専務取締役杜氏の純米酒ブログ

期せずして杜氏になってしまった造り酒屋後継ぎの純米蔵奮闘記

研修会

先日、と言っても、もうしばらく前のことになっちゃったんですけど、駒ヶ根のある飲み屋さんで、私の先輩の会社経営者の方たちと飲んでいた時のことです。そのお店の別のカウンターで飲んでいた人たちが帰り際に私たちのテーブルに近づいて来ました。どうやら、私たちの面子の中にいた、経営コンサルタントの先生を顔見知っている様子でした。

「うわっ、こりゃからみ酒か(汗)」なんて一瞬思ったんですが、そうではありませんでした。どうやら同じ会社の同僚が集まっていたようです。そして、その経営コンサルタントの先生に向かって、「先日はどうもありがとうございました・・・」と、話を切り出したんです。

話を少し聞いていて、私にもすぐに状況は飲み込めました。その会社では、その少し前に全社を挙げてある研修会を行っていました。その研修会の成果について、彼は目を輝かせて話し始めたんです。彼はその研修会で、全社員、全役員、それから外部から見学に来たオブザーバーたちの前で、自分達がこれまで取り組んできたプロジェクトについての成果発表をしたようでした。

私もその研究会を見学したかったのですが、どうしても日が悪くて行くことが出来ずに残念に思っていました。どんな様子だったのか気にはなっていましたが、その話題について何も聞かぬままにそれまでいたんです。しかし、誰に聞かなくてもその成果は明らかでした。彼の表情がその全てを物語っていたからです。

言っている事といえば、「研修会まで大変だったけど、今はバリバリ充実感ありますよー!」っていう程度の内容なんですが、どこの会社の社員でも、あそこまで前向きになれている状態を、私はこれまでほとんど見たことがないと言ってもいいでしょう。お酒が入っているという部分をさしひいても、社員自らの口からああいう言葉が出るっていうのは、感心させられちゃいましたね・・・。

その会社は『天竜精機』といいます。私のブログ師匠のacbさんの会社なんです。彼はあのトヨタから、数年前に父親のやっていた会社に戻ってきました。長い間トヨタで勤務していたんですから、トヨタマインドを身につけて帰ってきたと言っていいんじゃないでしょうか。その発露としての今回の研修会だったんだと思います。

これまで会社が取り組んできたいくつかのプロジェクトについて発表を行い、全社員に周知徹底することで、会社全体としての一体感を作り出そうとしたんだと理解しています。社長になった3年前には、社内の誰もそんなことをする必要性を分かってもらえなかったとおっしゃっていました。それを、3年間でここまでにしちゃうっていうのは、acbさんも社員の皆さんも相当な努力をされた結果なんでしょう。

この研修会は【成長と自信を共有する研修会】と、社員自らが名付けて開催されました。社員の成長を第一に考えるacb社長の会社らしいネーミングだと思いましたね。地元のケーブルテレビでも特集されて放映されました。acbさんにそれを見たら感想を聞かせてくれと言われてましたから、レポートを書こうと思いましたが、どうせなら記事にしちゃえって・・・(笑)。

番組では、社員の皆さんの緊張した面持ちから、見学した地元経営者の賛辞の言葉まで網羅してありましたが、私にとってはあの飲み屋さんでの社員の皆さんの言葉が、研修会の成果を語って余りあるものでした。全員があんなふうではないにしろ、よっぽど後ろ向きな人だって、ああいう人たちのことを見れば考え方が変わってくるでしょうね。

今回はacbさんのことを褒めちぎっちゃいました(本気ですけどね)。こりゃぁ、ブログでも会社の人材育成でも、師匠と呼ばなくっちゃなりませんね。でも、何でもずけずけ言ってくれちゃって私の天敵でもあるんだな、これが(失礼!)。しかし、そういう人物が近くにいてくれることも、ありがたい事だと思う今日この頃です(笑)。


□□□ 天竜精機はすごい会社に成長するかも □□□
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ビジョンブック

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皆さんは「ビジョンブック」という言葉を聞いた事があるでしょうか?私のブログ師匠のacbさんが去年の暮れに自社のビジョンブックを作られて、1部いただけたので今日はそれについて書いてみます。ちょっと硬くなるかな。

