専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になってしまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

蔵見学レポート(おまけ)

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蔵見学レポートの最終回に、私が今回の研修旅行で、蔵の見学以外で気が付いたことをいくつか書いてみますね。レポートなんて退屈な読者もいるかもしれないですが、お付き合いください。まあ、これでブログランキングの順位が下がっても、お次にサンセールさんとトーコさんが控えてますから、どちらかが1位になってくれるでしょう(笑)。

それから、今回の旅行では写真をほとんど撮って来なくって失敗しちゃったんですけど、撮影禁止が多かったのと、久しぶりに外に出たので、ブログ用の写真のことなんてすっかり頭から抜け落ちてましたね(汗)。しょうがないので、今日の写真は未だに雪が残る中央アルプスの最近の写真です(笑)。

今回の研修旅行中にふと気が付いた一点目は、他の蔵を見る自分の目が以前とかなり変わってきているっちゅうことなんですよ。実は『蓬莱泉』さんのお蔵は、もう15年くらい昔に一度見学させていただいたことがあったんです。昔『蓬莱泉』さんに勤めておられた杜氏さんと、我が社の杜氏が知り合いだった関係で見せてもらえたんです。

当時既に近代的な設備になっていたので、その時も目を丸くして見学させてもらったことを覚えています。今回は大まかな設備はそれほど変わっていなかったのに、やっぱり目を丸くして見学してたんです。大体の様子は知っていたのに、何でいろいろと驚くことがあったのかっていうと、見るところが違ってたからだと思うんです。

以前は、仕込みを省力化できる近代的な設備ばかりに目がいっていました。ところが今回は、その設備もさることながら、その設備の性能を最大限生かすための細かい部分での抜かりのなさみたいなものを見せつけられたような気がしましたね。

設備ばっかりがよくてもいい酒なんて造れるわきゃないんです。細かい気配りが隅々にまで行き届いて、ようやくレベルの高い酒を造り出せるはずです。それは、俗に言う手造りの酒造りの時に要求されるのと全く同じものじゃないでしょうか。「そこまで気を使うんだ」っていう事にお金がかかってましたよ。

もう一点は、成功した経営者と、そうでない若造の違いって言えばいいでしょうかね(笑)。これは1日目の夜に『義侠』の社長とご一緒させてもらって飲んだ時に感じたことです。やはり成功者としての社長の言葉には重いものがあって、いちいち納得させられちゃうお話ばかりだったんですが、それに質問意見する我々と経験、実績、努力の全てに於いて違いがありすぎちゃって、ちょっとだけ聞けば会話が成立しているように思えるんだけど、実は全く噛み合ってねぇんだな、これが・・・(涙)。

私は社長の横で『義侠』を飲むことに徹していたので(笑)、だまってみんなの会話を聞いていたんですが、社長がご自分のおっしゃりたいことの解説をかなり噛み砕いて言ってくれていても、やっぱりそれより数段手前の質問しか出てこないような気がしましたね。「だーかーらー・・・」と、何回社長に言わせたことか・・・(汗)。

それでも若さゆえの青臭い自己主張を、社長は受け止めてくれていました。それは、やっぱり社長にもそういう時代があったはずで、全て経験済みだからなんでしょう。中には、周りのお客さんの迷惑顧みず、泣きながら「私わぁー・・・」と社長に喰らいついていった、これからが楽しみな女の若造もいましたよ(笑)。

今から20年後に、後輩のためを思って、私はどこまでの話がしてやれるだろうかと、それまでしっかりと自社の酒へのこだわりを聞かされてきたせいでベラボーに美味かった『義侠』を飲みながら、酔っ払った頭で考えてました。

やっぱり、どういう味のために、どういうこだわりを持って、どんなお米で造られた酒なのかっていういようなことが分かると、お酒って一段と美味しく感じるんですよねぇ。これは、いつも私が、私のブログ師匠のacbさんに言われていることなんですが、それを身をもって体験した気分でした。それが、今回の研修旅行の気付きの3点目です。そのための努力が足りないって、いつもacbさんには怒られてるんですけどね・・・(笑)。

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