専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

アテ探し

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吟醸仕込の激務から不死鳥のように、いや不死鶴のように復活しつつある私のリハビリブログ第1弾は、夜中にチビチビやる時のアテの話から始めましょうか。昨日は『ネタ探し』の記事を書きましたが、今日は『アテ探し』です(笑)。

これまでは夜中じゅう仕事がありましたから、飲みたくても飲めなくて必要なかったんですが、今日はバッチリ買い込んできましたよ。数年前に家のそばにできたセブンイレブンさんには、本当にお世話になってますねぇ。ナナコカードもしっかり使ってます。1万円ずつチャージしちゃうもんね。

で、私のお決まりといえば、『焼きうるめ』だんがなぁ(笑)。こいつはこのブログに数限りなく出演していますから、皆さんももう十分にご承知だと思います。これまでに累計どのくらい食べたか分かりませんが、もしかしたら駒ヶ根で一番この商品を食べているのは私じゃぁないだろうか・・・(汗)。

先日、吟醸仕込中の眠い目である男のブログを読んでいたら、ようやく今ごろになってこの『焼きうるめ』と信濃鶴の相性の良さに気付いたらしいんです。おっそいんだよなぁ(笑)。でも彼のいる仙台は、こんな乾物じゃなくてもっと美味い海の幸がたくさんあるでしょうから、こんなの食べる必要なんてないんでしょうけどね。

ブログの世界で全国を行脚して顧客の獲得に走り回っていた彼も、そろそろ定住地のお酒ドリンクランキングへ戻ってくるでしょうから、ここもまた賑やかになると思います。しかし、ブログランキングの地方版を回るっていうアイディアも面白いし、それを実行に移す商魂も大したもんでんなぁ(笑)。

さて今日は、次なるお決まりアテをご紹介しましょう。それは、『茎わかめ』っちゅう商品です。「三陸産わかめの肉厚の茎部分だけを使用し、天然塩で仕上げた食物繊維たっぷりのおつまみです」と書いてあります。ちなみに『焼きうるめ』には「塩のみ使用した自然の味です。丸干ししたうるめいわしを遠赤外線でおいしく焼き上げました」とあります。

両方とも、シンプルで食べ飽きません。多少多めに食べちゃってももたれるようなこともありませんしね。この『茎わかめ』は信濃鶴に合うというよりも、『焼きうるめ』でチビチビやってる間の箸休めとでも言えばいいでしょうか、合いの手を入れるようにたまにつまむと美味しいんです。

難を言うと、少しだけ化学調味料の類が使われているのと、少量が個包装になっているので、ゴミがたくさん出るってぇことでしょうか。その点を考慮しても『焼きうるめ』の方は塩しか使ってないし、ゴミは少し出ますけど、味も大満足の逸品といえると思います。セブンイレブンの商品の中で、これを越えるものを私は未だに知りません(笑)。

まるでセブンイレブンさんの回し者のような記事になっちまいましたが、決してそんなことはありません。宣伝料もらえるんならいくらでもいただきますけどね(笑)。こんなつまみで一杯やりながら、春まで頑張ることにしましょうかねぇ。

》》》》》》》》》》 【ある男とはこの男、サンセールさん】
》》》》》》》》》》 【とーこの姐御との知られざる関係とは】
》》》》》》》》》》 【姐御の蔵のお得意山廃酒母が元気そうです】


□□□ ウコンの力はカンケーありません □□□
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ネタ探し

ちょっと脱力してますねぇ・・・。本当だったら吟醸仕込も終った!っていう余韻にでも浸れればいいんですけど、日々の仕込み作業はこれまでと同じだけ押し寄せて来るし、休みなんか取れませんから、疲れを癒すっていう感じでもないしなぁ・・・。

やる気だけは満々にあるんです。あるもんだから、仕事は苦じゃぁないんだけど、体がついてかない、みたいな・・・(汗)。年をとったってぇもんでしょうかね。やった仕事の分だけ、体にこたえるようになってきちゃいました(涙)。

こういう気分も相まって、ブログネタが出てこないんですよ(笑)。いや、ネタ自体はありますが、書く気になるネタがないって言えばいいでしょうかね。せっかくブログランキングでも1位に押し上げてもらってますし、つまらん記事は書きたくないんですけど、たまにゃぁ脱力系記事もいいかな・・・

って未だに何書くか決まってなくて、ダラダラ書いてるだけ・・・(笑)。

連載ものが続いたじゃないですか、『吟醸夜話』が10話、その前の『売れる日本酒』が4話、月の始めは正月記事が並んでました。だから、案外今月はネタ自体は考える必要がなかったのかもしれませんねぇ。シリーズものって、内容的にはつながりのあるように書かなくっちゃなりませんが、お題目は決まっているので、あまり考えずに書き続けることができるんですよ。

・・・と、ここで一旦中断して蔵の中をひと回りしてきました。麹の面倒を見て、昨日仕込んだ酒母の汲み掛けをして、明朝機械を掃除するための水を汲んで、タンクに下ろすための麹を運んで・・・夜中に蔵の中で毎晩こんなことゴソゴソやってんです(涙)。

さあ、話を戻して、って何の話にもなってないんですよね(汗)。ここまでくりゃぁブログネタの探し方っていう話題にしときましょう(笑)。

まだ書こうと思うネタはたくさんありますし、ネタを探しながら仕事すれば、ありがたいことに酒蔵の中にはいくらでも題材はころがっています。これからもまたそれらの話題を少しずつ紹介していきますが、今日は、正月前後と吟醸仕込みの疲れが出たし、シリーズものを連発したせいで、ネタのチョイスの仕方を忘れた、そんな私の腑抜けブログになっちまいました、スイマセン。

考えたら、吟醸もろみの仕込みで20本仕込み終わったことになるんですが、残りも20本あって、ようやく半分終わったところなんです(涙)。これからずっと腑抜けかも・・・いやいや、また明日から読者の皆さんのために気張ってブログ書きますから、よろしくお願いしますね!。


□□□ 内容のないブログだこと □□□
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吟醸夜話(最終回)

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引っ張り続けたこのシリーズも、今日で最終回にしましょう。回らない頭で書いたブログを応援していただいた皆さん、本当にありがとうございました。

この純米大吟醸の目指すところは2つあると思います。一番大切なのは、商品としての純米大吟醸という点です。つまり、お買い上げいただいた商品が純米大吟醸として合い相応しいかどうか。最高の日本酒を求めてこの大吟醸を手にとっていただいて、味もビックリするほど美味かった、これであなたも鶴の虜・・・という展開を夢見ています(笑)。

もう一点は全国新酒鑑評会で金賞を取れるかどうかでしょうね。また、今年もまぐれが起きるといいんですが、やはり次のまぐれまでには数年かかるでしょう(涙)。私もなるべく去年のことは考えないようにして、大吟醸の価値を高めるための挑戦をしたつもりですが、やっぱり考えちゃうんだな、これが。

去年と同じ様にやれば金賞が取れるかもしれないなんて、助平根性がチラホラしていけませんなぁ。まあ、金賞取ることは悪いことじゃないし、社員の連中にも金賞とって自信をつけさせてやりたいと思いますが、未知なるものへ挑戦する気概に陰りが出るようではあきまへん。その点、チト反省ですな。とは言え、出品する限りは金賞狙っていきますからね。頑張りますよ。

さあ、まとめはこれくらいにしときましょう。私、個人的には昨日の夜あたりから、ドッカーンと疲れを感じてまして(汗)、リハビリが必要だと体が訴えていますから、この1週間は睡眠強化週間にして5分でも余計に寝られるように頑張りたいと思います。でも、少し時間ができると、時々しか見られていないブログを見にいっちゃって、結局布団に入る時間は一緒になっちゃったりするんですけどね(涙)。

そう言えば、ブログランキングの得点がこの吟醸週間中は異様に高かったですねぇ。1回2000ポイント越えたことがありましたよ!それは私にとっては過去最高の得点だったと思います。ずーっと1位にいましたしね。

自分じゃそう思ってないけど私の記事がとっても面白いせいなんだろうなぁって、ひとりでほくそえんでいましたが、そうじゃぁねぇな、たぶん。こりゃ、全国行脚中のサンセールさんが、このお酒ブログランキングの宣伝をしてくれているからなんじゃないかと、今は思ってます(笑)。

写真には、吟醸麹を造っていた日の明け方の月と、ほんの小さく中央アルプス千畳敷のホテルの明かりと、近所の家の玄関の照明(?)が写っています。中央アルプスの峰々の稜線も分かりますか?寝ぼけまなこで、毎朝こんな光景を眺めてました。


□□□ 明日から何書こうかなぁ □□□
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吟醸夜話(9)

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結構長くなっちゃいましたね、この『吟醸夜話』シリーズ。あの忙しい最中によくあれだけ書いたよってぇ感じです。いや、毎日10行くらいの記事にしようと思ってたんですよ。時間はないし頭は回らないし、そんなことゆっくりやってられるわきゃないんですが、あの極限状態でも息抜きになってたのかなぁ(笑)。

この場で皆さんに少しでもやっていることを報告することが、私にとっての大切な日課になってきてるってことでしょうか。人と対話している気分で記事を書いて、いいテンションを与えてもらっているのかもしれませんね。

それにしても、回らない頭で書いて、結局分かりにくい記事になったんじゃないかとチト反省です。今思い起こしても、何書いたのかよく覚えてないもんねぇ。ブログを書いている私は、もしかしたら別の人格だったりなんかして・・・(笑)。

昨日は記事を投稿してから、飲みに出たんですよ、本当に。越百(こすも)のえっちゃんが私のために店を開けて待っててくれてました。飲兵衛Iさんと合流して楽しく飲ませてもらいました。でもなぁ、真夜中の12時半に、マイナス6度の寒さの中を、とぼとぼ歩いて飲みに出るかぁ?疲れてフラフラしてんのに(笑)。

それでも、店にいたみんなに「吟醸お疲れ様でした」なんて言ってもらって、疲れもどこかへ飛んじゃいました。それに、どうですか、昨日の記事へいただいたコメント!これまでは忙しいだろうとコメント入れるのを待っててくれて、終わったとたんに「ご苦労様」コメントをたくさんいただきました。手抜きすることなく、全力で頑張っといて良かったって思いましたよ。

これは、皆さん私の置かれている状況を考えて対応してくれているってぇことで、本当にありがたかったし、うれしかったです(涙)。こうなりゃみんな身内ですね。途中でコメントをいただいた方たちも、全然気にしないで下さいね。コメント全くないのも寂しいもんですからね(笑)。

ということで、今となっては私にとって吟醸仕込に必要なもののひとつとして、このブログの『読者』の皆さんは欠かせないものになったようです。別に媚売ってるわけじゃぁないんです。それほど心のささになってもらってるんだって、今回実感したんですよ。本当にありがとうございました。

昨日えっちゃんにも言われたし、女房も言うんですが、吟醸仕込が終って清々している気分とは裏腹に、外見的には私の顔は相当疲れた感じがするみたいです(汗)。ですから、ここ数日はしっかり寝たいと思います。でもね、これまでの経験上、いつもよりもあんまり長く寝ると、返って調子が悪かったりします。今日は1時間くらい余分に寝てみましょうかね(笑)。


□□□ えっちゃんの指に光るのは結婚指輪らしい!? □□□
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吟醸夜話(8)

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終った終った終った!!!祝祝祝!!!吟醸仕込完了吟醸仕込完了吟醸仕込完了!!!