以下は私の理解の範囲内で書いてありますから、もしかしたら誤解していたり認識不足の点もあるかと思いますが、ご容赦を。でも、ちょっと書かずにおれない出来栄えなんですよ。自分の身近な人がこんなの作ってるなんて思わなかったですしね。acbさんに渡された時も「お前ブログに書けよ!」と、目が言っていたような・・・(笑)。

私もビジョンブックなんていう言葉は知りませんでした。acbさんから聞いて初めて知りました。簡単に言えば「社員の皆さんに、会社の方針、ビジョン、社長の考え方、進むべき方向などを、分かりやすく解説した小冊子」みたいなもんでしょうかね。

acbさんご自身は、再生機構が入ったダイエーが自分たちをしっかり見つめ、作りたいお店についてまとめ上げた「ミッションブック」というのを見て、自分でも作りたいと思ったんだとか。昨年の9月に決心して、12月末には出来てんだから、さすがに行動が早いなぁ。

題名は「成長する木々」となっています。「成長」がこのビジョンブックのテーマでしょうか。「木々」を社員に見立てているのだと思います。社員の成長への切なる願いがつづられていると感じました。最初のページで「成長することは生きていることの証なのだと思う」と始まります。

次に社長の言葉として「会社は社員の成長のためにあるのではないか。そういう社員がたくさんいる会社がいい会社なんじゃないか」と語りかけています。そして、そのために必要なことがページを分けて解説されていきます。顧客満足、情報の共有、本質の追求、即断実行、変化を恐れない、オープンな社風などについて、社長の社員に対する要望がコンパクトにまとめられています。

そして最後に、世界各国からお客様が笑顔で訪れる会社という社長の夢が、きれいな桜の写真と共に書かれて終わっています。社員一人一人の花が咲いて、いい会社になっていくイメージでしょうか。全部で22ページありました。

私が思うのは、何が凄いってこんなに手間隙かけて、かなりいい装丁にしてお金もかけて、これが全て社員のためだっていうのが凄いやねぇ。このブログから唯一リンクを張ってあるacbさんのブログ「いい会社ってどんなだろう」を読めば、社員のことをどれくらい考えているかがよく分かります。私に欠けている部分だと、いつも思い知らされています。

一番気になるのは、やはりこのビジョンブックを渡された社員の皆さんの反応でしょう。これまでの積み重ねもあるでしょうから、全く分かってもらえないなんてことはないでしょうが、これがどの様に社員の皆さんに染み渡っていったのか、またacbさんに聞いてみたいと思います。

こういうことをどんどんとやってしまう実行力は凄いものだと思います。25年間もあのトヨタで働いて染み付いた、トヨタイズムの発露でしょうか。私なんかいつも怒られていて、痛いところをづけづけと突かれるので、近年まれに見る天敵状態なのですが、言われている事が当たっているだけに、トヨタの社員が部長に怒られているつもりで聞くことにしているんですよ(笑)。

このブログのカテゴリーに、「酒造り」と「まちづくり」はあるのに「ひとづくり」がないんですよね。これを期に作っておけば、なんかやる気になるかなぁ。


【【【【【【【【【【 今日の蔵内ライブログ 】】】】】】】】】】
麹米の洗米は今日から通常の量になる。ロットが変わっていたのか水吸いすぎ。明日のムロ大変だ。
吟醸酒母の麹をムロに引き込む。いい蒸し上がりだ。今年の米がいいのか、精米がいいのか、胴割れした米も少ないし、いい酒になるかな。
今年初めての酒母を仕込む。汲み掛け夜中まで。
次のもろみはいつしぼれるのかいな。懇意にしている県内の若手杜氏の年賀状にも、今年の米は溶けないと書いてあった。みんな苦労している模様。


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やっぱり3位後退じゃん。でも、このくらいの方が気が楽だったりして・・・。


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社員への手紙

実は、今まで長生社の社員には、きちんとこのブログのことを伝えてなかったんです。なにがなんでもという感じでとりあえず始めてみただけでしたし、ブログランキングでこんなに順位が上がるとも思っていませんでした。「こんなことやってるよ」くらいでURLだけ渡してもよかったんですけど、少しでも気持が伝わればと手紙にしてみました。

