□
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農口杜氏

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皆さんはご覧になったでしょうか。NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』っていう番組で、日本酒造りに命をかけるひとりの杜氏さんが取り上げられました。彼の名前は農口尚彦。私たちの業界では知らない人がいないくらいの有名人です。御歳77歳っていうことでしたが、まだまだお若いテレビ映りでしたね。

私も全国の新酒鑑評会の公開会場でお見かけしたことがありましたが、周りに取り巻きのような人たちもいましたし、長野の山の中の未熟なヘッポコ杜氏とは放っているオーラが違いましたね(笑)。テレビで拝見した感じは、その時よりもはつらつとした印象だったんですが、やっぱり酒を造っている最中っていうのは気の持ちようが違うのかもしれません。

農口さんが有名になったのは、石川県の『菊姫』というお酒の杜氏をなさっていた時だと思います。すごく美味しいお酒で、それを造っているのが抜群に腕のいい杜氏さんだっていう話でした。1升で1万円も2万円も、更に5万円もするようなお酒が、当時の日本酒ブームにも乗って、飛ぶように売れているんだなんて聞いたものです。

私もいろんなところでお相伴に与ったことがありましたが、俗に言う新潟タイプのスッキリ淡麗というのとは違った、味がしっかりとあるのに切れも良くて飲み飽きしないお酒でしたね。「一体どうすればこういうお酒になるんだろう」と、頭をひねったものです。ある方に、そのとても高額なお酒をたらふく飲ませてもらったことがあったんですが、飲めば飲むほど美味しくなっていくのが不思議でたまりませんでしたね。

そんな経験もあったもんだから、農口さんが本を出版なさったと聞いた時には、速攻で注文しました。今回の番組を見て、その本を引っ張り出してみたんです。6年ほど前の出版ですが、結構技術的なことも書いてあって、赤ペンで所々に線が引いてあったりします。一般論ではない、その杜氏さん個人のスキルが詳らかになることって少ないですから、私としては、何事かでも盗もうと目を皿のようにして読んだんでしょう(笑)。

今でも、その中のいくつかは私の頭の中に残っていて、現在の酒造りの参考になっている点もあります。そういうことって、数字で「何%になったら」なんていう技術じゃなくって、「食べたらこんな感じ」っていうような教えの方が参考になったりするんです。ただ、今回番組を見ていて、農口さんが語る言葉の端々に、「あの本と違うじゃん・・・」と思わされた部分もありましたけどね(笑)。

番組の中で、定年後も杜氏を続けたいという思いを奥さんに伝えた件があったんですが、「あの人がそう言ったら、私には何にも言えんもん・・・」と奥さんが目頭を押さえるシーンがありました。杜氏っていう職業は、職人の世界にあって一見華々しく紹介される側面もありますが、それを支える家族には大変な苦労を強いているわけです。半年間ひとりで家を守る奥さんは、寂しい寂しい。

その場面を見て、私の前任の杜氏に、「今年が最後だから、どうしてもあと1年だけ蔵に来てほしい」と新潟にお願いに行った時に、「体も弱ってきているのに、この人になんかあったら・・・」と奥さんに泣かれたことを思い出しました。いつもは気丈な奥さんなのに、あの時ばかりは「すいません」としか言えなかったですね・・・そのことを思えば、我が家の女房なんて・・・と、話をそっちに振るのは止めておきましょう。どうせ、ケンカの種になるのがオチです(笑)。

まぁ、どんなに大杜氏であっても、やってることにはさしたる違いはないわけです。同じことやってるのに、どーしてこーも結果が違うのかと思わないでもありませんが、そのうちに追いつくはずだと自分を納得させておきましょう(笑)。でも、農口さんのおっしゃっていることって、このブログで私が言ってることと大して変わんない・・・こたぁないか(涙)。


□□□ これからの成長にこうご期待 □□□
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出品

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上槽、オリ引き、火入れ・・・最近、品評会用の純米大吟醸の話ばっかですね(汗)。でもまぁ、これも造り酒屋のメインイベントのうちのひとつであって、風物詩みたいなもんですから、どうかお付き合いくださいね。毎年同じようなこと書いてると思いますが、同様の記事は読み返さないようにしていますから、同じってことは絶対にないはずです(笑)。

さて、火入れまで終わったお酒はある意味で完成品ですが、その完成品を世に出してやって初めて人に評価してもらえるっていうことになります。普通のお酒の場合だったら、ビン詰めして商品の形にして出荷するっていうことですが、出品用のお酒は市場に流通するんじゃなくって、正に出品されて審査を受けてなんぼの世界になるわけです。

まずは、春の『長野県清酒鑑評会』がその第1弾になりますね。今日はそのためのビン詰と発送をしました。今回の鑑評会は金賞がついたり順位の発表があったりはしないんですが、同様の審査は行われて、各蔵にその成績や成分分析の結果なんかは教えてくれます。我々はその結果を見て、全国新酒鑑評会へどのお酒を出品するか決めるんです。

3種類まで出品が可能ですから、自分で良さそうなところをいくつか選んだり、お酒をブレンドしたりして、候補となりそうな作品に仕上げます。1種類の出品に対して中身が同じ5本の提出を求められますから、もし3種類出品するのなら15本のビンを用意しなくっちゃなりません。案外このビンを準備するのが面倒なんですよねぇ(汗)。

ビンに詰めて発送してしまえば、もうあとは野となれ山となれ(笑)。自分の手を離れるんですから、やれることは皆無です。それでも、まだイジイジと心配を重ねるのが杜氏っていう役回りなんですよね(汗)。同じ酒をとっておいて毎日味の変化を観察したり、審査日と同じ日に自分で利き酒をしてみたり、いつもより頻繁に神棚に手を合わせたり・・・(笑)。

自分の子供がどこかの学校を受験するなんていう時には、きっとソワソワと落ち着かないはずです。効果なんかないんだけど、神頼みをするかもしれません。超能力を信じているんなら、念力を送り続けるとか(笑)。それと同じ感じじゃないかな。造り始めてから、造り終わって、更に人の口に入るまで、ずーっと気をもんでいるのが杜氏なんでしょう。

それまでして育て上げたお酒がいい成績を取ったなんていったら、杜氏さんはうれしいんだよねぇ。泣いて喜ぶんですよ、本当に。鑑評会なんて型にはまった規定演技だからあまり意味がないっていうご意見も一理ありますが、当の本人以外に誰にも分からない気苦労が報われるんだから、やっぱり無条件の賛辞を送るべきだと思いますね。

そういう意味では、私は杜氏は半分失格かな。審査結果の発表の日なんか忘れちゃってて、他の人から成績を教えてもらうなんていうことがよくあるもんね(笑)。それに、半分は経営者の頭だから、ちょっと引いて見ているとこともあるかもしれません(汗)。そんなことじゃぁイカンから、今年は毎日念力を送ってみようかと・・・。