おかげ様で、よーやく純米大吟醸の仕込みが滞りなく終了いたしました。あ、いや、滞りなくってぇのはウソかな・・・そこら中でミスってたもんなぁ(笑)。毎年完全な仕込みなんて出来ないんですよ。そりゃそれを目指して努力は惜しみませんが、そんなことはたぶん一生不可能でしょうね。

あそこはあーすれば良かったってな所は毎年たくさんあるんですが、経験を積むごとに大きな失敗はなくなってくるもんです。失敗を最小限にしたという前提で、麹造りやもろみ仕込みのほんの少しの技術的なレベルの違いが、最終生成物としてのお酒の品質の差となって現れるんでしょうね。

さて、なんでこんなに一生懸命に吟醸なんて造るんだろうと考えると、そりゃ、喜んでくれる『仲間』がいるからだっていう一面が大きいんじゃないかと思うんです。飲兵衛『仲間』、酒蔵『仲間』、酒販店『仲間』、ブログ『仲間』などなど。一番大切な『仲間』は家族でしょうかね。

そんな『仲間』に囲まれているってぇことは、本当に幸せなことだと思うんです。ですから、このシリーズ最後の吟醸造りにとって大切なものは、『仲間』ということにしましょうか。ちょっと趣旨からずれるかもしれませんけどね・・・(笑)。

誰のためにお酒を造るのかって言えば、お客様のためっていうことになります。しかし、お客様は不特定多数ですし、『仲間』と言っちゃぁ失礼でしょう(汗)。『仲間』っていうのは、もう少し身近にいて顔の見える人たちっていうことになりますかね。直接的な接触の全くないお客様でも、「オレは仲間のつもりだ」っていう方がいらっしゃれば、もうあなたは立派に私の『仲間』です(笑)。

飲兵衛たちには今年も美味しい酒を飲ませなくっちゃならないし、知り合いの酒蔵で私と同じ様な状況にいる若手経営者とは鑑評会などで切磋琢磨してお互いの努力を認め合いたいし、信濃鶴を扱ってくれている酒販店さんたちには売上げを増やして儲けてもらいたいし、このブログでつながった皆さんには私の一生懸命を感じてもらいたいんです。

こういう『仲間』たちの「美味しい!」のひと言のためにだから、こんなに一生懸命になれるんでしょうねぇ。高く売れるお酒だからとか、全国新酒鑑評会で金賞を取るためのお酒だからなんていうみみっちぃ理由じゃぁ、私はここまで命かけてませんよ。そこに人が介在して初めてそのお酒の本領は発揮されるんじゃないですかね。

さて、今日はこれから性懲りもなく飲みに出てきまっせぇ。寝不足でクタクタだぁなんて関係ないんです。だって、吟醸の仕込みじまいのお祝だって、この夜遅くに飲兵衛『仲間』が待っててくれてんですからね。ここで行かなきゃ酒造ってる価値ゃないよ・・・(笑笑笑)。


□□□ ついにファイナル!!!拍手拍手拍手 □□□
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吟醸夜話(7)

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ついに今日、吟醸用の麹は全て造り終わりました。1週間に及ぶ麹との苦闘はようやく終了です。あとは明日の最後の仕込みで、今年の純米大吟醸の仕込作業は完了することになります。何とか今年も乗り切れそうです。

新年明けてからすぐに酒母の仕込みに入って、今週本仕込みをやったんですから、仕込みだけで3週間かかったことになりますかね。とは言え、終ったのは仕込作業だけで、これから約1ヶ月間のもろみ期間を経て、純米大吟醸酒が搾れるのは2月の上旬頃になるんじゃないかな。

全てが手作業ですから、この1週間いつもより体を酷使して作業にあたった蔵の連中はさぞ疲れていることでしょう。本当にお疲れ様でした。吟醸造りにとって最も大切なもの、それは『蔵人』だと言って、異議を唱える同業者はまずいないでしょう。

どんな製品であっても、基本的には人間の手によって造り出されています。造り出す人間の技術や人間性が重要であることは論を待ちません。技術的に優れていることはもちろん大切なことですが、人間的にも調和のとれた前向きに物事に取り組める姿勢を持っていることが要求されると思います。

良くしたもので、これまで私の出会った人たちの中から言えば、技術的に優れている人たちは、押し並べて人間的にも素晴らしい人たちでした。もしかしたら、技術とは人間そのもののことを言っているかもしれませんね。

幸運なことに、長生社の蔵もいい『蔵人』が揃っているんですよ。こんな能力不足の私がのほほんと杜氏だなんて言っていられるのも、彼らのおかげです。私の考えが抜けていることばかりだもんだから、そこを何とかみんなでサポートしてもらって、ようやく形になっているのが信濃鶴なんです(笑)。

ほぼ4人体制で造りの期間をやり繰りしますが、4人しかいませんから各人が背負わされている仕事の量も責任も大きくならざるを得ません。それぞれが大変なところへもってきて、誰かが休んだりして穴が開くとそこを埋めるのも大変なことです。ちょっとこの陣容では苦しいところを、みんなで何とか頑張ってくれています。

ただし、まだまだみんなに不足している部分がたくさんあるのも確かです。彼ら、それから造りには携わらないかもしれないけれどその他の社員と一緒に、これからも1歩1歩成長していきたいと心から願っています。

さあ、明日は感動のファイナルです(笑)。こういう時に限って何か起こるものです。現に私のメインコンピュータは昨日からうまく立ち上がらなくなっちまいました(涙)。そんなことにめげずに、最後まで気を引き締めていきまっせ!


□□□ しばらくぶりに布団で寝ます □□□
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吟醸夜話(6)

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今年は純米大吟醸を2本仕込むんですが、吟醸用の麹は全部で7回に分けて造りました。今日、その6回目の麹が仕上がりました。残るは明日のラスト1回のみです。つまり、これで夜の睡眠時間を削って麹の面倒を見るのも今日が最後だっていうことです。

あっという間だったのか、ここまでようやくこぎつけたのか、今のところどっちという感じはありませんが、とにかく少しは枕を高くして寝られるようになるのがウレシイですねぇ。まあ、吟醸が終ってもそんなに生活が変わるわけでもありませんけどね(涙)。

吟醸用の麹を7回造ったなんて言ってますが、実はそのうちで満足できる出来栄えのものは3回かなぁ(汗)。残りはもっとこうすれば良かったなんていう部分がたくさんありますね。吟醸用の麹は手をかけられるので、なるべく実験的な造り方もしてみるんです。かなりの『度胸』は要りますけどね(笑)。

吟醸仕込みたいな究極の造り方を目指す場合には特に、「こうやっても大丈夫かなぁ?」なんてドキドキして迷いながら進んでいくんです。ですから『度胸』って必要だと思うんですよね。よく分かんないけどやっちまえ!っていうんじゃなくて、しっかりとした経験に裏打ちされた『度胸』じゃなくちゃなりませんけどね。

つまり、ベテランの杜氏さんはクソ度胸が座ってんですよ。多少の失敗を「そんなの大丈夫だ」と彼らが言うのと、私が言うのでは意味合いが全く違ってくるでしょうね。前者はこれからしっかり軌道修正が出来るんだろうし、私の場合には前途に暗雲が立ち込めてくるような・・・(笑)。

迷いが生じた時の意思決定に際しての『度胸』もあるでしょうし、ちっとやそっとのことじゃぁ自分が揺らぐことのない『度胸』もあると思います。私も自分の信念を持って、迷うことなく、自分の目指す酒に向かう1本の道を歩めるようになりたいものです。

それでもね、10年も杜氏やってるとそれなりに『度胸』もついてきて、昔ほど細かなことでウジウジと悩むことは少なくなってきましたね。最初の頃は吟醸前夜なんてオシッコちびって眠れなかったもんなぁ(笑)。


□□□ あともう少し! □□□
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吟醸夜話(5)

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吟醸の仕込みにとって大切なものを1日1個ずつ書くのなんてきっと楽だろうと思って、この吟醸週間中はそれで手抜きをしようと思いましたが、案外書くの難しいし、ネタ選びも思ったほど楽じゃないですね。こりゃ失敗しましたよ(涙)。

お酒造りの中の、更に吟醸造りなんてバリバリの職人の世界ですから、『技術』っていうキーワードは避けて通れないでしょう。吟醸造りの『技術』なんて、きっと昔は秘中の秘だったんでしょうねぇ。

歴史的にどんな流れで吟醸酒っていうものが現れてきたのかは知りませんが、何の変哲もない普通のお米からあの吟醸香が出てくるんですから、みんなその秘密の造り方を知りたがったに違いありませんよね。

そういう秘密は、各杜氏の集団がその中でだけ伝えていったのかもしれません。越後杜氏とか南部杜氏とか丹波杜氏とか・・・。しかし、それは意地悪じゃなくて、その技術を自分達だけで持ち続けることが、継続してその集団の雇用を約束してくれたっていう経緯なんでしょう。

でも、今じゃぁそんなことはないんですよ。吟醸仕込の『技術』は、その科学的な理由も含めてかなりオープンになってます。書籍にもなっているし、吟醸造りの技術講習会だってあります。逆に、みんな同じ様な吟醸造りをやっていて、画一的な吟醸酒しか出て来ないっていう批判の対象になることもありますけどね(汗)。

そういった問題は考えないことにして、我々造り手にとってもっと大きな問題は、そこまで詳細に吟醸造りのノウハウが公開されてんのに、何で美味いやつとそうでないやつがあるんだ?ってぇことでんがな(笑)。

上手な杜氏さんってぇのは確かに存在しますし、同じ杜氏さんだっていい年とそうでない年があります。原料米が入手できないとか設備がないとかいった物理的な理由なのか、たまたまその年の気候が原因なのか、杜氏や蔵人たちの理解や認識のレベルが低いのか。ひとつ確実に言えることは、誰も適当になんて造ってないってぇことですね。

結局理由はよく分からんのですが、一生懸命にやっていると神様が微笑んでくれることがあるんでしょう。ですから、神様が微笑んでくれるように仕事すればいいんです。寝ないで麹を造れば微笑んでくれるかなぁと思ってるんですが、そんなこたぁないみたいですね(笑)。神様を微笑ませる『技術』はあるんでしょうか。