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社員の皆さんへ

いつもお仕事ご苦労様です。

さて、もう既に知っている人たちもいるかもしれませんが、私は現在「ブログ」というものをほぼ毎日書いています。これは個人が運営するインターネット上のホームページのようなもので、毎日でなくてもよいのですが、記事をこまめにそのホームページに投稿して、自分の考え方を広く世間の人に知ってもらおうとするものです。

内容は日記調のものであったり、自分の趣味についてだったり、毎日食べたものの感想ばかり書いてあったり、営業の極意を伝えようとするものだったり、非常に多岐に渡っています。私の場合は「信濃鶴」について書いています。全然関係のない内容を書くこともありますが、それも私という人間を知って「信濃鶴」に共感してもらおうという伏線みたいなものです。

なぜ「ブログ」を始めたかというと、純米蔵の宣言をして5年目となり、純米信濃鶴もそれなりに定着はしてきましたが、まだまだ認知度が低いという指摘をある経営の勉強会で受けて、それならば無料で簡単に始められる「ブログ」を私が書いてみたらどうだろうかという提案をもらったのです。「ブログ」ならこの地域ばかりでなく、全世界に「信濃鶴」を発信することが出来ます。

当初は始めるかどうか悩みました。毎日日記を書くみたいなことは苦手だし、冬の間のただでさえ時間のない時期にそんなことやってる余裕はありません。寝る時間が少なくなることは目に見えています。しかし、蔵に入ってしまうとなかなか外へ出られない専務の営業活動だと思い直して、苦労を覚悟で始めてみたのです。

ところがどっこい、始めてみると案外評判がいい。人気の「ブログ」を投票によってランキングするホームページでも、上位にくい込むようになってきています。こうなってくると日本中、いや世界中のいろんな人の目に触れるようになるので、「信濃鶴」の認知度も少しはアップしてくるかもしれません。そのうち小売店の皆さんにも紹介してみてもいいと思っています。

「ブログ」の見方は簡単です。ただし、インターネットが使える状況でないとどうしようもありません。インターネットエクスプローラーを立ち上げて、URLと言われる以下の文字列を、「アドレス」という欄に入力して、リターンキーを押せばよいのです。
http://sinanoturu.blog77.fc2.com/
ブログの題名は
『専務取締役杜氏の純米酒ブログ』
といいます。

他の人の間で話題になっているのに社員が知らないというのもおかしな話なので、今日はこの手紙を書いてみました。朝礼でひとこと言えば済むかもしれませんが、どうせURLを書いて渡さなければならないので、こんな文章も付けてみました。一笑に付さないで、機会があれば1回くらいはのぞいて見てください。ブログの記事はこんなにかしこまって書いてないですから、もっと読みやすいと思います。

記事の中には社員のためにこの「ブログ」を続けようなんて、決意じみたことが書いてある部分もありますが、これは私の気持なのでそう気にしないで下さい。でも、私一人で酒を造っている状況であれば、こんな面倒くさいことはしません。何とか社員の皆さんと信濃鶴をいい方向にもっていきたい気持を汲んでもらえればうれしいです。

今年もあと残りわずかです。「飲酒運転防止運動」の広がりに加えて、今年の「暖冬」の影響で、清酒市場もダメージを受けている様子です。しかし、あまり逆風ばかりにとらわれずに、自分たちの選んだ道を信じて、精一杯信濃鶴を売り込んでいきましょう。体調にはくれぐれも注意して年末を乗り切ってください。

専務
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社員のみんなに手紙なんか書いたことはないんですけど、「思いよ届け!」って感じですかね。でも、このブログ最初から読んだら、ケツ叩かれて、泣く泣く始めたのバレバレじゃん(笑)。


【【【【【【【【【【 今日の蔵内ライブログ 】】】】】】】】】】
今日は麹米の洗米はとてもうまくいった。1%刻みで吸水率を合わせるのって微妙なさじ加減なんだよね。
麹の引き込みはいつものように汗だく。棚にあるの麹はいい子で品温が上がってる。
もう1号もろみは搾ってもいいくらいだけどまだヤブタが組み立て終わらない。もろみこんなに置いとくと香り飛んじゃうかもしんないぞ。
年末年始の仕込みは途中に休みが入るから、やりくりに頭を悩ます。今年はどーする。


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週間INのポイントが徐々に大きくなってますね。1100点越えることがあるもんね。順位も上がってきているから週間OUTのポイントもかなり増えてきました。皆さんありがとうございます。