□□□ ランキングにも念力を・・・ □□□
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火入れ

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3日前に純米大吟醸の出品酒の『オリ引き』の記事を書きましたが、あの日にオリを引いて透明な部分だけを取り出したお酒は、すぐに『火入れ(ひいれ)』をしなくっちゃなりません。火入れって言うのは、お酒を加熱することによって、まだ中で生きている酵母菌やその他の雑菌を死滅させる作業のことです。要するに加熱殺菌て言うヤツですね。

加熱するなんて聞くと、グラグラに沸騰させるようなイメージをお持ちの読者もおられるかもしれませんが、それほどまでに熱は加えません。もし加えたとしたらアルコールも飛んじゃいますし、それではとてもお酒と呼べる代物じゃなくなっちゃうでしょう(笑)。温度で言うと、65℃くらいまで加熱するんですよ。

その温度の根拠は、お酒の中に生きていると思われる微生物が、大抵その温度になると死んじゃうっていうことなんです。一番多いのは、濾過しきれなかった酵母菌じゃないかな。一番怖いのが、お酒をダメにしちゃうタイプの乳酸菌類ですね。そんな連中も、65℃で数秒置かれると生きてはいられないんです。

この加熱殺菌の原理を発見したことで有名なのがパスツールというおじさんですが、彼がワインの殺菌法としてそれを見つけて大喜びをする何百年も前から、日本酒の加熱殺菌は粛々と行われていたんだっていうことは、世界を相手にした時に鼻高々に我が日本酒業界が誇示できる数少ない逸話です(笑)。

さて、この火入れ作業、普通のお酒の場合はもっと大掛かりな装置を使って大量にやるんですが、こと出品酒クラスのお酒になると、手間暇をかけて瓶毎に湯煎をする形で行うんです。その理由は、お酒の温度が上がることで香りの成分が逃げて行っちゃったり、加熱後に早く温度を下げてやらないと酒質に悪い影響が出たりするからなんです。

長生社では大きなたらいにお湯を沸かして、その中に一升瓶を浸すような形で加温しています。あまり熱いお湯にいきなり入れると瓶が割れちゃいますから、ぬるま湯程度から始めて徐々にお湯の温度を上げていくんです。それでも、百本以上も火入れしていると、何本か割れちゃうんです(涙)。今年はラッキーにも、一本も割れなかったですけどね。

写真が分かりにくくて申し訳ありませんが、真ん中に突っ込まれているのが蒸気の配管です。瓶には温度計が入っていて、これでお酒の温度を見ながら、頃合いになった時点でお湯から上げるんです。でも、ちょっと変なのは、ここに写っている瓶は、ドップリとお湯につかっているようには見えないことです・・・。

これは、ちょっとしたテクニックなんですけどね。お湯の中に入れて瓶ごと温めようと思えば、普通は瓶の首までお湯につけた方が早く温まるような気がしませんか。実は、そんなことはなくって、特に大きな瓶になればなるほど、そういう温め方は瓶の中でのムラができやすいんです。温度計がある場所は65℃なのに、もっと中心部は温度が低かったりしたら、ちゃんと火入れしたことにはなりませんからね。

そういう時には、お湯に半分くらいつけて温めるのがいいんです。そうすると、下の方が温まることで瓶の中に対流ができて、自然に中が攪拌されて均一に温度が上がってくれるんです。これは、小さな徳利とかにも言えることで、徳利を湯煎で丁寧に温めているような居酒屋さんに行くと、そんなつけ方をしているお店も多いですよ。

さて、これで酒品酒が完成したことになります。あとは、このお酒が適度に熟成して美味しくなってくれることを期待するだけです。すぐに長野県の春の鑑評会が開催されますから、まずはそこで腕試しっていうことになります。ヘッポコ杜氏が醸した、地元産のお米のみを使った純米大吟醸の今年の評価はどうなりますことやら・・・。


□□□ 1位のブログがいなくなっちゃいましたね □□□
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家族慰労会

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コシキ倒しになった当日には、やっぱりお祝いをしたいもんです。昔は蔵人全員でお祝いをしたもんですが、今では出稼ぎできている蔵人もいなくてみんな通いなもんだから、そういった節目節目のお祝いっていうことをやらなくなってきて、ちょっと寂しく思ってます(涙)。酒造り全てが終了した時には、会社全体でお祝いをするんですけどね。

実際には、コシキ倒しの前日に私は街に飲みに出ちゃいましたから、個人的には飲んだくれ願望は満たされているんですが(笑)、やっぱりその日の区切りっていうものがありますよね。こりゃ内緒の話ですが、前日にちょっと飲み過ぎてあんまし記憶が定かじゃないくらいで、最後の仕込作業をゆっくりと楽しむっていう気分じゃなかったんですけどね(汗)。

でも、そんなことを前日にやらかしたのには理由があって、コシキ倒しの当日にはちょっとした打ち合わせのために、私が愛してやまない蕎麦屋『丸富』に行くことになってたんです。春先に行うイベントについて、仕込が終わったら話しをしましょうってことになってました。前日には、これも私が愛してやまない居酒屋『越百』に行ってましたから、この両日でしっかりと楽しんだ形にはなりましたね(笑)。

精神的に余裕が出始めた数日前から、メチャクチャ蕎麦が食べたくなってました。皆さんご存知のように越百にも美味しい蕎麦はあるんです。あるんですが、翌日に丸富に行くってことになっていれば、当然そこで蕎麦は食べるわけですから、越百で「お蕎麦ちょーだい!」って言っちゃうのを我慢するのに苦労してましたね(笑)。

「面白い蕎麦粉がありますから、打っときますよ」って言って、3年物の福島県産の玄蕎麦を使って十割蕎麦に仕上げてくれてありました。新蕎麦が美味しいって言われますが、玄蕎麦を休眠状態にして保管しておくと、コシのある蕎麦になるんだとか。こんなの美味いに決まってるんです。お蕎麦の前にもいろいろ出してくれてたのに、私はおかわりして3枚も食べちゃいました。

写真をご覧になればお分かりのように、同伴者が若干2名・・・どういうわけだか私の家族もくっついて来てました(汗)。「せっかくだから家族の慰労会も兼ねて一緒に食べに連れてってねっっっ!」と、有無を言わさぬ厳とした口調で、強引に女房にねじ込まれたっていうのはここだけの秘密です(涙)。

それでも、造りの期間中は、家族中が蔵の仕事に合わせた生活をしてくれているわけで、疲れているのは私ばかりじゃありません。ブツブツ言いながらも蔵の仕事を手伝ってくれている女房や、どこにも連れて行ってやれない娘にとってもやっぱりコシキ倒しはあるわけで、家族で一緒にお祝いができて、私もうれしかったですね。

さて、これで家族に対するみそぎは済んだので、これからは冬の間に行けなかった御贔屓の居酒屋さん行脚が正々堂々とできるでしょう(笑)。冬の間減り続けた体重も、ここで一気に元に戻りますが、頭を徐々に杜氏モードから専務モードに切り替えつつ、再びの外飲み営業の日々がまたやってくるんですねぇ・・・。