□□□ 本当に吟醸仕込んで疲れてんのかお前? □□□
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吟醸夜話(4)

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吟醸の仕込みも最佳境に差しかかっています。今日から数日間は全ての作業日程が込み合ってくるし、原料処理も最大量になりますし、寝不足も重なって、頭が回らない状態になってます、ハイ(汗)。

吟醸の仕込の時に何に一番手がかかるかってぇと、我が社の場合を考えれば、原料処理と麹造りでしょうかね。原料処理を間違えるとその後の全ての工程で支障をきたします。最重要ポイントの麹造りでも、思ったように作業が進まなくなってきます。

しかし毎年感じるのは、そんな作業的なことを気にする以前に、まず『原料』自体が良くなくっちゃぁ始まらんってぇことですね。これはお酒造り全般に言えることなわけですが、特に吟醸造りに関しては『原料』が大切になってきます。

信濃鶴は使用する原料米はすべて地元の美山錦です。長野県の美山錦は全国一番の生産量ですが、その中でもお隣りの飯島町の美山錦は評価が高いといわれています。ちょっと通な人なら知っている、県外の有名メーカーさんも何社か買い付けに来ているみたいですよ。

有名な山田錦に比べれば少し硬質な酒米で扱いづらい部分もありますが、信州らしいスッキリとした純米酒を造るには最適だと思っています。今後も生産量が維持されるかどうかわかりませんが、惚れ込んで使ってますから、ずっとそばで作っていて欲しいですね。

日本酒の場合、ワインのようにその年のぶどうの出来でその評価が決まってしまうようなことはありませんが、やっぱりお天道様の気分によって品質のバラツキがでますから、その年毎に対応を変えなくっちゃなりません。

毎年美山錦だけを使っていると、私のようなヘッポコ杜氏でも、その年の米の様子が少し分かるようになります(笑)。これは、信濃鶴にとってはとても有利なことだと思っています。地元の美山錦を扱わせたら誰にも負けないくらいになりたいもんです。

今年の美山錦はいつにもまして硬いと言われていますが、私はそれほどとは感じていません。今年はこの美山錦でどんな吟醸ができるのか、楽しみにしています。写真は今日洗米した精米歩合39%の吟醸米。


□□□ これじゃあんまり手抜きブログになってねぇじゃん(涙) □□□
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吟醸夜話(3)

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吟醸造りに必要なものと言われて、パッと頭に浮かぶのは『体力』でしょうかね(笑)。『根性』とか言ってもいいですけど、『精神力』じゃぁないんですよ、ここまで来ると。

考えなくっちゃならない事は100個もあるんですけど、全ては麹菌と酵母菌の都合に合わせて進んでいきますから、立ち止まって考えているヒマはありません。怒涛のように全ての仕事が進んでいって、気が付いたら仕込み期間は終わってるんです(笑)。

「最後は精神力の勝負だ」なんて考えがちですが、走り始めちゃったらやり切るしかない。精神力じゃぁ仕事はできません。仕事をするのは『体力』なんです。

かと言って、『体力』にものを言わせて仕事が荒くなったんじゃぁお話になりませんよね。そこに職人としての気持ちを丁寧に乗っけたいい仕事ができている蔵が、消費者の方からの評価が高い銘醸蔵になれるんでしょう。

職人というのは、自分の想いを、自分の手を使って、何らかの形にしていく人のことでしょうが、荒い仕事からはきれいな形のものはできません。仕事を推し進めるためだけに使う『体力』ではなく、よりよい仕事にしていくためにも『体力』が必要じゃないですかね。

まあ、そういった前提のもとで、極限のものづくりの現場では、最終的に『体力』が必要になってくると思うんです。1週間くらいなら、あんまり寝ないでもいつもの重労働くらいはできなくっちゃなりません。いつもより仕事はきついんですからね(涙)。

私は体は動くんですけど、一旦寝込むと目覚ましがいくつ鳴っても起きられねー症候群になっちゃうのが一番の悩みかな(笑)。


□□□ 写真は赤切れを根性で治す水絆創膏 □□□
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吟醸夜話(2)

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吟醸仕込にとって必要なものを断片的にでも書き綴っていこうと思っていた矢先ですが、吟醸週間に合わせるように雪が降り始めました。ということで、吟醸仕込の際に大切なもの第1弾は『自然』です。考えようによっちゃぁ、一番大切なものかもしれません。

この時期の雪は、実は歓迎なんですよ。日々の生活や酒造りの作業自体にとっては雪なんかない方がいいんですけど、仕込みのことを考えると寒い方がいろいろとやり易いんです。雪が降ればしばらくは地表に残って蔵を冷やしてくれますからね。幸先のいいスタートっていう感じです。

結局仕込み作業っていうのは、水と麹と酵母菌を混ぜて準備されたタンクの中に、全体が均一になるように撹拌しながら蒸米を投入していく作業なわけです。そして、酵母菌の生育にとって、仕込み作業後の物量の温度っていうのは押さえるべき大切なポイントになってきます。

単純に考えて、蒸しあがった直後のお米は100℃なわけです。そんなものいきなり投入したら酵母菌だってダメージを受けるでしょうし、蒸米だって溶け過ぎてうまく発酵しなくなっちゃいます。ですから作業後の温度が最適になるように、蒸米の温度を下げてから投入するんです。

それが吟醸になればなおさらのこと手作業で厳密に管理したいのに、外気温が高いとうまいこと冷えてくれなくて、理想の温度に合わせることができなくなっちまいます。ここ駒ヶ根市のある長野県南部はあまり雪の多い場所ではありませんが、いい時に降ってくれましたね。

寒いのはいいことだなんて言ってますが、そういう時の米洗いなんかの水を使う作業は手も冷たくて本当に大変です(涙)。吟醸になればいつもより仕事量も多いですしね。それでも寒い方がいいんですよね。いいこともあり大変なこともありですが、この『自然』を酒蔵にして信濃鶴が造られているっていうことには感謝しなくちゃなりません。

どの杜氏さんもこの吟醸仕込の時期が厳寒になるように祈っておられると思いますが、行いのいい私のような杜氏には『自然』も味方してくれているようです(笑)。


□□□ サンセールさんがいなくなっちまった □□□
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吟醸夜話(1)

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さて、今晩から吟醸仕込みの最盛期に突入します。今週末から吟醸用の麹を造り始めて、来週一杯が吟醸の仕込みです。昼は重労働、夜は睡眠不足のハードな日々が続きます。

もう仕込みのことだけで手一杯になっちゃいますし、いろいろ考えて頭も一杯です。パソコンの前に座っている時間もほとんどなくなりますから、ブログのアップもままならず、大幅手抜き記事になっちまうことをお許しください(汗)。

昨年もそうだったと思いますが、誰に頼まれもしないのにダラダラとブログを書く私が、この1週間だけは手を抜くってぇんだから、よっぽどの事だと思ってくださいね(笑)。

「そんなに吟醸って偉いんかい?」って話になりますが、別に偉かぁないんです。全国新酒鑑評会などの各種コンクールには吟醸酒が出品されますし、その蔵の最高の酒としての位置付けではあるんですけど、それが全てではありません。

信濃鶴の場合には、最も重要だと考えているのは普通の純米酒です。これをいかに美味しくするかに精力の大半をかけていると言っても過言ではありません。純米吟醸酒は、その技術を普通純米酒に応用していくための試験醸造だと考えてるんです。

この手間ひまの塊のような吟醸酒の造り方が、普通の純米酒の造り方と同じになっていくことが理想なわけです。ですから、吟醸造りっていうのは、全ての基本がここにあるオーソドックスなやり方だと言ってもいいかもしれません。

これから1週間、吟醸仕込みにとって大切なものをコラム的に書いていこうと思っていますが、吟醸とは言え、これは全てのお酒の造り方に通ずる話なんです。まだ何にも書く事なんか決まっちゃいませんけどね・・・(笑)。


□□□ やっぱブログ書くと息抜きになるなぁ □□□
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売れる日本酒(その4)

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さてさて、これまで『売れる日本酒の条件』なんていって自分勝手な意見を書いてきましたが、今日は少しだけ補足をしてこのシリーズの最終回にしたいと思います。

昨日まで書いてきた3条件は、スーパードライの例を挙げたように、どの酒類に関しても言えることだと思うんです。そして、全く新しい日本酒を創り出そうと考えた時の条件として、私が考えていたものです。

しかし、話を今売れている話題の日本酒に限定して、その多くが備えている特長を考えてみると、一番大きな共通点は『香り』だと思うんです。一般的に言われるところの吟醸香ですね。売れる日本酒の条件が吟醸香だと言うつもりは全くないんですが、やはり香りのあるお酒の評価が高くなるのも事実です。

当然、値段の高い大吟醸なんかを買えば吟醸香もあるわけですが、そんなに値段の高くないランクの、スッキリとした味わいで香りも高いお酒が有名銘柄になってるんじゃないですかね。具体的には一升瓶で2500円~3000円くらいでしょうか。田舎だとこんな高い酒は売れませんが(汗)、東京市場での話だと思ってくださいね。

日本酒通の人、つまりは飲兵衛ですが(笑)、は時として吟醸香のような華やかな香りを嫌います。たくさん飲めなくなるとか、お燗に向かないなど、私もうなずける話です。でも、やっぱりこれからの市場に出ていく為には、ある程度の香りは必要だと思ってるんです。

ちょっと表現はおかしいかもしれませんが、私はどのお酒にも一服の『清涼感』みたいなものが必要だと思っています。ビールを飲んだ時に「ぐびぐびぐびぐび・・・ぷはっ!」となる「ぷはっ!」の部分です(笑)。ワインも元々はぶどう果汁なわけですから、ワインになる前から具備している特徴と言えるかもしれませんね。

日本酒はお燗にもするし、原料が米ですから、『清涼感』ってぇのも分かりづらい表現かもしれませんが、何かそんなモンだと思ってください(汗)。そんでもって、その『清涼感』を演出するのが『香り』じゃないかと思うんです。

いろんな品評会に出品する大吟醸みたいな香りじゃなくていいんです。ほのかに香る程度でいいと思うんです。でも、あるレベル以上は欲しいと思って信濃鶴は設計しているし、醸造方法も工夫しています。信濃鶴は一般に飲まれるお酒ですから、お燗にしても邪魔にならないことも重要ですかね。

これまでのどの日本酒にも、日本酒らしい香りはあったんです。それをもう一歩進めたくらいの香りを目指したいなぁと思っています。何でお米からあの無色透明な液体ができるのか、あの果物みたいな香りができるのか不思議でしょう?造ってる本人だって不思議ですもん・・・(笑)。それを大切にしたいんですよね。

