FC2ブログ

専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になっちまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

JA上伊那(その3)

20070831111809.jpg

さて、JAさんのお話の最終回です(たぶん)。この話はいつか記事にしなくっちゃと思っていたんですが、飯島町全体としての農家の皆さんの取り組みです。これは、【自然共生栽培】という方法で、飯島町の約1000ヘクタールの農地全てを自然と共生する農場にしていこうという壮大な試みです。

『自然共生栽培』という名前から、私たち素人でもある程度推測はできると思うんですけど、自然を大切にした、自然に近い、自然と共に生きる栽培方法なんでしょうね。詳しくは上のホームページに譲るとして、私が担当の課長さんからうかがったことを簡単にまとめてみます・・・というか、簡単にしか書けませんけどね(汗)。

まず、従来の栽培方法との一番の大きな違いは、肥料なんだそうです。化学肥料を使わずに『ぼかし肥』と呼ばれる有機的な肥料を使うそうです。私の家庭でも生ゴミを『EMぼかし』という菌を使って堆肥化して畑に撒いていますが、同じ様なものなんでしょうね。

『ぼかし』という言葉はどうやら『発酵』を意味しているらしいですが、お酒も発酵の賜物なわけですから親近感は沸きます。しかし、やっぱり清酒酵母ではありませんから、それに関わる菌を蔵に持ち込むわけにはいきません。冬の造りの間はその手のものを触らないように女房にも言ってありますけどね(笑)。

ぼかし肥以外には『鶏糞(けいふん:ニワトリの糞)』も有機肥料とみなされるみたいですし、安価なんだそうですが、最近は少し敬遠される傾向にあるとか。理由は鳥インフルエンザが大々的に注目されるようになったためが一点。

もう一点は、いくら糞とは言え元はニワトリが食べたものですから、そのニワトリが何か化学的な飼料やホルモン剤や抗生物質なんかを与えられていないか、特定できないからだそうです。消費者の視線も厳しくなってるんですねぇ。まあ、わが身を振り返れば、美味しいと言って食べている肉や野菜の中にも、多少なりともそういったものが残っているかと思うと、気にならないわけじゃぁないですけどねぇ・・・。

自然共生栽培の肥料以外で挙げられる大きな特徴は、除草剤や殺虫・殺菌剤の回数を1回だけにするということだそうです。飯島町では今現在も除草剤などの農薬は年に2回が標準になっているようですが、それを更に半分にして農薬の量を半分にするんだそうです。

そんなことが細かく書いてあるマニュアルみたいなものも用意されてました。写真に撮らせてもらったのは、コシヒカリの栽培方法ですが、時期とか量とか細かく設定されているようでした。このままやればうまくいくなんてぇもんじゃないでしょうが、標準になる指標みたいなのは必要なんでしょうね。

こういった栽培方法にするとどーなるかってぇと、肥料を撒くのに手間がかかって、農地に草も生え易くなるでしょうね。化学肥料は顆粒状になっていたりしますから、撒きやすいんでしょうが、ぼかし肥だとそうもいきません。田んぼにも草が生えてくれば、人が中に入って取らなくっちゃなりません。

賛成ばかりじゃないでしょう、きっと。この栽培方法で手間はかかる収量は上がらない、なんていうことになれば文句も出てくるでしょうしね。実際に酒米で見れば、まだ全体の1割程度の実施状況だということでした。しかし、飯島町の農作物が全て自然共生栽培の作物だっていうことになれば、相当なブランドになると思います。

全部の農家さんが参加することは不可能かもしれないし、相当な逆風だって吹くでしょう。でも、一歩その方向へ向けて歩き出さなきゃ、そこへは絶対に到達しないんです。私はこの飯島町営農センターの挑戦には、心からのエールを送りたいですね。信濃鶴の原料米は自然共生栽培の美山錦ですって言える日を夢見て帰ってきました。


□□□ そういう米で酒を造れば絶対美味い □□□
■■■日本酒の未来のためにクリックお願いします!人気blogランキングへ■■■

スポンサーサイト

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。