□□□ 次は誰と飲みに行こうかな □□□
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コシキ倒し

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終わった・・・ついに仕込作業の全てが終了して、無事にコシキ倒しの日を迎えることができました。準備から始まって約5カ月間の苦闘を思い起こし、体力的にも精神的にも綱渡り状態で何とかここまでたどり着くことができたことに感謝し、感涙にむせんでキーボードが見えません・・・なこたぁないか(笑)。

全国どこのお蔵さんにあっても、酒造りの全期間の中で最も安堵の気持ちが大きいのがコシキ倒しの日じゃないですかね。酒造りの何が大変って、もろみの仕込作業がその全てと言ってもいいくらいですから、仕込作業が終わった日っていうのは、それに携わってきた蔵人にとっては一番ホッとできる、とても喜ばしい日なわけです。

このブログの読者の皆さんには既にご案内のように、この造りが始まる直前に、これまで重要な役割を果たしてくれていた蔵人が病に倒れ、私を含めてメインが3人という体制だったのが、今年はメインが2人という実にキビシイ状況になっちゃいました(涙)。彼の分の仕事をこなすために、昼も夜もないような日もあって、最初の頃はキツかったなぁ・・・。

それでも、その不足分を社員全体で補うようにしようと、これまであまり蔵の仕事に手を出さなかった人間も蔵に引きずり込みながらここまでやってきました(笑)。最初のうちは不慣れなことが多かったわけですが、そのうちに大体の作業は滞りなく進められるようになってきましたね。そういう意味では、人がひとり欠けたことで他の何人かがこれまで以上の仕事ができるようになったわけですから、悪いばかりでもなかったってことでしょうか。

洗う米を間違ったとか、仕込タンクに入れる水を余分に入れ過ぎたとか、もろみの温度設定が高かったり、分析サンプルを取り違えたり、まぁいろんなことをしでかしてくれましたが、決定的なミスがなかっただけ良しとしておきましょう(笑)。大きな事故やけが等がなかったのも、管理者としては胸をなでおろしています。まだまだ、これからも気は抜けませんけどね。

出来上がったお酒に関しては、まだ半分くらいしか搾れていないので何とも言えませんが、昨年よりは少しハードな仕上がりっていう印象を持っています。スッキリした感じって言えばいいかな。これは、今年の麹の造り方による部分と、今年の地元産美山錦に由来する部分が考えられるでしょうね。

その美山錦に関して言えば、私の印象ではかなり硬かったかな。洗米・吸水させて蒸して麹にする一連の流れの中で、そう思うことが多々ありました。例年より硬いとなると、もろみでの溶解も進みませんから、その分味がスッキリしたとも言えるし、味乗りが悪くなったとも言えるわけで、これから熟成させて商品の形にしてみないと評価できない部分ではあります(汗)。

今日で米蔵の中の美山錦は全部なくなりました。ガランとして気持ちいいですねぇ。30キロ入りの袋で配送されますが、ほんの少しずつ余分に入っているので、きちんと量って使っていると最後にそれなりの量の余分が出てくるんです。とっておいても仕方ありませんから、今日全て蒸して使っちゃったんですけどね。そんな最後の蒸米をつかむ私の手から、安堵のオーラが出ているのがお分かりですか(笑)。


□□□ コシキ倒しのお祝いクリックを! □□□
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オリ引き

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明日はコシキ倒し(仕込の最終日のこと)で、今日は最後の出麹(麹が完成すること)で、気持ちはもう酒造りから解放されそうになってるってぇのに、そんな気分に釘を刺すかのように、今日も気の抜けない特殊任務がありました(汗)。出品吟醸酒のオリ引き作業です。どうしてもやっておかなくっちゃならない、とても重要な作業なんですよね。

この作業については、何回も記事にしてるんじゃないかなぁ。必ず毎年あるし、仕事とするとたった1回、1日だけやればいいんだけど、極めて重要度が高いために、恰好のブログネタになってるはずなんです(笑)。たった1日だけとはいえ、根を詰めた仕事になりますし、失敗は許されませんから、あまりやりたくない仕事ではあるんですけどね(汗)。

純米大吟醸のもろみは1度に搾っちゃうんですけど、その際に、出品に使うものだけは特別に一升瓶に別取りしてあるんです。先週も記事にしましたが、酒袋を使って搾るやり方をすると、お酒の中に少しオリが残るんです。簡単に言っちゃえば、酒袋の織り目の間をすり抜けた細かな酒粕みたいなもんだと思ってください。

搾った直後は全体に少し濁った程度に見えるんですが、1週間ほどするとそれがビンの底に沈んで、全体は透明になってくるんです。底にへばりついたオリは、そのままにしておくと酒質にいい影響は与えませんから、この時点でそれを取り去る操作をしなくっちゃならないわけです。それがオリ引き作業なんです。

オリは長い間お酒にからんでちゃいけないんですけど、少量のオリ、つまりはまだ生きている酵母菌をお酒の中にちょっとだけ残しておくことで、適度に発酵して熟成が進み、お酒の品質が上がるっていう理論もあって、オリが残っていることが悪いばかりじゃないみたいなんですけど、ヘッポコ杜氏としては一般的な杜氏さんがやるのを真似るしかありません(汗)。

気の抜けない作業中ですから、その途中にブログ用の写真を撮るなんざぁ呆れてものも言えませんが・・・一応撮っときました(笑)。やっぱし、慌ててますから上手くは撮れていませんが、一升瓶の中に細い管が入っているのがお分かりかと思います。その管はビンの口から出て、手前の足元の方に下りていっているんです。

こうやって、サイフォンの原理で瓶の上澄みの部分だけを抜き出すわけです。瓶を目の前にズラッと並べておいて、2本の管を使って次々と抜き取っていきます。全部で130本ほどオリ引きしましたから、4時間くらいかかりましたかね。その間中ずっと座って管の調整をするんですから、そらイヤになるわなぁ(笑)。

『斗瓶取り』なんていう名前のお酒をご覧になった読者の方もいらっしゃると思いますが、斗瓶っていうのは一升瓶の10倍の大きさの瓶っていうことで、そういう瓶をお持ちのお蔵さんは、長生社みたいに一升瓶にたくさんとるんじゃなくって、最初はその斗瓶に取っておいてからオリ引きするんです。その方が簡単で効率的ですよね。

・・・あぁ、イカンイカン!今日で麹の作業はなくなったし、懸案のオリ引きは済んじゃったし、明日最後の仕込が残ってますが、ほとんど清々した気分になっていますから・・・これから飲みに行ってきます(笑)。コシキ倒しの前夜祭ってぇことで・・・。


□□□ bossに抜かれちゃったなぁ □□□
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最後の夜

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さてさて、今週末の大団円に向けて、ついに麹を造る工程が最終局面を迎えています。今期の酒造りでは、約80回麹を造りました。仕込の期間が4ヶ月半(135日間)ほどある中の80回っていうと、何となくしょっちゅう休みが入るように思われるかもしれませんが、そんなことは全くなくって、正月休み以外は、ほとんど休みなく造り続けたっていうくらいの感じになるんですよ。