あんまし面白くない話にお付き合いくださってありがとうございました。こんな事もたまにゃぁ考えてるって事でお許しください。明日からは吟醸仕込み特別シフトになりますから、ブログは思いっきり手抜きさせてもらいまっせぇ(笑)。


□□□ 今日のうちに寝とこーっと □□□
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売れる日本酒(その3)

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昨日までに、売れる日本酒の3条件を挙げてみました。納得していただけたかどうかは別にしてね(汗)。そして、「この条件を満たしてかつて大成功を収めたエポックメイキングな商品は?」という質問をお出ししましたが、私の用意した答えは・・・

そう、『アサヒのスーパードライ』だったんです。「おお、そうか!」と思っていただけた方はどのくらいいたでしょうかねぇ(汗)。

私は、スーパードライに初めて遭遇した日のことを未だに忘れません。

東京の大学に通っていた頃、私は既に行きつけの飲み屋さんを何軒か持っていました。よく行く飲み屋さんってぇんじゃぁないですよ。そんなに大きな店じゃなくて、カウンターの向うにいる板さんたちが私のことを常連客だと認識してくれているようなお店です。飲兵衛の素養は昔から備わっていたようで、ハイ・・・(笑)。

そのうちの一軒にいつものように立ち寄った時のことでした。板さんが、「今、新しいビールの試飲をお願いしてるんですけど、協力してもらえますか?うちでも扱うかどうか考えてるんですが、感想がもらえればお代はいりませんよ」と言って、ビール瓶を1本持ってきたんです。タダだとなりゃぁ、そりゃ飲みますよねぇ・・・で、飲みました。

それが、ぶったまげるほど美味いビールだったんですよ!その頃ビールと言えば『キリン』と言っときゃぁ大人に見られた時代でした。生ではなくて味もかなり苦いものでしたが、それでもキリンビールのシェアは不動のトップだったんです。

私は飲んだ途端に、それまでそれがビールだと思っていたビールの全てが覆されたようなショックを受けました。まずグビグビと飲める美味しさ、そしてキリンを飲んでいた人なら誰でもその違いが分かるそれまでにないスッキリした味、でもそれは紛れもないビールの味でした。

そうです、それがアサヒのスーパードライだったんです。全くの駆け出しの頃の話だった思います。もしかしたらアサヒ自身による市場調査だったのかもしれません。本当に美味しく感じましたし、絶対にこりゃ売れると思ったもんです。お店の人にもう1本よこせと言ったんですが、出してもらえなかったことまで覚えています(笑)。

条件その1:美味しいこと
条件その2:飲んですぐにこれまでの日本酒(ビール)とは違うと分かること
条件その3:飲んですぐに日本酒(ビール)だと分かること
今から考えると、この条件を完全にクリアしていたんですけどね。どーでしょうか?

時代背景もあると思うんですよ。あの頃だったからとてつもなく斬新な美味しさだったんですけど、今のようにビールの亜流みたいな商品がたくさん出てきて、そのどれもがスッキリさを強調しているような状況だったら、あんなに爆発的なヒットにはならなかったと思います。結果的にアサヒはキリンのシェアを抜いて大逆転劇となりましたね。

日本酒業界にあれほどのヒット商品が出るとは考えにくいですが、前例があるんだから可能性がないわけじゃぁありません。私はそういうお酒が創り出せればぼろ儲けできるんだがなぁというより、そんなお酒ができたらみんなに喜んでもらえそうでわくわくするんですけどね。いつも本気で考えてるんですよ、これでも・・・(笑)。


□□□ 次回でこのシリーズはラストかな □□□
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売れる日本酒(その2)

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さて、昨日に引き続き、売れる日本酒の条件の残りの2つをご紹介しましょう。でも、あくまでも私が考える条件ですからね。十中八九的外れだと自分でも思ってますから、そのつもりで読んでくださいね(笑)。

それから、今回ここで考える日本酒って言うのは、これまでの延長線上での日本酒というよりは、全く新しい日本酒を創り出す場合くらいに考えていただいた方が分かり易いかもしれません。それじゃぁ次の条件は・・・

条件その2:飲んですぐにこれまでの日本酒とは違うと分かること

飲んだ途端に、「おっ、こりゃこれまでのと違って美味いねぇ」と誰もが分かるくらいの、際立った違いが必要だと思うんです。新しい日本酒だと思ってもらうには、その違いが一般の人に識別できるくらいのレベルになくっちゃダメでしょう。

人間は自分が分かる物に対しては親しみを持てるでしょうし、ウンチクのひとつでも言いたくなるもんです。他の日本酒のことはよく分かんなくても、大吟醸だけはあの香りがあるから認識できるんです。焼酎なんてどれも同じ味に思えるんだけど、芋焼酎だけはあの独特の香味で他と識別できるんです。

そういう商品が売れてるじゃぁないですか。「私はこの商品の違いが分かっている」という感覚は、その親しみを口にすることで口コミも形成されて、更に分かっている人が増えてという循環になっていく気がします。そして、それが条件その1をクリアしていて「美味い」ということになれば、ヒット商品になる可能性が高くなるんですが、最後の条件をクリアするのが難しい・・・

条件その3:飲んですぐに日本酒だと分かること

日本酒からかけ離れた日本酒を造ることは簡単なんです。アルコール度数の低い日本酒、酸度の高い日本酒、極端に甘い日本酒などなど。日本酒の持っている特性のどれかを常識外れの数字にすることで、これまでになかった面白い味の日本酒はいくらでも創り出せるでしょう。

でも、それじゃぁイカンのです。飲んだ人の目を白黒させるような日本酒は、結局本物になり得ないんです。それが本物の日本酒でなくっちゃ長続きしないし、日本酒というものを飲んでもらう意味が薄れちゃうと思うんですよね。

条件その2とその3とは微妙な関係にありますが、この2つの条件の間に落ちる味を創り出すのは至難の業でしょうねぇ。そして、それが美味しくなくっちゃいけないんです。「正真正銘こりゃ日本酒なんだけど、これまでの日本酒とは全然違う感じで、かつどえらく美味い」・・・そんな日本酒だったらバカ売れすると思うんですよ。

今市場で引っ張りだこになっているようなお酒は、ある程度この3条件をクリアしてますよ。ただし、多くのお酒は吟醸系であることも事実です。かなり特徴的で美味しく思わせるお酒で、吟醸とは全く違うタイプのものは少数派じゃないでしょうかね。

あまりに当たり前のことが並べられていて、「何だこんなことか」と思われたかもしれませんが、これらの条件を満たして、かつこれまでの先駆者達の日本酒とは違う領域の酒をリリースできれば売れる日本酒になるんじゃないかなぁ。香りで美味しいと思わせるんじゃなくて、何かもっと本能をくすぐる部分でね・・・。

大切なのは、変り種じゃぁダメだってことでしょう。ですから、これまでの日本酒のすぐ隣りに求めるものはあるような気がするんですけどね。

わけの分かったような分からないような記事になっちまいました(汗)。しかし、私はこの条件を満たして、かつて大成功を収めたエポックメイキングな商品を知ってるんですが、何だかお分かりになりますか。皆さん絶対ご存知だと思いますよ。


□□□ 答えはまた明日 □□□
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売れる日本酒(その1)

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私が昔から考えている、『売れる日本酒の3条件』ってぇやつがあるんです。これは、原料だとか、デザインとか、売り方だとかの枝葉末節のことじゃありません。『味』というただ1点に関することなわけですが、これだけの条件を満たせば絶対に売れると私が思っている3条件なんです。

こいつを教えちゃっていいかなぁ。この条件を満たす酒を、誰かに先を越されて造られちゃったら悔しいなぁ。けど、これが出来ねぇから売れる酒になんないんだしなぁ。まあ、もしこの記事を読んでメガヒットな商品の開発に成功した人がいたら、私に少し特許使用料をいただくってことにしときましょうか・・・ウソウソ(笑笑笑)。

そんな大した条件じゃないんですよ、本当はね。抽象的ですから、「なんだ、そんなことか」ってな内容なんだな、これが。でも、抽象的だからこそ出来そうで出来ないし、既に出来てるような気もしちゃうんですけどね。じゃぁ、いきますよ・・・

条件その1:美味しいこと
あったりまえだぁね(笑)。でも、なかなか出来るこっちゃないんだな、これが、これが。人に美味しいと思わせるお酒の味ってどんな味なのか、ハッキリ答えられる人なんていないんじゃないですかね。

これだけ数多くの美味しいと言われているお酒が世の中に存在するんですから、美味しいにも何通りも種類があって、どれかひとつに的を絞ることなんてできません。しかし、その中の最大公約数をいかに探し出すかがポイントじゃないかな。

私の場合、完全に自分の飲みたい酒になっちまってますから、この時点で既に失格かもしれませんが(涙)、まず自分を納得させられる酒でなくっちゃ他人まで納得はさせられないでしょうねぇ。

更に、これは技術的にも、口で言う程楽なことじゃぁありません。一般的に言って、平均点以上の酒を造るだけだって相当な技術です。ここで言っている美味しいお酒っていうのは、それをはるかに凌ぐレベルだと考えています。

それじゃぁ、大吟醸を造る技術かっていうと、そうでもない。大吟醸を美味しいと言ってくれないお客さんだってたくさんいます。ですから、大吟醸はこの場合最大公約数には入ってこないような気がするんですよね。

私がここで言いたいのは、特別な美味しさじゃぁないんです。お酒の玄人が厳しい評価をするんじゃなくて、普通の人たちが飲んだ時に、そのほとんどの人が「あっ、これ美味しいね!」くらいに言ってくれればいいんです。でも、それは玄人に美味しいと言わせるのとは別の意味で、ずっと難しいことだと思います。

不味いから日本酒は売れないんだと、私は以前から考えています。まあ、これはちょっと言い過ぎにしても、そのくらい腹をくくって考えないと、新たなスタートラインに立てない気がしてるんです。過去の延長線上に未来はありませんからね。


□□□ あと2つあります □□□
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修行

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数日前から、書きたくて書きたくてウズウズしていた話題があったんです。しかし、私に関する話じゃないので、書いて相手に迷惑をかけちゃぁイカンと思って、密かに打診していたんです。「書いてもいい?」ってね。

そしたら、「ぜひ書いて欲しい」との許可をもらいました。「でも、うちの宣伝してもらうみたいで心苦しいなぁ」なんて言ってましたが、友人の酒蔵の宣伝をして悪い事なんか何にもありゃしません。登場人物は私の友人が2名です。2人とも酒蔵の人間なんです。

まず、1人目のUさんは私の気の置けない友人で、知り合って何年にもなります。以前記事にもしましたが、写真にある矢沢の永ちゃんのタオルを、麹ムロで使うようにと私に送ってくれました。茨城県つくば市で『霧筑波』っていうお酒を造っている酒蔵の社長さんです。このブログでのハンドルネームは『つくばの髭オヤジ』さん。

