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専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

紅葉

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とても眺めている余裕なんてないんですが、きれーですよ、中央アルプスの紅葉!今年の紅葉がいつもよりきれいなのかどうかは分かりませんが、「例年通りにきれいですよ」って言って誰も異論はないでしょう。駒ヶ根の紅葉は中央アルプスの山頂から始まります。それがどんどんと下まで降りてきて、里も一面に赤く染まってますよ。

写真が上手く撮れてなくて申し訳ありませんが、私の目にはとても美しく映ったのでシャッターをおしたんですよ、これでも(汗)。午後の太陽の光で、山の凹凸がハッキリと浮かび上がってたんです。今では、全山黄色や赤色に染まっていて、その陰影のコントラストが素晴らしかったんですが、私の腕の方が素晴らしくなかったわけですね(涙)。

更に、今後もこのアルプスは徐々に変化をしていきます。頂上に雪が降り始めると、上が白くて下がまだ赤いっていうような風景になります。そうなってもまた、いい眺めになりますね。その頃には酒造りも本格的になってますから、余計に楽しんでいる時間も無くなりますが、それでも私の心を十分に癒してくれます。

この時期は、何回経験しても慌ただしくて、やることだらけで、少しブルーな気分もどこかで感じているわけですが、この景色のおかげで毎日気晴らしができていると思います。蔵に入る私たちのために、神様が用意してくれた、日々ちょっとずつ色の変わる一枚の絵みたいなもんです。値段の付けられないね。

こんな場所で栽培された酒米と、その酒米が育った水だけで造られた信濃鶴は、その素性だけでも恵まれているって言えるでしょうね。正に、自然が酒蔵なわけで、その仕上げだけは長生社の蔵の中で私たちが行うわけですが、全体を眺めてみれば、この日本の屋根に刻まれた谷が醸した酒だと解釈してもいいんじゃないですかね。

そんなもの喜んで飲むのは人間だけですが、千数百年という長い間に洗練されてきたほんの少しの知恵を介在させて、この大自然の中からしたたり落ちる一滴を集めるテクニックっていうのは、私が言うのもなんですが、すんげー高度なテクノロジーだと思うんですけどね。現代の最先端のIT技術にも引けはとらないと思いますよ。

先端技術も自然の摂理を応用したものには違いありませんが、案外原理そのものは酒造りの方が複雑で解明されてない部分が多いのかもしれません。そんな技術を、莫大な試行錯誤の中から編み出してきたんだから、我々のご先祖様って忍耐強かったんだろうし、素晴らしい勘の持ち主だったんだろうし、かなり貪欲な人たちだったんですねぇ(笑)。

でもその技術は、広葉樹の葉っぱが秋になると赤く色付くっていう自然の流れと全く同じ所に根っこがあるわけです。その流れの中でお酒を醸す分には、自然を破壊することなしに、人間はその恩恵に与ることができます。そして、人間もその流れの中で生まれて、子孫を作って、消えていくだけの存在なんでしょうね。


□□□ 何だか話が飛びましたね(笑) □□□
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