蒸米に麹の種を振ってから、使用可能状態にまで生育させるのに約2日かかるんです。つまり、3月1日の朝に麹を造り始めたとすると、次の次の日の朝、つまり3月3日の朝完成することになるわけです。この間に、私たちは様々な手入れ作業を繰り返して出麹(でこうじ:麹が出来上がって麹室から外へ出すこと)を迎えるんです。

3月1日の引き込み(ひきこみ:麹用の蒸米を麹室へ運び入れること)は1回だけですが、翌日にも引き込みはあるんです。すると、麹室の中には、3月1日に引き込んで半分くらいモノになっている麹と、3月2日に引き込まれて種を振られたばかりの蒸米が共存することになるじゃないですか。

温度管理がし易いように、麹室の中が2つくらいに分かれているお蔵さんが多いと思います。朝、片方の部屋に蒸米を引きこんで、翌日の朝には半分くらい出来上がりつつある麹を次の部屋に移して管理をするのが一般的です。つまり、1日目に使う部屋と、2日目に使う部屋を通って、3日目の朝に完成した麹として麹室から出てくるっていうわけです。

そうすると、毎朝のルーチンワークとしては、まず完成した麹を出麹して2日目の部屋を空けます。そして、1日目の部屋から半分麹になりかけの中途半端なヤツを2日目の部屋に移動します。しかる後に、空になった1日目の部屋に蒸し上がったばかりのお米を引きこんで、新たな麹造りがスタートを切るっていう流れなんです。

写真は、2日目の部屋に移動する時の中途半端なヤツの様子です。まだ、麹菌の繁殖が進んでいないので白い部分がポチポチ程度ですが、これからどんどんと真っ白な麹に生育していくんです。生育が進むにつれて麹自体が発熱しますから、その熱をうまく逃がしてやるように手入れ作業をしながら出麹へ誘います。

つまり、足かけ3日間をかけて、ひと塊りの蒸米が麹に成長するわけで、そういう複合的な流れが常に同時並行的に麹室の中で展開されているんですよね。文章で説明すると分かりにくいかもしれませんが、やっていることは次のステージに麹を流すっていうだけのことですから、考えなくっちゃ分からないほどのことじゃありません(笑)。

ですから、引き込みが1日なかったとしても、麹室の中では生育途中の麹がモソモソしているわけで、135日のうちの80回って言っても、途中の正月の間を抜けば、どこかに余裕があったっていうわけでもないんですよね。ずーっと走り続けて、気が付いたらゴールに立ってるっていうのが毎年の私の印象なんですけどね。

そんな作業の流れの中で、少し頻繁に手入れ作業をしなくっちゃならなくて手間がかかるのが2日目の夜なんです。この作業さえなければ、私はいつだって夜の街に飲みに出られるんですよねぇ(涙)。でも、そのにっくき手入れも今晩で終わりです。最後の夜くらいは名残惜しくなるかなぁなんて思いましたが、そんなこたぁ微塵も感じませんでしたぜぇ(笑)。


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初氷

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『初氷』だなんて、なんて時期外れのタイトルなんでしょうか(汗)。もうすぐ春がそこまでやってきているっていうのに、今更何を言いたいんでしょうねぇ。本当に初氷が張ったのが最近だなんてぇわきゃありません。この冬も、バリバリに凍てついた朝を何回過ごしたことでしょう。でも、この写真が長生社で観測された初氷であることは間違いありません。

ふと、ネタ切れ状態になった私の頭の中。この冬はあまり撮り溜めちゃった写真は残ってないんですけど、それでも何かあるかなぁと思って眺めていたら、まだ使ってないものの中にこの写真を発見したんです。全く使えそうもない写真ですが、どうしてこの写真を撮ったのか考えているうちに、もうそろそろ仕込も終わるんだっていう実感が湧いてきたんですよね。

この写真のタイムスタンプは、昨年の12月7日でした。ほぼ3か月前っていうことになりますが、そんな頃に気候も寒くなって初氷が張ったんでしょう。12月っていうと、蔵の方では仕込作業が完全に本格化していて、全く余裕のない生活にドップリとつかっている時期です。まぁ、こんな写真を撮るくらいの余裕はあったんでしょうけどね(笑)。

この写真を撮っている時の私の心境は、「寒くなってきたのは結構だけど、これからまだ先は長いぞぉ・・・」と、これから続く酒造り期間の長さを憂いていたはずです。寒さが本格的になって、仕込作業にも力が入っている時期で、その終わりが来るなんていうことを考えもできないような時だったでしょうねぇ。

「今年はこうやろう」とか、「ここを改善しよう」とか、「吟醸の仕込の注意点は」とか、様々な思惑が頭の中をぐるぐる駆け巡って、テンションが張り詰めっぱなしみたいだったんじゃないかな。その過去の私へ、今の私だったら余裕しゃくしゃくで、「大丈夫!大丈夫!今期の造りも何とかうまくいくから、そんなに心配したこたぁないぜ!」って言ってやれるんですけどね(笑)。

今週の土曜日で、我が蔵もコシキ倒し(こしきだおし:仕込の最終日)を迎えます。今年は昨年よりも半月ほど終わるのが早いので、仕込から解放される時期は早いんですが、例年にも増して負荷のかかった仕込だったですねぇ(汗)。寄る年波には勝てないっていうことも、完全に思い知らされたシーズンでした(涙)。

なんか、今期の造りの振り返りブログみたいになっちゃいましたが、コシキ倒しが来たって、そのもろみが搾れるのはまだまだひと月近くも向こうの話なんですから、「なに、たそがれた記事書いてんだよオメーはっ!」と、渇を入れ直さなくっちゃなりませんね。それでも、仕込の最終盤を迎えて、うれしくてうれしくてしょうがないんでしょうね、私は(笑)。

ですから、本日のブログの趣旨としては、このウキウキした気分を分かってもらいたいっていうことになるでしょうか。朝早い仕事も夜中の仕事もなくなるし、ゆっくりご飯は食べられるし、しっかり寝られるし、家族だんらんの時間は持てるし、毎晩晩酌はできるし、夜飲みには出られるし、思いっ切りやらせてもらいまっせぇ(笑)。まぁ、1週間もすると、今度は信濃鶴を売ることばかり考えなくっちゃならなくなるんですけどね・・・(涙)。


□□□ ちなみにこの写真は重油タンクの下の水たまり □□□
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吟醸上槽(補足その2)

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昨日の記事では・・・吟醸香も多ければ多いほどいいっていうわけじゃなくって適度なラインっていうものがある・・・それでも我々杜氏は死に物狂いでこの吟醸香を追い求めてきた・・・ところが最近は吟醸香をたくさん生成してくれる新しい酵母菌が開発されつつある・・・ってなところまでお話ししましたかね。

私の吟醸酒に対する思いも、いかに香りを出すかっていうことが最大のポイントであって、そのためのテクニックをいろんな人から教わって、自分の蔵で実際に実行してみるっていうことの繰り返しでしたね。とても苦労はしましたが、そのうちに平均的な吟醸酒より香りが出せるようになっていったんです。