もうひとりの友人は私のブログ友達で、『醸し屋カズマ』として自分でもブログを書いています。ブログランキングでも100位以内にはいるんじゃないかな。北海道は釧路の地酒『福司』を造っている酒蔵の若い蔵人です。彼とは私がブログを始めた頃からコメントのやり取りをさせてもらっている仲で、いつもブログを楽しみにしているんです。

このカズマ君、自身のブログでも書いていましたが、1週間ほど前から修行に出されているようなんです。酒造業界ではよくあることなんですよ。自社の蔵の中のみにいると自分達の造り方だけしか収得できないもんだから、これから蔵を背負って立つような若い蔵人を、知り合いの別の酒蔵に送り込んで修行させるんです。

私も、「環境が変わりますから、体に気をつけて」なんてコメント入れてたんです。北海道で、そんな蔵人を受け入れられるのはあそこかなぁなんて想像していたんですが、なんと!その受入先の蔵っていうのが、『霧筑波』の蔵だったんですよ!Uさんからその情報をもらって、ビックリ仰天でしたねぇ。どうやら、『福司』の社長さんとお知り合いのようですね。

自分の酒蔵の中身を見せるっていうのは、あまりやりたくないことなのかもしれません。別に企業秘密なんてそんなにないとは思いますが、酒屋万流といってそのお蔵独自のやり方もあるわけで、観光蔵でもない限り積極的に人に見せる蔵元は少ないんじゃないかな。それも、同業者にね。

でも、Uさんが明かしてくれたところによると、彼も30年も前にある有名なお蔵に修行に行ったんだそうです。その時にそこの社長に「俺は○○で修行したんだが、○○は包み隠さず見せてくれた。だからお前にもなんでも見せてやる。それが○○に対する恩返しになるんだよ。だからお前も修行に来たいという若者が来たら、受け入れてやれ。」と言われて、それをずっと心の片隅に置いといたんだそうです。

カッチョいい話じゃぁないですか!そういう見えないつながりの中で、日本酒の業界は助け合っていたんですね。残念ながら私は直接的にそういうつながりの恩恵には与れなかったんですが、知り合いの酒蔵の連中から教わることは限りなくありますよ。みんな隠したりなんかしません。ありがたいことです。

しかし、なんと世間は狭いことか・・・。全く係わり合いのないはずの私の友人2人がこんなところでつながるなんてね・・・。日本に酒蔵が100軒くらいしかないっていうんならまだしも、1400軒もある中での出会いなんですよ。そんでもって、その両方とも私の知り合いだってぇんだからねぇ。今、宝くじ買ったら当たるかもなぁ・・・(笑)。

》》》》》》》》》》 【銘酒『霧筑波』のホームページ】
》》》》》》》》》》 【醸し屋カズマ君のブログ】
》》》》》》》》》》 【前回写真のタオルが出てきた記事】


□□□ 宝くじは買ったことないんだよねぇ □□□
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誰かが言ってた

ちょっと酔っ払ってんです・・・

何で酒なんか造ってんのかねぇ、私は・・・。酒蔵の後継ぎになるつもりじゃぁいたけどさ、まさか自分で造ることになるなんて、これっぽっちも思っちゃいなかったんだよなぁ。どっかの腕のいい寿司の職人さんが言ってたよ、「どんな仕事でも与えられたものを天職だと思うしかないんだよ」とね。

酒造りが自分の一生の仕事だって、自分に思い込ませるのに何年かかったかなぁ。今よりいい酒の造り方は必ずある。それを毎日追い求められるかどうか、それに命をかけられるかどうか・・・そんなこと人目には分かんないだろうし、分かってもらう必要もないだろうしね。戦う相手は自分以外にはいないんだもんね。

自分に与えられた時間の中で、そいつをやり切れるかどうか・・・きっと、一生かかったって満足なんかできゃしないよ。もろみなんか何百本立てたって、どれもこれも納得いったためしがないや。んじゃ、出来ないと分かっていることに命をかけるっちゅうことかいねぇ・・・。

自分には力不足だと分かっていても、挑まなくっちゃならない。それも命がけで。生きていくってことは、命をかけて歩いていくってことだと思う。命をかければ、死んでしまう。だから生きるってことは死ぬことなんじゃないのかな。「武士道とは死ぬることと見つけたり」って、どっかの小説で誰かが言ってたっけ。

昔の夢の中では、もっと光り輝く未来があったのかもしれない。もしそこに今いないんなら、これからの生き方が輝くようにしなくっちゃ。それには、自分のことだけ考えてちゃダメさ。自分の酒を売りたきゃ、日本酒が売れるような大きな流れを創る努力をしなくっちゃね。その努力なんて、誰も知らなくてもいい。なるようになるって。

これも、どっかの偉いお坊さんが言ってたね。「黙って自分のやるべきことをやって、黙って立ち去る。これが実行だし、人生だし、真理だ」って。自分の酒造りが人の為になればそれでいいんだがなぁ。人に生まれてきたんなら、人の為に生きるってのが道じゃないのかな。

でも、これじゃぁ企業人としては失格なんだろうなぁ。一職人でいられりゃいいけど、商人でもあるわけだから。「職商人(しょくあきんど)になんなはれ」って、どっかの陶芸の人間国宝も言ってたよ。お金を全ての基本に考えるのは間違ってると思うけど、お金は後からついて来るなんていうのも、これまた古い考え方なんだろうねぇ・・・。

誰かがどこかで何か言っているように聞こえる飲兵衛の戯言でした。日曜の夜に蔵でひとりで飲んで悪酔いしました。スイマセン。このブログは無かったことにしといて下さい(笑笑笑)。


□□□ じゃ、寝ます、おやすみなさい □□□
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租税特別措置法

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さあ、いきなり難解なタイトルです。租税っていうんだから何か税金の関係で、私が記事にするんだから酒税についての話なんだろうと予想した皆さん・・・正解です。ですから、皆さんには直接関係ない話なんです。ハッキリ言って面白かぁありません(涙)。

でも、業界新聞のトップにこんなにでかでかと活字が躍ってるんだから、我が酒造業界にとっては大きなニュースなんですよ。ですから、これも私からの情報発信だと思って、我慢して読んでください。辛抱して読みきった瞬間に、すがすがしい感動が得られる・・・かどうかは、あたしゃ知りません(笑)。

皆さんは清酒にかかっている酒税っていくらだかご存知ですか?答えは、1リッターあたり120円なんです。ですから、1升瓶を買うと120円×1.8=216円の酒税を支払っていることになります。これは皆さんが意識しなくても、既に価格に含まれているんですね。

これは清酒(日本酒)であれば、どんな種類のものであっても同じ金額なんです。吟醸だろうが本醸造だろうが純米であろうが、アルコール度数が高かろうが低かろうが、はたまた原料米が高級な山田錦だろうが一般の飯米であろうが・・・まあ、とにかく税法上で清酒という範疇にあるお酒だったら全て同じ金額なんです。

平成18年度の税制改正以前は、アルコール度数の高低によって税額が増減していたんですよ。アルコール度数の高いお酒の方が酒税は高くかけられていました。アルコール度数が1度上がる毎に10円くらいずつ高くなっていったんです。

昔の話はさておき、この酒税は私たち酒造メーカーが毎月税務署に支払っていますが、中小の酒蔵にとってはかなりの負担になる金額となります。そこで、販売数量がある一定規模以下の酒造メーカーに対して、軽減措置が取られているんです。それが『租税特別措置法』ってぇ法律の第87条で定められているんです。

具体的に言うと、例えば税金を100円納めなくっちゃならないところを75円で許してくれていたんです。軽減税率として25%分を免除されていました。これは小さな酒蔵にとってはありがたい措置なわけですが、あくまで特別措置法であって平成19年度までで失効してしまうものでした。

そこで、清酒、焼酎、果実酒の業界としては、特別措置の適用期限の延長を強く訴求していたんですね。それが平成20年度から5年間延長されることが認められたっちゅうことで、やれうれしやと胸をなで下ろしたという意味合いの、業界新聞のトップ記事なわけです。

とは言え、その軽減率は25%から20%へと徐々に引き下げられていきますし、次の延長だって期待できるかどうか分かりません。もっと言えば、特別な措置の元で浮いたお金を商品のコストに組み込んでちゃイカンわけで、5年後までにこの業界の更なる体質強化を図らなくっちゃならないことは事実です。

もしこの特別措置がなくなれば、全国の地酒は間違いなく値上げせざるを得ないでしょう。もしくは廃業が頻発する事態になるかもしれません。日本文化の華を咲かせる明るい未来のために、もっともっと努力が必要だと思っています。


□□□ はい、知って得する酒税の知識のコーナーでした □□□
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テレビ放映

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ねぇねぇ、みんな見た?・・・と言っても、長野県内の方だけですけどね。先日宣伝しておいた、NHKの県内ローカル番組『知るしん~信州を知るテレビ~』が今晩放送になったんです。短い時間ではありましたが、信濃鶴がちゃんと写りましたよ!

今回のメインテーマは、県内スキー場の再生問題でした。その話題の後に、こだわりの逸品を求める信州ぶらり旅みたいなコーナーがあって、そこで県内の酒蔵3軒が取り上げられたんです。取材にお見えになった時の話で、県内でも特徴のある蔵をピックアップしたというだけあって個性派ぞろいでした。

まず、県内最古の酒蔵ということで酒千蔵野(しゅせんくらの)さんが、県内初の女性杜氏千野さんと共に紹介されました。彼女とはよく一緒になるし、飲む機会も多いですよ。この蔵の主力商品のひとつであるおり酒と、発泡性のある新タイプのお酒が出てきましたね。

次にワイン醸造所と併設の酒蔵として小布施酒造さん。ワインがメインの会社なんですが、最近日本酒も造り始めて話題になっているお蔵です。私は飲む機会がまだありませんが、ワインボトルに日本酒が詰めてあって、ちょっと見ただけじゃぁ誰も日本酒だとは思わないでしょうね。

そして、最後に純米酒しか造らない酒蔵として我が社が出てきました。お正月行事のどんど焼きの会場で信濃鶴が皆さんに飲まれている様子と、その後にリポーターの女性が蔵を訪ねてくるシーンがあり、私も画面に出てきました。ちょびっとですけどね。

かなり取材していったし、私のしゃべりも撮って行かれたんですが、結局ひと言「このまちの人たちに純米酒を飲ませたい!」っていうだけの放送になりました。ヘタなこと口を滑らせてたんじゃないかと思って心配してましたが、あれだけ短かけりゃ大丈夫(笑)。