ただし、それは香りだけの話であって、トータルバランスとしての吟醸酒の評価とは、また別だとお考えくださいね。いくら香りが高くても、雑味の多い酒であれば誰も美味しいとは感じてくれません。それでも、香りが出せるようになってきて初めて、信濃鶴もだんだんと各種品評会で金賞が取れるようになっていったのも事実です。

それ以前から、吟醸香高生成の新しい酵母菌は世に出回っていました。長野県では『アルプス酵母』と呼ばれる酵母を開発していて、これを使った長野県の吟醸酒が全国で一番金賞を多く取ったこともあって、ちょっとした話題になったものです。私も最初に全国新酒鑑評会で金賞を取った時には、確かアルプス酵母を使ったんじゃなかったっけなぁ・・・。

ところが、その頃から、全国新酒鑑評会では、審査の前段階で成分分析を行って、香りの多い順にグループ分けして、そのグループごとに利き酒をするっていう方法が採用されたんです。それは、香りの高いお酒ばかりが成績が良くなっちゃって、香り偏重の審査になり過ぎる危険性があるっていう理由なんだと思います。人間のやることですから、香りの高いお酒の中では、香りの低いお酒の評価が不当に悪くなる傾向があるんですよね。

そんな流れと並行するように、あまりに吟醸香の高すぎるお酒は評価されなくなっていったんです。昨日も書いたように、香りの成分ばかりが強くてもバランスが崩れますし、香りは良くても味が悪い成分もありますからね。吟醸香の出しやすい酵母が出てきて、確かに香りは出るんだけど、逆に「吟醸臭い」みたいな言われ方もされるようになったんです。

実際問題として、最新の吟醸用酵母に対して、それまで磨いてきたテクニックを駆使すると、とんでもなく香りが出ちゃうこともあるんですよね、これが(汗)。そうなると、あまり高い評価は得られません。実際に、全国金賞の集計データを見ると、全体の平均より少し高いくらいの香り成分を持ったお酒の受賞率が高くて、それ以上香りが出ちゃうと受賞率はぐっと下がっちゃうんですよね。

まるで受験テクニックみたいな話ですが、あまり香りを出して審査の段階で香りの高いグループに入ってしまうと、それだけでいい評価が付きにくくなるなんていう人もいます。今度は逆に、香りをあまり出さないようにする工夫が必要になったりしますが、これにもまたいろんなテクニックがあるみたいで、お酒造りはどこまで行っても完成されることはないんですねぇ(笑)。

そ・こ・で・・・件の「チト香りが出過ぎた」云々のフレーズが出てくるわけなんです。いやぁ、ここまで説明するのにえらく回り道しましたねぇ(汗)。書いてる自分でも、訳分かんなくなってきましたよ(笑)。こりゃ、読んでる皆さんには分かりにくかったでしょうが、書いてる私はもっと頭が痛かったっていうことでご容赦を。


□□□ 突然宇宙から1位のブログが降ってきました(汗) □□□
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吟醸上槽(補足その1)

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今年の吟醸の出来について、「2本目の方が味乗りとバランスが私にはいい感じだったんですが、難を言えば、チト香りが出過ぎたかな(汗)」・・・と、一昨日の記事の中で何の気無しに書いたら、読者のZENさんとまっちーさんから、「それって、鑑評会向きなんじゃないの?」っていうコメントをいただいたので、ちょっと補足説明をしておきますね。

吟醸酒っていうのは、原料と製法に考えられる全てのテクニックを注ぎ込んで醸された、スッキリとした香り高いお酒です。その吟醸酒のコンテストともなれば、当然香りの高いものの方がそれらしいっていうことで評価は上がるはずですし、そうあるべきでしょう。だたし、それは、「その他の香味とのバランスがとれていた上で」っていう前提なんです。

何事も程度っていうものがあって、香りが高くさえあればいいっていうのなら、その香りだけ突出したお酒を造ればいいっていうことになりがちですが、やっぱりそれじゃ美味しい吟醸酒にはならないんですよね。全体の香味の中で、吟醸的な香りが他より少し高いくらいが飲み飽きない吟醸のポイントになるかもしれません。

少し専門的な話をすると、俗に言う吟醸香っていうのは、いくつかの化学的な成分が付き止められていて、それらを分析して定量することで、そのお酒が吟醸香が高いかどうかは大体分かっちゃうんです。人間の味覚の問題ですから、数値的に高いからって必ず香りを高く感じるばかりでもないですし、まだ未知なる吟醸香の成分があるかもしれませんから、一概には言えない部分もありますけどね。

その吟醸香の中で一番重要視されるのが『カプロン酸エチル』っていう成分なんですが、これが高いと本当に華やかな香りがして、正に吟醸酒っていう雰囲気になるんです。でも、このカプロン酸エチル、『香り』とすればいいんだけど、その『味』はどうも苦みを呈するものらしいんです。ですから、多ければ多いほどいいかっていうと、あまり多くなると香味のバランスを崩すっていう側面も持ち合わせているんですよね。

とは言え、世の中の杜氏さんたちは、この吟醸香を出すために心血を注ぐわけで、吟醸酒の造り方っていうのは吟醸香の出し方っていうのとほとんど同義であるっていうのは、ちょっと言い過ぎかな。でも、そのくらいに最重要のポイントであることは確かです。私も、いかにしてこの香りを出すのかに、ずーっと腐心してきたと言っても過言ではありません。

ところが、最近の科学技術はすごいもので、この吟醸香の成分だけをより多く生成する酵母菌の開発っていうのが進んでるんです。現在、様々な研究機関で新たに分離され実用化されている酵母菌っていうのは、その類のものが多いんだと思います。各県ごとに開発された『○○県酵母』なんていうものもあって、こっちとしたらどれを使うか迷うくらいです。

うーん、書き始めるとやっぱし長くなるなぁ(汗)。もうちょっと書かないとならないでしょうから、続きは明日っていうことにしましょうか。吟醸香については諸説ありますし、とらえる方向によってさまざまな解釈がありますから、ここでの見解は私個人のものだとお考えいただいて、サラッと読み流しておいてくださいね(笑)。


□□□ bossがすごい勢いだぁ □□□
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やっちまった

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あと1週間でコシキ倒し(仕込作業の終わり)だってぇのに、日曜日の朝の人手の少ない状況での麹米の引き込みの時に、御覧のような名誉の負傷・・・親指と人差し指の付け根のあたりがパンパンに腫れちゃってまんがな(涙)。我が事ながら、いつまでたっても子供じみたケガばかりしていて、情けないったらありゃしない(汗)。

麹室(こうじむろ:麹を造る部屋)って、常夏状態のようにいつでも室温をつけてありますから、保温のために扉が2枚あるんです。外に大きな開き戸。内にそれより小さな引き戸っていうパターンが多いんじゃないかと思います。長生社の蔵もそうなってるんです。その両方とも断熱材の入った、分厚くて重いものです。