地元に根ざした造り酒屋として、どうしても地元の人たちにいいものを飲ませたい。何も知らずに飲んでいたとしても、地元の酒を選んでいたらそれは郷土の香りのするとてもいいものだった。そういう積み重ねが自分の住んでいる郷土に対しての誇りになるし、酒造りはまちづくりだと言っている私のベースだ。もしかしたら、もうこのまちは日本一純米酒を飲んでいるまちになっているかもしれない・・・なんてまとめたかったんですけど、チト無理でしたね(笑)。

紹介VTRの後、スタジオで実際に酒千蔵野さんの発泡酒と、信濃鶴の普通純米を皆さんが飲んで「美味しいー!」と感想を述べてくれました。しかし、さすがにNHKさんだけあって、全てのシーンで商品を正面から映すことはありませんでした。個々の企業の宣伝になるような映像は流さないんでしょうね。

ところが、信濃鶴のラベルは一瞬だけ正面から写してもらえましたよ。お酒を飲んだコメンテーターの方向をカメラが捕らえた瞬間でした。バッチリ数秒間写ってましたね。これはNHKさんのご好意かと・・・(笑)。何はともあれ、無事にNHKデビューが出来ましたが、もう出るこたぁないだろうねぇ・・・。

話は変わりますが、信濃鶴は宮城県でもつい最近テレビ出演してたんですよ!宮城といやぁ当然錦本店さんですが、そこに若い芸人さん(?)たちが訪ねてくるような内容で、詳しくは私も分からないんですが、とにかくこっちでは信濃鶴はバッチシ八兵衛と一緒に写ってます。鶴を推してくれたコン様ありがとー!でも、宮城県の酒でなくてよかったんですかねぇ・・・(汗)。

》》》》》》》》》》 【番組はサンセールさんのブログから見られます】


□□□ NHKの方もこのブログを読んでくれました □□□
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LaQ(訂正)

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今日の夕方、社員も帰り、後は麹の手入れをしたら家に夕飯を食べに帰れるかなと思いながら帳面仕事をしていたところ、携帯が鳴りました。娘からでした。

「あっ、お父ちゃん?今、昨日のブログ読んでたんだけどさ、あれ違うよ!『FY』なんかじゃなくて、『KY』だよ!『雰囲気読めない』じゃなくて、『空気読めない』だよ!」
「エーッ!ホントか?お前『FY』って言ってたんじゃないのか?」
「私そんなこと言ってないわ、『KY』は使ったことあるけど『FY』なんて聞いたこともないわ!」
「いや、でも誰か言ってたんだぞ『FY』って。だから、父ちゃんもお前が使ってたのは『FY』だって思い込んじゃったんだ・・・(涙)」
「ケケケ、誰も『FY』なんて使ってないわよ。あーあ、恥ずかしいブログ書いちゃって。みんな変だと思ってるわよ。キャハハハ。私がおかしいと思われるとイヤだから、訂正しといてね!ケケケケケ」
「そんなに笑うことないだろ!父ちゃんだってブログ一生懸命書いてんだぞ!」

言い訳しときますが、本当に私は誰か芸能人が『FY』って使っていたのをテレビで見たんです!だから、娘が使ってるのもそれなんだと思ったんです。でも、それは本来の流行り言葉である『KY』の亜流の使い方だったんでしょうね。そういやぁ、isuzuさんのコメントに『KY』って書いてあったっけ。現代の流行には杜氏より宮司の方が敏感なんですね(涙)。

ですから、これまでめったにしたことはありませんが、昨日のブログを訂正します。娘が使っている今の流行の言葉は『FY(雰囲気読めない)』じゃぁなくて、『KY(空気よめない)』だそうです。こんな訂正しなくても良いとは思いますが、娘のリクエストには答えないわけにもいきません・・・。

面白くない気分で家に帰ると、娘はもう寝るところでした。まだ、寝る前の片付けができていません。居間に娘の筆記用具や読みかけの本や着物が散乱しています。娘には負い目があるので、今日は女房に当たります。

「あーあ、こんなにいろいろ散乱しちゃって、お前がちゃんと片付けさせないからこういうことになるんだよ!今のうちからきまりのいい生活態度を身につけさせないとダメだろ!片付けも出来ないようじゃ困るぞ!」

女房は黙って私の後ろの方を指差しました。振り返ると、そこには私が帰ってきてからそこにたどり着くほんの数メートルの間に、私が散らかしてきた弁当箱やらタオルやら着物が散乱していました。それは娘の散らかした様と酷似していました・・・。

そーっと振り返って女房と視線を合わせると、今度は唇を尖らせて、顔全体でもう一度私が汚して入ってきた居間までの廊下を見るように指示されました。「ハ、ハハ・・・」と笑い出そうとしても無駄・・・彼女の顔には書いてありました『KY』と・・・。

写真は今朝の中央アルプスです。朝の張り詰めたすがすがしい空気は、別に読む必要なんてありません(笑)。


□□□ 『AKY』、『CKY』ってなーんだ? □□□
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LaQ

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我が家では、少しかわいそうなんですが、子供にはあまりおもちゃは買い与えていません。ことにテレビゲームの類は一切買ってないんです。更に加えて、お年玉等にも使用権限はありません。それじゃぁ、清貧なる物欲生活を送ってるかっていうと、そんなこたぁねーんだな、これが。

4人いるじーちゃんやばーちゃんから、貰うわ貰うわ。シャーペンなんかの筆記用具から始まって、折り紙だお人形だビー玉だと、こまごました物をしょっちゅうゲットしているので、雑貨屋さんが開けるんじゃないかと思うくらいに資産家なんです(汗)。

それでも、これまでの短い人生経験から、お父ちゃんやお母ちゃんに無理にせがんでも聞き入れてもらえないことはよく分かっていて、あの年の子供としては聞き分けがいい方だと思います。あきらめがいいといった方が正確な表現かもしれませんが・・・(笑)。

そんな愛娘ですが、なんと今年はお年玉で『iPod』なるものが欲しいと言ってきました。こりゃまた小学生にはまだ早いとなだめすかしてあきらめさせましたが、だんだん自分の志向に合ったものが欲しくなる年齢になってきたんだなぁと、ちょっとビックリさせられたのも事実ですね。

そんな伏線があったもんだから、正月に親戚の子供達が遊びに来た時に持ってきた『LaQ(ラキュー)』というブロックを欲しいと言い出したときには、即決で「よーし!」ということになりました。これなら子供らしく遊べるだろうし、創造性も養うことが出来そうだし、値段だってそう高くはないだろうし、何よりも私もやってみたいやね(笑)。

探しましたが、やっぱり駒ヶ根の田舎にゃぁ売ってなくって、ネットで購入しました。「お父ちゃんだってやりたいんでしょ?」と、こちらの気持ちも見透かされていて、私も少々カンパするはめに・・・思ったより高価なモノでしたよ(涙)。

簡単に説明すると、基本的には四角と三角のパーツしかなくて、それをつなぎ合わせるためのパーツが数種類あるだけの単純なものですが、大人でも楽しめるくらい複雑なものも作れるようです。酒造りでガサガサになった私の手にはちょっとパーツが小さ過ぎて、簡単なものでもイライラしてきちゃうんですけどね(笑)。

この正月を少しは娘と過ごすことが出来ましたが、「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」を『あけおめことよろ』で済ましちゃうし、下手なこと口にすると『FY』だと言われちゃうし、いかなる状況においても『どんだけー』を連発してるし・・・。

少しずつ大人に近づいていっちゃう娘に寂しさを覚えながら、LaQをプチプチやってる今日この頃です。


□□□ 『FY』って「雰囲気読めない」ということらしい・・・ □□□
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吟醸開始(つづきのつづき)

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さて、吟醸開始のブログも今日で一旦終了です。この時点での最終目的までたどり着きました。おととい寝ないで、というかウトウトしながら(笑)造った麹と、今朝蒸し上げた米を使って、吟醸用の酒母(本仕込の前に酵母菌を増殖させるための小さなもろみ)を仕込みました。酒母の仕込み後、約2週間で本仕込が始まります。それまでこの酒母をじっくりと育てていくんです。

写真は蒸し上がった直後の酒米です。一定量ずつ運んできて、この後丁寧に手でほぐしてやります。酒母用の小さなタンクには、昨日出来上がった麹や酵母菌なんかは水と一緒に既に入れてある状態です。じゃぁ、何でこの蒸米も一緒にすぐに入れちゃわないんでしょうかね。

それは、こんなにもうもうと湯気が上がるような熱い蒸米を投入すると、酒母の温度が上がり過ぎちゃうからなんですよね。これから蒸米が溶解して糖分になり、酵母菌がその中で大量に増殖していくわけですが、最適な状態に持っていくための初発の適温ってのがあるんですよね。おおよそ20℃くらいかな。

全く大雑把な比熱計算なんですが、タンクの中の水温と蒸米の温度から大体の仕込み後の温度の見当がつくので、それを20℃にするように蒸米の温度を冷ましていきます。写真にあるスノコの上で、何回も手で返しながらこなしていきます。

吟醸の仕込みになると、いきなり全てが手作業になるんですよね(汗)。今回の酒母の仕込だって、吟醸じゃなければエアシューターという空気で蒸米を搬送する機械を使って、タンクまで送っちまいます。手で返して冷やすなんていう事もせず、強制的に風を当てて冷やしちゃうんです。

「手作業は全てに勝る」と言い切る杜氏さんもいらっしゃいます。全ての原点は手で行う作業なわけですよね。それを省力化できるように機械で置き換えていくわけですが、どうしても手作業と同じというわけにゃぁいかなくなります。そこで犠牲にするものと、得られる作業性を天秤にかけるってぇわけです。

中には機械の方が優れた仕事になるものや、機械だからこそ出来るようになった仕事もあるでしょう。ですから、一概に機械化を否定するわけにはいきませんが、こと酒造りに関しては、手でやっといた方が無難なことの方がはるかに多いような気がしますね。こりゃ、私の勘ですけどね・・・。

なぜかと問われると答えられないんですけど、「お酒も生き物だから」っていうのが何となく言い得てるかなぁ。効率ばかり追い求めてちゃぁ、見落としていっちまうものも多いと思います。その原点を再確認できるのがこの吟醸造りでもあるわけです。いや、再確認するためにやるといっても過言じゃないかもしれないですね。

以前にもどこかで書きましたが、私にとって吟醸っていうのは最もプライオリティが低い位置付けなのかもしれません。最も大切なのは一番飲まれる普通純米酒なわけです。その普通純米酒を造るための試験醸造みたいなもんですね。当然、全国新酒鑑票会の金賞にも挑戦するわけですから、試験醸造っていうのもチト過激な表現かもしれません。やっぱり命賭けちゃうもんなぁ・・・(笑)。


□□□ ランキング1位ありがとうございます! □□□
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吟醸開始(つづき)