想像してくださいね・・・あなたは、蒸米を麹室に運び込む作業をしています。外側の扉は開けっ放しですが、蒸米を持ってきたあなたは、閉まっていた内側の引き戸を開けて中に入り、台の上に蒸米を置き、麹室の外に出ようとしています。麹室を出て、後ろを振り返りながら、右手で先程開けた引き戸を閉め始めました。外側から見て、引き戸は左から右へ開くようになっているので、そういう動作になるのが普通でしょう。

蒸米の引き込みは忙しい作業ですから、慌てるわけではないけれど、あなたは急いで引き戸を閉めたんです。体が引き戸をすり抜けて、振り返って、引き戸を閉める。引き戸が閉まり切らないうちに、あなたの視線は麹室の外へ向き始め、あなたの体も同じように外へ走り出そうと向きを変えつつありました。この間、1秒も経ってはいません。

と、その時、左手に激痛が!!!「ぐげげっっっ・・・」体は外に向かって動き出しているのに、左手だけがその動きについてきません。あなたは、目から火花を散らしながら、再び振り返って引き戸を見ました。すると、その分厚く重い引き戸に、あなたの左手がはさまれてるじゃないですか。重い扉は慣性がついていて、容赦なくあなたの左手を押しつぶしてたんです・・・。

・・・まぁ、何と言うか、要するに、自分の右手で閉めた扉に、自分の左手をはさんだってぇことだぁね・・・バカでー(笑笑笑)。そんなの、頭で考える動作じゃなくって、体が自然に動いて完結すべき動作だよねぇ。いくら忙しいって言ったって、左手をはさんだ時点で、自分の体を自分で制御できてないじゃん。この場合、仕込の最終盤で疲れてるからっていう言い訳もしにくいしなぁ(汗)。

そんな自分のトロさに辟易しながらも、我慢して仕事は続けましたが、やっぱりどんどんと腫れてきて、上の写真のような状態になっちゃいました。手の甲全体が押しつぶされた格好になったので、その辺全部が痛いっていう感じです。直に戸に当たった部分が一番痛く感じますが、手首とか指の付け根とかも何となく痛いような・・・。

とにかく、あと1週間だけ我慢すればいいんです。そうすれば、仕込作業もなくなって、少しは楽になるはずです。この程度のケガはよくあることとは言え、吟醸の搾りも終わって、仕込作業のゴールも見えて、気を抜いたとしか思えません(汗)。これも、神様が与え賜うた最後の試練なんでしょうが、何ともお恥ずかしい次第。


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吟醸上槽(2本目)

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昨日、既に記事にしちゃったようなもんなんですけど、信濃鶴の純米大吟醸の2本目のもろみを上槽(じょうそう:もろみを搾ること)しました。年によって変わりますが、今期の造りでは大吟のもろみを2本立てたんです。2日違いで仕込んだもんだから、上槽時期もそれほどずれるはずもなく、ほぼ連続した作業になりましたね。

年に1回しか行わない煩雑な作業が終わったのと、搾れた大吟醸がまずまず無難な出来だったのと、毎日のもろみの世話が無くなったのと、諸々のストレスから一気に解放されてルンルン気分で夜の街へひとりフラフラ出かけてしまいましたが(笑)、実は、その間ももろみは蔵の中で搾られ続けていたんですよ(汗)。

それでは、時系列で上槽の様子をお伝えしてみましょう。昨日の夕方にもろみの上槽を開始しました。酒袋100枚に、約5リッターずつのもろみを入れて、槽(ふね)と呼ばれる大きな箱型の容器の中に並べます(写真1)。この状態ではまだ無圧の状態で、お酒の出方がかなり細くなってきた段階で金属製の重たい蓋をして、油圧ジャッキで圧力をかけていきます。

ジャッキの増し締めを時々行いながら搾っていきますが、かなりの段階まで搾れた時点で、私は糸の切れた凧のごとく、ヨタヨタよろめきながらも越百にたどり着き、久しぶりの外飲みを楽しんでました(写真2)。えーまぁ、こんな写真はいらないんですが、時系列と言ってしまった手前、いたしかたなく載っけてあります(笑)。

帰って来てからもしばらくジャッキを押して、翌朝も圧力をかけ続けておいて、今日の午後に蓋を取りました(写真3)。蓋を乗せて圧力をかけるので、上面が真っ平らになっちゃってます。この時点で、既に酒袋の中は液体状ではなくなっていて、少し硬めの粘土みたいな手触りになっています。

ちょっと分かりづらいかもしれませんが、1枚目の写真で、まだもろみを入れたばかりでタプタプした感じの酒袋が、槽の上の縁から15センチくらいの高さまで積まれているのがお分かりでしょうか。これが、3枚目では、酒袋は搾られて真っ平らになって、全体の高さもギューっと押しつぶされているのが見て取れますよね。一晩でこんなに搾れたわけです。

それでも、まだもう少し搾れるもんだから、槽の両端の酒袋だけを引き抜いて、中央部分の上に積み直してやって、再び蓋をしてもう少し搾ります(写真4)。ここまでやると、もうほとんどお酒は出てきません。それでも、中途半端に中身、つまりは酒粕が柔らかいと、粕を抜くのに手間取りますから、しっかりと最後まで押すんです。

さて、肝心のお味の方は・・・いいんでないの、こりゃ(笑)。私としては2本目のもろみの方がいいような気がしましたが、1本目の方が好みだと言っていた蔵人もいました。事程左様に、ある一線を超えると、お酒の味の評価も個人の嗜好に左右されるんですよねぇ。2本目の方が味乗りとバランスが私にはいい感じだったんですが、難を言えば、チト香りが出過ぎたかな(汗)。

でも、今年の吟醸造りに対しての大きな目論見は、いい成果を上げられたと思いますね。そもそも、吟醸造り自体が崖っぷち勝負みたいな部分があるわけで、その中で更に新たな試みに挑戦するのには度胸が必要ですが、失敗のリスクを背負って得られた知見は大きいでっせぇ(笑)。え?・・・今年?・・・金賞?・・・取っちゃうかもよー(ウソウソ)。


□□□ 最近ランキングのポイントが高いですね □□□
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決意

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決めた!決めたぞー!今日は純米大吟醸の2本目を上槽して、ついに最大の懸案を片付けることができましたし、心配していただいた体調の方も回復基調だっていうことにして、ホントーに久しぶりの外飲みに出かけることに決めましたぜっ!どっちにしても夜遅くじゃないと出られないし、寝込んじゃうかもしれないので、行き先は越百しかありませんが(笑)。

純米大吟醸については、また明日にでも記事にしますからお許しください。って言っても、大して報告することもないんですが、一応はメインイベントですからね(汗)。大吟については出品に至るまでまだまだやらなくっちゃならないことは残ってはいるものの、一応「おぎゃぁ」と産声は上げたわけなので、本当にひと安心できましたねぇ。