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一昨日テレビ取材の日に、朝5時から仕事して麹ムロ(麹を造る部屋)へ引き込んでおいた蒸米が昨日のブログの写真ですが、その蒸米が今日、吟醸麹になって麹ムロから出てきました。今はひっそりと、蔵の2階で冷却乾燥されてます。明日の朝、酒母(本仕込の前に酵母菌を増殖させるための小さな仕込)のタンクへドバッと投入されます。

手塩にかけて育てた麹も、使う時はあっという間なもんだから、ちょっとした味気無さも感じないわけではありませんが、それが連中の運命なわけですからしょうがないってぇところでしょうかね。今日の麹もいい具合に仕上がりましたから、どんな酒になっていくのか楽しみですね。

この酒母が、約2週間で使用可能状態になりますから、今月の21日の週が吟醸の本仕込の期間になります。今回眠れなかったのは実質2日間だけでしたが、本仕込が始まれば1週間それが続きますし、昼間は昼間で手間をかけて原料処理や仕込をしますから、我々にとっては相当ハードな酒造りの佳境を迎えるわけです。

どのお蔵でも、この時期に吟醸を始めとした、その蔵の商品の中でもちょっといいものを仕込むんです。なぜかと言うと、この厳寒期が酒造りには最も適した時期だっていうことです。麹を造ったり、もろみを仕込んだりする際に、この寒さや乾燥した気候がちょうどいいっていうことでしょうね。

信濃鶴は全国でも珍しい、実質たった3種類しかお酒の種類のない銘柄ですが(笑)、やはり、吟醸を仕込んだ後に普通純米よりちょっと高級な特別純米を仕込みます。普通純米を特別純米の下のランクだと考えているつもりは全くないんですが、少し吟醸に近づけた酒質にしようと思うと、この時期に仕込むのがいいんですよね。

もう一点、この時期に吟醸の仕込を始める大きな理由は、春に行われる全国新酒鑑評会の日程に合わせているっていう部分もあると思います。ここから始まって、実際にお酒になるまでに50日くらいかかります。それから熟成期間をおいたり、加熱殺菌をしたりして、まず県で行われる事前の審査会に間に合わせて・・・なんてやってると、出品の日になっちゃうんです。

やはり、皆さんベストな状態で出品したいじゃないですか。その辺を見計らって用意周到に今の時期から吟醸を始めるっていう算段です。私もかつて少しだけ遅れて吟醸を始めたら、もろみの期間が思ったより長くなっちゃって、出品にギリギリセーフだったようなこともありましたっけ(汗)。

昨年は幸運にも全国で金賞を受賞しちゃいましたが、そりゃぁかなりまぐれっぽいので、今年は皆さんにぜひ温かい目で見守って欲しいわけです(笑)。でもね、私の周りの同業者はほとんど「美山錦使って純米酒で金賞だなんてまぐれだろぉ」と思っているので、そうなるともう一度ギャフンと言わせたくなる気持ちがムクムクしてきて、密かに闘志は燃やしてるんですけどね(笑)。


□□□ 明日は酒母の仕込みです □□□
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吟醸開始

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昨日はテレビ取材なんかがあっちゃったんで無理をして記事を書きましたが、実は吟醸の造りが新年早々に始まっていて、昨日と今日は麹作りでゆっくり寝られないんです。造り期間中は普段でもかなり睡眠時間は短いですが、それに輪をかけた状態になるので、自分の限界への挑戦みたいな雰囲気になってきますね。

なんで、吟醸の麹だと眠らないんですかねぇ・・・まあ、「心配だから」ってぇ陳腐な答えになっちまうんですが、心配しながら眠ってるより、面倒を見ながらウトウトしているくらいの方が気が楽ってことでしょうかね。体はキツイですけどね。

究極の麹って、いったいどんなものなのか未だに見当もつきませんが、機械を使わずに自然な形で造り上げようとすると、やっぱりしょっちゅう様子を見てやらなくっちゃならなくなります。命をかけた吟醸であれば、なおさらです。

今まで見たこともないスゲー麹が造れるのであれば、どの杜氏さんもどんな苦労もいとわないでしょう。でも、誰もそんな麹見たことはないんです。あるかないか分からない夢に向かって命を削るっていうのも、職人のロマンなんですかね。ダサいかもしれませんが。

写真は地元飯島町産の美山錦を39%まで磨いたものです。玄米の外側の61%分を削り取った残りっていうことです。贅沢なもんですよね。蒸しあがった米を、麹ムロ(麹を造る部屋)へ引き込んだ時に撮ったものです。今年はどんな出来になるでしょうかね。不安でもあり、楽しみでもあります。

そんじゃ、これから麹ムロへ上がります。ブログゆっくりかけなくてスイマセン。


□□□ 正月中はアクセスが少なかったなぁ □□□
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テレビ取材

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今日は麹ムロに吟醸用の麹が入っていて、これからあまり眠れないと思うので、よっぽど手抜きブログにしようと思ってたんですが、そうも言ってられない事態なので、頑張って皆さんに報告しちゃいましょう!

以前から打診されていた話だったんですけど、どうやら信濃鶴がNHKの県内ローカル番組に取り上げられるようです。全国版じゃありませんから、長野県の皆さんしか見られないんですけどね。『知るしん~信州を知るテレビ~』【平成20年1月11日(金)午後8時00分~9時00分生放送】っていう番組です。

といっても、そんなに大々的に写るわけじゃぁないんです。この番組の中の『週末こだわり紀行』というコーナーの中で、他の2軒の酒蔵さんと一緒に紹介されるみたいなので、いくら長くても2分ってぇところでしょうか(汗)。一瞬過大なる期待をした皆さん、残念でした(笑)。

撮影にお見えになったのも、リポーター役の女性キャスターと、ディレクター兼カメラマンの2名の方でした。撮影機材といっても市販の(たぶん)ビデオカメラのみの、いたって軽装な感じでした。それでも、取材には午後1時から4時過ぎまでかかったでしょうか。

「日本酒を飲む機会の多いこの時期に、信州ならではの新酒を求めて蔵元を巡る旅に出る」っていう状況設定らしいです。午前中に、今日市内で行われていたどんど焼きで皆さんが信濃鶴の茶碗酒を飲んでいる場面を取材して、そのお酒が造られている蔵にもやってきたっていう流れでの紹介になるようです。

なぜ信濃鶴に白羽の矢が当たったのかはよく分かりませんが、県の酒造組合に問い合わせたり、私のこのブログも参考資料になったみたいですよ。またまた、このブログは仕事をしてくれましたが、ディレクターの方は『専務取締役杜氏』っていう言葉にいたく惹かれていた様子でした(笑)。

取材自体はじっくりと話をすすめながら、しっかりとこちらの言いたいことを聞いてくれたっていう印象でした。私はこの取材の時間を空けるために朝の5時から働いていたので、ちょっとボーっとして受け答えをしてしまった部分もありましたが、きっとうまく編集してくれるでしょう(汗)。

なぜ純米蔵にしたのか、なぜ美山錦なのか、なぜ地元志向なのか・・・もっとまとめときゃぁ良かったと思いましたが、いずれにしてもかなりの部分はカットされてしまうと思うので、後は私の写りのいいシーンを選んでもらえればそれでいいです(笑)。純米酒を日本一飲んでいるまちになってるんじゃないかっていうことも言っちゃいましたよ。

リポーターの女性が、午前中のどんど焼きの取材の中で、いかに信濃鶴が地元で愛されているかよく分かったって言ってくれたのがうれしかったですね。そして、その酒がどんな思いで醸されているのかも感じてもらえたようなので、放送がカッチョいい内容になってくれることを期待しちゃいましょう。

しかし、こんな小さなカメラで番組取材ができちゃうんですねぇ。ビックリしました。NHKなんていうと身構えちゃいますが、2人とも気さくな方たちで私もリラックスできました。ブログ用の手タレ写真撮るって言ったら、いつもはテレビにまで出ている人たちなのに、面白がって喜んでくれました(笑)。

リポーターの女性はきれいな方でしたねぇ。思わず彼女の顔に見とれちゃいましたが、なんで女房とこんなに違うの・・・いやいやいやいや、そんなそんなそんなそんな、恐くないのかお前恐くないのかお前恐くないのかお前恐くないのかお前、さて仕事ださて仕事ださて仕事ださて仕事だ(笑笑笑)。


□□□ 誰かDVDに撮ってくんないかなぁ □□□
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初心

『初心忘れるべからず』って言うじゃないですか。正月とか入学式とか、物事が始まる節目の時によく使われますよね。このお決まりのフレーズを聞いて、私の中でふと気になり出したことがありました。それは、このブログの初心でした。そんなに、大袈裟なこと言おうとしてるんじゃないんですよ。肩の力抜いてくださいね(笑)。

このブログは信濃鶴の広告塔として、信濃鶴を広く認知してもらうために書き始めました。私としては、蔵の中に半年こもってしまう生活の中で、自分の営業活動の一環として頑張ってみることにしたんです。自分の日記だなんて思っちゃうと三日坊主になるに決まってますから、会社のため社員のために書くんだと自分に言い聞かせました。

初めて1年3ヶ月が経ちましたが、よく続いたもんです(笑)。この間にこのブログに対する思いは変わっているわけじゃぁないし、初心を忘れずにここまで来ているんじゃないかと思います。ただ、なぜ純米蔵にしたのかなんていう話題は、そう何回も書けるもんじゃないし、毎日更新する中でうまく話題に盛り込めてないなっていう感じはありますけどね(汗)。

おかげ様で、このブログを通じての信濃鶴の注文もありますし、酒販店さんのお問合せもいただいています。新しい商品の紹介もできますし、お酒に限らずイベント等の案内もすることができて重宝してますね。またそれが、それなりの話題となって広がっていきますから、手間はかかるけどお金のかからない広告としての役割を果たしてくれていますよ。

ちょっと気になったのは、このブログの題名『専務取締役杜氏の純米酒ブログ』についてです。この題名について書いた記事は、『ブログの題名について』っていうカテゴリーにまとめてあるんですけど、これは私が杜氏を始めるまでの成り行きをまとめたものです。

でも、私は当初この題名にはもうひとつ別の思いも込めていたんです。専務取締役杜氏なんて私の造語ですが、今現在、造り酒屋の子息が杜氏役を自らやったり、蔵人として働いたりすることがとても多くなっています。ですから、こんなブログを始めたらそういう人たちとの交流もできるんじゃないかなんて考えたんですよね。

このブログの第1の目的は信濃鶴の広告塔だとしても、次の目的として同じ立場の人たちとの情報交換っていうことも考えていたので、このブログの題名に込めた初心とすると、そこは忘れちゃってた部分じゃないかと思ったんです。

今のところの私のブログの生息領域である『人気ブログランキング』にも、造り酒屋ブロガーの皆さんそれなりにいらっしゃって、コメントを通じで交流もできてはいますが、もう少し積極的な関わり方も今後考えられるのかもしれないなぁなんて思います。

その辺のことが抜けてたんじゃないかなんて、『初心忘れるべからず』と聞いて思い出したんですけどね。昔の記事を少し読み返してみても、そんな思いがよみがえってきました。私は昔の記事を読み返すことはほとんどないんですが、始めた頃のものは言いたいことがハッキリしていて、かつ短く簡潔に書かれていますねぇ(涙)。

》》》》》》》》》》 【初心の詰まった『ブログの題名について』】


□□□ 1年3ヶ月じゃぁまだまだ初心だよね □□□
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お正月ブログ

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正月三箇日の間くらい、何かそれらしい話題を書こうと思っているんですが、蔵の中で米洗いなんか始まると、どうもそんな気分じゃなくなってきちゃうんだよなぁ(涙)。

でもね、正月はそれなりに時間があったもんだから、造りに入ってからというもの何日かに1回くらいしか見られなかった、私のお気に入りブログをきちんと読むことができてうれしかったんですよ。なんせ数十個もありますからねぇ(汗)。

おめでたいものから、私の疑問に答えてくれたものまで、今日は私のピックアップした、お正月らしい内容のブログ記事をご紹介しましょう。何か、昨日からダラダラとパーツを並べたようなブログになってますが・・・(笑)。

まずは、一番ビックリしたブログ、それがbossのブログでんがなぁ!!!断筆宣言をした後はしばらく書くこたぁないだろうとチェックを怠っていたら、何と大晦日にコッソリ書いてやんの(笑)。まだ夢追い人らしく、「お帰りー」って感じでもないみたいだけど、「書いてしまうのはブロガーの性だ」なんて言ってますから、復帰意欲は十分あると見ました(笑)。写真はbossからいただいたジンギスカンの焼肉。美味かったよー!。

もうひとつ、個人的に正月と同時にメデテェぞー!って言いたいのが、居酒屋『越百』のえっちゃんのブログが、何とブログランキングの10位以内には入ってるじゃぁないか!ってことです。知らない間に大きくなって、お父さんはウレシーよーって感じでんな(笑)。だって、10位以内に駒ヶ根人が2人も入ってんだよ、スゲーじゃん!でも、これからが大変ですから、えっちゃん頑張れ!

昨日のブログで、『すり初め』のいわれが分からないままで、誤魔化したようなブログを書いちゃったんですが、さすがにこの男は分かってましたね。タイムリーに記事にしてくれてあって、思わずしっかりと読んじゃいました。神社の宮司が書くと説得力ありますねぇ。酔っ払うと宮司じゃなくなっちゃうんですけど・・・(笑)。

もうひとつ、私の昨日のお雑煮の記事と同じく、我が家のお雑煮をブログに載っけていたのが、信州小布施の銘酒『米川』の女性杜氏のブログです。読んでいるうちにリュウマチになりそうなブログですが(笑)、美味しそうなお雑煮が紹介されてました。こんなのもあるんだなぁと、改めて地域の食文化の多様さを見せてもらいましたね。

最後のひとつは、年末年始によく感じることを『ジャネーの法則』として教えてくれた、地元の友人のブログです。歳をとればとるほど、1年間が短く感じられるようになるじゃないですか。そのことをジャネーさんは、「主観的に記憶される年月の長さは、年少者にはより長く、年長者にはより短く評価され、時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する」って説明したらしいんですよね。

私だったら1年は人生の43分の1だし、娘にとっては11分の1ってことで、心理的には1年間という長さを、私は娘の4分の1くらいにしか感じないってぇことでしょうね。ここで見落としちゃいけないのは、自分にとっての人生の長さって、年齢を問わずに各人に同じだけのウェイトで感じられているんじゃないかっていうことだと思うんです。

つまり、私は自分の人生を娘の4倍の重みでは感じてないんじゃないかっていうことです。私が11歳の時に感じたそれまでの人生全てと、私が今感じる43歳分のそれって、自分の中で大差のないスパンに感じるんですけど、どうでしょうかね。もし、それを4倍に感じるっていうんなら、1年間も同じ長さで自分の人生に加算されていることになるから、歳をとってもそんなに短いとは思わないんじゃないかなぁ。

自分の一生って、年齢に関係なく同じ価値を自分の中で持っていて、歳を重ねればそこに人生のエキスだけが残っていくんじゃないか・・・なんて考えました。屁理屈こねましたね。スイマセン(笑)。

》》》》》》》》》》 【久しぶりー!bossのブログ】
》》》》》》》》》》 【なんと10位突入!えっちゃんのブログ】
》》》》》》》》》》 【すり初めのいわれを教えてくれたさすが宮司のブログ】
》》》》》》》》》》 【面白いお雑煮を食べている小布施の女性杜氏のブログ】
》》》》》》》》》》 【ジャネーの法則を教えてくれた正明君のブログ】


□□□ いつまでたっても長いブログだなぁ □□□
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正月料理

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お正月は、親戚一族がやってきて、我が家もとてもにぎやかになるんです。ふだんは娘1人しかいない子供も、一挙に4人に増えて、それがまた全部女の子なもんだから、上を下への大騒ぎときたもんだぁね。私も早々に仕事を切り上げて、みんなと一緒に飲まなくっちゃなりません(笑)。

今日は我が家で食べた正月料理をいくつかご紹介して、手抜きブログにしちゃいましょうか。正月料理っていうと郷土色が豊かなものだと思うんですが、ここで挙げたものがこの地方独特なものなのかどうかはよく分かりません。

元旦の朝、家族が揃うと、最初に『まめでくりくり』過ごせますようにということで、何か豆の類と栗を食べます。一緒に『歯固め(はがため)』と言って、1年間美味しく物が食べられるように干し柿も食べます。何で干し柿が歯を固めることになるのか、いわれを全く知りませんけどね(汗)。

ちなみにこの写真に写っている徳利と猪口は、私のご先祖様が信濃鶴を造り始める前に造っていた『天竜正宗』という銘柄の入ったもので、100年位前のものです。なかなか趣があるでしょ。お宝鑑定団に出品しても、大した値打ちじゃないと思いますけどね(笑)。

お雑煮も各地方によって様々なものがあると思いますが、我が家のお雑煮は醤油出汁ベースのサッパリしたものです。大根、人参、ごぼう、里芋、こんにゃく、鶏肉なんかが入っています。根菜類を多く入れるのが特徴らしいですね。

3枚目の写真は、女房が作ってくれるおせち料理です。例によって肉類は全くないんですが、野菜中心に一応のものが揃っています。ここでも『まめでくりくり』と『歯固め』として、黒豆煮、栗きんとん、たつくりが入っています。この半月盆は、正月しか使ってないんじゃないかなぁ(笑)。

そして、2日の朝には、長いもをすりおろしたとろろご飯を食べます。『すり初め』と言われていますが、何とことかサッパリ分かりまへん(汗)。習字の書き初めも、墨を初めてすることに意味があるんでしょうか?お酒は日本の文化だなんて言っておきながら、正月の料理の説明もできないなんて、お恥ずかしい限りですね(涙)。

最後は、この正月に飲んだお酒の面々です。お土産にもらったドンペリが凄いですねぇ。いつもこんな高価なお酒を飲んでいるわけじゃぁありませんよ。こういうものは高価だからといってオシオシ飲んでちゃぁイカンのです。グイグイいっときましたよ(笑)。もうひとつ白ワインの寝かせたものもいただきましたが、これがまろやかで実に美味かったですねぇ。しかし、なんでこんなにワインが多いのか・・・。

後は信濃鶴と八兵衛に酔いしれてましたが、いずれも銘酒だーという結論で、ベロベロになってました・・・というか、なってたみたいです(汗)。正月のお楽しみはこれにて終了です。明日からまた仕込みです。吟醸が始まりますから気合入れていきまっせ!


□□□ 正月中に少しは体重がもどったかな? □□□
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元旦手タレ

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みなさん、あけましておめでとうございます。昨年は、拙ブログをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

本年の目標を打ち立てました!ひとつ目は、自分で書いてても腹が立つことがあるので、ブログの記事を短めに読みやすくまとめること(涙)。ふたつ目は、昨年はいろんな方から叱られましたから、夜中にあまり飲みに出ずに体をいたわること(汗)。みっつ目は、どーせできゃしないんだから、目標はこれ以上立てないこと(笑)。

さてさて、新年一発目の記事ですが、昨日自分の手タレ写真でまとめたので、今日も同じノリでいってみましょうか・・・でも結局のところ、今日も仕事してましたっていうだけなんですけどね(汗)。宅配便のお兄ちゃんも、コンビニのおばさんも、民営化された郵便局員さんも、元旦から働いている人たちとはみんな友達になりたい気分です(笑)。

昨日も書きましたけど、こんな正月も慣れてしまえばそれほど苦にゃぁならないんですよ、本当に。女房も娘もよく分かってくれていて、最近は文句も言わずによく手伝ってくれてます。感謝しなくちゃなりませんね。

朝早起きして、いつもの蔵の午前中の仕事を終わらせてしまいます。今年はもろみの入ったタンクがたくさんあるので、もろみをかき混ぜる作業もひと仕事です。本当は手タレ写真なんて撮っている暇はありません(笑)。すぐに家に帰って、午前中はお雑煮を食べたり初詣に行ったりして過ごしました。こんな時間に家にいるなんて元旦だけですね。午後もいつも通りの仕事をして、次の仕込みに向けて、全然間に合っていない麹ムロの掃除をしてました。床がピカピカでいい気分でしょ。

掃除や消毒っていう作業を続けると、お湯で物を洗ったり、バケツの水で雑巾を絞ったり、消毒用の薬剤がかかったりして、手の甲がひどい赤切れになってきます。毛穴からぽつぽつと血が出てきますよ。でも、そんな作業も長年やってくると、それが正月だろうがいつであろうがあまり負担にならなくなってくるんです。

全てが自然の流れの中での、私の役割なんじゃないかと思えるんです。お酒を造るなんて、人間の作為的行為であることはもちろんなんですけど、その流れは自然から教えてもらったものです。もしかしたら、酒造りっていうのも、人間がひとつの役をもらった自然の成り行きなのかもしれません。

そんな役をもらっちゃった限りは、それに身を委ねるしかないじゃぁないですか。そこで麹菌や酵母菌と一緒になって働かなくっちゃならない生き物が、酒蔵の人間なんです。彼らと一緒に働くのはちょっとばっかしハードですが、そこから得られる気付きもまんざらじゃありません。

ですから、こんなふうに働くのも自然なことなんだと思えるようになると、普通と違う正月も気にならなくなります。私もこのところ、昔よりは肩の力が抜けてきたように思うんです。雪が降るように、風が吹くように、今年も酒を造り続けていきたいと思っています。


□□□ 私の手が赤切れだらけなの分かる? □□□
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