他のお酒だって、当然手抜きして造っているものなんてありませんが、やっぱり大吟醸だけはコンテスト向けっていう対外的な看板の役割もあるお酒だもんだから、神経質になる度合いがちょっとだけ高いんですよね。ピリピリとした1ヶ月半が過ぎて、まぁ大失敗じゃない酒になりましたから、喜びもひとしおです。

毎年挑戦することを信濃鶴には課していますが、今年のトライアルも最初の内は「やっべーよ、こりゃ大失敗かぁ・・・」なんて、半ベソ状態の日もあったんですよ、実は(汗)。後半になって、いい状態に回復したんでずっと胃が痛いこともなかったんですが、そうでなかったらと思うと、今でも冷や汗もんだすな(笑)。

そういう「ホッ」とした安堵感を楽しめるのなんて、年にそう何回もないじゃないですか。そういう日には、家族と一緒にゆっくりとご飯を食べて、会社に出てきても仕事はそっちのけで飲みに行くのがよろしい。いろいろ考えれば、きっとそんな悠長なことしてられない懸案は必ずどこかにあるはずですが、そんなことはオール無視です(笑)。

それに、今年になって1回しか飲みに出てないなんて、造り酒屋の専務としては失格もいいとこ失格です(汗)。「俺が飲まずに、誰が飲む」の精神で、自分の体をかえりみず、専務取締役杜氏としての職責を全うしてまいります。もしも、明日からのブログが途絶えたら、どこぞで倒れたものとご判断くださいね(笑)。じゃ、行ってきますねー!


□□□ 飲みに出る言い訳だけは上手いよなぁ(笑) □□□
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大津波警報

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宮城県沿岸部は大津波警報で7000人以上が避難中!!
私の住む仙台市○○区でも4000以上の世帯に避難指示が出ているけど、
海から5キロほど離れた我が家は平穏なのでハチベー呑んでます(笑)。
って、笑ってる場合じぁないねー。

------- ○ ------- ○ ------- ○ -------

・・・と、これだけだって1日分のブログになるじゃないですか。今日は「あんまり楽すんなよー」と伝えるためにも、ある人の代わりにブログを書いてみました。この文面、登場するお酒、後ろに写った男の子等の情報から、誰のブログに相当するか、皆さんにはもうお分かりでしょう。そうです、仙台のサンセールさんでんがな。

最近、サンセールさんのブログは更新頻度が低いんです。手を抜いているとしか思えません(笑)。トーコ姉貴が戦線を離脱してしまって、ちょっと仲間内が寂しい気がしてるもんだから、何とか気張ってもらおうと、おせっかいながらサンセールさんになり変ったつもりでブログの記事に仕立ててみました。

とは言え、この文面は全てサンセールさんからいただいたメールの内容そのものなんです。それを、コピペしただけ(汗)。例のチリ沖地震による大津波警報で日本中が騒いでいる日に、写真付きのこんな手の込んだメールをくれたもんだから、私は絶対にその日の彼のブログにその話題が出てくるもんだと思ってました。

ところがどっこい、何もアップされないんだもんなぁ。このメールを転送するだけだって記事になりそうなもんなのに、もしかしたら津波に呑まれたのかもしれないと思っちゃいましたよ(笑)。あまりに惜しいもんだから、ブログ記事に仕立てようと思い立ったわけです。これも、いつもブログネタのことを考えているブロガーの悲しい思い付きなんですけどね(汗)。

サンセールさんが送ってくれる写真は、上手いことに、サイズが私がこのブログで使っているものと全く一緒なんです。だから、そのまま使えちゃうし、たまたま写っているこの男の子は、私がサンセールさんに里子に出している私の隠し子だし(ウソ)、このブログでも使っちゃいたい気持ちにさせられちゃうんですよ(笑)。

宮城県内では、気仙沼でそれなりに大きな津波が観測されてニュースにもなってましたよね。もっとドキドキしながら状況を見守っていれば、サンセールさんだって記事にすることを考えたんでしょうが、八兵衛飲んで酔っ払ってったんじゃ、そういう緊迫感からは程遠い酩酊の世界に遊んでたってぇことですね(笑)。

サンセールさん、余計な記事を勝手に書きまして、スイマセン、スイマセン、スイマセン!!!まぁ、本当のことを言うと、きっとサンセールさんが津波の記事を書くだろうから、それに便乗して私もネタにさせてもらおうと思って待ってて、肩すかしをくらったっていうだけなんですけどね(笑)。


□□□ この写真じゃ信濃鶴の宣伝にならん! □□□
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吟醸上槽

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先日、純米大吟醸を上槽(じょうそう:もろみを搾ること)するための酒袋を準備しているなんていう記事を書きましたが、今日はようやく今年の純米大吟の1本目の上槽と相成りました。もろみを仕込んでから1カ月以上、酒母の段階からだと1ヶ月半もかかって、ようやくお酒として産声を上げたわけで、感無量ってほどじゃないですけど、「ホッ」と蔵の天井に向かってひと息ついちゃいましたね。

しかし、しかし、実際にはそんなに悠長なこと言ってらんないんですよ。こんな風に酒袋を使って上槽するのは純米大吟だけなもんだから、いつもとは全く手順が違うわけで、蔵人全員で特別シフトを組んで、総動員で取り掛かるんです。今日はうまいことみんな揃ってくれたんで、人数的には余裕があって良かったですね。

上槽のセッティング自体は、始めちゃえば30分もかからないくらいなんですよね。もっと大量のもろみを処理するとなれば話は別ですが、量的には少ないので、みんなで集中すればあっという間に終わっちゃいます。それよりも、そこまでに至る準備段階で、あれやこれや必要な物を洗って使える状態にしておくことの方が大変です(汗)。

それに、30分もかからないっていうのは、袋にもろみを入れて、上槽するための大きな容器の中に並べるまでの話であって、それからお酒を搾っていくのには長い時間がかかります。最初は少し濁った感じのものが出てきますが、そのうちにだんだん透明になってきます。ジャッキで圧をかけてどんどんと搾っていきますが、最後の方になると圧が強くかかって、また濁ったお酒になってくるんです。

こうした一連の作業を、通常とは違った時間帯にやらなくっちゃなりません。いつも午後の4時ごろから始めるんです。するってぇとどういうことになるかっていうと、かなりのところまで搾り切るためには、夜中までジャッキで圧力を加え続けなくっちゃなりません。「何だよ、また、酒蔵お得意の夜中の仕事かよ」って感じですよねぇ(笑)。

ですから、今でも、このブログを書きながら、ちょくちょく蔵の中に行ってはジャッキを押したり、流れ出てきて溜まったお酒をタンクにあけたりしています。途中でご飯を食べに家に帰ったりしなければ、もっと早くにある程度にまでなるんだけど、年に何回かしかないことですから、我慢我慢です。しかし、よく働くよなぁ、専務さん・・・(涙)。

さて、肝心のお味の方ですが・・・分かんないんですよねぇ、我が子の評価っていうのは(笑)。でも、信濃鶴の大吟らしい味になりましたね。香りもそこそこ出てますし、おかしな香味も付いてないと思います。搾りたての現段階では、バランスの崩れた感じもなくって、ひと安心ってところですかね。

あまり詳しくは書きませんが、昨年の純米大吟に比べると少しスッキリしてます。悪く言えば味が薄いってことにもなりかねませんが、純米ゆえの味の重たさを感じさせない方向にもっていきたいと思ってるんですけどね。これは仕込段階からの目標で、その目標に対してはかなりうまいことアプローチできたんじゃないかな。その辺のカラクリについて、なんで詳しく書けないかっていうと、失敗したら全てがパーみたいな大博打を打ってるから・・・(笑)。


□□□ 今日も眠い眠い □□□
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飲みに出る気

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飲みに出てないんですよね、最近・・・。もしかしたら今年になって1回も外飲みしてないんじゃないかと思って、ブログの記事をざっと見返してみたら、1回だけ行ってました(笑)。もう2010年は2カ月も経っちゃったのに、こんなことじゃぁイカンですね(汗)。「俺が飲まずに誰が飲む!」の精神が足りません(そんなもんあるんかいな?)。

正直言って、今期の造りはこれまでになく忙しい感じです。毎年、大変だ大変だとブログで騒いでいますが、それとはまた違うステージでんな(汗)。メイン蔵人がひとりいないっていうのが一番大きな原因ですが、それに加えて、ヒシヒシと肌で感じる「もう若くはない」っていう事実もかなり大きなウェイトを占めている気がします(涙)。

疲労の回復がえっれー遅いんですよね(汗)。要するに、回復せずに翌日まで持ち越すようになってきているっていうことだと思います。若い時のようなつもりで体に負荷をかけ続けると、体のどこかが痛いっていうレベルじゃなくって、内臓のどこかもおかしくなっちまうかもしれないっていう恐怖感もあるくらい。

とっても疲れちゃってて、たとえ時間がある夜にだって、どこかに出ていく気力がイマイチです。「越百に行きたいなぁ」とは思っても、体が動いてくれません(汗)。吟醸週間が終わった後に、ちょっと自分としては経験したことのないような体調不良に陥ってしまって、とても飲める状態じゃなかった日々も長かったりしてね・・・。

「そんなの、仕込が終わったら、ゆっくりと行けばいいじゃないの」と女房には言われますが、そんなもんじゃないっつーの!その日の仕事を何とかやっつけて、ブログも適当に書きなぐって、帰ってきて寝るだけでいいようにしておいて、夜中にコソコソと飲みに出るのが楽しいんだっつーの!これほどまでに、飲みに出る回数の少ない年はないっつーの!

ちょっと、イヤ、かなり無理してるんだっていうスリルを肴に飲む、真夜中の酒ほど美味しいものはありません(笑)。つらい酒造りの期間の、数少ない楽しみのうちのひとつのはずなのに、それを享受できていないっていうのはどこか間違っていると、努力が足りないんだと、賢明な読者のみなさんにも激しく同意していただけるはずです。

・・・と、こんなこと書いてんだから、ちょっとは飲みに出る気になってるんですよね(笑)。仕込もあともう少しになって、精神的に余裕が出つつあるのかな。体調管理にも気をつけていて、復活の兆しも見え始めてますしね。ここまできたら、もし具合が悪くなっても、最後まで何とかなるだろうって思っているのかもしれません。

何を言いたいのかよく分からんブログになっちまいましたが(汗)、「今年の造りはそれなりに大変だった」し、「自分ももう若くはない」けど、「吟醸搾ったら飲みに出るぞー!」っていうのが今日のオチかな(笑)。(写真は、心配してお見舞い(?)に来てくれた飲み友達が差し入れてくれたおでん)


□□□ ランキングの方はいつも元気です □□□
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準備

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さて、この白い布切れみたいなものは一体何でしょう?・・・この一文を書いてから、少し思い出してみるに、もしかしたら、こりゃ過去のブログでも全く同じような質問をしていたかもしれませんねぇ(汗)。でも、いーんです。長くブログを続けたご褒美に、「同じこと書いても大目に見るぞよ」と神様が言ってくれているはずなので、全然気にせずにいっときますね(笑)。

ヒントを差し上げましょう。これは化学繊維でできています。織りが細かくて、少し厚手です。この写真からだと分かりにくいですが、細長い袋状になっています。縦に2本細い繊維を入れてラインが引いてあるようです。酒蔵の中で使うものです。長生社ではもうすぐ使う予定です。そのために、今ジャバジャバと洗っている最中です。

はい、もうお分かりですかね。これは、お酒のもろみを搾る時に使う『酒袋(さかぶくろ)』です。シンプルな形ですよね。本当に単純な細長い袋っていうだけの構造です。この袋の中にもろみを一定量入れて圧力をかけると、中に酒粕だけが残って、袋の外側にお酒がしみ出すっていう仕組みです。

昔は木綿で作られていたようですが、今のものは化繊です。案外、わけ知りの読者のみなさんでも、酒袋を実際に見たことのない方もいらっしゃるでしょうし、どんな大きさなのかもお分かりにならないかもしれないと思って、後ろの人物と対比させてみました。ちなみに、モデルは小柄な私の女房殿なので、大きさがチト強調されているかもしれません(汗)。

昔は全部こういう酒袋を使ってもろみを搾っていたんですが、今では大型の機械の導入が進んで、一般酒のもろみまで酒袋でっていうお蔵さんは極少数でしょう。長生社では、純米大吟醸の搾りにしか使用しません。つまり、もうすぐ大吟の搾りになるもんだから、年に1回しか使わない酒袋を、今一生懸命に洗っているところなんです。

最も気を使うのは、『袋香(ふくろか)』と言って、この袋に染み付いた臭いがお酒に移ってしまうことですね。せっかくいいもろみを造っても、最後の最後の搾りの段階で変な香りを付けちゃったら、全てが台無しってなことにもなりかねません(汗)。そういう香りが付かないように常に気を使って保管をして、使う前にはしっかりと洗うんです。

この袋の使い方にもいろいろありますが、中にパンパンにもろみをたくさん入れて、口をひもで結んでタンクの中に吊るす様にして、無圧で落ちてくる雫を集める『首つり』とか『雫取り』とかいうやり方が、吟醸酒を搾る究極の方法として、いろんなところで紹介されてますよね。雑味のない、きれいなお酒が取れると言われています。

一般的な使い方は、もっと少ない量を中に入れて、大きな箱型の容器の中に寝かして並べて、上から圧力をかける方法です。長生社では、その方法で、圧力をかける前に垂れ流れてくるお酒をビンに取って各種品評会への出品酒としています。いずれにしても、手のかかる搾り方であることに変わりはありません。

ちょっと他のお蔵さんより遅れ気味ですが(汗)、もう数日で大吟醸の搾りになります。準備も整ってきているので、あとはGOサインをいつ出すかだけですが、そのタイミングが難しいんですよねぇ。全国新酒鑑評会での金賞を目指して、いい酒ができるのを祈るばかりです。はてさて、今年はどうなることやら・・・。


□□□ ランキングはずーっと3位定着です □□□
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